JP2003137113A - 車両用操舵装置 - Google Patents

車両用操舵装置

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JP2003137113A JP2001339824A JP2001339824A JP2003137113A JP 2003137113 A JP2003137113 A JP 2003137113A JP 2001339824 A JP2001339824 A JP 2001339824A JP 2001339824 A JP2001339824 A JP 2001339824A JP 2003137113 A JP2003137113 A JP 2003137113A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 舵取機構と操舵手段とが機械的に分離された
車両用操舵装置を、既存の舵取機構の大幅な改造を要さ
ずに提供する。 【解決手段】 伝動ハウジング40内に伝動軸41を支持し
てなる伝動ユニット4を、舵取機構1のピニオン軸15を
支持するピニオンハウジングH2 の端部に取り付け、同
側へのピニオン軸15の突出部に伝動軸41を、これの端部
に設けた連結筒45の嵌め合わせにより連結する。伝動軸
41の中途に嵌着されたウォームホイール43を操舵モータ
Mの出力端のウォームに噛合させ、操舵モータMの回転
を伝動軸41に伝える伝動手段を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運転者により行わ
れるステアリングホイール等の操舵手段の操作に応じて
車両を操舵せしめるための車両用操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の操舵は、車室の内部において運転
者によりなされる操舵手段の操作(一般的にはステアリ
ングホイールの回転操作)を、舵取り用の車輪(一般的
には前輪)の操向のために車室の外部に配された舵取機
構に伝えて行われる。
【0003】このような操舵を行わせるための操舵装置
として、近年、車室内部の操舵手段を車室外部の舵取機
構との機械的な連結なしに配すると共に、舵取機構の一
部に操舵用のアクチュエータを付設し、このアクチュエ
ータを、前記操舵手段の操作方向及び操作量の検出結果
に基づいて動作させ、舵取機構に操舵力を加えて、前記
操舵手段の操作に応じた操舵を行わせる構成とした分離
型の操舵装置が提案されている。
【0004】この種の分離型の操舵装置は、操舵手段と
舵取機構とを機械的に連結してなる一般的な操舵装置と
比較して、次のような多くの利点を有しており、自動車
技術の発展のために有用なものとして注目されている。
【0005】第1の利点は、操舵手段の操作量と操舵用
のアクチュエータの動作量との対応関係を機械的な制約
を受けずに自在に設定することができ、車速の高低、旋
回速度、加減速の有無等、走行状態に応じた操舵特性の
変更制御に柔軟に対応し得ることにある。なお、前記ア
クチュエータとしては、操舵特性の変更制御の容易性を
考慮して電動モータ(操舵モータ)が用いられている。
また、舵取機構から分離された操舵手段には、これに付
設された反力付与手段の動作により適度な反力を加え、
一般的な操舵装置と同等の操舵感が得られるようにして
いる。
【0006】第2の利点は、操舵手段と舵取機構とを連
結する連結部材が不要であり、操舵手段の構成及び配置
の制限がなく、車室内部のレイアウトの自由度が増すこ
とにある。即ち、操舵手段として一般的に用いられてい
るステアリングホイールに代えて、レバー、ペダル、ハ
ンドグリップ等の適宜の操舵手段を採用することがで
き、またこれらを、車室内部の適宜位置に配設すること
ができる。
【0007】第3の利点は、車両の前面衝突に伴うステ
アリングホイールの突き上げを防止することができ、衝
突安全性の向上を図り得ることにある。更に第4の利点
は、近年開発が進められている自動運転システム(IT
S,AHS等)への対応が容易であることにある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、以上の如き分離
型の操舵装置は、その装備を前提とした車両に組み込む
場合の外に、既存車両に装備されている非分離型の操舵
装置を改造して構成する場合が考えられ、このような場
合に対応するために、非分離型の操舵装置の舵取機構を
最小限の改造下にて用いることが切望されている。
【0009】多くの車両に採用されているラックピニオ
ン式の舵取機構は、操舵手段としてのステアリングホイ
ールに連結されたピニオン軸(入力軸)と、該ピニオン
軸に噛合され、車体の左右方向に延設されたラック軸
(操舵軸)とを備え、前記ピニオン軸の回転を前記ラッ
ク軸の軸長方向の移動に変換し、該ラック軸の両端に連
結された操向用の車輪を押し引きして操舵を行わせる構
成となっている。
【0010】他の形式の舵取機構も同様に、ステアリン
グホイールの操作に応じた入力軸の回転を、該入力軸に
伝動構成された操舵軸の軸長方向の移動に変換し、この
移動によって操舵を行わせる構成となっている。
【0011】以上の如き舵取機構を利用した分離型の操
舵装置は、ボールねじ機構等の運動変換機構を操舵軸の
中途に組み込み、該運動変換機構に前記操舵モータの回
転を伝え、操舵のための前記操舵軸の軸長方向の移動に
変換する構成とすることができる。しかしながらこの構
成においては、運動変換機構の組み込み、及び操舵モー
タの取り付けのために既存の舵取機構の大幅な改造が必
要である。
【0012】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、既存の舵取機構に大幅な改造を強いることなく
実現することができ、舵取機構と操舵手段とが機械的に
分離された車両用操舵装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明に係る
車両用操舵装置は、ハウジングの内部に支持された入力
軸の回転を操舵軸の軸長方向の移動に変換して操舵を行
わせる舵取機構と、操舵手段の操作に応じて駆動され、
前記舵取機構に操舵力を加える操舵モータとを備える車
両用操舵装置において、前記操舵モータの取り付け部及
び前記ハウジングへの固定部を有する伝動ハウジング
と、該伝動ハウジング内に回転自在に支持され、前記入
力軸への連結手段を有する伝動軸と、前記操舵モータの
出力軸と前記伝動軸とを連結する伝動手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0014】本発明においては、内部に伝動軸を支持す
る伝動ハウジングを、これの一部に設けた固定部を介し
て入力軸のハウジングに後付け固定し、該ハウジングか
ら突出する入力軸の端部を連結手段を介して前記伝動軸
に連結する。これと共に、伝動ハウジングの一部に設け
た取り付け部に操舵モータを取り付け、該操舵モータの
出力端を伝動手段を介して伝動軸に連動連結する。即
ち、前記伝動ハウジング及び伝動軸を備え、操舵モータ
を取り付けてなる伝動ユニットの後付けにより、既存の
舵取機構を実質的な改造なしに利用して分離型の操舵装
置を構成する。操舵モータの回転は、伝動軸を介して入
力軸に伝えられ、該入力軸の回転が舵取機構に本来備え
られた運動変換機構により運動変換されて操舵軸に伝わ
り、該操舵軸が軸長方向に移動して操舵がなされる。
【0015】本発明の第2発明に係る車両用操舵装置
は、第1発明における伝動手段が、前記伝動軸の中途に
嵌着されたウォームホイールと、該ウォームホイールに
噛合し前記操舵モータの出力端に連結されたウォームと
を備えることを特徴とする。
【0016】この発明においては、操舵モータの回転を
伝動軸に伝える伝動手段を、操舵モータの出力端のウォ
ームと伝動軸に嵌着されたウォームホイールとを備える
ウォームギヤ機構により簡素に構成し、また十分な減速
により操舵モータの小型化を図る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る車両
用操舵装置の全体構成を示す模式図である。
【0018】この操舵装置は、左右の前輪10,10を操舵
させるための舵取機構1と、該舵取機構1から機械的に
分離して配された操舵手段たるステアリングホイール2
と、前記舵取機構1に操舵力を加える操舵モータMと、
該操舵モータMを前記ステアリングホイール2の操作に
応じて駆動すべく所定の制御動作を行う操舵制御部3と
を備えてなる。
【0019】図示の舵取機構1は、公知のラックピニオ
ン式舵取機構であり、車体の左右方向に延設された筒形
のラックハウジングH1 の内部に、軸長方向への移動自
在に支持されたラック軸(操舵軸)11を備えている。該
ラック軸11の両端は、ラックハウジングH1 の外部に突
出し、各別のタイロッド13,13により前記前輪10,10の
ナックルアーム12,12に連結されており、ラック軸11の
軸長方向の移動により各別のタイロッド13,13を介して
ナックルアーム12,12を押し引きし、前記前輪10,10を
左右に操舵せしめる構成となっている。
【0020】ラックハウジングH1 の中途部には、これ
に交叉するように円筒形をなすピニオンハウジングH2
が連設されており、前記操舵モータMは、ピニオンハウ
ジングH2 の端部に伝動ユニット4を介して取り付けら
れている。図2は、図1のII−II線による縦断面図であ
り、ラックハウジングH1 とピニオンハウジングH2
の交叉部の内部構造、及びピニオンハウジングH2 への
伝動ユニット4の取り付け構造が示されている。
【0021】本図に示す如くピニオンハウジングH2
内部には、一対の軸受16,16により軸回りでの回動自在
にピニオン軸15が支持されている。ピニオン軸15は、前
記軸受16,16による支持部間を拡径して一体形成された
ピニオン 15aを備えており、該ピニオン 15aは、ラック
ハウジングH1 との連通部において、ラック軸11の外面
に適長に亘って形成されたラック歯 11aに噛合させてあ
る。この噛合部には、前記ラック軸11の背面側に弾接す
るラックガイド17により適正な予圧が付与されている。
【0022】以上の構成により、ピニオンハウジングH
2 の内部にて生じるピニオン軸15の回動は、前記ラック
ガイド17による予圧の付与下にて噛合するピニオン 15a
及びラック歯 11aの作用により、ラック軸11の軸長方向
の移動に変換され、この移動が、前述の如く左右の操向
車輪10,10に伝達されて操舵がなされる。
【0023】前記ピニオン軸15の他側端部は、ピニオン
ハウジングH2 の外部に適長突出されており、ピニオン
ハウジングH2 の同側端部に前記伝動ユニット4が固定
されている。図3は、伝動ユニット4の縦断面図であ
り、該伝動ユニット4は、伝動ハウジング40と、該伝動
ハウジング40の内部に一対の軸受42,42により回動自在
に支持された伝動軸41とを備えている。伝動軸41には、
前記軸受42,42による支持部間にウォームホイール43が
同軸的に嵌着されており、該ウォームホイール43の外周
にはウォーム44(図4参照)が噛合させてある。
【0024】伝動軸41の一側端部には、内面にスプライ
ン 45aを備える連結筒45が一体形成されている。また伝
動ハウジング40には、前記連結筒45の側に同軸的に開口
し、内周面にねじ部 46aが形成された円筒型の固定部46
が一体形成されている。この固定部46は、前記ピニオン
ハウジングH2 への固定のために設けられたものであ
り、図2に示す如く伝動ハウジング40は、前記固定部46
内周のねじ部 46aをピニオンハウジングH2 の同側外周
に形成されたねじ部に螺合し、該ねじ部の内奥側に予め
螺合させたロックナット 40aの締め付けにより位置決め
固定されている。
【0025】ピニオンハウジングH2 の同側に突出する
ピニオン軸15の端部外周には、前記連結筒45内面のスプ
ライン 45aに対応するスプラインが形成してあり、該ピ
ニオン軸15は、前述の如く固定される伝動ハウジング40
の軸心部において前記連結筒45に内嵌され、該連結筒45
とのスプライン結合により伝動軸41と連結される。
【0026】以上の如き伝動ハウジング40の固定は、多
くの車両において採用されているラックピニオン式の舵
取機構1において、ピニオンハウジングH2 の外面にね
じ部を形成し、該ねじ部に螺合するロックナット 40aを
追加するという最小限の改造により実現することができ
る。また伝動軸41との連結に利用されるピニオン軸15の
端部外周のスプラインは、ラックピニオン式の舵取機構
1において、操舵手段たるステアリングホイールとの連
結のために設けられたものであり、何らの改造をも必要
とせずに実現される。
【0027】図4は、図2のIV−IV線による横断面図で
ある。本図に示す如くウォーム44は、ウォームホイール
43との噛合部両側の軸受47,47により、伝動ハウジング
40の内部に回動自在に両持ち支持されている。一方の軸
受47の支持部から適長延設された前記ウォーム44の一側
端部には、他部よりも拡径され、内面にスプラインが形
成された連結筒48が連設されている。
【0028】また伝動ハウジング40は、前記連結筒48の
側を同軸的に拡径して一体形成されたモータ座(取り付
け部)49を備えており、該モータ座49には、前記操舵モ
ータMがフランジ固定されている。操舵モータMの出力
軸Sは、前記モータ座49の軸心位置にて伝動ハウジング
40の内部に突出させてあり、該出力軸Sの先端は、前記
ウォーム44の一側に連設された連結筒48に挿入され、ス
プライン結合されている。
【0029】以上の構成により、操舵モータMの回転
は、連結筒48を介してウォーム44に伝達され、該ウォー
ム44に噛合するウォームホイール43に伝えられ、該ウォ
ームホイール43が嵌着された伝動軸41が伝動ハウジング
40内にて回転する。この回転は、連結筒45を介して連結
されたピニオン軸15に伝えられ、該ピニオン軸15の回転
により前述の如く操舵がなされる。
【0030】ここで、操舵モータMから伝動ユニット4
内部の伝動軸41への伝動手段は、前記ウォーム44及びウ
ォームホイール43を備えるウォームギヤ機構により構成
されており、伝動ユニット4の内部構造を簡素化するこ
とができる。また、前記ウォームギヤ機構による前記伝
動軸41、及びこれに連結されたピニオン軸15への伝動は
十分な減速下にて行われるから、操舵モータMとして小
出力のモータを用いることが可能となる。
【0031】以上の如く伝動ユニット4を介して取り付
けられた操舵モータMは、操舵制御部3からの動作指令
に従って駆動制御される。この駆動に応じた舵取機構1
の動作量、即ち、左右の前輪10,10の実舵角は、例え
ば、ラック軸11と一側のタイロッド13との連結部の変位
を検出するタイロッド変位センサ18により検出され、操
舵制御部3に与えられている。またラック軸11の両側の
タイロッド13,13には、これらの軸方向に作用する力を
検出するタイロッド軸力センサ19,19が付設されてお
り、これらの検出結果は、左右の前輪10,10に実際に加
わる路面反力を示す信号として操舵制御部3に与えられ
ている。
【0032】また、舵取機構1から機械的に分離された
ステアリングホイール2は、図1中に模式的に示す如
く、コラムハウジングH3 に回転自在に支持されたコラ
ム軸20の上端に固定されている。コラムハウジングH3
は、図示しない車体の一部に固定支持されており、該コ
ラムハウジングH3 には、反力モータM1 が付設されて
いる。反力モータM1 は、コラムハウジングH3 の内部
において前記コラム軸20に伝動構成されており、該コラ
ム軸20及びステアリングホイール2には、操舵制御部3
からの動作指令に従って駆動される前記反力モータM1
の回転力が、操舵のためのステアリングホイール2の回
転操作の方向と逆向きの反力として加えられる。
【0033】以上の如き反力に抗してステアリングホイ
ール2に加えられる操舵トルクは、コラムハウジングH
3 の内部に設けたトルクセンサ21により検出され、また
ステアリングホイール2の操作量は、トルクセンサ21の
一側に配した操舵角センサ22により検出されており、こ
れらの検出結果は、ステアリングホイール2の操作状態
を示す信号として操舵制御部3に与えられている。更
に、操舵制御部3の入力側には、車速、ヨーレート、横
加速度等、走行状態センサ23により検出される車両の走
行状態を示す種々の信号が与えられている。
【0034】操舵制御部3による操舵モータMの駆動制
御は、例えば、前記操舵角センサ22により検出されるス
テアリングホイール2の操作量に比例ゲインを乗じて目
標舵角を求め、この目標舵角と前記タイロッド変位セン
サ18により検出される左右の前輪10,10の実舵角との偏
差に基づくフィードバック制御により行われる。
【0035】前記走行状態センサ23により検出される走
行状態は、前記目標舵角の算出に際し、前記ステアリン
グホイール2の操作量に乗じる比例ゲインの選定に用い
られる。この比例ゲインは、例えば、車速の増大に伴っ
て減少し、ヨーレート及び横加速度により定まる車両の
旋回程度の増大に伴って減少する値として設定されてい
る。これにより前記目標舵角は、高速走行中に小、低速
走行中に大となり、また旋回走行中には、急旋回となる
に従って小さくなり、走行状態に応じた操舵特性が得ら
れるようになる。
【0036】操舵制御部3は、以上の如き操舵モータM
の制御に加えて、反力モータM1 の制御動作を行う。こ
の制御は、例えば、前記タイロッド軸力センサ19,19か
らの入力に基づいて前輪10,10に実際に加わる路面反力
を求め、この路面反力に所定の比例ゲインを乗じてステ
アリングホイール2に加える疑似反力を算出し、操舵角
センサ22からの入力により求まるステアリングホイール
2の操作方向と逆向きに前記疑似反力を発生すべく反力
モータM1 に動作指令を発することにより行われる。
【0037】このような反力モータM1 の制御におい
て、前記走行状態センサ23により検出される走行状態
は、前記疑似反力の算出のために路面反力の検出値に乗
じる比例ゲインの補正に用いられる。この補正は、例え
ば、車速及び旋回程度が大きくなるに従って前記比例ゲ
インを大とし、また、前後加速度の検出結果により求め
られる減速程度に応じて前記比例ゲインを大として、ス
テアリングホイール2を操作する運転者に走行状態に応
じた操舵感を体感させるべく行われる。
【0038】なお、前記トルクセンサ21により検出され
る操舵トルクは、以上の制御により反力モータM1 が実
際に発生する反力のフィードバック信号として、該反力
モータM1 の故障判定に用いられている。
【0039】以上の実施の形態に示す車両用操舵装置
は、伝動ハウジング40の内部に伝動軸41を支持する伝動
ユニット4を、舵取機構1の入力軸であるピニオン軸15
を支持するピニオンハウジングH2 に後付け固定し、前
記伝動軸41をピニオン軸15の端部に連結筒45を介して連
結する一方、伝動ハウジング40に設けたモータ座49に操
舵モータMを取り付け、該操舵モータMの出力端を、ウ
ォーム44及びウォームホイール43を備えるウォームギヤ
機構により伝動軸41に連動連結して構成されている。こ
の構成によれば、ピニオンハウジングH2 の端部外面に
伝動ハウジング40の前記固定部46との螺合のためのねじ
部を形成するという最小限の改造により伝動ユニット4
の固定が可能であり、既存の舵取機構1を実質的な改造
なしに利用することができる。
【0040】ピニオンハウジングH2 への伝動ハウジン
グ40の固定は、以上の実施の形態に限らず、他の適宜の
手段によって行わせることもできる。図5は、ピニオン
ハウジングH2 への伝動ユニット4の取り付け構造の他
の実施の形態を示す縦断面図である。
【0041】本図においてピニオンハウジングH2 は、
ピニオン軸15の突出側の全面に開口を有し、同側を支持
する軸受16を、前記開口周縁にフランジ固定された蓋板
30と前記ピニオン 15aの端部との間に挾持せしめた構成
となっている。舵取機構1の他の部分の構成は、図2に
示す実施の形態と同一であり、対応する部分に同一の参
照符号を付して説明を省略する。
【0042】このような舵取機構1に後付けして用いる
伝動ユニット4は、図2及び図3に示す伝動ユニット4
と同様、伝動ハウジング 40aと、該伝動ハウジング 40a
内に回転自在に支持された伝動軸41と、該伝動軸41の中
途に嵌着されたウォームホイール43と、該ウォームホイ
ール43に噛合し操舵モータMに連動連結されたウォーム
44とを備えてなる。
【0043】この実施の形態において伝動ハウジング 4
0aは、伝動軸41の端部の前記連結筒45の側に同軸的に延
設された脚筒 40bを備え、該脚筒 40bの開口部周縁に固
定フランジ 40cを周設して、前記ピニオンハウジングH
2 への固定のための固定部が構成されている。固定フラ
ンジ 40cは、取り付け対象となるピニオンハウジングH
2 の端部開口と前記蓋板30とに、両者の固定のために夫
々周設された連結フランジ31,32と対応する形状及びサ
イズを有している。
【0044】このように構成された伝動ハウジング 40a
は、図示の如く、前記脚筒 40bの開口側を前記蓋板30上
に同軸的に位置決めし、前記固定フランジ 40cを前記連
結フランジ31,32に重ね、これらの締め付けのための連
結ボルト33,33…により共締め固定して取り付けられて
いる。このとき伝動ハウジング 40a内部の伝動軸41は、
図2に示す実施の形態の場合と同様に、端部に設けた連
結筒45を介してピニオン軸15に連結される。
【0045】この実施の形態においては、伝動ハウジン
グ 40aの固定が、ピニオンハウジングH2 と蓋板30との
連結のために設けられた連結フランジ31,32に共締めす
ることによりなされており、蓋板30の連結フランジ32の
外面加工を追加する程度の最小限の改造により伝動ユニ
ット4の固定が可能となり、既存の舵取機構1を実質的
な改造なしに利用することができる。
【0046】なお、近年においては、油圧アクチュエー
タ又は電動アクチュエータの発生力により操舵を補助す
るパワーステアリング装置が広く普及している。油圧パ
ワーステアリング装置においては、ピニオンハウジング
2 の内部に、ステアリングホイールの操作に応じて油
圧アクチュエータへの作動油の給排を制御する油圧制御
弁が組み込まれることがあり、また電動パワーステアリ
ング装置においては、ピニオンハウジングH2 の内部
に、電動アクチュエータの制御に用いるべくステアリン
グホイールに加えられる操舵トルクを検出するトルクセ
ンサが組み込まれることがある。
【0047】前述した伝動ユニット4は、ピニオンハウ
ジングH2 の外側のわずかな改造により、内部に何らの
影響を及ぼすことなく取り付けることができる。従っ
て、前記油圧制御弁又はトルクセンサがピニオンハウジ
ングH2 内に組み込まれ、パワーステアリング装置とし
て構成された舵取機構に対しても本発明の適用は可能で
ある。この種の舵取機構においては、前記油圧制御弁又
はトルクセンサを収容するハウジングをピニオンハウジ
ングH2 と別体に構成し、両者をフランジ固定により一
体化せしめる構造が採用されることが多く、このフラン
ジ固定部を利用することにより、図5に示すような共締
めによる伝動ユニット4の固定を好便に実施し得る。
【0048】また以上の実施の形態においては、ラック
ピニオン式の舵取機構1への適用例について述べたが、
ハウジングの内部に支持された入力軸の回転を操舵軸の
軸長方向の移動に変換して操舵を行わせる構成とした他
の形式の舵取機構への適用も可能であることは言うまで
もない。
【0049】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明においては、舵
取機構と操舵手段とが機械的に分離された車両用操舵装
置を、操舵手段との連結を前提として構成された既存の
舵取機構を大幅な改造を強いることなく利用して、簡素
に実現することが可能となる等、本発明は優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用操舵装置の全体構成を示す
模式図である。
【図2】伝動ユニットの取り付け構造を示す図1のII−
II線による縦断面図である。
【図3】伝動ユニットの縦断面図である。
【図4】図2のIV−IV線による横断面図である。
【図5】伝動ユニットの取り付け構造の他の実施の形態
を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 舵取機構 2 ステアリングホイール(操舵手段) 3 操舵制御部 4 伝動ユニット 15 ピニオン軸(入力軸) 40 伝動ハウジング 41 伝動軸 43 ウォームホイール 44 ウォーム 45 連結筒(連結手段) 46 固定部 M 操舵モータ H1 ラックハウジング H2 ピニオンハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 119:00 B62D 119:00 137:00 137:00 (72)発明者 飯野 武夫 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 (72)発明者 嘉田 友保 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC03 CC08 CC48 DA03 DA15 DA23 DA33 DB11 DD17 DE02 EB11 EB12 EC23 GG01 3D033 CA02 CA04 CA15 CA16 CA17 CA28 CA29 JB01 JB02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングの内部に支持された入力軸の
    回転を操舵軸の軸長方向の移動に変換して操舵を行わせ
    る舵取機構と、操舵手段の操作に応じて駆動され、前記
    舵取機構に操舵力を加える操舵モータとを備える車両用
    操舵装置において、 前記操舵モータの取り付け部及び前記ハウジングへの固
    定部を有する伝動ハウジングと、 該伝動ハウジング内に回転自在に支持され、前記入力軸
    への連結手段を有する伝動軸と、 前記操舵モータの出力軸と前記伝動軸とを連結する伝動
    手段とを備えることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 【請求項2】 前記伝動手段は、前記伝動軸の中途に嵌
    着されたウォームホイールと、該ウォームホイールに噛
    合し前記操舵モータの出力端に連結されたウォームとを
    備える請求項1記載の車両用操舵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109911007A (zh) * 2019-04-12 2019-06-21 杭州镝创汽车零部件有限责任公司 一种电驱动两级双输出线控转向器

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