JP2003138467A - 繊維製品 - Google Patents

繊維製品

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JP2003138467A
JP2003138467A JP2001332315A JP2001332315A JP2003138467A JP 2003138467 A JP2003138467 A JP 2003138467A JP 2001332315 A JP2001332315 A JP 2001332315A JP 2001332315 A JP2001332315 A JP 2001332315A JP 2003138467 A JP2003138467 A JP 2003138467A
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sealing resin
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JP2001332315A
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Shingo Matsumoto
真吾 松本
Emiko Ishikawa
恵美子 石川
Takumitsu Taniguchi
卓充 谷口
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生地裁断端のほつれを防止するとともに、接合
部分からの剥がれに対する耐性を強化した繊維製品を提
供すること。 【解決手段】接合部分の少なくとも一部分に熱溶着樹脂
が挿入され接合されてなる繊維製品であって、該熱溶着
樹脂により接合されてなる部分の少なくとも一方の裁断
端が2mm以上、20mm以下の幅で熱融着樹脂により
被覆されてなる繊維製品。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は繊維製品を構成する
生地、フィルムなどを熱融着樹脂により接合した繊維製
品に関する。 【0002】 【従来の技術】繊維製品における熱融着樹脂による接合
は、特開昭61−252372号公報に開示されている
ように、熱接着テープを生地と生地との間に挿入し、挿
入後、加熱・圧着させることにより生地と生地とを接合
させるものが知られている。この場合、生地の裁断端が
露出した状態での接合となるため、接着後、接合部分の
裁断端が摩擦されることにより裁断端から糸がほつれ
る、裁断端から剥がれが生じるなどの問題を有してい
た。 【0003】また、衣服の裾などの折り返し部分では、
生地の上から熱接着テープを加熱・圧着させる方法が知
られている。この場合、裁断端からの糸のほつれは防止
できるものの、生地の間に熱接着樹脂が入っていないた
め熱接着テープによる押さえつけ効果しかなく、接合部
分の強力が不足する、また、押さえつけられていない側
の裁断端がフリーになるなど、折り返し部以外の生地と
生地の接合には不適なものであった。 【0004】裁断端からの糸のほつれを防止した製品と
しては、裁断端をオーバーロック等により縁かがりした
繊維製品が開発されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、縁かがりを行
う手法では、糸のほつれの防止には効果があるものの、
オ−バーロック等のミシン縫目が見えるため、デザイン
の制約を受けやすく、繊維製品の表側に使用しづらい、
また、剥がれの防止策にはなっておらず、改善を求めら
れるものであった。 【0006】そこで、本発明は、生地裁断端のほつれを
防止するとともに、接合部分からの剥がれに対する耐性
を強化した繊維製品を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達し
たものである。 【0008】すなわち本発明は、接合部分の少なくとも
一部分に熱溶着樹脂が挿入され接合されてなる繊維製品
であって、該熱溶着樹脂により接合されてなる部分の少
なくとも一方の裁断端が2mm以上、20mm以下の幅
で熱融着樹脂により被覆されてなる繊維製品である。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明における繊維製品とは特に
限定されないが、例えば、ファッション用、ユニフォー
ム用、スポーツ用、和装などの衣類や、カーテン、フト
ンカバー、ピロケースなどの建寝装用品や、ショール、
鞄、靴などの日用品を挙げることができる。 【0010】本発明における繊維製品を構成する材料と
しては特に限定されないが、例えば、ポリエステル、ポ
リアミド等の合成繊維や綿や羊毛などの天然繊維などを
単独または2種以上用いた織編物や不織布などが挙げら
れる。また、これらの織編物や不織布に、ウレタン樹脂
や防水フィルムなどをコーティングやボンディングなど
の方法により付与した防水布などを挙げることができ
る。さらには、ポリエステル樹脂やポリアミド樹脂など
からなるフィルム類やファスナー等の付属類などが挙げ
られる。 【0011】本発明における熱融着樹脂は特に限定され
ず、例えば、被接着材料との接着性を重視し選定すれば
よいが、柔軟性、接着性、加工性、コスト面などの点か
ら、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系の熱融
着樹脂の使用が好ましい。 【0012】熱融着樹脂は、複数を使用しても良く、例
えば、生地の接合部分に挿入する樹脂と裁断端を被覆す
る樹脂の種類を変えても構わない。 【0013】熱融着樹脂の形状は特に限定されず、例え
ば、フィルム状、繊維状、粉末状などの形状で使用する
ことができる。中でも、熱融着樹脂をフィルム状にし、
テープ状にした熱接着テープが、使用時の操作性の点か
ら特に好ましい。 【0014】本発明において接合部分とは繊維製品を構
成する生地を接合する部分のことである。例えば、二枚
以上の生地をつなぎ合わせる部分、もしくは一枚の生地
を折り返して接合する部分などのことである。 【0015】本発明の繊維製品は、その接合部分の少な
くとも一部分に熱融着樹脂が挿入され接合されている必
要がある。熱融着樹脂が挿入され接合されていること
で、接合部分の接合強度を向上させることができる。 【0016】また、該熱溶着樹脂により接合されてなる
部分の少なくとも一方の裁断端が2mm以上、20mm
以下の幅で熱融着樹脂により被覆されている必要があ
る。熱融着樹脂の挿入に加え、裁断端を熱融着樹脂で被
覆することにより、生地同士の接合強度を一層高め、か
つ、裁断端のほつれを効果的に防止することができる。 【0017】以下、図を用いて、本発明の好ましい態様
を説明する。 【0018】図1は、本発明の繊維製品の接合部分の一
態様を示す斜視図である。繊維製品の生地1の接合部分
には、熱融着樹脂からなる熱接着テープ2が挿入され接
合されている。さらに、該熱接着テープ2により接合さ
れる部分の裁断端3は、図1の斜視図に示すように熱融
着樹脂で被覆されている。なお、図3は、図1の断面模
式図である。 【0019】従来の繊維製品は、熱融着樹脂による接合
が、図2に示すように裁断端が露出した形状となってい
るため、着用時の擦過や洗濯時の擦過により、裁断端か
ら糸がほつれる、裁断端から剥がれが生じるなどの問題
を有している。 【0020】本発明において、熱融着樹脂を用いたテー
プの折り返しの作業性や耐久性、コスト等の点から、熱
融着樹脂による裁断端の被覆幅は2mm以上20mm以
下で有る必要がある。さらには、3mm以上で7mm以
下が好ましい。 【0021】本発明の繊維製品における熱融着樹脂によ
る接合の他の例としては、図4に示すように、裁断端ぎ
りぎりで折り返すことも効果的である。 【0022】また、その他の好ましい実施態様として、
図5、図6に示すように、二枚の生地をミシンを用い、
縫い合わせ、さらに折り返して接合した繊維製品、図
7、図8に示すように、ひも通しなどのループ状部を設
けたものを折り返し接合した繊維製品、図9、図10、
図11に示すように、大きな生地上に小さな生地を接合
した繊維製品、図12に示すように、二枚の生地をつな
ぎあわせ接合した繊維製品、図13、図14に示すよう
に、数枚の生地を表、裏から接合した繊維製品などをあ
げることができるが、特にこれらに限定されるものでは
ない。 【0023】本発明における繊維製品の裁断端を熱融着
樹脂により被覆させる方法は、例えば、図15に示すよ
うに、接合させる生地1の間に熱融着樹脂からなる熱接
着テープ2を挟み込み、加熱・圧着させた後、さらに熱
融着樹脂からなる熱接着テープを裁断端3を被覆するよ
うに付設し、加熱・圧着させる方法、図16に示すよう
に、接合させる生地1の間に熱融着樹脂からなる熱接着
テープ2を挟み込み、該テープを折り返し裁断端3を被
覆しながら加熱・圧着させる方法、また、離型紙上で熱
融着樹脂からなる熱接着テープを、生地の裁断端に加熱
・圧着後、該熱接着テープを幅方向に折り返し、加熱・
圧着させる方法などがあるが、これらの方法に限定され
るものではない。 【0024】 【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、実施例に用いた評価方法を以下に記載する。 【0025】(測定・評価) (1)作業性 裾上げ接着における作業性を3段階で評価した。○と△
を合格とした。 ○:特に手間取ることなく作業性は良い。 △:若干手間取るが、若干の注意で作業可能。 ×:かなり手間取り作業性は悪い。 (2)耐久性 押圧荷重が2Nになるように調節した学振形摩擦試験機
に、裁断端が摩擦方向に対し直角、かつ試験台中央部に
位置するようにとりつけ、綿布を取り付けた摩擦子で毎
分30往復の速度で500回往復摩擦し、その接合部分
の表面形態を3段階で評価した。○と△を合格とした。 ○:生地端にほつれ・はがれがない △:生地端が若干ほつれぎみ ×:生地端にほつれ・はがれが発生。 【0026】(実施例1)78デシテックス、52フィ
ラメントのナイロン6フィラメント糸からなるタテ糸1
46本/インチ、ヨコ糸94本/インチの織物にウレタ
ンコーティングを行ない、コーティング面に22デシテ
ックス、7フィラメントのナイロン66フィラメント糸
からなるトリコット編地を接着した3層構造の防水布を
用いパンツを縫製した。次に10cm裾上げし、熱融着
樹脂をフィルム状にした2cm幅の熱接着フィルム(日
本マタイ(株)製 ”エルファン”UH−203)を裾上
げ部分の生地と生地の間に挿入し、裁断端から3mm被
覆するように熱接着フィルムを折り返し、160℃に加
熱したアイロンで加熱・圧着した。裁断端の折り返し3
mm幅での被覆は容易に行えた。裾部分を学振型摩擦試
験機で耐久性を評価した結果も、ほつれ・はがれは無
く、耐久性は良好であった。結果を表1に記載する。 【0027】(実施例2)裁断端から7mm被覆するよ
うに熱接着フィルムを折り返し、160℃に加熱したア
イロンで加熱・圧着した以外は実施例1と同様の評価を
行った。裁断端の折り返し7mm幅での被覆は容易に行
えた。また、耐久性を評価した結果も、ほつれ・はがれ
はなく耐久性は良好であった。結果を表1に記載する。 【0028】(比較例1)裁断端から1mm被覆するよ
うに熱接着テープを折り返し、160℃に加熱したアイ
ロンで加熱・圧着した以外は実施例1と同様の評価を行
った。裁断端の折り返し1mm幅での被覆は折り返しが
困難で、被覆された場所とされない場所ができ、見栄え
の悪いものであった。また、耐久性を評価した結果も、
被覆されていない部分はほつれ・はがれが発生し、耐久
性に劣るものであった。結果を表1に記載する。 【0029】(比較例2)熱接着テープを生地と生地と
の間に挿入するだけで裁断端を被覆せずパンツの裾上げ
を行った以外は実施例1と同様の評価を行った。接着は
容易に行え、見た目もきれいに仕上がったが、耐久性を
評価した結果、ほつれ・はがれが発生し、耐久性に劣る
ものであった。結果を表1に記載する。 【0030】 【表1】【0031】 【発明の効果】本発明の繊維製品は、裁断端を熱融着樹
脂により被覆した形状になっているため、擦過による裁
断端からのほつれやはがれが防止され、着用および洗濯
耐久性に優れたものである。また、縫糸を用いたミシン
縫目では接合部分に隙間や穴があくため水の漏水が問題
となっているが、本発明の繊維製品は熱融着樹脂を用い
て接合しているため、隙間や針穴がなく接合部分からの
水の漏水が効果的に防止される。したがって、防水性能
が要求される雨衣や防寒衣、鞄、靴などに好適に使用で
きる繊維製品を提供できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の繊維製品の接合部分の一態様を示す斜
視図である。 【図2】従来の繊維製品の接合部分の一態様を示す斜視
図である。 【図3】本発明の繊維製品接合部分の一態様を示す断面
図である。 【図4】本発明の繊維製品の他の接合部分の一態様を示
す断面図である。 【図5】本発明の繊維製品の他の接合部分の一態様を示
す断面図である。 【図6】本発明の繊維製品の他の接合部分の一態様を示
す断面図である。 【図7】本発明の繊維製品の他の接合部分の一態様を示
す断面図である。 【図8】本発明の繊維製品の他の接合部分の一態様を示
す断面図である。 【図9】本発明の繊維製品の他の接合部分の一態様を示
す断面図である。 【図10】本発明の繊維製品の他の接合部分の一態様を
示す断面図である。 【図11】本発明の繊維製品の他の接合部分の一態様を
示す断面図である。 【図12】本発明の繊維製品の他の接合部分の一態様を
示す断面図である。 【図13】本発明の繊維製品の他の接合部分の一態様を
示す断面図である。 【図14】本発明の繊維製品の他の接合部分の一態様を
示す断面図である。 【図15】本発明の繊維製品の接合方法の一例を示す斜
視図である。 【図16】本発明の繊維製品の他の接合方法の一例を示
す斜視図である。 【符号の説明】 1:生地 2:熱接着テープ 3:生地の裁断端 4:縫糸
フロントページの続き Fターム(参考) 3B154 AA01 AA05 AB22 AB40 BA47 BA49 BB62 BD14 DA21

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】接合部分の少なくとも一部分に熱溶着樹脂
    が挿入され接合されてなる繊維製品であって、該熱溶着
    樹脂により接合されてなる部分の少なくとも一方の裁断
    端が2mm以上、20mm以下の幅で熱融着樹脂により
    被覆されてなる繊維製品。
JP2001332315A 2001-10-30 2001-10-30 繊維製品 Pending JP2003138467A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100491628C (zh) * 2004-06-17 2009-05-27 潘明川 包、袋材料的结合方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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