JP2003135341A - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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JP2003135341A
JP2003135341A JP2001336316A JP2001336316A JP2003135341A JP 2003135341 A JP2003135341 A JP 2003135341A JP 2001336316 A JP2001336316 A JP 2001336316A JP 2001336316 A JP2001336316 A JP 2001336316A JP 2003135341 A JP2003135341 A JP 2003135341A
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booster circuit
vacuum cleaner
motor
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JP2001336316A
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Kazuhiko Asada
和彦 麻田
Masaki Takahashi
正樹 高橋
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気掃除機のインバータ回路から電動機に供
給される電流の値を抑え、装置を小型、低コストとする
こと。 【解決手段】 昇圧回路104は、電池103の電圧よ
りも高い電圧をインバータ回路105に入力し、電動機
109はインバータ回路105から巻線106に電流を
受け、ファン110を回転してゴミを吸う構成とした。
したがって、電池103から供給される低電圧大電流
が、昇圧回路104で、高電圧小電流に変換され、イン
バータ回路105から電動機109に供給される電流の
値が抑えられることから、装置を小型、低コスト化でき
るようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用、事務所や
店舗や工場など業務用に使用される、電気掃除機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種電気掃除機としては、特開
2001−212052号公報に記載されているような
ものがあった。図8は、前記公報に記載された従来の電
気掃除機を示すものである。
【0003】図8において、掃除機本体10内の電池室
14に設けられた蓄電池13からモーター11に電力を
供給して、床ノズル15からゴミを空気と一緒に吸い込
み、ゴミを集塵室12に蓄えるものとなっており、電源
コードを引き回すことなく掃除作業が行えることが述べ
られているものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の構成の電気掃除機では、良好な掃除作業を行わせよ
うとして吸い込み仕事率を高めるためモーター11の入
力電力を高めようとした場合、モーター11の形状、重
量が大となると同時に、蓄電池13から取り出す電流が
大となる傾向がある。
【0005】モーター11を小型とするための設計とし
ては、回転速度を高速とすることが有効となるが、その
場合には整流子モーターと呼ばれる構造のモーターでは
信頼性が問題となり、永久磁石と巻線を有し、ブラシと
整流子を持たないモーターをインバータ回路によって駆
動するブラシレスDCモータと呼ばれる構造とする必要
性が高まる。
【0006】しかし、ここで蓄電池から取り出す電流が
大きい場合には前記インバータ回路内に流れる電流が大
となるので、インバータ回路の形状が大となり、重量も
大となるという課題を有していた。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決す
るために、本発明の電気掃除機は、電池と、昇圧回路
と、インバータ回路と、巻線と永久磁石を有する電動機
と、ファンとを有し、前記昇圧回路は、前記電池の電圧
よりも高い電圧を前記インバータ回路に入力し、前記電
動機は前記インバータ回路から前記巻線に電流を受けて
前記ファンを回転してゴミを吸う構成とする。
【0008】これによって、少ない本数の電池から供給
される低電圧大電流が、昇圧回路で、高電圧小電流に変
換され、インバータ回路から電動機に供給される電流の
値は抑えられることから、前記インバータ回路を小型
で、軽量とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、電池
と、昇圧回路と、インバータ回路と、巻線と永久磁石を
有する電動機と、ファンとを有し、前記昇圧回路は、前
記電池の電圧よりも高い電圧を前記インバータ回路に入
力し、前記電動機は前記インバータ回路から前記巻線に
電流を受けて前記ファンを回転してゴミを吸う構成とす
ることにより、少ない直列接続本数の電池から得られる
低電圧大電流を、前記昇圧回路によって高電圧小電流に
変換して前記インバータ回路が動作されることから、前
記インバータ回路内に流れる電流の値が小さくてすみ、
装置の小型化、低価格が可能となるものである。
【0010】請求項2に記載の発明は、特に請求項1記
載の昇圧回路が、出力電圧を可変とすることにより吸引
力の加減を行う構成とすることにより、吸引力の加減が
簡単に行うことができ、インバータ回路や電動機の損失
増加を起こすこともなく、高効率の運転ができるものと
なる。
【0011】請求項3に記載の発明は、特に請求項1ま
たは2に記載の電動機の巻線電流を検知するモータ電流
検知回路を有し、昇圧回路は、前記モータ電流検知回路
の値が所定値を越えないように前記昇圧回路の出力電圧
を制御する構成とすることにより、実際の掃除作業にお
ける非掃除状態、すなわちファンの負荷が開放に近い条
件におけるトルクの増大、インバータ出力電流の増大、
電池からの消費電力の増大を防ぎ、ムダな電力消耗を無
くして電池の使用時間を拡大するとともに、インバータ
回路や電動機などの構成部品の発熱を抑え信頼性の高い
装置の実現を可能とさせるものである。
【0012】請求項4に記載の発明は、特に請求項1ま
たは2に記載の昇圧回路の出力電流を検知する昇圧回路
出力電流検知回路を有し、昇圧回路は、前記昇圧回路出
力電流検知回路の値が所定値を越えないように前記昇圧
回路の出力電圧を制御する構成とすることにより、実際
の掃除作業における非掃除状態、すなわちファンの負荷
が開放に近い条件におけるトルクの増大、インバータ出
力電流の増大、電池からの消費電力の増大、また昇圧回
路の過大電流も防ぎ、ムダな電力消耗を無くして電池の
使用時間を拡大するとともに、インバータ回路や電動機
などの構成部品の発熱を抑え信頼性の高い装置の実現を
可能とさせるものである。
【0013】請求項5に記載の発明は、特に請求項1か
ら4のいずれか1項に記載の昇圧回路は、電動機の回転
速度が所定値を越えないように前記昇圧回路の出力電圧
を制御する構成とすることにより、実際の掃除作業にお
いてファンの入り口部分が、何かに吸い付いた状態など
で締め切られ、空気の流量[立米/秒]が極端に小さく
なった場合に、前記電動機の回転速度が過大とならない
ように抑えることができ、これによって前記電動機およ
びファンに必要な機械的強度を下げて、装置を簡単、低
コストとし、また無駄な電力消費を抑え、使い勝手も改
善できるものとなる。
【0014】請求項6に記載の発明は、特に請求項3か
ら5のいずれか1項に記載の所定値を、掃除機の吸込仕
事率が略最大となるPQ点付近の負荷条件に設定するこ
とにより、実際の掃除作業において最も吸い込み力が必
要とされるファンの負荷条件においては、十分な電力を
前記電池から昇圧回路、インバータ回路を通して電動機
に供給するとともに、それ以外の負荷条件においては、
ムダな電力を抑え、電池の消耗速度を抑えて、長時間の
使用も可能とすることができるものとなる。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。
【0016】(実施例1)図1は、本発明の第1の実施
例における電気掃除機まわりの概略断面図を示すもので
ある。図1において、掃除機本体101と充電器102
からなる電気掃除機は、掃除機本体101内に、ニッケ
ル水素形で一本当たり1.2Vの電圧を有するセルを2
0本直列接続して24Vとした充電式の電池103、電
池103から受けた24Vの直流電圧を、それよりも高
い電圧である最大60Vとして出力する昇圧回路10
4、昇圧回路104から出力される直流電圧を受けて動
作するインバータ回路105を備えている。
【0017】インバータ回路105の出力には、巻線1
06と永久磁石107、108を有するブラシレスDC
形の電動機109が接続され、電動機109は2極の構
成で、インバータ回路105から巻線106に電流を受
けて最大毎分50000回転で回転し、軸出力をファン
110に供給し、回転駆動され、ゴミを吸うものとなっ
ている。
【0018】さらに、本実施例では、昇圧回路104の
出力電圧は可変であり、24Vから60Vまでの範囲で
加減することにより、吸引力の加減を行うことができる
ものとなっている。
【0019】掃除機本体101には、さらに車輪11
1、112、ゴミ集塵用の紙袋113、床ノズル11
4、および吸引力を強設定と弱設定を切り換えるボタン
115、運転と停止を切り換えるボタン116、充電時
に充電器102から電気パワーを受けるための接点11
7が設けられている。
【0020】一方充電器102は、充電時に掃除機本体
101に電気パワーを出力するための接点118、電源
回路119、電源コード120、電源プラグ121が設
けられていて、コンセントまできている100V50H
zまたは60Hzの交流電源を電源プラグ121から受
けて、電源回路119まで電源コードによって引き込ん
だものを電源回路119で直流の24Vに変換して接点
118に出力する構成となっている。
【0021】図2は、本実施例の掃除機本体101の回
路図を示している。図2において、昇圧回路104は、
電池103に並列接続したコンデンサ130、フェライ
トコアにエナメル線を巻いて構成したチョークコイル1
31、MOSFETによって構成したスイッチング素子
132、高速の逆回復特性を有するローロス形のダイオ
ード133、昇圧回路出力に設けたコンデンサ134、
スイッチング素子132を200kHzの周波数でオン
オフ制御するチョッパ駆動回路135によって構成され
ている。
【0022】インバータ回路105は、昇圧回路104
の出力電圧Voutを受けて動作するものであり、IG
BTを用いて構成したスイッチング素子140、14
1、142、143、144、145、およびこれらの
スイッチング素子のオンオフを制御する制御回路146
によって構成されている。
【0023】電動機109は3相の巻線106がインバ
ータ回路105の3相の出力に接続され、ネオジ焼結形
の永久磁石107、108を回転自在に設けた上、回転
方向の永久磁石107、108の位置、すなわち位相を
捉えるため、ホールICを用いた位置検知手段150、
151、152が設けられたものとなっている。
【0024】本実施例においては、電気角120度の位
置間隔で設けられた位置検知手段150、151、15
2の各信号出力の論理の値がHであるのかLであるのか
が制御回路146に読み込まれ、電気角60度毎にその
論理の組み合わせが順々に変化していくことが検知され
ると、制御回路146の作用として、スイッチング素子
140、141、142、143、144、145を論
理に従って叩き、巻線106が永久磁石107、108
に対してフレミングの左手の法則の力が最も大となる位
置にある電流ベクトルになるような電流の供給を、電動
機109に対して行うことにより、トルクが発生して効
率的な回転運動をなすものとなっている。
【0025】電動機109の巻線106の電流は、電流
トランスを用いたモータ電流検知回路160によって検
知され、その出力がチョッパ駆動回路135に送られ、
所定値である10Aを越えないように、スイッチング素
子132のオン時間の比率を制限させることにより、昇
圧回路104は、モータ電流検知回路160の実効値が
所定値、すなわち7Aを越えないように昇圧回路104
の出力電圧Voutが制御されるものとなっている。
【0026】ここで、昇圧回路104のスイッチング素
子132は、チョッパ駆動回路135からのオンオフ信
号によって、オンオフされるが、そのオン時間の比率を
変化させることにより、出力電圧Voutの加減が行わ
れるものとなる。
【0027】すなわち、オン時間の比率が0である場合
には、電池より入力された24Vの直流電圧が、ほぼと
んどVoutとして、インバータ回路105に出力され
るものとなり、オン時間の比率が50%では、ほぼ倍電
圧の48VがVoutとして出力されるというように、
オン時間の割合が大きくなると出力電圧Voutが上昇
するという原理となっている。
【0028】本実施例では、使用者がボタン116の操
作を行って、パワーを弱とした場合には、出力電圧を低
減させるものとなっており、またパワー設定を強とした
場合にも、モータ電流検知回路160によって検知され
た電流が7Aに達しようとした場合には、強制的なスイ
ッチング素子132のオン時間の比率の制限が発生し
て、Voutが抑えられ、吸い込み力が抑えられるとと
もに、電池103からの消費電力も抑えられ、電池の負
担が軽くなって、長時間の使用が可能な方向に制御が進
むものとなっている。
【0029】図3は、本実施例の昇圧回路104の出力
電圧Voutを縦軸にとり、モータ電流を横軸にとった
グラフである。ボタン116の設定が強設定となってい
る場合には、ファン110の負荷条件によって、A、
B、Cのような動作点の変化が発生する。
【0030】すなわち、床ノズル114が空中に開放状
態にされている場合には、電動機109の速度に対する
トルクが大きくなる傾向にあるが、ここでモータ電流検
知回路160からの出力信号が7Aとなるように、昇圧
回路104の出力電圧Voutがほぼ30Vに制限がか
かり、A点での動作となる。
【0031】実際に床を掃除している場合などには、床
ノズル114が床に近づいていることから、ファン11
0の負荷が変化し、A点の条件よりも毎分の流量に対す
る圧力差が大となり、電動機109のトルクは速度に対
して減少するものとなる。
【0032】したがってモータ電流検知回路160の出
力が7Aとなるように、電圧Voutが上昇し、速度が
ほぼ毎分50000回転となったB点の状態で、最大の
パワーが昇圧回路104からインバータ105に出力さ
れるものとなる。
【0033】図4は、空気の流量Qを横軸にとり、ファ
ン110の入口と出口間の圧力差Pと流量Qの積(仕事
率)PQを縦軸としてファンの仕事率の特性を示したも
のである。
【0034】図4においても、実線上のA、B、Cの各
点は、それぞれ図3と同様、開放条件、最大PQ(仕事
率)条件、締切条件における動作点を示しているもので
ある。
【0035】これに対して破線のカーブは、ファン11
0の速度の制限と、モータ電流の制限を行わない場合の
特性を示しているものであり、放物線に近い形のカーブ
となっており、破線のカーブにおいても、開放条件にお
いてはPがほぼ床ノズル114の圧損(本体圧損)のみ
となることからD点に示す位置に来るものとなる。
【0036】また、破線の締切条件では、実線の場合と
比較してファン110の速度が高い分、圧力差Pは大き
いものとなるが、Qが零となる故に、PQ積はいずれも
零となり、同一のC点となる。
【0037】本実施例においては、特にモータ電流検知
回路160の値に対する所定値を7Aとしているが、こ
れは破線における吸込仕事率が最大となるPQ点、すな
わちB点にほぼ一致させて設定していることにより、フ
ァン110が有する最大のパワーを活かしつつ、流量Q
がQ>1.0となる領域においては、モータ電流が7A
となるように制限を行うものとなり、よって開放に向か
う条件でのパワーを減少させ、開放ではD点からA点へ
の動作点の移動を行わせることにより、例えば掃除中に
床ノズルを床から浮かせた状態など、実際には掃除作業
が行われていない状態での、ムダ電力の削減、それによ
る電池103の消耗の低減、使用可能時間の延長、騒音
の低減なども行うことができるものとなっているもので
ある。
【0038】また、速度の制限を行う所定値として毎分
50000回転としているが、これはやはり破線におけ
る吸込仕事率が最大となるPQ点、すなわちB点にほぼ
一致させて設定しているものである。
【0039】これにより、ファン110が有する最大の
パワーを活かしつつ、流量QがQ<1.0となる領域に
おいては、速度が毎分50000回転となるようにVo
utが調整され、制限を行うものとなり、よって開放に
向かう条件でのパワーを減少させ、やはりムダ電力の削
減、それによる電池103の消耗の低減、使用可能時間
の延長、騒音の低減、さらに必要な機械的強度の低減に
よる電動機109やファン110の小形化、軽量化、低
コスト化、また制御回路146の構成として使用される
例えばマイクロコンピュータなどの部品の必要な処理速
度の低減などによるコストの低減なども行うことができ
るものとなっている。
【0040】使用者に対しても、例えば新聞紙やスーパ
ーのビニール袋などを、床ノズルに吸い付かせた場合な
どに不要に真空度が高められて不便な使い勝手を強いら
れることも少なくなり、十分な掃除性能を確保しつつ、
使い勝手性能の改善も同時に得られることになる。
【0041】すなわち、本実施例においては、所定値で
ある7Aおよび毎分50000回転という値は、いずれ
も掃除機の吸込仕事率が略最大となるPQ点付近の負荷
条件に設定したものであることから、最大の吸い込み仕
事率を発揮させながら、電池の持ちがよく、小型で軽量
な電気掃除機が、電源コードなしで使い勝手の良いもの
とすることができているものとなる。
【0042】なお、本実施例の電気掃除機は、起動時に
おいては昇圧回路104は、チョッパ駆動回路135
が、スイッチング素子132を全くオンさせない条件、
すなわちオンデューティ0の状態とするとともに、制御
回路146は上側のスイッチング素子140、141、
142のオン信号に、さらにPWMを重畳させ、等価的
なインバータ回路105入力電圧を最も低減させた状態
で駆動を開始させるものとなっており、これによって起
動直後の過電流を防止して、各構成部品の過電流による
破壊を防止するとともに、永久磁石107、108の減
磁を防ぐという動作が行われるものとなっている。
【0043】起動から毎分10000回転まで加速した
後は、前記したスイッチング素子140、141、14
2のPWMは行われなくなり、すべて電気角120度に
相当する期間ずっとオン状態を保つものとしている。
【0044】このため、起動後のパワーの制御はすべて
昇圧回路104の出力電圧Voutの加減で行えるの
で、制御が簡単で済む上、通常の動作においては、PW
Mによる高周波でのオンオフ動作がスイッチング素子1
40、141、142においては必要ないことから、ス
イッチング素子140、141、142としては、チッ
プ面積当たりの電流定格が大きいIGBTなどの種類の
ものが使用できるものとなり、昇圧回路104を用いた
ことによる電流定格の低減と相まって、多少の耐電圧の
アップが必要となったとしても、なお小型化・低コスト
化の効果が上がるものとなっている。
【0045】一般にインバータ回路105に用いるスイ
ッチング素子数は、本実施例のように6個とすることが
多いが、これらのスイッチング素子が小型化できるとい
うことは、例えばファン110付近の冷却風が良く通る
場所に実装することも容易となることから、非常に有利
に作用する。
【0046】(実施例2)図5は、本発明の第2の実施
例における掃除機本体101の主要部の回路図を示して
いる。実施例2においても、充電器102の構成は、図
1と全くの同等であり、掃除機本体101の回路図のみ
が異なるものとなっている。
【0047】本実施例においては、昇圧回路170は、
入力側のコンデンサ171、チョークコイル172、1
73、MOSFETで構成したスイッチング素子17
4、175、ダイオード176、177、出力側の平滑
用コンデンサ178、チョッパ駆動回路179を有して
いる。
【0048】チョッパ駆動回路179は、スイッチング
素子174、175をいずれも200kHzの周波数で
オンオフするが、ターンオンのタイミングは、スイッチ
ング素子174とスイッチング素子175では、2.5
マイクロ秒の時間差が設けられているものとなってお
り、よってスイッチング素子174とスイッチング素子
175のターンオンタイミングは、2.5マイクロ秒毎
の交互にやってくるものとなっている。
【0049】スイッチング素子174、175のオン時
間の比率は同じであり、オン時間の割合(オンデューテ
ィ)は、実施例1と同様に制御の対象となっている。
【0050】本実施例においては、特に50ミリオーム
の抵抗を用いてその両端に発生する電圧を検知すること
によって昇圧回路170の出力電流値Ioutの値を検
知する昇圧回路出力電流検知回路180を設けており、
その時間的な平均値、すなわち直流値が10Aを越えな
いように、上記のオンデューティが制限される構成とな
っている。
【0051】なお、電動機以降については記載されてい
ないが、それらに関しては実施例1と同等の構成がとら
れているものとなっている。
【0052】また速度が毎分50000回転を越えそう
な場合には、チョッパ駆動回路179から強制的なオン
デューティの制限がなされる点も実施例1と同等のもの
となっている。
【0053】図6は、本実施例の昇圧回路170の出力
電圧Voutを縦軸にとり、昇圧回路出力電流を横軸に
とったグラフである。
【0054】本実施例では、実施例1で用いたモータ電
流検知回路160の代わりに、昇圧回路出力電流検知回
路180を設けているものとなっているが、電気角12
0度期間、スイッチング素子140、141、142、
143、144、145がずっとオンされるという条
件、すなわちPWM制御を用いない条件においては、モ
ータ電流と昇圧回路出力電流の間には、ほぼ一定の関係
となることから、実施例2の構成においても、電流値の
絶対値、および交流と直流の違いはあるが、ほぼ同等の
制御が行われるものとすることが可能となる。
【0055】すなわち、ボタン116の設定が強設定と
なっている場合には、ファン110の負荷条件によっ
て、A、B、Cのような動作点の変化が発生する。
【0056】よって、床ノズル114が空中に開放状態
にされている場合には、電動機109の速度に対するト
ルクが大きくなる傾向にあるが、ここで昇圧回路出力電
流検知回路160からの出力信号が10Aとなるよう
に、昇圧回路170の出力電圧Voutがほぼ30Vに
制限がかかり、A点での動作となる。
【0057】実際に床を掃除している場合などには、床
ノズル114が床に近づいていることから、ファン11
0の負荷が変化し、A点の条件よりも毎分の流量に対す
る圧力差が大となり、電動機109のトルクは速度に対
して減少するものとなる。
【0058】したがって昇圧回路出力電流検知回路18
0の出力が10Aとなるように、電圧Voutが上昇
し、速度がほぼ毎分50000回転となったB点の状態
で、最大のファン出力(PQ積)となる。
【0059】さらに、床ノズル114の入り口での気密
性が高くなった場合には、電動機の速度に対するトルク
はさらに低下するので、昇圧回路出力電流検知回路18
0出力が10Aである状態(すなわちトルク一定)を維
持したとすると、速度が毎分50000回転を越えるこ
とになるが、本実施例ではここで、速度に対する制限が
かかり、昇圧回路出力電圧Voutは、例えば完全な締
切状態においては50Vに制限されることにより、速度
の最大値を毎分50000回転に抑えられている。
【0060】これによって、C点ではやはりパワーが絞
られると共に、電池の消耗も抑えられ、また電動機10
9の冷却も容易とするほか、過大な高速域まで安全に回
転できるように設計する必要がなくなることから、電動
機109の機械的強度を低くしても設計が可能となり、
制御回路146に使用される例えばマイクロコンピュー
タなどの構成部品にも反応時間が過敏となるものが使用
する必要をなくすことができ、低コスト化、耐ノイズ性
能の向上など、さまざまな効果が生ずるものとなるが、
その効果に関しては実施例1と同様である。
【0061】なお、本実施例に用いた昇圧回路170の
構成は、実施例1に対して部品点数は多いが、2つのス
イッチング素子174、175が交互にオンされること
から、コンデンサ171、178に流れる高周波のリプ
ル電流が、実施例1に対してぐっと小さくなり、結果的
にはほぼ同等か、もしくはより小型化、軽量化を行うこ
とができる場合もある。
【0062】本実施例においても、流量QとPQ積の関
係を示すグラフとしては、図4に示したものと同等のも
のとなる。
【0063】本実施例においては、昇圧回路170の構
成と、昇圧回路出力電流検知回路180を設けること
が、セットとなっているが、これらはたまたま本実施例
においては実施例1から同時に変更したものであって、
例えば昇圧回路104の構成と昇圧回路出力電流検知回
路180とを組み合わせて使用しても全く問題ない。
【0064】(実施例3)図7は、本発明の第3の実施
例における昇圧回路190の回路図を示している。昇圧
回路190は、入力側のコンデンサ191、タップを有
するチョークコイル192、IGBTを用いたスイッチ
ング素子193、コンデンサ194と抵抗195の直列
回路、ダイオード196、出力側の平滑コンデンサ19
7、チョッパ駆動回路198によって構成されている。
【0065】なお、本実施例のようなIGBT以外の種
類、たとえばMOSFETをスイッチング素子193に
用いて構成しても良い。
【0066】本実施例においては、チョークコイル19
2の端子bがスイッチング素子193のコレクタ端子に
接続された形となっていることから、a−b間の電圧に
対するa−c間の電圧は、ほぼa−c間の巻数をa−b
間の巻数で除した値となり、その値を例えば8倍とした
場合には、スイッチング素子193のオンデューティを
50%とした状態で、出力電圧をほぼ200Vとするこ
とができるものとなる。
【0067】チョークコイル192のa−b間、b−c
間の巻線は、同じ太さのエナメル線としてもよいが、電
流の大きさがa−b間で大きくなることから、本実施例
においては、a−b間の方を3倍の導体断面積を持った
エナメル線で行っている。
【0068】磁気的な結合については、両コイルともほ
ぼ漏れ無く結合がなされているものとしているが、スイ
ッチング素子193のターンオフの瞬間でのコレクタ・
エミッタ間電圧の跳ね上がりを吸収するため、コンデン
サ194と抵抗195が接続され、電圧を吸収されるも
のとなっている。
【0069】周知のごとく電気パワーは、電圧と電流の
積で計算されるものとなることから、200Vの電圧を
インバータ回路に入力するならば、実施例1、2の場合
のような60Vの直流電源電圧における動作に比較して
3倍以上の電圧値となるので、電流値は逆に1/3以下
とすることができ、インバータ回路を構成するスイッチ
ング素子の定格電流値をぐっと抑えることができるもの
となり、素子の損失を減らす他、プリント配線板のパタ
ン幅なども低減することができるものとなることから、
インバータ回路の小形化に、とりわけ効果が大きいもの
となる。
【0070】また、電池103によるコードレスの使用
だけでなく、必要な場合には100Vの交流電源から電
気パワーを得て掃除を行うという構成をとる場合にも、
商用電源を整流して得られる直流電圧にインバータ回路
の入力電圧を設計して、AC/DC両用という仕様とす
ることも容易となる。
【0071】
【発明の効果】以上のように、請求項1から請求項6記
載の発明によれば、昇圧回路によって電池の電圧よりも
高い電圧でインバータ回路を動作させることにより、イ
ンバータ回路内の電流の大きさを抑えることができ、装
置の小型化を実現することができるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における電気掃除機まわりの
概略断面図
【図2】同、電気掃除機の掃除機本体の回路図
【図3】同、電気掃除機のモータ電流と昇圧回路出力電
圧Voutの相関グラフ
【図4】同、電気掃除機のファンの流量Qに対するPQ
値の特性相関グラフ
【図5】本発明の実施例2における電気掃除機の掃除機
本体要部の回路図
【図6】同、電気掃除機の昇圧回路出力電流と出力電圧
の相関グラフ
【図7】本発明の実施例3における電気掃除機の昇圧回
路の回路図
【図8】従来の技術における電気掃除機の構成図
【符号の説明】
103 電池 104、170、190 昇圧回路 105 インバータ回路 106 巻線 107、108 永久磁石 109 電動機 110 ファン 160 モータ電流検知回路 180 昇圧回路出力電流検知回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B057 DA04 5H560 BB04 BB12 DA00 DC12 EB01 JJ05 SS02 UA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池と、昇圧回路と、インバータ回路
    と、巻線と永久磁石を有する電動機と、ファンとを有
    し、前記昇圧回路は、前記電池の電圧よりも高い電圧を
    前記インバータ回路に入力し、前記電動機は前記インバ
    ータ回路から前記巻線に電流を受けて前記ファンを回転
    してゴミを吸う電気掃除機。
  2. 【請求項2】 昇圧回路は、出力電圧を可変とすること
    により吸引力の加減を行う請求項1記載の電気掃除機。
  3. 【請求項3】 電動機の巻線電流を検知するモータ電流
    検知回路を有し、昇圧回路は、前記モータ電流検知回路
    の値が所定値を越えないように前記昇圧回路の出力電圧
    を制御する請求項1または2に記載の電気掃除機。
  4. 【請求項4】 昇圧回路の出力電流を検知する昇圧回路
    出力電流検知回路を有し、昇圧回路は、前記昇圧回路出
    力電流検知回路の値が所定値を越えないように前記昇圧
    回路の出力電圧を制御する請求項1または2に記載の電
    気掃除機。
  5. 【請求項5】 昇圧回路は、電動機の回転速度が所定値
    を越えないように前記昇圧回路の出力電圧を制御する請
    求項1から4のいずれか1項に記載の電気掃除機。
  6. 【請求項6】 所定値を、掃除機の吸込仕事率が略最大
    となるPQ点付近の負荷条件に設定した請求項3から5
    のいずれか1項に記載の電気掃除機。
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