JP2003141934A - 導電性微粒子及び異方導電性フィルム - Google Patents

導電性微粒子及び異方導電性フィルム

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JP2003141934A JP2001342063A JP2001342063A JP2003141934A JP 2003141934 A JP2003141934 A JP 2003141934A JP 2001342063 A JP2001342063 A JP 2001342063A JP 2001342063 A JP2001342063 A JP 2001342063A JP 2003141934 A JP2003141934 A JP 2003141934A
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conductive metal
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Kenji Iuchi
謙治 居内
Toshio Enami
俊夫 江南
Masateru Fukuoka
正輝 福岡
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極同士を接触させたときに、表面の金属層
が損傷しにくく、たとえ金属層が損傷しても充分な導通
を確保できる導電性微粒子を提供する。 【解決手段】 弾性樹脂粒子の表面が最外層を金層とす
る多層の導電性金属層で被覆された導電性微粒子であっ
て、前記弾性樹脂粒子の圧縮弾性率が、0.1GPa以
上であり、前記導電性微粒子の圧縮弾性率が、0.1〜
2GPaであり、前記導電性金属層の厚さが、前記導電
性微粒子の直径の1.5%以上であり、前記金層の厚さ
が、他のいずれの導電性金属層よりも厚く、かつ、導電
性金属層全体の厚さの半分以上である導電性微粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導通の安定性に優
れる導電性微粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子回路基板において、ICやL
SIを接続するためには、それぞれのピンをプリント基
板上にハンダ付けをしていたが、この方法は、生産効率
が悪く、また、高密度化には適さないものであった。接
続信頼性を解決するために、ハンダを球状にした、いわ
ゆるハンダボールでICやLSIと基板とを接続するB
GA(ボールグリッドアレイ)等の技術が開発された
が、この技術によれば、チップ又は基板上に実装された
ハンダボールを高温で溶融しながら基板とチップとを接
続することで、高生産性と高接続信頼性とを両立した電
子回路を構成できる。しかしながら、最近基板の多層化
が進み、基板自体の外環境変化による歪みや伸縮が発生
し、結果としてこれらの力が基板間の接続部にかかるこ
とにより断線が発生することが問題となっていた。ま
た、多層化によって、基板間の距離がほとんどとれなく
なり、基板間に部品を配置する場合には、別途スペーサ
等を置かなければならず手間や費用がかかることが問題
となっていた。
【0003】これらを解決する手段として、基板等の回
路に掛かる力の緩和については、基板接続部に樹脂等を
塗布して補強することが行われており、これは接続信頼
性の向上には一定の効果を示したが、手間がかかり、ま
た塗布工程が増えることにより費用が増大するという問
題があった。また、基板間の距離の維持については、銅
の周りにハンダをコーティングしたボールを用いること
により、ハンダのように溶融しない銅が支えとなり、基
板間の距離を維持する方法(特開平11−74311号
公報)もあるが、銅は高価であり、また、重量もあるこ
とから安価・軽量な材料が求められていた。このため、
近年、ハンダボールの代りに、樹脂からなるコア粒子を
金属により被覆した所謂導電性微粒子を使用することが
検討されている。
【0004】しかしながら、導電性微粒子を電極間に挿
入して電極同士を接触させたときに導電性微粒子に圧力
が加わると、微粒子が細かく砕けたり、金属層が二分さ
れたり細かく割れることにより電極同士が絶縁してしま
うといった問題点があった。
【0005】このような問題点を改善するために電極同
士を接触させるときの圧力を調整したりしていたが抜本
的な解決はなされていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、電極同士を接触させたときに、表面の金属層が損
傷しにくく、たとえ金属層が損傷しても充分な導通を確
保できる導電性微粒子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、弾性樹脂粒子
の表面が最外層を金層とする多層の導電性金属層で被覆
された導電性微粒子であって、前記弾性樹脂粒子の圧縮
弾性率が、0.1GPa以上であり、前記導電性微粒子
の圧縮弾性率が、0.1〜2GPaであり、前記導電性
金属層の厚さが、前記導電性微粒子の直径の1.5%以
上であり、前記金層の厚さが、他のいずれの導電性金属
層よりも厚く、かつ、導電性金属層全体の厚さの半分以
上である導電性微粒子である。以下に本発明を詳述す
る。
【0008】本発明の導電性微粒子は、弾性樹脂粒子の
表面が最外層を金層とする多層構造を有する導電性金属
層で被覆されたものである。上記弾性樹脂粒子を構成す
る樹脂としては、弾性を有し、かつ、それから構成され
る弾性樹脂粒子の圧縮弾性率が0.1GPa以上になる
ものであれば特に限定されず、例えば、フェノール樹
脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル
樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、ポリエ
ステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、
ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の熱可
塑性樹脂;熱硬化性樹脂、有機無機ハイブリッド共重合
体等が挙げられる。樹脂を調製する際に、ジビニルベン
ゼンやスチレン等の分子量が小さく多官能性であるモノ
マーと、トリメチロールプロパン等のモノマーとの混合
比を調整すること、並びに、反応温度及び反応時間を調
整することにより、得られる樹脂の架橋度を調整するこ
と、ひいては、得られる樹脂の圧縮弾性率を調整するこ
とができる。なお、ジビニルベンゼンやスチレン等のモ
ノマーの混合比が高くなると得られる樹脂は硬くなり、
トリメチロールプロパン等のモノマーの混合比か高くな
ると得られる樹脂は柔らかくなる。樹脂は架橋すること
により圧縮弾性率が高くなることから、樹脂の架橋密度
をこのように調整することにより弾性樹脂粒子の圧縮弾
性率を制御することができる。また、上記の各樹脂は、
圧縮弾性率を調整するために充填物を含んでいても良
い。
【0009】上記弾性樹脂粒子の表面に形成される導電
性金属層は、最外層を金層とする多層の導電性金属層か
らなるものである。本発明の導電性微粒子は表面層が金
からなるので電極との接触抵抗が低く導通にも優れ電極
の酸化劣化も起こさない。上記導電性金属層を構成する
金以外の金属として特に限定されず、例えば、ニッケ
ル、半田合金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、スズ、ア
ルミニウム、コバルト、インジウム、クロム、チタン、
アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、カドミウム、ケ
イ素、スズ−鉛合金、スズ−銅合金、スズ−銀合金等が
挙げられる。
【0010】本発明の導電性微粒子は、上記弾性樹脂粒
子の圧縮弾性率が、0.1GPa以上であり、導電性微
粒子自体の圧縮弾性率が、下限が0.1GPa、上限が
2GPaであり、導電性金属層の厚さが、導電性微粒子
の直径の1.5%以上であり、更に、金層の厚さが、他
のいずれの導電性金属層よりも厚く、かつ、導電性金属
層全体の厚さの半分以上であることが必要である。本発
明者は、導電性微粒子がこのような条件を満たすことに
より、導電性微粒子を電極間に挿入して電極同士を接触
させる際に、導電性微粒子に圧力が加わった場合、導電
性金属層には縦方向(圧縮方向)のみに亀裂が入ることを
見出した。亀裂が、縦方向(圧縮方向)のみに入れば、導
電性には影響がでず、また、導電性金属層の一部が剥が
れてしまったとしても、導電性を確保することができ
る。電極間の接続に用いた導電性微粒子が上記の条件を
満たさない場合は、導電性微粒子が細かく砕けたり、導
電性金属層が二分されたり細かく割れることにより、電
極同士が絶縁してしまうといった問題が生じてしまう。
上記導電性微粒子自体の圧縮弾性率の、好ましい下限は
0.4GPa、上限は0.6GPaである。
【0011】なかでも、上記導電性金属層が2層の金属
層からなる場合に、導電性微粒子が細かく砕けたり、導
電性金属層が二分されたり細かく割れることにより電極
同士が絶縁することを避け、導電性金属層の縦方向(圧
縮方向)のみに亀裂が入るようにするためには、弾性樹
脂粒子の圧縮弾性率が、0.1GPa以上であり、導電
性微粒子自体の圧縮弾性率が、下限が0.1GPa、上
限が2GPaであり、導電性金属層の厚さが、導電性微
粒子の直径の2%以上であり、更に、金層の厚さが、内
層の導電性金属層よりも厚く、かつ、前記導電性金属層
全体の2/3以上であることが必要である。
【0012】上記導電性金属層全体の厚さは好ましくは
0.3μm以上である。0.3μm未満であると、導電
性微粒子を電極間に圧接する際に導電性金属層が割れた
り、剥がれることがある。好ましくは1.0μm以上、
より好ましくは2.0μm以上である。
【0013】本発明の導電性微粒子の平均長径を平均短
径で割った値であるアスペクト比は1.5未満であるこ
とが好ましい。1.5以上であると、導電性微粒子が不
揃いとなるため、導通検査に使用する場合、短径部分が
電極に接触せずに接続不良の原因となる。好ましくは
1.3未満であり、より好ましくは1.1未満である。
【0014】本発明の導電性微粒子のCV値は10%以
下であることが好ましい。10%を超えると、小さい導
電性微粒子が電極に届かず接続不良の原因となる。好ま
しくは5%以下であり、より好ましくは2%以下であ
り、更に1%以下であると著しく効果が高まる。なお、
CV値は下記式により求められる。 CV値(%)=(σ/Dn)×100% 式中、σは粒子径の標準偏差を表し、Dnは数平均粒子
径を表す。
【0015】本発明の導電性微粒子は10%圧縮変形に
おける回復率が10%以上であることが好ましい。10
%未満であると、導電性微粒子を変形させた際に導電性
微粒子自体が割れを起こしてしまったり、繰り返し導通
検査を行うと導電性微粒子にへたりが生じ、電極に接触
しない導電性微粒子を生じる場合がある。好ましくは2
0%以上であり、より好ましくは50%以上であり、更
に80%以上であると著しく効果が高まる。
【0016】本発明の導電性微粒子の平均粒子径は、5
0μm以上であることが好ましい。弾性樹脂粒子を被覆
する導電性金属層は導電性微粒子の粒子径にほとんど依
存しないことから粒子径の小さい1〜50μmの導電性
微粒子であっても50μm以上の導電性微粒子と同程度
の厚さの導電性金属層で被覆することができる。したが
って、比較的粒子径の小さい導電性微粒子では粒子径に
対して導電性金属層が相対的に厚く被覆されているの
で、電極間で導電性微粒子が圧縮されたとしても導電性
金属層に細かなひび割れが生じたり導電性金属層が2つ
に割れたりしにくく、電極間の通電を確保しやすい。こ
れに対して、粒子径の大きな50μm以上の導電性微粒
子は被覆処理方法の限界や導電性微粒子の粒子径のばら
つきを適性な範囲に保つために被覆する導電性金属層を
厚く被覆することが難しく、適性な厚さは粒子径が小さ
い導電性微粒子と同程度かやや厚い程度である。したが
って、粒子径の大きな50μm以上の導電性微粒子は粒
子径に対して導電性金属層の厚さが薄く、電極間で導電
性微粒子が圧縮されたときに導電性金属層に細かなひび
割れが生じたり導電性金属層が2つに割れたりする頻度
が多く、よって本発明の導電性微粒子は特に50μm以
上の平均粒子径の導電性微粒子において優れたものとな
る。より好ましくは下限が50μmで、上限が800μ
mであり、更に好ましくは下限が100μmで、上限が
800μmである。なお、上記平均粒子径は、任意の導
電性微粒子100個の粒子径を顕微鏡で測定し、その値
を平均して得た値である。
【0017】本発明の導電性微粒子の導電抵抗は、平均
粒子径の10%を圧縮した場合、単粒子の導電抵抗、す
なわち、抵抗値が10Ω以下であることが好ましい。1
0Ωを超えると、充分な電流値を確保できなかったり、
大きな電圧に耐えられず素子が正常に作動しなくなるこ
とがある。より好ましくは5Ω以下であり、更に好まし
くは1Ω以下である。
【0018】本発明の導電性微粒子を用いて電極間を導
通させるには、例えば、本発明の導電性微粒子を配線基
板の電極に、2〜30%の圧縮変形が生じる程度に密着
した状態で、電気絶縁性の接着剤により接着固定化すれ
ばよい。接着固定時の圧縮変形が2%未満であると、配
線基板と導電性微粒子との密着性が不足して導通不良を
起こしやすく、30%を超えると、導電性微粒子自体や
その導電性金属層が割れや剥がれを生じて、導通不良を
起こしやすくなる。
【0019】本発明の導電性微粒子は、絶縁性フィルム
に導電性微粒子が表裏に露出するよう配置して、異方導
電性フィルムとして用いても良い。このような異方導電
性フィルムは電極間の接続用フィルムや導通検査プロー
ブカードに用いることができる。
【0020】上記絶縁性フィルムとしては、例えば、高
分子量体又はその複合物、セラミック等の無機物からな
るものが挙げられるが、適度な弾性や柔軟性、回復性を
持つものが得やすいという点から高分子量体又はその複
合物からなるものが好ましい。
【0021】上記高分子量体としては、例えば、フェノ
ール樹脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂、エチレン−酢酸
ビニル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、
ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド
樹脂、ポリイミド樹脂ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の
熱可塑性樹脂;熱硬化性樹脂、有機無機ハイブリッド共
重合体等が挙げられる。これらの樹脂は架橋されていて
もよく、回復性が良いという点から架橋されている樹脂
が好ましい。
【0022】上記絶縁性フィルムの厚さは、導電性微粒
子の平均粒子径に対して、下限が10%、上限が95%
であることが好ましい。10%未満であると、導電性微
粒子をフィルム部分で支持しにくくなり、95%を超え
ると、導通検査時に導電性微粒子が電極に届かなくなり
接続不良の原因となる。好ましい下限は20%、上限は
80%であり、より好ましい下限は30%、上限は70
%である。
【0023】上記絶縁性フィルムは、導電性微粒子の保
持性を有し、かつ、上記絶縁性フィルムを挟んで、検査
対象の電子回路デバイスと配線基板とを圧接し導通検査
を行った後に、電子回路デバイスから容易に剥離できる
ものであることが好ましい。具体的には、上記絶縁性フ
ィルムの検査用のデバイスに接する面に離型処理を施し
てもよいし、絶縁性フィルムとして導電性微粒子の保持
性に優れたフィルムに離型性に優れたフィルムをラミネ
ートした多層フィルムを用いても良い。一方、配線基板
に対しては、導通検査部である上記絶縁性フィルムを導
通検査後に容易に剥離できる設計にしても良いし、接着
層を設けて、導電性微粒子が配線基板の電極に接続した
状態で、配線基板に固定化又は仮止めしておいても良
い。この場合の接着層としては、接着剤からなるフィル
ム、粘着テープ等公知のものを使用でき、それらで導電
性微粒子の保持層自体を形成しても良い。また、接着剤
等を使用せず、絶縁性フィルムを配線基板に固定具を用
いて固定又は仮固定しておくこともできる。
【0024】本発明の導電性微粒子が、上記絶縁性フィ
ルムの表裏に露出することにより、より確実な導通を得
ることができる。本発明の導電性微粒子を絶縁性フィル
ムに配置する方法としては特に限定されず、公知の方法
を用いることができる。
【0025】導通検査プローブカードは、ダイシング前
のシリコンウェハー上のチップ、ダイシングされた後の
シリコンチップ、ベアチップIC、TAB型IC、回路
基板上のCPUデバイス、通信用デバイス、液晶表示素
子駆動用デバイス、FPC上のデバイス、センサーデバ
イス、発光素子デバイスの導通検査に用いられる。本発
明の導電性微粒子を用いた導通検査プローブカードを用
いることにより、隣接電極間のリークがなく、繰り返し
て検査を行っても導通不良を起こさない、信頼性の高い
導通検査を行うことができる。
【0026】本発明の導電性微粒子は、適度な弾性を有
する微粒子であり、弾性樹脂粒子を被覆する導電性金属
層が厚く、最外層を金層とする多層の導電性金属層で被
覆された導電性微粒子であって、最外層である金層が他
のいずれの導電性金属層よりも厚いことから、導電性微
粒子が電極間に挟まれ強く圧縮されたとしても粒子が破
壊することなく変形し、なおかつ非常に厚い最外層の金
層が粒子の変形に追随することから導電性金属層が破壊
されにくい。なお、通常、導電性微粒子の導電性金属層
が破壊されると導電性金属層が導通方向に分断され電極
間が絶縁されてしまうが、本発明の導電性微粒子の場合
は興味深いことに、導電性金属層が破壊されたとしても
圧縮方向と平行に亀裂が生じるだけで、電極間を絶縁す
るような導電性金属層を分断する破壊が起こらないので
亀裂が生じた後でも電極間の導通が確保される。また、
更に導電性微粒子を強く圧縮しても導電性微粒子は破壊
せず導電性微粒子の表面に圧縮方向と平行な複数の亀裂
が生じるだけであるので、電極間の導通はなおも確保さ
れる。そして、強く圧縮されることにより導電性微粒子
の導電性金属層の一部が剥がれても残る導電性金属層が
導通を確保することができる。よって、本発明の導電性
微粒子は電極間に挟まれ強く圧縮されても導通不良を起
こさない。
【0027】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0028】(実施例1)懸濁重合により得られたメタ
クリル酸メチルエステルを主成分とする架橋性共重合体
(圧縮弾性率0.5GPa)からなる弾性樹脂粒子に、
無電解メッキにより厚さ0.3μmのニッケル層を付
け、更に電気メッキにより厚さ2.0μmの金層を付け
た。メッキを施した微粒子を篩と気流分級により分級
し、平均粒子径100μm、圧縮弾性率0.5GPaの
導電性微粒子を得た。なお、弾性樹脂粒子及び導電性微
粒子の圧縮弾性率は、以下のようにして測定した。測定
装置としてフィッシャーインストルメンツ社製H−10
0を使用して、測定針を測定する微粒子に当て、測定針
に加わる圧力が30秒後当たり1Pa圧力が上昇するよ
うに連続的に圧力を加えていき、微粒子に加えられる荷
重と微粒子の変形量を測定した。ここで、荷重に対して
微粒子の変形量が連続的に上昇した後、変形量が不連続
的に減少する変曲点を求めた。そして、変曲点における
荷重と圧縮弾性率を算出した。
【0029】得られた導電性微粒子を用いて下記のとお
り、導通検査を行った。結果を表1に示した。 [導通検査]得られた導電性微粒子をテスト用ICチッ
プの各アルミニウム製電極の上に位置するように設置
し、上から1mPaの圧力で圧接し、−40〜25℃の
熱サイクルテストを1000回行った。
【0030】(比較例1)硬質な樹脂粒子をコアとする
導電性微粒子の例 弾性樹脂粒子として、スチレンを主成分とする架橋性共
重合体であって、圧縮弾性率が3GPaのものを使用し
た以外は実施例1と同様の方法で導電性微粒子(平均粒
子径100μm、圧縮弾性率3GPa)を作製し、導通
検査を行った。結果を表1に示した。
【0031】(比較例2)柔軟な樹脂粒子をコアとする
導電性微粒子の例 弾性樹脂粒子として、トリメチロールプロパンを主成分
とする架橋性共重合体であって、圧縮弾性率が0.05
GPaのものを使用し、無電解メッキにより厚さ0.1
μmのニッケル層を付け、更に電気メッキにより厚さ
0.15μmの金層を付けたものを用いた以外は実施例
1と同様の方法で導電性微粒子(平均粒子径100μ
m、圧縮弾性率0.05GPa)を作製し、導通検査を
行った。結果を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】導通検査に供した各導電性微粒子を電子顕
微鏡で観察し、その結果を図1〜3に模式的に示した。
実施例1の導電性微粒子は、図1に示すように圧縮方向
のみに平行に亀裂がはいったので、良好な導通が保たれ
た。比較例1の導電性微粒子は、図2に示すように金属
層に無数の細かい亀裂がはいったので、導通検査の途中
で導通できなくなった。比較例2の導電性微粒子は、図
3に示すように圧縮された粒子が回復せずへたりが生じ
てしまったので、導通検査の途中で導通できなくなっ
た。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、電極間を接続する導電
性微粒子に大きな圧力が加わっても導電性金属層が破壊
されにくく、たとえ破壊しても絶縁することなく導通が
確保され、導通不良を起こさない、信頼性の高い導電性
微粒子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた導電性微粒子の導通検査
後の電子顕微鏡による観察結果を模式的に示した図であ
る。
【図2】 比較例1で得られた導電性微粒子の導通検査
後の電子顕微鏡による観察結果を模式的に示した図であ
る。
【図3】 比較例2で得られた導電性微粒子の導通検査
後の電子顕微鏡による観察結果を模式的に示した図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F044 LL09 5G307 AA08 HA02 HB06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性樹脂粒子の表面が最外層を金層とす
    る多層の導電性金属層で被覆された導電性微粒子であっ
    て、前記弾性樹脂粒子の圧縮弾性率が、0.1GPa以
    上であり、前記導電性微粒子の圧縮弾性率が、0.1〜
    2GPaであり、前記導電性金属層の厚さが、前記導電
    性微粒子の直径の1.5%以上であり、前記金層の厚さ
    が、他のいずれの導電性金属層よりも厚く、かつ、導電
    性金属層全体の厚さの半分以上であることを特徴とする
    導電性微粒子。
  2. 【請求項2】 弾性樹脂粒子の表面が外層を金層とする
    2層の導電性金属層で被覆された導電性微粒子であっ
    て、前記弾性樹脂粒子の圧縮弾性率が、0.1GPa以
    上であり、前記導電性微粒子の圧縮弾性率が、0.1〜
    2GPaであり、前記導電性金属層の厚さが、前記導電
    性微粒子の直径の2%以上であり、前記金層の厚さが、
    内層の導電性金属層よりも厚く、かつ、導電性金属層全
    体の2/3以上であることを特徴とする導電性微粒子。
  3. 【請求項3】 導電性微粒子の平均粒子径が50μm以
    上であることを特徴とする請求項1又は2記載の導電性
    微粒子。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の導電性微粒子
    を用いてなることを特徴とする異方導電性フィルム。
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