JP2003138275A - プラスチックの溶融油化装置 - Google Patents

プラスチックの溶融油化装置

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JP2003138275A
JP2003138275A JP2001333197A JP2001333197A JP2003138275A JP 2003138275 A JP2003138275 A JP 2003138275A JP 2001333197 A JP2001333197 A JP 2001333197A JP 2001333197 A JP2001333197 A JP 2001333197A JP 2003138275 A JP2003138275 A JP 2003138275A
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Japan
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thermal decomposition
plastic
raw material
screw conveyor
tank
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JP2001333197A
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▲将▼ ▲高▼野
Susumu Takano
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融化したプラスチックによるスクリューコ
ンベアの詰まりを防ぐプラスチックの溶融油化装置を提
供する。 【解決手段】 スクリューコンベア12と原料投入部1
4とを分離可能に設けたので、原料槽11内の廃プラス
チックの投入完了後、スクリューコンベア12と原料投
入部14とを離反して廃プラスチックの補給を行えば、
その補給中、高温のガスが熱分解釜25からスクリュー
コンベア12に流れ込まない。その結果、高温ガスがス
クリューコンベア12に流れ込み、廃プラスチックが溶
解することで生じるスクリューコンベア12の詰まりの
発生を低減させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はプラスチックの溶
融油化装置、詳しくは主に廃プラスチックを熱分解触媒
により加熱分解し、発生した分解生成物によって油分を
分離するプラスチックの溶融油化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】廃プラスチックは、そのほとんどが一般
廃棄物と同様に焼却または埋め立て処理されている。近
年、地球環境保護の観点からその処理方法が見直され、
この廃プラスチックを再資源化する研究がなされてい
る。この再資源化の一策として、熱分解触媒を使ってポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの合成
樹脂を加熱分解し、軽質油として回収する廃プラスチッ
クの溶融油化装置が開発されている。この熱分解触媒と
は、加熱により溶融分解された廃プラスチック中の油分
を軽質油(ガソリン、軽油)に分解して、気化させる触
媒である。熱分解触媒の種類には、例えばシリカ・アル
ミナ触媒、ゼオライト触媒などが挙げられる。従来の溶
融油化装置の一例として、例えば原料槽に貯留された廃
プラスチックを連続的に切り出すスクリューコンベア
と、熱分解触媒が収納され、その熱分解触媒の存在下で
廃プラスチックを加熱しながら熱分解する熱分解槽とを
備えたものが知られている。この従来装置の運転時に
は、原料槽内の廃プラスチックをスクリューコンベアに
よって徐々に熱分解槽へ切り出し、この熱分解槽では、
廃プラスチックを加熱溶融し、溶けた廃プラスチックを
熱分解触媒と接触させて熱分解する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このプ
ラスチックの溶融油化装置にあっては、単にスクリュー
コンベアと熱分解槽とが連通した構造であったので、熱
分解槽内の高温のガスがスクリューコンベアの内部流路
へ流れ込み、移送中の廃プラスチックを溶かすおそれが
あった。これにより、溶けた廃プラスチックがスクリュ
ーコンベアの羽根や外筒の内周面に付着し、スクリュー
コンベアを詰まらせていた。また、投入するプラスチッ
クを圧縮した場合、熱分解槽内に高温ガスが発生する
が、シールが不完全なため、その高温ガスがスクリュー
コンベアへ流れ込み、充分に遮断することはできなかっ
た。その結果、廃プラスチックを連続的に熱分解槽へ供
給することができなかった。また従来、この熱分解触媒
は、1段目の熱分解槽と、系外にある2段目の接触分解
槽との2段階で使用されていたが、系外へ持ち出された
分だけ、温度が低下し、熱分解の効率が充分とは言えな
かった。
【0004】
【発明の目的】この発明は、溶融化したプラスチックに
よるスクリューコンベアの詰まりを防止することができ
るプラスチックの溶融油化装置を提供することを、その
目的としている。また、この発明は、スクリューコンベ
アまたは押し込み部材と原料投入部との連結部分から、
熱分解槽内の高温ガスが外部に流出するのを防ぐプラス
チックの溶融油化装置を提供することを、その目的とし
ている。さらに、この発明は、熱分解触媒の交換作業を
容易にすることができるプラスチックの溶融油化装置を
提供することを、その目的としている。さらにまた、こ
の発明は、熱分解触媒によるプラスチックの軽質油の回
収率を高めることができるプラスチックの溶融油化装置
を提供することを、その目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、原料槽内のプラスチックをスクリューコンベアまた
は押し込み部材を介して熱分解槽の原料投入部からこの
熱分解槽内に投入し、この熱分解槽内では、熱分解触媒
の存在下で、上記プラスチックを加熱分解して軽質油を
分離するプラスチックの溶融油化装置において、上記ス
クリューコンベアまたは押し込み部材と上記原料投入部
とを分離可能に設けたプラスチックの溶融油化装置であ
る。原料槽は、バッチ式の槽でも、連続投入式の槽でも
よい。バッチ式の方がこの発明の効果が良好に得られ
る。原料のプラスチックは、廃棄処分されたプラスチッ
クでもよいし、そうでないものでもよい。プラスチック
の種類は限定されない。熱分解触媒は、加熱されたプラ
スチックを低分子化する効果を有している。そのため、
熱分解触媒の添加により、プラスチックの熱分解温度を
低下させることができる。この熱分解触媒は、ガス化に
よって発生したカーボンを吸着し、熱分解槽の内壁面へ
のカーボンの付着を防止する。
【0006】熱分解触媒の種類は限定されない。例えば
シリカ・アルミナ触媒、ゼオライト触媒などが挙げられ
る。その他にも、150〜600℃の範囲でラジカルを
発生させ、プラスチックの熱分解を促進させる硫黄、モ
ルホリンジスルフィドなどの硫黄化合物、p−キノンジ
オキシムなどのオキシム類やニトロソ化合物、第3ブチ
ル・ヒドロペルオキシドなどの有機過酸化物、ジフェニ
ル・グアニジンなどのグアニジン系化合物、2−メルカ
プトベンゾチアゾールなどのチアゾール化合物などが挙
げられる。熱分解槽の形状、大きさなどは限定されな
い。また、熱分解槽は回転式の槽でもよいし、固定式の
槽でもよい。ただし、回転式とした方が、例えば熱分解
槽の全周にバーナなどの熱源を配置しなくても、局所的
な熱源により、この槽全体に均一に熱を伝えられる。
【0007】スクリューコンベアまたは押し込み部材と
原料投入部との連結構造は限定されない。例えば、スク
リューコンベアまたは押し込み部材を移動側として原料
投入部に着脱自在に連結してもよいし、原料投入部を移
動側としてスクリューコンベアまたは押し込み部材に連
結してもよい。さらには、スクリューコンベアまたは押
し込み部材と原料投入部との両方を移動側としてもよ
い。その他、スクリューコンベアまたは押し込み部材と
原料投入部とを分離し、両者間の空間を、着脱自在な連
結管を使って連結してもよい。
【0008】請求項2に記載の発明は、上記スクリュー
コンベアまたは押し込み部材の連結部分と上記原料投入
部の連結部分との間に、上記熱分解槽内の高温ガスの外
部への流出を防ぐシール構造体を設けた請求項1に記載
のプラスチックの溶融油化装置である。シール構造体の
種類は限定されない。耐熱性のものが好ましい。例え
ば、原料投入部のスクリューコンベアまたは押し込み部
材側の端部に、耐熱性を有する複数本のグランドパッキ
ンを連続的に内嵌してもよい。
【0009】請求項3に記載の発明は、上記スクリュー
コンベアまたは押し込み部材およびまたは上記原料投入
部に、上記熱分解槽内へ供給されるプラスチックを冷却
する冷却手段を設けた請求項1または請求項2に記載の
プラスチックの溶融油化装置である。この冷却手段は、
スクリューコンベアまたは押し込み部材だけに設けて
も、原料投入部だけに設けてもよい。さらには、スクリ
ューコンベアまたは押し込み部材と原料投入部の両方に
設けてもよい。そして、原料槽にも設ければより効果的
である。
【0010】請求項4に記載の発明は、上記原料投入部
に、上記熱分解槽内の高温ガスの外部への流出を防止す
るガス漏れ防止弁を設けた請求項1〜請求項3のうち、
いずれか1項に記載のプラスチックの溶融油化装置であ
る。ガス漏れ防止弁の種類は限定されない。ただし、耐
熱性の弁とした方が好ましい。例えば、耐熱性を有する
ボールバルブやダンパー形式の遮断装置などが挙げられ
る。
【0011】請求項5に記載の発明は、原料槽内のプラ
スチックをスクリューコンベアまたは押し込み部材を介
して熱分解槽の原料投入部からこの熱分解槽内に投入
し、この熱分解槽内では、熱分解触媒の存在下で、上記
プラスチックを加熱分解して軽質油を分離するプラスチ
ックの溶融油化装置において、上記熱分解槽内およびま
たはこの熱分解槽よりも下流に、上記熱分解触媒を収納
する多孔質の触媒ケースを着脱自在に設けたプラスチッ
クの溶融油化装置である。触媒ケースは熱分解槽に設け
てもよいし、この熱分解槽よりも下流に設けてもよい。
熱分解槽よりも下流とは、熱分解槽内で発生したガスの
排気路などをいう。さらには、熱分解槽とこれより下流
部との両方に設けてもよい。触媒ケースの素材は限定さ
れない。ただし、プラスチックの熱分解温度に耐え得る
素材でなければならない。触媒ケースの使用個数は限定
されない。1個でもよいし、複数個でもよい。触媒ケー
スに形成した孔の形状、大きさ、形成数または形成位置
は限定されない。例えば、全体がメッシュ状のケースで
もよい。
【0012】請求項6に記載の発明は、上記触媒ケース
が、上記プラスチックの溶融油化装置の上流から下流に
向かって複数配置され、隣接する上記触媒ケース間にお
いて、上流側のこの触媒ケースに収納された熱分解触媒
に比べて、下流側の上記触媒ケースに収納された熱分解
触媒の方が粒径が小さい請求項5に記載のプラスチック
の溶融油化装置である。要は、この溶融油化装置の上流
から下流に向かって、徐々に粒径が小さな熱分解触媒
が、触媒ケースを介して分離状態で配置されていればよ
い。各触媒ケース間において、熱分解触媒の粒径の大き
さの比率は限定されない。例えば、3種類の粒径が異な
る熱分解触媒を用いる場合において、熱分解槽内にその
まま投入される熱分解触媒の粒径を15〜20mmと
し、熱分解槽内の下流部分に、触媒ケースを介して配置
された熱分解触媒の粒径を10〜15mmとし、熱分解
槽よりも下流に触媒ケースを介して配置された熱分解触
媒の粒径を5〜10mmとする。
【0013】請求項7に記載の発明は、上記スクリュー
コンベアまたは押し込み部材と上記原料投入部とを分離
可能に設けた請求項5または請求項6に記載のプラスチ
ックの溶融油化装置である。
【0014】請求項8に記載の発明は、上記スクリュー
コンベアまたは押し込み部材の連結部分と上記原料投入
部の連結部分との間に、上記熱分解槽内の高温ガスの外
部への流出を防ぐシール構造体を設けた請求項7に記載
のプラスチックの溶融油化装置である。
【0015】請求項9に記載の発明は、上記スクリュー
コンベアまたは押し込み部材およびまたは上記原料投入
部に、上記熱分解槽内へ供給されるプラスチックを冷却
する冷却手段を設けた請求項5〜請求項8のうちのいず
れか1項に記載のプラスチックの溶融油化装置である。
【0016】請求項10に記載の発明は、上記原料投入
部に、上記熱分解槽内の高温ガスの外部への流出を防止
するガス漏れ防止弁を設けた請求項7〜請求項9のう
ち、いずれか1項に記載のプラスチックの溶融油化装置
である。ガス漏れ防止弁に替えてダンパー形式の遮断装
置を用いることができる。
【0017】
【作用】請求項1に記載の発明および請求項7に記載の
発明によれば、スクリューコンベアまたは押し込み部材
と原料投入部とを分離可能に設けたので、例えばバッチ
式の原料槽を採用した場合、この槽内のすべての原料の
投入後、スクリューコンベアまたは押し込み部材と原料
投入部とを分離し、その原料投入部で高温ガスの遮断を
行った後、原料槽内に原料を補給すれば、その原料補給
中は、高温ガスが熱分解槽からスクリューコンベアまた
は押し込み部材に流れ込まない。この結果、原料を溶融
油化中、高温ガスがスクリューコンベアまたは押し込み
部材に流れ込むことで生じる、コンベア内でのプラスチ
ックの溶融を原因としたスクリューコンベアの詰まりの
おそれを低減することができる。また、バッチ式に限ら
ず、連続投入式の原料槽の場合にあっても、装置運転
中、高温ガスの流れ込みによるコンベア内でのプラスチ
ックの詰まりが発生した際には、原料投入部のガス漏れ
防止弁を開け、スクリューコンベアまたは押し込み部材
を熱分解槽まで移動し、スクリューコンベアまたは押し
込み部材を回転させながら原料投入する。その後、スク
リューコンベアまたは押し込み部材と原料投入部とを分
離し、ガス漏れ防止弁を閉じれば、同様にこの詰まり状
態を解消することができる。
【0018】特に、請求項2の発明および請求項8の発
明によれば、スクリューコンベアまたは押し込み部材の
連結部分と原料投入部の連結部分との間にシール構造体
を設けたので、プラスチックの熱分解槽内への供給中、
このスクリューコンベアまたは押し込み部材と原料投入
部との連結部分の隙間から、熱分解槽内の高温ガスが外
部へ流出することを防げる。
【0019】請求項3の発明および請求項9の発明によ
れば、熱分解槽の内部で発生した高温のガスは、原料投
入部およびまたはスクリューコンベアまたは押し込み部
材を通過中、冷却手段によって冷却される。これによ
り、熱分解槽内で発生した高温ガスにより、スクリュー
コンベアまたは押し込み部材内のプラスチックが溶けに
くくなる。また、ガス漏れ防止弁のパッキンおよびスク
リューコンベアまたは押し込み部材と原料投入部とのシ
ールも保護する。
【0020】請求項4の発明および請求項10の発明に
よれば、スクリューコンベアまたは押し込み部材と原料
投入部とを分離する際に、ガス漏れ防止弁やダンパー形
式の遮断装置により原料投入部を閉弁する。その結果、
熱分解槽内の高温ガスの外部への流出を防止することが
できる。
【0021】請求項5の発明によれば、熱分解槽内およ
びまたは熱分解槽よりも下流部に、多孔質の触媒ケース
を着脱自在に設けたので、熱分解触媒の熱分解効率が低
下した際、この熱分解触媒の交換作業を容易に行うこと
ができる。
【0022】請求項6の発明によれば、原料の溶融油化
中、熱分解槽の内部でガス化したプラスチックは、ま
ず、最も上流に配置された触媒ケース内の最も粒径が大
きい熱分解触媒(総表面積;小)によって熱分解が促進
される。その後、順次、下流に配置された触媒ケースに
収納された、より粒径が小さな熱分解触媒(総表面積;
大)によって熱分解がさらに促進される。このように、
プラスチックの溶融油化装置の上流から下流に向かって
順次熱分解触媒の粒径を小さくしたので、ガス化したプ
ラスチックと熱分解触媒との総接触面積が下流側の熱分
解触媒ほど大きくなる。これにより、熱分解効率が高ま
り、ガス化したプラスチックの未分解の重質油をさらに
分解して軽質油にすることができる。
【0023】
【発明の実施の態様】以下、この発明の実施例を図面に
基づいて説明する。図1は、この発明の一実施例に係る
プラスチック材の溶融油化装置の全体側面図である。図
2は、この発明の一実施例に係るプラスチック材の溶融
油化装置の要部拡大側面図である。図3は、この発明の
一実施例に係るプラスチック材の溶融油化装置に組み込
まれた原料供給コンベアと原料投入部との連結状態を示
す拡大側面図である。図1において、10は、この発明
の一実施例に係るプラスチックの溶融油化装置(以下、
溶融油化装置)であり、この溶融油化装置10は、原料
槽11内の廃プラスチックをスクリューコンベアまたは
押し込み部材12を介して熱分解槽13の原料投入部1
4からこの熱分解槽13内に投入し、この熱分解槽13
内では、熱分解触媒の存在下で、廃プラスチックを加熱
分解して軽質油を分離する装置である。
【0024】以下、この溶融油化装置10について詳細
に説明する。図1〜図3に示すように、上記原料槽11
は、上板に開閉蓋11aを有するバッチ式の槽である。
この原料槽11の下端部は、台車15上に固定されたス
クリューコンベアまたは押し込み部材12の元部に、各
内部空間を連通した状態で連結されている。スクリュー
コンベアまたは押し込み部材12は、本体である外筒1
2aと、外筒12aの内部に回転軸を中心にして回転自
在に収納されたスクリュー12bと、スクリュー12b
を回転させる駆動モータ12cとを有している。駆動モ
ータ12cによってスクリュー12bを回転させると、
原料槽11内の廃プラスチックが、その槽下端部から所
定の切り出し速度で連続的に切り出される。この廃プラ
スチックは、あらかじめ図示しない加熱式の減容機によ
り体積を減少した後、汎用の破砕機によって粒径10m
m程度に破砕したものか、原料を直接汎用の破砕機で粒
径10mm程度に破砕したものである。
【0025】スクリューコンベアまたは押し込み部材1
2の軸線は、円筒パイプからなる原料投入部14の軸線
と合致している。また、スクリューコンベアまたは押し
込み部材12の先部は、複数本の環状のグランドパッキ
ンPを幅方向に重ね合わせたシール構造体16を介し
て、原料投入部14の先部内に、機密状態で抜き差し可
能となっている(図3参照)。なお、これらのグランド
パッキンPは、原料投入部14の長さ方向の中間部付近
内に固着された環状のパッキン止め16aによって位置
決めされている。また、スクリューコンベアまたは押し
込み部材12の長さ方向の中間部付近の外周面には、環
状のストッパ17が突設されている。スクリューコンベ
アまたは押し込み部材12と原料投入部14との連結
時、このストッパ17に取り付けられたボルトを締結す
ることにより、ストッパ17の先部がグランドパッキン
Pを圧締する。これにより、スクリューコンベアまたは
押し込み部材12と原料投入部14とのシールが完了す
る。
【0026】原料投入部14の長さ方向の中間部には、
熱分解槽13内の高温ガスが外部へ流れ出すのを防ぐガ
ス漏れ防止弁18やダンパー形式の遮断装置が連結され
ている。ここでのガス漏れ防止弁18は、耐熱性のボー
ルバルブである。弁軸に連結されたレバー18aを回動
すると、ボールバルブの弁箱の内部流路が弁体によって
開閉される。台車15は、工場の床面に固定されたレー
ルに沿って、スクリューコンベアまたは押し込み部材1
2の軸線方向へ移動する。原料投入部14のガス漏れ防
止弁18より若干元部側には、大径のスプロケット19
が固着されている。このスプロケット19とチェーンに
よって連結される小径なスプロケット20は、外設され
た回転モータ21の出力軸に固着され、熱分解釜25を
回転させる駆動部を構成する。原料投入部14の元部の
外周面には、水冷式の多数枚の冷却フィン(冷却手段)
22が周設されている。この冷却フィン22の下方に
は、冷却後の冷却水を受けるドレンパン23が配置され
ている。使用される冷却水は、後述の熱交換器45から
ホースを介して供給される。
【0027】上記熱分解槽13は、主に、耐熱性を有す
る加熱炉24と、この加熱炉24の内部に、軸線を中心
にして回転自在に収納された熱分解釜25とを有してい
る。加熱炉24は、対向する1対の端板に大径の貫通孔
が形成され、耐火煉瓦によって内張りされた平面視して
矩形状の炉体である。この加熱炉24の内部空間は、通
気孔26aが形成された邪魔板26によって、上流室と
下流室とに区画されている。このうち上流室の上部は、
加熱炉24に突設された煙突27の煙道と連通してい
る。また、下流室の下部には、灯油もしくは回収油使用
のバーナ28と、熱分解釜25から排出された燃焼後の
廃プラスチックの残さを完全燃焼させる燃焼皿29とが
配設されている。
【0028】熱分解釜25は軸線方向を水平にした大径
な円筒釜で、その両端部が上記加熱炉24の大径な貫通
孔から外方へそれぞれ突出している。熱分解釜25の両
端板には、貫通孔がそれぞれ形成されている。熱分解釜
25の上流側の端板の貫通孔形成部には、上記原料投入
部14の元部が連結されている。熱分解釜25の下流側
の端板の貫通孔形成部には、短尺な排気管30の元部が
連結されている。また、この下流側の端板の外周部に
は、残さ取り出し部25aが形成されている。回転モー
タ21により原料投入部14を回転させることで、この
原料投入部14と一体的に熱分解釜25が回転する。こ
の熱分解釜25の回転を支えるため、熱分解釜25の上
流側および下流側の端板下部に軸受36が取り付けられ
ている。熱分解釜25の下流部には、その側壁板から釜
内へ向かって、金属メッシュ製の小径な触媒ケース31
が着脱自在に挿入されている。また、排気管30の内部
にも金属メッシュ製の短尺で小径な触媒ケース32が着
脱自在に収納されている。熱分解釜25の内部には、粒
径が15〜20mmの大径な熱分解触媒が収納されてい
る。また、触媒ケース31の内部には、粒径が10〜1
5mmの中くらいの直径を有する熱分解触媒が収納され
ている。さらに、触媒ケース32の内部には、粒径が5
〜10mmの小径な熱分解触媒が収納されている。これ
らの熱分解触媒には、二酸化珪素と酸化アルミニウムと
の組成比が重量比で1.28のシリカ・アルミナ触媒を
使用することが好ましい。ただし、同径の粒子でもアト
ランダムな粒径でもかまわない。また、他の種類の触媒
であってもかまわない。
【0029】排気管30の先端部には、側面視して十字
形状をした十字管33の一側の端部が連結されている。
この十字管33の他側の端部は蓋止めされている。この
蓋板の中央部には外方から十字管33の内部へ向かって
温度センサ34が挿入されている。この温度センサ34
により、熱分解釜25から排出された可燃性ガスの温度
が測定される。温度センサ34により検出された温度デ
ータに基づき、図示しない制御装置からの指令により、
バーナ28の出力温度が制御される。一方、十字管33
の下側の端部には、密閉式のオイルタンク35が連結さ
れている。このオイルタンク35に溜まった軽質油(灯
油)は、上記バーナ28の燃料として使用される。
【0030】また、十字管33の上側の端部には、冷却
水との熱交換で内部通過する可燃性ガスの温度を下げる
熱交換器45の上流部が連結されている。熱交換器45
の下流部は、細長いガス管を介して、可燃性ガスを水封
する逆火防止装置46に連結されている。この逆火防止
装置46は、洗浄水が貯液された洗浄槽47と、洗浄槽
47内に、この槽内との連通孔を有して立設された洗浄
塔48と、洗浄槽47内の洗浄水を洗浄塔48内の上部
空間にノズルを介して噴霧する循環ポンプ49とを有し
ている。上記熱交換器45から延びたガス管の先端は、
洗浄塔48内において、洗浄水の液面下に配置されてい
る。可燃性ガスは、洗浄槽47に貯液された洗浄水の中
をくぐり、それから、洗浄塔48内で洗浄水が吹き付け
られて、ガス中の不純物が取り除かれる。その後、こう
して塩素分などが除去された可燃性ガスは、長尺なガス
管を介して、上記加熱炉24の上流室に供給され、完全
燃焼させられてから煙突27を通って大気開放される。
【0031】次に、この実施例に係る溶融油化装置10
を使用したプラスチックの溶融油化方法を説明する。図
1〜図3に示すように、あらかじめ原料槽11内に粒径
10〜20mm程度の廃プラスチックを貯留する。ま
た、台車15を、スクリューコンベアまたは押し込み部
材12の先端部がシール構造体16とガス漏れ防止弁1
8との間に位置した状態から、ガス漏れ防止弁18を開
弁し、熱分解槽13側へ向かって前進させる。スクリュ
ーコンベアまたは押し込み部材12と原料投入部14の
先端部とは、グランドパッキンPにより外気と遮断した
状態で連結しているので、ガス漏れ防止弁18を開弁し
ても高温ガスの漏れはない。すなわち、このシール構造
体16を介した機密的な連結状態は、ストッパ17と原
料投入部14の先端部の外周面に固着されたフランジ1
4aとを着脱自在にボルト締結することで、保持され
る。
【0032】その後、駆動モータ12cによりスクリュ
ー12bを回転させ、原料槽11内の廃プラスチックを
徐々に原料投入部14内へと切り出す。切り出された廃
プラスチックは熱分解釜25の内部へ投入される。その
際、原料投入部14、ガス漏れ防止弁18および熱分解
釜25は、回転モータ21により所定の回転速度で回転
させられるか、もしくは停止している。加熱炉24の下
流室では、バーナ28の炎の熱で熱分解釜25の内部が
350℃程度に加熱される。その熱は、邪魔板26の通
気孔26aを通過して、加熱炉24の上流室に流れ込
む。この邪魔板26によって加熱炉24の内部を区画し
たので、バーナ28の炎の熱で熱分解釜25の上流部の
全体が比較的低温に加熱される。一方、熱分解釜25の
下流部は、バーナ28の炎の熱で直接加熱され、その全
体が比較的高温となる。これにより、熱分解釜25を効
果的に加熱することができる。その後、この上流室で完
全燃焼させられたガスは、煙突27を通って大気開放さ
れる。
【0033】熱分解釜25に達した廃プラスチックは、
バーナ28の炎の熱で溶融され、大径な熱分解触媒と接
触する。これにより、加熱された廃プラスチックが低分
子化する。すなわち、この熱分解触媒を使用すること
で、廃プラスチックの熱分解温度を低下させることがで
きる。また、この熱分解触媒は、ガス化された廃プラス
チック中のカーボンを吸着し、熱分解釜25の内壁面へ
のカーボンの付着を最小限に押さえることができる。そ
して、この廃プラスチックの気化ガスは、熱分解釜25
の下流部に配置され、触媒ケース31に収納された総表
面積がより大きな中くらいの粒径の熱分解触媒によっ
て、さらに廃プラスチックのガスの熱分解が促進され
る。それから、排気管30内の触媒ケース32に収納さ
れた小径な熱分解触媒によって、ガス中に含まれる分解
不十分なガスがさらに分解されて液化可能なガスにな
る。なお、熱分解釜25内で発生した廃プラスチックの
残さは、熱分解釜25の下流端の残さ取り出し部25a
から外部へ排出され、残さ供給用の管によって加熱炉2
4の燃焼皿29に供給される。ここで、バーナ28の炎
の熱によって燃焼される。
【0034】排気管30を通過後、十字管33内に達し
たガスは、この十字管33の上側の端部を通過して熱交
換器45に到達する。ここで、ガスは冷却水によって冷
やされ、ガス中の油分(軽質油)が液化し、下方配置さ
れたオイルタンク35の内部へ落下する。このオイルタ
ンク35内の軽質油は、バーナ28の燃料に使用され
る。バーナ28の炎の温度は、十字管33の内部空間に
突設された温度センサ34からの温度信号に基づいて制
御される。一方、熱交換器45から排出された使用後の
冷却水は、上記冷却フィン22に供給される冷却水とし
て使用される。そして、ドレンパン23によっていった
ん貯液された後、外部に排水される。熱交換器45を通
過した可燃性ガスは、その後、逆火防止装置46に供給
され、ここで洗浄槽47に貯液されたアルカリ性の洗浄
水の中をくぐったり、洗浄塔48内でこの洗浄水を吹き
付けられたりして、ガス中の塩素分などが除去される。
こうして、塩素分が除去された可燃性ガスは、上記加熱
炉24の上流室に供給され、ここで完全燃焼させられ、
煙突27から大気開放される。
【0035】次に、原料槽11内の廃プラスチックの補
給作業を説明する。すなわち、まず原料槽11の開閉蓋
11aを開き、原料槽11内に廃プラスチックを補給す
る。つぎに、レバー18aを開弁側へ回動し、ガス漏れ
防止弁18を開弁する。それから、台車15を前進さ
せ、熱分解釜25へスクリューコンベアまたは押し込み
部材12を挿入する。その後、駆動モータ12cにより
スクリュー12bを回転させて原料槽11内の廃プラス
チックを原料投入部14から熱分解釜25の内部へと徐
々に切り出す。原料投入後、台車15を後退させ、スク
リューコンベアまたは押し込み部材12の先端部がガス
漏れ防止弁18とシール構造体16の中間に達したとき
に停止する。それから、ガス漏れ防止弁18を閉弁し、
熱分解行程へ移行する。
【0036】このように、スクリューコンベアまたは押
し込み部材12と原料投入部14とを分離可能に設けた
ので、原料槽11内の廃プラスチックの投入完了後、ス
クリューコンベアまたは押し込み部材12と原料投入部
14とを分離して廃プラスチックの補給を行えば、その
補給中、高温のガスが熱分解釜25からスクリューコン
ベアまたは押し込み部材12に流れ込まない。その結
果、高温ガスの流れ込みを原因としたスクリューコンベ
アまたは押し込み部材12内での溶融廃プラスチックの
付着により生じる詰まりの頻度を低減させることができ
る。また、スクリューコンベアまたは押し込み部材12
の連結部分と原料投入部14の連結部分との間にシール
構造体16を設けたので、廃プラスチックを熱分解釜2
5に供給中、このスクリューコンベアまたは押し込み部
材12と原料投入部14との連結部分の隙間から、熱分
解釜25内の高温ガスが外部へ流出するのを防ぐことが
できる。また、排気管30と十字管33との連結部分に
シール構造体16を設けたので、熱分解釜25と排気管
30が一体で回転する場合、固定状態の十字管33との
連結部分の隙間から、高温ガスが流出することを防止し
ている。
【0037】さらに、熱分解釜25の内部で発生した高
温のガスは、原料投入部14を通過中、冷却水が供給さ
れる冷却フィン22によって冷やされる。これにより、
熱分解釜25内の高温のガスによって、スクリューコン
ベアまたは押し込み部材12の内部を通過中の廃プラス
チックを溶解しにくくすることができる。そして、材料
投入後、スクリューコンベアまたは押し込み部材12を
原料投入部14のガス漏れ防止弁18とシール構造体1
6の中ほどまで引き抜いた後、ガス漏れ防止弁18によ
り原料投入部14を閉弁するようにしたので、熱分解釜
25内の高温ガスの外部への流出を防止することができ
る。また、熱分解釜25内の下流部に触媒ケース31を
着脱自在に設け、排気管30の内部に触媒ケース32を
着脱自在に設けたので、それぞれ収納された熱分解触媒
の熱分解効率が低下した際には、これらの熱分解触媒の
交換作業を容易に行うことができる。
【0038】さらに、熱分解釜25の内部に大径な熱分
解触媒を収納し、熱分解釜25の下流部に配置された触
媒ケース31内に中くらいの大きさの熱分解触媒を収納
し、さらに排気管30内に配置された触媒ケース32内
に小径な熱分解触媒を収納したので、ガス化した廃プラ
スチックと熱分解触媒との総接触面積が下流側の熱分解
触媒ほど大きくなる。その結果、ガス化した廃プラスチ
ックの熱分解効率をより以上に高めることができる。
【0039】図4にはこの発明の他の実施例を示してい
る。この実施例では、上記スクリューコンベアを用いず
に、押し出し部材を利用してプラスチックを投入する装
置例を示している。これは、スクリューフィーダーによ
る搬送がむずかしい、粗大な材料の投入に適している。
すなわち、材料投入機101は、筒状の本体102と、
これを支持する台車103、104とを有している。筒
状の本体102の後端側には上方に開口するホッパ10
5が配設され、このホッパより投入された固形化材料
は、後端側開口より挿入されたピストン(押し込み部
材)106によって先端側開口より排出される構成であ
る。ピストン106は作業員が直接操作する構成として
もよい。または、油圧駆動でピストン106を往復動さ
せる構成でもよい。ホッパ105に投入される固形化材
料は、あらかじめ圧縮減容し、所定形状(例えば立方
体)に固形化したものである。装填された材料は、ヒン
ジ式の第1のシャッタ(またはドア)110を介して原
料投入部111に投入される。原料投入部111には反
応槽112側に第2のシャッタ(またはドア)113が
配設されている。この第2のシャッタ113は外部から
ハンドル114により開閉操作される。シャッタ113
はばねにより付勢され、通常は閉止状態にある。したが
って、この実施例では、以下の操作により材料が投入さ
れる。すなわち、第1のシャッタ110を開いて本体1
02を原料投入部111内に挿入する。このとき、ホッ
パ105の蓋は閉じている。そして、第2のシャッタ1
13を開いてさらに本体102の先端を反応槽112の
入口まで押し込む。ここで、ピストン106を押し出す
ことで、材料を本体102から反応槽112内に投入す
る。材料の追加はホッパ105から行う。そして、本体
102を引き抜き、第2のシャッタ113,第1のシャ
ッタ110を順に閉じる。その他の構成作用は上記実施
例と同じである。
【0040】
【発明の効果】請求項1の発明および請求項7の発明に
よれば、スクリューコンベアまたは押し込み部材と原料
投入部とを分離可能に設けたので、熱分解中、スクリュ
ーコンベアまたは押し込み部材と原料投入部がガス漏れ
防止弁により遮断されているので、その熱によりスクリ
ューコンベアまたは押し込み部材が加熱され、溶融化し
たプラスチックによるスクリューコンベアまたは押し込
み部材の詰まりを防止することができる。また、押し込
み部材の採用により安価に装置を製造することができ
る。
【0041】請求項2の発明および請求項8の発明によ
れば、スクリューコンベアまたは押し込み部材の連結部
分と原料投入部の連結部分との間にシール構造体を設け
たので、熱分解槽の回転中もスクリューコンベアまたは
押し込み部材と原料投入部との連結部分から、熱分解槽
内の高温ガスが外部に流出するのを防ぐことができる。
【0042】また、請求項3の発明および請求項9の発
明によれば、スクリューコンベアまたは押し込み部材お
よびまたは原料投入部に冷却手段を設けたので、熱分解
槽内のガスの熱によるスクリューコンベアまたは押し込
み部材を移送中のプラスチックの溶融を防ぐことができ
る。
【0043】請求項4の発明および請求項10の発明に
よれば、原料投入部にガス漏れ防止弁を設けたので、熱
分解槽内の高温ガスの外部への流出や、ボールバルブ、
スクリューコンベアまたは押し込み部材への熱の伝達を
防止することができる。
【0044】請求項5の発明によれば、熱分解槽内およ
びまたは熱分解槽よりも下流部に、多孔質の触媒ケース
を着脱自在に設けたので、熱分解触媒の熱分解効率が低
下した際、この熱分解触媒の交換作業を容易に行うこと
ができる。
【0045】請求項6の発明によれば、プラスチックの
溶融油化装置の上流から下流に向かって配置される熱分
解触媒の粒径を、順次、小さくしたので、ガス化したプ
ラスチックと熱分解触媒との総接触面積が、下流に配置
された熱分解触媒ほど大きくなり、その結果、ガス化し
たプラスチックの熱分解効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るプラスチック材の溶
融油化装置の全体側面図である。
【図2】この発明の一実施例に係るプラスチック材の溶
融油化装置の要部拡大側面図である。
【図3】この発明の一実施例に係るプラスチック材の溶
融油化装置に組み込まれた原料供給コンベアと原料投入
部との連結状態を示す拡大側面図である。
【図4】この発明の他の実施例に係るプラスチック材の
溶融油化装置の全体側面図である。
【図5】この発明の他の実施例に係るプラスチック材の
溶融油化装置の要部拡大側面図である。
【符号の説明】
10 プラスチックの溶融油化装置、 11 原料槽、 12 スクリューコンベア、 13 熱分解槽、 14 原料投入部、 16 シール構造体、 18 ガス漏れ防止弁、 22 冷却フィン(冷却手段)、 31,32 触媒ケース、 106 ピストン(押し出し部材)。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料槽内のプラスチックをスクリューコ
    ンベアを介してまたはプラスチックを押し込み部材を介
    して熱分解槽の原料投入部からこの熱分解槽内に投入
    し、この熱分解槽内では、熱分解触媒の存在下で、上記
    プラスチックを加熱分解して軽質油を分離するプラスチ
    ックの溶融油化装置にあって、 上記スクリューコンベアまたは押し込み部材と上記原料
    投入部とを分離可能に設けたプラスチックの溶融油化装
    置。
  2. 【請求項2】 上記スクリューコンベアまたは押し込み
    部材の連結部分と上記原料投入部の連結部分との間に、
    上記熱分解槽内の高温ガスの外部への流出を防ぐシール
    構造体を設けた請求項1に記載のプラスチックの溶融油
    化装置。
  3. 【請求項3】 上記スクリューコンベアおよびまたは上
    記原料投入部に、上記熱分解槽内へ供給されるプラスチ
    ックを冷却する冷却手段を設けた請求項1または請求項
    2に記載のプラスチックの溶融油化装置。
  4. 【請求項4】 上記原料投入部に、上記熱分解槽内の高
    温ガスの外部への流出を防止するガス漏れ防止部材を設
    けた請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載の
    プラスチックの溶融油化装置。
  5. 【請求項5】 原料槽内のプラスチックをスクリューコ
    ンベアを介してまたはプラスチックを押し込み部材を介
    して熱分解槽の原料投入部からこの熱分解槽内に投入
    し、この熱分解槽内では、熱分解触媒の存在下で、上記
    プラスチックを加熱分解して軽質油を分離するプラスチ
    ックの溶融油化装置にあって、 上記熱分解槽内およびまたはこの熱分解槽よりも下流位
    置に、上記熱分解触媒を収納する多孔質の触媒ケースを
    着脱自在に設けたプラスチックの溶融油化装置。
  6. 【請求項6】 上記触媒ケースが、上記プラスチックの
    溶融油化装置の上流から下流に向かって複数配置され、 隣接する上記触媒ケース間において、上流側のこの触媒
    ケースに収納された熱分解触媒に比べて、下流側の上記
    触媒ケースに収納された熱分解触媒の方が粒径が小さい
    請求項5に記載のプラスチックの溶融油化装置。
  7. 【請求項7】 上記スクリューコンベアまたは押し込み
    部材と上記原料投入部とを分離可能に設けた請求項5ま
    たは請求項6に記載のプラスチックの溶融油化装置。
  8. 【請求項8】 上記スクリューコンベアまたは押し込み
    部材の連結部分と上記原料投入部の連結部分との間に、
    上記熱分解槽内の高温ガスの外部への流出を防ぐシール
    構造体を設けた請求項7に記載のプラスチックの溶融油
    化装置。
  9. 【請求項9】 上記スクリューコンベアおよびまたは上
    記原料投入部に、上記熱分解槽内へ供給されるプラスチ
    ックを冷却する冷却手段を設けた請求項5〜請求項8の
    うち、いずれか1項に記載のプラスチックの溶融油化装
    置。
  10. 【請求項10】 上記原料投入部に、上記熱分解槽内の
    高温ガスの外部への流出を防止するガス漏れ防止弁を設
    けた請求項7〜請求項9のうち、いずれか1項に記載の
    プラスチックの溶融油化装置。
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