JP4655410B2 - 有機電界発光素子 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光領域を有する有機層が陽極と陰極との間に設けられている有機電界発光素子(EL素子)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
軽量で高効率のフラットパネルディスプレイが、例えばコンピュータやテレビジョンの画面表示用として盛んに研究、開発されている。
【0003】
まず、ブラウン管(CRT)は、輝度が高く、色再現性が良いため、現在ディスプレイとして最も多く使われているが、嵩高く、重く、また消費電力も高いという問題がある。
【0004】
また、軽量で高効率のフラットパネルディスプレイとして、アクティブマトリックス駆動などの液晶ディスプレイが商品化されている。しかしながら、液晶ディスプレイは、視野角が狭く、また、自発光でないため周囲が暗い環境下ではバックライトの消費電極が大きいことや、今後実用化が期待されている高精細度の高速ビデオ信号に対して十分な応答性能を有しない等の問題点がある。特に、大画面サイズのディスプレイを製造することは困難であり、そのコストが高い等の課題もある。
【0005】
これに対する代替として、発光ダイオードを用いたディスプレイの可能性があるが、やはり製造コストが高く、また、1つの基板上に発光ダイオードのマトリックス構造を形成することが難しい等の問題があり、ブラウン管に取って代わる低価格のディスプレイ候補としては、実用化までの課題が大きい。
【0006】
これらの諸課題を解決する可能性のあるフラットパネルディスプレイとして、最近、有機発光材料を用いた有機電界発光素子(有機EL素子)が注目されている。即ち、発光材料として有機化合物を用いることにより、自発光で、応答速度が高速であり、視野角依存性の無いフラットパネルディスプレイの実現が期待されている。
【0007】
有機電界発光素子の構成は、透光性の正極と金属陰極との間に、電流の注入によって発光する発光材料を含む有機薄膜を形成したものである。C.W.Tang、S.A.VanSlyke 等は Applied Physics Letters 第51巻12号913〜915頁(1987年)掲載の研究報告において、有機薄膜を正孔輸送性材料からなる薄膜と電子輸送性材料からなる薄膜との2層構造として、各々の電極から有機膜中に注入されたホールと電子が再結合することにより発光する素子構造を開発した(シングルへテロ構造の有機EL素子)。
【0008】
この素子構造では、正孔輸送材料または電子輸送材料のいずれかが発光材料を兼ねており、発光は発光材料の基底状態と励起状態のエネルギギャップに対応した波長帯で起きる。このような2層構造とすることにより、大幅な駆動電圧の低減、発光効率の改善が行われた。
【0009】
その後、C.Adachi、S.Tokita、T.Tshuthui、S.Saito 等の Japanese Journal of Applied Physics 第27巻2号L269〜L271頁(1988年)掲載の研究報告に記載されているように、正孔輸送材料、発光材料、電子輸送材料の3層構造(ダブルへテロ構造の有機EL素子)が開発され、更に、C.W.Tang、S.A.VanSlyke、C.H.Chen等の Journal of Applied Physics第65巻9号3610〜3616頁(1989年)掲載の研究報告に記載されているように、電子輸送材料中に発光材料を含ませた素子構造などが開発された。これらの研究により、低電圧で、高輝度の発光の可能性が検証され、近年、研究開発が非常に活発に行われている。
【0010】
発光材料に用いる有機化合物は、その多様性から、理論的には分子構造を変化させることによって発光色を任意に変えることができるという利点があると言える。従って、分子設計を施すことにより、フルカラーディスプレイに必要な色純度の良いR(赤)、G(緑)、B(青)の3色を揃えることは、無機物を用いた薄膜EL素子と比べて容易であると言える。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
厳密な意味から言えば有機材料とは言えないが、金属イオンを中心に有機化合物が配位してなる金属錯体材料も電界発光素子材料として用いられており、一般的には有機EL発光材料の範疇として取り扱われている。その典型的な例として、アルミニウムイオンを中心金属とし、8−キノリノールが3分子配位したトリス(8−キノリノール)アルミニウム[以下Alq3と略す]が挙げられる。このAlq3の発光は配位した8−キノリノールに局在したππ*励起状態からの蛍光と帰属されており、有機物からの発光と同等としても支障はないかもしれない。しかしながら、Alq3による発光は、最高輝度、信頼性ともにディスプレイ材料としては満足の行くものではない。
【0012】
また、近年、材料の多様化に伴い、遷移金属ならびに希土類金属を中心とする錯体材料であり、金属と配位子の間の電荷移動励起状態(metal-to-ligand charge transfer;MLCT,ligand-to-metal charge transfer;LMCT)からの発光と帰属されるものについても取扱われてきており、上述の有機化合物と同様にしてこの金属錯体材料を発光材料に用いる場合、その多様性から、理論的には有機物である配位子の分子構造や組み合わせを変化させ、さらに中心金属を変化させることによって、発光色を任意に変えることができるという利点があるといえる。
【0013】
さらに、発光効率の向上という面から発光として蛍光を用いるのではなくリン光を用いる研究開発が近年、目立ち始めており、金属錯体の場合、中心金属の原子量が大きく、またその電子雲の広がりのため、励起状態間における系間交差の確立が増大し、一重項励起状態よりもさらに低い三重項励起状態からの発光、すなわちリン光が期待される。
【0014】
本発明の目的は、本来高い量子収率を有する金属錯体を含有する電界発光素子であって、発光層でのホールと電子の再結合を促進し、さらに高輝度かつ高効率な発光を呈する有機電界発光素子を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために鋭意検討した結果、発光材料として特定の配位子間励起状態を最低励起状態に有する金属錯体を用いることによって、安定した、高輝度のフルカラーディスプレイに極めて有用な高信頼性の発光素子の提供できることを見出し、本発明に到達したものである。
【0016】
即ち、本発明は、発光領域を有する有機層が陽極と陰極との間に設けられている有機電界発光素子において、前記有機層のうちの少なくとも一部が、下記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種からなることを特徴とする、有機電界発光素子に係るものである。
【化4】
Figure 0004655410
〔但し、前記α−ジイミンは、下記一般式(1)、(2)、(3)又は(4)で表される分子構造からなるものであり、
0
【化5】
Figure 0004655410
(但し、前記一般式(1)〜(4)において、置換基R1及びR2は、アルキル基、ハロゲン原子、エーテル基、オキシアルキル基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、ニトロ基、フェニル基、ベンジル基から選ばれた基であり、それらが同一であっても異なってもよい。また、R1及びR2は置換基であり、m及びnは0以上の整数である。)
また、前記アロマティックジオレートは、下記一般式(5)、(6)、(7)、(8)又は(9)で表される分子構造からなるものであり、
【化6】
Figure 0004655410
Figure 0004655410
(但し、前記一般式(5)〜(9)において、置換基R3及びR4はアルキル基、ハロゲン原子、エーテル基、オキシアルキル基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、ニトロ基、フェニル基、ベンジル基から選ばれた基であり、それらが同一であっても異なってもよい。また、R3及びR4は置換基であり、m’及びn’は0以上の整数である。)〕
また、前記金属イオンは、d8遷移金属イオンである。}
【0017】
本発明によれば、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を発光材料に用いるので、高輝度で安定な発光が得られると共に、電気的、熱的或いは化学的にも安定性に優れた素子を提供できる。
【0018】
また、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体は、配位子間励起状態からの発光であるため、配位子に置換基を導入することや、配位子の組み合わせを変えること等によって、発光波長のチューニングが比較的容易にでき、従来の有機物発光材料よりも多様な発光波長が選択できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に基づいて本発明を更に具体的に説明する。
【0020】
本発明に基づく有機電界発光素子に用いる前記一般式[I]で表される混合配位子錯体において、中心金属イオンはPt2+であることが好ましく、この場合、配位原子となる2つの窒素と2つの酸素は中心金属に対して平面四角配位構造をとることができる。これらの最高占有軌道(HOMO:highest occupied molecular orbital)は前記アロマティックジオレートに局在した電子軌道であり、最低非占有軌道(LUMO:lowest unoccupied molecular orbital)は前記α−ジイミンに局在した電子軌道である。従って、最低励起状態は前記アロマティックジオレートから前記α−ジイミンへの配位子間励起状態(LLCT)であると帰属されている。そして、前記HOMOは前記アロマティックジオレートの2つの酸素原子に局在しており、極限すれば前記アロマティックジオレートの酸素原子から、前記α−ジイミンへのLLCTであることが言える。また、これらの混合配位子錯体を構成する中心金属イオンの電子雲の広がりが大きく、さらにこれらの重原子効果によって、一重項1LLCT励起状態からさらにエネルギー準位が低い三重項励起3LLCT状態への遷移が促進され、3LLCTからの発光、すなわちリン光が観測される。
【0021】
従って、本発明に基づく有機電界発光素子は、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体を用いるので、上述したように、りん光による発光を得ることができ、例えば蛍光による発光と比べ、より寿命の長い、より高輝度で安定な発光が得られると共に、電気的、熱的或いは化学的にもより一層安定性に優れている。
【0022】
前記中心金属イオンとして、前記Pt2+と同じく平面四角配位構造をとることが知られているNi2+又はPd2+は、前記Pt2+と同様にd軌道に電子が8個占有されたd8遷移金属イオンであるにもかかわらず、最低励起状態が無発光遷移となるdd*となるために、発光しないことがある。
【0023】
前記一般式(1)〜(4)及び前記一般式(5)〜(9)において、前記アルキル基は炭素原子数10以下のアルキル基であることが好ましく、例示するならばメチル基、エチル基及びプロピル基等が挙げられる。
【0024】
また、前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、前記エーテル基は、炭素原子数10以下のエーテル基であることが好ましく、例示するならばメトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。前記オキシアルキル基及び前記カルボン酸エステル基は、炭素原子数10以下であることが好ましい。
【0025】
前記一般式[I]で表される混合配位子錯体は、配位子間励起状態からの発光であるため、配位子に前記した種々の置換基を導入することや、前記一般式(1)〜(4)及び前記一般式(5)〜(9)の配位子の組み合わせを変えることによって、発光波長のチューニングが比較的容易にでき、より多様な発光波長を選択することができる。
【0026】
また本発明は、前記混合配位子錯体で構成された層の陰極側に接してホールブロッキング層を設けることも可能である。前記ホールブロッキング層を置くことによって、前記混合配位子錯体で構成された層にてホールと電子の再結合がより効率良く行われ、発光材料独自の純粋な発光をより高輝度かつ高効率に得ることが可能となる。
【0027】
また、前記ホールブロッキング層に適した材料とは、次のようなエネルギー状態を有するものであることが望ましい。すなわち、前記ホールブロッキング層を形成する材料の最高占有分子軌道レベルが、前記ホールブロッキング層の陽極側に接する層を形成する材料の最高占有分子軌道レベルより低いエネルギーレベルにあること、なおかつ前記ホールブロッキング層を形成する材料の最低非占有分子軌道レベルが、前記ホールブロッキング層の陽極側に接する層を形成する材料の最低非占有分子軌道レベルより高いエネルギーレベルにあり、また前記ホールブロッキング層の陰極側に接する層を形成する材料の最低非占有分子軌道レベルより低いエネルギーレベルにあることである。
【0028】
このような材料として、特開平10−79297、特開平11−204258、特開平11−204264、特開平11−204259等に示されたフェナントロリン誘導体が挙げられるが、前記のエネルギーレベルの条件を満たすものであれば、フェナントロリン誘導体に限定されるものではない。
【0029】
図1〜図4及び図5〜図8は、本発明に基づく有機電界発光素子の例をそれぞれ示すものである。
【0030】
図1は陰極3を発光光20が透過する透過型有機電界発光素子Aであって、発光光20は保護層4の側からも観測できる。図2は陰極3での反射光も発光光20として得る反射型有機電界発光素子Bを示す。
【0031】
図中、1は有機電界発光素子を形成するための基板であり、ガラス、プラスチック及び他の適宜の材料を用いることができる。また、有機電界発光素子を他の表示素子と組み合わせて用いる場合には、基板を共用することもできる。2は透明電極(陽極)であり、ITO(Indium tin oxide)、SnO2等を使用できる。
【0032】
また、5は有機発光層であり、前記した混合配位子錯体を発光材料として含有している。この発光層について、有機電界発光20を得る層構成としては、従来公知の種々の構成を用いることができる。後述するように、例えば、正孔輸送層と電子輸送層のいずれかを構成する材料が発光性を有する場合、これらの薄膜を積層した構造が使用できる。更に本発明の目的を満たす範囲で電荷輸送性能を上げるために、正孔輸送層と電子輸送層のいずれか若しくは両方が、複数種の材料の薄膜を積層した構造、または、複数種の材料を混合した組成からなる薄膜を使用するのを妨げない。また、発光性能を上げるために、少なくとも1種以上の蛍光性の材料を用いて、この薄膜を正孔輸送層と電子輸送層の間に挟持した構造、更に少なくとも1種以上の蛍光性の材料を正孔輸送層若しくは電子輸送層、またはこれらの両方に含ませた構造を使用しても良い。これらの場合には、発光効率を改善するために、正孔または電子の輸送を制御するための薄膜をその層構成に含ませることも可能である。
【0033】
例えば前記の一般式[I]で表される混合配位子錯体からなる化合物は、電子輸送性能と正孔輸送性能の両方を持つため、素子構造中、電子輸送層を兼ねた、前記混合配位子錯体からなる発光層としても、或いは正孔輸送層を兼ねた、前記混合配位子錯体からなる発光層としても用いることが可能である。また、この混合配位子錯体を発光層として、電子輸送層と正孔輸送層とで挟み込んだ構成とすることも可能である。図5及び図6は、前記の構成に加えて、発光層5の陰極側に接してフェナントロリン誘導体等からなるホールブロッキング層21を設けたものである。
【0034】
なお、図1及び図2、図5及び図6中、3は陰極であり、電極材料としては、Li、Mg、Ca等の活性な金属とAg、Al、In等の金属との合金、或いはこれらを積層した構造を使用できる。透過型の有機電界発光素子においては、陰極の厚さを調節することにより、用途に合った光透過率を得ることができる。また、図中の4は封止・保護層であり、有機電界発光素子全体を覆う構造とすることにより、その効果が上がる。気密性が保たれれば、適宜の材料を使用することができる。また、8は電流注入用の駆動電源である。
【0035】
本発明に基づく有機電界発光素子において、有機層が、正孔輸送層と電子輸送層とが積層された有機積層構造(シングルへテロ構造)を有しており、正孔輸送層又は電子輸送層の形成材料として前記混合配位子錯体が用いられてよい。或いは、有機層が、正孔輸送層と発光層と電子輸送層とが順次積層された有機積層構造(ダブルへテロ構造)を有しており、発光層の形成材料として前記混合配位子錯体が用いられてよい。
【0036】
このような有機積層構造を有する有機電界発光素子の例を示すと、図3は、透光性の基板1上に、透光性の陽極2と、正孔輸送層6と電子輸送層7とからなる有機層5aと、陰極3とが順次積層された積層構造を有し、この積層構造が保護膜4によって封止されてなる、シングルへテロ構造の有機電界発光素子Cである。図7では、電子輸送層7及び/又は正孔輸送層6の陰極側に接してホールブロッキング層21が設けられている。
【0037】
図3、図7に示すように発光層を省略した層構成の場合には、正孔輸送層6と電子輸送層7の界面から所定波長の発光20を発生する。これらの発光は基板1側から観測される。
【0038】
また、図4は、透光性の基板1上に、透光性の陽極2と、正孔輸送層10と発光層11と電子輸送層12とからなる有機層5bと、陰極3とが順次積層された積層構造を有し、この積層構造が保護層4によって封止されてなる、ダブルへテロ構造の有機電界発光素子Dである。図8では、発光層11の陰極側に接してホールブロッキング層21が設けられている。
【0039】
図4に示した有機電界発光素子においては、陽極2と陰極3の間に直流電圧を印加することにより、陽極2から注入された正孔が正孔輸送層10を経て、また陰極3から注入された電子が電子輸送層12を経て、それぞれ発光層11に到達する。この結果、発光層11においては電子/正孔の再結合が生じて一重項励起子が生成し、分子内で三重項励起子に緩和し、この三重項励起子から所定波長の発光を発生する。
【0040】
上述した各有機電界発光素子C、Dにおいて、基板1は、例えば、ガラス、プラスチック等の光透過性の材料を適宜用いることができる。また、他の表示素子と組み合わせて用いる場合や、図3及び図4、図7及び図8に示した積層構造をマトリックス状に配置する場合等は、この基板を共用としてよい。また、素子C、Dはいずれも、透過型、反射型のいずれの構造も採りうる。
【0041】
また、陽極2は、透明電極であり、ITO(indium tin oxide)やSnO2等が使用できる。この陽極2と正孔輸送層6(又は正孔輸送層10)との間には、電荷の注入効率を改善する目的で、有機物若しくは有機金属化合物(金属錯体等)からなる薄膜を設けてもよい。なお、保護層4が金属等の導電性材料で形成されている場合は、陽極2の側面に絶縁膜が設けられていてもよい。
【0042】
また、有機電界発光素子Cにおける有機層5aは、正孔輸送層6と電子輸送層7とが積層された有機層であり、これらのいずれか又は双方に前記した混合配位子錯体が含有され、発光性の正孔輸送層6又は電子輸送層7としてよい。有機電界発光素子Dにおける有機層5bは、正孔輸送層10と前記した混合配位子錯体を含有する発光層11と電子輸送層12とが積層された有機層であるが、その他、種々の積層構造を取ることができる。例えば、正孔輸送層と電子輸送層のいずれか若しくは両方が発光性を有していてもよい。
【0043】
また、正孔輸送層において、正孔輸送性能を向上させるために、複数種の正孔輸送材料を積層した正孔輸送層を形成してもよい。
【0044】
また、有機電界発光素子Cにおいて、発光層は電子輸送性発光層7であってよいが、電源8から印加される電圧によっては、正孔輸送層6やその界面で発光される場合がある。同様に、有機電界発光素子Dにおいて、発光層は層11以外に、電子輸送層12であってもよく、正孔輸送層10であってもよい。発光性能を向上させるために、少なくとも1種の蛍光性材料を用いた発光層11を正孔輸送層と電子輸送層との間に挟持させた構造でるのがよい。また、この蛍光性材料を正孔輸送層又は電子輸送層、或いはこれら両層に含有させた構造を構成してよい。このような場合、発光効率を改善するために、正孔又は電子の輸送を制御するための薄膜(ホールブロッキング層やエキシトン生成層など)をその層構成に含ませることも可能である。
【0045】
また、陰極3に用いる材料としては、Li、Mg、Ca等の活性な金属とAg、Al、In等の金属との合金を使用でき、これらの金属層が積層した構造であってもよい。なお、陰極の厚みや材質を適宜選択することによって、用途に見合った有機電界発光素子を作製できる。
【0046】
また、保護層4は、封止膜として作用するものであり、有機電界発光素子全体を覆う構造とすることで、電荷注入効率や発光効率を向上できる。なお、その気密性が保たれれば、アルミニウム、金、クロム等の単金属又は合金など、適宜その材料を選択できる。
【0047】
前記した各有機電界発光素子に印加する電流は通常、直流であるが、パルス電流や交流を用いてもよい。電流値、電圧値は、素子破壊しない範囲内であれば特に制限はないが、有機電界発光素子の消費電力や寿命を考慮すると、なるべく小さい電気エネルギーで効率良く発光させることが望ましい。
【0048】
次に、図9は、本発明の有機電界発光素子を用いた平面ディスプレイの構成例である。図示の如く、例えばフルカラーディスプレイの場合は、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3原色を発光可能な有機層5(5a、5b)が、陰極3と陽極2との間に配されている。陰極3及び陽極2は、互いに交差するストライプ状に設けることができ、輝度信号回路14及びシフトレジスタ内蔵の制御回路15により選択されて、それぞれに信号電圧が印加され、これによって、選択された陰極3及び陽極2が交差する位置(画素)の有機層が発光するように構成される。
【0049】
即ち、図9は例えば8×3RGB単純マトリックスであって、正孔輸送層と、発光層および電子輸送層のいずれか少なくとも一方とからなる積層体5を陰極3と陽極2の間に配置したものである(図3及び図7、又は図4及び図8参照)。陰極と陽極は、ともにストライプ状にパターニングするとともに、互いにマトリクス状に直交させ、シフトレジスタ内蔵の制御回路15および14により時系列的に信号電圧を印加し、その交差位置で発光するように構成されたものである。かかる構成のEL素子は、文字・記号等のディスプレイとしては勿論、画像再生装置としても使用できる。また陰極3と陽極2のストライプ状パターンを赤(R)、緑(G)、青(B)の各色毎に配し、マルチカラーあるいはフルカラーの全固体型フラットパネルディスプレイを構成することが可能となる。
【0050】
【実施例】
次に本発明を実施例について具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0051】
<混合配位子錯体の合成例>
PtCl2(phen)の合成:
1gのK2PtCl4を30ml熱水に溶かした。ここに10mlエタノールに1,10−フェナントロリン6.5mmolを溶解したものを加えると、直ちに黄赤色の沈殿物が生じた。これをろ過し、水で十分に洗浄した。この沈殿物を弱塩酸溶液(100mlの水に8滴の塩酸を加えたもの)を30ml加え、ウォーターバスで加熱、濃縮した。10mlまで濃縮させた後、冷却後、ろ過した。DMF(ジメチルホルムアミド)により再結晶し、精製した。
【0052】
Pt(bdl)(phen):(フェナントロリン)(ベンゼンジオレート)白金錯体の合成:
前記の方法によって得られたPtCl2(phen)を5mlのDMFに溶解させ、ここに2mlの水に溶解させた1,2−ジナトリウムベンゼンジオレート(bdl−N2)を加えた。溶液は直ちに紫色に変色した。これを4時間室温で攪拌した。その後、100mlのジクロロメタンを加え、水で数回洗浄し、炭酸カルシウムで乾燥させた。その後、エバポレータで濃縮させ、粗結晶を得た。これをジクロロメタン/トルエンで再結晶を数回行った。
【0053】
実施例1
本実施例は、前記一般式[I]の化合物のうち、前記の方法によって得られた下記構造式(1)で表される混合配位子錯体((フェナントロリン)(ベンゼンジオレート)白金錯体)を正孔輸送層(兼発光層)として用い、シングルへテロ構造の有機電界発光素子を作製した例である。
【化7】
構造式(1):(フェナントロリン)(ベンゼンジオレート)白金錯体:Pt(bdl)(phen)
Figure 0004655410
【0054】
まず、真空蒸着装置中に、100nmの厚さのITOからなる陽極が一表面に形成された30mm×30mmのガラス基板をセッティングした。蒸着マスクとして複数の2.0mm×2.0mmの単位開口を有する金属マスクを基板に近接して配置し、真空蒸着法により10-4Pa以下の真空下で前記構造式(1)で表されるPt(bdl)(phen)を例えば50nmの厚さに正孔輸送層(兼発光層)として成膜した。蒸着レートは各々0.1nm/秒とした。
【0055】
また、電子輸送層材料として下記構造式(2)で表されるAlq3(トリス(8−キノリノール)アルミニウム)を正孔輸送層に接して蒸着した。Alq3からなるこの電子輸送層の膜厚も例えば50nmとし、蒸着レートは0.2nm/秒とした。
【化8】
Figure 0004655410
【0056】
陰極材料としてはMgとAgの積層膜を採用し、これも蒸着により、蒸着レート1nm/秒として例えば50nm(Mg膜)および150nm(Ag膜)の厚さに形成し、実施例1による図3に示したが如き有機電界発光素子を作製した。
【0057】
このように作製した実施例1の有機電界発光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発光特性を評価した。発光色は赤色であり、分光測定を行った結果、720nm付近に発光ピークを有するスペクトルを得た。分光測定は、大塚電子社製のフォトダイオードアレイを検出器とした分光器を用いた。また、電圧−輝度測定を行ったところ、8Vで110cd/m2の輝度が得られた。
【0058】
この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、初期輝度50cd/m2で電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで170時間であった。
【0059】
実施例2
本実施例は、前記一般式[I]の化合物のうち、前記の方法によって得られた前記構造式(1)で表される混合配位子錯体((フェナントロリン)(ベンゼンジオレート)白金錯体)を発光層として用い、ダブルへテロ構造の有機電界発光素子を作製した例である。
【0060】
まず、真空蒸着装置中に、100nmの厚さのITOからなる陽極が一表面に形成された30mm×30mmのガラス基板をセッティングした。蒸着マスクとして複数の2.0mm×2.0mmの単位開口を有する金属マスクを基板に近接して配置し、真空蒸着法により10-4Pa以下の真空下で、正孔輸送層材料としての下記構造式(3)で表されるα−NPDを例えば30nmの厚さに成膜した。蒸着レートは0.1nm/秒とした。
【化9】
Figure 0004655410
【0061】
さらに、正孔輸送層に接して、前記構造式(1)で表されるPt(bdl)(phen)を例えば30nmの厚さに発光層として成膜した。蒸着レートは各々0.2nm/秒とした。
【0062】
さらに、電子輸送層材料としての前記構造式(2)で表されるAlq3を用いて、発光層に接して蒸着した。Alq3からなるこの電子輸送層の膜厚も例えば30nmとし、蒸着レートは0.2nm/秒とした。
【0063】
陰極材料としてはMgとAgの積層膜を採用し、これも蒸着により、蒸着レート1nm/秒として例えば50nm(Mg膜)および150nm(Ag膜)の厚さに形成し、図4に示した如き有機電界発光素子を作製した。
【0064】
このように作製した実施例2の有機電界発光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発光特性を評価した。発光色は赤色であり、実施例1と同様に分光測定を行った結果、720nm付近に発光ピークを有するスペクトルを得た。また、電圧−輝度測定を行ったところ、8Vで95cd/m2の輝度が得られた。
【0065】
この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、初期輝度50cd/m2で電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで140時間であった。
【0066】
実施例3
本実施例は、前記一般式[I]の化合物のうち、前記の方法によって得られた上記構造式(1)で表される混合配位子錯体((フェナントロリン)(ベンゼンジオレート)白金錯体)を正孔輸送層(兼発光層)として用い、シングルへテロ構造に基づく有機電界発光素子を作製した例である。
【0067】
まず、真空蒸着装置中に、100nmの厚さのITOからなる陽極が一表面に形成された30mm×30mmのガラス基板をセッティングした。蒸着マスクとして複数の2.0mm×2.0mmの単位開口を有する金属マスクを基板に近接して配置し、真空蒸着法により10-4Pa以下の真空下で前記構造式(1)で表されるPt(bal)(phen)を例えば50nmの厚さに正孔輸送層(兼発光層)として成膜した。蒸着レートは各々0.1nm/秒とした。
【0068】
さらに、ホールブロッキング層材料として下記構造式(4)で表されるバソクプロインを正孔輸送層に接して蒸着した。バソクプロインからなるこのホールブロッキング層の膜厚は例えば15nmとし、蒸着レートは0.1nm/秒とした。
【0069】
さらに、電子輸送層材料としての上記構造式(2)で表されるAlq3(トリス(8−キノリノール)アルミニウム)を正孔輸送層に接して蒸着した。Alq3からなるこの電子輸送層の膜厚も例えば50nmとし、蒸着レートは0.2nm/秒とした。
【化10】
Figure 0004655410
【0070】
陰極材料としてはMgとAgの積層膜を採用し、これも蒸着により、蒸着レート1nm/秒として例えば50nm(Mg膜)および150nm(Ag膜)の厚さに形成し、実施例3による図7に示したが如き有機電界発光素子を作製した。
【0071】
このように作製した実施例3の有機電界発光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発光特性を評価した。発光色は赤色であり、分光測定を行った結果、705nm付近に発光ピークを有するスペクトルを得た。分光測定は、大塚電子社製のフォトダイオードアレイを検出器とした分光器を用いた。また、電圧−輝度測定を行ったところ、8Vで130cd/m2の輝度が得られた。
【0072】
この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、初期輝度50cd/m2で電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで200時間であった。
【0073】
実施例4
本実施例は、前記一般式[I]の化合物のうち、前記の方法によって得られた前記構造式(1)で表される混合配位子錯体((フェナントロリン)(ベンゼンジオレート)白金錯体)を発光層として用い、ダブルへテロ構造に基づく有機電界発光素子を作製した例である。
【0074】
まず、真空蒸着装置中に、100nmの厚さのITOからなる陽極が一表面に形成された30mm×30mmのガラス基板をセッティングした。蒸着マスクとして複数の2.0mm×2.0mmの単位開口を有する金属マスクを基板に近接して配置し、真空蒸着法により10-4Pa以下の真空下で、正孔輸送層材料としての上記構造式(3)で表されるα−NPDを例えば30nmの厚さに成膜した。蒸着レートは0.1nm/秒とした。
【0075】
さらに、正孔輸送層に接して、前記構造式(1)で表されるPt(bdl)(phen)を例えば30nmの厚さに発光層として成膜した。蒸着レートは各々0.2nm/秒とした。
【0076】
さらに、ホールブロッキング層材料として前記構造式(4)で表されるバソクプロインを発光層に接して蒸着した。バソクプロインからなるこのホールブロッキング層の膜厚は例えば15nmとし、蒸着レートは0.1nm/秒とした。
【0077】
さらに、電子輸送層材料として前記構造式(2)で表されるAlq3を用いて、ホールブロッキング層に接して蒸着した。Alq3からなるこの電子輸送層の膜厚も例えば30nmとし、蒸着レートは0.2nm/秒とした。
【0078】
陰極材料としてはMgとAgの積層膜を採用し、これも蒸着により、蒸着レート1nm/秒として例えば50nm(Mg膜)および150nm(Ag膜)の厚さに形成し、図8に示した如き有機電界発光素子を作製した。
【0079】
このように作製した実施例4の有機電界発光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発光特性を評価した。発光色は赤色であり、実施例1と同様に分光測定を行った結果、705nm付近に発光ピークを有するスペクトルを得た。また、電圧−輝度測定を行ったところ、8Vで140cd/m2の輝度が得られた。
【0080】
この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、初期輝度50cd/m2で電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで140時間であった。
【0081】
実施例5〜14
本実施例は、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体のうち、前記α−ジイミンとして、下記構造式(5)〜(8)で表される1,10−フェナントロリン誘導体、下記構造式(9)〜(11)で表される2,2’−ビピリジン誘導体及び下記構造式(12)で表される2,2’−ビピラジン誘導体を用い、また前記アロマティックジオレートとして、下記構造式(13)〜(15)で表されるベンゼンジオレート誘導体及び下記構造式(16)で表されるナフタレンジオレート誘導体を用い、中心金属としてのPt2+を組み合わせてなる、下記表1に示すような混合配位子錯体を発光層材料として用い、図8に示すようなダブルへテロ構造に基づく有機電界発光素子を作製した例である。
【化11】
Figure 0004655410
Figure 0004655410
Figure 0004655410
Figure 0004655410
Figure 0004655410
Figure 0004655410
Figure 0004655410
Figure 0004655410
Figure 0004655410
Figure 0004655410
Figure 0004655410
Figure 0004655410
【0082】
層構造、成膜法とも実施例4に準拠して有機電界発光素子を作製した。
【0083】
このように作製した実施例5〜14の有機電界発光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発光特性を評価した。その結果を、まとめて下記表1に示す。
【0084】
【表1】
Figure 0004655410
※輝度は8V印加時の結果
【0085】
比較例1
前記構造式(1)で表される混合配位子錯体((フェナントロリン)(ベンゼンジオレート)白金錯体)の代わりに、下記構造式(17)で表される2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)錯体(PtOEP)を正孔輸送層(兼発光層)に用いたこと以外は実施例1と同様にして、図3に示すようなシングルへテロ構造の有機電界発光素子を作製した。尚、下記構造式(17)で表される2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)錯体は、赤色発光を目的とした従来公知のりん光発光材料である。
【化12】
Figure 0004655410
【0086】
このように作製した比較例1の有機電界発光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発光特性を評価した。発光色は赤色であり、分光測定を行った結果、650nm付近に発光ピークを有するスペクトルを得た。分光測定は、大塚電子社製のフォトダイオードアレイを検出器とした分光器を用いた。また、電圧−輝度測定を行ったところ、8Vで80cd/m2の輝度が得られた。
【0087】
この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、初期輝度50cd/m2で電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで100時間であった。
【0088】
比較例2
前記構造式(1)で表される混合配位子錯体((フェナントロリン)(ベンゼンジオレート)白金錯体)の代わりに、前記構造式(17)で表される2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)錯体を発光層に用いたこと以外は実施例2と同様にして、図4に示すようなダブルへテロ構造の有機電界発光素子を作製した。
【0089】
このように作製した比較例2の有機電界発光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発光特性を評価した。発光色は赤色であり、分光測定を行った結果、650nm付近に発光ピークを有するスペクトルを得た。分光測定は、大塚電子社製のフォトダイオードアレイを検出器とした分光器を用いた。また、電圧−輝度測定を行ったところ、8Vで90cd/m2の輝度が得られた。
【0090】
この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、初期輝度50cd/m2で電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで110時間であった。
【0091】
比較例3
前記構造式(1)で表される混合配位子錯体((フェナントロリン)(ベンゼンジオレート)白金錯体)の代わりに、前記構造式(17)で表される2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)錯体を正孔輸送層(兼発光層)に用いたこと以外は実施例3と同様にして、図7に示すようなシングルへテロ構造に基づく有機電界発光素子を作製した。
【0092】
このように作製した比較例3の有機電界発光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発光特性を評価した。発光色は赤色であり、分光測定を行った結果、650nm付近に発光ピークを有するスペクトルを得た。分光測定は、大塚電子社製のフォトダイオードアレイを検出器とした分光器を用いた。また、電圧−輝度測定を行ったところ、8Vで120cd/m2の輝度が得られた。
【0093】
この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、初期輝度110cd/m2で電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで90時間であった。
【0094】
比較例4
前記構造式(1)で表される混合配位子錯体((フェナントロリン)(ベンゼンジオレート)白金錯体)の代わりに、前記構造式(17)で表される2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)錯体を発光層に用いたこと以外は実施例4と同様にして、図8に示すようなダブルへテロ構造に基づく有機電界発光素子を作製した。
【0095】
このように作製した比較例4の有機電界発光素子に、窒素雰囲気下で順バイアス直流電圧を加えて発光特性を評価した。発光色は赤色であり、分光測定を行った結果、650nm付近に発光ピークを有するスペクトルを得た。分光測定は、大塚電子社製のフォトダイオードアレイを検出器とした分光器を用いた。また、電圧−輝度測定を行ったところ、8Vで110cd/m2の輝度が得られた。
【0096】
この有機電界発光素子を作製後、窒素雰囲気下に1カ月間放置したが、素子劣化は観察されなかった。また、初期輝度100cd/m2で電流値を一定に通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝度が半減するまで80時間であった。
【0097】
以上より明らかなように、本発明に基づく有機電界発光素子は、発光材料として前記一般式[I]で表される混合配位子錯体としての例えば前記構造式(1)で表される(フェナントロリン)(ベンゼンジオレート)白金錯体を用いることができるので、りん光による発光を得ることができ、より一層寿命の長い、より高輝度で安定な発光が得られると共に、電気的、熱的或いは化学的にもより安定性に優れている。
【0098】
また、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体は、配位子間励起状態からの発光であるため、配位子に前記した種々の置換基を導入することや、配位子の組み合わせを変えることによって、発光波長のチューニングが比較的容易にでき、より多様な発光波長を選択することができる。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を発光材料に用いるので、高輝度で安定な発光が得られると共に、電気的、熱的或いは化学的にも安定性に優れた素子を提供できる。
【0100】
また、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体は、配位子間励起状態からの発光であるため、配位子に置換基を導入することや、配位子の組み合わせを変えること等によって、発光波長のチューニングが比較的容易にでき、多様な発光波長が選択できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく有機電界発光素子の一例の要部概略断面図である。
【図2】同、有機電界発光素子の他の例の要部概略断面図である。
【図3】同、有機電界発光素子の他の例の要部概略断面図である。
【図4】同、有機電界発光素子の他の例の要部概略断面図である。
【図5】同、有機電界発光素子の他の例の要部概略断面図である。
【図6】同、有機電界発光素子の他の例の要部概略断面図である。
【図7】同、有機電界発光素子の他の例の要部概略断面図である。
【図8】同、有機電界発光素子の更に他の例の要部概略断面図である。
【図9】同、有機電界発光素子を用いたフルカラーの平面ディスプレイの構成図である。
【符号の説明】
1…基板、2…透明電極(陽極)、3…陰極、4…保護膜、
5、5a、5b…有機層、6…正孔輸送層、7…電子輸送層、
8…電源、10…正孔輸送層、11…発光層、12…電子輸送層、
14…輝度信号回路、15…制御回路、20…発光光、
21…ホール(正孔)ブロッキング層、A、B、C、D…有機電界発光素子

Claims (11)

  1. 発光領域を有する有機層が陽極と陰極との間に設けられている有機電界発光素子において、前記有機層のうちの少なくとも一部が、下記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種からなることを特徴とする、有機電界発光素子。
    Figure 0004655410
    Figure 0004655410
    (但し、前記一般式(1)〜(4)において、置換基R1及びR2は、アルキル基、ハロゲン原子、オキシアルキル基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、ニトロ基、フェニル基、ベンジル基から選ばれた基であり、それらが同一であっても異なってもよい。また、R1及びR2は置換基であり、m及びnは0以上の整数である。)
    また、前記アロマティックジオレートは、下記一般式(5)、(6)、(7)、(8)又は(9)で表される分子構造からなるものであり、
    Figure 0004655410
    (但し、前記一般式(5)〜(9)において、置換基R3及びR4はアルキル基、ハロゲン原子、オキシアルキル基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、ニトロ基、フェニル基、ベンジル基から選ばれた基であり、それらが同一であっても異なってもよい。また、R3及びR4は置換基であり、m’及びn’は0以上の整数である。)〕
    また、前記金属イオンは、Pt 2+ からなる遷移金属イオンである。}
  2. 前記アルキル基が炭素原子数10以下のアルキル基であり、前記オキシアルキル基が炭素原子数10以下のオキシアルキル基であり、前記カルボン酸エステル基が炭素原子数10以下のカルボン酸エステル基である、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  3. 前記有機層が、ホール輸送層と電子輸送層とが積層された有機積層構造を有しており、前記有機層のうちの少なくとも電子輸送層が、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を含有した層である、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  4. 前記有機層が、ホール輸送層と電子輸送層とが積層された有機積層構造を有しており、前記有機層のうちの少なくともホール輸送層が、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を含有した層である、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  5. 前記有機層が、ホール輸送層と電子輸送層とが積層された有機積層構造を有しており、前記ホール輸送層が、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を含有した層であり、かつ前記電子輸送層が、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を含有した層である、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  6. 前記有機層が、ホール輸送層と発光層と電子輸送層とが積層された有機積層構造を有しており、前記有機層のうちの少なくとも前記発光層が、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を含有した層である、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  7. 前記混合配位子錯体で構成された層の陰極側に接してホールブロッキング層が存在する、請求項1に記載した有機電界発光素子。
  8. 前記有機層が、ホール輸送層と電子輸送層とが積層された有機積層構造を有しており、前記有機層のうちの少なくとも電子輸送層が、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を含有した層であり、かつこの層の陰極側に接して前記ホールブロッキング層が存在する、請求項に記載した有機電界発光素子。
  9. 前記有機層が、ホール輸送層と電子輸送層とが積層された有機積層構造を有しており、前記有機層のうちの少なくともホール輸送層が、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を含有した層であり、かつこの層の陰極側に接して前記ホールブロッキング層が存在する、請求項に記載した有機電界発光素子。
  10. 前記有機層が、ホール輸送層と電子輸送層とが積層された有機積層構造を有しており、前記ホール輸送層が、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を含有した層であり、かつ前記電子輸送層が、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を含有した層であり、なおかつ前記電子輸送層の陰極側に接して前記ホールブロッキング層が存在する、請求項に記載した有機電界発光素子。
  11. 前記有機層が、ホール輸送層と発光層と電子輸送層とが積層された有機積層構造を有しており、前記有機層のうちの少なくとも前記発光層が、前記一般式[I]で表される混合配位子錯体の少なくとも1種を含有した層であり、かつこの層の陰極側に接して前記ホールブロッキング層が存在する、請求項に記載した有機電界発光素子。
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