JP2003134745A - 回転電機のブラシ装置 - Google Patents
回転電機のブラシ装置Info
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- JP2003134745A JP2003134745A JP2001321343A JP2001321343A JP2003134745A JP 2003134745 A JP2003134745 A JP 2003134745A JP 2001321343 A JP2001321343 A JP 2001321343A JP 2001321343 A JP2001321343 A JP 2001321343A JP 2003134745 A JP2003134745 A JP 2003134745A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ブラシホルダ6からブラシ5を取り外すこと
なくブラシ5の摩耗限度を確認できるようにすると共
に、その際のブラシ5の欠けや割れ等の発生を防止する
ことのできる直流電動機のブラシ装置7を提供する。 【解決手段】 ブラシホルダ6の枠状部14に設けた係
合爪17によりブラシ摩耗限度前にはブラシ5をブラシ
ホルダ6の収容部13より引き出すことができず、ブラ
シ5の摩耗量がブラシ摩耗限度に達すると、ブラシホル
ダ6の収容部13より引き出しができるようになりブラ
シ5の交換が可能となる。したがって、ブラシホルダ6
の収容部13からブラシ5を取り外すことなく、ブラシ
5の摩耗残量、つまりブラシ摩耗限度を確認できるの
で、定期点検時のブラシ5の抜き差しの作業が不要とな
り、また、その作業の際のブラシ5の欠けや割れ等の心
配がなくなる。これにより、ブラシ寿命を長寿命化する
ことができる。
なくブラシ5の摩耗限度を確認できるようにすると共
に、その際のブラシ5の欠けや割れ等の発生を防止する
ことのできる直流電動機のブラシ装置7を提供する。 【解決手段】 ブラシホルダ6の枠状部14に設けた係
合爪17によりブラシ摩耗限度前にはブラシ5をブラシ
ホルダ6の収容部13より引き出すことができず、ブラ
シ5の摩耗量がブラシ摩耗限度に達すると、ブラシホル
ダ6の収容部13より引き出しができるようになりブラ
シ5の交換が可能となる。したがって、ブラシホルダ6
の収容部13からブラシ5を取り外すことなく、ブラシ
5の摩耗残量、つまりブラシ摩耗限度を確認できるの
で、定期点検時のブラシ5の抜き差しの作業が不要とな
り、また、その作業の際のブラシ5の欠けや割れ等の心
配がなくなる。これにより、ブラシ寿命を長寿命化する
ことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば直流電動機
または交流発電機等の回転電機の整流子(コンミテー
タ)の整流子面または集電環(スリップリング)の被接
触面に摺接するブラシを備えた回転電機のブラシ装置に
関するもので、特に長時間連続して使用することが可能
な走行用モータ等の直流電動機のブラシ装置の改善に係
わる。
または交流発電機等の回転電機の整流子(コンミテー
タ)の整流子面または集電環(スリップリング)の被接
触面に摺接するブラシを備えた回転電機のブラシ装置に
関するもので、特に長時間連続して使用することが可能
な走行用モータ等の直流電動機のブラシ装置の改善に係
わる。
【0002】
【従来の技術】従来より、カーボン製のブラシ、このブ
ラシを収容するブラシホルダ、およびブラシスプリング
等より構成されるブラシ装置と、表面をブラシが摺接す
る整流子とを備えた直流電動機は、整流子の表面をブラ
シが摺接する構造であるため、永年、長時間連続して使
用することによりブラシ磨耗が発生する。最終的にはブ
ラシがなくなり、車載電源(バッテリ)側から電機子コ
イルへの通電が成されず、シャフトの回転が停止してし
まうという不具合がある。
ラシを収容するブラシホルダ、およびブラシスプリング
等より構成されるブラシ装置と、表面をブラシが摺接す
る整流子とを備えた直流電動機は、整流子の表面をブラ
シが摺接する構造であるため、永年、長時間連続して使
用することによりブラシ磨耗が発生する。最終的にはブ
ラシがなくなり、車載電源(バッテリ)側から電機子コ
イルへの通電が成されず、シャフトの回転が停止してし
まうという不具合がある。
【0003】この不具合を未然に防止するために、定期
点検時に管理者もしくは整備業者がブラシホルダからブ
ラシを整流子の径方向外方または軸方向外方へ引き出し
て直流電動機のモータフレームより取り出し、管理者も
しくは整備業者がブラシの摩耗残量を目視により確認
し、ブラシの摩耗残量が規格限度内であればそのブラシ
をブラシホルダに再度差し込んで再使用するようにして
いる。
点検時に管理者もしくは整備業者がブラシホルダからブ
ラシを整流子の径方向外方または軸方向外方へ引き出し
て直流電動機のモータフレームより取り出し、管理者も
しくは整備業者がブラシの摩耗残量を目視により確認
し、ブラシの摩耗残量が規格限度内であればそのブラシ
をブラシホルダに再度差し込んで再使用するようにして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ブラシの摩
耗残量を目視により確認するために、ブラシをブラシホ
ルダに対して抜き差しする作業時に、ブラシがブラシホ
ルダやブラシスプリング等に当たってブラシに欠けや割
れ等が発生する可能性がある。これにより、ブラシの摩
耗残量を確認するための作業を行うと、ブラシに欠けや
割れ等が発生して却ってブラシ寿命が短くなってしまう
という問題があった。
耗残量を目視により確認するために、ブラシをブラシホ
ルダに対して抜き差しする作業時に、ブラシがブラシホ
ルダやブラシスプリング等に当たってブラシに欠けや割
れ等が発生する可能性がある。これにより、ブラシの摩
耗残量を確認するための作業を行うと、ブラシに欠けや
割れ等が発生して却ってブラシ寿命が短くなってしまう
という問題があった。
【0005】
【発明の目的】本発明の目的は、ブラシホルダからブラ
シを取り外すことなくブラシの摩耗限度を確認できるよ
うにすると共に、その際のブラシの欠けや割れ等の発生
を防止することのできる回転電機のブラシ装置を提供す
ることにある。
シを取り外すことなくブラシの摩耗限度を確認できるよ
うにすると共に、その際のブラシの欠けや割れ等の発生
を防止することのできる回転電機のブラシ装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、ブラシまたはブラシホルダに、ブラシの規格限
度以前に、ブラシがブラシホルダから離脱することを禁
止する離脱禁止手段を設けたことにより、ブラシホルダ
からブラシを取り外すことなくブラシの摩耗限度を確認
できるようになる。これにより、定期点検時のブラシの
抜き差しの作業が不要となるので、その際のブラシの欠
けや割れ等の発生を防止でき、ブラシ寿命を長寿命化す
ることができる。
よれば、ブラシまたはブラシホルダに、ブラシの規格限
度以前に、ブラシがブラシホルダから離脱することを禁
止する離脱禁止手段を設けたことにより、ブラシホルダ
からブラシを取り外すことなくブラシの摩耗限度を確認
できるようになる。これにより、定期点検時のブラシの
抜き差しの作業が不要となるので、その際のブラシの欠
けや割れ等の発生を防止でき、ブラシ寿命を長寿命化す
ることができる。
【0007】請求項2に記載の発明によれば、ブラシホ
ルダに、内部にブラシを移動自在に収容する収容部、お
よびこの収容部を囲むように枠状部を設けている。そし
て、離脱禁止手段を、枠状部より収容部内に突出した凸
状の係合部、およびこの係合部に係合される凹状の被係
合部により構成したことにより、ブラシの規格限度以
前、つまりブラシ摩耗限度前にブラシがブラシホルダか
ら離脱することを確実に禁止できる。
ルダに、内部にブラシを移動自在に収容する収容部、お
よびこの収容部を囲むように枠状部を設けている。そし
て、離脱禁止手段を、枠状部より収容部内に突出した凸
状の係合部、およびこの係合部に係合される凹状の被係
合部により構成したことにより、ブラシの規格限度以
前、つまりブラシ摩耗限度前にブラシがブラシホルダか
ら離脱することを確実に禁止できる。
【0008】請求項3に記載の発明によれば、ブラシの
側面に設けられた係合溝を、ブラシの整流子または集電
環側の端部からブラシの引き出し側の端部まで連続また
は貫通しないようにブラシの引き出し側にのみ形成した
ことにより、ブラシの規格限度以前、つまりブラシ摩耗
限度前に、ブラシをブラシホルダから引き出そうとして
も、ブラシの係合溝の整流子または集電環側の端部がブ
ラシホルダの凸状の係合部に引っ掛かり、ブラシホルダ
からブラシを引き出すことはできない。また、ブラシ摩
耗量が規格限度、つまりブラシ摩耗限度に到達すると、
被接触面までブラシの係合溝が達するので、ブラシは凸
状の係合部に引っ掛かることなく、ブラシホルダからブ
ラシを引き出すことができる。
側面に設けられた係合溝を、ブラシの整流子または集電
環側の端部からブラシの引き出し側の端部まで連続また
は貫通しないようにブラシの引き出し側にのみ形成した
ことにより、ブラシの規格限度以前、つまりブラシ摩耗
限度前に、ブラシをブラシホルダから引き出そうとして
も、ブラシの係合溝の整流子または集電環側の端部がブ
ラシホルダの凸状の係合部に引っ掛かり、ブラシホルダ
からブラシを引き出すことはできない。また、ブラシ摩
耗量が規格限度、つまりブラシ摩耗限度に到達すると、
被接触面までブラシの係合溝が達するので、ブラシは凸
状の係合部に引っ掛かることなく、ブラシホルダからブ
ラシを引き出すことができる。
【0009】請求項4に記載の発明によれば、ブラシ
を、回転電機の整流子または集電環の被接触面に押し付
けるように付勢するブラシ付勢手段を設けたことによ
り、常にブラシが被接触面に摺接することにより、ブラ
シと回転電機のロータコイルとの接続が良好となり、回
転電機の性能を向上できる。
を、回転電機の整流子または集電環の被接触面に押し付
けるように付勢するブラシ付勢手段を設けたことによ
り、常にブラシが被接触面に摺接することにより、ブラ
シと回転電機のロータコイルとの接続が良好となり、回
転電機の性能を向上できる。
【0010】
【発明の実施の形態】[実施例の構成]発明の実施の形
態を実施例に基づき図面を参照して説明する。ここで、
図1は直流電動機の電機子の整流子とブラシ装置を示し
た図で、図2はそのブラシ装置の概略構造を示した図で
ある。
態を実施例に基づき図面を参照して説明する。ここで、
図1は直流電動機の電機子の整流子とブラシ装置を示し
た図で、図2はそのブラシ装置の概略構造を示した図で
ある。
【0011】本実施例の回転電機は、蓄電池式のフォー
クリフト(バッテリリフト)や構内運搬車等の電気自動
車の走行用モータ、あるいは電動パワーステアリングま
たはハイブリッド・パワーステアリング用モータに使用
される直流電動機である。この直流電動機は、複数枚の
鋼板を円筒状に加工したヨーク(図示せず)と、ヨーク
の前端開口部を塞ぐドライブフレーム(図示せず)と、
ヨークの後端開口部を塞ぐエンドフレーム(図示せず)
とを備えている。なお、エンドフレームには、後述する
ブラシ装置の点検窓が複数個設けられている。
クリフト(バッテリリフト)や構内運搬車等の電気自動
車の走行用モータ、あるいは電動パワーステアリングま
たはハイブリッド・パワーステアリング用モータに使用
される直流電動機である。この直流電動機は、複数枚の
鋼板を円筒状に加工したヨーク(図示せず)と、ヨーク
の前端開口部を塞ぐドライブフレーム(図示せず)と、
ヨークの後端開口部を塞ぐエンドフレーム(図示せず)
とを備えている。なお、エンドフレームには、後述する
ブラシ装置の点検窓が複数個設けられている。
【0012】さらに、直流電動機は、ヨークおよびこの
ヨークの内周側に配された永久磁石またはフィールドコ
イル(いずれも図示せず)等で構成される界磁装置(フ
ィールド)と、例えばアーマチャコア(電機子コア)
1、シャフト(回転軸)2、整流子(コンミテータ)3
等で構成される電機子(アーマチャ)4と、例えばブラ
シ5、ブラシホルダ6、絶縁プレート(図示せず)およ
びブラシスプリング(図示せず)等で構成される複数個
(本例では2個または4個)のブラシ装置7とを備えて
いる。
ヨークの内周側に配された永久磁石またはフィールドコ
イル(いずれも図示せず)等で構成される界磁装置(フ
ィールド)と、例えばアーマチャコア(電機子コア)
1、シャフト(回転軸)2、整流子(コンミテータ)3
等で構成される電機子(アーマチャ)4と、例えばブラ
シ5、ブラシホルダ6、絶縁プレート(図示せず)およ
びブラシスプリング(図示せず)等で構成される複数個
(本例では2個または4個)のブラシ装置7とを備えて
いる。
【0013】アーマチャコア1は、プレス成形により同
一形状に設けられた複数枚の鋼板をシャフト2の軸方向
に積層して構成されて、シャフト2の外周に圧入固定さ
れている。このアーマチャコア1の外周には、図示しな
いアーマチャコイル(電機子コイル)を収納するための
スロット(図示せず)が周方向に複数個設けられてい
る。
一形状に設けられた複数枚の鋼板をシャフト2の軸方向
に積層して構成されて、シャフト2の外周に圧入固定さ
れている。このアーマチャコア1の外周には、図示しな
いアーマチャコイル(電機子コイル)を収納するための
スロット(図示せず)が周方向に複数個設けられてい
る。
【0014】整流子3は、シャフト2の軸方向の端部に
複数の整流子片を円筒形状に組み立てて構成され、アー
マチャコイルとブラシ5との電気的な接続と同時に整流
作用を行うものである。すなわち、複数の整流子片のア
ーマチャコア1側端に設けられたライザ(図示せず)に
は、アーマチャコイルの端部(コイルエンド部)が電気
的、且つ機械的に接続されている。
複数の整流子片を円筒形状に組み立てて構成され、アー
マチャコイルとブラシ5との電気的な接続と同時に整流
作用を行うものである。すなわち、複数の整流子片のア
ーマチャコア1側端に設けられたライザ(図示せず)に
は、アーマチャコイルの端部(コイルエンド部)が電気
的、且つ機械的に接続されている。
【0015】複数個のブラシ5は、カーボン等よりなる
略直方体形状の炭素質ブラシで、整流子3の複数の整流
子片の表面(被接触面)、つまり整流子3の整流子面に
摺接するように、整流子3の径方向に移動自在に、しか
も整流子3の周方向に等間隔で2個または4個配置され
ている。これらのブラシ5の図2において図示手前側の
一側面(ブラシ5の4側面のうちの1つの側面、幅の広
い面)には、エンドフレーム側または絶縁プレート側に
係合溝(本発明の離脱禁止手段、凹状の被係合部に相当
する)10が掘られている。
略直方体形状の炭素質ブラシで、整流子3の複数の整流
子片の表面(被接触面)、つまり整流子3の整流子面に
摺接するように、整流子3の径方向に移動自在に、しか
も整流子3の周方向に等間隔で2個または4個配置され
ている。これらのブラシ5の図2において図示手前側の
一側面(ブラシ5の4側面のうちの1つの側面、幅の広
い面)には、エンドフレーム側または絶縁プレート側に
係合溝(本発明の離脱禁止手段、凹状の被係合部に相当
する)10が掘られている。
【0016】この係合溝10は、新品のブラシ5の長さ
(L)がL=25mmの場合に、新品のブラシ5の係合
溝10の長さ(L)がL=14mmである。そして、ブ
ラシ5の背面からは、図示しないターミナルを介して車
載電源(バッテリ)またはボディアースに電気的に接続
される2本のピグテール11、12が取り出されてい
る。なお、2本のピグテール11、12の端部は、同一
のターミナルに電気的に接続されて1本化される。
(L)がL=25mmの場合に、新品のブラシ5の係合
溝10の長さ(L)がL=14mmである。そして、ブ
ラシ5の背面からは、図示しないターミナルを介して車
載電源(バッテリ)またはボディアースに電気的に接続
される2本のピグテール11、12が取り出されてい
る。なお、2本のピグテール11、12の端部は、同一
のターミナルに電気的に接続されて1本化される。
【0017】ブラシホルダ6は、金属により一体的に設
けられて、ブラシ5を移動自在に収容する収容部13、
この収容部13を取り囲む略コの字形状の枠状部14、
およびこの枠状部14の両側より突出した被取付部1
5、16を有している。その枠状部14には、ブラシ3
の係合溝10に係合する係合爪(本発明の離脱禁止手
段、凸状の係合部に相当する)17が形成されている。
この係合爪17は、ブラシ5の規格限度以前に、ブラシ
5がブラシホルダ6から離脱することを禁止することが
可能な量の突出量で、且つ板厚を有している。
けられて、ブラシ5を移動自在に収容する収容部13、
この収容部13を取り囲む略コの字形状の枠状部14、
およびこの枠状部14の両側より突出した被取付部1
5、16を有している。その枠状部14には、ブラシ3
の係合溝10に係合する係合爪(本発明の離脱禁止手
段、凸状の係合部に相当する)17が形成されている。
この係合爪17は、ブラシ5の規格限度以前に、ブラシ
5がブラシホルダ6から離脱することを禁止することが
可能な量の突出量で、且つ板厚を有している。
【0018】被取付部15には、ブラシスプリングを保
持する折り返し部(図示せず)が設けられている。ま
た、被取付部15、16は、エンドフレームの内周面に
固定ねじ等で締め付け固定された絶縁プレートにリベッ
トかしめにより固定されている。ブラシスプリングは、
ブラシホルダ6の被取付部15の折り返し部に巻き付け
られた渦巻き状部、および渦巻き状部の外周側の端部よ
り延長された押圧部等から構成されている。その押圧部
は、ブラシ5の背面の凹み部19に常時接触して、ブラ
シホルダ6の収容部13内に収容されたブラシ5を、整
流子3の整流子面に押し付ける方向に付勢するブラシ付
勢手段である。
持する折り返し部(図示せず)が設けられている。ま
た、被取付部15、16は、エンドフレームの内周面に
固定ねじ等で締め付け固定された絶縁プレートにリベッ
トかしめにより固定されている。ブラシスプリングは、
ブラシホルダ6の被取付部15の折り返し部に巻き付け
られた渦巻き状部、および渦巻き状部の外周側の端部よ
り延長された押圧部等から構成されている。その押圧部
は、ブラシ5の背面の凹み部19に常時接触して、ブラ
シホルダ6の収容部13内に収容されたブラシ5を、整
流子3の整流子面に押し付ける方向に付勢するブラシ付
勢手段である。
【0019】[実施例の組付方法]次に、本実施例の直
流電動機のブラシ装置7の組付方法を図1ないし図4に
基づいて簡単に説明する。ここで、図3はブラシ装置の
正常状態を示した図で、図4はブラシが長期間使用され
摩耗し規格限度になった状態を示した図である。
流電動機のブラシ装置7の組付方法を図1ないし図4に
基づいて簡単に説明する。ここで、図3はブラシ装置の
正常状態を示した図で、図4はブラシが長期間使用され
摩耗し規格限度になった状態を示した図である。
【0020】エンドフレームの内周面に絶縁プレートを
固定ねじ等で締め付け固定し、更に、リベットかしめに
よりブラシホルダ6の被取付部15、16を固定する。
そして、ブラシホルダ6の被取付部15の折り返し部に
ブラシスプリングの渦巻き状部を巻き付けた後に、エン
ドフレームの中心側よりブラシ5を、ブラシスプリング
の押圧部に接触させながら、ブラシホルダ6の枠状部1
4内に形成される収容部13内に挿入する。
固定ねじ等で締め付け固定し、更に、リベットかしめに
よりブラシホルダ6の被取付部15、16を固定する。
そして、ブラシホルダ6の被取付部15の折り返し部に
ブラシスプリングの渦巻き状部を巻き付けた後に、エン
ドフレームの中心側よりブラシ5を、ブラシスプリング
の押圧部に接触させながら、ブラシホルダ6の枠状部1
4内に形成される収容部13内に挿入する。
【0021】このとき、ブラシ5の一側面に形成された
係合溝10が、ブラシホルダ6の枠状部14より収容部
13側に突出するように形成された係合爪17と係合す
るように挿入する。この後に、エンドフレーム内に、ア
ーマチャコア1、アーマチャコイル、シャフト2および
整流子3等で構成される電機子4を差し込んで、直流電
動機の組み付けを行う。これにより、整流子3の整流子
面に複数個のブラシ装置7の各ブラシ5が摺接するよう
に、複数の整流子片の径方向に移動自在に、しかも複数
の整流子片の周方向に等間隔で2個または4個配置され
ることになる。
係合溝10が、ブラシホルダ6の枠状部14より収容部
13側に突出するように形成された係合爪17と係合す
るように挿入する。この後に、エンドフレーム内に、ア
ーマチャコア1、アーマチャコイル、シャフト2および
整流子3等で構成される電機子4を差し込んで、直流電
動機の組み付けを行う。これにより、整流子3の整流子
面に複数個のブラシ装置7の各ブラシ5が摺接するよう
に、複数の整流子片の径方向に移動自在に、しかも複数
の整流子片の周方向に等間隔で2個または4個配置され
ることになる。
【0022】ここで、新品のブラシ5を整流子3の整流
子面に摺接するように組み付けた際には、ブラシホルダ
6の枠状部14に設けられた係合爪17が、ブラシ5の
一側面の係合溝10に挿入されている。このとき、ブラ
シ5の一側面の整流子3側には、係合溝10が掘られて
いない。すなわち、係合溝10はブラシ5の軸方向、つ
まりブラシ5の一側面の整流子3側とエンドフレーム側
とを貫通するようには形成されていない。
子面に摺接するように組み付けた際には、ブラシホルダ
6の枠状部14に設けられた係合爪17が、ブラシ5の
一側面の係合溝10に挿入されている。このとき、ブラ
シ5の一側面の整流子3側には、係合溝10が掘られて
いない。すなわち、係合溝10はブラシ5の軸方向、つ
まりブラシ5の一側面の整流子3側とエンドフレーム側
とを貫通するようには形成されていない。
【0023】このため、定期点検時に管理者もしくは整
備業者がエンドフレームの点検窓より手を入れて、ブラ
シホルダ6の収容部13からブラシ5を複数の整流子片
の径方向外方へ引き出そうとしても、ブラシ5の係合溝
10の整流子3側端がブラシホルダ6の係合爪17に引
っ掛かり、ブラシホルダ6の収容部13から引き出すこ
とはできない。
備業者がエンドフレームの点検窓より手を入れて、ブラ
シホルダ6の収容部13からブラシ5を複数の整流子片
の径方向外方へ引き出そうとしても、ブラシ5の係合溝
10の整流子3側端がブラシホルダ6の係合爪17に引
っ掛かり、ブラシホルダ6の収容部13から引き出すこ
とはできない。
【0024】そして、ブラシ5が長期間連続使用されて
摩耗し規格限度になると、つまりブラシ5が規格限度ま
で摩耗すると、整流子3の整流子面までブラシ5の一側
面に掘られた係合溝10が達するので、定期点検時に管
理者もしくは整備業者がエンドフレームの点検窓より手
を入れて、ブラシホルダ6の収容部13からブラシ5を
複数の整流子片の径方向外方へ引き出そうとした際に、
ブラシ5はブラシホルダ6の係合爪17に引っ掛かるこ
となく、ブラシホルダ6の収容部13から引き出すこと
が可能となる。
摩耗し規格限度になると、つまりブラシ5が規格限度ま
で摩耗すると、整流子3の整流子面までブラシ5の一側
面に掘られた係合溝10が達するので、定期点検時に管
理者もしくは整備業者がエンドフレームの点検窓より手
を入れて、ブラシホルダ6の収容部13からブラシ5を
複数の整流子片の径方向外方へ引き出そうとした際に、
ブラシ5はブラシホルダ6の係合爪17に引っ掛かるこ
となく、ブラシホルダ6の収容部13から引き出すこと
が可能となる。
【0025】そして、引き出されたブラシ5は、規格限
度まで摩耗しているので、一旦ブラシ装置7を電機子4
より取り外して、上述したように、新品のブラシ5をエ
ンドフレームの中心側よりブラシスプリングの押圧部に
接触させながら、ブラシホルダ6の収容部13内に挿入
して組み付けた後に、電機子4を差し込んで直流電動機
を再組み付けする。
度まで摩耗しているので、一旦ブラシ装置7を電機子4
より取り外して、上述したように、新品のブラシ5をエ
ンドフレームの中心側よりブラシスプリングの押圧部に
接触させながら、ブラシホルダ6の収容部13内に挿入
して組み付けた後に、電機子4を差し込んで直流電動機
を再組み付けする。
【0026】[実施例の効果]以上のように、本実施例
の直流電動機の複数個のブラシ装置7においては、ブラ
シホルダ6の枠状部14に設けた係合爪17によりブラ
シ摩耗限度前にはブラシ5をブラシホルダ6の収容部1
3より引き出すことができず、ブラシ5の摩耗量がブラ
シ摩耗限度に達すると、ブラシホルダ6の収容部13よ
り引き出しができるようになりブラシ5の交換が可能と
なる。したがって、ブラシホルダ6の収容部13からブ
ラシ5を取り外すことなく、ブラシ5の摩耗残量、つま
りブラシ摩耗限度を確認できるようになるので、定期点
検時のブラシ5の抜き差しの作業が不要となる。これに
より、その作業の際のブラシ5の欠けや割れ等の心配が
なくなるので、ブラシ寿命を長寿命化することができ
る。
の直流電動機の複数個のブラシ装置7においては、ブラ
シホルダ6の枠状部14に設けた係合爪17によりブラ
シ摩耗限度前にはブラシ5をブラシホルダ6の収容部1
3より引き出すことができず、ブラシ5の摩耗量がブラ
シ摩耗限度に達すると、ブラシホルダ6の収容部13よ
り引き出しができるようになりブラシ5の交換が可能と
なる。したがって、ブラシホルダ6の収容部13からブ
ラシ5を取り外すことなく、ブラシ5の摩耗残量、つま
りブラシ摩耗限度を確認できるようになるので、定期点
検時のブラシ5の抜き差しの作業が不要となる。これに
より、その作業の際のブラシ5の欠けや割れ等の心配が
なくなるので、ブラシ寿命を長寿命化することができ
る。
【0027】[変形例]上記した実施例では、本発明の
回転電機のブラシ装置の一例として、電気自動車の走行
用モータ、あるいは電動パワーステアリングまたはハイ
ブリッド・パワーステアリング用モータに使用される直
流電動機のブラシ装置7に適用した場合を示したが、車
両用始動装置としての直流電動機(スタータモータ)の
ブラシ装置、その他の直流電動機等の電動機(モー
タ)、あるいは交流発電機(オルタネータ)等の発電機
に適用しても良い。
回転電機のブラシ装置の一例として、電気自動車の走行
用モータ、あるいは電動パワーステアリングまたはハイ
ブリッド・パワーステアリング用モータに使用される直
流電動機のブラシ装置7に適用した場合を示したが、車
両用始動装置としての直流電動機(スタータモータ)の
ブラシ装置、その他の直流電動機等の電動機(モー
タ)、あるいは交流発電機(オルタネータ)等の発電機
に適用しても良い。
【0028】本実施例では、凸状の係合部の一例とし
て、ブラシホルダ6に設けた係合爪17を用いたが、三
角形状、四角形状以上の多角形状、円形状、楕円形状、
長円形状の係合片または突起片または突条部を用いても
良い。なお、突条部の場合には新品のブラシ5の係合溝
10よりも短い長さの突条部を有している必要がある。
また、この場合には、ブラシホルダ6の収容部13内で
ブラシ5を安定して収容保持できる。また、凸状の係合
部は、ブラシホルダ6の枠状部14が略コの字状または
略口の字状の場合に、各内壁面に1個または2個以上設
けられていても良い。
て、ブラシホルダ6に設けた係合爪17を用いたが、三
角形状、四角形状以上の多角形状、円形状、楕円形状、
長円形状の係合片または突起片または突条部を用いても
良い。なお、突条部の場合には新品のブラシ5の係合溝
10よりも短い長さの突条部を有している必要がある。
また、この場合には、ブラシホルダ6の収容部13内で
ブラシ5を安定して収容保持できる。また、凸状の係合
部は、ブラシホルダ6の枠状部14が略コの字状または
略口の字状の場合に、各内壁面に1個または2個以上設
けられていても良い。
【0029】本実施例では、凹状の被係合部の一例とし
て、ブラシ5の一側面に掘られた係合溝10を用いた
が、凸状の係合部に係合可能で、且つブラシ摩耗限度前
には凸状の係合部に係止可能な凹状の被係合部であれば
どのような形状を用いても良い。また、凹状の被係合部
は、整流子または集電環側に対してエンドフレーム(モ
ータフレーム)またはエンドブラケット側の方が、間口
が大きくなるようなテーパ形状の係合溝でも良い。ま
た、凹状の被係合部は、ブラシ5の各側面に1個または
2個以上設けられていても良い。
て、ブラシ5の一側面に掘られた係合溝10を用いた
が、凸状の係合部に係合可能で、且つブラシ摩耗限度前
には凸状の係合部に係止可能な凹状の被係合部であれば
どのような形状を用いても良い。また、凹状の被係合部
は、整流子または集電環側に対してエンドフレーム(モ
ータフレーム)またはエンドブラケット側の方が、間口
が大きくなるようなテーパ形状の係合溝でも良い。ま
た、凹状の被係合部は、ブラシ5の各側面に1個または
2個以上設けられていても良い。
【図1】直流電動機の電機子の整流子とブラシ装置を示
した概略図である(実施例)。
した概略図である(実施例)。
【図2】ブラシ装置の概略構造を示した分解図である
(実施例)。
(実施例)。
【図3】ブラシ装置の正常状態を示した説明図である
(実施例)。
(実施例)。
【図4】ブラシが長期間使用され摩耗し規格限度になっ
た状態を示した説明図である(実施例)。
た状態を示した説明図である(実施例)。
【符号の説明】
2 シャフト
3 整流子
4 電機子
5 ブラシ
6 ブラシホルダ
7 ブラシ装置
10 係合溝(離脱禁止手段、凹状の被係合部)
13 収容部
14 枠状部
17 係合爪(離脱禁止手段、凸状の係合部)
Claims (4)
- 【請求項1】回転電機の整流子または集電環の被接触面
に摺接するブラシと、 このブラシを収容するブラシホルダとを備えた回転電機
のブラシ装置において、 前記ブラシまたは前記ブラシホルダには、前記ブラシの
規格限度以前に、前記ブラシが前記ブラシホルダから離
脱することを禁止する離脱禁止手段が設けられているこ
とを特徴とする回転電機のブラシ装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の回転電機のブラシ装置に
おいて、 前記ブラシホルダは、内部に前記ブラシを移動自在に収
容する収容部、およびこの収容部を囲むように枠状部を
有し、 前記離脱禁止手段は、前記枠状部より前記収容部内に突
出した凸状の係合部、およびこの係合部に係合される凹
状の被係合部を有することを特徴とする回転電機のブラ
シ装置。 - 【請求項3】請求項2に記載の回転電機のブラシ装置に
おいて、 前記凹状の被係合部は、前記ブラシの側面に設けられた
係合溝であり、 前記係合溝は、前記ブラシの前記整流子または集電環側
の端部から前記ブラシの引き出し側の端部まで連続また
は貫通しないように、前記ブラシの引き出し側にのみ形
成されていることを特徴とする回転電機のブラシ装置。 - 【請求項4】請求項1ないし請求項3のうちいずれかに
記載の回転電機のブラシ装置において、 前記ブラシ装置は、前記ブラシを、前記被接触面に押し
付けるように付勢するブラシ付勢手段を備えたことを特
徴とする回転電機のブラシ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001321343A JP2003134745A (ja) | 2001-10-19 | 2001-10-19 | 回転電機のブラシ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001321343A JP2003134745A (ja) | 2001-10-19 | 2001-10-19 | 回転電機のブラシ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003134745A true JP2003134745A (ja) | 2003-05-09 |
Family
ID=19138571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001321343A Pending JP2003134745A (ja) | 2001-10-19 | 2001-10-19 | 回転電機のブラシ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003134745A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7358641B2 (en) | 2006-02-08 | 2008-04-15 | Denso Corporation | Brush device for rotary electric machine |
-
2001
- 2001-10-19 JP JP2001321343A patent/JP2003134745A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7358641B2 (en) | 2006-02-08 | 2008-04-15 | Denso Corporation | Brush device for rotary electric machine |
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