JP2003143020A - 送信電力制御装置及び送信電力制御方法 - Google Patents

送信電力制御装置及び送信電力制御方法

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JP2003143020A JP2001334578A JP2001334578A JP2003143020A JP 2003143020 A JP2003143020 A JP 2003143020A JP 2001334578 A JP2001334578 A JP 2001334578A JP 2001334578 A JP2001334578 A JP 2001334578A JP 2003143020 A JP2003143020 A JP 2003143020A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力増幅器の歪補償と共に送信電力を制御す
る送信電力制御装置及び方法に関し、高精度に且つ安定
に送信電力を制御する。 【解決手段】 送信信号x(t)を振幅制限部1を介し
てリニアライザに入力し、このリニアライザにより電力
増幅器4の歪補償を行って、電力増幅器4により増幅
し、この電力増幅器4からの送信信号の一部を方向性結
合器5等を介してフィードバックし、振幅制限部1を制
御する送信電力制御装置及び方法であって、送信信号の
一部をフィードバックしてフーリエ変換する高速フーリ
エ変換部12と、この高速フーリエ変換部12により変
換したスペクトラムを基に送信帯域内の送信電力を算出
する送信電力算出部13と、送信電力算出部13により
算出した送信電力値Pi’と、所望の送信電力値Piと
の差分を制御誤差として、振幅制限部1を制御するTP
C処理部7とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動無線通信シス
テムに於ける送信電力を制御する送信電力制御装置及び
送信電力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】W−CDMA(Wideband Co
de Division Multiple Acce
ss)等を適用した移動通信システムに於いては、無線
基地局の送信電力は例えば10mW程度から20W程度
の範囲に制御することが必要となる。このような制御手
段としては、インナーループ方式、オープンループ方
式、クローズドループ方式等による送信電力制御(TP
C)が行われている。
【0003】例えば、インナーループ方式は、図19に
示すように、送信信号x(t)を振幅制限部101によ
り振幅制限してx’(t)とし、DA変換器(DAC)
102によりアナログ信号に変換し、周波数変換器10
3に於いて局部発振器108からの信号と混合して送信
周波数の信号とし、電力増幅器104により増幅してア
ンテナ(図示を省略)から送信する。この送信信号の一
部を方向性結合器105により分離し、検波器106に
より検波してTPC処理部107に入力する。TPC処
理部107は、チャネル数等により定まる送信しようと
する電力P1 と、検波器106から得られた実際の送信
電力P’1 とを比較して、その誤差分を補正するよう
に、振幅制限部101を制御して、電力増幅器104か
らの送信電力を制御するものである。
【0004】電力増幅器104は、増幅歪を少なくする
為には、線形領域で使用することになるが、電力負荷効
率が数%程度の低いものとなり、送信電力に対する消費
電力が大きくなる。例えば、図20は、出力電力〔dB
m〕と電力負荷効率〔%〕と入力電力〔dBm〕との関
係の一例を示すもので、横軸を入力電力〔dBm〕、左
側の縦軸を出力電力〔dBm〕、右側の縦軸を電力負荷
効率〔%〕とした出力電力と電力負荷効率との関係の傾
向を示すものである。即ち、出力電力特性の線形領域の
みを用いると、電力負荷効率は低い値となることが判
る。そこで、非線形領域に於いても使用することによ
り、電力負荷効率の向上を図るように制御する手段が採
用されている。
【0005】その場合、電力増幅器104を非線形領域
で動作させると、増幅歪が大きくなり、隣接チャネルに
対する漏洩電力が大きくなる。それによって、隣接チャ
ネルに対して妨害を与える問題が生じる。そこで、線形
領域の広い特性の電力増幅器を用いることが考えられる
が、必要な能力以上の電力増幅器を用意する必要があ
り、経済的な問題が生じる。従って、歪を補償するリニ
アライザ(歪補償装置)を用いた構成が実用化されてい
る。
【0006】例えば、図21に示すように、歪補償を行
わない場合は、実線曲線で示す送信電力特性となり、1
点鎖線と2点鎖線との間の隣接チャネルに対する漏洩電
力が大きくなるが、歪補償を行うことにより、点線曲線
で示すように、隣接チャネルに対する漏洩電力を低減す
ることができる。この場合、送信チャネルの送信電力
と、隣接チャネルに漏洩する電力との比ACLR(Ad
jacent Channel Leakage Po
wer Ratio)は、図21の1点鎖線間の送信チ
ャネルの電力を表すスペトラクムの面積と、1点鎖線と
2点鎖線との間の隣接チャネルの漏洩電力を表すスペク
トラムの面積との比となる。この漏洩電力は、隣接チャ
ネルに対する雑音成分となるものであるから、周波数帯
域の有効利用を図る為に厳しく規定されている。なお、
ACLRは、通常の使用されているACPR(Adja
cent Channel Power Ratio)
と同じ意味のものである。
【0007】従って、電力増幅器104を非線形領域で
動作させて電力負荷効率を高くし、リニアライザによっ
て歪を補償して、隣接チャネルに対する漏洩電力を低減
する制御が行われている。図22はリニアライザの基本
構成説明図であり、110はプリディストーション部を
構成する乗算器、111は適応歪補償制御部、112は
減算器、113は電力増幅器を示す。又f(p)は電力
増幅器113の歪関数を示す。又方向性結合器や検波器
は図示を省略している。
【0008】適応歪補償制御部111は、送信信号x
(t)と増幅出力信号との差分e(t)を入力して、こ
の差分e(t)が零となる方向で且つ送信信号x(t)
の振幅又は電力に対応した歪補償信号を乗算器110に
入力する。それによって、電力増幅器113の増幅出力
信号に歪成分が生じないように、送信信号x(t)に逆
方向の歪、即ち、プリディストーションを与えることに
なる。
【0009】又図23に示すリニアライザは、乗算器1
20と、歪補償信号メモリ121と、歪補償信号生成部
122と、電力増幅器123と、減算器124とを含む
構成を有し、図22に示す基本構成と同様に、乗算器1
20により送信信号x(t)に、電力増幅器123の歪
関数f(p)に対応したプリディストーションを与える
ものである。又歪補償信号メモリ121は、送信信号x
(t)のレベルに対応した歪補償係数を格納し、送信信
号x(t)と増幅出力信号との差分e(t)を歪補償信
号生成部122に入力して歪補償信号を生成し、歪補償
信号メモリ121の歪補償係数を更新する。
【0010】又図24に示すリニアライザの構成は、特
開平9−69733号公報に於いて提案されている。同
図に於いて、130は乗算器、131は歪補償テーブ
ル、132は電力算出部(|x(t)|2 )、133は
電力増幅器、134は減算器、135は複素数変換部
(conjg)、136〜138は乗算器、139は加
算器、140は方向性結合器を示す。又f(p)は電力
増幅器133の歪関数、x(t)は送信信号、e(t)
は送信信号と増幅出力信号を方向性結合器140により
一部分岐した信号との差分、μはステップサイズ、y
(t)は電力増幅器133の出力信号を示す。
【0011】h(p)を歪補償テーブル131の歪補償
係数、x,y,f,h,u,eを複素数、*を共役複素
数とすると、乗算器137は、hn-1 (p)と、電力増
幅器133の出力信号y(t)を方向性結合器140に
より分岐して複素数変換部135により共役複素数に変
換したy* (t)とを乗算して、u* (t)を出力す
る。又乗算器136は、減算器134からのe(t)と
乗算器137からのu*(t)とを乗算し、乗算器13
8は、μと乗算器136からのe(t)・u* (t)と
を乗算し、加算器139は、hn-1 (p)とμ・e
(t)・u* (t)とを加算する。歪補償係数h
n-1 (p)は、以下の数式により算出されて、歪補償テ
ーブル131の更新が行われる。
【0012】 hn (p)=hn-1 (p)+μ・e(t)・u* (t) …(1) e(t)=x(t)−y(t) …(2) u(t)=x(t)・f(p)=h* n-1 (p)・y(t) …(3) hn-1 (p)・h* n-1 (p)=1 …(4) y(t)=hn-1 (p)・x(t)・f(p) …(5) p=|x(t)|2 …(6) 従って、歪補償テーブル131を更新する歪補償係数h
n (p)は、 hn (p)=μ・y* (t)・h* n-1 (p)・e
(t)+h* n-1 (p) となる。
【0013】この場合、y* (t)・h* n-1 (p)=
* (t)とすると、(1)式となる。又電力算出部1
32により算出された(6)式の値が、歪補償テーブル
131のアドレスとなって、(1)式の結果で更新され
る。なお、(4)式の右辺は、電力増幅器133の振幅
歪が大きくないと仮定して約1としたものである。又こ
のような歪補償制御によって、電力増幅器133を非線
形領域で動作させても、隣接帯域に対する漏洩電力を低
減することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】送信電力を検出する為
に、図19に示すように、方向性結合器105により一
部を分岐し、検波器106により検波して、送信電力に
比例した信号をTPC処理部107に入力するものであ
るが、このような経路で検出した送信電力検出信号は精
度が低く、且つ検出可能範囲が比較的狭いものである。
又検波器106は、動作帯域が比較的広いものであるか
ら、送信電力の帯域以外の電力も含めて検出することに
なる。従って、送信電力を精度良く検出することが困難
であるから、送信電力制御の精度が低い問題があった。
本発明は、所要帯域の送信電力を精度良く検出して、送
信電力を制御することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の送信電力制御装
置は、図1を参照して説明すると、送信信号x(t)を
振幅制限部1を介してリニアライザに入力し、このリニ
アライザにより電力増幅器4の歪補償を行って、電力増
幅器4により増幅し、この電力増幅器4からの送信信号
の一部をフィードバックして振幅制限部1を制御する送
信電力制御装置であって、送信信号の一部をフィードバ
ックしてフーリエ変換する高速フーリエ変換部12と、
この高速フーリエ変換部12により変換したスペクトラ
ムを基に送信帯域内の送信電力を算出する送信電力算出
部13と、送信電力算出部13により算出した送信電力
値Pi’と、所望の送信電力値Piとの差分を基に、振
幅制限部1を制御するTPC処理部7とを備えている。
【0016】又複数キャリアの送信信号をそれぞれ振幅
制限部により振幅制限制御して加算又はマルチプレクス
した送信信号をリニアライザに入力し、このリニアライ
ザにより電力増幅器の歪補償を行って電力増幅器により
増幅し、この電力増幅器からの送信信号の一部をフィー
ドバックして振幅制限部を制御する送信電力制御装置で
あって、送信信号をフィードバックしてフーリエ変換す
る高速フーリエ変換部と、この高速フーリエ変換部によ
り変換したスペクトラムを基に、複数キャリアのキャリ
ア毎の送信電力を算出する送信電力算出部と、この送信
電力算出部により算出した複数キャリアのキャリア毎の
送信電力値と、複数キャリアのキャリア毎の所望の送信
電力値とのそれぞれの差分を基に、複数キャリアのキャ
リア毎の振幅制限部を制御するTPC処理部とを備えて
いる。
【0017】又リニアライザに於ける誤差信号が予め設
定した閾値より減少した時に歪補償制御が収束したと判
定して、送信電力算出部の動作を開始させる為の収束判
定部を備えることができる。
【0018】又本発明の送信電力制御方法は、送信信号
を振幅制限部を介してリニアライザに入力し、電力増幅
器の歪補償を行って増幅し、電力増幅器からの送信信号
の一部をフィードバックして振幅制限部を制御する送信
電力制御方法であって、送信信号の一部をフィードバッ
クしてフーリエ変換し、このフーリエ変換により求めた
スペクトラムを基に送信帯域内の送信電力を算出して実
際の送信電力値とし、この実際の送信電力値と所望の送
信電力値とを差分を制御誤差として、振幅制限部を制御
するTPC制御信号を形成する過程を含むものである。
【0019】又複数キャリアの送信信号をそれぞれ振幅
制限部により振幅制限制御して加算又はマルチプレクス
した送信信号をリニアライザに入力し、このリニアライ
ザにより電力増幅器の歪補償を行って増幅し、この電力
増幅器からの送信信号の一部をフィードバックして振幅
制限部を制御する送信電力制御方法であって、前記送信
信号の一部をフィードバックしてフーリエ変換し、この
フーリエ変換により求めたスペクトラムを基に、複数キ
ャリアのキャリア毎の送信電力を算出して、複数キャリ
アのキャリア毎の実際の送信電力値とし、この実際の送
信電力値と、複数キャリアのキャリア毎の所望の送信電
力値とのそれぞれ差分を制御誤差として、複数キャリア
のキャリア毎の振幅制限部を制御するTPC制御信号を
形成する過程を含むものである。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
の説明図であり、1は振幅制限部、2は乗算器、3はD
A変換器(DAC)、4は電力増幅器、5は方向性結合
器、6はAD変換器(ADC)、7はTPC処理部、8
は電力算出部(|x(t)|2 )、9は歪補償テーブル
(h(p))、10は歪補償信号生成部、11は減算
器、12は高速フーリエ変換部(FFT)、13は送信
電力算出部であり、W−CDMA方式に適用した場合を
例として説明する。なお、周波数変換器等については図
示を省略している。
【0021】送信信号x(t)(ベースバンド・ディジ
タル信号)を振幅制限部1により振幅制限してx’
(t)として乗算器2に入力し、歪補償テーブル9から
の歪補償信号と乗算し、DA変換器3によりアナログ信
号に変換し、電力増幅器4により増幅して、図示を省略
したアンテナから送信する。この送信信号を方向性結合
器5により一部分岐してフィードバックし、AD変換器
6によりディジタル信号に変換し、減算器11と高速フ
ーリエ変換部12とに入力する。
【0022】又振幅制限した送信信号x’(t)と、A
D変換器6によりディジタル信号に変換した送信信号と
の差の信号e(t)を減算器11により求めて歪補償信
号生成部10に入力する。この歪補償信号生成部10と
減算器11と歪補償テーブル9と電力算出部8と乗算器
2とを含む構成は、先に提案されている図24に示す構
成とすることができる。それによって、電力増幅器4の
非線形領域の動作時にも増幅出力信号の歪を抑圧し、隣
接帯域への漏洩電力を低減する。
【0023】又所望の送信電力値Pi が上位レイヤー
(例えば、基地局を制御する制御局)からTPC処理部
7に入力されて、この送信電力値Pi に対応する送信信
号の振幅制限値VをTPC処理部7により算出する。こ
の場合、 V=(Pi ・Z)-1/2 …(7) Z=50〔Ω〕 …(8) により算出することができる。例えば、振幅制限部1に
入力する送信信号x(t)が8ビット構成で、“110
00000”の振幅を、1ビットのシフトにより、“0
1100000”として、1/2にすることができる。
このようにして、送信電力を数dBmから0.01dB
m程度の範囲の制御が可能である。
【0024】又高速フーリエ変換部12は、AD変換器
6により変換された例えば1024サンプリング点の1
024個のデータを蓄積して高速フーリエ変換し、スペ
クトラムを求める。それにより、送信電力算出部13
は、中心周波数と送信帯域内の送信電力とを算出する。
算出した実際の送信電力値Pi’として、TPC処理部
7に入力する。TPC処理部7は、 δ=Pi −Pi’ …(9) により制御誤差δを求め、この制御誤差δが零となるよ
うにTPC制御信号を振幅制限部1に入力する。
【0025】又図示を省略しているが、制御誤差δと比
較閾値Pthとを比較し、制御誤差δが比較閾値Pth
以下となった時に、振幅制限制御が収束したと判断し
て、その時の振幅制限部1の制御を維持させる。従っ
て、送信帯域内の送信電力を求めることができるから、
送信電力制御の精度を向上させると共に安定化させるこ
とができる。
【0026】又上位レイヤーからの送信電力値Piが変
更された場合に、再度前述の制御を行う。又電力増幅器
4等の温度上昇等の環境変化により送信電力が変化する
場合もあるから、振幅制限制御の収束後も、定期的に実
際の送信電力値Pi’を求めて制御誤差δを算出し、比
較閾値Pth以下か否かを判断し、制御誤差δが比較閾
値Pthを超えた場合は、再度前述の制御を行う。又高
速フーリエ変換部12に於いて、サンプリング間隔時間
経過毎の1024サンプリング点について平均値を求
め、即ち、時間平均を求めて高速フーリエ変換を行うこ
とも可能である。又高速フーリエ変換結果の所定期間毎
のスペクトラムの平均値を求めることも可能である。又
高速フーリエ変換する為のサンプリング点は、1024
に限定されるものではなく、これより多く又は少なくす
ることも可能である。
【0027】図2は前述の制御誤差δについての比較判
定も含む制御処理のフローチャートを示し、送信電力値
PiがTPC処理部7に入力され(A1)、振幅制限値
を算出する(A2)。算出した振幅制限値、即ち、TP
C制御信号により振幅制限部1を制御する(A3)。高
速フーリエ変換部12は、AD変換器6によるサンプリ
ングの1024ポイントについて蓄積し(A4)、高速
フーリエ変換(FFT)演算を行う(A5)。この演算
結果を基に送信電力算出部13に於いて実際の送信電力
値Pi’を算出する(A6)。
【0028】TPC処理部7は、入力された送信電力値
Piと、送信電力算出部13により算出された実際の送
信電力値Pi’との差の制御誤差δを求め(A7)、こ
の制御誤差δが比較閾値Pthより小さくなったか否か
を判定し(A8)、制御誤差δが大きい場合は、ステッ
プ(A2)に移行して振幅制限値算出の処理を行い、制
御誤差δが小さくなると、振幅制限制御が収束したと判
断する。
【0029】図3は送信電力算出の説明図であり、送信
電力を検波器等により検出して算出する場合は、実線曲
線で示すように、送信帯域外の送信電力も算出すること
になるが、前述のように、高速フーリエ変換した結果を
基に、斜線を施して示すように、送信帯域内の送信電力
のみを算出することができる。これを実際の送信電力値
Pi’とするものである。従って、精度の高い送信電力
制御が可能となる。
【0030】図4は本発明の第2の実施の形態の説明図
であり、図1と同一符号は同一部分を示し、重複した説
明は省略する。この実施の形態に於いては、電力補正部
14を設けて、送信電力算出部13により算出した送信
帯域内の送信電力値Pi’を、方向性結合器5とAD変
換器6と高速フーリエ変換部12等を含むフィードバッ
ク回路の経年変化や回路部品のばらつきに対応して補正
処理し、補正した送信電力値Pi”をTPC処理部7に
入力する。
【0031】例えば、製品出荷時に特性試験を行い、周
波数に対するゲイン特性を求めて電力補正部14に於い
て補正するように設定することができる。又経年変化に
よる特性変化に対しては、予め耐用試験等を行った結果
を基に特性変化の実測値或いは予測値を求め、これを基
に所定期間毎に電力補正部14の設定を行うことができ
る。
【0032】図5は本発明の第2の実施の形態のフロー
チャートを示し、ステップ(B1)からステップ(B
6)までの処理は、図2に於けるステップ(A1)〜
(A6)と同一であり、重複した説明は省略する。ステ
ップ(B6)に於いて、送信電力算出部13により実際
の送信電力値Pi’を算出した後、電力補正部14によ
り実際の送信電力値Pi’の補正を行い(B7)、この
送信電力補正値Pi”と送信電力値Piとの差分の制御
誤差δを求め(B8)、この制御誤差δと比較閾値Pt
hとを比較し(B9)、制御誤差δが大きい場合はステ
ップ(B2)に移行し、制御誤差δが小さい場合は、送
信電力制御の為の振幅制限制御が収束したと判定して、
その時の状態を維持して制御を中止する。
【0033】図6は本発明の第3の実施の形態の要部説
明図であり、振幅制限部1とTPC処理部7とについて
示し、TPC処理部7は、送信電力値Piと、送信電力
算出部13により算出した実際の送信電力値Pi’又は
電力補正部14により補正した送信電力補正値Pi”と
の差の制御誤差δを求めると共に、実際の送信電力値P
i’又は送信電力補正値Pi”が、一定の電力値Pth
1,Pth2の範囲内に存在するか否かを判定し、存在
しない場合は、電力増幅器等に障害が発生したと判定し
てアラームを送出する。
【0034】図7は本発明の第3の実施の形態のフロー
チャートを示し、ステップ(C1)〜(C8)は、図5
に示すフローチャートのステップ(B1)〜(B8)と
同一であるから、重複した説明は省略する。次のステッ
プ(C9)に於いて、Pth1<Pi”<Pth2の条
件を満たすか否かを判定する。満たしていない場合は、
アラームを送出する。又満たしている場合は、次のステ
ップ(C10)に移行する。このステップ(C10)
は、図5に示すフローチャートのステップ(B9)と同
一であり、制御誤差δが比較閾値Pthより小さいか否
かを判定する。このフローチャートに於いては、送信電
力補正値Pi”について一定の電力値Pth1,Pth
2の範囲内か否かを判定する場合を示すが、ステップ
(C6)に於いて算出した送信電力値Pi’が一定の電
力値の範囲内か否かを判定し、範囲内でない場合にアラ
ームを送出するように制御することができる。
【0035】図8は本発明の第4の実施の形態のフロー
チャートを示し、ステップ(D1),(D3),(D
4),(D6)〜(D10),(D12)は、図7に於
けるステップ(C1)〜(C8),(C10)と同一で
あり、重複した説明は省略する。この実施の形態は、所
定の制御回数を超えても収束状態とならない場合にアラ
ームを送出するもので、ステップ(C2)に於いて制御
回数Mを0に初期設定し、ステップ(C4)に於いて振
幅制限の制御を行った時に、M=M+1として制御回数
をカウントアップする(C5)。この制御回数Mを、ス
テップ(C11)に於いて所定回数Ithを超えたか否
かを判定し、超えた時にアラームを送出する。即ち、制
御回数Mが所定回数Ithを超えても収束しない場合
は、電力増幅器やリニアライザ等の何れかの部分に障害
が発生したと判断してアラームを送出し、電力制御の信
頼性を向上する。
【0036】図9は本発明の第5の実施の形態の説明図
であり、図1及び図4と同一符号は同一部分を示し、こ
れらの同一部分についての重複した説明は省略する。又
20は合成部であり、例えば、4キャリアによる送信信
号x1(t)〜x4(t)を加算又はマルチプレクス
し、送信信号x’(t)として振幅制限部1に入力し、
振幅制御された送信信号x”(t)を歪補償を行う為の
乗算器2に入力する。
【0037】又4キャリアによる送信信号x1(t)〜
x4(t)に対応した所望の送信電力値Pfと、電力補
正部14からの送信電力補正値Pf”とをTPC処理部
7に入力し、制御誤差δを零に近づけるように、TPC
制御信号を生成して振幅制限部1に入力する。即ち、単
一キャリアの送信信号のみでなく、複数キャリアの送信
信号を増幅して送信する場合にも所望の送信電力となる
ように制御することができる。
【0038】図10は本発明の第6の実施の形態の説明
図であり、図1,図4及び図9と同一符号は同一部分を
示し、21〜24は振幅制限部、25は送信電力算出
部、26は電力補正部、27はTPC処理部を示す。こ
の実施の形態は、前述の実施の形態と同様に、4キャリ
アによる送信信号x1(t)〜x4(t)を増幅して送
信する場合を示し、歪補償については前述の各実施の形
態と同様であるから、重複した説明は省略する。
【0039】この実施の形態は、送信信号x1(t)〜
x4(t)対応に振幅制限部21〜24を設けた場合を
示し、振幅制限した送信信号x1’(t)〜x4’
(t)を合成部20に於いて加算又はマルチプレクスし
た送信信号x”(t)を歪補償を行う乗算器2に入力す
る。
【0040】又送信電力算出部25は、高速フーリエ変
換部12によるスペクトラムを基に、キャリア対応の実
際の送信電力値Pf1’〜Pf4’を算出し、電力補正
部26は、この実際の送信電力値Pf1’〜Pf4’に
対して補正処理した送信電力補正値Pf1”〜Pf4”
をTPC処理部27に入力する。このTPC処理部27
には、図示を省略した上位レイヤーからキャリア毎の所
望の送信電力値Pf1〜Pf4が入力されるから、制御
誤差に対応して、振幅制限部21〜24のそれぞれに対
するTPC制御信号を形成して、振幅制限による電力制
御を行うものである。なお、キャリア数が更に多い場合
にも適用可能である。
【0041】図11は4キャリアのスペクトラムと送信
電力との説明図であり、高速フーリエ変換部12に於い
て送信電力についてフーリエ変換し、周波数軸上の電力
値とすることにより、各帯域内の送信電力P1,P2,
P3,P4を送信電力算出部25に於いて算出すること
ができる。従って、キャリア対応に送信電力制御が可能
となる。
【0042】図12は本発明の第7の実施の形態の説明
図であり、図10と同一符号は同一部分を示し、30,
31は合成部、32はDA変換器(DAC)、33はバ
ンドパスフィルタ(BPF)、34,35は加算器、3
6はDA変換器(DAC)、37はバンドパスフィルタ
(BPF)、38はアッテネータ(ATT)、39は乗
算器を示す。なお、バンドパスフィルタ33,37はロ
ーパスフィルタ(LPF)を用いることができる。
【0043】この実施の形態は、複数キャリア・リニア
ライザを適用した場合を示し、振幅制限部21〜24に
より振幅制限された送信信号x1’〜x4’(t)を合
成部31により加算又はマルチプレクスし、DA変換器
32によりアナログ信号に変換し、バンドパスフィルタ
33(又はローパスフィルタ)により所定の帯域に制限
して加算器34に入力する。又振幅制限された送信信号
x1’〜x4’(t)を合成部30により加算又はマル
チプレクスし、リニアライザに入力するもので、この場
合、乗算器39は前述の各実施の形態に於ける乗算器2
に相当する。
【0044】従って、歪補償テーブル9からの信号と送
信信号とを乗算器39により乗算することにより、(送
信信号+歪補償成分の信号)が得られる。この乗算器3
9の出力信号から、加算器35により、送信信号を減算
すると、非線形歪補償信号が出力されることになり、こ
れをDA変換器36によりアナログ信号に変換し、バン
ドパスフィルタ37(又はローパスフィルタ)により所
定の帯域に制限し、アッテネータ38により所定のレベ
ルに制御して、加算器34に於いて送信信号と加算する
と、加算器34の出力信号は、プリディストーション処
理された送信信号となり、電力増幅器4により増幅した
時に、歪のない送信信号を得ることができる。そして、
図10に示す実施の形態と同様に、複数キャリアのキャ
リア毎に振幅制限して送信電力制御を行うことができ
る。
【0045】図13は本発明の第8の実施の形態の説明
図であり、図1及び図4と同一符号は同一部分を示し、
41は収束判定部、42はON/OFF制御部、43は
電力制御部を示す。この実施の形態は、ON/OFF制
御部42により、電力制御部43の動作の開始を制御す
るものであり、又収束判定部41により減算器11から
の誤差信号e(t)と閾値とを比較し、誤差信号e
(t)が閾値以下に減少した時に、リニアライザの収束
と判定して、ON/OFF制御部42に通知する。それ
により、ON/OFF制御部42は、電力制御部43の
制御動作を開始させる。
【0046】従って、振幅制限部1は、所望の送信電力
値Piに基づいて送信信号x(t)の振幅を制限した送
信信号x’(t)をリニアライザの乗算器2に入力す
る。そして、誤差信号e(t)が閾値以下に減少した時
に、電力制御部43の制御動作を開始させて、電力補正
部14からの送信電力補正値Pi”と送信電力値Piと
の差の制御誤差を零に近づけるように、TPC制御信号
を形成して振幅制限部1を制御する。
【0047】図14は本発明の第8の実施の形態のフロ
ーチャートを示し、リニアライザ動作(E1)として示
すように、送信信号x’(t)にプリディストーション
を乗算器2により与えて、DA変換器3によりアナログ
信号に変換し、電力増幅器4により増幅し、減算器11
からの誤差信号e(t)が閾値以下に減少したか否かに
よる収束判定を行い(E2)、収束したと判定すると、
送信電力制御(E3)として示すように、電力制御部4
3による送信電力制御を開始させる。そして、TPC処
理部7に於いて、前述の各実施の形態と同様に、制御誤
差δが比較閾値以下に減少したか否かの収束判定を行い
(E4)、収束したと判定すると、電力制御状態を維持
して中止する。
【0048】この実施の形態によると、リニアライザに
よる歪補償と、電力制御とを同時に行う場合に比較し
て、それぞれの制御動作が安定することにより、送信電
力制御を高精度に行うことができる。
【0049】図15は本発明の第9の実施の形態の説明
図であり、前述の各実施の形態に於ける符号と同一符号
は同一部分を示し、51は収束判定部、52は高速フー
リエ変換部(FFT)、53はACLR算出部、54は
比較判定部、55は閾値を設定する設定部を示す。この
実施の形態は、図13に示す実施の形態と同様に、リニ
アライザの収束判定後に、送信電力制御を開始させる場
合を示す。
【0050】そして、収束判定部51は、高速フーリエ
変換部52と、ACLR算出部53と、比較判定部54
等を含み、電力制御部43の高速フーリエ変換部12と
同様に、高速フーリエ変換部52によりAD変換器6の
出力のディジタル信号について、例えば、1024ポイ
ントについてのフーリエ変換を行い、ACLR算出部5
3は、送信信号の帯域内の電力と、隣接する帯域内の漏
洩電力との比を算出する。
【0051】図16に示すように、送信帯域を、例え
ば、5MHzとすると、フーリエ変換により求めたスペ
クトラムから、送信帯域の中心周波数の±2.5MHz
の送信電力P1と、この送信帯域に隣接した高域側の5
MHzの帯域の漏洩電力PH1と、それより更に高域側
の5MHzの帯域の漏洩電力PH2と、送信帯域より低
域側の5MHzの帯域の漏洩電力PL1と、それより更
に低域側の5MHzの帯域の漏洩電力PL2とを算出す
る。これらの電力は、図示のスペクトラムのそれぞれの
面積に相当するものとなる。
【0052】前述のACLR算出部53は、送信帯域の
送信電力P1と、隣接チャネルの漏洩電力PH1,PH
2,PL1,PL2を算出して、隣接チャネル漏洩電力
比ACLRを次式により算出する。 ACLR1=PH1(又はPL1)/P1 …(10) ACLR2=PH2(又はPL2)/P1 …(11)
【0053】比較判定部54は、ACLR1,ACLR
2とに対応して設定部55に設定した閾値と比較し、そ
れぞれ閾値より小さくなった時に収束したと判定して、
電力制御部43の制御動作を開始させる。なお、ACL
R1のみについて閾値と比較判定することも可能であ
る。又高速フーリエ変換部12,52の機能を兼用させ
た構成とすることも可能である。
【0054】図17は本発明の第10の実施の形態の説
明図であり、前述の各実施の形態と同一符号は同一部分
を示し、同一機能部分についての重複した説明は省略す
る。又61はメモリである。出荷試験等による試験時
に、所望の送信電力値Piと、送信電力算出部13から
の実際の送信電力値Pi’との制御誤差を算出し、これ
を補正係数の初期値としてメモリ61に記憶する。TP
C処理部7は、運用開始時点に、所望の送信電力値Pi
に対して、メモリ61に記憶された補正係数を用いてT
PC制御信号を形成し、振幅制限部1を制御する。従っ
て、送信電力制御の収束の高速化を図ることができる。
【0055】図18は本発明の第11の実施の形態の説
明図であり、前述の各実施の形態と同一符号は同一部分
を示し、同一機能部分についての重複した説明は省略す
る。又71はテーブルを示す。このテーブル71に、図
17について説明した補正係数の初期値と、耐用試験等
による特性変化を補正する補正係数とを格納し、運用開
始時は、TPC処理部7からテーブル71の補正係数の
初期値を読出してTPC制御信号を形成し、所定の運用
期間が経過すると、次の補正係数を読出して、TPC制
御信号を形成する。従って、運用開始時の収束時間を短
縮し、且つ経年変化に対しては、運用期間の長さに対応
した補正係数を読出すことにより、高精度の送信電力制
御を継続することができる。
【0056】本発明は、前述の各実施の形態のみに限定
されるものではなく、種々の組合せも可能であり、例え
ば、リニアライザについても、例えば、図24について
説明した構成を適用することができる。
【0057】(付記1)送信信号を振幅制限部を介して
リニアライザに入力し、該リニアライザにより電力増幅
器の歪補償を行って該電力増幅器により増幅し、該電力
増幅器からの送信信号の一部をフィードバックして前記
振幅制限部を制御する送信電力制御装置に於いて、前記
送信信号の一部をフィードバックしてフーリエ変換する
高速フーリエ変換部と、該高速フーリエ変換部により変
換したスペクトラムを基に送信帯域内の送信電力を算出
する送信電力算出部と、該送信電力算出部により算出し
た送信電力値と、所望の送信電力値との差分を基に前記
振幅制限部を制御するTPC処理部とを備えたことを特
徴とする送信電力制御装置。 (付記2)複数キャリアの送信信号をそれぞれ振幅制限
部により振幅制限制御して加算又はマルチプレクスした
送信信号をリニアライザに入力し、該リニアライザによ
り電力増幅器の歪補償を行って該電力増幅器により増幅
し、該電力増幅器からの送信信号の一部をフィードバッ
クして前記振幅制限部を制御する送信電力制御装置に於
いて、前記送信信号の一部をフィードバックしてフーリ
エ変換する高速フーリエ変換部と、該高速フーリエ変換
部により変換したスペクトラムを基に前記複数キャリア
のキャリア毎の送信電力を算出する送信電力算出部と、
該送信電力算出部により算出した前記複数キャリアのキ
ャリア毎の送信電力値と、前記複数キャリアのキャリア
毎の所望の送信電力値とのそれぞれの差分を基に、前記
複数キャリアのキャリア毎の振幅制限部を制御するTP
C処理部とを備えたことを特徴とする送信電力制御装
置。
【0058】(付記3)前記送信電力算出部により算出
した実際の送信電力値を特性変化に対応して補正する電
力補正部を設けたことを特徴とする付記1又は2記載の
送信電力制御装置。 (付記4)前記TPC処理部は、前記送信電力算出部に
より算出した実際の送信電力値又は前記電力補正部によ
り補正した送信電力補正値が所定範囲に入っていない時
にアラームを送出する構成を備えたことを特徴とする付
記1又は2又は3記載の送信電力制御装置。 (付記5)前記TPC処理部は、前記所望の送信電力値
と前記実際の送信電力値又は前記送信電力補正値との差
の制御誤差が閾値以下に小さくなった時に、前記振幅制
限部の制御状態を維持して該制御を中止する構成を有す
ることを特徴とする付記1乃至4の何れに記載の送信電
力制御装置。
【0059】(付記6)前記リニアライザに於ける誤差
信号が予め設定した閾値より減少した時に歪補償制御が
収束したと判定して前記送信電力算出部の動作を開始さ
せる為の収束判定部を備えたことを特徴とする付記1乃
至5の何れかに記載の送信電力制御装置。 (付記7)前記収束判定部は、検出した送信電力のフー
リエ変換により求めたスペクトラムを基に、送信帯域内
の実際の送信電力値と、隣接帯域内の漏洩電力値との比
の隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)を求めて、該隣
接チャネル漏洩電力比が閾値以下となった時に、前記送
信電力算出部を含む送信電力制御を開始させる構成を備
えたことを特徴とする付記6記載の送信電力制御装置。 (付記8)所望の送信電力値と実際の送信電力値の差を
測定して前記TPC処理部に対する補正係数の初期値
と、経年変化による特性変化に対応した補正係数とを格
納したメモリを設けたことを特徴とする付記1乃至7の
何れかに記載の送信電力制御装置。
【0060】(付記9)送信信号を振幅制限部を介して
リニアライザに入力し、電力増幅器の歪補償を行って増
幅し、該電力増幅器からの送信信号の一部をフィードバ
ックして前記振幅制限部を制御する送信電力制御方法に
於いて、前記送信信号の一部をフィードバックしてフー
リエ変換し、該フーリエ変換により求めたスペクトラム
を基に送信帯域内の送信電力を算出して実際の送信電力
値とし、該実際の送信電力値と所望の送信電力値とを差
分を制御誤差として、前記振幅制限部を制御するTPC
制御信号を形成する過程を含むことを特徴とする送信電
力制御方法。 (付記10)複数キャリアの送信信号をそれぞれ振幅制
限部により振幅制限制御して加算又はマルチプレクスし
た送信信号をリニアライザに入力し、該リニアライザに
より電力増幅器の歪補償を行って該電力増幅器により増
幅し、該電力増幅器からの送信信号の一部をフィードバ
ックして前記振幅制限部を制御する送信電力制御方法に
於いて、前記送信信号の一部をフィードバックしてフー
リエ変換し、該フーリエ変換により求めたスペクトラム
を基に前記複数キャリア対応の送信電力を算出して前記
複数キャリア対応の実際の送信電力値とし、該実際の送
信電力値と、前記複数キャリア対応の所望の送信電力値
とのそれぞれ差分を制御誤差として、前記複数キャリア
対応の振幅制限部を制御するTPC制御信号を形成する
過程を含むこを特徴とする送信電力制御方法。
【0061】(付記11)TPC制御に於ける前記制御
誤差が閾値以下に減少した時に、送信電力制御が収束し
たと判定して、該送信電力制御の状態を維持する過程を
含むことを特徴とする付記8又は9記載の送信電力制御
方法。 (付記12)前記リニアライザに於ける誤差信号が閾値
以下に減少した時に、歪補償制御が収束したと判定し
て、前記実際の送信電力値と前記所望の送信電力値との
差分を制御誤差として振幅制限部の制御を開始する過程
を含むことを特徴とする付記8又は9記載の送信電力制
御方法。 (付記13)前記リニアライザに於ける歪補償制御を、
送信帯域内の実際の送信電力値と隣接帯域内の漏洩電力
値との比の隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)を基に
歪補償制御の収束を判定し、該歪補償制御の収束により
前記振幅制限部を制御して送信電力を制御する過程を含
むことを特徴とする付記8又は9記載の送信電力制御方
法。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、リニア
ライザにより電力増幅器4による歪を補償し、振幅制限
部1により送信電力を制御する構成及び方法に於いて、
電力増幅器4からの送信信号の一部を方向性結合器5等
を介してフィードバックして、高速フーリエ変換部12
によりスペクトラムを求めて、送信帯域内の送信電力を
算出することにより、実際の送信電力値Pi’を求める
ことができる。従って、この実際の送信電力値Pi’
と、上位レイヤー等から指示された送信電力値Piとの
差分の制御誤差を零とするように、振幅制限部1を制御
することによって、送信電力を高精度に制御することが
できる利点がある。又高速フーリエ変換部12によりス
ペクトラムを求めることにより、複数キャリアを用いる
場合に、キャリアのキャリア毎の実際の送信電力値を算
出することができるから、高精度の送信電力制御が可能
となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のフローチャートで
ある。
【図3】送信電力算出の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態のフローチャートで
ある。
【図6】本発明の第3の実施の形態の要部説明図であ
る。
【図7】本発明の第3の実施の形態のフローチャートで
ある。
【図8】本発明の第4の実施の形態のフローチャートで
ある。
【図9】本発明の第5の実施の形態の説明図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態の説明図である。
【図11】4キャリアのスペクトラムと送信電力との説
明図である。
【図12】本発明の第7の実施の形態の説明図である。
【図13】本発明の第8の実施の形態の説明図である。
【図14】本発明の第8の実施の形態のフローチャート
である。
【図15】本発明の第9の実施の形態の説明図である。
【図16】ACLRの説明図である。
【図17】本発明の第10の実施の形態の説明図であ
る。
【図18】本発明の第11の実施の形態の説明図であ
る。
【図19】従来の送信電力制御構成の説明図である。
【図20】電力増幅器の特性説明図である。
【図21】隣接チャネル漏洩電力と歪補償との説明図で
ある。
【図22】リニアライザの基本構成説明図である。
【図23】リニアライザの説明図である。
【図24】リニアライザの説明図である。
【符号の説明】
1 振幅制限部 2 乗算器 3 DA変換器(DAC) 4 電力増幅器 5 方向性結合器 6 AD変換器(ADC) 7 TPC処理部 8 電力算出部 9 歪補償テーブル 10 歪補償信号生成部 11 減算器 12 高速フーリエ変換部(FFT) 13 送信電力算出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 7/26 102 H04B 7/26 102 (72)発明者 久保 徳郎 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 長谷 和男 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 石川 広吉 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5J090 AA01 AA41 CA21 FA17 FA20 GN03 GN06 GN07 KA00 KA23 KA26 KA32 KA33 KA34 KA44 KA55 MA11 MA14 SA13 TA01 TA02 TA03 TA07 5J100 JA01 LA00 LA03 LA07 LA08 LA11 SA01 5J500 AA01 AA41 AC21 AF17 AF20 AK00 AK23 AK26 AK32 AK33 AK34 AK44 AK55 AM11 AM14 AS13 AT01 AT02 AT03 AT07 5K060 CC11 DD04 HH06 HH31 JJ16 KK01 KK06 LL01 LL23 LL24 5K067 BB02 CC10 DD27 EE02 EE10 GG08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信信号を振幅制限部を介してリニアラ
    イザに入力し、該リニアライザにより電力増幅器の歪補
    償を行って該電力増幅器により増幅し、該電力増幅器か
    らの送信信号の一部をフィードバックして前記振幅制限
    部を制御する送信電力制御装置に於いて、 前記送信信号の一部をフィードバックしてフーリエ変換
    する高速フーリエ変換部と、 該高速フーリエ変換部により変換したスペクトラムを基
    に送信帯域内の送信電力を算出する送信電力算出部と、 該送信電力算出部により算出した送信電力値と、所望の
    送信電力値との差分を基に前記振幅制限部を制御するT
    PC処理部とを備えたことを特徴とする送信電力制御装
    置。
  2. 【請求項2】 複数キャリアの送信信号をそれぞれ振幅
    制限部により振幅制限制御して加算又はマルチプレクス
    した送信信号をリニアライザに入力し、該リニアライザ
    により電力増幅器の歪補償を行って該電力増幅器により
    増幅し、該電力増幅器からの送信信号の一部をフィード
    バックして前記振幅制限部を制御する送信電力制御装置
    に於いて、 前記送信信号の一部をフィードバックしてフーリエ変換
    する高速フーリエ変換部と、 該高速フーリエ変換部により変換したスペクトラムを基
    に前記複数キャリアのキャリア毎の送信電力を算出する
    送信電力算出部と、 該送信電力算出部により算出した前記複数キャリアのキ
    ャリア毎の送信電力値と、前記複数キャリアのキャリア
    毎の所望の送信電力値とのそれぞれの差分を基に、前記
    複数キャリアのキャリア毎の振幅制限部を制御するTP
    C処理部とを備えたことを特徴とする送信電力制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記リニアライザに於ける誤差信号が予
    め設定した閾値より減少した時に歪補償制御が収束した
    と判定して前記送信電力算出部の動作を開始させる為の
    収束判定部を備えたことを特徴とする請求項1又は2記
    載の送信電力制御装置。
  4. 【請求項4】 送信信号を振幅制限部を介してリニアラ
    イザに入力し、電力増幅器の歪補償を行って増幅し、該
    電力増幅器からの送信信号の一部をフィードバックして
    前記振幅制限部を制御する送信電力制御方法に於いて、 前記送信信号の一部をフィードバックしてフーリエ変換
    し、該フーリエ変換により求めたスペクトラムを基に送
    信帯域内の送信電力を算出して実際の送信電力値とし、
    該実際の送信電力値と所望の送信電力値とを差分を制御
    誤差として、前記振幅制限部を制御するTPC制御信号
    を形成する過程を含むことを特徴とする送信電力制御方
    法。
  5. 【請求項5】 複数キャリアの送信信号をそれぞれ振幅
    制限部により振幅制限制御して加算又はマルチプレクス
    した送信信号をリニアライザに入力し、該リニアライザ
    により電力増幅器の歪補償を行って該電力増幅器により
    増幅し、該電力増幅器からの送信信号の一部をフィード
    バックして前記振幅制限部を制御する送信電力制御方法
    に於いて、 前記送信信号の一部をフィードバックしてフーリエ変換
    し、該フーリエ変換により求めたスペクトラムを基に前
    記複数キャリア対応の送信電力を算出して前記複数キャ
    リア対応の実際の送信電力値とし、該実際の送信電力値
    と、前記複数キャリア対応の所望の送信電力値とのそれ
    ぞれ差分を制御誤差として、前記複数キャリア対応の振
    幅制限部を制御するTPC制御信号を形成する過程を含
    むことを特徴とする送信電力制御方法。
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