JP2003133285A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2003133285A JP2001326588A JP2001326588A JP2003133285A JP 2003133285 A JP2003133285 A JP 2003133285A JP 2001326588 A JP2001326588 A JP 2001326588A JP 2001326588 A JP2001326588 A JP 2001326588A JP 2003133285 A JP2003133285 A JP 2003133285A
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Kunio Matsubara
邦雄 松原
Naoto Fujishima
直人 藤島
Shin Shimozawa
慎 下沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トレンチエッチング中にウェハ周囲で発生し
たSiO2を速やかに排気させ、それによってウェハ周
囲部分でのブラックシリコンの発生を抑制すること。 【解決手段】 シリコン基板にトレンチが形成され、そ
の内部および周囲にデバイスの主要部分が形成される半
導体装置を製造するにあたって、トレンチエッチング時
のエッチングガス中に含まれる酸素の流量x(scc
m)に対して、エッチングチャンバーの圧力y(Pa)
を−5x+8.0(Pa)以下に設定することによっ
て、トレンチエッチング中にウェハ周囲で発生するSi
2を速やかに排気しながら、トレンチエッチングをお
こない、ウェハ周囲部分でのブラックシリコンの発生を
抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、特にシリコン基板にトレンチが形成され、
その内部および周囲にデバイスの主要部分が形成される
半導体装置を製造する際のトレンチエッチング技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】近時、パワーMOSFETを集積化した
パワーICにおいて、高集積化を図るため、シリコン基
板にトレンチを形成し、そのトレンチ内に拡張ドレイン
領域を配置した横型トレンチパワーMOSFET(Tr
ench Lateral Power MOSFE
T)が提案されている。この横型トレンチパワーMOS
FETによれば、耐圧に必要な拡張ドレイン領域をトレ
ンチの深さで制御することができるため、従来のシリコ
ン基板表面に拡張ドレイン領域が配置されたパワーMO
SFETよりも単位面積当たりのオン抵抗が小さくなる
という利点がある。
【0003】上述した横型トレンチパワーMOSFET
は、従来、つぎのようにして製造される。まず、p型シ
リコン基板にイオン注入法によりNウェル領域を形成す
る。つづいて、基板表面にトレンチエッチング用のマス
ク酸化膜を所望のパターンに形成し、1回目のトレンチ
エッチングをおこなう。そして、そのトレンチの側面お
よび底面にそれぞれイオン注入法によりPボディ領域お
よびNドレイン領域を形成する。つづいて、ドレイン−
ゲート間の絶縁膜となるHTO膜を堆積してエッチバッ
クし、残ったHTO膜をマスクとして2回目のトレンチ
エッチングをおこなう。ここで、トレンチエッチングの
条件は、エッチングガス中に含まれる臭化水素(HB
r)、酸素(O2)および三フッ化窒素(NF3)の各流
量がそれぞれ20sccm、5sccmおよび5scc
mであり、エッチングチャンバーの圧力が8.0Paで
あり、磁場が100ガウスである。
【0004】つづいて、ゲート酸化膜を形成し、トレン
チ内にゲート電極となるドープドポリシリコン(ゲート
ポリシリコン)を形成し、そのゲートポリシリコンの一
部をエッチバックして開口する。その開口部よりトレン
チの底面にイオン注入法によりPベース領域およびNソ
ース領域を形成し、さらにその開口部をドープドポリシ
リコンで埋め、HTO膜よりなるソース−ゲート間の絶
縁膜を形成した後、コンタクトホールを開口し、電極を
形成する。なお、Nウェル領域またはPボディ領域な
ど、半導体領域の前のNまたはPは、それぞれ導電型が
n型またはp型であることを表す。
【0005】一般に、シリコン基板にレジストを塗布し
てパターニングをおこなう場合には、レジストがウェハ
カセットや治具に付着するのを防ぐため、ウェハ周囲の
レジストが除去される。上述した製造プロセスにおい
て、トレンチエッチング用のマスク酸化膜をパターニン
グしてエッチングをおこなう場合も同様であり、ウェハ
周囲はレジストで覆われていない。そのため、パターニ
ングの際にウェハ周囲部分ではマスク酸化膜がエッチン
グされてしまい、シリコン基板が露出した状態になり、
トレンチエッチング時にこの基板露出部分にブラックシ
リコンと呼ばれる柱状の突起物が形成されることがあ
る。このブラックシリコンは後工程において折れてパー
ティクルの発生原因となったり、拡散炉の汚染原因とな
る。
【0006】ここで、ブラックシリコンの発生過程につ
いて図9および図10を参照しながら説明する。一般に
トレンチエッチングは、マスク酸化膜2に対するシリコ
ン基板1のエッチング速度比(選択比:Siのエッチン
グ速度/SiO2のエッチング速度)が高い条件、すな
わちSiに比べてSiO2がエッチングされにくい条件
で実施される。また、SiO2のエッチング速度を小さ
くするために、SiO2系の反応生成物を発生しながら
エッチングが進行する。この反応生成物がシリコン基板
1上に凝集したり、エッチングチャンバー内に堆積した
反応生成物が剥離してシリコン基板1上に堆積したり、
マスク酸化膜2の一部が脱離してシリコン基板1上に堆
積するなどの原因によって、エッチング中のトレンチ部
分に異物3が付着する(図9)。つまり、この異物3は
主にSiO2でできている。そして、上述したようにS
iO2がエッチングされにくい条件であるため、異物3
はトレンチエッチング時のマスクとなり、トレンチ4の
形成とともに柱状のブラックシリコン5が発生する(図
10)。
【0007】ウェハ周囲部分に発生するブラックシリコ
ンも同様の過程で生成される。ただし、ウェハ中心部に
形成されるトレンチの幅が0.5〜20μm程度である
のに対して、ウェハ周囲部分では数mmにわたってシリ
コン基板が露出しているため、トレンチ部分に比べて発
生するSiO2の量が多く、ブラックシリコンが発生し
やすい。
【0008】そこで、ウェハ周囲部分をエッチング防止
用酸化膜として機能する厚さの酸化膜で覆うことによっ
て、ウェハ周囲部分にブラックシリコンが発生するのを
抑制する提案がなされている(特開平10−83986
号)。また、酸素を含まないエッチングガスを用いてト
レンチエッチングをおこなうことによってSiO2系の
反応生成物の発生を抑制し、それによってブラックシリ
コンの発生を抑制することが考えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
10−83986号公報に開示された提案では、ウェハ
周囲部分を酸化膜で覆うための工数が増加し、コストの
増大を招くという不都合がある。また、酸素を含まない
エッチングガスを用いる方法では、つぎの2つの問題点
がある。第一に、トレンチエッチング中のSiのエッチ
ング量とマスク酸化膜(SiO2)のエッチング量の比
(選択比)が小さくなり、2回目のトレンチエッチング
中にマスク酸化膜がなくなってしまう。したがって、デ
バイスの製造が不可能となる。第二に、トレンチ側壁が
基板表面に対して垂直に切り立った状態となってしま
う。この第二の点に関し、本発明者らがおこなった実験
によれば、トレンチが底に向かってすぼまるように、ト
レンチ側壁が基板表面に対して88°以下の角度で寝て
いるのが好ましい。このように、トレンチ側壁が寝てい
ると、トレンチ内をドープドポリシリコンで埋める際
に、トレンチ内に空胴ができずにドープドポリシリコン
を充填させることができる。しかし、トレンチ側壁が8
8°よりも垂直に近くなると空洞ができてしまうので、
それ以降のプロセス中に不均一な応力が発生する原因と
なり、素子の寿命低下を招く。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであって、トレンチエッチング中にウェハ周囲で発生
したSiO2を速やかに排気させ、それによってウェハ
周囲部分でのブラックシリコンの発生を抑制するように
した半導体装置の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者らはトレンチエッチングの際のエッチング
ガスに含まれる酸素の流量x(sccm)とエッチング
チャンバーの圧力に着目し、鋭意研究を重ねた結果、エ
ッチングチャンバーの圧力が−5x+8.0(Pa)以
下である場合にウェハ周囲部分にブラックシリコンが発
生していないことを見いだした。
【0012】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
であり、シリコン基板にトレンチが形成され、その内部
および周囲にデバイスの主要部分が形成される半導体装
置の前記トレンチを形成するにあたって、エッチングガ
ス中に含まれる酸素の流量x(sccm)に対して、エ
ッチングチャンバーの圧力を−5x+8.0(Pa)以
下にしてトレンチエッチングをおこなうものである。
【0013】この発明において、酸素の流量は2scc
m以上であるのが好ましい。また、エッチングチャンバ
ーの圧力は5.3Pa以下であるのが好ましい。この発
明によれば、トレンチエッチング中にウェハ周囲で発生
したSiO2が速やかに排気されるので、ウェハ周囲部
分でのブラックシリコンの発生が抑制される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、本発明方
法を適用して製造することができる半導体装置の一例と
して横型トレンチパワーMOSFETの構造について説
明する。図1は、横型トレンチパワーMOSFETの断
面構造の一例を示す断面図である。この横型トレンチパ
ワーMOSFETは、図1に示すように、p型シリコン
基板11に第1のトレンチ12が形成されている。さら
に、その第1のトレンチ12の中央に、第1のトレンチ
12よりも狭く深い第2のトレンチ13が形成されてい
る。
【0015】第1のトレンチ12の内周面に沿って厚い
酸化膜14が形成されている。また、第2のトレンチ1
3の内周面に沿ってゲート酸化膜15が形成されてい
る。これらの厚い酸化膜14およびゲート酸化膜15の
内側にはゲートポリシリコン16が形成されている。ゲ
ートポリシリコン16の内側には酸化膜17を介してソ
ースポリシリコン18が基板表面から第2のトレンチ1
3の底まで貫通して形成されている。第2のトレンチ1
3の底にはソースポリシリコン18と電気的に接続する
Nソース領域19が形成されている。このNソース領域
19はPベース領域20により囲まれている。
【0016】また、基板表面における第1のトレンチ1
2の外周にはNドレイン領域21が形成されている。一
方、Nドレイン領域21とPベース領域20との間にお
いて、第1のトレンチ12および第2のトレンチ13に
沿って縦方向(深さ方向)にN拡張ドレイン領域22が
形成されている。このN拡張ドレイン領域22はPボデ
ィ領域23により囲まれている。基板表面には層間絶縁
膜24が積層され、その上に、ソースポリシリコン18
と電気的に接続するソース電極25が形成されている。
また、層間絶縁膜24上には、層間絶縁膜24を貫通し
てNドレイン領域21とコンタクト領域26を介して電
気的に接続するドレイン電極27が形成されている。
【0017】つぎに、上述した構成の横型トレンチパワ
ーMOSFETの製造プロセスについて説明する。図2
〜図5は、その製造プロセスの要部を説明するために、
横型トレンチパワーMOSFETの製造途中の断面構造
の一例を示す断面図である。まず、たとえば抵抗率が1
0.0〜15.0Ω・cmのp型シリコン基板11にた
とえばP31イオンを注入してNウェル領域(図示省略)
を形成する。ついで、基板表面にトレンチエッチング用
のマスク酸化膜31をたとえば1μm成長させ、フォト
リソグラフィ技術およびエッチングによりマスク酸化膜
31のトレンチ形成領域を開口させる。そして、1回目
のトレンチエッチングをおこない、たとえば深さ4μm
で幅4.5μmの第1のトレンチ12を形成する(図
2)。
【0018】ついで、第1のトレンチ12の側壁および
底面にそれぞれたとえばB11イオンおよびP31イオンを
注入してPボディ領域(図示省略)およびNドレイン領
域(図示省略)を形成する。つづいて、ドレインとゲー
ト電極間の絶縁膜となる厚い酸化膜(HTO膜)14を
たとえば800nmの厚さで堆積させ、それをエッチバ
ックする(図3)。つづいて、残った厚い酸化膜14を
マスクとして2回目のトレンチエッチングをおこない、
たとえば第1のトレンチ12の底面からさらに深さ1μ
mの第2のトレンチ13を形成する(図4)。そして、
ゲート酸化膜15をたとえば100nmの厚さで形成
し、ゲートポリシリコン16をたとえば640nmの厚
さで堆積させる。
【0019】さらに、ソース電極を形成する際、ゲート
部における、ゲートポリシリコン16とソース電極とを
絶縁するために、HTO膜をたとえば400nm堆積さ
せる。そして、ソースのコンタクトを開けるため、この
HTO膜を活性領域で除去し、ゲートポリシリコン16
をエッチバックする(図5)。以後、特に図示しない
が、そのエッチバックによって開口した第2のトレンチ
13の底面にたとえばB 11イオンを注入してPベース領
域を形成し、またたとえばAsイオンを注入してNソー
ス領域を形成する。ついで、ソース部のゲート電極とソ
ース電極を絶縁するために、HTO膜をたとえば800
nm堆積させ、これをエッチバックすることによりソー
ス−ゲート間の絶縁膜を形成する。そして、ソースポリ
シリコンをたとえば2μm堆積させ、これをエッチバッ
クする。その後、コンタクトホールを形成し、電極をス
パッタにより形成し、電極のパターニングをおこなうこ
とにより、図1に示す横型トレンチパワーMOSFET
が完成する。
【0020】ここで、上述した1回目および2回目のト
レンチエッチングは、エッチングガス中に含まれる酸素
の流量をx(sccm)とすると、エッチングチャンバ
ーの圧力を−5x+8.0(Pa)以下に設定しておこ
なわれる。以下にその理由について説明する。なお、エ
ッチングガス中のその他の成分はHBrとNF3であ
り、HBrおよびNF3の流量はそれぞれ20sccm
および5sccmである。また、従来同様、磁場は10
0ガウスである。
【0021】本発明者らは、酸素の流量xを0〜7sc
cmの範囲で変化させるとともに、エッチングチャンバ
ーの圧力を2.7〜8.0Paの範囲で変化させてトレ
ンチエッチングをおこない、ブラックシリコンの発生状
況を調べた。その結果を図6に示す。図6より明らかな
ように、酸素を加えないとき(x=0のとき)はチャン
バー圧力を8.0Paにしてもブラックシリコンは発生
しないが、酸素を加えるとウェハ周囲部分にブラックシ
リコンが発生した。酸素流量xが2sccmの場合に
は、チャンバー圧力が5.3Paではブラックシリコン
は発生しないが、6.7Paではウェハ周囲部分にブラ
ックシリコンが発生した。
【0022】酸素流量xが3sccmの場合には、チャ
ンバー圧力が4.0Paおよび5.3Paではブラック
シリコンは発生しないが、6.7Paおよび8.0Pa
ではウェハ周囲部分にブラックシリコンが発生した。酸
素流量xが5sccmの場合には、チャンバー圧力が
2.7Paおよび4.0Paではブラックシリコンは発
生しないが、5.3Pa、6.7Paおよび8.0Pa
ではウェハ周囲部分にブラックシリコンが発生した。酸
素流量xが7sccmの場合には、チャンバー圧力が
2.7Paではブラックシリコンは発生しないが、4.
0Pa、5.3Paおよび8.0Paではウェハ周囲部
分にブラックシリコンが発生した。
【0023】以上の結果より、チャンバー圧力を8.0
Paよりも低くすることによって排気されるSiO2
量が増加し、それによってブラックシリコンの発生が抑
制されることがわかった。つまり、チャンバー圧力を減
少させることにより、酸素流量を増加させてもブラック
シリコンの発生を防ぐことができる。図6にブラックシ
リコン発生の有無の境界線を示す。この境界線の式を求
めると、つぎのようになる。ただし、yはチャンバー圧
力(Pa)であり、xは酸素流量(sccm)である。 y=−5x+8.0
【0024】図6より、この直線(y=−5x+8.
0)より下側の条件であればウェハ周囲部分にブラック
シリコンが発生しないことがわかる。したがって、ブラ
ックシリコンの発生を抑制するためには、エッチングチ
ャンバーの圧力を−5x+8.0(Pa)以下に設定す
ればよいことになる。さらに図6より、酸素の流量は2
sccm以上であるのが好ましく、またエッチングチャ
ンバーの圧力は5.3Pa以下であるのが好ましいこと
がわかる。
【0025】つぎに、エッチングガス中の酸素流量とト
レンチの側壁角度とエッチングチャンバー圧力との関係
を調べた結果を図7に示す。図7より、チャンバー圧力
を減少させるとトレンチ側壁が寝てくる、すなわち基板
表面に対するトレンチ側壁の角度が小さくなることがわ
かる。これは、プラズマ状態が変化したことが原因であ
ると推測されるが、上述したようにトレンチ内に空胴が
できずにドープドポリシリコン等を充填させるためには
トレンチ側壁の角度を88°以下にする必要があるた
め、エッチングパラメータの有効範囲が広がり、プロセ
スのばらつきの影響を小さくできるため好都合である。
【0026】つぎに、エッチングガス中の酸素流量と選
択比(Siのエッチング速度/SiO2のエッチング速
度)とエッチングチャンバー圧力との関係を調べた結果
を図8に示す。図8より、選択比の値はチャンバー圧力
の影響をあまりうけないことがわかる。これは、チャン
バー圧力の減少により排出されるSiO2の量が増加し
たが、プラズマ状態の変化により酸化膜のエッチングレ
ートが減少したため、選択比としてほとんど変化しなか
ったと推察される。
【0027】以上の結果より、たとえばエッチングチャ
ンバーの圧力を4.0Pa以下にすれば、その他のエッ
チング条件が従来と同じでも、トレンチエッチングによ
りトレンチ側壁の角度が88°以下となり、かつウェハ
周囲部分にブラックシリコンが発生しないことがわかっ
た。これを検証するため、本発明者らはチャンバー圧力
を4.0Paに設定し、かつそれ以外のエッチング条件
を従来と同じにして50枚のウェハについてトレンチエ
ッチングをおこない、ブラックシリコンの発生状況およ
びトレンチ側壁の角度を調べた。
【0028】その結果、50枚のウェハすべてにおい
て、ウェハ周囲部分にブラックシリコンが発生していな
いことが確認された。また、すべてのトレンチ側壁の角
度は87.2〜87.8°の範囲内に分布していること
が確認された。つまり、ウェハ周囲部分にブラックシリ
コンを発生させることなく、横型トレンチパワーMOS
FETの作製に十分に適した形状のトレンチが得られる
ことが確認された。
【0029】上述した実施の形態によれば、トレンチエ
ッチング時のエッチングガス中に含まれる酸素の流量x
(sccm)に対して、エッチングチャンバーの圧力を
−5x+8.0(Pa)以下にしてトレンチエッチング
をおこなうことによって、トレンチエッチング中にウェ
ハ周囲で発生したSiO2を速やかに排気することがで
きるので、ウェハ周囲部分でのブラックシリコンの発生
を抑制しながら、好ましい側壁角度を有するトレンチを
形成することができる。
【0030】以上において本発明は、横型トレンチパワ
ーMOSFETの製造に限らず、トレンチ内をポリシリ
コンで埋め込むデバイス、たとえばトレンチゲートMO
SFETや、トレンチ内を酸化膜で埋め込むデバイス、
たとえばICにおける素子分離構造であるトレンチアイ
ソレーション構造などの製造にも適用することができ
る。また、本発明は、p型とn型の導電型を反転させた
デバイスの製造にも適用することができる。また、本発
明は、トレンチエッチングを1回または3回以上おこな
う製造プロセスにも適用することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、トレンチエッチング時
のエッチングガス中に含まれる酸素の流量x(scc
m)に対して、エッチングチャンバーの圧力を−5x+
8.0(Pa)以下にしてトレンチエッチングをおこな
うことによって、トレンチエッチング中にウェハ周囲で
発生したSiO2を速やかに排気することができるの
で、ウェハ周囲部分でのブラックシリコンの発生を抑制
することができる。したがって、工数を増やすことな
く、ウェハ周囲部分でのブラックシリコンの発生を抑制
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用して製造することができる半
導体装置の一例である横型トレンチパワーMOSFET
の断面構造の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示す構成の横型トレンチパワーMOSF
ETの製造途中の断面構造の一例を示す断面図である。
【図3】図1に示す構成の横型トレンチパワーMOSF
ETの製造途中の断面構造の一例を示す断面図である。
【図4】図1に示す構成の横型トレンチパワーMOSF
ETの製造途中の断面構造の一例を示す断面図である。
【図5】図1に示す構成の横型トレンチパワーMOSF
ETの製造途中の断面構造の一例を示す断面図である。
【図6】エッチングガス中の酸素流量とエッチングチャ
ンバー圧力とブラックシリコンの発生状況との関係を示
す特性図である。
【図7】エッチングガス中の酸素流量とトレンチの側壁
角度とエッチングチャンバー圧力との関係を示す特性図
である。
【図8】エッチングガス中の酸素流量と選択比(Siの
エッチング速度/SiO2のエッチング速度)とエッチ
ングチャンバー圧力との関係を示す特性図である。
【図9】ブラックシリコンの発生過程について説明する
ためにシリコン基板の断面を示す模式図である。
【図10】ブラックシリコンの発生過程について説明す
るためにシリコン基板の断面を示す模式図である。
【符号の説明】
11 シリコン基板 12 第1のトレンチ 13 第2のトレンチ 14 酸化膜 15 ゲート酸化膜 16 ゲートポリシリコン 18 ソースポリシリコン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下沢 慎 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 5F004 AA05 CA02 DA00 DA17 DA26 DB01 EB04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板にトレンチが形成され、前
    記トレンチ内がポリシリコンもしくは酸化膜、またはそ
    の両方により埋められた構造を有する半導体装置を製造
    するにあたって、 前記トレンチをエッチングにより形成する際に、エッチ
    ングガス中に含まれる酸素の流量をx(sccm)とす
    ると、エッチングチャンバーの圧力を−5x+8.0
    (Pa)以下とすることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記エッチングガス中に含まれる酸素の
    流量を2sccm以上とすることを特徴とする請求項1
    に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 エッチングチャンバーの前記圧力を5.
    3Pa以下とすることを特徴とする請求項1または2に
    記載の半導体装置の製造方法。
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