JP2003144287A

JP2003144287A - 枕カバー

Info

Publication number: JP2003144287A
Application number: JP2002192036A
Authority: JP
Inventors: Masanobu Yamaguchi; 正信山口
Original assignee: ACTOR KK
Current assignee: ACTOR KK
Priority date: 2001-08-27
Filing date: 2002-07-01
Publication date: 2003-05-20

Abstract

(57)【要約】【課題】心地よい睡眠を誘う。【解決手段】枕Ｐに被着自在な枕カバー１であって、
カバー生地２の裏面３で枕Ｐの上面を覆う部位に、低反
発ウレタンフォーム製の板状物10を側材11で被覆したパ
ット４を着脱自在に設けることによって、頭部重量は変
形する枕Ｐで保持する一方、頭部等が載るパット４は形
状追従性が高くて重量、圧迫量に応じて自在局部変形
し、後頭部載置位置では極溝状に陥没圧縮変形すると共
に、側頭部接触位置では接触押圧量に応じて変形し、全
体的には後頭部、側頭部、後頸部等を抱持し、使用者を
リラックスさせて、快適な睡眠を誘導する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、低反発ウレタンフ
ォームが有する形状記憶・追従特性を利用することで、
圧迫感なく頭部、頸部にフィットし、心地よい睡眠を誘
う様にした枕カバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、枕カバーは装飾性、洗濯性を配慮
し、生地を適宜縫製したものが使用されているが、快眠
増大作用は有していなかった。一方、枕はそば殻、活性
炭等の小塊素材を袋に詰めたものが主流であったが、近
年は反発弾性が小さな低反発ウレタンフォームを素材と
した枕も一部提供されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、そば殻等を
利用した枕は、袋内での小塊素材の移動で全体的には比
較的大きく変形可能であるが、頭部による圧迫時には充
填密度の関係から局部的には限度があり、頭部形状への
追従性が低かった。例えば、小さめの枕で頭部だけを保
持する様なものの場合、後頭部が載る部分では大きく陥
没変形するが、後頭部から後頸部の間、後頸部付近では
隆起変形が少量であったり、側頭部、側頸部の対向面が
傾斜状となって、断面略円形状の後頭部の周辺、後頸部
等が枕に保持されなかった。又、大きめの枕で肩の頂端
部付近まで保持する様なものの場合、後頭部や後頸部の
頂端部付近では枕で保持されるが、傾斜状と円形状の形
状相違から、これらの側面部では保持されず、頭部、頸
部形状に充分馴染まないため、凝りを誘発したり、快適
な睡眠を妨げる等の問題があった。一方、素材が低反発
ウレタンフォームのものでは、頭部が深く沈み込み過ぎ
たり、接触感が柔らか過ぎ、枕使用を体感できなかった
り、まとわりついたり、閉塞感を感じて快適さが損なわ
れ、更に低反発ウレタンフォームは高価な素材であるた
め、製品価格の高騰を招来した。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、快適な睡眠を
誘導することが困難な課題に鑑み、枕に被着自在な枕カ
バーであって、カバー生地の裏面で枕の上面を覆う部位
に、低反発ウレタンフォーム製の板状物を側材で被覆し
たパットを着脱自在に設けることによって、頭部重量は
変形する枕で保持する一方、頭部等が載るパットは形状
追従性が高くて重量、圧迫量に応じて自在局部変形し、
後頭部載置位置では極溝状に陥没圧縮変形すると共に、
側頭部接触位置では接触押圧量に応じて変形し、全体的
には後頭部、側頭部、後頸部等を抱持し、使用者をリラ
ックスさせる様にして、上記課題を解決する。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例を図面に基
づいて説明する。図１〜３は本発明に係る枕カバーを示
す図であり、図１は枕に被着前で展開状態の枕カバーの
表面図、図２は同裏面図、図３はパットの着脱状態を説
明する斜視図である。又、図４〜６は枕へ被着した枕カ
バーを示す図であり、図４（ａ）は被着状態の縦断面
図、（ｂ）は就寝時における頭部重量で陥没変形状態の
縦断面図、図５は就寝使用時を示す図４（ｂ）のＡーＡ
断面図で頭部を中心とする断面図、図６は図４（ｂ）の
ＢーＢ断面図で頸部を中心とする断面図である。本発明
に係る枕カバー１は、少なくとも枕Ｐの上面を被覆し着
脱自在（被着自在）なものであり、カバー生地２の裏面
３で枕Ｐの上面を覆う部位に低反発ウレタンフォームを
主素材とする適宜厚さで板状のパット４を着脱自在に設
けている。

【０００６】本実施例の枕カバー１は、図１〜３に示す
様に、被着前の展開時に長尺状で、枕Ｐへの被着時に枕
Ｐの胴部を包囲被覆する（図４参照）と共に、枕Ｐの裏
面側で両端部を結着するものであり、胴部を被覆するカ
バー生地２の裏面３における枕Ｐの上面を覆う部位に、
蓋５を有する収容部６を設け、該収容部６にパット４を
収納している。収容部６は、カバー生地２の裏面３にパ
ット４よりやや大きな袋裏地７を重層すると共に、該袋
裏地７の周囲をカバー生地２の一側方に位置する部分を
除いてカバー生地２に縫い付けて、一側方に開口部８を
有するポケット状に形成されている。又、カバー生地２
の小幅の一側端部（収容部６の開口部８が位置する側）
を裏面３側に折り返して蓋生地９と成すと共に、該蓋生
地９をカバー生地２の裏面３、収容部６の開口部８、袋
裏地７の裏面に重層し、蓋生地９の内方縁（収容部６に
重層する部分）を除いてカバー生地２に縫い付けて、蓋
生地９の一部を収容部６の蓋５と成している。尚、蓋生
地９は長手方向に渡って折り返しているが、蓋生地９の
設定位置は収容部６に該当する部分だけとしても良い。

【０００７】パット４は、枕Ｐの上面と略同面積の低反
発ウレタンフォーム素材の板状物10を側材11で被覆した
ものであり、低反発ウレタンフォームは、外力を受ける
と容易に変形して様々な形状に追従し、外力が消滅する
と、元形に復元する性質（形状記憶・追従特性）を有す
る。

【０００８】パット４はカバー生地２に着脱自在であ
り、例えばカバー生地２の裏面３及びパット４にメンフ
ァスナー、ホック等の止着具を設け、かかる止着具で着
脱自在に止着する様にしても良いが、図１〜３に示した
様に、カバー生地２の裏面３にパット４の収容部６を設
け、該収容部６にパット４を着脱自在に収容したものが
望ましい。

【０００９】尚、図１〜３中の12、12a はカバー生地２
の両側端部に設けた飾りのギャザー、13、13a はカバー
生地２の上下端部近傍に設けた両端部結着用の紐であ
り、パット４が変形容易材質の板状で紐結着することに
より、枕Ｐの形状にマッチし易い。以上本実施例では、
枕カバー１を長尺状のものとしているが、筒状、袋状の
ものでも良い。

【００１０】パット４の他の実施例にあっては、図７、
８に示す様に、板状のウレタンフォーム材14及び低反発
ウレタンフォーム材15の積層体を板状物10として側材11
で被覆しており、望ましくは、低反発ウレタンフォーム
材15に吸汗保温向上材16、16a …を混在させ、該吸汗保
温向上材16、16a …は、粒状で、ジルコニウム、アルミ
ナ、珪素を主原料とするセラミックス粉に、トルマリン
鉱石粉を添加されたものであり、セラミックス粉を９０
重量部、トルマリン鉱石粉を１０重量部とし、ジルコニ
ウム、アルミナ、珪素の割合は夫々２５重量％で、チタ
ン、マグネシア、カリウム等を含んでも良い。又、かか
る板状物10のウレタンフォーム材14及び低反発ウレタン
フォーム材15は一体であっても別体であってもどちらで
も良く、好ましくは一体としている。

【００１１】次に本発明の枕カバーの作用について説明
する。図３〜６に示す様に、パット４をカバー生地２の
収容部６に収納し、かかる枕カバー１を枕Ｐに被せ、カ
バー生地２両端部の紐13、13a を枕Ｐの裏面側で結着し
て枕Ｐの上面にパット４を装着する。そして、この枕Ｐ
を使用すると、パット４は形状追従特性が高くて自在局
部変形するため、後頭部や後頸部が載る位置では極薄状
に陥没圧縮変形すると共に、後頭部等の頂部周辺、即ち
側頭部、側頸部の下方部にパット４が接触し、側頭部等
の接触位置では接触押圧量に応じてパット４が圧縮変形
し、その結果パット４で後頭部、側頭部、後頸部等を抱
持する。又、パット４は頭部等の形状に応じて追従し
て、ピッタリとフィットし、頭部等にかかる圧力を接触
部位全体に分散し、而もパット４は反発力が小さいた
め、頭部にかかる反力も小さく、使用者が圧迫感を感じ
ない。

【００１２】ウレタンフォーム材14及び低反発ウレタン
フォーム材15の積層体を板状物10としたパット４の場
合、夏期には、図７に示す様に、ウレタンフォーム材14
が、冬期には、図８に示す様に、低反発ウレタンフォー
ム材15が上になる様に、パット４を枕カバー１に装着す
る様にしている。

【００１３】パット４は適宜厚さと説明したが、例え
ば、パット４の厚さが１０ｍｍ未満の場合は、使用者の
頭部重量で陥没圧縮変形しても、パット４が側頭部等に
充分接触しないため、側頭部等における抱持感が弱く、
３０ｍｍ超過の場合は、パット４に頭部が埋没し過ぎて
使用者が違和感を訴えるため、パット４の厚さは１０〜
３０ｍｍの範囲が望ましい。

【００１４】尚、本実施例及び従来例では、枕は小塊素
材を袋詰めしたものを説明したが、高反発ウレタンフォ
ーム単独、複数素材を使用したものでも同様である。

【００１５】

【発明の効果】要するに本発明は、枕Ｐに被着自在な枕
カバー１であって、カバー生地２の裏面３で枕Ｐの上面
を覆う部位に、低反発ウレタンフォーム製の板状物10を
側材11で被覆したパット４を着脱自在に設けたので、枕
Ｐにパット４を設けた枕カバー１を装着使用することに
より、パット４は頭部重量、圧迫量に応じて自在局部変
形し、頭部形状に追従してピッタリとフィットするた
め、側頭部等もパット４が抱持して、使用者をリラック
スさせることが出来、更に頭部重量は枕Ｐで保持される
と共に、パット４は板状で薄いから、頭部等がパット４
で過度に抱持されず、側頭部等に開放感があり、上記効
果と相俟って、心地よい睡眠を誘導することが出来る。
又、パット４をカバー生地２の裏面３に設けたので、枕
カバー１の表面に凹凸ができず、使い心地だけでなく見
た目も良く、枕Ｐに被着自在なカバー生地２にパット４
を着脱自在に設けたので、カバー生地２からパット４を
取外して、カバー生地２等を丸洗いできるため、枕カバ
ー１の手入れが頗る簡単であり、又側材11で被覆しカバ
ー生地２から取外したパット４を腰当て、座布団等他の
用途のクッションとして使用することも出来る。パット
４は形状追従性が高く板状であるため、パット４を装着
しても枕Ｐ全体の高さが略変わらず、使用者がお気に入
りの枕Ｐをそのまま使用出来、更に、枕Ｐに被着自在な
枕カバー１であるので、パット４を容易に装着できる。
更に、板状物10が側材11で被覆されていることから、カ
バー生地２の洗濯時や、パット４を他の用途に使用する
際に着脱しても、板状物10が痛み難く、例え一部が欠損
しても板状物10の屑が飛散せず、パット４の使い勝手が
誠に良い。

【００１６】本発明の枕カバー１は上記の様に優れた効
果を有しながら、高価な低反発ウレタンフォーム素材の
使用量が少なく、材料費を低く抑えて低価格とすること
が出来る。

【００１７】枕Ｐに被着自在な枕カバー１であって、カ
バー生地２の裏面３で枕Ｐの上面を覆う部位に、ウレタ
ンフォーム材14と低反発ウレタンフォーム材15の積層体
である板状物10を側材11で被覆したパット４を着脱自在
に設けたので、夏期には、ウレタンフォーム材14が上に
なる様に、パット４を枕カバー１に装着すれば、汗はウ
レタンフォーム材14を通過して低反発ウレタンフォーム
材15に吸収させることが出来、よって頭部との接触面を
常に乾燥した状態、所謂「さらさらな」状態に保つこと
が出来る。而も、ウレタンフォーム材14は低反発ウレタ
ンフォーム材15に比し通気性が良好であるため、頭部か
らの熱気が止まらず外部に排出されるため、涼感を持た
せることが出来る。更に、低反発ウレタンフォーム材15
に、ジルコニウム、アルミナ、珪素を主原料とするセラ
ミックス粉に、トルマリン鉱石粉を添加してなる吸汗保
温向上材16、16a …を混在させたので、上述の様な夏期
における吸汗性を更に向上させることが出来ると共に、
冬期には、低反発ウレタンフォーム材15が上になる様
に、パット４を枕カバー１に装着すれば、吸汗保温向上
材16、16a …から放射される遠赤外線により頭部を直接
温めることが出来るため、心地よい睡眠に誘導すること
が出来、よって上記パット４が１個あれば、季節に応じ
た使用法を適宜選択することが出来る。

【００１８】カバー生地２の裏面３に蓋５を有するポケ
ット状の収容部６を設け、該収容部６にパット４を収納
したので、パット４を所定位置に保持すると共に、パッ
ト４の着脱が容易である。

【００１９】カバー生地２の裏面３に袋裏地７を重層す
ると共に、該袋裏地７の周囲をカバー生地２の一側方に
位置する部分を除いてカバー生地２に縫い付けて、一側
方に開口部８を有する収容部６を形成し、カバー生地
２、開口部８、袋裏地７の裏面３に蓋生地９を重層する
と共に、蓋生地９の内方縁を除いて縫い付けたので、開
口部８の正面及び両脇が蓋生地９で規制されて蓋生地９
が収容部６の蓋５となり、従来の縫製技術を利用して、
収容部６及び蓋５を容易且つ安価に形成できるため、枕
カバー１を一般家庭で気軽に使用可能な低廉なものとす
ることが出来る。

【００２０】カバー生地２の一側端部を折り返して蓋生
地９と成したので、枕カバー１の一側端部における裁
断、かがり縫い等の処理が不要となり、製造工程を簡略
化して、製品価格をより一層低く抑えることが出来る。

【００２１】パット４の厚さを１０〜３０ｍｍにしたの
で、陥没圧縮変形した部位の周辺部が側頭部等に接触
し、側頭部等におけるパット４による抱持感が充分で、
且つ頭部が沈み込み過ぎることもないため、更に心地よ
く、短時間で睡眠を誘導することが出来る等その実用的
効果甚だ大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る枕カバーの表面図である。

【図２】図１の枕カバーの裏面図である。

【図３】パットの着脱状態を示す斜視図である。

【図４】枕へ枕カバーを被着した時の縦断面図であり、
（ａ）は被着状態を示す図、（ｂ）は就寝使用状態を示
す図である。

【図５】図４（ｂ）のＡーＡ断面図である。

【図６】図４（ｂ）のＢーＢ断面図である。

【図７】パットの他の実施例を示す断面図である。

【図８】図７の他の実施例を示す断面図である。

【符号の説明】

１枕カバー２カバー生地３裏面４パット５蓋６収容部７袋裏地８開口部９蓋生地 10 板状物 11 側材 14 ウレタンフォーム材 15 低反発ウレタンフォーム材 16、16a … 吸汗保温向上材Ｐ枕

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】枕に被着自在な枕カバーであって、カバ
ー生地の裏面で枕の上面を覆う部位に、低反発ウレタン
フォーム製の板状物を側材で被覆したパットを着脱自在
に設けたことを特徴とする枕カバー。
【請求項２】枕に被着自在な枕カバーであって、カバ
ー生地の裏面で枕の上面を覆う部位に、低反発ウレタン
フォーム材とウレタンフォーム材の積層体である板状物
を側材で被覆したパットを着脱自在に設けたことを特徴
とする枕カバー。
【請求項３】低反発ウレタンフォーム材に、ジルコニ
ウム、アルミナ、珪素を主原料とするセラミックス粉
に、トルマリン鉱石粉を添加してなる吸汗保温向上材を
混在させたことを特徴とする請求項１記載の枕カバー。
【請求項４】カバー生地の裏面に蓋を有するポケット
状の収容部を設け、該収容部にパットを収納したことを
特徴とする請求項１又は２記載の枕カバー。
【請求項５】カバー生地の裏面に袋裏地を重層すると
共に、該袋裏地の周囲をカバー生地の一側方に位置する
部分を除いてカバー生地に縫い付けて、一側方に開口部
を有する収容部を形成し、カバー生地、開口部、袋裏地
の裏面に蓋生地を重層すると共に、蓋生地の内方縁を除
いて縫い付けたことを特徴とする請求項４記載の枕カバ
ー。
【請求項６】カバー生地の一側端部を折り返して蓋生
地と成したことを特徴とする請求項５記載の枕カバー。
【請求項７】パットの厚さを１０〜３０ｍｍにしたこ
とを特徴とする請求項１、２、３、４、５又は６記載の
枕カバー。