JP2003133836A - アレーアンテナ装置及びアレーアンテナ信号合成方法 - Google Patents

アレーアンテナ装置及びアレーアンテナ信号合成方法

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JP2003133836A
JP2003133836A JP2001329480A JP2001329480A JP2003133836A JP 2003133836 A JP2003133836 A JP 2003133836A JP 2001329480 A JP2001329480 A JP 2001329480A JP 2001329480 A JP2001329480 A JP 2001329480A JP 2003133836 A JP2003133836 A JP 2003133836A
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antenna elements
signal
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Terunao Ninomiya
照尚 二宮
Yoji Ohashi
洋二 大橋
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アレーアンテナ装置及びアレーアンテナ信号
合成方法に関し、メインビームのピークの直近のグレー
ティングを抑圧する。 【解決手段】 ビーム合成用素子としての等間隔で配置
した複数(素子番号n=1〜n=9)のアンテナ素子1
と、このビーム合成用素子1の素子間隔dに対して素子
間隔d/Mで等間隔で配置したM個(素子番号m=1〜
m=5)の基準素子としてのアンテナ素子2と、このM
個の基準素子のそれぞれの受信信号を基準として、ビー
ム合成用素子としてのアンテナ素子の受信信号の位相を
調整して合成したM個の合成振幅パターンを形成するア
レー合成部5等の手段と、このM個の合成振幅パターン
を加算合成又は比較する加算合成部(比較部)6等の手
段とを備えている。又ビーム合成用素子としての複数の
アンテナ素子1の一つを基準素子と兼用し、このアンテ
ナ素子の近傍に、d/Mの間隔に、基準素子としてのア
ンテナ素子を配置することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のアンテナ素
子により構成されたアレーアンテナ装置及びアンテナ素
子対応の受信信号を合成処理してメインビームのピーク
を検出するアレーアンテナ信号合成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のアンテナ素子を配列したアレーア
ンテナは、アンテナ素子対応の信号位相に従った走査が
可能であり、既に各種の構成が提案されている。このア
レーアンテナは、例えば、無線通信システムに於ける受
信信号の到来方向の推定や、レーダ装置に於ける目標物
の方位推定等の手段として利用されている。その場合、
アンテナ素子対応の信号の位相を、走査角に対応してシ
フトした後、合成して所望のビームパターンを得るもの
で、その場合のメインビームのピークの方向(角度)を
信号の到来方向と推定する。
【0003】又素子数Nのアンテナ素子を一次元配列し
たアレーアンテナの各素子の信号を移相して合成した信
号X(θ,θT ;t)は、(1)式で表される。
【数1】 なお、θは合成後のアレーアンテナのメインビームの方
向(角度)、θT は受信信号の到来方向(角度)、dは
素子間隔、λは到来する信号の波長、xn (t)はn番
目の素子への受信信号、En (θ)は各素子の指向特性
を示す。
【0004】又(1)式の中のアレー合成に関連するア
レーファクタF(θ)は、
【数2】 となる。このアレーファクタF(θ)は、受信信号の到
来方向にメインビームのピークを有することを示すの
で、このピーク角度から信号の到来方向を推定すること
ができる。
【0005】しかし、素子間隔dが、信号の波長λと等
しい場合、受信信号の到来方向θTが0度の時に、メイ
ンビームのピークの他に±90度の方向にメインビーム
と等しい大きさのグレーティングが現れる。又受信信号
の到来方向θT が0度から離れるに従ってグレーティン
グも移動し、受信信号の到来方向θT の推定誤りの原因
となる。又素子間隔dが大きい程、グレーティングとメ
インビームのピークとの間隔は狭くなり、d=2λとす
ると、0度のメインビームのピークに対して、±30度
の方向に第1のグレーティングが発生し、±90度の方
向に第2のグレーティングが発生する。
【0006】従来例のアレーアンテナ装置は、例えば、
図10の(A)に示すように、複数のアンテナ素子R0
〜R8に対応して、周波数変換器と増幅器とAD変換器
等を含む受信回路100〜108と、移相器110〜1
18とを設け、移相器110〜118の出力信号を加算
する加算器120を備えている。移相器110〜118
は移相係数en を乗算する乗算器に相当する。即ち、×
0 〜×e8 として示すように、9個のアンテナ素子R
0〜R8それぞれについて、波長λとアンテナ素子R0
〜R8の素子間隔dとメインビームの方向(角度)θと
アンテナ素子の配置位置とに対応した移相係数e0 〜e
8 を、受信回路100〜108の出力信号に乗算し、加
算器120に於いて加算する。
【0007】従って、アンテナ素子R0からアンテナ素
子R8に向かって順次位相をシフトすることにより、図
10の(B)に示すように、正面に対してθのメインビ
ーム方向とすることができる。そして、移相係数e0
8 のθを順次変更することにより、メインビームの方
向を変化させることができ、加算器120の出力信号が
最大値を示す場合は、受信波の方向が正面に対してθ方
向であることを識別することができる。
【0008】前述のように、素子間隔dと波長λとの関
係を、d=2λとし、目標物が15度方向の場合、図1
1に示すように、メインビーム由来のピークに対して約
30度離れた角度にグレーティングが発生する。なお、
横軸は角度θ、縦軸はパワーを示す。そして、0度の方
向に一点鎖線で示す素子アンテナのメインビームのピー
クがある時に、実線で示すように受信アレーアンテナの
メインビームのピークが+15度に発生し、−15度の
方向に同一レベルのグレーティングのピークが発生す
る。
【0009】従って、メインビームのピークの方向とグ
レーティングのピークの方向とを区別できないことによ
り、誤判定が生じる。このようなグレーティングによる
影響を除く為に、素子アンテナパターン等を利用して、
スキャン範囲を例えば0度を中心に±15度以下に制限
することになる。
【0010】このようなグレーティングによる影響を改
善する為に、例えば、送信アレーアンテナと受信アレー
アンテナとの放射特性の合成パターンの利得が落ち込ん
でいる方向が、受信アレーアンテナのグレーティングの
ピーク角度となるように構成するレーダ装置が知られて
いる(例えば、特開平11−231040号公報参
照)。又アレーアンテナのアンテナ素子の中の1個のア
ンテナ素子を基準アンテナ素子とし、この基準アンテナ
素子による受信信号と、アレーアンテナによる受信信号
との振幅,位相を比較して、グレーティングによる信号
か、メインビームによる信号かを識別する構成も知られ
ている(例えば、特開平11−94925号公報参
照)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、アレー
アンテナを構成するアンテナ素子の素子数、素子間隔d
等は、所望の特性やコスト等による制約を受けるもので
あり、素子間隔dを広くすると、メインビームのピーク
とグレーティングのピークとの間隔が狭くなって、可視
領域を狭くする必要が生じる。又素子間隔dを波長λよ
り小さくすると、マイクロ波帯,特にミリ波帯に於いて
は、素子間結合を避ける必要があり、高度な設計,製作
技術が要求されることになり、低コストで安定なアレー
アンテナを構成することは困難となる。
【0012】又分解能を高くする為には、アンテナ開口
を大きくする必要がある。その場合に、素子数を多くす
るか、又は素子間隔を広くすることになる。素子数を多
くすると、素子対応の受信信号の位相,振幅を調整して
合成する為に、素子対応に受信回路を設ける必要がある
から、全体の構成が複雑且つ大型化する問題がある。そ
こで、低雑音増幅器とミキサとを含むフロントエンド
を、複数のアンテナ素子に対して共用化する為に、スイ
ッチで切替える構成が提案されている(例えば、特開平
11−64485号公報参照)が、分岐数が多くなる
と、やはり回路構成が複雑になる。又素子間隔を広くす
ると、前述のように、グレーティングの影響によって可
視領域を狭くしなければならない問題が生じる。
【0013】又送信アレーアンテナと受信アレーアンテ
ナとの放射特性の合成パターンの利得が落ち込んでいる
方向が、受信アレーアンテナのグレーティングのピーク
角度となるように構成した従来例に於いては、受信アレ
ーアンテナによるビーム走査を行うと、グレーティング
が合成パターンの落ち込みの部分からずれることになっ
て、充分なグレーティング抑圧ができない問題があり、
且つ送信アレーアンテナと組合せる必要があるから、受
信のみのアレーアンテナとして利用することができない
欠点がある。
【0014】又アレーアンテナのアンテナ素子の中の1
個のアンテナ素子を基準アンテナ素子とし、この基準ア
ンテナ素子による受信信号と、アレーアンテナによる受
信信号との振幅,位相を比較して、グレーティングによ
る信号か、メインビームによる信号かを識別する構成の
従来例に於いては、グレーティング識別の為に事前に位
相調整が必要となる問題がある。
【0015】本発明は、簡単な構成でグレーティングの
影響を低減し、且つ走査範囲の拡大を可能とすることを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のアレーアンテナ
装置は、図1の本発明の原理説明図を参照して説明する
と、ビーム合成用素子としての等間隔で配置した複数
(素子番号n=1〜n=9の場合を示す)のアンテナ素
子1と、このビーム合成用素子1の素子間隔dに対して
素子間隔d/Mで等間隔で配置したM個(素子番号m=
1〜m=5のM=5の場合を示す)の基準素子としての
アンテナ素子2と、このM個の基準素子のそれぞれの受
信信号を基準として、ビーム合成用素子としてのアンテ
ナ素子の受信信号の位相を調整して合成したM個の合成
振幅パターンを形成するアレー合成部5等の手段と、こ
のM個の合成振幅パターンを加算合成又は比較する加算
合成部(比較部)6等の手段とを備えている。なお、
3,4(rec)は周波数変換器,増幅器,AD変換器
等を含む受信回路を示す。
【0017】又図2を参照して説明すると、ビーム合成
用素子としての複数(素子番号n=1〜n=9の場合を
示す)のアンテナ素子1の一つ(素子番号n=9の場合
を示す)を基準素子と兼用し、このアンテナ素子(素子
番号n=9)の近傍に、d/Mの間隔に、基準素子とし
てのアンテナ素子2(素子番号m=2〜m=5)を配置
する。素子番号n=9のアンテナ素子と素子番号m=1
のアンテナ素子とを兼用している。又ビーム合成用素子
としての複数のアンテナ素子1の受信信号の位相を前記
位相基準用としたM個のアンテナ素子2の受信信号を基
に調整し、メインビームのピークの方向に合うように移
相係数を乗算し且つ合成して、M個の合成振幅パターン
を形成するアレー合成部5等の手段を備えている。な
お、図2に於いて図1と同一符号は同一部分を示す。
【0018】又本発明のアレーアンテナ信号合成方法
は、等間隔で配置した複数のアンテナ素子を有するアレ
ーアンテナ装置に於けるアレーアンテナ信号合成方法で
あって、ビーム合成用素子としての素子間隔dで配置し
たアンテナ素子の受信信号の位相を、素子間隔d/Mで
配置したM個の基準素子としてのアンテナ素子からの受
信信号の位相に相当する位相を基準に調整して合成し、
M個の合成振幅パターンを形成する過程と、このM個の
合成振幅パターンを加算合成又は比較する過程とを含む
ものである。
【0019】又ビーム合成用素子としての複数のアンテ
ナ素子の中の一つのアンテナ素子の受信信号を基準と
し、このビーム合成用素子と基準素子とを兼ねたアンテ
ナ素子の近傍に、ビーム合成用素子の素子間隔dに対し
てd/Mの間隔で配置した基準素子としてのM−1個の
アンテナ素子を設け、この基準素子としてのアンテナ素
子の受信信号を基準として、ビーム合成用素子としての
アンテナ素子の受信信号の位相を調整して合成したM個
の合成振幅パターンを形成する過程を含むことができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】図1はビーム合成用素子としての
素子番号n=1〜n=9の複数のアンテナ素子1と、基
準素子としての素子番号m=1〜m=5のM個のアンテ
ナ素子2とを設けた場合の原理説明図であり、ビーム合
成用素子としてのアンテナ素子1の素子間隔をdとする
と、基準素子としてのアンテナ素子2の素子間隔をd/
Mとして配置する。なお、アンテナ素子数は図示以外の
個数とすることも勿論可能である。
【0021】又アンテナ素子1,2に対応して設けた受
信回路(rec)3,4は、周波数変換器,増幅器,A
D変換器等を含む構成を有し、又アレー合成部5は、基
準素子としてのアンテナ素子2に対応してM個設け、基
準素子としてのアンテナ素子2の受信信号の位相を基準
として、ビーム合成用素子としてのアンテナ素子1の受
信信号の位相を調整して合成するものであり、又加算合
成部(比較部)6は、M個のアレー合成部5からの合成
振幅パターンを加算合成して出力するか、又は比較して
最大の合成振幅パターンを出力する。
【0022】又図2はビーム合成用素子としての素子間
隔dで配置したアンテナ素子の一つを基準素子としての
アンテナ素子に兼用した場合の原理説明図であり、この
場合、ビーム合成用素子の素子番号n=9のアンテナ素
子を、素子番号m=1の基準素子のアンテナ素子と兼用
した場合を示す。そして、素子番号m=1のアンテナ素
子を含むM個の基準素子としてのアンテナ素子を、それ
ぞれd/Mの間隔で配置する。なお、図1と同一符号は
同一部分を示す。又図1及び図2に於ける受信回路3
を、ビーム合成用素子としての複数のアンテナ素子1に
対して共用化し、又受信回路4を、基準素子としての複
数のアンテナ素子2に対して共用化した構成とすること
も可能である。
【0023】前述のように、アレーアンテナとして、素
子間隔dで等間隔で配置した複数のビーム合成用素子と
してのアンテナ素子と、素子間隔d/Mで配置した基準
素子としてのM個のアンテナ素子とを、図1に示すよう
に、それぞれ設けるか、又はビーム合成用素子としての
アンテナ素子と、その中の一つを、基準素子としてのア
ンテナ素子に兼用し、この兼用したアンテナ素子の近傍
にd/Mの間隔でM−1個の基準素子としてのアンテナ
素子を、図2に示すように、それぞれ設けた構成とする
ことができる。
【0024】図3はアレー合成部の説明図であり、#1
〜#9は、素子番号n=1〜n=9のビーム合成用素子
としてのアンテナ素子の受信信号を示し、7は位相,振
幅補正部(÷)、8は係数乗算部(×e’n )、9は加
算部(Σ)を示す。又第m番目の基準素子としてのアン
テナ素子の受信信号を入力し、この信号の位相を基準と
して、ビーム合成用素子としてのアンテナ素子の受信信
号#1〜#9の位相及び振幅を調整し、係数乗算部8に
於いてアンテナ素子の位置に対応した係数を乗算し、加
算部9により加算して合成振幅パターンを出力する。
【0025】図4は本発明の第1の実施の形態の説明図
であり、R0〜R8はアレーアンテナのビーム合成用素
子としてのアンテナ素子、RSはアレーアンテナの基準
素子としてのアンテナ素子、10〜18,1Sは受信回
路で、周波数変換器、増幅器、AD変換器等を含む構成
を有する。又20〜28,30〜38は除算器(÷)、
40〜48,50〜58は移相器(×en ),(×e’
n )、61〜63は加算器(Σ)を示す。
【0026】この実施の形態は、素子間隔dで等間隔で
配置した複数のビーム合成用素子としてのアンテナ素子
の一つを、基準素子としてのアンテナ素子に兼用した場
合を示すもので、図2に於いては、9個のビーム合成用
素子としてのアンテナ素子の端部の一つのアンテナ素子
を基準素子のアンテナ素子と兼用しているが、この実施
の形態に於いては、9個のビーム合成用素子としてのア
ンテナ素子R0〜R8の中心部の一つの素子番号n=5
のアンテナ素子R4を、基準素子としてのアンテナ素子
に兼用し、それに近接してd/M=d/2の素子間隔
に、基準素子としてのアンテナ素子RSを配置した場合
に相当する。
【0027】従って、素子数N=9、素子間隔d、基準
素子数M=2の場合を示し、基準素子としての追加した
アンテナ素子数はM−1=1となり、基準素子としての
アンテナ素子の素子間隔はd/M=d/2となる。即
ち、ビーム合成用素子としてのアンテナ素子R0〜R8
を素子間隔dで等間隔に配置し、その中の一つのアンテ
ナ素子R4を基準素子としてのアンテナ素子に兼用し、
このアンテナ素子R4の近傍に、d/2の素子間隔で基
準素子としてのアンテナ素子RSを配置した場合を示
す。この場合、アンテナ素子RSとアンテナ素子R3と
の間及びアンテナ素子RSとアンテナ素子R4との間の
素子間隔は、それぞれd/2となる。
【0028】又受信回路10〜18,1Sをアンテナ素
子R0〜R8,RS対応に設けた場合を示し、各アンテ
ナ素子R0〜R8,RSにより到来波を受信した信号
を、受信回路10〜18,1Sにより周波数変換やAD
変換等の処理を行い、それぞれの受信信号を、除算器2
0〜28,30〜38に入力する。なお、受信回路10
〜18を1個として共用化し、その前段に切替スイッチ
部を設けてアンテナ素子R0〜R8,RS対応の受信信
号を時分割的に受信回路に入力して処理する構成とする
ことも可能である。
【0029】又除算器20〜28と移相器40〜48と
加算器61とにより、基準素子と兼用したアンテナ素子
R4の位相を基準したアレー合成部5(図1又は図2参
照)を構成し、同様に、除算器30〜38と移相器50
〜58と加算器62とにより、基準素子としてのアンテ
ナ素子RSの位相を基準としたアレー合成部5(図1又
は図2参照)を構成し、加算器63は、図1又は図2に
於ける加算合成部(比較部)6に相当する構成を示すこ
とになる。
【0030】又除算器20〜28は、アンテナ素子R4
の受信信号を位相の基準として、各アンテナ素子R0〜
R8の受信信号を除算するもので、アンテナ素子R4の
受信信号を基準として位相・振幅調整した場合と等価と
なる。従って、アンテナ素子R4対応の除算器24の出
力は1となる。そして、それぞれ移相器40〜48に入
力する。又除算器30〜38は、各アンテナ素子R0〜
R8の受信信号を、アンテナ素子RSの受信信号で除算
するもので、除算出力信号をそれぞれ移相器50〜58
に入力する。
【0031】又移相器40〜48,50〜58は、移相
係数e0 〜e8 ,e0 ’〜e8 ’を乗算する乗算器に相
当するものであり、移相器40〜48の出力信号を加算
器61に入力し、又移相器50〜48の出力信号を加算
器62に入力し、それぞれの加算出力信号を合成振幅パ
ターンとして加算器63に入力し、加算合成してアレー
アンテナ受信合成信号を出力する。この場合、M=2で
あるから、加算器61,62の加算出力信号による2個
の合成振幅パターンを形成することになり、それらの合
成振幅パターンのメインビームのピーク位相が一致し、
グレーティングのピーク位相は反転する。従って、加算
器63により加算合成した合成振幅パターンは、グレー
ティングが抑圧されたものとなる。
【0032】この場合、ビーム合成用素子としてのアン
テナ素子R0〜R8の一つのアンテナ素子R4を、基準
素子としてのアンテナ素子と兼用し、このアンテナ素子
R4の受信信号の位相が0となるような位相分だけ他の
アンテナ素子R0〜R3,R5〜R8の受信信号の位相
を補正し、又除算器40〜48等による振幅の正規化或
いはテーパー処理する場合の係数に従った補正を行い、
補正された受信の位相を、合成後のアレーアンテナのメ
インビーム方向(角度)をθ、到来波の波長をλとし
て、位相の基準となる受信の受信位置を一次元座標の原
点とした時のn番目のアンテナ素子の座標をyn とし
て、ビーム合成用素子としての各アンテナ素子R0〜R
8の受信信号を、それぞれ2π(yn /λ)sinθだ
け位相シフトし、これを加算した信号を合成振幅パター
ン1とする。即ち、ビーム合成用素子としてのアンテナ
素子R0〜R8の受信信号を正規化し、又テーパー処理
する場合は、その係数に従った補正を行って、メインビ
ームのピークの方向θに従った移相処理を行い、加算器
61により加算して合成振幅パターン1を形成する。
【0033】又合成振幅パターン1に於いて位相基準と
した受信信号の受信位置から一次元座標軸上でd/2離
れた位置をy0 とし、この位置のアンテナ素子RSの受
信信号の位相が0となるような位相分だけビーム合成用
素子としてのアンテナ素子R0〜R8の受信信号の位相
を補正し、前述の合成振幅パターン1を求める場合と同
様に、アンテナ素子R0〜R8の受信信号の正規化或い
はテーパ処理する場合の係数に従った補正を行い、各ア
ンテナ素子R0〜R8の受信信号の位相を、それぞれ2
π{(yn −y0 )/λ}sinθの位相シフトを行っ
て加算した信号を合成振幅パターン2とする。
【0034】図5は合成振幅パターンの説明図であり、
(A)に示すように、素子間隔dで配置した9個のアン
テナ素子#1〜#9を、図1のアンテナ素子R0〜R8
に対応させ、その中の一つのアンテナ素子を位相の基準
とした場合の等位相面と、基準素子としてのアンテナ素
子RSを位相の基準とした場合のd/2相当の等位相面
とを、正面に対してメインビームの方向(角度)θとす
ることにより、図5の(B)に示すように、合成振幅パ
ターン1と合成振幅パターン2とは、d/2の間隔とな
る。従って、素子間隔dで配置した9個のアンテナ素子
R0〜R8は、d/2の素子間隔で配置した18個のア
ンテナ素子を配置したアレーアンテナと等価となる。
【0035】この場合、N個(図3に於いてはN=9)
のアンテナ素子に於いて、基準素子数をM(図3に於い
てはM=2、即ち、アンテナ素子R4,RSを基準素
子)とし、基準の位相をd/2だけずらして、それぞれ
N個のアンテナ素子の受信信号を合成することにより、
等価的に、2N個のアンテナ素子をd/2の間隔で配置
したアレーアンテナに相当するものとなり、分解能を向
上することができる。又グレーティングを抑圧すること
ができるから、誤判定が生じることがなくなり、走査範
囲を拡大することができる。
【0036】又図6は合成振幅パターンの説明図であ
り、縦軸は、合成振幅パターンの最大値を±1とした振
幅値を示し、又横軸は、メインビームのピーク位置を0
としてその両側の±1.5の位置を示す。又アレーアン
テナのアンテナ素子数N=8の合成振幅パターンを実線
で、アンテナ素子数N=9の合成振幅パターンを一点鎖
線で示す。即ち、N=8のアレーアンテナと、N=9の
アレーアンテナとの合成振幅パターンに於いて、0度に
於けるメインビームのピークを一致させると、このメイ
ンビームのピークの直近のグレーティングの位相は逆と
なる。従って、N=8のアレーアンテナとN=9のアレ
ーアンテナとの合成振幅パターンを合成すると、メイン
ビームのピークは加算され、±1の位置のグレーティン
グは逆位相であるから、相殺されることになり、グレー
ティングの影響を低減することができる。
【0037】この場合、図6に示す合成振幅パターン
は、図5の(B)のアンテナ素子#1〜#9による合成
振幅パターン1と、それに対してd/2ずらしたアンテ
ナ素子#1〜#8による合成振幅パターン2と等価とな
る。従って、基準素子と兼用したアンテナ素子R4と基
準素子としてのアンテナ素子RSとを素子間隔d/2で
配置し、加算器61による合成振幅パターン1と、加算
器62による合成振幅パターン2とを求めて合成するこ
とにより、メインビームのピーク位置の直近のグレーテ
ィングの影響を低減することができる。
【0038】図7は本発明の実施の形態の放射パターン
を示し、縦軸は0を最大値とした相対電力値、横軸は角
度を示す。又実線は本発明のアレーアンテナによる合成
振幅パターン1と合成振幅パターン2とを合成した放射
パターン、一点鎖線は従来例のアレーアンテナによる合
成放射パターンを示し、一部重なっている部分は実線で
示している。
【0039】到来波の方向が0度の場合のメインビーム
のピークに対して、従来は、±30度の位置にグレーテ
ィングのピークが生じるものであるが、本発明によれ
ば、このメインビームの直近のグレーティングを、合成
振幅パターン1と合成振幅パターン2とに於いて逆位相
の関係とすることができるから、相殺することができ
る。従って、グレーティングによる誤判定が生じないの
で、走査範囲を拡大することができる。
【0040】図8は本発明の第2の実施の形態の説明図
であり、図4と同一符号は同一部分を示し、71は素子
切替スイッチ部、72はミキサ、73は中間処理部、7
4はタイミング制御部、75は三角波信号発生器、76
は電圧制御発振器、77はカプラ、78は送信アンテ
ナ、80は信号処理部、81は分配処理部、82は高速
フーリエ変換部(FFT)、83は検出処理部を示し、
FM−CWレーダに適用した場合を示す。
【0041】タイミング制御部74からのタイミング信
号に同期して三角波信号発生器75から三角波信号を発
生し、電圧制御発振器76の制御電圧として加えること
により、三角波信号により変調した信号を発生し、送信
アンテナ78から目標物方向に電波を放射する。そし
て、反射波をアレーアンテナのアンテナ素子R0〜R
9,RSにより受信する。このアンテナ素子R0〜R
9,RSについては、図4について説明した構成と同一
である。又素子切替スイッチ部71は、タイミング制御
部74からのタイミング信号に従ってアンテナ素子R0
〜R9,RSを順次切替えてミキサ72に接続し、送信
信号と受信信号とによるビート信号を中間処理部73に
入力する。
【0042】中間処理部73は、フィルタ等によるノイ
ズ成分除去や増幅等の処理を行い、信号処理部80の分
配処理部81に入力する。ミキサ72の出力信号をAD
変換する機能を中間処理部73又は分配処理部81に設
け、信号処理部80内でディジタル処理を行うものであ
り、又分配処理部81は、タイミング制御部74からの
タイミング信号に従って高速フーリエ変換部82に対し
て、アンテナ素子R0〜R9,RSの信号を分配する。
【0043】高速フーリエ変換部82に於いてアンテナ
素子R0〜R9,RS対応のスペクトルデータを求め
る。このスペクトルデータは複素数で表現され、その位
相角がアレーアンテナのビーム合成に於ける位相成分と
して利用される。又ビーム合成と受信信号の到来角度の
算出は、距離,速度成分を含む各スペクトル毎に行われ
る。即ち、アンテナ素子R0〜R9,RS対応のスペク
トルデータを2分岐して、その一方により前述の合成振
幅パターン1を形成し、他方により前述の合成振幅パタ
ーン2を形成する。この場合、説明の便宜上、合成振幅
パターン1は、9個のアンテナ素子R0〜R8対応の受
信信号を用い、又合成振幅パターン2は、8個のアンテ
ナ素子R0〜R7対応の受信信号を用いる。又アンテナ
素子R4の受信信号を合成振幅パターン1の位相基準と
し、アンテナ素子R3,R4の中間に素子間隔d/2と
して配置した位相基準素子としてのアンテナ素子RSの
受信信号を合成振幅パターン2の位相基準とする。
【0044】除算器20〜28は、各アンテナ素子R0
〜R8の受信信号(高速フーリエ変換部82の出力のス
ペクトルデータ)を、位相基準のアンテナ素子R4の受
信信号で除算する。従って、アンテナ素子R4対応の除
算器24の出力信号は1となる。各除算出力信号は移相
器40〜48に入力されて、メインビームの方向θに対
応した位相シフトを行う。
【0045】移相器40〜48はn=0〜8とすると、
次に示す第1の移相係数en を乗算する。
【数3】 この乗算結果を加算器61により加算することにより、
合成振幅パターン1が得られる。この合成振幅パターン
1は、アンテナ素子の配列の中心を位相の基準として計
算している為、実数項のみ含むことになり、又アンテナ
素子数が奇数であるから、メインビーム由来の信号とメ
インビーム直近のグレーティング由来の信号とは同位相
である。
【0046】又除算器30〜37は、アンテナ素子R0
〜R7の受信信号(高速フーリエ変換部82のスペクト
ルデータ)を、アンテナ素子R3,R4間に設けた位相
基準素子としてのアンテナ素子RSの受信信号で除算す
る。この除算結果は、位相補正と振幅の正規化が行われ
ている。この除算結果をメインビームの方向θに合うよ
うに位相シフトを行う。
【0047】移相器50〜57は、n=0〜7とする
と、次に示す第2の移相係数en を乗算する。
【数4】 この乗算結果を加算器62により加算することにより、
合成振幅パターン2が得られる。この合成振幅パターン
2も、アンテナ素子の配列の中心を位相の基準として計
算している為、実数項のみ含み、アンテナ素子数が偶数
であるから、メインビーム由来の信号とメインビーム直
近のグレーティング由来の信号とは逆位相の関係とな
る。
【0048】従って、加算器61による合成振幅パター
ン1と、加算器62による合成振幅パターン2とを、加
算器63により加算すると、図6について説明したよう
に、メインビーム由来の信号は互いに同位相であるから
相加され、メインビーム直近のグレーティング由来の信
号は互いに逆位相であるから相殺される。この加算器6
3により加算した合成振幅パターンの信号を検出処理部
83に入力し、メインビームのピークの方向を検出し、
目標物の方向を認識できる。又目標物追尾等の制御を行
うことも可能となる。
【0049】アンテナ素子R0〜R8による素子放射パ
ターンと、加算器63による合成放射パターンとを図9
に示す。ここで、合成振幅パターン1と合成振幅パター
ン2とは同一数のアンテナ素子を用いた場合を示す。又
点線で示す素子放射パターン90のピークを0度とした
時、実線で示すメインビーム由来のピーク91が15度
の場合、このピーク91に直近の一点鎖線で示すグレー
ティング由来のピーク92は、前述のように、相殺され
て除去されたものとなる。従って、従来に於いては、素
子放射パターン90に対して同一レベルとなるグレーテ
ィング由来のピーク92は、相殺されて存在しないの
で、誤判定が生じないことになる。即ち、走査範囲を拡
大することができる。
【0050】又図8に示す実施の形態に於いて、合成振
幅パターン1は、奇数個のアンテナ素子を用いて形成
し、合成振幅パターン2は、偶数個のアンテナ素子を用
いて形成した場合を示すが、同一数のアンテナ素子とし
て、それぞれ基準位相をd/2相当ずらして、合成振幅
パターン1と合成振幅パターン2とを形成して合成する
ことにより、2N個のアンテナ素子と同様なグレーティ
ング特性を有することになり、メインビームのピーク直
近のグレーティング由来の信号を相殺することができ
る。
【0051】又合成振幅パターン1と合成振幅パターン
2とを形成する時の基準位相がd/2相当ずらした関係
とするならば、アンテナ素子R0〜R8の任意のアンテ
ナ素子を位相の基準とすることができる。その場合に
は、一般に複素数となるが、メインビームのピークの直
近のグレーティングの位相は互いに逆位相となるから、
合成振幅パターン1と合成振幅パターン2とを合成する
ことにより、グレーティングを相殺することができる。
又合成振幅パターン1と合成振幅パターン2とを比較
し、位相が一致している信号を有効とし、位相が不一致
の信号を無効とする処理を行うこともできる。
【0052】又前述の実施の形態に於いては、アンテナ
素子R4,RSを位相の基準とした場合を示すが、更に
多数の位相の基準を設定することができる。例えば、図
1又は図2に示すように、基準位相数をMとし、ビーム
合成用素子としてのアンテナ素子数をNとし、このアン
テナ素子の素子間隔をdとすると、d/Mの間隔で配置
したM個の位相基準素子としてのアンテナ素子の受信信
号の位相に相当する位相を基準として、各アンテナ素子
の受信信号の位相を調整して合成し、M個の合成振幅パ
ターンを形成することができる。なお、前述の実施の形
態に於いては、M=2 とすることにより、合成振幅パタ
ーン2を形成している。
【0053】又メインビームの方向(角度)をθ、到来
波の波長をλとし、位相の基準となる受信信号の受信位
置を一次元座標の原点とした時のn番目のビーム合成用
素子の位置をyn とすると、ビーム合成用素子としての
アンテナ素子の受信信号に対して、それぞれ2π(yn
/λ)sinθだけずらして和を求めて、合成振幅パタ
ーン1とし、この合成振幅パターン1を形成する時の基
準位相とした受信信号の受信位置から一次元座標上でd
(m−1)/M離れた位置y0 m の受信信号を位相の基
準として、この受信信号の位相が0となるような位相分
だけ、ビーム合成用素子としてのアンテナ素子の受信の
位相をずらして補正し、各アンテナ素子の受信信号の振
幅を正規化又はテーパー処理する場合の係数による補正
を行い、それぞれの受信信号の位相を2π{(yn −y
0 m /λ)}sinθだけずらして和を求め、合成振幅
パターンmとする。この合成振幅パターンmを求めて総
和を求めると、前述のように、M・N個のアンテナ素子
をd/Mの素子間隔で配置したアレーアンテナと等価な
グレーティング特性を有するものとなり、グレーティン
グ由来の信号を除去することができる。
【0054】又前述の各実施の形態に於いては、1個の
位相基準素子としてのアンテナ素子RSをビーム合成用
素子としてのアンテナ素子R3,R4の中間、即ち、d
/2離れた位置に設けた場合を示すが、前述のように、
合成振幅パターンmを求める場合に、ビーム合成用素子
としてのアンテナ素子の中の一つを合成振幅パターン1
の位相基準とし、そのアンテナ素子からd(m−1)/
M離れた位置に、合成振幅パターンmの位相基準のアン
テナ素子をM−1個設けて、位相基準素子とすることが
できる。即ち、ビーム合成用素子としての複数のアンテ
ナ素子の任意の位置の一つのアンテナ素子を、基準素子
としてのアンテナ素子に兼用することができるものであ
り、又基準素子としてのアンテナ素子数Mは、d/Mの
素子間隔で配置可能であれば、任意の数とすることがで
きる。
【0055】又分配処理部81は、アンテナ素子R0〜
R8,RS対応のサンプリング毎に高速フーリエ変換部
82に分配することも可能であり、又三角波信号発生器
75の三角波信号の周期毎にサンプリングデータをまと
めて高速フーリエ変換部82に分配することも可能であ
る。又高速フーリエ変換部82は、所定のサンプリング
データ長毎にフーリエ変換によるスペクトルデータを求
めることができる。又除算器20〜28,30〜38と
移相器40〜48,50〜58と加算器61,62,6
3による処理を、信号処理装置80のソフトウェア処理
によって実現することも可能である。
【0056】又本発明は、受信アレーアンテナとして使
用するものであるが、前述のように、FM−CWレーダ
や説明を省略しているパルスレーダ等にも適用可能であ
る。又一般の通信端末や基地局に於ける信号の到来方向
を推定する用途にも適用可能である。又その場合の送信
アンテナは、図8に於いては1個のアンテナ素子により
構成した場合を示すが、複数のアンテナ素子により構成
することも可能である。又ビーム走査を行う場合のみで
なく、固定ビームとした受信アレーアンテナとしてグレ
ーティングを抑圧することも可能である。又図1に示す
ように、ビーム合成用素子としてのアンテナ素子を、基
準素子としてのアンテナ素子に兼用しない場合は、基準
素子としてのアンテナ素子は、ビーム合成用素子として
のアンテナ素子と同一の電波を受信できる位置であれば
任意の位置に、d/Mの素子間隔で配置することができ
る。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ビーム
合成用素子としての等間隔で配置した複数のアンテナ素
子1と、このビーム合成用素子の素子間隔dに対して素
子間隔d/Mで等間隔で配置したM個の基準素子として
のアンテナ素子2と、M個の基準素子のそれぞれの受信
信号を基準として、ビーム合成用素子としてのアンテナ
素子1の受信信号の位相を調整して合成したM個の合成
振幅パターンを形成するアレー合成部5等の手段と、M
個の合成振幅パターンを加算合成又は比較する加算合成
部(比較部)6等の手段を含み、又ビーム合成用素子と
してのアンテナ素子1の一つを基準素子と兼用して、こ
のアンテナ素子の近傍に、d/Mの間隔で基準素子とし
てのアンテナ素子2を配置することができるもので、M
個の合成振幅パターンの加算合成又は比較により、メイ
ンビームのピークの直近の2(M−1)個のグレーティ
ングを抑圧することができる。従って、アンテナ素子数
を増加することなく、アンテナ素子数を増加した場合と
等価なアレーアンテナを構成することができ、比較的簡
単な構成で走査範囲の拡大及び分解能を向上を図ること
ができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の原理説明図である。
【図3】アレー合成部の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の説明図である。
【図5】合成振幅パターンの説明図である。
【図6】合成振幅パターンの説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態の放射パターンの説
明図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態の説明図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態の放射パターンの説
明図である。
【図10】従来例の説明図である。
【図11】従来例の放射パターンの説明図である。
【符号の説明】
1 ビーム合成用素子としてのアンテナ素子 2 基準素子としてのアンテナ素子 3,4 受信回路(rec) 5 アレー合成部 6 加算合成部(比較部) R0〜R8 ビーム合成用素子としてのアンテナ素子 RS 位相基準素子としてのアンテナ素子 10〜18,1S 受信回路 20〜28,30〜38 除算器 40〜48,50〜58 移相器 61〜63 加算器(Σ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J021 AA05 AA07 CA06 DB02 DB03 EA02 FA06 FA14 FA16 FA17 FA20 FA21 FA26 FA32 GA01 GA05 GA08 HA04 HA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 等間隔で配置した複数のアンテナ素子を
    有するアレーアンテナ装置に於いて、 ビーム合成用素子としての等間隔で配置した複数のアン
    テナ素子と、 前記ビーム合成用素子の素子間隔dに対して素子間隔d
    /Mで等間隔で配置したM個の基準素子としてのアンテ
    ナ素子と、 該M個の基準素子のそれぞれの受信信号を基準として前
    記ビーム合成用素子としてのアンテナ素子の受信信号の
    位相を調整して合成したM個の合成振幅パターンを形成
    する手段と、 該M個の合成振幅パターンを加算合成又は比較する手段
    とを備えたことを特徴とするアレーアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 前記ビーム合成用素子としての複数のア
    ンテナ素子の一つを基準素子と兼用し、該アンテナ素子
    の近傍に前記d/Mの間隔に、前記基準素子としてのア
    ンテナ素子を配置したことを特徴とする請求項1記載の
    アレーアンテナ装置。
  3. 【請求項3】 前記ビーム合成用素子としての複数のア
    ンテナ素子の受信信号の位相を前記基準素子としてのM
    個のアンテナ素子の受信信号を基に調整し、メインビー
    ムのピークの方向に合うように移相係数を乗算し且つ合
    成して前記M個の合成振幅パターンを形成する手段を備
    えたことを特徴とする請求項1又は2記載のアレーアン
    テナ装置。
  4. 【請求項4】 等間隔で配置した複数のアンテナ素子を
    有するアレーアンテナ装置に於けるアレーアンテナ信号
    合成方法に於いて、 ビーム合成用素子としての素子間隔dで配置したアンテ
    ナ素子の受信信号の位相を、素子間隔d/Mで配置した
    M個の基準素子としてのアンテナ素子からの受信信号の
    位相に相当する位相を基準に調整して合成し、M個の合
    成振幅パターンを形成する過程と、 前記M個の合成振幅パターンを加算合成又は比較する過
    程とを含むことを特徴とするアレーアンテナ信号合成方
    法。
  5. 【請求項5】 前記ビーム合成用素子としての複数のア
    ンテナ素子の中の一つのアンテナ素子の受信信号を基準
    とし、該ビーム合成用素子と基準素子とを兼ねたアンテ
    ナ素子の近傍に、前記ビーム合成用素子の素子間隔dに
    対してd/Mの間隔で配置した基準素子としてのM−1
    個のアンテナ素子を設け、該基準素子としてのアンテナ
    素子の受信信号を基準として、前記ビーム合成用素子と
    してのアンテナ素子の受信信号の位相を調整して合成し
    たM個の合成振幅パターンを形成する過程を含むことを
    特徴とする請求項4記載のアレーアンテナ信号合成方
    法。
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