JP2003139469A - 自然落下式熱処理方法及び熱処理炉 - Google Patents

自然落下式熱処理方法及び熱処理炉

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重崇 芳賀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉流体や鱗片状の処理物を急速に、且つ一定
の時間で所要の温度にまでむらなく均一に加熱し、熱処
理する。 【解決手段】 自然落下式熱処理炉は、処理物を収納
し、送り出す処理物投入部4と、この処理物投入部4か
ら毎時一定量の処理物を真空中で落下させる処理物排出
部8と、この処理物排出部8から落下した処理物を真空
中で落下させながらこの落下する処理物をその周囲から
加熱する昇温部9と、この昇温部9で昇温した処理物を
搬送しながら、所要の時間加熱してその温度を維持する
温度保持部17と、この温度保持部17から送られてき
た処理物を冷却する冷却部20とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、処理物を所定の温度まで加熱
し、所要の時間だけその温度に処理物の温度を保持した
後、処理物を冷却する熱処理方法とそれを実施するため
の熱処理炉に関し、特に粉粒体や鱗片状のものを熱処理
するのに好適な自然落下式熱処理方法とそれを実施する
ための熱処理炉に関する。
【0002】
【従来の技術】熱処理は、その目的によって熱の加え方
が異なるが、一般的には図6に示すような処理プロセス
がとられる。まず、処理物を時間t1で所定の温度Tma
x まで加熱し、その後この温度Tmax の温度を時間t2
だけ保持した後、処理物を時間t3の時間で冷却し、常
温に戻す。処理物の種類は熱処理の目的によっては、前
記のような熱処理時の時間t1〜t3や温度Tmax につ
いて厳格な条件が求められる場合がある。
【0003】粉粒体や鱗片状のものを熱処理する場合、
従来では一般に、トンネル炉や縦型炉が使用され、コン
ベアや昇降機構等を使用して処理物を搬送しながら、前
述のような熱処理プロセスを行うことが多い。すなわ
ち、処理物が通過する経路の温度に前述のような温度条
件を設定しておき、処理物がそこを通過する過程で、加
熱、温度保持及び冷却が順次行われるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】熱処理の目的によ
っては、加熱物を急速に数百度の温度まで加熱する必要
があり、その場合も温度勾配や加熱温度Tmax は一定で
なければならない。しかしながら、前述したような従来
のトンネル炉や縦型炉では、処理物を搬送するコンベア
や昇降台等の熱容量が大きいため、急峻な温度勾配をと
ることができず、加熱物を急速に数百度の温度まで加熱
するような熱処理には適さないという課題があった。
【0005】本発明は、前記従来の熱処理炉における課
題に鑑み、特に粉流体や鱗片状の処理物を急速に、且つ
一定の時間で所要の温度にまでむらなく均一に加熱し、
熱処理することが可能な自然落下式熱処理方法と熱処理
炉を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、前記の目的
を達成するため、処理物に空気抵抗を与えずに自由落下
させながら、その落下中の処理物をその周囲から加熱す
ることより、処理物を落下中に所定温度まで加熱するよ
うにした。そのために、処理物を真空中で自由落下させ
ると同時に、落下中の処理物の周囲に配置した円筒状の
ヒータによって処理物を輻射加熱し、急速加熱するよう
にしたものである。
【0007】すなわち、本発明による自然落下式熱処理
方法は、処理物を所定の温度まで加熱し、所要の時間だ
けその温度に処理物の温度を保持した後、処理物を冷却
するものであって、処理物を所定の温度まで加熱するプ
ロセスが、処理物を真空中で自然落下させながら、その
落下途中で処理物を周囲から加熱するものである。
【0008】さらに、このような自然落下式熱処理方法
を実施するための熱処理炉は、処理物を真空中で自然落
下させながら、処理物をその周囲から加熱することによ
り、処理物を所定の温度まで加熱する昇温部9を有す
る。より具体的には、処理物を収納し、送り出す処理物
投入部4と、この処理物投入部4から毎時一定量の処理
物を真空中で落下させる処理物排出部8と、この処理物
排出部8から落下した処理物を真空中で落下させながら
この落下する処理物をその周囲から加熱する昇温部9
と、この昇温部9で昇温した処理物を搬送しながら、所
要の時間加熱してその温度を維持する温度保持部17
と、この温度保持部17から送られてきた処理物を冷却
する冷却部20とを有する。
【0009】ここで、処理物を所定の温度まで加熱する
昇温部9が処理物を真空中で落下させる真空塔16を有
し、その真空塔16内を落下する処理物をその周囲から
加熱するヒータ12を有する。また、処理物を冷却する
冷却部20が処理物を搬送し、回収する樋状のシュート
21からなり、そのシュート21がそれに沿って処理物
を回収する過程で処理物を冷却するよう温度勾配を有す
るものである。
【0010】このような自然落下式熱処理方法と熱処理
炉では、処理物が昇温部9において真空中で自然落下す
るため、処理物は空気の抵抗を受けずに落下する。その
ため、処理物の形状、大きさ、密度、重量等に係わら
ず、処理物は重力の加速度g(m/sec2)の速度で落下
する。従って、処理物が必要な温度に加熱されるための
発熱量と加熱時間をシュミレーションや実験により求め
ておき、その加熱時間に相当する高さ分だけ加熱するよ
うにヒータ12を配置しておけば、処理物が落下する間
にそれを所要の温度に加熱することができる。そして、
処理物は何にも接していない状態で真空中を落下する間
にその周囲から輻射熱により加熱されるため、短時間に
しかも均一に所定の温度まで加熱することが可能とな
る。
【0011】このようにして昇温部9で昇温した処理物
は、温度保持部17において搬送されながら、その温度
が維持される。その後、処理物が温度保持部17から冷
却部20に送られ、処理物が冷却されて熱処理を完了す
る。このようにして、処理物を短時間に、且つ一定の時
間加熱した状態で昇温することができるので、急峻な温
度勾配を必要とする熱処理に最適となる。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1に本発明の一実施形態による自然落下式熱処理炉の
全体が示され、図2〜図4にそれらの各部分が拡大して
示されている。
【0013】この自然落下式熱処理炉は、最上段が処理
物投入部4となっており、以下、その下に処理物排出部
8、昇温部9、温度保持部17、冷却部20及び回収部
24とを有する。処理物投入部4の下段部から、装置の
下段にある回収部24の上段部分までの間は、全体が一
連の真空チャンバとなっている。
【0014】図1と図2に示すように、処理物投入部4
の最上段にはホッパ状の処理物投入容器1となってお
り、この処理物投入容器1の上端開口部は蓋2により気
密に閉じられるようになっている。この蓋2を開いて処
理物投入容器4に粉粒体或いは鱗片状の処理物が投入さ
れる。
【0015】この処理物投入容器1の下端側は細くなっ
ていると共に、下端は処理物を排出する排出口となって
いる。この処理物投入容器1の排出口はシャッタ3によ
り開閉される。このシャッタ3により開閉される処理物
投入容器1の排出口の下には、もう一つの排出ホッパ6
が配置され、その下はゲートバルブ5で閉じられた真空
チャンバの最上段にある処理物排出部8となっている。
この処理物排出部8の最上段には、やはりホッパ状の処
理物リザーバ7が配置されている。
【0016】処理物投入部4のこのような構成から、処
理物投入容器1の蓋2を取り、処理物投入容器1の上端
を開いた状態でそこに所定の量の処理物を投入する。蓋
2を閉じた状態で、処理物投入部4を別経路の真空ポン
プで排気した後、シャッタ3により処理物投入容器1の
排出口を開くと共に、ゲートバルブ5を開くことによ
り、処理物投入容器4内の処理物が真空状態の処理物排
出部8の上段にある処理物リザーバ7内に供給される。
【0017】処理物リザーバ7の下端側は、細くなって
おり、その下端が処理物の排出口となっている。この処
理物リザーバ7の下端の排出口の直下には、その排出口
の中心から僅かにずれて処理物排出ドラム15が設けら
れている。この処理物排出ドラム15は、図1と図2に
矢印で示す方向に一定の速度で回転する。この、処理物
排出ドラム15の周面は処理物リザーバ7の下端の排出
口にほぼ接しており、処理物排出ドラム15の回転によ
って毎時定量の処理物が処理物リザーバ7の下端の排出
口から送り出され、その下の昇温部9へ送られる。図示
はしていないが、処理物排出ドラム15の周面には円周
方向に規則正しい凹凸を有した歯状となっており。この
歯状の凹凸により処理物が排出される。
【0018】図1と図2に示すように、昇温部9の上端
は、前記の処理物排出ドラム15から排出され、落下す
る処理物を受けて一定の個所から落下させるためのホッ
パ状の落下軌道規制筒10となっている。この落下軌道
規制筒10はその全体が漏斗状であるが、その下端は径
の細い円筒形の排出筒部となっており、処理物はこれに
そって昇温部9内の落下を開始する。
【0019】図1と図3に示すように、落下軌道規制筒
10から昇温部9を落下する経路を囲むように円筒形の
落下筒13が垂直に立設されている。この落下筒13
は、熱的、化学的に安定した材料のものを使用し、例え
ば黒鉛製のものを使用する。さらに、この落下筒13の
周囲には、円筒形に連ねたヒータ12を配置している。
このヒータ12もまた、熱的、化学的に安定した材料の
ものを使用し、例えば黒鉛製のものやタングステンメッ
シュ状のものを使用する。
【0020】このヒータ12と真空チャンバの昇温部9
の部分の外筒16との間には、断熱材11が充填されて
いる。この断熱材11もまた、熱的、化学的に安定した
材料のものを使用し、例えば黒鉛ファイバ製のもの、ま
たは、モリブンやタンタル箔を積層したリフレクターな
るものを使用する。ヒータ12で囲まれた落下筒13の
内部はそのヒータ12で高温に加熱されており、この部
分を処理物が落下する時、処理物が加熱され、昇温され
る。この落下筒13を含む昇温部9は後述する真空ポン
プ29によって排気され、真空となっているため、処理
物は空気抵抗を受けず、落下筒13の中を自然落下す
る。そのため、処理物は正確に重力の加速度gで落下す
る。図6に示すように、このヒータ12が有る間の部分
を処理する時間t1の間に処理物が必要な温度Tmax に
昇温されるように、ヒータ12の図1に示す高さhと発
熱量を決定すればよいことになる。
【0021】仮に、シュミレーションや実験等により、
ヒータ12で1200℃に加熱された雰囲気中で或る処
理物をTmax =700℃まで加熱するのにt1=0.4
04秒かかることが分かった。この場合、処理物をこの
温度に加熱するのにヒータ12の高さはh=1/2・g
(t1)2=800mmあれば良いことになる。
【0022】図1、図3、図4に示すように、処理物が
落下筒13を落下し、その下端から出た先は温度保持部
となっている。すなわち、落下筒13の下端の真下に、
円筒形の回転ドラム18が設けられている。この回転ド
ラム18は、熱的、化学的に安定しており、熱処理温度
条件下で処理物と反応しないもので作る必要があり、例
えば黒鉛製のものが使用される。この回転ドラム18の
周面は幅方向に長い凹状の溝が一定の間隔で設けられ、
落下筒13から落下してくる処理物をこの溝で受ける。
また、この回転ドラム18は図示していない回転機構に
より、矢印で示す方向に一定の速度で回転する。
【0023】この回転ドラム18の内側には、回転ドラ
ム18を加熱する円筒形のヒータ23が回転ドラム18
と同心状に配置されている。このヒータ23もまた、熱
的、化学的に安定した材料で作られており、例えば黒鉛
製のものが使用される。さらに、回転ドラム18の周り
は、リフレクタ19によって囲まれ、ヒータ23からの
輻射熱が外に逃げないようになっている。
【0024】前記のヒータ23によって回転ドラム18
が加熱され、その周面に乗った処理物が図6に示すTmax
の温度に保持される。そして、この回転ドラム18に
乗った処理物が回転ドラム18の回転により徐々に移動
し、処理物が回転ドラム18の最上部から図4において
右90゜の位置まで回転して来たとき、処理物が回転ド
ラム18から落とされ、次の冷却部20に送られる。こ
の間の時間は、図6の時間t2となるように回転ドラム
18の回転速度が設計或いは調整される。
【0025】冷却部20は、樋状のシュート21を有し
ている。この樋状のシュート21の図4において右端側
は、真空チャンバの底面に取り付けられた支持部材32
の上辺側に水平に設けられたガイド溝にスライド自在に
支持されている。また、このシュート21の中央部は、
真空チャンバの底壁の外側からベローズまたはゴム筒等
のフレッキシブル管31を介して連結された直線導入機
30のプランジャが回転自在に連結されている。この直
線導入機30により、図4に二点鎖線で示すように水平
な姿勢から、図4に実線で示すように、同図において左
端から右端側にかけて次第に低くなるような勾配を形成
するような姿勢に変えられる。また、直線導入機30の
先端に図示しない振動発生器(バイブレータ)を取り付
けると、処理物をシュート21上に沿って速やかに滑ら
すこともできる。
【0026】この樋状のシュート21の底面であって、
右端側にシュート21を冷却する冷却パイプ22が設け
られている。これにより、シュート21の図4において
右端部側が冷却される一方で、シュート21の図4にお
いて左端部側は、ヒータ23の輻射熱で加熱されるた
め、シュート21には、図4において左端部側から右端
部側にいくに従って次第に温度が低くなるような温度勾
配が形成される。図4に温度Tとシュート21の図4に
おいて左端部側から右端部側に向かった位置xとのT−
x座標系を模式的に示すと、図5の通りである。
【0027】前述した回転ドラム18の回転により、そ
の周面の溝から落ちた処理物は、シュート21の左端側
で受けられ、直線導入機30により設定された勾配に従
ってシュート21の右端側へと送られる。この間、シュ
ート21の図5に示した温度勾配より処理物が冷却さ
れ、次の回収部24へと送られる。この間の冷却時間
は、図6に示す冷却時間t3となるようシュート21の
勾配が決定される。
【0028】直線導入機30によりシュート21に与え
られた勾配に沿って最も低い図4において右端の下に、
回収部24のホッパ25が設けられている。このホッパ
25の下には、真空チャンバを開閉するゲートバルブ2
6が設けられ、このゲートバルブ26に処理物回収容器
を装着する回収チャンバ27が設けられている。前述の
ようにしてシュート21の勾配に沿って冷却されながら
落下してきた処理物は、そのシュート21の終端である
図4において右端からホッパ25に落ちる。このホッパ
25で受けられた処理物は、ゲートバルブ26を開くこ
とにより、回収チャンバ27内の処理物回収容器に収納
され、処理物が同容器に回収される。
【0029】図1に示すように、前記の回転ドラム18
を有する温度保持部17とシュート21を有する冷却部
20が収納された真空チャンバの下部の部分に、ターボ
分子ポンプ等の真空ポンプ29が接続され、真空チャン
バ全体が排気され、高真空雰囲気に維持される。
【0030】このような構成からなる自然落下式熱処理
炉では、処理物投入部4の処理物投入容器1に投入され
た粉粒体或いは鱗片状の処理物がゲートバルブ5を通っ
て真空チャンバ内に落ちる。そして、処理物排出部8の
処理物排出ドラム15の回転により毎時定量の処理物が
昇温部9へ送られる。この処理物は、昇温部9において
ヒータ12の中を真空中で自然落下しながら加熱され、
時間t1の間に処理物が必要な温度Tmax に昇温され
る。その後、この処理物は回転ドラム18の周面に乗
り、Tmax の温度に時間t2だけ保持され、その後、冷
却部20の樋状のシュート21に沿って落下する。処理
物がこの樋状のシュート21を滑り落ちる過程で、シュ
ート21の温度勾配により、処理物が時間t3でTmax
の温度から常温まで冷却され、回収部24のホッパ25
を介して処理物が回収チャンバ27内の処理物回収容器
に収納され、回収される。
【0031】次に、本発明の具体的な実施例について、
数値をあげて以下に説明する。処理物投入容器1の収納
容積は200mlとした。落下筒13の内径はφ60m
m、高さは820mmとし、その外側のヒータ12に
は、三相200V電源に三相結線したグラファイトヒー
タを使用し、その外側の断熱材は厚さ80mmのものを
使用した。処理物排出ドラム15には、φ60mm、歯
数30の歯車を使用し、その下の回転ドラム18には、
φ200mm、歯数30、歯の深さ20mmの歯車を使
用した。
【0032】ヒータ12に3.2KWの電力を供給し、
発熱させて、落下筒13を1180℃の温度に加熱し
た。また、ドラム18のヒータ23には、2.3KWの
電力を供給し、そのドラム18の温度を700℃に加熱
した。この状態で、試験用サンプルとして、幅1mm、
長さ3mm、厚さ0.05mmのアルミ箔片の表面に黒
鉛をコーティングし、約50%の輻射率としたものを処
理物投入容器1に入れ、処理物排出部8を通して落下筒
13の中を自然落下させた。
【0033】このとき、処理物排出ドラム15の回転数
を1〜10rpmの範囲で調整した。また、回転ドラム
18の回転数は、1〜10rpmの範囲で調整した。試
験用サンプルであるアルミ箔片は、落下筒13を落下す
る途中で溶解し、粒となって落下し、回転ドラム18の
上で線香花火のように飛び散るのが冷却部20真空チャ
ンバのビューポートを通して確認された。アルミニウム
の融点は約660℃であり、アルミ箔片が高さ820m
mの落下筒13を落下する過程で、少なくとも700℃
以上の温度に加熱されたことが確認される。従って、融
点が1200℃以上である鉄片等の熱処理はこの自然落
下式熱処理方法と熱処理炉で行えることが分かる。
【0034】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明による自然落
下式熱処理方法と熱処理炉では、粉粒体或いは鱗片状の
処理物が真空中を自然落下しなからその周囲から加熱さ
れるため、処理物を短時間に所定の温度に容易に加熱す
ることができると共に、処理物の加熱むらがなく、均一
に加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による自然落下式熱処理炉
を示す概略縦断側面図である。
【図2】同実施形態による自然落下式熱処理炉の処理物
投入部から処理物排出部と昇温部の上部を示す要部拡大
縦断側面図である。
【図3】同実施形態による自然落下式熱処理炉の昇温部
と温度保持部の一部を示す要部拡大縦断側面図である。
【図4】同実施形態による自然落下式熱処理炉の昇温部
と温度保持部のから冷却部を経て回収部に至る部分を示
す要部拡大縦断側面図である。
【図5】同実施形態による自然落下式熱処理炉の冷却部
のシュートの温度勾配の例を示すグラフである。
【図6】同実施形態による自然落下式熱処理炉で実施さ
れる処理物の熱処理における温度プロセスを示すグラフ
である。
【符号の説明】
4 処理物投入部 8 処理物排出部 9 昇温部 12 ヒータ 16 真空塔 17 温度保持部 20 冷却部 21 シュート 24 回収部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27B 9/36 F27B 9/36 F27D 11/02 F27D 11/02 B (72)発明者 芳賀 重崇 茨城県日立市滑川本町3丁目19番5号 助 川電気工業株式会社内 (72)発明者 相澤 聡 東京都中央区京橋1丁目10番1号 株式会 社ブリヂストン内 Fターム(参考) 4K018 BA08 BA13 BB10 BC02 BC05 BC06 4K050 AA02 BA02 BA03 CA01 CC02 CD06 CD30 CF09 CF11 CG26 4K063 AA05 AA12 AA16 AA19 BA02 BA03 BA15 CA03 FA03 FA04 FA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理物を所定の温度まで加熱し、所要の
    時間だけその温度に処理物の温度を保持した後、処理物
    を冷却する熱処理方法において、処理物を所定の温度ま
    で加熱するプロセスが、処理物を真空中で自然落下させ
    ながら、その落下途中で処理物を周囲から加熱すること
    を特徴とする自然落下式熱処理方法。
  2. 【請求項2】 処理物を所定の温度まで加熱し、所要の
    時間だけその温度に処理物の温度を保持した後、処理物
    を冷却する熱処理炉において、処理物を真空中で自然落
    下させながら、処理物をその周囲から加熱することによ
    り、処理物を所定の温度まで加熱する昇温部(9)を有
    することを特徴とする自然落下式熱処理炉。
  3. 【請求項3】 処理物を所定の温度まで加熱し、所要の
    時間だけその温度に処理物の温度を保持した後、処理物
    を冷却する熱処理炉において、処理物を収納し、送り出
    す処理物投入部(4)と、この処理物投入部(4)から
    毎時一定量の処理物を真空中で落下させる処理物排出部
    (8)と、この処理室排出部(8)から落下した処理物
    を真空中で落下させながらこの落下する処理物をその周
    囲から加熱する昇温部(9)と、この昇温部(9)で昇
    温した処理物を搬送しながら、所要の時間加熱してその
    温度を維持する温度保持部(17)と、この温度保持部
    (17)から送られてきた処理物を冷却する冷却部(2
    0)とを有することを特徴とする自然落下式熱処理炉。
  4. 【請求項4】 処理物を所定の温度まで加熱する昇温部
    (9)が処理物を真空中で落下させる真空塔(16)を
    有し、その真空塔(16)内を落下する処理物をその周
    囲から加熱するヒータ(12)を有することを特徴とす
    る請求項2または3に記載の自然落下式熱処理炉。
  5. 【請求項5】 処理物を冷却する冷却部(20)が処理
    物を搬送し、回収する樋状のシュート(21)からな
    り、そのシュート(21)がそれに沿って処理物を回収
    する過程で処理物を冷却するよう温度勾配を有すること
    を特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の自然落下式
    熱処理炉。
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Cited By (4)

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