JP2003136439A - ロボット装置及びロボット装置の歩行制御方法並びにロボット装置の歩行制御プログラム - Google Patents

ロボット装置及びロボット装置の歩行制御方法並びにロボット装置の歩行制御プログラム

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JP2003136439A
JP2003136439A JP2001341077A JP2001341077A JP2003136439A JP 2003136439 A JP2003136439 A JP 2003136439A JP 2001341077 A JP2001341077 A JP 2001341077A JP 2001341077 A JP2001341077 A JP 2001341077A JP 2003136439 A JP2003136439 A JP 2003136439A
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center
leg
walking
legs
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JP2001341077A
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English (en)
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Takayuki Shinohara
隆之 篠原
Kyoko Furumura
京子 古村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バランスを保ちつつ滑らか、かつ速やかに歩
行パターンを切り換えることができるロボット装置を提
供する。 【解決手段】 ロボット装置1は、歩行パターンを切り
換えて多様な歩行動作を実現するときのつなぎ動作を、
サーボモータの駆動に基づく脚部ユニット3A〜3Dの
動きと、胴体部ユニット2の動きを制御して実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボット装置に関
し、例えば4足で多様な歩行動作を実現するために歩行
パターンを切り換えるロボット装置及びその歩行制御方
法並びにロボット装置の歩行制御プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】電気的又は磁気的な作用を用いて人間
(生物)の動作に似た運動を行う機械装置を「ロボッ
ト」という。我が国においてロボットが普及し始めたの
は、1960年代末からであるが、その多くは、工場に
おける生産作業の自動化・無人化等を目的としたマニピ
ュレータや搬送ロボット等の産業用ロボット(Industri
al Robot)であった。
【0003】最近では、人間のパートナーとして生活を
支援する、すなわち住環境その他の日常生活上の様々な
場面における人的活動を支援する実用ロボットの開発が
進められている。このような実用ロボットは、産業用ロ
ボットとは異なり、人間の生活環境の様々な局面におい
て、個々に個性の相違した人間、又は様々な環境への適
応方法を自ら学習する能力を備えている。例えば、犬、
猫のように4足歩行の動物の身体メカニズムやその動作
を模した「ペット型」ロボット、或いは、2足直立歩行
を行う動物の身体メカニズムや動作をモデルにしてデザ
インされた「人間型」又は「人間形」ロボット(Humano
id Robot)等の脚式移動ロボットは、既に実用化されつ
つある。
【0004】これらの脚式移動ロボットは、産業用ロボ
ットと比較して、エンターテインメント性を重視した様
々な動作を行うことができるため、エンターテインメン
トロボットと呼称される場合もある。
【0005】例えば、4足歩行のエンターテインメント
ロボットは、動作生成プログラムにしたがって生成され
る、複数の歩行パターンを切り換えて多様は歩行動作を
実現している。ここで、異なる歩行パターンの間の切り
換えのためには、つなぎ動作が必要になる。
【0006】つなぎ動作については以下のように定義す
る。すなわち、つなぎ動作を必要とする時点でのロボッ
トの姿勢を、つなぎ動作の初期姿勢とし、次に行おうと
する歩行の所定の初期姿勢を、つなぎ動作の目的姿勢と
するとき、つなぎ動作の初期姿勢からつなぎ動作の目的
姿勢まで移行する動作のことである。
【0007】このつなぎ動作は、ロボットの安定性を保
ちつつ、関節を動作させて行われることが望まれる。ま
た、つなぎ動作は、本来ロボットが目的とする次の歩行
動作のための準備動作であるから、なるべく余分な動作
を含まずに、すみやかに終了することが望まれる。
【0008】つなぎ動作を実現する方法としては、以下
の二つの方法が考えられている。第1の方法は、初期姿
勢から終了姿勢に向かって関節角度あるいは足先位置な
どを単調に変化させる方法である。第2の方法は、予め
すべての可能性についてつなぎ動作のデータあるいはそ
れを生成するプログラムを用意しておいて、必要なとき
適当なものを選択して使用する方法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、つなぎ動作
を実現する前記第1の方法は、足を地面につけたまま強
引に移動することがあり、駆動装置に余計な負担を加え
る上、ロボットの安定性を保てないという問題があっ
た。
【0010】また、前記第2の方法は、直前の歩行パタ
ーンとその位相、直後の歩行パターンとその位相のすべ
ての可能な組み合わせに対して、つなぎ動作を予め用意
しておくことになる。これを単純に実施すると、そのデ
ータ又はプログラムの量は、歩行パターンの増加にした
がってNの2乗オーダーで増加するため、演算に時間を
要し、現実的な方法ではない。
【0011】また、前記第2の方法として、先ず初期姿
勢から特定の姿勢または歩行パターンへ移行し(前半の
動作)、その後に終了姿勢へ移行する(後半の動作)、
という2段階の動作にすることで、すべての可能な歩行
パターンとその位相に関して、前半の動作と後半の動作
をそれぞれ用意すれば、データ又はプログラムの量を歩
行パターンのNのオーダーにすることができるが、途中
でかならず特定の姿勢又は歩行パターンを経由するた
め、一般に余分な動作を含み、すみやかに終了できない
問題があった。
【0012】本発明は、前記課題に鑑みてなされたもの
であり、バランスを保ちつつ滑らか、かつ速やかに歩行
パターンを切り換えることができるロボット装置及びそ
の歩行制御方法の提供を目的とする。また、ロボット装
置にて実行され、ロボット装置のバランスを保ちつつ滑
らか、かつ速やかに歩行パターンを切り換えることので
きる歩行制御プログラムの提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係るロボット装
置は、前記課題を解決するために、多数の脚をそれぞれ
自在に駆動しながら接地面に対して胴体部を移動する歩
行動作を行うロボット装置において、前記歩行動作の基
になる歩行パターンを切り換えるときに、初期姿勢から
目的姿勢につなぐ動作を各脚の踏み換えを制御して行う
制御手段を備え、前記制御手段は、前記多数の脚の内の
一つの脚位置を重ね、残りの脚について所定の評価関数
により踏み換え手順を決める。
【0014】本発明に係るロボット装置の歩行制御方法
は、前記課題を解決するために、多数の脚をそれぞれ自
在に駆動しながら接地面に対して胴体部を移動する歩行
動作の基になる歩行パターンを切り換えるために、初期
姿勢から目的姿勢につなぐ動作を各脚の踏み換えにより
行うロボット装置の歩行制御方法において、前記多数の
脚の内の一つの脚位置を重ねながら、前記初期姿勢を規
定するための座標軸x−yに対して前記目的姿勢を規定
するための座標軸x’−y’を平行移動して、踏み換え
手順の候補を全て列挙する踏み換え手順候補列挙工程
と、前記踏み換え手順候補列挙工程にて列挙した踏み換
え手順候補を所定の評価関数に基づいて評価する評価工
程と、前記評価工程により得られた評価結果に基づいて
踏み換え手順を選択する踏み換え手順選択工程と、前記
踏み換え手順選択工程により決定された踏み換え手順を
実行する踏み換え実行工程とを備える。
【0015】本発明に係るロボット装置の歩行制御プロ
グラムは、前記課題を解決するために、多数の脚をそれ
ぞれ自在に駆動しながら接地面に対して胴体部を移動す
る歩行動作の基になる歩行パターンを切り換えるため
に、初期姿勢から目的姿勢につなぐ動作を各脚の踏み換
えにより行うロボット装置が実行するロボット装置の歩
行制御プログラムにおいて、前記多数の脚の内の一つの
脚位置を重ねながら、前記初期姿勢を規定するための座
標軸x−yに対して前記目的姿勢を規定するための座標
軸x’−y’を平行移動して、踏み換え手順の候補を全
て列挙する踏み換え手順候補列挙工程と、前記踏み換え
手順候補列挙工程にて列挙した踏み換え手順候補を所定
の評価関数に基づいて評価する評価工程と、前記評価工
程により得られた評価結果に基づいて踏み換え手順を選
択する踏み換え手順選択工程と、前記踏み換え手順選択
工程により決定された踏み換え手順を実行する踏み換え
実行工程とを備えてなる。
【0016】本発明に係るロボット装置は、前記課題を
解決するために、多数の脚をそれぞれ自在に駆動しなが
ら接地面に対して胴体部を移動する歩行動作を行うロボ
ット装置において、前記歩行動作の基になる歩行パター
ンを切り換えるときに、接地面に接地している支持脚が
形成する支持多角形内に胴体部に基づいた重心を移動さ
せてゆく制御手段を備え、前記制御手段は、初期姿勢か
ら目的姿勢につなぐ動作のための各脚の踏み換え期間の
中間の時点にて前記重心の位置を重心移動軌跡上で制御
するために定義された制御点を用いて前記重心移動軌跡
を適当な補間関数により補間して滑らかな曲線を生成す
る。
【0017】本発明に係るロボット装置の歩行制御方法
は、前記課題を解決するために、多数の脚をそれぞれ自
在に駆動しながら接地面に対して胴体部を移動する歩行
動作を行うロボット装置の歩行制御方法において、前記
歩行動作の基になる歩行パターンを切り換えるときに、
胴体部に基づく重心の位置を計算する重心位置計算工程
と、前記重心位置計算工程にて計算した重心の位置が、
接地面に接地している支持脚が形成する支持多角形内に
入っているか否かを判断する重心位置判断工程と、前記
重心位置判断工程による判断結果に基づいて初期姿勢か
ら目的姿勢につなぐ動作のための各脚の踏み換え期間の
中間の時点にて前記重心の位置を重心移動軌跡上で制御
するために定義された制御点を用いて適当な補間関数に
より補間して滑らかな重心移動軌跡による曲線を生成す
る曲線生成工程とを有し、前記曲線生成工程で生成され
た曲線に沿って重心位置を移動しながら前記歩行パター
ンを切り換える。
【0018】本発明に係るロボット装置の歩行制御プロ
グラムは、前記課題を解決するために、多数の脚をそれ
ぞれ自在に駆動しながら接地面に対して胴体部を移動す
る歩行動作を行うロボット装置が実行するロボット装置
の歩行制御プログラムにおいて、前記歩行動作の基にな
る歩行パターンを切り換えるときに、胴体部に基づく重
心の位置を計算する重心位置計算工程と、前記重心位置
計算工程にて計算した重心の位置が、接地面に接地して
いる支持脚が形成する支持多角形内に入っているか否か
を判断する重心位置判断工程と、前記重心位置判断工程
による判断結果に基づいて初期姿勢から目的姿勢につな
ぐ動作のための各脚の踏み換え期間の中間の時点にて前
記重心の位置を重心移動軌跡上で制御するために定義さ
れた制御点を用いて適当な補間関数により補間して滑ら
かな重心移動軌跡による曲線を生成する曲線生成工程と
を有し、前記曲線生成工程で生成された曲線に沿って重
心位置を移動しながら前記歩行パターンを切り換える。
【0019】本発明に係るロボット装置は、前記課題を
解決するために、多数の脚をそれぞれ自在に駆動しなが
ら接地面に対して胴体部を移動する歩行動作を行うロボ
ット装置において、前記歩行動作の基になる歩行パター
ンを切り換えるときに、初期姿勢から目的姿勢につなぐ
動作を各脚の踏み換えを接地面に接地している支持脚が
形成する支持多角形内に胴体部に基づいた重心を移動さ
せながら複数の脚に行わせる制御手段を備え、前記制御
手段は、前記多数の脚の内の一つの脚位置を重ね、残り
の脚について所定の評価関数により踏み換え手順を決
め、かつ初期姿勢から目的姿勢につなぐ動作のための各
脚の踏み換え期間の中間の時点にて前記重心の位置を重
心移動軌跡上で制御するために定義された制御点を用い
て前記重心移動軌跡を適当な補間関数により補間して滑
らかな曲線を生成する。
【0020】本発明に係るロボット装置の歩行制御方法
は、前記課題を解決するために、多数の脚をそれぞれ自
在に駆動しながら接地面に対して胴体部を移動する歩行
動作を行うロボット装置の歩行制御方法において、前記
多数の脚の内の一つの脚位置を重ねながら、前記初期姿
勢を規定するための座標軸x−yに対して前記目的姿勢
を規定するための座標軸x’−y’を平行移動して、踏
み換え手順の候補を全て列挙する踏み換え手順候補列挙
工程と、前記踏み換え手順候補列挙工程にて列挙した踏
み換え手順候補を所定の評価関数に基づいて評価する評
価工程と、前記評価工程により得られた評価結果に基づ
いて踏み換え手順を選択する踏み換え手順選択工程と、
前記踏み換え手順選択工程により決定された踏み換え手
順を実行するときの、胴体部に基づく重心の位置を計算
する重心位置計算工程と、前記重心位置計算工程にて計
算した重心の位置が、接地面に接地している支持脚が形
成する支持多角形内に入っているか否かを判断する重心
位置判断工程と、前記重心位置判断工程による判断結果
に基づいて初期姿勢から目的姿勢につなぐ動作のための
各脚の踏み換え期間の中間の時点にて前記重心の位置を
重心移動軌跡上で制御するために定義された制御点を用
いて適当な補間関数により補間して滑らかな重心移動軌
跡による曲線を生成する曲線生成工程とを有し、前記曲
線生成工程で生成された曲線に沿って重心位置を移動し
ながら前記歩行パターンを切り換える。
【0021】本発明に係るロボット装置の歩行制御プロ
グラムは、前記課題を解決するために、多数の脚をそれ
ぞれ自在に駆動しながら接地面に対して胴体部を移動す
る歩行動作を行うロボット装置が実行するロボット装置
の歩行制御プログラムにおいて、前記多数の脚の内の一
つの脚位置を重ねながら、前記初期姿勢を規定するため
の座標軸x−yに対して前記目的姿勢を規定するための
座標軸x’−y’を平行移動して、踏み換え手順の候補
を全て列挙する踏み換え手順候補列挙工程と、前記踏み
換え手順候補列挙工程にて列挙した踏み換え手順候補を
所定の評価関数に基づいて評価する評価工程と、前記評
価工程により得られた評価結果に基づいて踏み換え手順
を選択する踏み換え手順選択工程と、前記踏み換え手順
選択工程により決定された踏み換え手順を実行するとき
の、胴体部に基づく重心の位置を計算する重心位置計算
工程と、前記重心位置計算工程にて計算した重心の位置
が、接地面に接地している支持脚が形成する支持多角形
内に入っているか否かを判断する重心位置判断工程と、
前記重心位置判断工程による判断結果に基づいて初期姿
勢から目的姿勢につなぐ動作のための各脚の踏み換え期
間の中間の時点にて前記重心の位置を重心移動軌跡上で
制御するために定義された制御点を用いて適当な補間関
数により補間して滑らかな重心移動軌跡による曲線を生
成する曲線生成工程とを有し、前記曲線生成工程で生成
された曲線に沿って重心位置を移動しながら前記歩行パ
ターンを切り換える。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。この実施の形態は、周
囲環境(或いは外部刺激)や内部状態に応じて自律行動
をする自律型のロボット装置であり、特に4脚をそれぞ
れ自在に駆動しながら接地面に対して胴体部を移動する
歩行動作を自律して行う。
【0023】このロボット装置は、後述するCPU(Ce
ntral Processing Unit)によって実行される歩行制御
プログラムによって、歩行動作の基になる複数の歩行パ
ターンを生成する。また、ロボット装置は、歩行パター
ンを切り換えて多様な歩行動作を実現するときに、歩行
制御プログラムに基づいて、脚部や、胴体部の状態に応
じたつなぎ動作を行う。このつなぎ動作については後述
する。
【0024】先ず、ロボット装置の構成について説明す
る。図1に示すように、本実施の形態によるロボット装
置1は、4足歩行の脚式移動ロボットであり、胴体部ユ
ニット2の前後左右にそれぞれ脚部ユニット3A,3
B,3C,3Dが連結されると共に、胴体部ユニット2
の前端部に頭部ユニット4が連結されて構成されてい
る。
【0025】胴体部ユニット2には、図2に示すよう
に、CPU10、DRAM(DynamicRandom Access Mem
ory)11、フラッシュROM(Read 0nly Memory)1
2、PC(Personal Computer)カードインターフェー
ス回路13及び信号処理回路14が内部バス15を介し
て相互に接続されることにより形成されたコントロール
部16と、このロボット装置1の動力源としてのバッテ
リ17とが収納されている。また、胴体部ユニット2に
は、ロボット装置1の向きや動きの加速度を検出するた
めの角速度センサ18及び加速度センサ19なども収納
されている。
【0026】また、頭部ユニット4には、外部の状況を
撮像するとともに、周囲の明るさを検出するためのCC
D(Charge Coupled Device)カメラ20と、前後に倒
すといった使用者からの物理的な働きかけを検出するた
めのタッチセンサ21と、前方に位置する物体までの距
離を測定するための距離センサ22と、外部音を集音す
るためのマイクロホン23と、各種音声を出力するため
のスピーカ24と、頭部ユニット4内に格納可能とされ
たヘッドライト25と、ロボット装置1の「目」に相当
するLED(Light Emitting Diode)(図示せず)など
がそれぞれ所定位置に配置されている。なお、ロボット
装置1においては、タッチセンサ21以外にも、胴体部
ユニット2及び頭部ユニット4の所定位置に複数のタッ
チセンサが配置されている。
【0027】さらに、各脚部ユニット3A〜3Dの関節
部分や各脚部ユニット3A〜3D及び胴体部ユニット2
の各連結部分、並びに頭部ユニット4及び胴体部ユニッ
ト2の連結部分などにはそれぞれ自由度数分のアクチュ
エータ26〜26及びポテンショメータ27〜2
が配設されている。例えば、アクチュエータ26
〜26はサーボモータを構成として有している。サー
ボモータの駆動により、脚部ユニット3A〜3Dが制御
されて、目標の姿勢或いは動作に遷移する。もちろん、
歩行動作もサーボモータの駆動により制御された脚部ユ
ニット3A〜3Dの接地面に対する自在な動きにより成
される。特に、このロボット装置1では、歩行パターン
を切り換えて多様な歩行動作を実現するときのつなぎ動
作を、サーボモータの駆動に基づく脚部ユニット3A〜
3Dの動きと、胴体部ユニット2の動きを制御して実行
する。
【0028】そして、これら角速度センサ18、加速度
センサ19、タッチセンサ21、距離センサ22、マイ
クロホン23、スピーカ24、及び各ポテンショメータ
27 〜27などの各種センサ並びにヘッドライト2
5、LED及び各アクチュエータ26 〜26は、
それぞれ対応するハブ28〜28を介してコントロ
ール部16の信号処理回路14と接続され、CCDカメ
ラ20及びバッテリ17は、それぞれ信号処理回路14
と直接接続されている。
【0029】信号処理回路l4は、上述の各センサから
供給されるセンサデータや画像データ及び音声データを
順次取り込み、これらをそれぞれ内部バス15を介して
DRAM11内の所定位置に順次格納する。また信号処
理回路14は、これと共にバッテリ17から供給される
バッテリ残量を表すバッテリ残量データを順次取り込
み、これをDRAM11内の所定位置に格納する。
【0030】このようにしてDRAM11に格納された
各センサデータ、画像データ、音声データ及びバッテリ
残量データは、この後CPU10がこのロボット装置1
の動作制御を行う際に利用される。
【0031】実際上CPU10は、ロボット装置1の電
源が投入された初期時、胴体部ユニット2の図示しない
PCカードスロットに装填されたメモリカード29又は
フラッシュROM12に格納された制御プログラムをP
Cカードインターフェース回路13を介して又は直接読
み出し、これをDRAM11に格納する。この制御プロ
グラムの一部に、本発明の歩行制御プログラムが含まれ
ることになる。
【0032】また、CPU10は、この後上述のように
信号処理回路14よりDRAM11に順次格納される各
センサデータ、画像データ、音声データ及びバッテリ残
量データに基づいて自己及び周囲の状況や、使用者から
の指示及び働きかけの有無などを判断する。
【0033】さらに、CPU10は、この判断結果及び
DRAM11に格納した、歩行制御プログラムを含む制
御プログラムに基づいて続く行動を決定すると共に、当
該決定結果に基づいて必要なアクチュエータ26〜2
を駆動させることにより、頭部ユニット4を上下左
右に振らせたり、各脚部ユニット3A〜3Dを駆動させ
て歩行させるなどの行動を行わせる。また、歩行パター
ンを切り換えて多様な歩行動作を実現するときのつなぎ
動作を行わせる。
【0034】また、この際CPU10は、必要に応じて
音声データを生成し、これを信号処理回路14を介して
音声信号としてスピーカ24に与えることにより当該音
声信号に基づく音声を外部に出力させたり、上述のLE
Dを点灯、消灯又は点滅させる。また、CPU10は、
後述するように、CCDカメラ20を用いて周囲の明る
さを検出させ、その検出結果に応じてヘッドライト25
を点灯させる。
【0035】このようにしてこのロボット装置1におい
ては、自己及び周囲の状況や、使用者からの指示及び働
きかけに応じて自律的に行動し得るようになされてい
る。
【0036】次に、前記歩行制御プログラムを含めた制
御プログラムのソフトウェア構成について説明する。ロ
ボット装置1における上述の制御プログラムのソフトウ
ェア構成は、図3に示すようになる。この図3におい
て、デバイス・ドライバ・レイヤ30は、この制御プロ
グラムの最下位層に位置し、複数のデバイス・ドライバ
からなるデバイス・ドライバ・セット31から構成され
ている。この場合、各デバイス・ドライバは、CCDカ
メラ20(図2)やタイマ等の通常のコンピュータで用
いられるハードウェアに直接アクセスすることを許され
たオブジェクトであり、対応するハードウェアからの割
り込みを受けて処理を行う。
【0037】また、ロボティック・サーバ・オブジェク
ト32は、デバイス・ドライバ・レイヤ30の最下位層
に位置し、例えば上述の各種センサやアクチュエータ2
〜25等のハードウェアにアクセスするためのイ
ンターフェースを提供するソフトウェア群でなるバーチ
ャル・ロボット33と、電源の切換えなどを管理するソ
フトウェア群でなるバワーマネージャ34と、他の種々
のデバイス・ドライバを管理するソフトウェア群でなる
デバイス・ドライバ・マネージャ35と、ロボット装置
1の機構を管理するソフトウェア群でなるデザインド・
ロボット36とから構成されている。
【0038】マネージャ・オブジェクト37は、オブジ
ェクト・マネージャ38及びサービス・マネージャ39
から構成されている。オブジェクト・マネージャ38
は、ロボティック・サーバ・オブジェクト32、ミドル
・ウェア・レイヤ40、及びアプリケーション・レイヤ
41に含まれる各ソフトウェア群の起動や終了を管理す
るソフトウェア群であり、サービス・マネージャ39
は、メモリカード29(図2)に格納されたコネクショ
ンファイルに記述されている各オブジェクト間の接続情
報に基づいて各オブジェクトの接続を管理するソフトウ
ェア群である。
【0039】ミドル・ウェア・レイヤ40は、ロボティ
ック・サーバ・オブジェクト32の上位層に位置し、画
像処理や音声処理などのこのロボット装置1の基本的な
機能を提供するソフトウェア群から構成されている。本
発明の歩行制御プログラムは、このミドル・ウェア・レ
イヤ40に属している。
【0040】また、アプリケーション・レイヤ41は、
ミドル・ウェア・レイヤ40の上位層に位置し、当該ミ
ドル・ウェア・レイヤ40を構成する各ソフトウェア群
によって処理された処理結果に基づいてロボット装置1
の行動を決定するためのソフトウェア群から構成されて
いる。
【0041】なお、ミドル・ウェア・レイヤ40及びア
プリケーション・レイヤ41の具体なソフトウェア構成
をそれぞれ図4に示す。
【0042】ミドル・ウェア・レイヤ40は、図4に示
すように、騒音検出用、温度検出用、明るさ検出用、音
階認識用、距離検出用、姿勢検出用、タッチセンサ用、
動き検出用及び色認識用の各信号処理モジュール50〜
58並びに入力セマンティクスコンバータモジュール5
9などを有する認識系60と、出力セマンティクスコン
バータモジュール68並びに姿勢管理用、トラッキング
用、モーション再生用、歩行用、転倒復帰用、ライト点
灯用及び音再生用の各信号処理モジュール61〜67な
どを有する出力系69とから構成されている。
【0043】認識系60の各信号処理モジュール50〜
58は、ロボティック・サーバ・オブジェクト32のバ
ーチャル・ロボット33によりDRAM11(図2)か
ら読み出される各センサデータや画像データ及び音声デ
ータのうちの対応するデータを取り込み、当該データに
基づいて所定の処理を施して、処理結果を入力セマンテ
ィクスコンバータモジュール59に与える。ここで、例
えば、バーチャル・ロボット33は、所定の通信規約に
よって、信号の授受或いは変換をする部分として構成さ
れている。
【0044】入力セマンティクスコンバータモジュール
59は、これら各信号処理モジュール50〜58から与
えられる処理結果に基づいて、「うるさい」、「暑
い」、「明るい」、「ボールを検出した」、「転倒を検
出した」、「撫でられた」、「叩かれた」、「ドミソの
音階が聞こえた」、「動く物体を検出した」又は「障害
物を検出した」などの自己及び周囲の状況や、使用者か
らの指令及び働きかけを認識し、認識結果をアプリケー
ション・レイヤ41(図2)に出力する。
【0045】アプリケーション・レイヤ4lは、図5に
示すように、行動モデルライブラリ70、行動切換モジ
ュール71、学習モジュール72、感情モデル73及び
本能モデル74の5つのモジュールから構成されてい
る。
【0046】行動モデルライブラリ70には、図6に示
すように、「バッテリ残量が少なくなった場合」、「転
倒復帰する」、「障害物を回避する場合」、「感情を表
現する場合」、「ボールを検出した場合」などの予め選
択されたいくつかの条件項目にそれぞれ対応させて、そ
れぞれ独立した行動モデル70〜70が設けられて
いる。
【0047】そして、これら行動モデル70〜70
は、それぞれ入力セマンティクスコンバータモジュール
59から認識結果が与えられたときや、最後の認識結果
が与えられてから一定時間が経過したときなどに、必要
に応じて後述のように感情モデル73に保持されている
対応する情動のパラメータ値や、本能モデル74に保持
されている対応する欲求のパラメータ値を参照しながら
続く行動をそれぞれ決定し、決定結果を行動切換モジュ
ール71に出力する。
【0048】なお、この実施の形態の場合、各行動モデ
ル70〜70は、次の行動を決定する手法として、
図7に示すような1つのノード(状態)NODE〜N
ODEから他のどのノードNODE〜NODE
遷移するかを各ノードNODE〜NODEに間を接
続するアークARC〜ARCに対してそれぞれ設定
された遷移確率P〜Pに基づいて確率的に決定する
有限確率オートマトンと呼ばれるアルゴリズムを用い
る。
【0049】具体的に、各行動モデル70〜70
は、それぞれ自己の行動モデル70〜70を形成
するノードNODE〜NODEにそれぞれ対応させ
て、これらノードNODE〜NODEごとに図8に
示すような状態遷移表80を有している。
【0050】この状態遷移表80では、そのノードNO
DE〜NODEにおいて遷移条件とする入力イベン
ト(認識結果)が「入力イベント名」の列に優先順に列
記され、その遷移条件についてのさらなる条件が「デー
タ名」及び「データ範囲」の列における対応する行に記
述されている。
【0051】したがって、図8の状態遷移表80で表さ
れるノードNODE100では、「ボールを検出(BA
LL)」という認識結果が与えられた場合に、当該認識
結果と共に与えられるそのボールの「大きさ(SIZ
E)」が「0から1000」の範囲であることや、「障害物
を検出(OBSTACLE)」という認識結果が与えら
れた場合に、当該認識結果と共に与えられるその障害物
までの「距離(DISTANCE)」が「0から100」の
範囲であることが他のノードに遷移するための条件とな
っている。
【0052】また、このノードNODE100では、認
識結果の入力がない場合においても、行動モデル70
〜70が周期的に参照する感情モデル73及び本能モ
デル74にそれぞれ保持された各情動及び各欲求のパラ
メータ値のうち、感情モデル73に保持された「喜び
(JOY)」、「驚き(SURPRISE)」若しくは
「悲しみ(SUDNESS)」のいずれかのパラメータ
値が「50から100」の範囲であるときには他のノードに
遷移することができるようになっている。
【0053】また、状態遷移表80では、「他のノード
ヘの遷移確率」の欄における「遷移先ノード」の行にそ
のノードNODE〜 NODEから遷移できるノー
ド名が列記されていると共に、「入力イベント名」、
「データ値」及び「データの範囲」の列に記述された全
ての条件が揃ったときに遷移できる他の各ノードNOD
〜NODEへの遷移確率が「他のノードヘの遷移
確率」の欄内の対応する箇所にそれぞれ記述され、その
ノードNODE〜NODEに遷移する際に出力すべ
き行動が「他のノードヘの遷移確率」の欄における「出
力行動」の行に記述されている。なお、「他のノードヘ
の遷移確率」の欄における各行の確率の和は100
[%]となっている。
【0054】したがって、図8の状態遷移表80で表さ
れるノードNODE100では、例えば「ボールを検出
(BALL)」し、そのボールの「SIZE(大き
さ)」が「0から1000」の範囲であるという認識結果が
与えられた場合には、「30[%]」の確率で「ノードN
ODE120(node 120)」に遷移でき、そのとき「A
CTION1」の行動が出力されることとなる。
【0055】各行動モデル70〜70は、それぞれ
このような状態遷移表80として記述されたノードNO
DE〜 NODEがいくつも繋がるようにして構成
されており、入力セマンティクスコンバータモジュール
59から認識結果が与えられたときなどに、対応するノ
ードNODE〜NODEの状態遷移表を利用して確
率的に次の行動を決定し、決定結果を行動切換モジュー
ル71に出力するようになされている。
【0056】図5に示す行動切換モジュール71は、行
動モデルライブラリ70の各行動モデル70〜70
からそれぞれ出力される行動のうち、予め定められた優
先順位の高い行動モデル70〜70から出力された
行動を選択し、当該行動を実行すべき旨のコマンド(以
下、これを行動コマンドという。)をミドル・ウェア・
レイヤ40の出力セマンティクスコンバータモジュール
68に送出する。なお、この実施の形態においては、図
6において下側に表記された行動モデル70〜70
ほど優先順位が高く設定されている。
【0057】また、行動切換モジュール71は、行動完
了後に出力セマンティクスコンバータモジュール68か
ら与えられる行動完了情報に基づいて、その行動が完了
したことを学習モジュール72、感情モデル73及び本
能モデル74に通知する。
【0058】一方、学習モジュール72は、入力セマン
ティクスコンバータモジュール59から与えられる認識
結果のうち、「叩かれた」や「撫でられた」など、使用
者からの働きかけとして受けた教示の認識結果を入力す
る。
【0059】そして、学習モジュール72は、この認識
結果及び行動切換モジュール71からの通知に基づい
て、「叩かれた(叱られた)」ときにはその行動の発現
確率を低下させ、「撫でられた(誉められた)」ときに
はその行動の発現確率を上昇させるように、行動モデル
ライブラリ70における対応する行動モデル70〜7
の対応する遷移確率を変更する。
【0060】他方、感情モデル73は、「喜び(jo
y)」、「悲しみ(sadness)」、「怒り(anger)」、
「驚き(surprise)」、「嫌悪(disgust)」及び「恐
れ(fear)」の合計6つの情動について、各情動ごとに
その情動の強さを表すパラメータを保持している。そし
て、感情モデル73は、これら各情動のパラメータ値
を、それぞれ入力セマンティクスコンバータモジュール
59から与えられる「叩かれた」及び「撫でられた」な
どの特定の認識結果と、経過時間及び行動切換モジュー
ル71からの通知などに基づいて周期的に更新する。
【0061】具体的には、感情モデル73は、入力セマ
ンティクスコンバータモジュール59から与えられる認
識結果と、そのときのロボット装置1の行動と、前回更
新してからの経過時間などに基づいて所定の演算式によ
り算出されるそのときのその情動の変動量を△E
[t]、現在のその情動のパラメータ値をE[t]、そ
の情動の感度を表す係数をkとして、(1)式によっ
て次の周期におけるその情動のパラメータ値E[t+
1]を算出し、これを現在のその情動のパラメータ値E
[t]と置き換えるようにしてその情動のパラメータ値
を更新する。また、感情モデル73は、これと同様にし
て全ての情動のパラメータ値を更新する。
【0062】
【数1】
【0063】なお、各認識結果や出力セマンティクスコ
ンバータモジュール68からの通知が各情動のパラメー
タ値の変動量△E[t]にどの程度の影響を与えるかは
予め決められており、例えば「叩かれた」といった認識
結果は「怒り」の情動のパラメータ値の変動量△E
[t]に大きな影響を与え、「撫でられた」といった認
識結果は「喜び」の情動のパラメータ値の変動量△E
[t]に大きな影響を与えるようになっている。
【0064】ここで、出力セマンティクスコンバータモ
ジュール68からの通知とは、いわゆる行動のフィード
バック情報(行動完了情報)であり、行動の出現結果の
情報であり、感情モデル73は、このような情報によっ
ても感情を変化させる。これは、例えば、「吠える」と
いった行動により怒りの感情レベルが下がるといったよ
うなことである。なお、出力セマンティクスコンバータ
モジュール68からの通知は、上述した学習モジュール
72にも入力されており、学習モジュール72は、その
通知に基づいて行動モデル70〜70の対応する遷
移確率を変更する。
【0065】なお、行動結果のフィードバックは、行動
切換モジュレータ71の出力(感情が付加された行動)
によりなされるものであってもよい。
【0066】一方、本能モデル74は、「運動欲(exer
cise)」、「愛情欲(affection)」、「食欲(appetit
e)」及び「好奇心(curiosity)」の互いに独立した4
つの欲求について、これら欲求ごとにその欲求の強さを
表すパラメータを保持している。そして、本能モデル7
4は、これらの欲求のパラメータ値を、それぞれ入力セ
マンティクスコンバータモジュール59から与えられる
認識結果や、経過時間及び行動切換モジュール71から
の通知などに基づいて周期的に更新する。
【0067】具体的には、本能モデル74は、「運動
欲」、「愛情欲」及び「好奇心」については、認識結
果、経過時間及び出力セマンティクスコンバータモジュ
ール68からの通知などに基づいて所定の演算式により
算出されるそのときのその欲求の変動量をΔI[k]、
現在のその欲求のパラメータ値をI[k]、その欲求の
感度を表す係数kとして、所定周期で(2)式を用い
て次の周期におけるその欲求のパラメータ値I[k+
1]を算出し、この演算結果を現在のその欲求のパラメ
ータ値I[k]と置き換えるようにしてその欲求のパラ
メータ値を更新する。また、本能モデル74は、これと
同様にして「食欲」を除く各欲求のパラメータ値を更新
する。
【0068】
【数2】
【0069】なお、認識結果及び出力セマンティクスコ
ンバータモジュール68からの通知などが各欲求のパラ
メータ値の変動量△I[k]にどの程度の影響を与える
かは予め決められており、例えば出力セマンティクスコ
ンバータモジュール68からの通知は、「疲れ」のパラ
メータ値の変動量△I[k]に大きな影響を与えるよう
になっている。
【0070】なお、本実施の形態においては、各情動及
び各欲求(本能)のパラメータ値がそれぞれ0から100ま
での範囲で変動するように規制されており、また係数k
、kの値も各情動及び各欲求ごとに個別に設定され
ている。
【0071】一方、ミドル・ウェア・レイヤ40の出力
セマンティクスコンバータモジュール68は、図4に示
すように、上述のようにしてアプリケーション・レイヤ
41の行動切換モジュール71から与えられる「前
進」、「喜ぶ」、「鳴く」又は「トラッキング(ボール
を追いかける)」といった抽象的な行動コマンドを出力
系69の対応する信号処理モジュール61〜67に与え
る。
【0072】そしてこれら信号処理モジュール61〜6
7は、行動コマンドが与えられると当該行動コマンドに
基づいて、その行動を行うために対応するアクチュエー
タ25〜25(図2)に与えるべきサーボ指令値
や、スピーカ24(図2)から出力する音の音声データ
及び又は「目」のLEDに与える駆動データを生成し、
これらのデータをロボティック・サーバ・オブジェクト
32のバーチャル・ロボット33及び信号処理回路14
(図2)を順次介して対応するアクチュエータ25
25又はスピーカ24又はLEDに順次送出する。
【0073】本実施の形態のロボット装置1がCPU1
0によって実行する歩行制御プログラムは、ミドル・ウ
ェア・レイヤ40の認識系60及び出力系69の各信号
処理モジュールと関連している。特に、出力系69の姿
勢管理用信号処理モジュール61、歩行用信号処理モジ
ュール64と深い関連がある。
【0074】例えば、ロボット装置1が直進歩行状態か
らユーザの呼ぶ方向に左旋回するときのミドル・ウェア
・レイヤ40の処理を説明する。既に直進歩行している
ロボット装置1が、使用者の「こちらに来て」という声
を認識する処理は、ロボティック・サーバ・オブジェク
ト32のバーチャル・ロボット33を介して得られたセ
ンサーデータやDRAM11から読み出された音声デー
タを認識系60の該当する信号処理モジュールが処理
し、処理結果を入力セマンティクスコンバータモジュー
ル59に送ることにより成される。入力セマンティクス
コンバータモジュール59は、使用者が呼んでいるとい
う認識結果をアプリケーション・レイヤ41に出力す
る。
【0075】アプリケーション・レイヤ41は、前述し
たように、行動モデルライブラリ70、行動切換モジュ
ール71、学習モジュール72、感情モジュール73及
び本能モジュール74を機能させて「左旋回」という抽
象的な行動コマンドを出力系69の姿勢管理用信号処理
モジュール61と歩行用信号処理モジュール64に与え
る。
【0076】すると、姿勢管理用信号処理モジュール6
1は、つなぎ動作に基づくアクチュエータへのサーボ指
令値を生成してから、各アクチュエータを駆動させるこ
とによりロボット装置1に脚部や、胴体部を動かさせた
つなぎ動作を行わせる。その後、歩行用信号処理モジュ
ール64は、左旋回コマンドに基づくアクチュエータへ
のサーボ指令値を生成し、このサーボ指令値にしたがっ
てアクチュエータを駆動させて、ロボット装置1に脚部
を動かさせた左旋回歩行を行わせる。
【0077】このようにしてロボット装置1は、直進か
ら左旋回へ歩行パターンを切り換えて多様な歩行動作を
実現するときに、歩行制御プログラムに基づいて、脚部
や、胴体部の状態に応じたつなぎ動作を行う。
【0078】歩行パターンには、前進、後退、左旋回、
右旋回等があり、一連の歩行動作はこれら歩行パターン
の組み合わせによってなされる。よって、複数の歩行パ
ターンをつなぎ動作を介して切り換えることにより多様
な歩行動作を実現できる。
【0079】つなぎ動作は、つなぎ動作を必要とする時
点でのロボットの姿勢をつなぎ動作の初期姿勢とし、次
に行おうとする歩行の所定の初期姿勢をつなぎ動作の目
的姿勢とするとき、初期姿勢から目的姿勢につなぐ移行
動作のことである。
【0080】図1に外観を示した4脚のロボット装置
は、本発明の歩行制御方法にしたがった歩行制御プログ
ラムの実行に基づいたつなぎ動作により、バランスを保
ちつつ滑らか、かつ速やかに歩行パターンを切り換え
る。
【0081】以下に、歩行制御プログラムの詳細につい
て図9〜図12のフローチャートを用いて説明する。
【0082】この歩行制御プログラムは、図9に示すつ
なぎ動作生成の事前処理と、図12に示すつなぎ動作生
成処理からなる。つなぎ動作生成の事前処理にて、つな
ぎ動作生成処理を計画した後、つなぎ動作生成処理にて
前記計画された処理を実行する。これは、前記ミドル・
ウェア・レイヤ40の出力系69内の姿勢管理用信号処
理モジュール61の機能に含まれるものである。
【0083】つなぎ動作生成の事前処理は、図9に示す
ように、ステップS1の踏み換え手順を計画する処理
と、ステップS2の胴体の水平方向への揺動を計画する
処理と、ステップS3の胴体の高さと傾きの遷移動作を
計画する処理からなる。
【0084】つなぎ動作は、脚を一つずつ置きなおして
着地位置を変更する踏み換え動作と、それに伴いバラン
スを保つため胴体を水平方向へ揺動させる揺動動作と、
胴体の高さと傾きを初期姿勢から目的姿勢へ遷移させる
遷移動作の3つを同時に並行して実施するものであり、
これらを初期姿勢の情報と目的姿勢の情報を用いて生成
し、合成する。よって、前記ステップS1〜ステップS
3の各処理が必要となっている。
【0085】先ず、踏み換え動作の基になる踏み換え手
順を計画する処理(ステップS1)について説明する。
踏み換え手順を計画する処理は、ロボット装置に踏み換
え動作を行わせるための処理計画である。この踏み換え
手順を計画する処理は、図10に示すように、踏み換え
手順の候補を全て列挙するステップS11と、全ての候
補を適当な評価関数を用いて評価するステップS12
と、最も評価の高い踏み換え手順を選択するステップS
13からなる。
【0086】図13には重心CGsの位置が胴体部BO
sの移動にのみ基づいて変化するロボット装置を単純化
モデルとしたときに、その初期姿勢における4脚の着地
位置を示す。図13の(a)の斜視図と、図13の
(b)の平面図には、左前脚LF-leg_s、右前脚RF-l
eg_s、左後脚LR-leg_s、右後脚RR-leg_sの接地面上
の着地位置に基づいた仮想的な基準座標系(x−y座標
系)を示す。
【0087】x−y座標系の定義は、以下のとおりであ
る。歩行動作中においてロボット装置の胴体部は一般に
揺動と回転を伴うことがあるので、姿勢を表す座標系の
基準として、胴体ではなく接地面上に仮想的な基準座標
系を設定するのが好ましい。特に、この座標系は、4脚
の着地位置に基づいて定められる。この座標系の原点
は、その真上へ重心を移動した姿勢が、適当な評価方法
において、転倒に対して最も安定であると考えられるよ
うな点とする。したがって、この座標系の原点の真上を
中心として、重心を水平方向の適切な方向へ揺動させれ
ば、どの脚も平均的に安定に踏み換えることができる。
【0088】図14には前記単純化モデルの目的姿勢に
おける4脚の着地位置を示す。図14の(a)の斜視図
と、図14の(b)の平面図には、左前脚LF-leg_e、
右前脚RF-leg_e、左後脚LR-leg_e、右後脚RR-leg
_eの接地面上の着地位置に基づいた仮想的な座標系
(x’−y’座標系)を示す。
【0089】図13に示した初期姿勢における4脚の接
地面に対する接地位置と、図14に示した目的姿勢にお
ける4脚の接地位置は、x−y座標系とx’−y’座標
系とを一致させると図15の(a)に示すように、それ
ぞれ異なっている。
【0090】そこで、本発明では、図15の(b)に示
すように、x’−y’座標系の軸を平行移動する。その
際、4つの脚のうち一つの脚を適当に選択し、その初期
姿勢における位置と目的姿勢における位置を重ねる。図
15の(b)では、LR-leg_seと示すように、例えば
左後脚を選択して重ねる。これにより踏み換えが必要な
脚の数を3つに減らすことができる。この一つの脚を選
択する処理は、後述する評価関数に基づいて成される。
また、x−y座標系とx’−y’座標系の距離が最も近
くなるように、一つの脚を選択してもよい。
【0091】すると、踏み換え手順の選択肢の数は、4
つの脚から3つの脚を手順つきで選択する順列の数で表
せるので、4×3×2×1=24通りとなる。これが、
前記ステップS11の踏み換え手順の候補を全て列挙す
る処理である。
【0092】次に、このそれぞれについて適当な評価関
数を用いて評価を行う。これは、前記ステップS12と
した全ての候補を評価関数で評価する処理である。
【0093】踏み換え手順を評価するための評価関数
は、目的に応じて任意のものを適用可能である。本実施
の形態では、以下の3つに挙げる評価基準にしたがった
評価関数を用いる。1.つなぎ動作の直前に接地面から
離れていた脚(遊脚)をつなぎ動作の最初に踏み換える
手順は、バランスを崩しやすいので評価値を下げる。
2.つなぎ動作の直後に遊脚とする予定の脚をつなぎ動
作の最後に踏み換える手順は、バランスを崩しやすいの
で評価値を下げる。3.踏み換え前または踏み換え後に
追加の重心移動を必要とする手順は、バランスを保てな
いので評価値を下げる。脚を持ち上げるためには、脚を
持ち上げる直前に既に重心がその脚から離れた方向に移
動していないとバランスを崩してしまうので、重心の移
動が余分に必要となってしまう。このような踏み換え手
順は避けた方がよい、という主旨からの基準である。
【0094】そして、最も評価の高い踏み換え手順を選
択する。これが前記ステップS13の処理である。
【0095】次に、図9に示した胴体の水平方向への揺
動を計画する処理(ステップS2)の原理について説明
する。前記踏み換え動作を行っている間、ロボット装置
のバランスを保つため、胴体を水平方向へ適切に移動さ
せて、重心の接地面上への投影点が各時点での支持脚が
地面上に作る多角形(支持多角形)の内側に入るように
する。
【0096】踏み換え動作は3つの脚に対して順に行わ
れるから、各脚の踏み換えの期間において、胴体を持ち
上げる脚のちょうど対称位置方向側、あるいは反対側
(たとえば、右前脚に対しては左後脚方向、左前脚に対
しては右後脚方向)に適当な振幅によって中央からシフ
トした位置(安定な胴体位置)へ平行移動していれば、
バランスを保つことができる。この際の振幅はロボット
装置に合わせて適当に決められる定数である。ただし、
滑らかな動作をさせる目的のため平行移動の起動は連続
で滑らかな曲線であることが望ましい。
【0097】そこで、本発明では、初期姿勢から目的姿
勢につなぐ動作のための各脚の踏み換え期間の中間の時
点にて前記重心の位置を、重心移動軌跡上で制御するた
めに定義された制御点を用い、適当な補間関数により補
間して滑らかな曲線を生成する。つまり、各脚の踏み換
え期間の中間の時点において、安定な胴体位置を、軌道
の制御点として定義し、この制御点を用いて適当な補間
関数によって滑らかな曲線を生成する。
【0098】以下、揺動動作の二つの具体例について説
明する。
【0099】先ず、図16及び図17を用いて、最初の
脚の踏み換え時点及び最後の脚の踏み換え時点で重心が
支持多角形内に入っている場合の揺動動作について説明
する。この具体例は、図16の(a)に示すタイミング
チャートにおいて、時間ta〜時間tdまでにつなぎ動
作(図中、Transition Motionと示す)が行われる場合
の揺動動作である。
【0100】なお、前記踏み換え手順の計画処理によ
り、既に図16の(a)に示す時間taにおける初期姿
勢(図16の(b))から、右前脚RF-leg_s、左前脚
LF-leg_s、右後脚RR-leg_sという順番で踏み換える
ことと、左後脚RR-leg_sを重ねることは決定されてい
るとする。そして、目的姿勢において前記4脚は、右前
脚RF-leg_e、左前脚LF-leg_e、右後脚RR-leg_e、
左後脚LR-leg_eとして図16の(c)に示す位置に踏
み換えられる。
【0101】図16の(a)のタイミングチャートにお
いて、時間taから時間tbの右前脚RF-leg_sの踏み
換え期間にあっては、右前脚RF-leg_sと対称位置方向
にある踏み換え期間の中間時点における、図7に示す制
御点Pc_LRを用いた適当な補間関数によって重心の滑
らかな移動軌跡(曲線)を生成する。
【0102】ここで、図17はx−y座標系とx’−
y’座標系における重心CGの時間変化に対する軌跡を
示している。初期姿勢の重心GC_sの位置はPO_s、
目的姿勢の重心GC_eの位置はPO_eである。また、
×印で示す前記制御点Pc_LRや、後述の他の制御点P
c_RR、Pc_LFは、歩行に際して重心が揺動する基準と
なる矩形Awの各頂点に位置する。この実施の形態では
矩形Awは正方形であるが、胴体部等の形状や、重量等
によっては長方形であったり、他の形状となることもあ
る。
【0103】図16の(a)の時間tbから時間tcの
左前脚LF-leg_sの踏み換え期間にあっては、左前脚L
F-leg_sと対称位置方向にある前記踏み換え期間の中間
時点における図17の制御点Pc_RRを用いた適当な補
間関数によって滑らかな曲線を生成する。
【0104】時間tcから時間tdの右後脚RR-leg_s
の踏み換え期間にあっては、右後脚RR-leg_sと対称位
置方向にある前記踏み換え期間の中間時点における図1
7の制御点Pc_LFを用いた適当な補間関数によって滑
らかな曲線を生成する。
【0105】このように最初の脚の踏み換え時点及び最
後の脚の踏み換え時点で重心が支持多角形内に入ってい
る場合の揺動動作では、図17に示すような各時刻t
a,tb,tc,tdにおける重心が位置する曲線を前
記各制御点を用いて滑らかに生成することができる。
【0106】次に、図18及び図19を用いて、最初の
脚の踏み換え時点で重心が支持多角形内に入っていない
場合の揺動動作について説明する。この具体例は、図1
8の(a)に示すタイミングチャートにおいて、時間t
e〜時間tiまでにつなぎ動作(図中、Transition Mot
ionと示す)を行うときの揺動動作である。ここでは、
時間teから時間tfまでの期間Tem_mは、踏み換
え前の重心移動を行うステップ(図中にはhorizontal b
ody movement before stepeと示す)に費やす。重心を
水平方向に平行移動するだけの期間だけ実際の踏み換え
を待つことになる。
【0107】なお、踏み換え手順の計画処理により、既
に図18の(a)に示す時間teにおける重心移動前の
初期姿勢(図16の(b))の後、重心移動を待って
(図16の(c))、左前脚LF-leg_s、右前脚RF-l
eg_s、右後脚RR-leg_sという順番で踏み換えること
と、左後脚LR-leg_sを重ねることは決定されていると
する。そして、目的姿勢においては前記4脚は、右前脚
RF-leg_e、左前脚LF-leg_e、右後脚RR-leg_e、左
後脚LR-leg_eとして図18の(d)に示す位置に踏み
換えられる。
【0108】図18の(a)のタイミングチャートにお
ける、踏み換え前の重心移動ステップが必要な初期姿勢
(時間te)では、図18の(b)に示すように、始め
に遊脚とする左前脚LF-leg_sを除いた支持多角形(三角
形)の内部に、重心CG_sが入っていない。このまま左
前脚LF-leg_sを遊脚にすればロボット装置は転倒して
しまう。そこで、時間teから時間tfまでの期間Te
m_mにて踏み換え前の重心移動を行う。図18の
(c)にはこの重心移動によって胴体をBO_sからB
O_s’に平行移動することによって前記支持多角形内
に入れられた重心CG_s’を示す。
【0109】この様子について図19を用いて以下に説
明する。なお、図19も図17と同様にx−y座標系と
x’−y’座標系における重心CGの時間変化を示して
いる。初期姿勢の重心GC_sの位置PO_s、目的姿勢
の重心GC_eの位置PO_eや、×印で示す各制御点も
同様のものである。また、揺動の基準範囲を示す矩形A
wも同じように定義できるものである。
【0110】先ず、時間teにおける重心CG_sの位
置PO_sは、前述したように支持多角形に入っていな
いので時間tfまでの期間Tem_mにて、左前脚LF-
lef_sの対称位置にある制御点Pc_RR方向の中間位置
(intermediate position)PO_intに重心GC_s
を動かす。これが図18の(c)に示した状態である。
【0111】その後、時間tfから時間tgの左前脚L
F-leg_sの踏み換え期間にあっては左前脚LF-leg_sと
対称位置方向にある図19の制御点Pc_RRを用いた適
当な補間関数によって滑らかな曲線を生成する。
【0112】時間tgから時間thの右前脚RF-leg_s
の踏み換え期間にあっては右前脚RF-leg_sと対称位置
方向にある図18の制御点Pc_LRを用いた適当な補間
関数によって滑らかな曲線を生成する。
【0113】時間thから時間tiの右後脚RR-leg_s
の踏み換え期間にあっては右後脚RR-leg_sと対称位置
方向にある図18の制御点Pc_LFを用いた適当な補間
関数によって滑らかな曲線を生成する。
【0114】このように最初の脚の踏み換え時点で重心
が支持多角形内に入っていない場合のつなぎ動作におけ
る揺動動作では、時間teから時間tfまでの期間Te
m_mにて踏み換え前の重心移動ステップを行い、その
後に、時間tf,tg,th,tiにおける重心が位置
する曲線を前記各制御点を用いて滑らかに生成する。
【0115】同様に、終了姿勢と踏み換え手順の組み合
わせによっては、最後の踏み換え時点で重心が安定な支
持多角形の内側にないことがあり、その場合は、最後の
踏み換えのあとに、重心を水平方向へ平行移動するだけ
の期間を追加する。
【0116】ここまで説明した揺動動作の原理に基づい
た揺動の事前処理計画について以下に説明する。踏み換
え動作を3歩で行うことを前提とした揺動の事前の具体
的な処理例を図11に示す。踏み換え前の重心移動が必
要であるか否かをステップS21にて判断し、必要であ
るとき(YES)にはステップS22に進み、不要であ
る(NO)ときにはステップS23に進む。このステッ
プS21の判断処理は、図18の(b)に示したよう
に、始めに遊脚とする左前脚LF-leg_sを除いた支持多角
形(三角形)の内部に重心CG_sが入っていないとき
に、そのままにしていたのではロボット装置が転倒して
しまうのを避けるために必要とされる。
【0117】このステップS21の判断処理は、歩行動
作の基になる歩行パターンを切り換えるときに、胴体部
に基づく重心の位置が重心位置計算工程にて計算されて
いることが前提となって行われる。重心位置計算工程に
て計算された重心の位置が前記支持多角形の内部に入っ
ているか否かによって、踏み換え前の重心移動が必要か
不要かを判断することになる。
【0118】ステップS22は、ステップS21にて踏
み換え前の重心移動が必要である(YES)と判断され
た後に行われる処理であり、1歩目の踏み換えと、踏み
換え前の重心移動を計画する処理である。ここでは、踏
み換え前に重心移動を計画し、重心を前記支持多角形の
内部に入れてから1歩目の踏み換えを行っている。すな
わち、重心を水平方向に平行移動するだけの期間だけ実
際の踏み換えを待ってから1歩目の踏み換えを行う。1
歩目の踏み換え期間にあっては、遊脚と対称位置方向に
ある前記制御点を用いた適当な補間関数によって滑らか
な曲線を計画により生成するものである。
【0119】ステップS23は、ステップS21にて踏
み換え前の重心移動が不要である(NO)と判断された
後に行われる処理であり、1歩目の踏み換え中の重心移
動を計画する。
【0120】次に、ステップS24では、2歩目の踏み
換え中の重心移動を計画する。ここでも、遊脚と対称位
置方向にある前記制御点を用いた適当な補間関数によっ
て滑らかな曲線を計算により生成するものである。
【0121】この後、ステップS25に進んで、3歩目
の踏み換え後の重心移動が必要であるか否かを判断す
る。3歩目の踏み換え後の重心移動が必要である(YE
S)と判断すればステップS26に進み、3歩目の踏み
換え後の重心移動が不要である(NO)と判断すればス
テップS27に進む。このステップS25の処理は、3
歩目の重心の位置が前記支持多角形の内部に入っている
か否かによって、踏み換え後の重心移動が必要か不要か
を判断することになる。
【0122】ステップS26は、ステップS25での判
断にて踏み換え後の重心移動が必要である(YES)と
判断された後に行われる処理であり、3歩目の踏み換え
時の重心の移動と、踏み換え後の重心移動を計算する処
理である。ここでは、3歩目の踏み換え後の重心を前記
制御点を用いて計算した後に、それを支持多角形の内部
に移動する処理である。
【0123】ステップS27では、ステップS25での
判断にて踏み換え後の重心移動が不要である(YES)
と判断された後に行われる処理であり、3歩目の踏み換
え時の重心の位置を前記制御点を用いて計算する。
【0124】胴体の高さと傾きの遷移動作を計画する処
理は、初期姿勢における胴体の高さ、傾きを目的姿勢に
おける胴体の高さ、傾きへ向かって単調に遷移させるた
めの事前処理である。
【0125】以上に説明したつなぎ動作生成の事前処理
の後に、図12に示すつなぎ動作生成処理が行われる。
先ず、ステップS31にて踏み換え前の動作が必要か否
かを判断する。これはステップS21において事前に計
画された処理である。踏み換え前の動作が必要である
(YES)と判断すれば、ステップS32に進んで、ス
テップS22にて事前に計画した処理に基づいて踏み換
え前の動作を生成する。また、踏み換え前の動作が不要
である(NO)と判断すれば、ステップS33に直接進
んで1歩目の踏み換えの動作を生成する。ステップS3
1後に直接行われるのであれば前記ステップS23にて
事前に計画された曲線にしたがって、1歩目の踏み換え
動作を生成する。
【0126】次に、ステップS34にて2歩目の踏み換
え動作を、ステップS24にて計画された重心移動の曲
線にしたがって生成する。また、ステップS35では3
歩目の踏み換え動作を既に計画により求められた曲線に
したがって生成する。
【0127】そして、ステップS36にて3歩目の踏み
換え後の動作が、前記ステップS25の判断に基づいて
必要か否かを判断し、必要であれば(YES)ステップ
S37に進んでステップS26にて事前に計画された通
りに重心移動を行って踏み換え後の動作を生成する。ス
テップS36にて3歩目の踏み換え後の動作が不要であ
れば(NO)つなぎ動作生成処理を終了する。
【0128】そして、ロボット装置1は、胴体の高さ、
傾きを遷移させる動作を、初期姿勢におけるそれらから
目的姿勢におけるそれらへ単調に遷移する。
【0129】以上に説明したつなぎ動作生成の事前処理
と、つなぎ動作生成処理を、ロボット装置が実行すると
により、ロボット装置は、脚を一つずつ置きなおして着
地位置を変更する踏み換え動作と、それに伴いバランス
を保つため胴体を水平方向へ揺動させる揺動動作と、胴
体の高さと傾きを初期姿勢から目的姿勢へ遷移させる遷
移動作の3つを同時に並行して実施し、つなぎ動作によ
り、バランスを保ちつつ滑らか、かつ速やかに複数の歩
行パターンを切り換える。
【0130】なお、上述したようなロボット装置1を制
御する歩行制御プログラムを含んだ制御プログラムは、
予めフラッシュROM12に格納されているものとして
説明したが、ロボット装置が読取可能な形式で記録媒体
に記録して提供してもよい。制御プログラムを記録する
記録媒体としては、磁気読取方式の記録媒体(例えば、
磁気テープ、磁気ディスク、磁気カード)、光学読取方
式の記録媒体(例えば、CD−ROM、MO、CD−
R、DVD)等が考えられる。記録媒体には、半導体メ
モリ((矩形型、正方形型等の形状は問わない。)、I
Cカード)等の記憶媒体も含まれる。また、制御プログ
ラムは、いわゆるインターネット等の情報ネットワーク
を介して提供されてもよい。なお、本発明は、上述した
実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要
旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であるこ
とは勿論である。本実施の形態では、4足歩行の脚式移
動ロボットに関して説明したが、ロボット装置は、3、
5、6、7・・・等の多足にて歩行動作するものであれ
ば適用可能である。
【0131】
【発明の効果】本発明によれば、バランスを保ちつつ滑
らか、かつ速やかに歩行パターンを切り換えることがで
きるロボット装置及びその歩行制御方法を提供できる。
また、ロボット装置にて実行され、ロボット装置のバラ
ンスを保ちつつ滑らか、かつ速やかに歩行パターンを切
り換えることのできる歩行制御プログラムを提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるロボット装置の外
観構成を示す斜視図である。
【図2】同ロボット装置の回路構成を示すブロック図で
ある。
【図3】同ロボット装置のソフトウェア構成を示すブロ
ック図である。
【図4】同ロボット装置のソフトウェア構成におけるミ
ドル・ウェア・レイヤの構成を示すブロック図である。
【図5】同ロボット装置のソフトウェア構成におけるア
プリケーション・レイヤの構成を示すブロック図であ
る。
【図6】同アプリケーション・レイヤの行動モデルライ
ブラリの構成を示すブロック図である。
【図7】同ロボット装置の行動決定のための情報となる
有限確率オートマトンを説明するために使用した図であ
る。
【図8】有限確率オートマトンの各ノードに用意された
状態遷移表を示す図である。
【図9】つなぎ動作生成の事前処理を示すフローチャー
トである。
【図10】踏み換え手順を計画する処理を示すフローチ
ャートである。
【図11】胴体の水平方向への揺動の計算処理を示すフ
ローチャートである。
【図12】つなぎ動作生成処理を示すフローチャートで
ある。
【図13】初期姿勢における4脚の接地面に対する接地
位置を示す図である。
【図14】目的姿勢における4脚の接地面に対する接地
位置を示す図である。
【図15】x−y座標系、x’−y’座標系に対する初
期姿勢及び目的姿勢における4脚の接地位置を示す図で
ある。
【図16】最初の脚の踏み換え時点及び最後の脚の踏み
換え時点で重心が支持多角形内に入っている場合の揺動
動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図17】最初の脚の踏み換え時点及び最後の脚の踏み
換え時点で重心が支持多角形内に入っている場合の重心
の移動を説明するための図である。
【図18】最初の脚の踏み換え時点で重心が支持多角形
内に入っていない場合の揺動動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。
【図19】最初の脚の踏み換え時点で重心が支持多角形
内に入っていない場合の重心の移動を説明するための図
である。
【符号の説明】
1 ロボット装置、2 胴体部ユニット、3A〜3D
脚部ユニット、10CPU、11 DRAM、12 フ
ラッシュROM、40 ミドル・ウェア・レイヤ
フロントページの続き Fターム(参考) 2C150 CA02 DA05 DA24 DA26 DA27 DA28 EB01 EC03 ED10 ED42 ED52 EF07 EF16 EF17 EF22 EF23 EF33 EF36 3C007 AS36 CS08 HS09 HS27 KS21 KS24 KS31 KS36 KS39 KT01 MT14 WA04 WA14 WB03 WB05 WB19 WC13

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の脚をそれぞれ自在に駆動しながら
    接地面に対して胴体部を移動する歩行動作を行うロボッ
    ト装置において、 前記歩行動作の基になる歩行パターンを切り換えるとき
    に、初期姿勢から目的姿勢につなぐ動作を各脚の踏み換
    えを制御して行う制御手段を備え、 前記制御手段は、前記多数の脚の内の一つの脚位置を重
    ね、残りの脚について所定の評価関数により踏み換え手
    順を決めることを特徴とするロボット装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記踏み換え手順に基
    づいた残りの各脚の各踏み換え位置に応じて前記胴体部
    に基づいた重心を踏み換え脚と対称位置方向にその都度
    移動することを特徴とする請求項1記載のロボット装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記胴体部に基づいた
    重心を、接地面に接地している支持脚が形成する支持多
    角形内に移動することを特徴とする請求項2記載のロボ
    ット装置。
  4. 【請求項4】 多数の脚をそれぞれ自在に駆動しながら
    接地面に対して胴体部を移動する歩行動作の基になる歩
    行パターンを切り換えるために、初期姿勢から目的姿勢
    につなぐ動作を各脚の踏み換えにより行うロボット装置
    の歩行制御方法において、 前記多数の脚の内の一つの脚位置を重ねながら、前記初
    期姿勢を規定するための座標軸x−yに対して前記目的
    姿勢を規定するための座標軸x’−y’を平行移動し
    て、踏み換え手順の候補を全て列挙する踏み換え手順候
    補列挙工程と、 前記踏み換え手順候補列挙工程にて列挙した踏み換え手
    順候補を所定の評価関数に基づいて評価する評価工程
    と、 前記評価工程により得られた評価結果に基づいて踏み換
    え手順を選択する踏み換え手順選択工程と、 前記踏み換え手順選択工程により決定された踏み換え手
    順を実行する踏み換え実行工程とを備えることを特徴と
    するロボット装置の歩行制御方法。
  5. 【請求項5】 前記踏み換え実行工程は、前記踏み換え
    手順選択工程で選択された踏み換え手順に基づいた各踏
    み換え位置に応じて前記胴体部に基づいた重心を踏み換
    え脚と対称位置方向にその都度移動する重心移動工程を
    備えてなり、この重心移動工程で重心を移動しながら脚
    を踏み換えることを特徴とする請求項4記載のロボット
    装置の歩行制御方法。
  6. 【請求項6】 前記重心移動工程は、前記胴体部に基づ
    いた重心を、接地面に接地している脚が形成する支持多
    角形内に移動することを特徴とする請求項5記載のロボ
    ット装置の歩行制御方法。
  7. 【請求項7】 多数の脚をそれぞれ自在に駆動しながら
    接地面に対して胴体部を移動する歩行動作の基になる歩
    行パターンを切り換えるために、初期姿勢から目的姿勢
    につなぐ動作を各脚の踏み換えにより行うロボット装置
    が実行するロボット装置の歩行制御プログラムにおい
    て、 前記多数の脚の内の一つの脚位置を重ねながら、前記初
    期姿勢を規定するための座標軸x−yに対して前記目的
    姿勢を規定するための座標軸x’−y’を平行移動し
    て、踏み換え手順の候補を全て列挙する踏み換え手順候
    補列挙工程と、 前記踏み換え手順候補列挙工程にて列挙した踏み換え手
    順候補を所定の評価関数に基づいて評価する評価工程
    と、 前記評価工程により得られた評価結果に基づいて踏み換
    え手順を選択する踏み換え手順選択工程と、 前記踏み換え手順選択工程により決定された踏み換え手
    順を実行する踏み換え実行工程とを備えてなることを特
    徴とするロボット装置の歩行制御プログラム。
  8. 【請求項8】 前記踏み換え実行工程は、前記踏み換え
    手順選択工程で選択された踏み換え手順に基づいた各脚
    の各踏み換え位置に応じて前記胴体部に基づいた重心を
    踏み換え脚と対称位置方向にその都度移動する重心移動
    工程を備えてなり、この重心移動工程で重心を移動しな
    がら脚を踏み換えることを特徴とする請求項7記載のロ
    ボット装置の歩行制御プログラム。
  9. 【請求項9】 前記重心移動工程は、前記胴体部に基づ
    いた重心を、接地面に接地している脚が形成する支持多
    角形内に移動することを特徴とする請求項8記載のロボ
    ット装置の歩行制御プログラム。
  10. 【請求項10】 多数の脚をそれぞれ自在に駆動しなが
    ら接地面に対して胴体部を移動する歩行動作を行うロボ
    ット装置において、 前記歩行動作の基になる歩行パターンを切り換えるとき
    に、接地面に接地している支持脚が形成する支持多角形
    内に胴体部に基づいた重心を移動させてゆく制御手段を
    備え、 前記制御手段は、初期姿勢から目的姿勢につなぐ動作の
    ための各脚の踏み換え期間の中間の時点にて前記重心の
    位置を重心移動軌跡上で制御するために定義された制御
    点を用いて前記重心移動軌跡を適当な補間関数により補
    間して滑らかな曲線を生成することを特徴とするロボッ
    ト装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、前記多数の脚の内の
    一つの脚位置を重ね、残りの脚について所定の評価関数
    により踏み換え手順を決めてから、前記初期姿勢から目
    的姿勢につなぐ動作のための各脚の踏み換えを行わせる
    ことを特徴とする請求項10記載のロボット装置。
  12. 【請求項12】 前記脚の最初の踏み換え時点で重心が
    前記支持多角形内に無いとき、前記制御手段は最初の踏
    み換え前に、重心を水平方向に平行移動することを特徴
    とする請求項10記載のロボット装置。
  13. 【請求項13】 多数の脚をそれぞれ自在に駆動しなが
    ら接地面に対して胴体部を移動する歩行動作を行うロボ
    ット装置の歩行制御方法において、 前記歩行動作の基になる歩行パターンを切り換えるとき
    に、胴体部に基づく重心の位置が、接地面に接地してい
    る支持脚が形成する支持多角形内に入っているか否かを
    判断する重心位置判断工程と、 前記重心位置判断工程による判断結果に基づいて初期姿
    勢から目的姿勢につなぐ動作のための各脚の踏み換え期
    間の中間の時点にて前記重心の位置を重心移動軌跡上で
    制御するために定義された制御点を用いて適当な補間関
    数により補間して滑らかな重心移動軌跡による曲線を生
    成する曲線生成工程とを有し、 前記曲線生成工程で生成された曲線に沿って重心位置を
    移動しながら前記歩行パターンを切り換えることを特徴
    とするロボット装置の歩行制御方法。
  14. 【請求項14】 多数の脚をそれぞれ自在に駆動しなが
    ら接地面に対して胴体部を移動する歩行動作を行うロボ
    ット装置が実行するロボット装置の歩行制御プログラム
    において、 前記歩行動作の基になる歩行パターンを切り換えるとき
    に、胴体部に基づく重心の位置が、接地面に接地してい
    る支持脚が形成する支持多角形内に入っているか否かを
    判断する重心位置判断工程と、 前記重心位置判断工程による判断結果に基づいて初期姿
    勢から目的姿勢につなぐ動作のための各脚の踏み換え期
    間の中間の時点にて前記重心の位置を重心移動軌跡上で
    制御するために定義された制御点を用いて適当な補間関
    数により補間して滑らかな重心移動軌跡による曲線を生
    成する曲線生成工程とを有し、 前記曲線生成工程で生成された曲線に沿って重心位置を
    移動しながら前記歩行パターンを切り換えることを特徴
    とするロボット装置の歩行制御プログラム。
  15. 【請求項15】 多数の脚をそれぞれ自在に駆動しなが
    ら接地面に対して胴体部を移動する歩行動作を行うロボ
    ット装置において、 前記歩行動作の基になる歩行パターンを切り換えるとき
    に、初期姿勢から目的姿勢につなぐ動作を各脚の踏み換
    えを接地面に接地している支持脚が形成する支持多角形
    内に胴体部に基づいた重心を移動させながら複数の脚に
    行わせる制御手段を備え、 前記制御手段は、前記多数の脚の内の一つの脚位置を重
    ね、残りの脚について所定の評価関数により踏み換え手
    順を決め、かつ初期姿勢から目的姿勢につなぐ動作のた
    めの各脚の踏み換え期間の中間の時点にて前記重心の位
    置を重心移動軌跡上で制御するために定義された制御点
    を用いて前記重心移動軌跡を適当な補間関数により補間
    して滑らかな曲線を生成することを特徴とするロボット
    装置。
  16. 【請求項16】 前記脚の最初の踏み換え時点で重心が
    前記支持多角形内に無いとき、前記制御手段は最初の踏
    み換え前に、重心を水平方向に平行移動するだけの期間
    を待つことを特徴とする請求項15記載のロボット装
    置。
  17. 【請求項17】 多数の脚をそれぞれ自在に駆動しなが
    ら接地面に対して胴体部を移動する歩行動作を行うロボ
    ット装置の歩行制御方法において、 前記多数の脚の内の一つの脚位置を重ねながら、前記初
    期姿勢を規定するための座標軸x−yに対して前記目的
    姿勢を規定するための座標軸x’−y’を平行移動し
    て、踏み換え手順の候補を全て列挙する踏み換え手順候
    補列挙工程と、 前記踏み換え手順候補列挙工程にて列挙した踏み換え手
    順候補を所定の評価関数に基づいて評価する評価工程
    と、 前記評価工程により得られた評価結果に基づいて踏み換
    え手順を選択する踏み換え手順選択工程と、 前記踏み換え手順選択工程により決定された踏み換え手
    順を実行するときの、胴体部に基づく重心の位置が、接
    地面に接地している支持脚が形成する支持多角形内に入
    っているか否かを判断する重心位置判断工程と、 前記重心位置判断工程による判断結果に基づいて初期姿
    勢から目的姿勢につなぐ動作のための各脚の踏み換え期
    間の中間の時点にて前記重心の位置を重心移動軌跡上で
    制御するために定義された制御点を用いて適当な補間関
    数により補間して滑らかな重心移動軌跡による曲線を生
    成する曲線生成工程とを有し、 前記曲線生成工程で生成された曲線に沿って重心位置を
    移動しながら前記歩行パターンを切り換えることを特徴
    とするロボット装置の歩行制御方法。
  18. 【請求項18】 多数の脚をそれぞれ自在に駆動しなが
    ら接地面に対して胴体部を移動する歩行動作を行うロボ
    ット装置が実行するロボット装置の歩行制御プログラム
    において、 前記多数の脚の内の一つの脚位置を重ねながら、前記初
    期姿勢を規定するための座標軸x−yに対して前記目的
    姿勢を規定するための座標軸x’−y’を平行移動し
    て、踏み換え手順の候補を全て列挙する踏み換え手順候
    補列挙工程と、 前記踏み換え手順候補列挙工程にて列挙した踏み換え手
    順候補を所定の評価関数に基づいて評価する評価工程
    と、 前記評価工程により得られた評価結果に基づいて踏み換
    え手順を選択する踏み換え手順選択工程と、 前記踏み換え手順選択工程により決定された踏み換え手
    順を実行するときの、胴体部に基づく重心の位置が、接
    地面に接地している支持脚が形成する支持多角形内に入
    っているか否かを判断する重心位置判断工程と、 前記重心位置判断工程による判断結果に基づいて初期姿
    勢から目的姿勢につなぐ動作のための各脚の踏み換え期
    間の中間の時点にて前記重心の位置を重心移動軌跡上で
    制御するために定義された制御点を用いて適当な補間関
    数により補間して滑らかな重心移動軌跡による曲線を生
    成する曲線生成工程とを有し、 前記曲線生成工程で生成された曲線に沿って重心位置を
    移動しながら前記歩行パターンを切り換えることを特徴
    とするロボット装置の歩行制御プログラム。
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