JP2003136980A - 内燃機関の変速装置 - Google Patents

内燃機関の変速装置

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JP2003136980A JP2001342917A JP2001342917A JP2003136980A JP 2003136980 A JP2003136980 A JP 2003136980A JP 2001342917 A JP2001342917 A JP 2001342917A JP 2001342917 A JP2001342917 A JP 2001342917A JP 2003136980 A JP2003136980 A JP 2003136980A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランク軸を車体の進行方向に対して平行に
配設すると共に、前進用歯車と後進用歯車の切換え機構
を有する内燃機関の変速装置において、変速装置の整備
性の向上を図り、かつ空間を有効活用して変速装置をコ
ンパクト化し、部材配置の適正化を図ろうとするもので
ある。 【解決手段】 前クランクケースカバー側に自動変速
装置の作動油および潤滑油の供給源を集中配置し、前進
用歯車と後進用歯車の切換え機構は後クランクケースと
後クランクケースカバーの間に設け、前後進切換え用シ
フトドラムは、主軸とカウンタ軸とを結んだ線より上方
に配置したことを特徴とする内燃機関の変速装置。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、荒地走行用鞍乗り
型車両(バギー車)の内燃機関の変速装置に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】従来は、クランクケースを上部ケースと
下部ケースの二分割構造にし、かつ上部ケースと下部ケ
ースの分割面を後上がりに傾斜させ、分割面の間に前か
ら順に平行横向きにクランク軸、変速機主軸、変速ドラ
ムが支持されていた。出力軸は主軸と変速ドラムの中間
下方に配置され、歯車を切り換えるシフトフォークは変
速ドラムの下方に配置されていた。 【0003】 【解決しようとする課題】本発明は、クランクケースを
前後方向に分割し、すべての軸を車両の前後方向に向け
た配置とした上で、変速装置の整備性の向上を図り、か
つ空間を有効活用して変速装置をコンパクト化し、部材
配置の適正化を図ろうとするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段および効果】本発明は上記
課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明
は、クランク軸を車体の進行方向に対して平行に配設す
ると共に、前進用歯車と後進用歯車の切換え機構を有す
る内燃機関の変速装置において、前クランクケースカバ
ー側に自動変速装置の作動油および潤滑油の供給源を集
中配置し、前進用歯車と後進用歯車の切換え機構は後ク
ランクケースと後クランクケースカバーの間に設け、前
後進切換え用シフトドラムは、主軸とカウンタ軸とを結
んだ線より上方に配置したことを特徴とする内燃機関の
変速装置に関するものである。 【0005】本発明では、上記のように構成されて前ク
ランクケースカバー側に自動変速装置の作動油および潤
滑油の供給源が集中配置されているので、圧油供給系統
の保守・点検が容易であり、整備性が向上している。ま
た、前進用歯車と後進用歯車の切換え機構は後クランク
ケースと後クランクケースカバーの間に設けてあるの
で、空間が有効活用され、変速装置の水平投影面積を減
少できる。さらに、前後進切換え用シフトドラムは、主
軸とカウンタ軸とを結んだ線より上方に配置されている
ので、シフトスピンドルを高い位置に配置することがで
き、堅牢なカバーを設けなくても、接続部を石当たりな
どから保護することができる。 【0006】 【発明の実施の形態】図1は本発明の油圧式自動変速機
付き内燃機関を搭載した4輪バギー車(荒地走行用鞍乗
型車両)の側面図である。このバギー車は車体フレーム
1の前後にそれぞれ左右一対づつの前輪2および後輪3
を備え、車体フレーム1の中央部に内燃機関4と変速機
5とを一体化したパワーユニット6が支持されている。
パワーユニット6はクランク軸7を車体の前後方向へ向
けて配置されている。クランク軸7の回転は、変速機の
主軸8、カウンタ軸9、中間軸10(いずれも図4に図
示)を経て出力軸11に伝達される。これらの軸はいずれ
もクランク軸と平行であり、車体の前後方向へ向けて配
置されている。前輪2は出力軸11の前端に連なる前輪駆
動軸12によって、後輪3は出力軸11の後端に連なる後輪
駆動軸13によって駆動される。車体上部には、前から順
に操縦用ハンドル14、燃料タンク15、鞍型シート16が装
備されている。 【0007】図2は本発明のパワーユニット6の正面図
であり、パワーユニット6の前面を前から見た図であ
る。このパワーユニット6の本体部分は、大きく分けて
上からシリンダヘッドカバー20、シリンダヘッド21、シ
リンダブロック22、およびクランクケース23の4部分か
ら成っている。また、クランクケース23はクランク軸7
に直交する面で4個の部分に分割され、前から、前クラ
ンクケースカバー24、前クランクケース25、後クランク
ケース26、および後クランクケースカバー27からなって
いる(これらは図5〜図8に部分的に示してある)。図
2には前クランクケースカバー24が見えており、その周
囲部に僅かに前クランクケース25が見えている。前クラ
ンクケースカバー24の前面には各種の機器や配管が取付
けられている。図3は上記前クランクケースカバー24の
みを前から見た図、図4は後クランクケース26を後から
見た図である。 【0008】図4に、クランク軸7、変速機の主軸8、
カウンタ軸9、中間軸10、および出力軸11の位置が示し
てある。図5、図6は、クランクケース内の主要な軸を
経由するクランクケース内部の縦断面図であり、図5は
クランク軸7と主軸8の関係を、図6は主軸8、カウン
タ軸9、中間軸10、および出力軸11の関係を示してい
る。これらの図において、矢印Fは前方を指している。 【0009】図5はクランク軸7と主軸8との間の動力
伝達機構を示している。クランク軸7は前後のクランク
ケース25、26に軸受を介して支持されている。クランク
軸7の前方延長部は前クランクケースカバー24に軸受を
介して支持されている。クランク軸7は前後の部分に分
かれ、そのクランクウエブ7aにおいてクランクピン7
bによって結合されている。クランク軸7の後端にはク
ランク軸7の回転によって発電する交流発電機28が装着
されている。 【0010】クランク軸7には、トルクコンバータ30を
介してプライマリ駆動歯車31が設けてある。プライマリ
駆動歯車31は、ニードル軸受32を介してクランク軸7に
回転可能に保持されている。トルクコンバータ30は、ク
ランク軸7に固定されているポンプインペラ33とそれに
対向するタービンランナ34、およびステータ35を備えて
いる。クランク軸7に対して回転可能な前記プライマリ
駆動歯車31はタービンランナ34に結合されており、クラ
ンク軸7からの動力は作動油を介してプライマリ駆動歯
車31に伝達される。変速機の主軸8の前端部に、前記プ
ライマリ駆動歯車31に常時噛み合うプライマリ従動歯車
36が固定されている。クランク軸7の回転は、プライマ
リ駆動歯車31とプライマリ従動歯車36とによる1次減速
を経て主軸8に伝達される。 【0011】図6は変速機の主軸8、カウンタ軸9、中
間軸10、および出力軸11の間の動力伝達機構を示してい
る。変速機の主軸8は前後のクランクケース25、26に軸
受を介して支持されている。主軸8には、変速比に応じ
てそれぞれ歯数の異なる1速駆動歯車40、2速駆動歯車
41、および3速駆動歯車42が設けてある。2速駆動歯車
41と3速駆動歯車42は、主軸8に固定された固定歯車で
あるが、1速駆動歯車40は、ニードル軸受43を介して主
軸8に回転可能に支持されている。以下の説明におい
て、一般に、ニードル軸受によって回転軸に対して回転
可能に保持されている歯車を、遊動歯車と呼ぶ。主軸8
と1速駆動歯車40との間には1速用油圧式多板クラッチ
50が介装されている。このクラッチ50では、クラッチア
ウタ51が主軸8に固定され、クラッチインナ52が前記1
速駆動歯車40に接続されている。クラッチアウタ51には
軸方向に移動可能なプレッシャープレート53が嵌装され
ている。主軸8にはその中心線上に内径が段差状に変化
している中心孔が設けられ、最狭部に鋼ボール54が圧入
されて、前部中心孔55と後部中心孔56に仕切られてい
る。主軸8には、前部中心孔55と1速用油圧式多板クラ
ッチ50とを連通する作動油供給孔57、および後部中心孔
56とニードル軸受43とを連通する潤滑油供給孔58が設け
てある。 【0012】1速用油圧式多板クラッチ50の作動油は、
図6に示されるように、前クランクケースカバー24側か
ら作動油供給管59を経て前部中心孔55へ送られ、作動油
供給孔57を経てクラッチ50に供給される。その作動油
は、クラッチアウタ51とプレッシャープレート53との間
に入る。その油圧によってプレッシャープレート53が動
き、クラッチを結合状態にした時、1速駆動歯車40は主
軸8に固定され、主軸8の回転が1速駆動歯車40に伝達
される。 【0013】カウンタ軸9は、前部カウンタ軸9aと後
部カウンタ軸9bとが結合されて、一体のカウンタ軸9
となっている。カウンタ軸9は前クランクケース25、後
クランクケース26、および後クランクケースカバー27に
軸受を介して支持されている。前部カウンタ軸9aに
は、前記主軸8の1速駆動歯車40、2速駆動歯車41、お
よび3速駆動歯車42にそれぞれ常時噛み合う1速従動歯
車60、2速従動歯車61、および3速従動歯車62が設けて
ある。1速従動歯車60は軸に固定された固定歯車である
が、2速従動歯車61と3速従動歯車62は遊動歯車であ
り、それぞれニードル軸受63、64を介してカウンタ軸9
に対して回転可能に支持されている。カウンタ軸9とこ
れらの遊動歯車との間にはそれぞれ2速用油圧式多板ク
ラッチ65、3速用油圧式多板クラッチ66が介装されてい
る。これらのクラッチはクラッチアウタがカウンタ軸9
に固定され、クラッチインナが前記遊動歯車に接続され
ている。これらのクラッチの構成作用は前述の1速用油
圧式多板クラッチ50と同様である。これらのクラッチに
おいても、カウンタ軸に穿設された作動油供給孔67、68
を経由して作動油を供給することによって、遊動歯車の
遊動を止め、動力伝達を可能にし、2速または3速の減
速を行う。2速従動歯車61および3速従動歯車62を支え
るニードル軸受63、64へ向かう潤滑油供給孔69、70もカ
ウンタ軸9に穿設されている。 【0014】前部カウンタ軸9aと後部カウンタ軸9b
とを一体としたカウンタ軸9には中心孔が形成され、そ
の最狭部に圧入された鋼ボール78によって、前部中心孔
79と後部中心孔80に仕切られている。2速用および3速
用油圧式多板クラッチ65、66への作動油の供給は、前ク
ランクケースカバー24側から二重管81を介して行われ
る。二重管81は外管81aと内管81bとからなっている。
2速用油圧式多板クラッチ65への作動油は外管81aと内
管81bの間の油路と作動油供給孔67とを経由して供給さ
れる。3速用油圧式多板クラッチ66への作動油は内管81
bの内側の油路と作動油供給孔68とを経由して供給され
る。 【0015】後部カウンタ軸9bには、前進用駆動歯車
71と後進用駆動歯車72が設けてある。これらはいずれも
遊動歯車であり、それらの中間に設けてある手動のドッ
グクラッチ73を係合した方の歯車が軸に固定され、動力
伝達が可能になる。前進用駆動歯車71と後進用駆動歯車
72をそれぞれ支えるニードル軸受74、75に潤滑油を供給
する潤滑油供給孔76、77は後部カウンタ軸9bに穿設さ
れている。 【0016】中間軸10は後クランクケース26と後クラン
クケースカバー27とに支持されている。中間軸10には、
前記後進用駆動歯車72に常時噛み合う第1中間歯車82
と、同第1中間歯車82に長いスリーブ部83aで接続され
た第2中間歯車83とが、回転可能に保持されている。 【0017】出力軸11は前クランクケースカバー24、後
クランクケース26、および後クランクケースカバー27に
軸受を介して支持されている。出力軸11は前クランクケ
ース25に接触することなく前クランクケース25を貫通し
ている。出力軸11には前記の前進用駆動歯車71と第2中
間歯車83とに常時噛み合う出力軸従動歯車85が固定され
ている。この出力軸従動歯車85は前記ドッグクラッチ73
が係合した方の歯車を介して正転駆動又は逆転駆動さ
れ、出力軸11を、車両の前進又は後進に適合した方向に
回転させる。逆転駆動は、カウンタ軸9が1速で回転し
ている時のみ接続されるよう制御されている。 【0018】車両の前進・後進を切換える前述のドッグ
クラッチ73の駆動機構は、図7と図4に示してある。図
7において、ドッグクラッチ73の外面には周方向溝73a
が設けられ、その溝にシフトフォーク100が嵌ってい
る。シフトフォーク100は、ガイド軸101に軸方向摺動可
能に嵌装されている。ガイド軸101は後クランクケース2
6と後クランクケースカバー27とに支持された固定軸で
ある。シフトフォーク100にはフォークとは反対側にシ
フトピン102が一体的に突設され、その先端はシフトド
ラム103に設けられた螺旋溝103aに摺動可能に嵌入され
ている。 【0019】シフトドラム103の螺旋溝103aは半周程度
の短い溝であるから、シフトドラム103は重量軽減のた
めに、不要部が切り欠いてある。シフトドラム103はド
ラム軸104により支持されている。ドラム軸104にはドラ
ム従動歯車105とシフトカム106も装着されている。シフ
トドラム103とドラム従動歯車105とシフトカム106と
は、連動ピン107によって回動方向に相互に拘束されて
おり、一体となって回動するようになっている。 【0020】後クランクケース26と後クランクケースカ
バー27によって、シフトスピンドル108が回動可能に支
持されている。シフトスピンドル108には、前記ドラム
従動歯車105に噛み合う扇形歯車109が固定されている。
シフトスピンドル108が回動した時、前記扇形歯車109に
よって、前記ドラム従動歯車105、シフトドラム103、お
よびシフトカム106が共に回動駆動される。シフトスピ
ンドル108は、車両のハンドル14に設けてあるシフトレ
バー(図示せず)に操作ケーブル(図示せず)を介して
接続されており、手動で回動操作される。 【0021】シフトカム106は、図4に示されているよ
うに、星型の板状のものであり、その外周にシフトドラ
ムストッパ110の先端のローラ111が当接する。シフトド
ラムストッパ110はピン112によって回動可能に支持さ
れ、バネ113によってローラ111をシフトカム106の外周
に押しつけている。この機構は、シフトドラム103の回
動位置保持装置であり、ローラ111がシフトカム106外周
の谷部の中央へ落ち込んだ時、シフトドラム103の位置
が安定する。安定位置は、前進・中立・後進の各状態に
対応している。 【0022】車両のハンドル14に設けられたシフトレバ
ーが、中立位置から前進または後進の位置へ回動操作さ
れると、シフトスピンドル108と共に扇形歯車109が回動
し、これによってドラム従動歯車105が回動し、シフト
カム106の安定位置で止まる。シフトドラム103は、連動
ピン107の作用で、上記の過程において、ドラム軸104の
回りでドラム従動歯車105と共に回動し、外周面の螺旋
溝103aの縁でシフトピン102を押す。ガイド軸101に支
持されているシフトフォーク100は、押されて軸方向に
摺動し、ドッグクラッチ73の周方向溝73aを介してドッ
グクラッチ73をカウンタ軸の軸線方向へ押し動かす。こ
の時、ドッグクラッチ73の端部突起が、前進用駆動歯車
71または後進用駆動歯車72の何れかに係合し、これらの
いずれかの歯車をカウンタ軸9に固定させ、動力の伝達
を可能にし、車両を前進または後進させる。 【0023】上述の変速機における1速駆動歯車40と1
速従動歯車60、2速駆動歯車41と2速従動歯車61、およ
び3速駆動歯車42と3速従動歯車62はいずれもそれぞれ
常時噛み合い式の歯車であり、どの変速比を実行するか
は、油圧式多板クラッチ50、65、66のうちのどのクラッ
チを接続状態にするかによって決まる。この油圧制御を
行うのが、ソレノイドバルブや油圧切換えバルブを集め
て一体的な油圧制御装置として組立てられたバルブボデ
ィ120であり、その位置は図2に示してあるように、前
クランクケースカバー24の前面に取付けられている。 【0024】バルブボディ120は、図3に示す前クラン
クケースカバー24の取付け凹部121に取付けられ、周囲
の取付け面122に、ガスケットを介して固定される。取
付けた状態では、バルブボディ120の前半分が前クラン
クケースカバー24の外部に露出し、後半分が前クランク
ケースカバー24の取付け凹部121に埋没した状態とな
る。前クランクケースカバー24の取付け面122はクラン
クケースの分割面と平行に形成されている。 【0025】前クランクケースカバー24とバルブボディ
120との間の作動油の授受は、上記取付け面122に設けら
れた複数の作動油出入口と、バルブボディ120側の取付
け面の上記作動油出入口の対向位置に設けられた複数の
作動油出入口との間でなされる。バルブボディ120と前
クランクケースカバー24の取付け面の間に介装されるガ
スケットには上記複数の作動油出入口に対応する位置に
油通路孔が設けてある。 【0026】図3には、前クランクケースカバー24のバ
ルブボディ取付け面122に設けられた作動油出入口が示
してある。それらは、前クランクケースカバー24からバ
ルブボディ120へ向かう作動油供給口123、バルブボディ
120から1速用油圧式多板クラッチ50へ向かう作動油の
入口124、バルブボディ120から2速用油圧式多板クラッ
チ65へ向かう作動油の入口125、バルブボディ120から3
速用油圧式多板クラッチ66へ向かう作動油の入口126で
ある。 【0027】図3において、127は図示されていないオ
イルポンプのポンプ軸中心線の延長位置である。オイル
ポンプは、前クランクケースカバー24と前クランクケー
ス25との間に設けてある。オイルポンプから送給された
油は、前クランクケースカバー24の壁面内部に穿設され
た油路128、129を経てオイルフィルタ130へ送られる。
油は同フィルタ130で異物を濾過された後、一部はトル
クコンバータの作動油として、他の一部は油路131を経
由して送出される。油路131を経由した油の一部は前記
作動油供給口123からバルブボディ120へ送り込まれる。
油の他の部分は、油路132および同油路に直交して前ク
ランクケース25の方向へ伸びる油路133を経て、変速用
歯車の軸受部の潤滑油として送出される。 【0028】図3において、8aは変速機の主軸8の中
心線延長位置を示している。バルブボディ120から1速
用油圧式多板クラッチ50へ向かう作動油の入口124へ送
出された作動油は、図6に示したように、前クランクケ
ースカバー24の後面から主軸8の前部中心孔55へ掛け渡
された作動油供給管59を介して前部中心孔55内へ送ら
れ、作動油供給孔57を経由して、1速用油圧式多板クラ
ッチ50へ供給される。 【0029】図3において、9cはカウンタ軸9の中心
線の延長位置を示している。前クランクケースカバー24
のこの部分に油路接続部134が設けられ、前記2速用油
圧式多板クラッチ65へ向かう作動油の入口125と3速用
油圧式多板クラッチ66へ向かう作動油の入口126から、
上記油路接続部134へそれぞれ油路135、136が穿設され
ている。バルブボディ120から前記作動油の入口125、ま
たは作動油の入口126へ送出された作動油は、上記油路
接続部134から、図6に示すように、カウンタ軸9の前
部中心孔79に掛け渡された作動油供給用二重管81の内外
いずれかの流路を経て、前部中心孔79内へ送られ、2速
用油圧式多板クラッチ65または3速用油圧式多板クラッ
チ66へ供給される。 【0030】図8は、図3に示した油路132、133に続く
潤滑油供給用の油路の縦断面図である。潤滑油供給用の
油路は、前クランクケースカバー24、前クランクケース
25、後クランクケース26、および後クランクケースカバ
ー27の周囲部に穿設された油孔を連通させたものであ
る。前述のように、クラッチの作動油はすべて前クラン
クケースカバー24から直接供給されるが、変速用歯車の
軸受部の潤滑油は、前クランクケース25、後クランクケ
ース26、および後クランクケースカバー27の油路から供
給される。 【0031】前クランクケース25に穿設された油路137
は、カウンタ軸9の2速従動歯車61のニードル軸受63に
前部カウンタ軸9aと外管81aとの間の油路と潤滑油供
給孔69を経由して潤滑油を供給する油路である。後クラ
ンクケース26に穿設された油路138は、主軸8の1速駆
動歯車40のニードル軸受43に、後部中心孔56側から、潤
滑油供給孔58経由で潤滑油を供給し、かつ中間軸10と第
2中間歯車83と間の摺動部に、中間軸10の中心孔から、
潤滑油供給孔84経由で潤滑油を供給する油路である。後
クランクケースカバー27に穿設された油路139は、後部
カウンタ軸9bの中心孔80から、3速従動歯車62のニー
ドル軸受64に潤滑油供給孔70経由で潤滑油を供給し、ま
た正転用駆動歯車71のニードル軸受74に潤滑油供給孔76
経由で潤滑油を供給し、さらに逆転用駆動歯車72のニー
ドル軸受75へ潤滑油供給孔77経由で潤滑油を供給する油
路である。 【0032】以上に詳述したように、本実施形態は、ク
ランクケースを前後方向に分割し、すべての軸を車両の
前後方向に向けた配置とし、自動変速装置の作動油およ
び潤滑油の供給源を、前クランクケースカバー側に集中
配置してあるので、圧油供給系統の保守・点検が容易で
あり、整備性が向上している。また、前進用歯車と後進
用歯車の切換え機構を、後クランクケースと後クランク
ケースカバーの間に設けてあるので、空間が有効活用さ
れ、変速装置の水平投影面積を減少でき、変速装置がコ
ンパクトになっている。 【0033】さらに、前後進切換え用シフトドラムが主
軸とカウンタ軸とを結んだ線より上方に配置されている
ので、シフトスピンドルを高い位置に配置することがで
き、堅牢なカバーを設けなくても接続部を石当たりなど
から保護することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の内燃機関を搭載した4輪バギー車(荒
地走行用鞍乗型車両)の側面図である。 【図2】本発明のパワーユニットの正面図である。 【図3】前クランクケースカバーを前から見た図であ
る。 【図4】後クランクケースを後から見た図である。 【図5】クランク軸と主軸との関係を示すクランクケー
ス内部の縦断面図である。 【図6】主軸、カウンタ軸、中間軸、および出力軸の関
係を示すクランクケース内部の縦断面図である。 【図7】前後進切換え用ドッグクラッチの駆動機構を示
す縦断面図である。 【図8】潤滑油供給油路を示す縦断面図である。 【符号の説明】 1…車体フレーム、2…前輪、3…後輪、4…内燃機
関、5…変速機、6…パワーユニット、7…クランク
軸、7a…クランクウエブ、7b…クランクピン、8…
主軸、8a…主軸中心線の延長位置、9…カウンタ軸、
9a…前部カウンタ軸、9b…後部カウンタ軸、10…中
間軸、11…出力軸、12…前輪駆動軸、13…後輪駆動軸、
14…操縦用ハンドル、15…燃料タンク、16…鞍型シー
ト、20…シリンダヘッドカバー、21…シリンダヘッド、
22…シリンダブロック、23…クランクケース、24…前ク
ランクケースカバー、25…前クランクケース、26…後ク
ランクケース、27…後クランクケースカバー、28…交流
発電機、30…トルクコンバータ、31…プライマリ駆動歯
車、32…ニードル軸受、33…ポンプインペラ、34…ター
ビンランナ、35…ステータ、36…プライマリ従動歯車、
40…1速駆動歯車、41…2速駆動歯車、42…3速駆動歯
車、43…ニードル軸受、50…1速用油圧式多板クラッ
チ、51…クラッチアウタ、52…クラッチインナ、53…プ
レッシャープレート、54…鋼ボール、55…前部中心孔、
56…後部中心孔、57…作動油供給孔、58…潤滑油供給
孔、59…作動油供給管、60…1速従動歯車、61…2速従
動歯車、62…3速従動歯車、63…ニードル軸受、64…ニ
ードル軸受、65…2速用油圧式多板クラッチ、66…3速
用油圧式多板クラッチ、67…作動油供給孔、68…作動油
供給孔、69…潤滑油供給孔、70…潤滑油供給孔、71…前
進用駆動歯車、72…後進用駆動歯車、73…ドッグクラッ
チ、74…ニードル軸受、75…ニードル軸受、76…潤滑油
供給孔、77…潤滑油供給孔、78…鋼ボール、79…前部中
心孔、80…後部中心孔、81…二重管、81a…外管、81b
…内管、82…第1中間歯車、83…第2中間歯車、83a…
スリーブ部、84…潤滑油供給孔、85…出力軸従動歯車、
100…シフトフォーク、101…ガイド軸、102…シフトピ
ン、103…シフトドラム、103a…螺旋溝、104…ドラム
軸、105…ドラム従動歯車、106…シフトカム、107…連
動ピン、108…シフトスピンドル、109…扇形歯車、110
…シフトドラムストッパ、111…ローラ、112…ピン、11
3…バネ、120…バルブボディ、121…取付け凹部、122…
取付け面、123…バルブボディへ向かう作動油供給口、1
24…1速用油圧式多板クラッチへ向かう作動油の入口、
125…2速用油圧式多板クラッチへ向かう作動油の入
口、126…3速用油圧式多板クラッチへ向かう作動油の
入口、127…オイルポンプのポンプ軸中心線の延長位
置、128…油路、129…油路、130…オイルフィルタ、131
…油路、132…油路、134…油路接続部、135…油路、136
…油路、137…油路、138…油路、139…油路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】クランク軸を車体の進行方向に対して平行
    に配設すると共に、前進用歯車と後進用歯車の切換え機
    構を有する内燃機関の変速装置において、 前クランクケースカバー側に自動変速装置の作動油およ
    び潤滑油の供給源を集中配置し、前進用歯車と後進用歯
    車の切換え機構は後クランクケースと後クランクケース
    カバーの間に設け、前後進切換え用シフトドラムは、主
    軸とカウンタ軸とを結んだ線より上方に配置したことを
    特徴とする内燃機関の変速装置。
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