JP2003144438A - カオス論的脳機能診断装置 - Google Patents

カオス論的脳機能診断装置

Info

Publication number
JP2003144438A
JP2003144438A JP2001348108A JP2001348108A JP2003144438A JP 2003144438 A JP2003144438 A JP 2003144438A JP 2001348108 A JP2001348108 A JP 2001348108A JP 2001348108 A JP2001348108 A JP 2001348108A JP 2003144438 A JP2003144438 A JP 2003144438A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chaotic
index
signal
data
brain function
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001348108A
Other languages
English (en)
Inventor
Kakuichi Shiomi
格一 塩見
Naritomo Meguro
也智 目黒
Hideyuki Tanaka
英行 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Electronic Navigation Research Institute
Mitsubishi Space Software Co Ltd
Original Assignee
Electronic Navigation Research Institute
Mitsubishi Space Software Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Electronic Navigation Research Institute, Mitsubishi Space Software Co Ltd filed Critical Electronic Navigation Research Institute
Priority to JP2001348108A priority Critical patent/JP2003144438A/ja
Priority to KR1020047007087A priority patent/KR100699042B1/ko
Priority to EP02780070A priority patent/EP1454586A4/en
Priority to US10/494,920 priority patent/US7678047B2/en
Priority to PCT/JP2002/011764 priority patent/WO2003041589A1/ja
Priority to IL16189202A priority patent/IL161892A0/xx
Publication of JP2003144438A publication Critical patent/JP2003144438A/ja
Priority to IL161892A priority patent/IL161892A/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/48Other medical applications
    • A61B5/4863Measuring or inducing nystagmus
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/103Detecting, measuring or recording devices for testing the shape, pattern, colour, size or movement of the body or parts thereof, for diagnostic purposes
    • A61B5/1036Measuring load distribution, e.g. podologic studies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/24Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/40Detecting, measuring or recording for evaluating the nervous system
    • A61B5/4058Detecting, measuring or recording for evaluating the nervous system for evaluating the central nervous system
    • A61B5/4064Evaluating the brain
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/48Other medical applications
    • A61B5/4803Speech analysis specially adapted for diagnostic purposes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/024Detecting, measuring or recording pulse rate or heart rate

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Psychology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Audiology, Speech & Language Pathology (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡便に、かつ人体に無理な負荷を加え
ることなく、脳疾病の初期状態及び進行状態の評価・診
断を行う装置を提供することを課題としている。 【解決手段】 被診者20の生体の機能部位に負荷を与
えることにより前記被診者20の生体から発せられる反
応を電気信号40,50,60,70として受信し、該
電気信号40,50,60,70を解析することによ
り、被診者20の脳機能を診断する装置であって、前記
電気信号40,50,60,70は、音声信号40、眼
振信号50、脈波信号60、重心揺動信号70であって
そのうちのいずれか2つ以上を選択してカオス論的手法
によりリアプノフ指数等のカオス論的指標を計算して該
カオス論的指標の経時的な変化を検出し、総合的に脳機
能を評価・診断することを特徴とするカオス論的脳機能
診断装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人間が発する音
声、脈波、重心の揺動や眼振(眼球運動)等の時系列信
号を解析することにより、その人の脳における疾病の有
無、またその疾病の進行状況及び状態等を診断する装置
に関し、医療診断技術の分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、脳の診断においては比較的実施が
容易な検査としては、レントゲン撮影や脳波の測定等が
行われてきた。
【0003】1980年代以降は、かなり大掛かりな装
置を要する診断ではあるが、脳内に投与した脳血流トレ
ーサーの動態状況や、脳におけるブドウ糖の代謝状況を
ガンマカメラや専用のスキャナで計測し画像化できるポ
ジトロンCT装置(PET)やシングルフォトンCT装
置(SPECT)を利用した、より大規模な装置で詳細
な情報の得られる診断も広く行われる様になってきた。
【0004】他の方法としては、現状、微弱な赤外線を
頭部に照射し、反射強度を測ることにより頭蓋骨の内側
にある大脳皮質の活動状態を計測・画像化することによ
り脳の活動状況を計測する光トポグラフィ装置等も存在
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
脳の診断においては、レントゲン撮影や脳波計測等の容
易な方法を用いた場合は、脳梗塞や腫瘍などの病変を観
測したり、またアルツハイマー痴呆症やパーキンソン病
や通称狂牛病と呼ばれる新変異型クロイツフェルト・ヤ
コブ病のような疾病が重症化している状態は観測可能で
あっても、これらの進行性の疾病を自覚症状が発生する
以前の初期状態において観測することはできない。症状
が現れた時点においては、医学的な対応がすでに不可能
であったり、極めて困難な状態に到っていることが多
い。上記疾病については、一部のものに対しては、その
進行を防止する医学的な手法がすでに存在するにも拘ら
ず、日常生活に支障をきたさない程度の状況において発
見されることが稀であるため、現状では、結果的に患者
は重度の障害を生涯にわたって持ち続けなければならな
くなっている。
【0006】PET、SPECT、光トポグラフィ装置
等を利用すれば、上記疾病を自覚症状の発現以前に発見
することは可能であるが、これらの装置は極めて大掛か
りで高価なものであり、一般的な検査として人間ドック
等の検診に導入できるものではない。
【0007】今日、狂牛病等の脳疾病が問題となってい
る状況において、脳に発生する疾病を早期に発見するこ
とは人類への福祉にとって極めて重要であると認識され
るに到っており、レントゲン撮影や脳波計測等の簡便な
方法によっては発見が不可能な上記のような疾病の初期
状態を、PET、SPECT、光トポグラフィ装置等の
複雑で大掛かりな装置を要さずに発見する手法及び装置
の実現は強く望まれている。
【0008】そこで、本発明は、上記の点に鑑みてなさ
れたものであり、比較的簡便に、かつ人体に無理な負荷
を加えることなく、脳疾病の初期状態及び進行状態の評
価・診断を行う装置を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意研究したところ、以下の発明をす
るに至った。
【0010】請求項1に記載の発明は、被診者の生体の
機能部位に負荷を与えることにより前記被診者の生体か
ら発せられる反応を電気信号として受信し、該電気信号
を解析することにより、被診者の脳機能を診断する装置
であって、前記電気信号は、音声信号、眼振信号、脈波
信号、重心揺動信号のうちのいずれか2つ以上を選択し
てカオス論的手法によりリアプノフ指数等のカオス論的
指標を計算して該カオス論的指標の経時的な変化を検出
し、総合的に脳機能を評価・診断することを特徴とす
る。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の構成に加えて、前記音声信号は、音声測定器よりカオ
ス論的脳機能診断装置に入力され、デジタル変換された
前記音声信号を処理単位に分割して人間の発話音声デー
タ以外を除去し、さらに前記音声信号が複数人の音声デ
ータの場合は単一人の音声データを抽出する音声信号処
理手段と、該音声信号処理手段において抽出された単一
人の発話音声データをカオス論的手法により解析してカ
オス論的指標を計算し、該カオス論的指標の計算結果を
評価・診断用データベースに記憶するカオス論的指標計
算手段と、前記カオス論的指標の計算結果と、前記評価
・診断用データベースに予め記憶されている同一人の異
なる時点での音声信号のカオス論的指標とを比較するこ
とにより、カオス論的指標の変化状態を検出するカオス
論的指標変化状態検出手段と、を有することを特徴とす
る。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の構成に加えて、前記眼振信号は、眼振測定器よりカオ
ス論的脳機能診断装置に入力され、デジタル変換された
前記眼振信号を処理単位に分割して眼振データ以外を除
去する眼振信号処理手段と、該眼振信号処理手段で眼振
データ以外を除去した眼振データをカオス論的手法によ
り解析してカオス論的指標を計算し、該カオス論的指標
の計算結果を評価・診断用データベースに記憶するカオ
ス論的指標計算手段と、前記カオス論的指標の計算結果
と、前記評価・診断用データベースに予め記憶されてい
る同一人の異なる時点での眼振信号のカオス論的指標と
を比較することにより、カオス論的指標の変化状態を検
出するカオス論的指標変化状態検出手段と、を有するこ
とを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の構成に加えて、前記脈波信号は、脈波測定器よりカオ
ス論的脳機能診断装置に入力され、デジタル変換された
前記脈波信号を処理単位に分割して脈波データ以外を除
去する脈波信号処理手段と、該脈波信号処理手段で脈波
データ以外を除去した脈波データをカオス論的手法によ
り解析してカオス論的指標を計算し、該カオス論的指標
の計算結果を評価・診断用データベースに記憶するカオ
ス論的指標計算手段と、前記カオス論的指標の計算結果
と、前記評価・診断用データベースに予め記憶されてい
る同一人の異なる時点での脈波信号のカオス論的指標と
を比較することにより、カオス論的指標の変化状態を検
出するカオス論的指標変化状態検出手段と、を有するこ
とを特徴とする。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の構成に加えて、前記重心揺動信号は、揺動測定器より
カオス論的脳機能診断装置に入力され、デジタル変換さ
れた前記重心揺動信号を処理単位に分割して重心揺動デ
ータ以外を除去する重心揺動信号処理手段と、該重心揺
動信号処理手段において重心揺動データ以外を除去した
重心揺動データをカオス論的手法により解析してカオス
論的指標を計算し、該カオス論的指標の計算結果を評価
・診断用データベースに記憶するカオス論的指標計算手
段と、前記カオス論的指標の計算結果と、前記評価・診
断用データベースに予め記憶されている同一人の異なる
時点での重心揺動信号のカオス論的指標とを比較するこ
とにより、カオス論的指標の変化状態を検出するカオス
論的指標変化状態検出手段と、を有することを特徴とす
る。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
いずれか1項に記載の構成に加えて、前記カオス論的脳
機能診断装置には、負荷発生部及びセンサ部が備えら
れ、前記負荷発生部は、被診者に視覚的負荷を加えるた
めの画像表示器、聴覚的負荷を加えるためのスピーカ、
重心を揺動させる機能を有する運動具のうちのいずれか
1つ以上を有し、前記センサ部は、マイクロフォン・音
声測定器、眼振計・眼振測定器、脈波センサ・脈波測定
器、重心揺動計・揺動測定器のうちのいずれか2つ以上
の測定器を有することを特徴とする。
【0016】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の
いずれか1項に記載の構成に加えて、前記カオス論的脳
機能診断装置には、前記負荷発生部が発生させている負
荷状態を制御する測定器負荷制御手段が設けられてお
り、前記カオス論的指標計算手段で求められた発話音声
データのカオス論的指標値、眼振データのカオス論的指
標値、脈波データのカオス論的指標値、重心揺動データ
のカオス論的指標値のうちのいずれか1つ以上を基に、
画像表示装置に表示する表示内容、前記スピーカにより
発生させる音響内容、前記運動具に発生させる運動内容
のうちのいずれか1つ以上の調整を行うことを特徴とす
る。
【0017】ここで、カオス論的な分析においては、発
話音声等の信号を一次元的な時系列データとしてサンプ
ルすることができれば十分であり、同一被診者から同時
サンプルされたデータを複数利用する場合においても、
原則的にはこれらを個別に処理し、最終的に夫々におけ
る評価結果を合成し全体的な評価結果を得ることができ
る。
【0018】本発明装置においては、被診者に負荷を加
えることにより発生する生体信号の変動をも生体のカオ
ス的な挙動の表れとして捉え、これをカオス論的な手法
により処理することにより、より総合的で感度の高い脳
機能診断を実現する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
いて説明する。
【0020】図1には、本発明の実施の形態にかかる目
的定義機能野100及び身体制御機能野101の年齢に
よる脳能力レベルの推移を表すグラフを示す。
【0021】本発明者らは、まず、人間は有意味な行動
を行うためには、その行う内容がその人間の言語により
記述される必要があると考え、脳機能を発話を含め身体
の運動の目的を記述する機能とその記述された目的に沿
って発話や身体の運動を制御する機能の組み合せとして
捉えることとした。
【0022】なお、上記脳機能の内で発話を含め身体の
運動の目的を記述する機能は、目的を記述するための辞
書として機能する記憶を管理する機能を含むものであ
る。
【0023】ある一つの目的が脳の目的を記述する機能
(以降、「目的定義機能」と記述する。この機能を実現
する部位を物理的な存在として取り扱う場合には、目的
定義機能野100と記述する。)によって記述されれた
内容に当たる目的情報は、目的情報を含む信号として、
その記述内容を実現するために必要な複数の運動を制御
する機能(以降、「身体制御機能」と記述する。この機
能を実現する部位を物理的な存在として取り扱う場合に
は、身体制御機能野101と記述する。)に送られ、個
々の運動を制御する機能において、その制御する筋肉等
を制御するための信号を目的情報より生成し、制御対象
となる身体器官へ送る。
【0024】五感を構成する受容器官は、目的とする対
象を見たり、聞いたりすることで、目的定義機能野10
0に目的を生成するための情報をフィードバックする。
【0025】目や耳等の受容器官により獲得された情報
は、目的定義機能野100において記憶管理される。
【0026】脳は、目的定義機能野100も、身体制御
機能野101も、ブドウ糖を代謝することによりその機
能を維持するためのエネルギーを得ており、その代謝に
より発生する代謝老廃物が増大すれば、脳は、脳自体の
損傷を避けるため、その機能レベルを低下させる。
【0027】上記低下した機能レベルを回復させるため
には脳の休息が必要であり、この休息の間に代謝老廃物
が除去されれば、脳は再び高い機能レベルにおける活動
が可能となる。
【0028】脳の機能レベルの低下は、物理的又は化学
的損傷等により、脳そのものの容量が減少したような場
合にも発生し、また脳機能の維持に必要なホルモン等の
内分泌に不具合が生じた場合にも発生する。
【0029】脳の機能レベルの低下が物理的又は化学的
な損傷等により発生した場合には、その機能レベルを回
復することは、今日の時点ではほとんど不可能と考えら
れているが、その脳の機能レベルの低下が内分泌の不具
合に起因するものである場合には、その内分泌の不具合
により脳が物理的、化学的な損傷を受けていない限り、
医療的な処置により内分泌の不具合を解消又は補償する
ことにより、脳機能レベルを回復させることは可能であ
る。
【0030】もっとも、脳は、夫々の機能を司る各機能
野が明確に分離された構造を有するものではなく、各機
能野は高度に冗長的でありかつ相補的であると考えられ
ており、従って、物理的又は化学的な損傷であっても、
その損傷が軽微な場合には、さらには損傷の物理的な範
囲が脳全体に及んでいるような場合においても、相対的
に損傷を受けた重量割合又は容積割合が小さければ、他
の身体器官に比較して、脳には特異に大きい冗長性があ
ることにより、日常生活等において障害が顕在化しない
ことは珍しくない。
【0031】このような脳において、何等かの疾病が発
生した場合、その疾病が脳の一部分に発生したものであ
れば、その疾病の進行により、その部位に対応する症状
が現れ、例えば、パーキンソン病のようなドーパミン分
泌障害に対しては、脳全体がドーパミンの欠乏による活
性度の低下を起こす。
【0032】また、アルツハイマー痴呆症や狂牛病のよ
うに脳全体を異常蛋白が汚損するような状況となれば、
同様に、その進行により、脳全体の活性度が低下した
り、機能部位相互の情報交換に齟齬が発生すること等に
よる障害が発生する。
【0033】脳の疾病が局所的なものであっても、又は
全体的なものであっても、いずれにせよ、脳の活性度の
極度な低下や、脳の機能部位相互の連携に著しい齟齬が
発生する状況となれば、このことは心身両面に機能障害
として現れることになる。
【0034】心身に現れる機能障害が自覚されたり、又
は日常において他者により観測される状況の場合は、既
に疾病は脳が本来有する冗長性によっては補償されない
状態にまで進んでおり、また脳障害においてはほとんど
の場合一旦喪失した機能等を再獲得することが極めて例
外的なことであることから、その顕在化した障害は生涯
にわたり回復されることはない。
【0035】従って、自覚以前の進行状態において、そ
の初期症状を観測・検出可能なだけの感度を有する脳機
能診断手法を確立することは、医療分野において大きな
進歩をもたらす。
【0036】本発明者らは、先の発明(特願2001−
116408号、特願2001−280105号)にお
いて、発話音声を解析することにより、その発話者の脳
機能を計測できることをのべているが、更に、以下に示
すように、その解析手法を改善すると共に、その他の生
体信号を併せて解析することにより、アルツハイマー痴
呆症やパーキンソン病、また狂牛病のような脳疾病の早
期診断を容易に実現し得ることを発見した。
【0037】図2〜3には、本発明の実施の形態のブロ
ック図を示す。 図2は、本発明に係るカオス論的脳機
能診断装置(以下、「本発明装置」と言う)をコンピュ
ータを利用して実現した場合の構成例を示すブロック図
である。
【0038】図2において、参照符号1はコンピュータ
を示しており、脳における目的定義機能野100と身体
制御機能野101の機能レベルの低減を検出し定量化す
るための診断プログラム(以下、「脳機能診断プログラ
ム」と言う)PGが記録されたハードディスク装置4が
備えられており、脳機能診断プログラムPGのプログラ
ムコードが記憶されていると共に、後述の評価・診断用
データベース46を有している(図3参照)。但し、プ
ログラムを記録する媒体としては、フレキシブルディス
ク、CD−ROM、MO等種々のコンピュータが利用で
きる記録媒体とそれらのドライブ装置を使用しても良
い。
【0039】その脳機能診断プログラムPGの各プログ
ラムコードの中にはカオス解析プログラムが含まれてい
る。このカオス解析プログラムは、脳機能診断プログラ
ムPGが読み込んだ音声信号40、眼球運動を表す眼振
信号50、指先の脈波信号60、重心移動を示す重心揺
動信号70のデジタルデータをカオス解析することによ
りカオス論的指標を計算するプログラムである。
【0040】また、コンピュータ1には、被診者20の
音声を入力するマイクロフォン21、この音声をコンピ
ュータ1に取込むために音量レベル調整やディジタル変
換するためのサンプリング周期やダイナミックレンジ
(ビット長)の設定・変更を行う音声測定器31、被診
者20の眼球の振動や運動などを電気的に検出する眼振
計22、この眼振信号をコンピュータ1に取り込むため
の眼振測定器32、被診者20の指先の脈波を計測する
指先脈波センサ23、この脈波信号をコンピュータ1に
取り込むための脈波測定器33、歩行器25の上を被診
者20に歩行させ運動負荷を課して重心移動を計測する
重心揺動計24と、この重心揺動信号をコンピュータ1
に取り込むための揺動測定器34が接続されている。
【0041】これらの被診者20に装着・接続されてい
る測定器類は、被診者20から測定される信号をリアル
タイムでコンピュータ1に取り込むために使用される。
【0042】また、ビデオ出力装置5を備え、本発明装
置の動作のための制御指示内容や測定結果等を表示する
ディスプレイ装置9が接続されている。また、I/O制
御装置8を備え、打鍵入力手段及びポインティングデバ
イスとして機能するキーボード10及びマウス11も接
続されている。
【0043】また、「負荷発生部」として、被診者20
に視覚的負荷を加えるための画像表示器26が視覚的負
荷発生器35に接続され、聴覚的負荷を加えるためのイ
アスピーカ27が聴覚的負荷発生器36に接続され、ま
たローラ等で作られたベルトコンベア型の歩行器25が
運動負荷発生器37に接続されている。さらに、視覚的
負荷発生器35、聴覚的負荷発生器36及び運動負荷発
生器37は、コンピュータ1により制御するためにデー
タ入出力インターフェース2に接続されている。なお、
この歩行器25に、外部からの制御により振れ状態を制
御することの可能な半球又は半円筒形のバランス運動具
等を利用しても良い。
【0044】そのコンピュータ1の内部には、CPU3
を中心に、各プログラムコードを展開し機能実現するた
めの記憶手段としてRAM6、ROM7が内臓され、音
声測定器31、眼振測定器32、脈波測定器33及び揺
動測定器34から計測された信号がアナログ信号である
場合にコンピュータ1で処理可能なデジタルデータに変
換する等のインターフェース処理を行うデータ入出力イ
ンターフェース2が内蔵されている。
【0045】このようなコンピュータ1により本発明装
置を実現する場合、この実施の形態においては、画像表
示器26、イアスピーカ27、歩行器25、視覚的負荷
発生器35、聴覚的負荷発生器36及び運動負荷発生器
37が「負荷発生部」を構成し、マイクロフォン21、
眼振計22、指先脈波センサ23、重心揺動計24、音
声測定器31、眼振測定器32、脈波測定器33及び揺
動測定器34が「センサ部」を構成し、CPU3がデー
タ入出力インターフェース2で得られたデジタルデータ
をハードディスク装置4に格納されているカオス解析プ
ログラムPGに従ってカオス解析することによりカオス
論的指標を計算するカオス論的指標計算手段44と、こ
の計算結果から変化状態を検出するカオス論的指標変化
状態検出手段45を有する。さらに、CPU3は、デー
タ入出力インターフェース2で得られたデジタルデータ
を処理単位にデータ分割する手段として、さらに信号が
無い部分を除去する手段としても機能する。
【0046】さらに、ハードディスク装置4は、カオス
論的指標の計算結果を記憶する手段としても機能する。
なお、不揮発性の記憶手段であるハードディスク装置4
の代わりにRAM6を使用することも可能である。
【0047】上記のような構成の本発明装置において
は、健常者であれば、ベルトコンベア様の歩行器25に
おいて歩行運動を行いながら、日常的な会話を行うこと
等が問題なく可能であり、歩行速度の変化に追従するこ
とも、さらには眼前に設置された画像表示器26に表示
されるシンボルやマーク等を解釈したり注視することも
可能である。このような状態から、脳機能診察プロシー
ジャを開始する。
【0048】上記診察プロシージャにおいては、まず、
被診者20に画像表示器26上に表示される文の音読
や、そのシンボルやマークの解釈を発話によって行わ
せ、発話に係る脳の負荷レベルを測定すると共に、歩行
速度を調整し、被診者20があたかも散歩をするかのよ
うな自然な歩行運動が可能な状態で被診者20の重心の
揺動を計測し、重心の制御に係る脳の負荷レベルを測定
する。または、例えばもぐら叩きゲームや音楽に合わせ
てダンス・ステップを行うことを目的とするゲーム等、
ゲーム化された単純な運動を行うことによって、負荷レ
ベルを測定しても良い。
【0049】次に、本発明装置の診察プロシージャにお
いては被診者20には発話に係る作業を継続させなが
ら、「負荷発生部」である歩行器25の速度を調整し、
重心の制御に係る脳の負荷レベルを増大させ、発話に係
る脳の負荷レベルの変化を測定する。
【0050】なお、上記発話に係る脳の負荷レベルの測
定においては、歩行器の速度は、例えば、常に重心の制
御に係る脳の負荷レベルを一定に保つように、また診察
プロシージャによっては時間的に一定の割合で増大する
ように、等々、様々な診断目的に対して設定される夫々
のプロシージャに対応した制御が行われることとする。
【0051】なお、本発明装置において、「負荷発生
部」については、これを構成する装置の組合せは任意に
設定可能であり、負荷として被診者20に新聞等の朗読
を課す程度で十分診断目的が達成できる場合において
は、歩行器25等の運動負荷を課す装置を構成から省く
ことができる。
【0052】次に、「センサ部」にて計測した信号の処
理の流れを図3に基づいて説明する。図3は、主として
コンピュータ1のハードディスク装置4に記録された本
発明装置の脳機能診断プログラムPGを示す機能ブロッ
ク図である。
【0053】「センサ部」から計測される信号は、音声
信号40、眼振信号50、脈波信号60及び重心揺動信
号70であり、これらの信号は各々音声信号処理手段4
8、眼振信号処理手段58、脈波信号処理手段68及び
重心揺動信号処理手段78に入力、処理され、その後、
カオス論的指標計算手段44、カオス論的指標変化状態
検出手段45により処理される。音声処理信号手段48
は、データ入出力インターフェース2、音声時系列デー
タ検出手段41、非発話無音部分除去手段42、発話音
声信号検出手段43を有し、眼振信号処理手段58は、
データ入出力インターフェース2、眼振時系列データ検
出手段51、無運動部分除去手段52、眼振信号検出手
段53を有し、脈波信号処理手段68は、データ入出力
インターフェース2、脈波時系列データ検出手段61、
外乱信号除去手段62、脈波信号検出手段63を有し、
重心揺動信号処理手段78は、データ入出力インターフ
ェース2、重心揺動時系列データ検出手段71、無揺動
部分除去手段72、重心揺動信号検出手段73を有す
る。
【0054】まず、音声信号40を入力とする場合につ
いて説明する。
【0055】被診者20の音声がマイクロフォン21等
を利用して本発明装置に取り込まれ、取り込まれた音声
信号40がアナログ信号である場合には、データ入出力
インターフェース2でデジタル変換が行われ、このデジ
タル音声データが、音声時系列データ検出手段41に入
力され、連続したデジタル音声データが、後続処理にお
いて必要とされる処理単位に分割される。
【0056】次いで、カオス論的手法による解析の前処
理として、音声時系列データ検出手段41で得られた分
割された音声デジタルデータから、人間の発話音声以外
の非発話音声音を除去する処理が非発話無音部分除去手
段42で行われる。
【0057】具体的には、除去する非発話音声音は、衝
突減衰音、衝突残響音、二重衝突音、多重衝突音、破砕
音、摩擦音、無音であり、原音の中心周波数、残響時
間、帯域幅をもとに特徴抽出を行い非発話音声音の分
離、除去を行う。
【0058】上述の処理により非発話音声音を除去した
分割された音声デジタルデータは、人間の発話音声成分
のみを残した分割された音声デジタルデータになるが、
複数人の発話音声信号が入力されている場合には、個々
に以降のカオス論的手法による解析を行う必要があるた
め、発話音声信号検出手段43において、個々の発話音
声への分離を行う。
【0059】具体的には、事前に発話者全員の発話音声
の中心周波数、残響時間、帯域幅をもとに特徴抽出を行
い、リアルタイムで計測される音声信号との比較を行
う。
【0060】さらに、カオス論的手法による解析の前処
理として、音声時系列データ検出手段41で得られた音
声デジタルデータから、信号特性抽出手段80によって
ダイナミックレンジ(強度、振幅幅等)、ピッチ(周波
数特性、時間変化率等)及びオフセット量等の信号特性
を抽出し、指標計算パラメータ導出手段81によって、
予め設定された要求される診断目的や診断精度を得るた
めに、データ収得時間、埋め込み次元等のパラメータの
導出を行う。
【0061】次に、カオス論的指標計算手段44におい
て、発話音声信号検出手段43より出力された音声デジ
タルデータと、指標計算パラメータ導出手段81によっ
て導出されたパラメータを用いて、カオス論的手法によ
り解析しカオス論的指標を計算する。
【0062】具体的には、人間の発話音声を時系列信号
として処理すれば、実験的にその波形のフラクタル次元
が高々6次元であることが明らかになっていることか
ら、ストレンジ・アトラクタは6次元空間までに構成す
ることとして処理を行い、アトラクタを生成する。その
計算処理は、特開2000−113347号公報の「音
声による疲労・居眠り検知装置及び記録媒体」で開示さ
れている方法によるものも使用することができる。
【0063】その後、カオス論的指標変化状態検出手段
45において、時々刻々計算されるカオス論的指標を時
系列で一時的に保持し、状態変化を定量的に示すため
に、カオス論的指標の値、カオス論的指標の推移及び推
移の範囲を求め、時系列的な変化の傾向を検出する。変
化の傾向を求める方法としては、移動平均、最少二乗近
似、カルマンフィルタ等により特性曲線を求める方法が
ある。また、カオス論的指標と、ハードディスク装置4
に設けられた評価・診断用データベース46に予め蓄積
しておいた異なる時点での同一被診者20の音声のカオ
ス論的指標とを比較することによって、過去の基準点に
対する相対的比較を行う。
【0064】ところで、評価・診断用データベース46
には、例えば年1回の定期健康診断時に計測したカオス
論的指標や、通院中の被診者20の場合は毎週又は毎日
継続して計測したカオス論的指標が蓄積されており、脳
機能変化の中・長期的な状態が観測可能となり、複数人
の被診者20のデータを蓄積することにより平均的な値
との比較も可能となる。
【0065】ここで、脳の平均的な活性度は、発話音声
をカオス論的手法により処理し算出される第1リアプノ
フ指数の時間的な平均値から推定することが可能であ
り、一般的被診者20において、この第1リアプノフ指
数値の時間的平均値が比較的高い状態が数十分以上継続
すれば、その被診者20は疲労を自覚することが知られ
ている。
【0066】なお、本発明装置のハードディスク装置4
に、目的とする疾病のカテゴリーにおける診断を行うた
めの基礎データ等を予め格納している脳機能評価・診断
用データベースを設けることも可能であり、この脳機能
評価・診断用データベースをインターネット等を利用し
て遠隔地に構築することも可能である。脳機能評価・診
断用データベースに格納するデータとしては、例えば、
脳疾病の初期状態における平均的なカオス論的指標や、
疲労を自覚するカオス論的指標、その他血圧、脈拍、身
長に対する体重の標準値等が考えられる。
【0067】入力データが眼振信号50、脈波信号60
及び重心揺動信号70となる場合も、音声信号40の場
合と処理の流れはほぼ同様である。
【0068】具体的には、入力データが眼振信号50の
場合について説明すると、眼振測定器32から眼球運動
が計測されて眼振信号50が本発明装置に取り込まれる
が、ここで、この眼振測定器32が、アナログデジタル
変換機能を有している場合は眼振信号50はデジタルデ
ータとして取り込まれ、アナログデジタル変換機能を有
していない場合はアナログデータのまま取り込まれる。
【0069】次に、データ入出力インターフェース2に
おいて、取り込まれた眼振信号50がアナログデータの
場合はデジタルデータに変換し、眼振時系列データ検出
手段51によってこのデジタル化された眼振データを後
続処理において必要とされる処理単位に分割した後、無
運動部分除去手段52によって眼振データ以外を取り除
き、眼振信号検出手段53によって眼振データを検出し
ておく。また、音声の場合と同様に、眼振時系列データ
検出手段51で得られた分割された眼振データから、信
号特性抽出手段80によって信号の特性を抽出し、指標
計算パラメータ導出手段81によって、カオス論的指標
計算に用いるパラメータを導出しておく。
【0070】次に、カオス論的指標計算手段44におい
て、眼振信号検出手段53より出力された眼振データ
と、指標計算パラメータ導出手段81により導出された
パラメータを用いて、カオス論的手法により解析しカオ
ス論的指標を計算する。その後の処理は、音声の場合と
同様であるので、重複した説明を省略する。入力データ
が脈波信号60及び重心揺動信号70の場合の処理も、
音声信号40及び眼振信号50の場合と同様であるの
で、重複した説明を省略する。
【0071】ここで、脈波をカオス論的手法により処理
すれば、脳疾病等による脳機能の低下が、第1リアプノ
フ指数の低下として、またKSエントロピ等他のカオス
論的指標値の変化として観測される。
【0072】また、重心の揺動や眼振についてカオス論
的に解析すれば、分又は時単位における第1リアプノフ
指数の低下は、疲労による脳機能レベルの低下の指標と
なり、月又は年単位のタイムスケールにおける第1リア
プノフ指数の低下は、脳疾病等による脳機能の低下の指
標となる。
【0073】また、人間の一般的な歩行運動において
は、その重心の移動は正弦波に近い軌跡を描くことが知
られており、歩行時の重心の揺動を時系列信号として計
測すれば、その正弦波に被診者の疲労等の影響が重畳さ
れることによるカオス的な構造が観測される。
【0074】音声、眼振、脈波、重心によるカオス論的
指標の計算結果のうちいずれか2つ以上について選択
し、複数組み合わせてカオス論的指標の相対的変化等を
総合的に評価・診断することにより、単独の場合に比較
して精度の高い評価・診断を行うことができる。これら
の総合評価・診断は、ディスプレイ装置9に表示しても
良い。
【0075】上記に想定する本発明装置においては、
「負荷発生部」の装置側の制御によって比較的制御の可
能な重心の制御に係る脳の負荷をバイアスとして、発話
に係る脳の負荷レベルの変化を計測することができる。
従って、発話音声による診断のみによっては、重篤化す
るまで発見が困難であった脳疾病を、発話活動に支障が
発生する遥か以前の段階で発見することが可能となる。
【0076】また、様々な脳負荷を発生させる装置を組
み合わせて利用し、脳にバイアスとして負荷する負荷レ
ベルを制御することにより、従来の手法においては、脳
の有する冗長性によりマスクされていたために定量化が
困難であった軽微な疾病状態に対しても、その進行の度
合い等を定量的に診断することが可能である。
【0077】また、ハードディスク装置4の外部に設け
られている測定器負荷制御手段47においては、「負荷
発生部」の発生させている負荷状態をモニタし、制御す
る機能があり、カオス論的指標計算手段44で求められ
たカオス論的指標を基に、視覚的負荷発生器35に接続
される画像表示器26の表示内容及び聴覚的負荷発生器
36に接続されるイアスピーカ27に発生させる音響内
容の調整、運動負荷発生器37に接続される歩行器25
の調整により脳に負荷する負荷バイアスの調整を行うこ
とができる。
【0078】以上述べたように、生体のカオスを継続的
に計測することにより、脳疾病の診断等が可能になると
考えられる訳であるが、いずれのカオスの診断であって
も、限定された生体信号のみによる診断の場合には、先
に述べたように脳が他の身体器官に比較して著しい冗長
性を有しているため、脳疾病状態が軽微な場合には十分
な感度を実現することは困難である。
【0079】また、限定された生体信号のみによる場合
には、毎回の診断において比較的長時間にわたる生体信
号がデータとして必要となり、例えば、発話音声のみに
よる場合には、その被診者20の疲労状態にも依存する
が、平均的な脳の疲労度計測であっても数十分程度以上
の連続的な発話音声を収得する必要があり、その診断は
容易なものではない。
【0080】重心の揺動又は眼振による場合も同様であ
り、数十分程度のデータを収得、また処理する必要があ
り、PETやSPECT等の装置の利用に比較すれば簡
便な診断手法ではあるが、体力の低下している高齢者
や、その診断時点において何らかの原因により疲労して
いる者に対して、適正な診断を実現することは容易では
ない。
【0081】また、従来は重心の揺動、眼振及び脈波に
よるカオスの診断においては、原則的に、被診者20が
静かに座っていたり、自然に立っている場合を含め、被
診者20を比較的に安静な状態として目的とする生体信
号を計測している。
【0082】これは、被診者20に負荷を加えることに
より発生する生体信号の変動をランダムなノイズとして
捉えていることにより、被診者20が不要なノイズを発
生させ診断精度を低下させることを排除したいがためで
あるが、「じっと机に向かって考えていた時ではなく、
散歩をしたり、何等かの比較的に単純な作業等をしてい
る時に、良いことを思いついたり、問題の解決策を発見
する。」とはよく言われるごとく、このことは、本発明
における脳モデルにおいては、身体制御機能野101の
負荷を高める動作作業により、これに制御情報を提供す
る目的定義機能野100の活性度が高まった結果と理解
される。
【0083】「黙って黙々と考えるよりも、話しながら
考える方が、考えがまとまり易い。」と言われる現象に
ついても同様に、目的定義機能野100の活性度の上昇
と、話すことによる身体制御機能野101の負荷レベル
の上昇が呼応した結果と理解される。
【0084】本発明における脳モデルにおいては、目的
定義機能野100は、コンピュータにおいて言うところ
のオペレーティング・システムにより制御されている部
分であり、個人の脳には一つだけ定義されるが、身体制
御機能野101は、コンピュータにおいて言うところの
I/Oサブ・システムであり、身体を構成する各器官に
対して複数定義することができる。
【0085】本発明装置においては、発話運動野や各身
体器官の物理的な運動を制御する各運動野、また視覚機
能の調節に係る身体制御機能野101、等々、複数の身
体制御機能野101の内の幾つかに対し、外界から刺激
を与えること等により働きかけ、目的定義機能野100
にそれらの身体制御機能野101の制御に係る情報を生
成させることを強要し、すなわち制御された負荷をバイ
アスとして発生させることにより、目的定義機能野10
0における処理容量の一部を強制的に消費させ、従来の
単独な生体機能評価においては顕在化させることが困難
であった目的定義機能野100に係る脳機能の低下等を
より高感度に検出することを可能とする。
【0086】先の脳モデルを単純化して述べれば、健常
状態の脳の目的定義機能野100が発話運動の制御と手
足の運動の制御を同時に行えるだけの機能容量を有して
いるとし、その脳に何らかの疾病が発生し目的定義機能
野100の容量の低下が発生しているとすれば、発話運
動の制御のみ、又は手足の運動の制御のみによる脳機能
評価によっては、少なくともいずれか一方の制御にも支
障を来す程に目的定義機能野100の容量の低下が進ん
でいなければ、その脳に発生した疾病を検出することは
できないが、本発明装置においては、例えば、手足の運
動の制御に係り発生する負荷を制御しこれを目的定義機
能野100に対するバイアスとすることにより、目的定
義機能野100に残された容量に対する発話運動の制御
に係る負荷を計測することが可能である。
【0087】本発明装置は、発話音声、脈波、重心の揺
動及び眼振による信号等の、容易に計測することの可能
な生体信号から、その脳の健康状態に関する診察データ
を得ることができるので、大掛かりな機具や複雑な診断
手法を要する精密検査等に先立つ予備的な診断や、人間
ドック等における検診において利用可能である。
【0088】また、この評価・診断結果を用いて、例え
ば保険加入時の審査にも利用することができる。
【0089】さらにまた、本発明装置をPETやSPE
CT等の装置と組み合わせることにより、これらの装置
において診断を受ける被診者20の脳の負荷を監視した
り、さらには制御することも可能であり、PETやSP
ECT等による診断の精度及び再現性の向上を実現す
る。
【0090】本発明により、容易に脳の疾病を検査でき
る手法と装置の実用化が可能となる。膨大な時間と経費
を要していたために広く実施することが不可能であった
従来の脳ドックに代わり、次世代の脳ドックの実現とそ
の普及を可能とするものであり、日常的な脳の健康管理
に極めて重大な意義を有するものである。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、各請求項に記載の
発明によれば、デジタルデータ化した発話音声、脈波、
重心の揺動及び眼振等の生体信号をカオス論的手法によ
り解析してカオス論的指標を計算することにより、この
カオス論的指標の状態から脳の活動状態が検知されるた
め、容易にサンプル可能な身体信号から、その脳の健康
状態に関する診察データを得ることができるので、大掛
かりな機具や複雑な診断手法を要する精密検査等に先立
つ予備的な診断や、人間ドック等における検診において
利用することができる。
【0092】請求項1に記載の発明によれば、請求項2
〜5に対応する生体信号のうちからいずれか2つ以上を
選択して、それらによるカオス論的指標により総合的に
従来手法よりも高い精度で脳機能を評価・診断すること
ができる。
【0093】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
〜6のいずれか1項に記載の効果に加え、脳機能の評価
・診断を行うデータが記憶されている脳機能評価・診断
用データベースのデータとカオス論的指標の計算結果と
を比較することにより、脳機能の評価・診断を行うこと
を特徴とするので、評価・診断用の基礎データに基づい
た精度の高い評価・診断を行うことができる。
【0094】請求項8に記載の発明によれば、カオス論
的脳機能診断装置には、負荷発生部が発生させている負
荷状態を制御する測定器負荷制御手段が設けられてお
り、カオス論的指標計算手段で求められた発話音声デー
タのカオス論的指標値、眼振データのカオス論的指標
値、脈波データのカオス論的指標値、重心揺動データの
カオス論的指標値のうちのいずれか1つ以上を基に、画
像表示装置に表示する表示内容、スピーカにより発生さ
せる音響内容、運動具に発生させる運動内容のうちのい
ずれか1つ以上の調整を行うことを特徴とするので、脳
に制御された負荷をバイアスとして加えることで、軽微
な脳疾病者に対しても正確な計測をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる目的定義機能野及
び身体制御機能野の年齢による脳能力レベルの推移を表
すグラフである。
【図2】同実施の形態にかかるハード構成図である。
【図3】同実施の形態にかかる主としてコンピュータの
ハードディスク装置に記録された本発明装置の脳機能診
断プログラムを示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
2 データ入出力インターフェース 20 被診者 22 眼振計 23 指先脈波センサ 24 重心揺動計 25 歩行器 26 画像表示器 31 音声測定器 32 眼振測定器 33 脈波測定器 34 揺動測定器 35 視覚的負荷発生器 36 聴覚的負荷発生器 40 運動負荷発生器 41 音声時系列データ検出手段 42 非発話無音部分除去手段 43 発話音声信号検出手段 44 カオス論的指標計算手段 45 カオス論的指標変化状態検出手段 46 評価・診断用データベース 47 測定器負荷制御手段 50 眼振信号(電気信号) 51 眼振時系列データ検出手段 52 無運動部分除去手段 60 脈波信号(電気信号) 70 重心揺動信号(電気信号) 53 眼振信号検出手段 61 脈波時系列データ検出手段 62 外乱信号除去手段 63 脈波信号検出器 71 重心揺動時系列データ検出手段 72 無揺動部分除去手段 73 重心揺動信号検出手段 80 信号特性抽出手段 81 指標計算パラメータ導出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩見 格一 東京都国分寺市富士本1−5−13 三敬ハ イツ205 号 (72)発明者 目黒 也智 東京都港区浜松町一丁目27番16号 三菱ス ペース・ ソフトウエア株式会社内 (72)発明者 田中 英行 東京都港区浜松町一丁目27番16号 三菱ス ペース・ ソフトウエア株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被診者の生体の機能部位に負荷を与える
    ことにより前記被診者の生体から発せられる反応を電気
    信号として受信し、該電気信号を解析することにより、
    被診者の脳機能を診断する装置であって、前記電気信号
    は、音声信号、眼振信号、脈波信号、重心揺動信号のう
    ちのいずれか2つ以上を選択してカオス論的手法により
    リアプノフ指数等のカオス論的指標を計算して該カオス
    論的指標の経時的な変化を検出し、総合的に脳機能を評
    価・診断することを特徴とするカオス論的脳機能診断装
    置。
  2. 【請求項2】 前記音声信号は、音声測定器よりカオス
    論的脳機能診断装置に入力され、デジタル変換された前
    記音声信号を処理単位に分割して人間の発話音声データ
    以外を除去し、さらに前記音声信号が複数人の音声デー
    タの場合は単一人の音声データを抽出する音声信号処理
    手段と、 該音声信号処理手段において抽出された単一人の発話音
    声データをカオス論的手法により解析してカオス論的指
    標を計算し、該カオス論的指標の計算結果を評価・診断
    用データベースに記憶するカオス論的指標計算手段と、 前記カオス論的指標の計算結果と、前記評価・診断用デ
    ータベースに予め記憶されている同一人の異なる時点で
    の音声信号のカオス論的指標とを比較することにより、
    カオス論的指標の変化状態を検出するカオス論的指標変
    化状態検出手段と、を有することを特徴とする請求項1
    に記載のカオス論的脳機能診断装置。
  3. 【請求項3】 前記眼振信号は、眼振測定器よりカオス
    論的脳機能診断装置に入力され、デジタル変換された前
    記眼振信号を処理単位に分割して眼振データ以外を除去
    する眼振信号処理手段と、 該眼振信号処理手段で眼振データ以外を除去した眼振デ
    ータをカオス論的手法により解析してカオス論的指標を
    計算し、該カオス論的指標の計算結果を評価・診断用デ
    ータベースに記憶するカオス論的指標計算手段と、 前記カオス論的指標の計算結果と、前記評価・診断用デ
    ータベースに予め記憶されている同一人の異なる時点で
    の眼振信号のカオス論的指標とを比較することにより、
    カオス論的指標の変化状態を検出するカオス論的指標変
    化状態検出手段と、を有することを特徴とする請求項1
    に記載のカオス論的脳機能診断装置。
  4. 【請求項4】 前記脈波信号は、脈波測定器よりカオス
    論的脳機能診断装置に入力され、デジタル変換された前
    記脈波信号を処理単位に分割して脈波データ以外を除去
    する脈波信号処理手段と、 該脈波信号処理手段で脈波データ以外を除去した脈波デ
    ータをカオス論的手法により解析してカオス論的指標を
    計算し、該カオス論的指標の計算結果を評価・診断用デ
    ータベースに記憶するカオス論的指標計算手段と、 前記カオス論的指標の計算結果と、前記評価・診断用デ
    ータベースに予め記憶されている同一人の異なる時点で
    の脈波信号のカオス論的指標とを比較することにより、
    カオス論的指標の変化状態を検出するカオス論的指標変
    化状態検出手段と、を有することを特徴とする請求項1
    に記載のカオス論的脳機能診断装置。
  5. 【請求項5】 前記重心揺動信号は、揺動測定器よりカ
    オス論的脳機能診断装置に入力され、デジタル変換され
    た前記重心揺動信号を処理単位に分割して重心揺動デー
    タ以外を除去する重心揺動信号処理手段と、 該重心揺動信号処理手段において重心揺動データ以外を
    除去した重心揺動データをカオス論的手法により解析し
    てカオス論的指標を計算し、該カオス論的指標の計算結
    果を評価・診断用データベースに記憶するカオス論的指
    標計算手段と、 前記カオス論的指標の計算結果と、前記評価・診断用デ
    ータベースに予め記憶されている同一人の異なる時点で
    の重心揺動信号のカオス論的指標とを比較することによ
    り、カオス論的指標の変化状態を検出するカオス論的指
    標変化状態検出手段と、を有することを特徴とする請求
    項1に記載のカオス論的脳機能診断装置。
  6. 【請求項6】 前記カオス論的脳機能診断装置には、負
    荷発生部及びセンサ部が備えられ、前記負荷発生部は、
    被診者に視覚的負荷を加えるための画像表示器、聴覚的
    負荷を加えるためのスピーカ、重心を揺動させる機能を
    有する運動具のうちのいずれか1つ以上を有し、前記セ
    ンサ部は、マイクロフォン・音声測定器、眼振計・眼振
    測定器、脈波センサ・脈波測定器、重心揺動計・揺動測
    定器のうちのいずれか2つ以上の測定器を有することを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカオス
    論的脳機能診断装置。
  7. 【請求項7】 脳機能の評価・診断を行うデータが記憶
    されている脳機能評価・診断用データベースのデータと
    カオス論的指標の計算結果とを比較することにより、脳
    機能の評価・診断を行うことを特徴とする請求項1〜6
    のいずれか1項に記載のカオス論的脳機能診断装置。
  8. 【請求項8】 前記カオス論的脳機能診断装置には、前
    記負荷発生部が発生させている負荷状態を制御する測定
    器負荷制御手段が設けられており、前記カオス論的指標
    計算手段で求められた発話音声データのカオス論的指標
    値、眼振データのカオス論的指標値、脈波データのカオ
    ス論的指標値、重心揺動データのカオス論的指標値のう
    ちのいずれか1つ以上を基に、画像表示装置に表示する
    表示内容、前記スピーカにより発生させる音響内容、前
    記運動具に発生させる運動内容のうちのいずれか1つ以
    上の調整を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    か1項に記載のカオス論的脳機能診断装置。
JP2001348108A 2001-11-13 2001-11-13 カオス論的脳機能診断装置 Pending JP2003144438A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001348108A JP2003144438A (ja) 2001-11-13 2001-11-13 カオス論的脳機能診断装置
KR1020047007087A KR100699042B1 (ko) 2001-11-13 2002-11-12 카오스론적 뇌기능 진단장치
EP02780070A EP1454586A4 (en) 2001-11-13 2002-11-12 APPARATUS FOR DIAGNOSING A BRAINIC FUNCTION OF THE BRAIN
US10/494,920 US7678047B2 (en) 2001-11-13 2002-11-12 Chaologic brain function diagnosis apparatus
PCT/JP2002/011764 WO2003041589A1 (fr) 2001-11-13 2002-11-12 Appareil de diagnostic d'une fonction chaologique du cerveau
IL16189202A IL161892A0 (en) 2001-11-13 2002-11-12 Chaologic brain function diagnosis apparatus
IL161892A IL161892A (en) 2001-11-13 2004-05-10 Chaologic brain function diagnosis apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001348108A JP2003144438A (ja) 2001-11-13 2001-11-13 カオス論的脳機能診断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003144438A true JP2003144438A (ja) 2003-05-20

Family

ID=19160987

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001348108A Pending JP2003144438A (ja) 2001-11-13 2001-11-13 カオス論的脳機能診断装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7678047B2 (ja)
EP (1) EP1454586A4 (ja)
JP (1) JP2003144438A (ja)
KR (1) KR100699042B1 (ja)
IL (2) IL161892A0 (ja)
WO (1) WO2003041589A1 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004082479A1 (ja) * 2003-02-24 2004-09-30 Electronic Navigation Research Institute, Independent Administrative Institution 心身状態判定システム
WO2005104950A1 (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Electronic Navigation Research Institute, An Independent Administrative Institution 大脳評価装置
JP2006026223A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Hitachi Medical Corp 生体光計測装置
JP2006204502A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Kwansei Gakuin 精神的免疫度の測定装置
JP2008086481A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Medoravaagu Aps 疾患の診断方法
JP2009297501A (ja) * 2008-05-12 2009-12-24 Toshinori Kato 脳機能解析支援装置及びプログラム
JP2012213624A (ja) * 2011-03-30 2012-11-08 Denso It Laboratory Inc 身体能力判定装置及び身体能力判定方法
JP2012228492A (ja) * 2011-04-25 2012-11-22 Nihon Holistic:Kk 生体状態診断方法
WO2021075061A1 (ja) * 2019-10-18 2021-04-22 エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社 認知機能測定装置、認知機能測定システム、認知機能測定方法及び認知機能測定プログラム

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL161562A0 (en) * 2002-11-11 2004-09-27 Electronic Navigation Res Inst Psychosomatic diagnosis system
FI20060666A0 (fi) * 2006-07-07 2006-07-07 Nokia Corp Menetelmä ja järjestelmä epäjatkuvan lähetyksen toiminnallisuuden parantamiseksi
US9691289B2 (en) * 2010-12-22 2017-06-27 Brightstar Learning Monotonous game-like task to promote effortless automatic recognition of sight words
JP2015518974A (ja) * 2012-05-09 2015-07-06 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 人の行動変化を支援するためのデバイス及び方法
US9072478B1 (en) * 2013-06-10 2015-07-07 AutismSees LLC System and method for improving presentation skills
US11723579B2 (en) 2017-09-19 2023-08-15 Neuroenhancement Lab, LLC Method and apparatus for neuroenhancement
US11717686B2 (en) 2017-12-04 2023-08-08 Neuroenhancement Lab, LLC Method and apparatus for neuroenhancement to facilitate learning and performance
WO2019133997A1 (en) 2017-12-31 2019-07-04 Neuroenhancement Lab, LLC System and method for neuroenhancement to enhance emotional response
US11364361B2 (en) 2018-04-20 2022-06-21 Neuroenhancement Lab, LLC System and method for inducing sleep by transplanting mental states
WO2020056418A1 (en) 2018-09-14 2020-03-19 Neuroenhancement Lab, LLC System and method of improving sleep

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH069546B2 (ja) 1990-11-30 1994-02-09 株式会社コンピュータコンビニエンス 体表面から採取した脈波及び/又は心拍を用いる診断装置
JPH08105B2 (ja) 1992-11-27 1996-01-10 株式会社エイ・ティ・アール視聴覚機構研究所 固視微動検査装置
JP3248649B2 (ja) * 1994-06-27 2002-01-21 日本電信電話株式会社 信号分析装置
US5890142A (en) * 1995-02-10 1999-03-30 Kabushiki Kaisha Meidensha Apparatus for monitoring system condition
JP3724524B2 (ja) * 1996-06-05 2005-12-07 ソニー株式会社 眼球制御系情報検出装置および眼球制御系の解析方法
JP3151489B2 (ja) * 1998-10-05 2001-04-03 運輸省船舶技術研究所長 音声による疲労・居眠り検知装置及び記録媒体
JP3832792B2 (ja) 1998-12-09 2006-10-11 三菱化学株式会社 生体リズム検査装置及び生体リズム検査方法
US6483484B1 (en) * 1998-12-18 2002-11-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Goggle type display system
JP2001116408A (ja) 1999-10-18 2001-04-27 Taiji Kurokawa 冷凍サイクルの洗浄装置
JP2001129044A (ja) * 1999-11-04 2001-05-15 Toshio Fukuda 体調調整装置
JP2001280105A (ja) 2000-03-31 2001-10-10 Nittan Valve Co Ltd 内燃機関用薄肉バルブリフターの製造方法
JP2001299702A (ja) 2000-04-25 2001-10-30 Masashi Takechi 特性不安レベル評価装置及びその方法
JP3696047B2 (ja) * 2000-04-26 2005-09-14 シャープ株式会社 健康状態診断装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7737859B2 (en) 2003-02-24 2010-06-15 Electronic Navigation Research Institute, An Independent Administrative Institution Psychosomatic state determination system
WO2004082479A1 (ja) * 2003-02-24 2004-09-30 Electronic Navigation Research Institute, Independent Administrative Institution 心身状態判定システム
US7988629B2 (en) 2004-04-28 2011-08-02 Electronic Navigation Research Institute, An Independent Administrative Institution Cerebrum evaluation device
WO2005104950A1 (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Electronic Navigation Research Institute, An Independent Administrative Institution 大脳評価装置
JP2006026223A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Hitachi Medical Corp 生体光計測装置
JP4651323B2 (ja) * 2004-07-20 2011-03-16 株式会社日立メディコ 生体光計測装置
JP2006204502A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Kwansei Gakuin 精神的免疫度の測定装置
JP4641811B2 (ja) * 2005-01-27 2011-03-02 学校法人関西学院 精神的免疫度の測定装置
JP2008086481A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Medoravaagu Aps 疾患の診断方法
JP2009297501A (ja) * 2008-05-12 2009-12-24 Toshinori Kato 脳機能解析支援装置及びプログラム
JP2012213624A (ja) * 2011-03-30 2012-11-08 Denso It Laboratory Inc 身体能力判定装置及び身体能力判定方法
JP2012228492A (ja) * 2011-04-25 2012-11-22 Nihon Holistic:Kk 生体状態診断方法
WO2021075061A1 (ja) * 2019-10-18 2021-04-22 エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社 認知機能測定装置、認知機能測定システム、認知機能測定方法及び認知機能測定プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
IL161892A (en) 2011-01-31
US20050065412A1 (en) 2005-03-24
KR20050044394A (ko) 2005-05-12
EP1454586A1 (en) 2004-09-08
IL161892A0 (en) 2005-11-20
WO2003041589A1 (fr) 2003-05-22
EP1454586A4 (en) 2009-01-14
KR100699042B1 (ko) 2007-03-23
US7678047B2 (en) 2010-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003144438A (ja) カオス論的脳機能診断装置
Schmidt et al. Acoustic features for the identification of coronary artery disease
Doheny et al. Feature-based evaluation of a wearable surface EMG sensor against laboratory standard EMG during force-varying and fatiguing contractions
JP7504193B2 (ja) ウェアラブルセンサを用いて被験者の転倒を検出するシステム及び方法
Khalifa et al. Upper esophageal sphincter opening segmentation with convolutional recurrent neural networks in high resolution cervical auscultation
US10433753B2 (en) Stochastic oscillator analysis in neuro diagnostics
Chowdhury et al. Machine learning in wearable biomedical systems
Jana et al. Windkessel model-based cuffless blood pressure estimation using continuous wave doppler ultrasound system
JP3832792B2 (ja) 生体リズム検査装置及び生体リズム検査方法
Sonmezocak et al. Detection of EMG signals by neural networks using autoregression and wavelet entropy for bruxism diagnosis
US20240215865A1 (en) Determining the quality of setting up a headset for cranial accelerometry
Shokouhmand et al. Diagnosis of Coexisting Valvular Heart Diseases Using Image-to-Sequence Translation of Contact Microphone Recordings
JP7507025B2 (ja) 診断支援システム、診断支援方法、及び診断支援プログラム
Kok et al. Assessing the feasibility of acoustic based seizure detection
Scalassara et al. Autoregressive decomposition and pole tracking applied to vocal fold nodule signals
WO2022044130A1 (ja) 肺音分析システム
Kumari et al. Detection of heart rate through speech using Mel frequency cepstrum coefficients
Sühn et al. Computer assisted auscultation system for phonoangiography of the carotid artery
KR20220162767A (ko) 원격 환자 검진 및 분류를 위한 시스템 및 방법
KR20220148832A (ko) 음성 녹음 및 청진을 이용한 건강 상태 진단
Gupta et al. Correlating spirometry findings with auscultation sounds for diagnosis of respiratory diseases
RU2759310C1 (ru) Способ и система бионического управления роботизированными устройствами
Bello et al. A wearable, cloud-based system to enable Alzheimer's disease analysis, diagnosis, and progression monitoring
Damsuvi et al. Development of an Intelligent Software Solution for AI-Enabled Stethoscope: Accurate CAD Diagnosis and Real-time Feedback System
Stamatescu Daily Monitoring of Speech Impairment for Early Parkinson's Disease Detection

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040506

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061031

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061228

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070130