JP2003142270A - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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JP2003142270A
JP2003142270A JP2001340681A JP2001340681A JP2003142270A JP 2003142270 A JP2003142270 A JP 2003142270A JP 2001340681 A JP2001340681 A JP 2001340681A JP 2001340681 A JP2001340681 A JP 2001340681A JP 2003142270 A JP2003142270 A JP 2003142270A
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Japan
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light emitting
layer
nitrogen
aromatic ring
formula
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Application number
JP2001340681A
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English (en)
Inventor
Mikiko Matsuo
三紀子 松尾
Tetsuya Sato
徹哉 佐藤
Naoko Takebe
尚子 武部
Takehito Zukawa
武央 頭川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 燐光発光素子の効率を決定づけるブロッキン
グ層は有効に機能できる材料が数少なく、材料選択の余
地が非常に狭いという課題があった。特に燐光発光素子
ではブロッキング層が寿命を決定する主要因であり、耐
久性に優れたブロッキング層材料を開発する、もしくは
ブロッキング層を不要とする燐光発光素子構成の開発が
必要であるという課題があった。 【解決手段】 一般式(1)を含むブロッキング層を発
光層に積層した発光素子、あるいは発光層が一般式
(1)と燐光材料とを含む燐光発光素子とすることによ
り、高効率で長寿命の発光素子を実現することができ
る。 (R1,R2は2つのN原子を含む芳香環,炭素数1〜3
のアルキル基,R3〜R6はH,アルキル,アリール基お
よび含窒素芳香環を,M,M2は中心金属を表わす)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光ディスプレイ
や液晶ディスプレイ用バックライト等として用いられる
表示素子、照明に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エレクトロルミネッセンス(EL)パネ
ルは視認性が高く、表示能力に優れ、高速応答も可能と
いう特徴を持っている。近年、有機化合物を構成材料と
する有機発光素子について報告がなされた(例えば、関
連論文 アプライド・フィジックス・レターズ、第51
巻913頁1987年(Applied Physics Letters,51,19
87,P.913.)。発光材料としてはトリス(8−キノリノー
ル)アルミニウム錯体(以下Alq)を用いており、高
い発光効率と、電子輸送を合わせ持つ優れた発光物質で
ある。
【0003】ジャーナル・オブ・アプライド・フィジッ
クス、第65巻3610頁1989年(Journal of Appl
ied Physics,65,1989,p.3610.)には発光層を形成するA
lqにクマリン誘導体やDCM1等の蛍光色素をドープ
した素子を作成し、色素の適切な選択により発光色が変
わることを見いだした。さらに、発光効率も非ドープに
比べ上昇することを明らかにした。
【0004】また、励起子形成において、三重項励起状
態は統計理論的に生成確率が高いことから、燐光材料へ
の取り組みも行われている(例えばUSP6,097,
147)。燐光は禁制遷移のため本来は遷移確率が低い
が、内部重原子効果を利用してIrやPtを中心金属に
持つ重金属錯体を用いることにより、遷移確率を向上す
ることができた。さらに、デバイスとして燐光を用いた
場合、輻射時間が長いため励起子拡散が生じて効率低下
の要因となるが、発光層の陰極側にブロッキング層を積
層することにより励起子拡散を抑制し、高効率化を実現
している。このように、有機発光素子の実用化に向けた
取り組みとして、RGB三色を備えたカラー表示及び高
効率化が進められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燐光発
光素子の効率を決定づけるブロッキング層はバソクプロ
インの他、トリアゾール誘導体、BAlq(Al錯
体)、Ga錯体と、有効に機能できる材料が数少ない。
しかも実用的な耐久性を有する安定性は未だ得られてい
ない。特に燐光発光素子ではブロッキング層が寿命を決
定する主要因であり、ブロッキング層材料の開発及びブ
ロッキング層を不要とする燐光発光素子構成の開発が必
要であるという課題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで我々は、熱安定性
に優れた多核金属錯化合物を用いることにより、長期安
定性に優れた燐光発光素子の高効率化を実現することが
でき、前記課題を解決するに至った。
【0007】具体的には、本願の請求項1の発明によれ
ば、一対の電極間に少なくとも発光層を有し、前記一対
の電極のいずれかと前記発光層の間で、前記発光層に接
する第1の層が下記一般式(化3)を含むことを特徴と
する発光素子が提供される。
【0008】
【化3】
【0009】(R1及びR2は少なくとも2つの窒素原子
を含む含窒素芳香環もしくは含窒素芳香環誘導体を有す
る架橋配位子あるいはハロゲン、炭素数1〜3のアルキ
ルを有する架橋配位子から選ばれる1つであり、すべて
同じでもよく、異なっていてもよい。R3,R4,R5
よびR6はそれぞれ水素、アルキル、アリール、アリー
ル誘導体及び少なくとも1つの窒素原子を含む含窒素芳
香環もしくは含窒素芳香環誘導体から選ばれる1つであ
り、すべて同じでもよく、異なっていてもよい。M 1
2は中心金属。) 本願の請求項2は、請求項1記載の一般式(化3)がピ
ラザボール構造を有するとしたものである。
【0010】本願の請求項3は、請求項1または2に記
載の第1の層の膜厚が1nm〜50nmであるとしたも
のである。
【0011】本願の請求項4は、請求項1〜3のいずれ
かに記載の発光層が少なくとも、電荷を輸送するホスト
材料と、発光色素とを有するとしたものである。
【0012】本願の請求項5は、請求項1〜4のいずれ
かに記載の発光色素が燐光材料であるとしたものであ
る。
【0013】本願の請求項6の発明によれば、少なくと
も、電荷を輸送するホスト材料と、燐光材料とを含む発
光層を有する発光素子であって、前記ホスト材料が下記
一般式(化3)であることを特徴とする発光素子が提供
される。
【0014】
【化4】
【0015】(R1及びR2は少なくとも2つの窒素原子
を含む含窒素芳香環もしくは含窒素芳香環誘導体を有す
る架橋配位子あるいはハロゲン、炭素数1〜3のアルキ
ルを有する架橋配位子から選ばれる1つであり、すべて
同じでもよく、異なっていてもよい。R3,R4,R5
よびR6はそれぞれ水素、アルキル、アリール、アリー
ル誘導体及び少なくとも1つの窒素原子を含む含窒素芳
香環もしくは含窒素芳香環誘導体から選ばれる1つであ
り、すべて同じでもよく、異なっていてもよい。M 1
2は中心金属。) 本願の請求項7の発明によれば、陽極、ホール輸送層、
発光層、電子輸送層および陰極を順に積層した積層構造
からなる発光素子において、前記発光層が(化4)と燐
光材料を含むことを特徴とする発光素子が提供される。
【0016】本願の請求項8は、請求項7に記載の発光
層と電子輸送層が直接接しているとしたものである。
【0017】本願の請求項9は、請求項6〜8のいずれ
かに記載の一般式(化4)がピラザボール構造を有する
としたものである。
【0018】本願の請求項10は、請求項6〜9のいず
れかに記載のホスト材料の濃度が、燐光材料の濃度より
も高いとしたものである。
【0019】本願の請求項11の発明によれば、画像信
号を発生する手段と、前記画像信号に応じた電流を発生
する駆動手段と、前記電流に応じて分離された発光画素
が発光する表示手段とを具備する表示装置において、前
記表示手段が発光層に一般式(化4)を含むブロッキン
グ層を積層した発光素子を具備することを特徴とする表
示装置が提供される。
【0020】本願の請求項12の発明によれば、電流を
発生する駆動手段と、前記電流に応じて発光する照明手
段とを具備する照明装置において、前記照明手段が発光
層に一般式(化4)を含むブロッキング層を積層した発
光素子を具備することを特徴とする照明装置が提供され
る。
【0021】本願の請求項13の発明によれば、画像信
号を発生する手段と、前記画像信号に応じた電流を発生
する駆動手段と、前記電流に応じて分離された発光画素
が発光する表示手段とを具備する表示装置において、前
記表示手段が、少なくとも一般式(化4)からなるホス
ト材料と、燐光材料とを含む発光層を有する発光素子を
具備することを特徴とする表示装置が提供される。
【0022】本願の請求項14の発明によれば、電流を
発生する駆動手段と、前記電流に応じて発光する照明手
段とを具備する照明装置において、前記照明手段が少な
くとも一般式(化4)からなるホスト材料と、燐光材料
とを含む発光層を有する発光素子を具備することを特徴
とする照明装置が提供される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について
説明する。
【0024】本実施の形態の一つは、一般式(化3)を
含む層を発光層に接するように設けることで、発光効率
の高い素子を構築することである。その(化3)を含む
層の役割の一つとして考えられるのは、電子又はホール
のブロッキング層としての役割である。一般式(化3)
に示す多核金属錯化合物は、複数の中心金属を有する錯
化合物であり、従って少なくとも2個の金属原子を有す
る。好ましくは、Li,Be,Mg,B,Zn,Al,
Ptであり、特にBが好ましい。ホウ素原子は原子半径
が小さいため配位子との結合が強固で、熱的にもきわめ
て安定な錯化合物を形成し、蒸着時のような高温状態で
も特に安定に存在することができる。特にピラザボール
構造を有する錯化合物では、ブロッキング性能に優れ、
飛躍的に効率を向上することができる。
【0025】また、他の実施の形態は、一般式(化4)
を燐光発光材料のホスト材料に用いた発光素子に関する
ものである。一般式(化4)は燐光発光色素に効率よく
エネルギーを与えることができる。また、電子輸送性に
富むため、発光領域(再結合領域)がホール輸送層側に
片寄るため、陰極への励起子拡散が減少する。エネルギ
ーレベル的にもホールの漏れを減少させることができる
ので、従来必要であったブロッキング層が不要となる。
すなわち、発光層に電子輸送層を直接接して形成できる
ため、層膜厚が低減し、動作電圧を低下させることがで
きる。本実施の形態の発光素子は電流効率も上昇する
が、低電圧化によりさらなる電力効率の向上も同時に実
現することができる。また、積層膜数の減少は、量産時
におけるタクト時間の低減及び再現性の向上にも有効で
ある。
【0026】また、他の実施の形態は、上記に記載の発
光素子を用いた表示装置及び照明装置に関するものであ
る。本実施の形態の発光素子は、高効率、長寿命である
ので、低消費電力化が可能で、品質の優れた装置を提供
することができる。
【0027】(化3)又は(化4)のR1〜R6の例とし
ては、窒素原子を1つ含む例として、ピロール、ピリジ
ン、オキサゾール等、窒素原子を2つ以上含む例とし
て、イミダゾール、ピラゾール、ピリダジン、ピラジ
ン、ピリミジン、オキサジアゾール、トリアゾール、ト
リアジン、テトラジンまたはテトラゾール等が挙げられ
る。そのほか、窒素、酸素等を含む複素環も好ましい。
【0028】ピラザボール構造を有するものとしては、 A−1 ピラザボール A−2 1,3,5,7−テトラメチルピラザボール A−3 4,4,8,8−テトラエチルピラザボール A−4 4,4,8,8−テトラキス(1H―ピラゾー
ルー1−イル)ピラザボール 等が挙げられる。
【0029】ピラザボール構造を有する化合物は、HO
MO,LUMOがピラザボール部分に局在した広いバン
ドギャップを有する。
【0030】本実施の形態の発光素子は、一般的な構成
をとることができ、基板上に陽極/ホール輸送層/発光
層/電子輸送層/陰極の他、陽極/ホール輸送層/発光
層/陰極、陽極/発光層/電子輸送層/陰極等の積層構
成が可能である。
【0031】基板は、上述した薄膜を積層した発光素子
を担持できるものであれば良く、また、上記各層内で生
じた発光を取り出せるように透明ないし半透明の材料で
あれば良く、コーニング1737等のガラス、あるいは
ポリエステルその他の樹脂フィルム等を用いる。あるい
は陰極を透明ないし半透明にして、陰極側から光を取り
出す場合は、基板はSi基板や金属板などでもよい。
【0032】一般に発光素子は、少なくとも一方の電極
を透明ないし半透明にすることにより、面発光が可能に
なる。通常、正孔注入電極としての陽極にはITO(イ
ンジウム錫酸化物)膜を用いることが多い。他に、酸化
錫、Ni,Au,Pt,Pd等が挙げられる。ITO膜
はその透明性を向上させ、あるいは抵抗率を低下させる
目的で、スパッタ、エレクトロンビーム蒸着、イオンプ
レーティング等の成膜方法が採用されている。また、膜
厚は必要とされるシート抵抗値と可視光透過率から決定
されるが、発光素子では比較的駆動電流密度が高いた
め、シート抵抗値を小さくするため100nm以上の厚
さで用いられることが多い。
【0033】電子注入電極としての陰極には、Tang
らの提案したMgAg合金あるいはAlLi合金など、
仕事関数が低く電子注入障壁の低い金属と、比較的仕事
関数が大きく安定な金属との合金が用いられることが多
い。また、仕事関数の低い金属を有機層側に成膜し、こ
の低仕事関数金属を保護する目的で、仕事関数の大きな
金属を厚く積層してもよく、Li/Al、Ca/Alの
ような積層電極を用いることができる。また、低仕事関
数金属は不安定であるから化合物を用いてもよく、Li
F/Al、Li2O/Al等にしてもよい。陰極を透明
または半透明とする場合は、上記ITO膜の他、酸化
錫、Ni,Au,Pt,Pd膜、MgAg合金、AgP
dCu合金等の薄膜を用いることができる。電子注入性
を保持するために、これら透明陰極を設ける前にジリチ
ウムフタロシアニン等のフタロシアニン誘導体や、ピラ
ザボール誘導体とアルカリ金属の混合層等を設けること
が好ましい。これら陰極の形成には蒸着法やスパッタ法
が好ましい。
【0034】ホール輸送層を構成する材料としては、ト
リフェニルアミンを基本骨格として持つ誘導体が好まし
い。例えば、テトラフェニルベンジジン化合物、トリフ
ェニルアミン3量体、ベンジジン2量体が挙げられる。
また、トリフェニルジアミン誘導体、あるいはMTPD
(通称TPD)でもよい。特には、トリフェニルアミン
4量体の誘導体が好ましい。
【0035】電子輸送層を構成する材料としては、トリ
ス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下Alq)が
好ましい。他の例としてトリス(4−メチル−8−キノ
リノラト)アルミニウム等の金属錯体、3−(2´−ベ
ンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン等が挙
げられる。電子輸送層の膜厚は、10〜1000nmと
することが好ましい。
【0036】本実施の形態の一般式(化3)を含む第1
の層(ブロッキング層)は、電子と正孔の再結合により
生成した励起子を発光層に閉じ込める目的で、発光層に
積層するのが好ましく、特に陰極側に積層するのが好ま
しい。ブロッキング層の膜厚は、1〜50nmとするこ
とが好ましい。
【0037】本実施の形態の発光層に含まれる一般式
(化4)は、発光層内で電荷を輸送すると共に、燐光材
料を高効率で発光させることができる、優れたホスト材
料である。燐光材料としては、内部重原子効果を利用し
たによる高効率燐光発光材料が好ましい。例えば希土類
金属錯体の他、Ir錯体、Pt錯体、Os錯体、Au錯
体が挙げられる。発光層中にはホール輸送能や電子輸送
能の改善のため、あるいは発光効率の改善のため、ホー
ル輸送材料や電子輸送材料などの他の材料が混合して存
在してもよい。
【0038】上述のホール輸送層、電子輸送層、発光層
の各層については、アモルファス状態の均質な膜を形成
することが望ましく、真空蒸着法による成膜が好まし
い。さらに、真空中で連続して各層を形成することによ
り、各層間の界面に不純物が付着するのを防ぐことによ
って、動作電圧の低下、高効率化、長寿命化といった特
性の改善を図ることができる。また、これら各層を真空
蒸着法により形成するにあたり、一層に複数の化合物を
含有させる場合、化合物を入れた各ボートを個別に温度
制御して共蒸着することが好ましいが、あらかじめ混合
したものを蒸着しても良い。さらにこの他の成膜方法と
して、溶液塗布法、ラングミュア・ブロジェット(L
B)法などを用いることもできる。溶液塗布法ではポリ
マー等のマトリクス物質中に各化合物を分散させる構成
としても良い。
【0039】次に具体的な実施の形態に基づいてさらに
詳細に説明する。
【0040】(実施の形態1)ITOを成膜したガラス
基板上に、N,N′−ビス(4′−ジフェニルアミノ−
4−ビフェニリル)−N,N′−ジフェニルベンジジン
からなる50nmの膜厚のホール輸送層を形成する。引
き続き発光層として4,4′―N,N′―ジカルバゾー
ルービフェニル中にfac−トリス(2−フェニルピリ
ジン)イリジウムを6重量%混合した膜を30nm蒸着
した後、ブロッキング層としてA−4を10nm成膜
し、電子輸送層としてAlqを20nm蒸着した(図
1)。最後にLi薄膜とAlからなる積層陰極を形成し
た。この素子に直流電圧を印可して評価したところ、効
率40cd/Aの緑色発光が得られた。
【0041】A−4の合成は、以下のとおり行った。な
お、モノマーの置換基、合成条件等を変えることで、他
のピラザボールも同様に合成することができる。
【0042】1.0モルのトリメチルアミンボランと
1.0モルのピラゾールを3時間加熱還流した後、溶媒
を除去し残差をトルエン中、再結晶により精製した。得
られたピラザボール0.2モルと0.8モルのピラゾー
ルの混合物を加熱しながら、2日間撹拌を行った後、室
温まで冷まし、煮沸トルエンで再結晶を行った。さら
に、昇華精製を行い、目的物が得られた。
【0043】(実施の形態2)ITOを成膜したガラス
基板上に、N,N′−ビス(4′−ジフェニルアミノ−
4−ビフェニリル)−N,N′−ジフェニルベンジジン
からなる50nmの膜厚のホール輸送層を形成する。引
き続き発光層としてA−4中にfac−トリス(2−フ
ェニルピリジン)イリジウムを6重量%混合した膜を3
0nm蒸着した後、電子輸送層としてAlqを20nm
蒸着した。最後にLi薄膜とAlからなる積層陰極を形
成した(図2)。この素子に直流電圧を印可して評価し
たところ、効率30cd/Aの緑色発光が得られた。
【0044】上記実施例において例示した発光素子を、
TFTを搭載した基板上に作製したところ、視認性が高
く高画質な動画像が得られた。
【0045】上記実施例において例示した発光素子を液
晶表示装置のバックライト用照明装置として使用したと
ころ、高効率で面内均一性が高い画像が得られた。
【0046】(比較例1)実施例1のブロッキング層の
形成において、A−4の代わりに2,9−ジメチルー
4,7−ジフェニルー1,10−フェナントロリンを用
いた以外は実施例1と同様にして発光素子を作製した。
この素子に直流電圧を印可して評価したところ、効率3
0cd/Aの緑色発光が得られた。
【0047】(比較例2)実施例2の発光層の形成にお
いて、A−4の代わりに4,4′―N,N′―ジカルバ
ゾールービフェニルを用いた以外は実施例2と同様にし
て発光素子を作製した。この素子に直流電圧を印可して
評価したところ、効率5cd/Aの緑色発光が得られ
た。
【0048】いずれの素子も、初期輝度500cd/m
2での定電流連続点灯試験において1000時間以上安
定に発光し続けた。
【0049】本発明は、上記実施の形態に限定されず、
赤色や青色の燐光材料を用いた発光素子、透明陰極を用
いた発光素子など、本発明の技術的思想に基づく他の実
施形態に適用することができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の発光素子
は、新たなブロッキング材料を用いることにより、熱安
定性に優れた、高効率の発光素子を提供することができ
る。さらに、新たなホスト材料を用いることにより、ブ
ロッキング層が不要になり、かつ高効率で長期使用時の
安定性に優れた燐光発光素子を提供することができる。
さらに、本発明の表示装置は、視認性に優れた高画質の
ディスプレイを提供することができ、本発明の照明装置
は、面発光の新規な光源として高品位の照明を提供する
ことができる。いずれの装置も本発明の高効率の発光素
子を用いることにより、低消費電力化が実現できるた
め、地球環境、宇宙環境に優しい装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブロッキング層を積層した発光素子の一断面図
【図2】ブロッキング層不要の燐光発光素子の一断面図
【符号の説明】
1 陽極 2 ホール輸送層 3 発光層 4 ブロッキング層 5 電子輸送層 6 陰極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武部 尚子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 頭川 武央 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB03 AB04 AB11 AB18 BA06 DB03 EB00

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極間に少なくとも発光層を有
    し、前記一対の電極のいずれかと前記発光層の間で、前
    記発光層に接する第1の層が下記一般式(化1)を含む
    ことを特徴とする発光素子。 【化1】 (R1及びR2は少なくとも2つの窒素原子を含む含窒素
    芳香環もしくは含窒素芳香環誘導体を有する架橋配位子
    あるいはハロゲン、炭素数1〜3のアルキルを有する架
    橋配位子から選ばれる1つであり、すべて同じでもよ
    く、異なっていてもよい。R3,R4,R5およびR6はそ
    れぞれ水素、アルキル、アリール、アリール誘導体及び
    少なくとも1つの窒素原子を含む含窒素芳香環もしくは
    含窒素芳香環誘導体から選ばれる1つであり、すべて同
    じでもよく、異なっていてもよい。M 1,M2は中心金
    属。)
  2. 【請求項2】 前記一般式(化1)がピラザボール構造
    を有することを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 【請求項3】 前記第1の層の膜厚が1nm〜50nm
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の発光
    素子。
  4. 【請求項4】 発光層が少なくとも、電荷を輸送するホ
    スト材料と、発光色素とを有することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の発光素子。
  5. 【請求項5】 前記発光色素が燐光材料であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発光素子。
  6. 【請求項6】 少なくとも、電荷を輸送するホスト材料
    と、燐光材料とを含む発光層を有する発光素子であっ
    て、前記ホスト材料が下記一般式(化1)であることを
    特徴とする発光素子。 【化2】 (R1及びR2は少なくとも2つの窒素原子を含む含窒素
    芳香環もしくは含窒素芳香環誘導体を有する架橋配位子
    あるいはハロゲン、炭素数1〜3のアルキルを有する架
    橋配位子から選ばれる1つであり、すべて同じでもよ
    く、異なっていてもよい。R3,R4,R5およびR6はそ
    れぞれ水素、アルキル、アリール、アリール誘導体及び
    少なくとも1つの窒素原子を含む含窒素芳香環もしくは
    含窒素芳香環誘導体から選ばれる1つであり、すべて同
    じでもよく、異なっていてもよい。M 1,M2は中心金
    属。)
  7. 【請求項7】 陽極、ホール輸送層、発光層、電子輸送
    層および陰極を順に積層した積層構造からなる発光素子
    であって、前記発光層が(化2)と燐光材料を含むこと
    を特徴とする発光素子。
  8. 【請求項8】 前記発光層と前記電子輸送層が直接接し
    ていることを特徴とする請求項7に記載の発光素子。
  9. 【請求項9】 前記一般式(化2)がピラザボール構造
    を有することを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記
    載の発光素子。
  10. 【請求項10】 前記ホスト材料の濃度が、前記燐光材
    料の濃度よりも高いことを特徴とする請求項6〜9のい
    ずれかに記載の発光素子。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の発
    光素子に、画像信号を発生する手段と、前記画像信号に
    応じた電流を発生する駆動手段と、前記電流に応じて分
    離された発光画素が発光する表示手段とを具備した表示
    装置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれかに記載の発
    光素子に、電流を発生する駆動手段と、前記電流に応じ
    て発光する照明手段とを具備した照明装置。
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