JP2003133252A - ビームの集束方法およびドーピング装置、並びに半導体装置の作製方法 - Google Patents

ビームの集束方法およびドーピング装置、並びに半導体装置の作製方法

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JP2003133252A
JP2003133252A JP2001329487A JP2001329487A JP2003133252A JP 2003133252 A JP2003133252 A JP 2003133252A JP 2001329487 A JP2001329487 A JP 2001329487A JP 2001329487 A JP2001329487 A JP 2001329487A JP 2003133252 A JP2003133252 A JP 2003133252A
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ion beam
electric field
film
field formed
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Osamu Nakamura
理 中村
Kikuichi Sakurai
菊一 櫻井
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来では、GOLD構造を備えたTFTを形
成しようとすると、その製造工程が複雑なものとなり工
程数が増加してしまう問題があった。また、同一基板上
においても、イオンの導入量を場所によって変えること
が望まれている。 【解決手段】本明細書で開示するビームの集束方法に関
する発明の構成は、第1電極と第2電極とにより形成さ
れる第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へ
イオンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極
と等電位である第3電極と、第4電極とにより形成され
る第2電界により、前記第4電極へ向かう第2方向へ前
記イオンビームを加速することを特徴としている。その
ため、本発明を用いれば、所望の角度で、所望の形状の
イオンを被処理体における所望の領域に導入することを
可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、イオンのビームの進行
方向を制御する方法およびそれを行うためのドーピング
装置に関する。また、イオンの導入を工程に含んで作製
される半導体装置の作製方法に関する。なお、本明細書
中において半導体装置とは、半導体特性を利用すること
で機能し得る装置全般を指し、液晶表示装置に代表され
る電気光学装置及び該電気光学装置を部品として含む電
子機器もその範疇にあるとする。
【0002】
【従来の技術】単結晶シリコンウエハの表面に、MOS
トランジスタやバイポーラトランジスタなどの素子を形
成し、それを配線によって接続して所定の機能を持った
集積回路(LSI)を製造する技術はウエハプロセスと
して知られている。このウエハプロセスにおいて、所定
の領域にp型又はn型の導電型を持つ不純物領域を形成
するためのイオン注入技術はもはや必須のものとなって
いる。
【0003】イオン注入技術は、ドナー又はアクセプタ
不純物のイオンを質量分離して、選択されたイオンのみ
を半導体に注入する方法として知られている。その特徴
は、加速電圧やイオン密度を制御することにより、半導
体に対し所定の深さに所定の濃度で不純物を注入するこ
とが可能であるという点にある。代表的にはイオン注入
装置などが挙げられる。
【0004】イオン注入装置の主要な構成は、イオン源
と、基板を保持しイオンを注入する処理室、真空排気手
段、ドーピング用ガス供給手段、ロードロック室などか
ら成っている。イオン源は、プラズマソース部と複数の
電極で構成される引出し電極系で構成され、また必要に
応じてイオン種を選別する質量分離系が付加されてい
る。基板の大面積化に対し、面状のイオンビームを生成
するために、引出し電極は多孔電極又はメッシュ状の電
極が採用され、それに対応してプラズマソース部が設け
られている。
【0005】一方、液晶ディスプレイの製造で適用され
るイオン注入技術は、大面積基板の全面に渡って効率良
くイオン注入するため、イオン源を大型化すると共に敢
えて質量分離をしない方法が採用されている。代表的に
はイオンドーピング装置またはイオンシャワードーピン
グ装置などが挙げられる。
【0006】イオンドーピング装置の主要な構成は、イ
オン源と、基板を保持しイオンを注入する処理室、真空
排気手段、ドーピング用ガス供給手段、ロードロック室
などから成っている。イオンドーピング装置の概観の例
を図7に示す。イオン源は、プラズマソース部と複数の
電極で構成される引出し・加速電極系で構成されてい
る。基板の大面積化に対し、面状のイオンビームを生成
するために、引出し・加速電極系は平行に設置された複
数の多孔電極又はメッシュ状の電極から構成されてい
る。図8に4枚の多孔電極で構成される例を示す。それ
ぞれの電極の孔の位置はイオンが通過するために電極に
対して垂直方向に一致しており、一般に電極の孔はステ
ージに近くなるほど大きくなっている。
【0007】プラズマソース部では、ガスボックスに接
続された供給管201により供給される材料ガスがトリ
ガー電極202によりプラズマ化して、質量数の異なる
複数のイオンが生成される。例えば、代表的な材料ガス
として、PH3(フォスフィン)やB26(ジボラン)
が挙げられる。PH3の場合、PHx +、P2y +、H
z +(x=1〜3、y=1〜6、z=1〜3)などが生成
され、B26の場合、BH x +、B2y +、Hz +(x=1
〜3、y=1〜6、z=1〜3)などが生成される。そ
して、引出し電極203によって正のイオンが取り出さ
れ、引出し電極203より低い電位を有する加速電極2
04によってプラズマ中のイオンに適切なエネルギーが
付与され、加速電極204より低い電位を有する負電極
205、負電極205より高い電位を有する接地電極2
06を経て、ステージ208上に設置された基板207
に到達する。ステージ208を回転させることで、基板
207に注入されるイオンの均一性を高めることもでき
る。負電極205と接地電極206の間の電界の向き
は、引出し電極203、加速電極204および負電極2
05の間の電界の向きとは逆方向となる。これは、チャ
ンバー内で生成された2次電子が電極間に入り込むのを
防ぐためである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来では、GOLD構
造を備えたTFTを形成しようとすると、その製造工程
が複雑なものとなり工程数が増加してしまう問題があっ
た。工程数の増加は製造コストの増加要因になるばかり
か、製造歩留まりを低下させる原因となる。
【0009】また、一般にドーピング装置は被処理体の
全面にイオンを導入する装置である。しかしながら、基
板が大型化する中で、コストの低減を目的として、同一
基板において複数の液晶表示パネル等を作製する場合が
増えてきている。このように、現状のイオンの導入の工
程において、必ずしも基板の全面にイオンを注入する必
要はなくなってきている。
【0010】さらに、同一基板上に画素部用および駆動
回路部用のTFTを有する液晶表示パネル等が作製され
るようになり、同一基板上に異なる特性を有するTFT
を作製することも望まれている。そのためには、イオン
の導入量を場所によって変える必要がある。
【0011】そこで、本発明は所望の領域にイオンを導
入するためのビームの集束方法およびそれを行うための
ドーピング装置を提供することを課題とする。また、イ
オンの導入を工程に含んで作製される半導体装置の作製
方法を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示するビー
ムの集束方法に関する発明の構成は、第1電極と第2電
極とにより形成される第1電界により、前記第2電極へ
向かう第1方向へイオンを加速してイオンビームを形成
し、前記第2電極と等電位である第3電極と、第4電極
とにより形成される第2電界により、前記第4電極へ向
かう第2方向へ前記イオンビームを加速することを特徴
としている。
【0013】また、本明細書で開示するドーピング装置
に関する発明の構成は、第1電極と、前記第1電極と平
行に設置され、前記第1電極よりも低い電位を有する第
2電極と、前記第2電極に対して角度θをなして設置さ
れ、前記第2電極と等電位である第3電極と、前記第3
電極と角度φをなして設置され、前記第3電極よりも低
い電位を有する第4電極と、を有することを特徴として
いる。
【0014】また、本明細書で開示する半導体装置の作
製方法に関する発明の構成は、第1電極と第2電極とに
より形成される第1電界により、前記第2電極へ向かう
第1方向へイオンを加速してイオンビームを形成し、前
記第2電極と等電位である第3電極と、第4電極とによ
り形成される第2電界により、前記第4電極へ向かう第
2方向へ前記イオンビームを加速し、半導体膜にイオン
を導入することを特徴としている。
【0015】また、上記構成において、前記半導体膜と
して珪素膜を用いるのが望ましい。また、非晶質珪素膜
のほかに、非晶質珪素ゲルマニウム膜などの非晶質構造
を有する化合物半導体膜を適用しても良い。そして、半
導体膜を形成するための基板として、ガラス基板、石英
基板やシリコン基板、プラスチック基板、金属基板、ス
テンレス基板、可撓性基板などを用いることができる。
前記ガラス基板として、バリウムホウケイ酸ガラス、ま
たはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる基
板が挙げられる。また、可撓性基板とは、PET、PE
S、PEN、アクリルなどからなるフィルム状の基板の
ことであり、可撓性基板を用いて半導体装置を作製すれ
ば、軽量化が見込まれる。可撓性基板の表面、または表
面および裏面にアルミ膜(AlON、AlN、AlOな
ど)、炭素膜(DLC(ダイヤモンドライクカーボン)
など)、SiNなどのバリア層を単層または多層にして
形成すれば、耐久性などが向上するので望ましい。
【0016】このように、本発明は、所望の角度でイオ
ンビームを被処理体に導入することを可能とする。その
ため、ゲート電極の下方の半導体膜にも容易にイオンを
導入することができるため、従来より少ない枚数のフォ
トマスクで、GOLD構造のTFTを形成することを可
能とする。フォトマスクはフォトリソグラフィーの技術
において、エッチング工程の際、マスクとするレジスト
パターンを基板上に形成するために用いる。従って、フ
ォトマスクを1枚使用することは、その前後の工程にお
いて、被膜の成膜およびエッチングなどの工程の他に、
レジスト剥離、洗浄や乾燥工程などが付加され、フォト
リソグラフィーの工程においても、レジスト塗布、プレ
ベーク、露光、現像、ポストベークなどの煩雑な工程が
行われることを意味する。また、本発明は、所望の形状
のイオンビームを容易に形成することを可能とする。さ
らに、所望の領域にイオンを導入することを可能とす
る。そのため、同一基板上に異なる特性のTFTを作製
することも可能である。
【0017】さらに、本発明を適用することで、アクテ
ィブマトリクス型の液晶表示装置に代表される半導体装
置において、半導体装置の動作特性および信頼性の向上
を実現することができる。さらに、半導体装置の製造コ
ストの低減を実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について図1お
よび図2を用いて説明する。
【0019】図1に本発明の電極の形状の例について示
す。図1で示す電極は、引出し電極101、加速電極1
02a、102b、負電極103、接地電極104の5
枚の電極から構成されており、105は被処理体を示
す。なお、加速電極102a、102bは等電位とし、
加速電極102b、負電極103、接地電極104は引
出し電極101および加速電極102aに対して斜めに
設置している。
【0020】ここで、図1を簡略化した断面図を図2に
示す。引出し電極101と加速電極102a、102b
の間の電界の向きは、引出し電極101と加速電極10
2aに対して垂直である。一方、加速電極102bは、
引出し電極101と加速電極102aに対して角度θだ
け斜めに設置されているので、加速電極102bと負電
極103との間の電界の向きは角度θだけずれる。その
ため、イオンビームの進行方向が曲げられ、所望の角度
から被処理体にイオンを導入することができる。
【0021】また、材料ガスをプラズマ化すると、図2
で示す110や111のような質量数の異なる複数のイ
オンが生成される。例えば、材料ガスがPH3(フォス
フィン)である場合、PHx +、P2y +、Hz +(x=1
〜3、y=1〜6、z=1〜3)などが生成され、B2
6(ジボラン)である場合、BHx +、B2y +、H
z +(x=1〜3、y=1〜6、z=1〜3)などが生成
される。ここでPの原子量は31、Bは11であり、H
は1である。しかし、電界の向きが変わってもそれぞれ
のイオンは同じ方向へ進行する。これを数式を用いて説
明する。
【0022】引出し電極に対して垂直な方向をx方向と
し、平行な方向をy方向として計算する。引出し電極1
01に到達するときの初速度を0、加速電極102aに
到達するときの速度をv、電荷をe、引出し電極101
と加速電極102aの間の電場の大きさをEex、引出
し電極101と加速電極102aの間の距離をx1する
と、エネルギー保存の法則より、電界×距離=運動エネ
ルギーであるから、
【0023】
【数1】
【0024】
【数2】
【0025】となる。ここで、イオン110の質量をm
1、速度をv1とし、イオン110の質量をm2、速度を
2とすると、
【0026】
【数3】
【0027】
【数4】
【0028】と表される。
【0029】加速電極102aと加速電極102bは等
電位になっているため、加速電極102aから加速電極
102bへは同じ速度v1、v2で進行する。
【0030】そして、図2(B)で示すように、イオン
が加速電極102bに到達する。加速電極102bと負
電極103の間の電場の大きさをEac、加速電極10
2bと負電極103の間の距離をx2すると、
【0031】
【数5】
【0032】
【数6】
【0033】が成り立つ。なお、(2)式は、加速度
a、初速度v0、距離s、時間t、力F、質量mとし
て、
【0034】
【数7】
【0035】
【数8】
【0036】で表される2式から、
【0037】
【数9】
【0038】を導いて、代入した。
【0039】そして、時間tのうちにy方向へ到達する
距離は、
【0040】
【数10】
【0041】であるから、(4)式に(1)、(3)式
を代入すると、
【0042】
【数11】
【0043】が得られる。(5)式は質量mを含まない
式であるため、質量に依存しないことが分かる。つま
り、どのような質量であっても、進行方向は同じになる
ことがわかる。
【0044】本実施形態では、材料ガスとしてPH3
26の例を挙げたが、本発明はこれらに限定しない。
また、加速電極、引出し電極、負電極を同じ角度だけ斜
めに設置する例を挙げたが、これらの電極のうちのいず
れかまたは複数の電極を斜めに設置してもよいし、異な
る角度で設置してもよい。また、それぞれの電極の枚数
の限定はないし、引出し電極はなくてもよい。また、電
極の形状を円状として図示しているが、矩形状や円錐
状、蒲鉾形などでもよい。
【0045】また、図示しないが、接地電極104と被
処理体105との間にスリットを設けて、被処理体10
5に到達するときのイオンビームの角度を制限したり、
被処理体105上におけるイオンビームの形状を所望の
ものとすることも可能である。
【0046】以上の構成でなる本発明について、以下に
示す実施例によりさらに詳細な説明を行うこととする。
【0047】
【実施例】[実施例1]本発明の実施例について図3お
よび図4を用いて説明する。
【0048】図3に本発明の電極の形状の例について示
す。図3で示す電極は、引出し電極111、加速電極1
12a、112b、負電極113、接地電極114の5
枚の電極から構成されており、105は被処理体を示
す。また、図4で示すように、加速電極112b、負電
極113、接地電極114は中央を軸として左側の電極
と右側の電極を角度θ1、θ2ずつ傾けて、角度を調節す
ることが可能である。このとき、左側の電極と右側の電
極の角度の調節はそれぞれ独立に行うことができるた
め、角度θ1、θ2を同じ角度にしてもよいし、異なる角
度にしてもよい。また、加速電極112b、負電極11
3、接地電極114のそれぞれの角度を変えることもで
きる。さらに、それぞれの電極間の距離を変えてもよ
い。
【0049】引出し電極111と加速電極112a、1
12bの間の電界の向きは、引出し電極111、加速電
極112aに対して垂直である。ここで、加速電極11
2a、112bは等電位とする。加速電極112bは角
度θ1、θ2だけ斜めに設置されているので、加速電極1
12bと負電極113との間の電界の向きは角度θ1
θ2だけずれる。そのため、イオンビームの進行方向が
曲げられ、被処理体に対して角度θ1、θ2だけずれた角
度から被処理体にイオンを導入することができる。
【0050】[実施例2]実施例1とは異なる本発明の
構成の例について図5を用いて説明する。
【0051】図5に本発明の電極の形状の例について示
す。図5で示す電極は、引出し電極121、加速電極1
22a、122b、負電極123、接地電極124の5
枚の電極から構成されており、105は被処理体を示
す。
【0052】引出し電極121と加速電極122a、1
22bの間の電界の向きは、引出し電極121、加速電
極122aに対して垂直である。ここで、加速電極12
2a、122bは等電位とする。加速電極122bは蒲
鉾型であるため、加速電極112bと負電極113との
間の電界の向きは中央へずれる。そのため、イオンビー
ムの進行方向が曲げられ、被処理体上に矩形状のイオン
ビーム125が形成される。
【0053】ここで、曲面の傾きの関係式について図1
9を用いて求める。加速電極122bの中心からある孔
までの距離をs、加速電極122bから被処理体105
上のP点までの距離をL、加速電極122bにおけるあ
る孔と被処理体105上のP点とを結ぶ直線と加速電極
122bの中心と被処理体105上のP点とを結ぶ直線
のなす角をβ、ある孔における接面と加速電極122a
とのなす角をθとする。なお、加速電極122bは曲面
であるため、厳密には被処理体までの距離が各孔により
異なるがLで近似する。これらから、角度βは、
【0054】
【数12】
【0055】
【数13】
【0056】で表される。なお、y、x2は実施の形態
で用いたものと同じである。これら2式から、
【0057】
【数14】
【0058】が成り立つので、(5)式を代入して、
【0059】
【数15】
【0060】を得る。(6)式から各点θと中心からの
距離sとの関係がわかるため、加速電極122aの曲面
を決定することができる。
【0061】また、加速電極122bと負電極123の
間の電場の大きさをEacが十分大きく、イオンビーム
の進行方向が電界にほぼ一致するときは、被処理体10
5上のP点を中心とする同心円から切り取られた複数の
弧をそれぞれ加速電極122b、負電極123、接地電
極124とすればよい。そして、それぞれの電極におけ
る孔は、加速電極122bにおけるある点とP点とを結
ぶ直線上に形成すれば良い。
【0062】なお、本実施例ではP点は被処理体上10
5にあるとして説明したが、P点は被処理体105上に
限らない。
【0063】そして、このような電極により形成された
矩形状のイオンビーム125を被処理体105に対して
相対的に126で示す方向に移動させれば、所望の領域
あるいは全面にイオンを導入することができる。
【0064】[実施例3]実施例1を適用して、GOL
D構造のTFTを作製する例について図6を用いて説明
する。また、比較のため、従来のGOLD構造のTFT
の作製する例について図9を用いて説明する。
【0065】図6(A)において基板10には、ガラス
基板、石英基板やシリコン基板、プラスチック基板、金
属基板、ステンレス基板、可撓性基板などを用いること
ができる。
【0066】前記基板10の上に下地絶縁膜11を公知
の手段(LPCVD法、プラズマCVD法等)により窒
化珪素膜、酸化窒化珪素膜または酸化珪素膜などで形成
する。下地絶縁膜11は2層以上の絶縁膜から形成して
も良いし、形成しなくても良い。
【0067】次に、半導体膜をプラズマCVD法やスパ
ッタ法などの公知の手段で10〜200nm(好ましく
は30〜100nm)の厚さに形成する。前記半導体膜
としては、非晶質半導体膜や微結晶半導体膜などがあ
り、非晶質珪素ゲルマニウム膜などの非晶質構造を有す
る化合物半導体膜を適用しても良い。その後、公知の手
段(熱アニール法、レーザアニール法、ラピッドサーマ
ルアニール法(RTA法)など)により半導体膜の結晶
化を行う。そして、結晶化した半導体膜を所望の形にパ
ターニングして半導体層13を形成する。
【0068】次いで、半導体層12を覆うゲート絶縁膜
13を形成する。ゲート絶縁膜13はプラズマCVD法
またはスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとし
て珪素を含む絶縁膜で形成する。もちろん、ゲート絶縁
膜は単層または積層構造として用いても良い。
【0069】次いで、ゲート絶縁膜13上に膜厚100
〜500nmの導電膜14を形成する。導電膜として
は、Ta、W、Ti、Mo、Cu、Cr、Ndから選ば
れた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若し
くは化合物材料で形成してもよいし、結晶質珪素膜に代
表される半導体膜を用いてもよい。また、AgPdCu
合金を用いてもよい。また、可視光に対して透明な酸化
物導電膜(代表的にはITO膜)を用いてもよい。
【0070】次に、フォトリソグラフィー法を用いてレ
ジストからなるマスク(図示せず)を形成し、電極およ
び配線を形成するためのエッチング処理を行って、ゲー
ト電極15を形成し、次いで、ゲート電極15をマスク
として、ゲート絶縁膜13を選択的に除去して絶縁層1
6を形成する。
【0071】そして、実施例1で示した電極を有するド
ーピング装置により第1のドーピング処理を行って、半
導体層に低濃度に不純物元素を導入する。実施例1で示
した電極を有するドーピング装置によりドーピング処理
を行うことで、ゲート電極15の下方にも不純物元素が
導入され、従来より少ない枚数のフォトマスクでGOL
D構造のTFTを作製することができる。本実施例で
は、TFTの活性層となる半導体層の一部が露呈してい
るため、不純物元素を添加しやすい利点を有している。
また、基板を回転させながら、不純物元素を導入すれ
ば、基板面内におけるばらつきを低減できる。
【0072】続いて、第2のドーピング処理により、高
濃度に不純物元素を導入する。第2のドーピング処理に
おいては、実施例1で示した電極の角度θ1、θ2=0と
して全ての電極をイオンの進行方向に対して垂直とし、
被処理体に対してイオンが垂直に導入されるようにす
る。このようにすることで、ゲート電極15をマスクと
して半導体層に選択的に高濃度不純物領域18を形成す
ることができる。
【0073】以上のようにして、フォトマスクを3枚用
いるだけで、半導体層12にゲート電極15の一部と重
なる低濃度不純物領域19および高濃度不純物領域18
が形成される。
【0074】そして、熱処理により、半導体層の結晶の
回復および不純物元素の活性化を行うのが望ましい。こ
の熱処理はファーネスアニール炉を用いる熱アニール
法、レーザアニール法、またはラピッドサーマルアニー
ル法(RTA法)を適用することができる。
【0075】このようにして作製される半導体層を用い
て、TFTを作製すれば、その電気的特性は良好な特性
となる。
【0076】ここで、従来のGOLD構造のTFTを作
製する方法について、図9を用いて説明する。
【0077】図6(A)で示したように、基板10上に
下地絶縁膜11を形成し、前記下地絶縁膜11上に半導
体層12を形成する。そして、半導体層12上にレジス
ト23を形成して、第1のドーピング処理を行い、低濃
度不純物領域24を形成する。次いで、レジスト23を
除去し、絶縁膜25を形成し、前記絶縁膜25上に導電
膜26を形成する。続いて、レジストからなるマスク
(図示せず)を形成し、電極および配線を形成するため
のエッチング処理を行って、ゲート電極27を形成し、
次いで、ゲート電極27をマスクとして、ゲート絶縁膜
25を選択的に除去して絶縁層28を形成する。そし
て、レジスト29を形成し、第2のドーピング処理を行
って、高濃度不純物領域30を形成する。
【0078】以上のようにして、フォトマスクを4枚用
いて半導体層12に低濃度不純物領域31および高濃度
不純物領域30が形成される。つまり、本発明を用いる
方がGOLD構造のTFTを作製することの歩留まりの
向上および低コスト化が示される。
【0079】なお、本発明は、本実施例で示したTFT
の作製方法に限らず、ボトムゲートやその他のTFTの
構造においても適用できる。
【0080】[実施例4]本実施例ではアクティブマト
リクス基板の作製方法について図10〜図13を用いて
説明する。本明細書ではCMOS回路、及び駆動回路
と、画素TFT、保持容量とを有する画素部を同一基板
上に形成された基板を、便宜上アクティブマトリクス基
板と呼ぶ。
【0081】まず、本実施例ではバリウムホウケイ酸ガ
ラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスか
らなる基板400を用いる。なお、基板400として
は、石英基板やシリコン基板、金属基板またはステンレ
ス基板の表面に絶縁膜を形成したものを用いても良い。
また、本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性が有するプ
ラスチック基板を用いてもよいし、可撓性基板を用いて
も良い。なお、本発明はエネルギー分布が同一である矩
形状ビームを複数形成できるので、複数の矩形状ビーム
により大面積基板を効率良くアニールすることが可能で
ある。
【0082】次いで、基板400上に酸化珪素膜、窒化
珪素膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜から成る下地
膜401を公知の手段により形成する。本実施例では下
地膜401として2層構造を用いるが、前記絶縁膜の単
層膜または2層以上積層させた構造を用いても良い。
【0083】次いで、下地膜上に半導体膜を形成する。
半導体膜は公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、ま
たはプラズマCVD法等)により25〜200nm(好
ましくは30〜150nm)の厚さで半導体膜を成膜
し、公知の結晶化法(レーザ結晶化法、RTAやファー
ネスアニール炉を用いた熱結晶化法、結晶化を助長する
金属元素を用いた熱結晶化法等)、または公知の結晶化
法を組み合わせて結晶化させる。なお、前記半導体膜と
しては、非晶質半導体膜や微結晶半導体膜、結晶性半導
体膜などがあり、非晶質珪素ゲルマニウム膜などの非晶
質構造を有する化合物半導体膜を適用しても良い。
【0084】レーザ結晶化法において用いるレーザは、
連続発振またはパルス発振の固体レーザまたは気体レー
ザまたは金属レーザが望ましい。なお、前記固体レーザ
としては連続発振またはパルス発振のYAGレーザ、Y
VO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラス
レーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、T
i:サファイアレーザ等があり、前記気体レーザとして
は連続発振またはパルス発振のエキシマレーザ、Arレ
ーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、前記金属レー
ザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、
金蒸気レーザが挙げられる。
【0085】本実施例では、プラズマCVD法を用い、
50nmの非晶質珪素膜を成膜し、この非晶質珪素膜に
結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法およびレ
ーザ結晶化法を行う。金属元素としてニッケルを用い、
溶液塗布法により非晶質珪素膜上に導入した後、550
℃で5時間の熱処理を行って第1の結晶性珪素膜を得
る。そして、出力10Wの連続発振のYVO4レーザか
ら射出されたレーザ光を非線形光学素子により第2高調
波に変換したのち、光学系により矩形状ビームを形成し
て照射して第2の結晶性珪素幕を得る。前記第1の結晶
性珪素膜にレーザ光を照射して第2の結晶性珪素膜とす
ることで、結晶性が向上する。このときのエネルギー密
度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは
0.1〜10MW/cm2)が必要である。そして、
0.5〜2000cm/s程度の速度でレーザ光に対し
て相対的にステージを動かして照射し、結晶性珪素膜を
形成する。また、パルス発振のエキシマレーザを用いる
場合には、周波数300Hzとし、レーザーエネルギー
密度を100〜1000mJ/cm2(代表的には200〜8
00mJ/cm2)とするのが望ましい。このとき、レーザ光
を50〜98%オーバーラップさせても良い。
【0086】もちろん、第1の結晶性珪素膜を用いてT
FTを作製することもできるが、第2の結晶性珪素膜は
結晶性が向上しているため、TFTの電気的特性が向上
するので望ましい。例えば、第1の結晶性珪素膜を用い
てTFTを作製すると、移動度は300cm2/Vs程
度であるが、第2の結晶性珪素膜を用いてTFTを作製
すると、移動度は500〜600cm2/Vs程度と著
しく向上する。
【0087】このようにして得られた結晶性半導体膜を
フォトリソグラフィー法を用いたパターニング処理によ
り、半導体層402〜406を形成する。
【0088】また、半導体層402〜406を形成した
後、TFTのしきい値を制御するために微量な不純物元
素(ボロンまたはリン)のドーピングを行ってもよい。
【0089】次いで、半導体層402〜406を覆うゲ
ート絶縁膜407を形成する。ゲート絶縁膜407はプ
ラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜
150nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施
例では、プラズマCVD法により110nmの厚さで酸
化窒化珪素膜を形成する。勿論、ゲート絶縁膜は酸化窒
化珪素膜に限定されるものでなく、他の絶縁膜を単層ま
たは積層構造として用いても良い。
【0090】また、酸化珪素膜を用いる場合には、プラ
ズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)
とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜
400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.
5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。
このようにして作製される酸化珪素膜は、その後400
〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好
な特性を得ることができる。
【0091】次いで、ゲート絶縁膜407上に膜厚20
〜100nmの第1の導電膜408と、膜厚100〜4
00nmの第2の導電膜409とを積層形成する。本実
施例では、膜厚30nmのTaN膜からなる第1の導電
膜408と、膜厚370nmのW膜からなる第2の導電
膜409を積層形成する。TaN膜はスパッタ法で形成
し、Taのターゲットを用い、窒素を含む雰囲気内でス
パッタする。また、W膜は、Wのターゲットを用いたス
パッタ法で形成した。その他に6フッ化タングステン
(WF6)を用いる熱CVD法で形成することもでき
る。いずれにしてもゲート電極として使用するためには
低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩc
m以下にすることが望ましい。
【0092】なお、本実施例では、第1の導電膜408
をTaN、第2の導電膜409をWとしているが、特に
限定されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、C
u、Cr、Ndから選ばれた元素、または前記元素を主
成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよ
い。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶
珪素膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、A
gPdCu合金を用いてもよい。
【0093】次に、フォトリソグラフィー法を用いてレ
ジストからなるマスク410〜415を形成し、電極及
び配線を形成するための第1のエッチング処理を行う。
第1のエッチング処理では第1及び第2のエッチング条
件で行う。(図10(B))本実施例では第1のエッチ
ング条件として、ICP(Inductively Coupled Plasm
a:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチ
ング用ガスにCF4とCl2とO2とを用い、それぞれの
ガス流量比を25:25:10(sccm)とし、1Pa
の圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)
電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行う。
基板側(試料ステージ)にも150WのRF(13.56MH
z)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印
加する。この第1のエッチング条件によりW膜をエッチ
ングして第1の導電層の端部をテーパー形状とする。
【0094】この後、レジストからなるマスク410〜
415を除去せずに第2のエッチング条件に変え、エッ
チング用ガスにCF4とCl2とを用い、それぞれのガス
流量比を30:30(sccm)とし、1Paの圧力でコ
イル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入
してプラズマを生成して約30秒程度のエッチングを行
う。基板側(試料ステージ)にも20WのRF(13.56MH
z)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印
加する。CF4とCl2を混合した第2のエッチング条件
ではW膜及びTaN膜とも同程度にエッチングされる。
なお、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチング
するためには、10〜20%程度の割合でエッチング時
間を増加させると良い。
【0095】上記第1のエッチング処理では、レジスト
からなるマスクの形状を適したものとすることにより、
基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電
層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となる。この
テーパー部の角度は15〜45°となる。こうして、第
1のエッチング処理により第1の導電層と第2の導電層
から成る第1の形状の導電層417〜422(第1の導
電層417a〜422aと第2の導電層417b〜42
2b)を形成する。416はゲート絶縁膜であり、第1
の形状の導電層417〜422で覆われない領域は20
〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成さ
れる。
【0096】次いで、レジストからなるマスクを除去せ
ずに第2のエッチング処理を行う。(図10(C))こ
こでは、エッチングガスにCF4とCl2とO2とを用
い、W膜を選択的にエッチングする。この時、第2のエ
ッチング処理により第2の導電層428b〜433bを
形成する。一方、第1の導電層417a〜422aは、
ほとんどエッチングされず、第2の形状の導電層428
〜433を形成する。
【0097】そして、レジストからなるマスクを除去せ
ずに第1のドーピング処理を行い、半導体層にn型を付
与する不純物元素を低濃度に添加する。ドーピング処理
は実施形態および実施例1乃至3のいずれか一を用いて
行えば良い。ドーピング処理の条件はドーズ量を1×1
13〜5×1014/cm2とし、加速電圧を40〜80
keVとして行う。本実施例ではドーズ量を1.5×1
13/cm2とし、加速電圧を60keVとして行う。
n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、
典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いるが、
ここではリン(P)を用いる。この場合、導電層428
〜433がn型を付与する不純物元素に対するマスクと
なり、自己整合的に不純物領域423〜427が形成さ
れる。不純物領域423〜427には1×1018〜1×
1020/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を
添加する。
【0098】レジストからなるマスクを除去した後、新
たにレジストからなるマスク434a〜434cを形成
して第1のドーピング処理よりも高い加速電圧で第2の
ドーピング処理を行う。ドーピング処理は、実施形態お
よび実施例1乃至3のいずれか一を用いて行えば良い。
ドーピング処理の条件はドーズ量を1×1013〜1×1
15/cm2とし、加速電圧を60〜120keVとして行
う。ドーピング処理は第2の導電層428b〜432b
を不純物元素に対するマスクとして用い、第1の導電層
のテーパー部の下方の半導体層に不純物元素が添加され
るようにドーピングする。続いて、第2のドーピング処
理より加速電圧を下げて第3のドーピング処理を行って
図11(A)の状態を得る。イオンドープ法の条件はド
ーズ量を1×1015〜1×1017/cm2とし、加速電圧を
50〜100keVとして行う。第2のドーピング処理
および第3のドーピング処理により、第1の導電層と重
なる低濃度不純物領域436、442、448には1×
1018〜5×1019/cm3の濃度範囲でn型を付与する不
純物元素を添加され、高濃度不純物領域435、43
8、441、444、447には1×1019〜5×10
21/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加さ
れる。
【0099】もちろん、適当な加速電圧にすることで、
第2のドーピング処理および第3のドーピング処理は1
回のドーピング処理で、低濃度不純物領域および高濃度
不純物領域を形成することも可能である。
【0100】次いで、レジストからなるマスクを除去し
た後、新たにレジストからなるマスク450a〜450
cを形成して第4のドーピング処理を行う。ドーピング
処理は、実施形態および実施例1乃至3のいずれか一を
用いて行えば良い。この第4のドーピング処理により、
pチャネル型TFTの活性層となる半導体層に前記一導
電型とは逆の導電型を付与する不純物元素が添加された
不純物領域453〜456、459、460を形成す
る。第2の導電層428a〜432aを不純物元素に対
するマスクとして用い、p型を付与する不純物元素を添
加して自己整合的に不純物領域を形成する。本実施例で
は、不純物領域453〜456、459、460はジボ
ラン(B26)を用いたイオンドープ法で形成する。
(図11(B))この第4のドーピング処理の際には、
nチャネル型TFTを形成する半導体層はレジストから
なるマスク450a〜450cで覆われている。第1乃
至3のドーピング処理によって、不純物領域438、4
39にはそれぞれ異なる濃度でリンが添加されている
が、そのいずれの領域においてもp型を付与する不純物
元素の濃度を1×1019〜5×1021atoms/cm3となる
ようにドーピング処理することにより、pチャネル型T
FTのソース領域およびドレイン領域として機能するた
めに何ら問題は生じない。
【0101】以上までの工程で、それぞれの半導体層に
不純物領域が形成される。
【0102】次いで、レジストからなるマスク450a
〜450cを除去して第1の層間絶縁膜461を形成す
る。この第1の層間絶縁膜461としては、プラズマC
VD法またはスパッタ法を用い、厚さを100〜200
nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施例で
は、プラズマCVD法により膜厚150nmの酸化窒化
珪素膜を形成した。勿論、第1の層間絶縁膜461は酸
化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む
絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0103】次いで、図11(C)に示すように、レー
ザアニール法、熱アニール法、ラピッドサーマルアニー
ル法(RTA法)などにより、不純物元素の活性化およ
び結晶性の回復を行う。
【0104】レーザアニール法において用いるレーザ
は、連続発振またはパルス発振の固体レーザまたは気体
レーザまたは金属レーザが望ましい。なお、前記固体レ
ーザとしては連続発振またはパルス発振のYAGレー
ザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、
ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレー
ザ、Ti:サファイアレーザ等があり、前記気体レーザ
としては連続発振またはパルス発振のエキシマレーザ、
Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、前記金
属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レ
ーザ、金蒸気レーザが挙げられる。このとき、連続発振
のレーザを用いるのであれば、レーザ光のエネルギー密
度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは
0.01〜10MW/cm2)が必要であり、レーザ光
に対して相対的に基板を0.5〜2000cm/sの速
度で移動させる。また、パルス発振のレーザを用いるの
であれば、周波数300Hzとし、レーザーエネルギー
密度を50〜1000mJ/cm2(代表的には50〜500m
J/cm2)とするのが望ましい。このとき、レーザ光を50
〜98%オーバーラップさせても良い。
【0105】また、第1の層間絶縁膜を形成する前に活
性化を行っても良い。ただし、用いた配線材料が熱に弱
い場合には、本実施例のように配線等を保護するため層
間絶縁膜(珪素を主成分とする絶縁膜、例えば窒化珪素
膜)を形成した後で活性化処理を行うことが好ましい。
【0106】そして、熱処理(300〜550℃で1〜
12時間の熱処理)を行うと水素化を行うことができ
る。この工程は第1の層間絶縁膜461に含まれる水素
により半導体層のダングリングボンドを終端する工程で
ある。第1の層間絶縁膜の存在に関係なく半導体層を水
素化することができる。水素化の他の手段として、プラ
ズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)
や、3〜100%の水素を含む雰囲気中で300〜45
0℃で1〜12時間の熱処理を行っても良い。
【0107】次いで、第1の層間絶縁膜461上に無機
絶縁膜材料または有機絶縁物材料から成る第2の層間絶
縁膜462を形成する。本実施例では、膜厚1.6μm
のアクリル樹脂膜を形成したが、粘度が10〜1000
cp、好ましくは40〜200cpのものを用い、表面
に凸凹が形成されるものを用いる。
【0108】本実施例では、鏡面反射を防ぐため、表面
に凸凹が形成される第2の層間絶縁膜を形成することに
よって画素電極の表面に凸凹を形成した。また、画素電
極の表面に凹凸を持たせて光散乱性を図るため、画素電
極の下方の領域に凸部を形成してもよい。その場合、凸
部の形成は、TFTの形成と同じフォトマスクで行うこ
とができるため、工程数の増加なく形成することができ
る。なお、この凸部は配線及びTFT部以外の画素部領
域の基板上に適宜設ければよい。こうして、凸部を覆う
絶縁膜の表面に形成された凸凹に沿って画素電極の表面
に凸凹が形成される。
【0109】また、第2の層間絶縁膜462として表面
が平坦化する膜を用いてもよい。その場合は、画素電極
を形成した後、公知のサンドブラスト法やエッチング法
等の工程を追加して表面を凹凸化させて、鏡面反射を防
ぎ、反射光を散乱させることによって白色度を増加させ
ることが好ましい。
【0110】そして、駆動回路506において、各不純
物領域とそれぞれ電気的に接続する配線464〜468
を形成する。なお、これらの配線は、膜厚50nmのT
i膜と、膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合金
膜)との積層膜をパターニングして形成する。もちろ
ん、二層構造に限らず、単層構造でもよいし、三層以上
の積層構造にしてもよい。また、配線の材料としては、
AlとTiに限らない。例えば、TaN膜上にAlやC
uを形成し、さらにTi膜を形成した積層膜をパターニ
ングして配線を形成してもよい。(図12)
【0111】また、画素部507においては、画素電極
470、ゲート配線469、接続電極468を形成す
る。この接続電極468によりソース配線(443aと
443bの積層)は、画素TFTと電気的な接続が形成
される。また、ゲート配線469は、画素TFTのゲー
ト電極と電気的な接続が形成される。また、画素電極4
70は、画素TFTのドレイン領域442と電気的な接
続が形成され、さらに保持容量を形成する一方の電極と
して機能する半導体層458と電気的な接続が形成され
る。また、画素電極471としては、AlまたはAgを
主成分とする膜、またはそれらの積層膜等の反射性の優
れた材料を用いることが望ましい。
【0112】以上の様にして、nチャネル型TFT50
1とpチャネル型TFT502からなるCMOS回路、
及びnチャネル型TFT503を有する駆動回路506
と、画素TFT504、保持容量505とを有する画素
部507を同一基板上に形成することができる。こうし
て、アクティブマトリクス基板が完成する。
【0113】駆動回路506のnチャネル型TFT50
1はチャネル形成領域437、ゲート電極の一部を構成
する第1の導電層428aと重なる低濃度不純物領域4
36(GOLD領域)、ソース領域またはドレイン領域
として機能する高濃度不純物領域452と、n型を付与
する不純物元素およびp型を付与する不純物元素が導入
された不純物領域451を有している。このnチャネル
型TFT501と電極466で接続してCMOS回路を
形成するpチャネル型TFT502にはチャネル形成領
域440、ソース領域またはドレイン領域として機能す
る高濃度不純物領域454と、n型を付与する不純物元
素およびp型を付与する不純物元素が導入された不純物
領域453を有している。また、nチャネル型TFT5
03にはチャネル形成領域443、ゲート電極の一部を
構成する第1の導電層430aと重なる低濃度不純物領
域442(GOLD領域)、ソース領域またはドレイン
領域として機能する高濃度不純物領域456と、n型を
付与する不純物元素およびp型を付与する不純物元素が
導入された不純物領域455を有している。
【0114】画素部の画素TFT504にはチャネル形
成領域446、ゲート電極の外側に形成される低濃度不
純物領域445(LDD領域)、ソース領域またはドレ
イン領域として機能する高濃度不純物領域458と、n
型を付与する不純物元素およびp型を付与する不純物元
素が導入された不純物領域457を有している。また、
保持容量505の一方の電極として機能する半導体層に
は、n型を付与する不純物元素およびp型を付与する不
純物元素が添加されている。保持容量505は、絶縁膜
416を誘電体として、電極(432aと432bの積
層)と、半導体層とで形成している。
【0115】本実施例の画素構造は、ブラックマトリク
スを用いることなく、画素電極間の隙間が遮光されるよ
うに、画素電極の端部をソース配線と重なるように配置
形成する。
【0116】また、本実施例で作製するアクティブマト
リクス基板の画素部の上面図を図13に示す。なお、図
10〜図13に対応する部分には同じ符号を用いてい
る。図12中の鎖線A−A’は図13中の鎖線A―A’
で切断した断面図に対応している。また、図12中の鎖
線B−B’は図13中の鎖線B―B’で切断した断面図
に対応している。
【0117】[実施例5]本実施例では、実施例4で作
製したアクティブマトリクス基板から、反射型液晶表示
装置を作製する工程を以下に説明する。説明には図14
を用いる。
【0118】まず、実施例4に従い、図12の状態のア
クティブマトリクス基板を得た後、図12のアクティブ
マトリクス基板上、少なくとも画素電極470上に配向
膜567を形成しラビング処理を行う。なお、本実施例
では配向膜567を形成する前に、アクリル樹脂膜等の
有機樹脂膜をパターニングすることによって基板間隔を
保持するための柱状のスペーサ572を所望の位置に形
成した。また、柱状のスペーサに代えて、球状のスペー
サを基板全面に散布してもよい。
【0119】次いで、対向基板569を用意する。次い
で、対向基板569上に着色層570、571、平坦化
膜573を形成する。赤色の着色層570と青色の着色
層571とを重ねて、遮光部を形成する。また、赤色の
着色層と緑色の着色層とを一部重ねて、遮光部を形成し
てもよい。
【0120】本実施例では、実施例4に示す基板を用い
ている。従って、実施例4の画素部の上面図を示す図1
3では、少なくともゲート配線469と画素電極470
の間隙と、ゲート配線469と接続電極468の間隙
と、接続電極468と画素電極470の間隙を遮光する
必要がある。本実施例では、それらの遮光すべき位置に
着色層の積層からなる遮光部が重なるように各着色層を
配置して、対向基板を貼り合わせた。
【0121】このように、ブラックマスク等の遮光層を
形成することなく、各画素間の隙間を着色層の積層から
なる遮光部で遮光することによって工程数の低減を可能
とした。
【0122】次いで、平坦化膜573上に透明導電膜か
らなる対向電極576を少なくとも画素部に形成し、対
向基板の全面に配向膜574を形成し、ラビング処理を
施した。
【0123】そして、画素部と駆動回路が形成されたア
クティブマトリクス基板と対向基板とをシール材568
で貼り合わせる。シール材568にはフィラーが混入さ
れていて、このフィラーと柱状スペーサによって均一な
間隔を持って2枚の基板が貼り合わせられる。その後、
両基板の間に液晶材料575を注入し、封止剤(図示せ
ず)によって完全に封止する。液晶材料575には公知
の液晶材料を用いれば良い。このようにして図14に示
す反射型液晶表示装置が完成する。そして、必要があれ
ば、アクティブマトリクス基板または対向基板を所望の
形状に分断する。さらに、対向基板のみに偏光板(図示
しない)を貼りつけた。そして、公知の技術を用いてF
PCを貼りつけた。
【0124】以上のようにして作製される液晶表示装置
はエネルギー分布の均一なレーザ光により一様にアニー
ルされた半導体膜を用いて作製されたTFTを有してお
り、前記液晶表示装置の動作特性や信頼性を十分なもの
となり得る。そして、このような液晶表示装置は各種電
子機器の表示部として用いることができる。
【0125】なお、本実施例は実施例1乃至4と自由に
組み合わせることが可能である。
【0126】[実施例6]本実施例では、実施例4で示
したアクティブマトリクス基板を作製するときのTFT
の作製方法を用いて、発光装置を作製した例について説
明する。本明細書において、発光装置とは、基板上に形
成された発光素子を該基板とカバー材の間に封入した表
示用パネルおよび該表示用パネルにTFTを備えた表示
用モジュールを総称したものである。なお、発光素子
は、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Elec
tro Luminescence)が得られる有機化合物を含む層(発
光層)と陽極層と、陰極層とを有する。また、有機化合
物におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基
底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基
底状態に戻る際の発光(リン光)があり、これらのうち
どちらか、あるいは両方の発光を含む。
【0127】なお、本明細書中では、発光素子において
陽極と陰極の間に形成された全ての層を有機発光層と定
義する。有機発光層には具体的に、発光層、正孔注入
層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等が含まれ
る。基本的に発光素子は、陽極層、発光層、陰極層が順
に積層された構造を有しており、この構造に加えて、陽
極層、正孔注入層、発光層、陰極層や、陽極層、正孔注
入層、発光層、電子輸送層、陰極層等の順に積層した構
造を有していることもある。
【0128】図15は本実施例の発光装置の断面図であ
る。図15において、基板700上に設けられたスイッ
チングTFT603は図12のnチャネル型TFT50
3を用いて形成される。したがって、構造の説明はnチ
ャネル型TFT503の説明を参照すれば良い。
【0129】なお、本実施例ではチャネル形成領域が二
つ形成されるダブルゲート構造としているが、チャネル
形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造もしくは
三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。
【0130】基板700上に設けられた駆動回路は図1
2のCMOS回路を用いて形成される。従って、構造の
説明はnチャネル型TFT501とpチャネル型TFT
502の説明を参照すれば良い。なお、本実施例ではシ
ングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もし
くはトリプルゲート構造であっても良い。
【0131】また、配線701、703はCMOS回路
のソース配線、702はドレイン配線として機能する。
また、配線704はソース配線708とスイッチングT
FTのソース領域とを電気的に接続する配線として機能
し、配線705はドレイン配線709とスイッチングT
FTのドレイン領域とを電気的に接続する配線として機
能する。
【0132】なお、電流制御TFT604は図12のp
チャネル型TFT502を用いて形成される。従って、
構造の説明はpチャネル型TFT502の説明を参照す
れば良い。なお、本実施例ではシングルゲート構造とし
ているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構
造であっても良い。
【0133】また、配線706は電流制御TFTのソー
ス配線(電流供給線に相当する)であり、707は電流
制御TFTの画素電極711上に重ねることで画素電極
711と電気的に接続する電極である。
【0134】なお、711は、透明導電膜からなる画素
電極(発光素子の陽極)である。透明導電膜としては、
酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウム
と酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化
インジウムを用いることができる。また、前記透明導電
膜にガリウムを添加したものを用いても良い。画素電極
711は、上記配線を形成する前に平坦な層間絶縁膜7
10上に形成する。本実施例においては、樹脂からなる
平坦化膜710を用いてTFTによる段差を平坦化する
ことは非常に重要である。後に形成される発光層は非常
に薄いため、段差が存在することによって発光不良を起
こす場合がある。従って、発光層をできるだけ平坦面に
形成しうるように画素電極を形成する前に平坦化してお
くことが望ましい。
【0135】配線701〜707を形成後、図15に示
すようにバンク712を形成する。バンク712は10
0〜400nmの珪素を含む絶縁膜もしくは有機樹脂膜
をパターニングして形成すれば良い。
【0136】なお、バンク712は絶縁膜であるため、
成膜時における素子の静電破壊には注意が必要である。
本実施例ではバンク712の材料となる絶縁膜中にカー
ボン粒子や金属粒子を添加して抵抗率を下げ、静電気の
発生を抑制する。この際、抵抗率は1×106〜1×1
12Ωm(好ましくは1×108〜1×1010Ωm)と
なるようにカーボン粒子や金属粒子の添加量を調節すれ
ば良い。
【0137】画素電極711の上には発光層713が形
成される。なお、図15では一画素しか図示していない
が、本実施例ではR(赤)、G(緑)、B(青)の各色
に対応した発光層を作り分けている。また、本実施例で
は蒸着法により低分子系有機発光材料を形成している。
具体的には、正孔注入層として20nm厚の銅フタロシ
アニン(CuPc)膜を設け、その上に発光層として7
0nm厚のトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体
(Alq3)膜を設けた積層構造としている。Alq3
キナクリドン、ペリレンもしくはDCM1といった蛍光
色素を添加することで発光色を制御することができる。
【0138】但し、以上の例は発光層として用いること
のできる有機発光材料の一例であって、これに限定する
必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注
入層を自由に組み合わせて発光層(発光及びそのための
キャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば良
い。例えば、本実施例では低分子系有機発光材料を発光
層として用いる例を示したが、中分子系有機発光材料や
高分子系有機発光材料を用いても良い。なお、本明細書
中において、昇華性を有さず、かつ、分子数が20以下
または連鎖する分子の長さが10μm以下の有機発光材
料を中分子系有機発光材料とする。また、高分子系有機
発光材料を用いる例として、正孔注入層として20nm
のポリチオフェン(PEDOT)膜をスピン塗布法によ
り設け、その上に発光層として100nm程度のパラフ
ェニレンビニレン(PPV)膜を設けた積層構造として
も良い。なお、PPVのπ共役系高分子を用いると、赤
色から青色まで発光波長を選択できる。また、電荷輸送
層や電荷注入層として炭化珪素等の無機材料を用いるこ
とも可能である。これらの有機発光材料や無機材料は公
知の材料を用いることができる。
【0139】次に、発光層713の上には導電膜からな
る陰極714が設けられる。本実施例の場合、導電膜と
してアルミニウムとリチウムとの合金膜を用いる。勿
論、公知のMgAg膜(マグネシウムと銀との合金膜)
を用いても良い。陰極材料としては、周期表の1族もし
くは2族に属する元素からなる導電膜もしくはそれらの
元素を添加した導電膜を用いれば良い。
【0140】この陰極714まで形成された時点で発光
素子715が完成する。なお、ここでいう発光素子71
5は、画素電極(陽極)711、発光層713及び陰極
714で形成されたダイオードを指す。
【0141】発光素子715を完全に覆うようにしてパ
ッシベーション膜716を設けることは有効である。パ
ッシベーション膜716としては、炭素膜、窒化珪素膜
もしくは窒化酸化珪素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁
膜を単層もしくは組み合わせた積層で用いる。
【0142】この際、カバレッジの良い膜をパッシベー
ション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にD
LC膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から
100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性
の低い発光層713の上方にも容易に成膜することがで
きる。また、DLC膜は酸素に対するブロッキング効果
が高く、発光層713の酸化を抑制することが可能であ
る。そのため、この後に続く封止工程を行う間に発光層
713が酸化するといった問題を防止できる。
【0143】さらに、パッシベーション膜716上に封
止材717を設け、カバー材718を貼り合わせる。封
止材717としては紫外線硬化樹脂を用いれば良く、内
部に吸湿効果を有する物質もしくは酸化防止効果を有す
る物質を設けることは有効である。また、本実施例にお
いてカバー材718はガラス基板や石英基板やプラスチ
ック基板(プラスチックフィルムも含む)や可撓性基板
の両面に炭素膜(好ましくはDLC膜)を形成したもの
を用いる。炭素膜以外にもアルミ膜(AlON、Al
N、AlOなど)、SiNなどを用いることができる。
【0144】こうして図15に示すような構造の発光装
置が完成する。なお、バンク712を形成した後、パッ
シベーション膜716を形成するまでの工程をマルチチ
ャンバー方式(またはインライン方式)の成膜装置を用
いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効であ
る。また、さらに発展させてカバー材718を貼り合わ
せる工程までを大気解放せずに連続的に処理することも
可能である。
【0145】こうして、基板700上にnチャネル型T
FT601、602、スイッチングTFT(nチャネル
型TFT)603および電流制御TFT(nチャネル型
TFT)604が形成される。
【0146】さらに、図15を用いて説明したように、
ゲート電極に絶縁膜を介して重なる不純物領域を設ける
ことによりホットキャリア効果に起因する劣化に強いn
チャネル型TFTを形成することができる。そのため、
信頼性の高い発光装置を実現できる。
【0147】また、本実施例では画素部と駆動回路の構
成のみ示しているが、本実施例の製造工程に従えば、そ
の他にも信号分割回路、D/Aコンバータ、オペアン
プ、γ補正回路などの論理回路を同一の絶縁体上に形成
可能であり、さらにはメモリやマイクロプロセッサをも
形成しうる。
【0148】以上のようにして作製される発光装置はエ
ネルギー分布の均一なレーザ光により一様にアニールさ
れた半導体膜を用いて作製されたTFTを有しており、
前記発光装置の動作特性や信頼性を十分なものとなり得
る。そして、このような発光装置は各種電子機器の表示
部として用いることができる。
【0149】なお、本実施例は実施例1乃至4と自由に
組み合わせることが可能である。
【0150】[実施例7]本発明を適用して、様々な半
導体装置(アクティブマトリクス型液晶表示装置、アク
ティブマトリクス型発光装置、アクティブマトリクス型
EC表示装置)を作製することができる。即ち、それら
電気光学装置を表示部に組み込んだ様々な電子機器に本
発明を適用できる。
【0151】その様な電子機器としては、ビデオカメ
ラ、デジタルカメラ、プロジェクター、ヘッドマウント
ディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲ
ーション、カーステレオ、パーソナルコンピュータ、携
帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電
子書籍等)などが挙げられる。それらの例を図16、図
17及び図18に示す。
【0152】図16(A)はパーソナルコンピュータで
あり、本体3001、画像入力部3002、表示部30
03、キーボード3004等を含む。本発明により作製
された半導体装置を表示部3003に適用することで、
本発明のパーソナルコンピュータが完成する。
【0153】図16(B)はビデオカメラであり、本体
3101、表示部3102、音声入力部3103、操作
スイッチ3104、バッテリー3105、受像部310
6等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示
部3102に適用することで、本発明のビデオカメラが
完成する。
【0154】図16(C)はモバイルコンピュータ(モ
ービルコンピュータ)であり、本体3201、カメラ部
3202、受像部3203、操作スイッチ3204、表
示部3205等を含む。本発明により作製された半導体
装置を表示部3205に適用することで、本発明のモバ
イルコンピュータが完成する。
【0155】図16(D)はゴーグル型ディスプレイで
あり、本体3301、表示部3302、アーム部330
3等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示
部3302に適用することで、本発明のゴーグル型ディ
スプレイが完成する。
【0156】図16(E)はプログラムを記録した記録
媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであ
り、本体3401、表示部3402、スピーカ部340
3、記録媒体3404、操作スイッチ3405等を含
む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD(D
igtial Versatile Disc)、CD
等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネッ
トを行うことができる。本発明により作製された半導体
装置を表示部3402に適用することで、本発明の記録
媒体が完成する。
【0157】図16(F)はデジタルカメラであり、本
体3501、表示部3502、接眼部3503、操作ス
イッチ3504、受像部(図示しない)等を含む。本発
明により作製された半導体装置を表示部3502に適用
することで、本発明のデジタルカメラが完成する。
【0158】図17(A)はフロント型プロジェクター
であり、投射装置3601、スクリーン3602等を含
む。本発明により作製された半導体装置を投射装置36
01の一部を構成する液晶表示装置3808やその他の
駆動回路に適用することで、本発明のフロント型プロジ
ェクターが完成する。
【0159】図17(B)はリア型プロジェクターであ
り、本体3701、投射装置3702、ミラー370
3、スクリーン3704等を含む。本発明により作製さ
れた半導体装置を投射装置3702の一部を構成する液
晶表示装置3808やその他の駆動回路に適用すること
で、本発明のリア型プロジェクターが完成する。
【0160】なお、図17(C)は、図17(A)及び
図17(B)中における投射装置3601、3702の
構造の一例を示した図である。投射装置3601、37
02は、光源光学系3801、ミラー3802、380
4〜3806、ダイクロイックミラー3803、プリズ
ム3807、液晶表示装置3808、位相差板380
9、投射光学系3810で構成される。投射光学系38
10は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施
例は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単
板式であってもよい。また、図17(C)中において矢
印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機
能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィル
ム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0161】また、図17(D)は、図17(C)中に
おける光源光学系3801の構造の一例を示した図であ
る。本実施例では、光源光学系3801は、リフレクタ
ー3811、光源3812、レンズアレイ3813、3
814、偏光変換素子3815、集光レンズ3816で
構成される。なお、図17(D)に示した光源光学系は
一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に
実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィル
ムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光
学系を設けてもよい。
【0162】ただし、図17に示したプロジェクターに
おいては、透過型の電気光学装置を用いた場合を示して
おり、反射型の電気光学装置及び発光装置での適用例は
図示していない。
【0163】図18(A)は携帯電話であり、本体39
01、音声出力部3902、音声入力部3903、表示
部3904、操作スイッチ3905、アンテナ3906
等を含む。本発明により作製された半導体装置を表示部
3904に適用することで、本発明の携帯電話が完成す
る。
【0164】図18(B)は携帯書籍(電子書籍)であ
り、本体4001、表示部4002、4003、記憶媒
体4004、操作スイッチ4005、アンテナ4006
等を含む。本発明により作製された半導体装置は表示部
4002、4003に適用することで、本発明の携帯書
籍が完成する。
【0165】図18(C)はディスプレイであり、本体
4101、支持台4102、表示部4103等を含む。
本発明により作製された半導体装置を表示部4103に
適用することで、本発明のディスプレイが完成する。本
発明のディスプレイは特に大画面化した場合において有
利であり、対角10インチ以上(特に30インチ以上)
のディスプレイには有利である。
【0166】以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広
く、さまざまな分野の電子機器に適用することが可能で
ある。また、本実施例の電子機器は実施例1〜5または
6の組み合わせからなる構成を用いても実現することが
できる。
【0167】
【発明の効果】本発明の構成を採用することにより、以
下に示すような基本的有意性を得ることが出来る。 (a)所望の角度でイオンビームを被処理体に導入でき
る。 (b)所望の形状のイオンビームを容易に形成できる。 (c)所望の領域にイオンを導入することができる。 (d)従来より少ない枚数のフォトマスクでGOLD構
造のTFTを作製することができる。 (e)以上の利点を満たした上で、アクティブマトリク
ス型の液晶表示装置に代表される半導体装置において、
半導体装置の動作特性および信頼性の向上を実現するこ
とができる。さらに、半導体装置の製造コストの低減を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が開示する電極の例を示す図。
【図2】 図1の断面図を説明するための図。
【図3】 本発明が開示する電極の例を示す図。
【図4】 本発明が開示する電極の例を示す図。
【図5】 本発明が開示する電極の例を示す図。
【図6】 本発明を適用してGOLD構造を有するTF
Tを作製する例を示す図。
【図7】 従来のドーピング装置の例を示す図。
【図8】 従来の電極の例を示す図。
【図9】 従来のGOLD構造を有するTFTを作製す
る例を示す図。
【図10】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程
を示す断面図。
【図11】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程
を示す断面図。
【図12】 画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程
を示す断面図。
【図13】 画素TFTの構成を示す上面図。
【図14】 アクティブマトリクス型液晶表示装置の断
面図。
【図15】 発光装置の駆動回路及び画素部の断面構造
図。
【図16】 半導体装置の例を示す図。
【図17】 半導体装置の例を示す図。
【図18】 半導体装置の例を示す図。
【図19】 本発明が開示する電極の形状を決定するた
めの説明の例を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21K 1/087 G21K 5/04 A 5F110 5/04 C H01J 27/02 H01J 27/02 37/08 37/08 H01L 21/20 H01L 21/20 21/28 A 21/28 21/265 V 21/336 29/78 616L 29/786 Fターム(参考) 2H088 FA18 FA30 HA08 MA20 2H092 JA24 JA28 KA10 MA05 MA08 MA27 MA30 NA27 PA06 RA05 RA10 4M104 AA09 BB01 BB02 BB04 BB08 BB13 BB14 BB16 BB17 BB18 BB32 BB40 CC05 DD37 DD45 DD65 FF08 FF13 GG20 5C030 DE04 5F052 AA02 AA17 AA24 BA04 BB01 BB02 BB05 BB06 BB07 DA02 DB02 DB03 DB07 FA06 HA06 JA01 5F110 AA16 AA30 BB02 BB04 CC02 CC08 DD01 DD02 DD03 DD05 DD12 DD13 DD14 DD15 DD17 DD18 EE01 EE02 EE03 EE04 EE06 EE07 EE09 EE23 EE28 EE44 EE45 FF02 FF03 FF04 FF09 FF28 FF30 FF36 GG01 GG02 GG03 GG13 GG25 GG32 GG43 GG45 GG47 HJ01 HJ04 HJ12 HJ14 HJ23 HJ30 HL01 HL02 HL03 HL04 HL06 HL11 HM02 HM15 NN02 NN03 NN22 NN27 NN35 NN40 NN71 NN73 NN78 PP01 PP02 PP03 PP10 PP29 PP34 QQ04 QQ11 QQ23 QQ24 QQ25

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1電極と第2電極とにより形成される
    第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイオ
    ンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と等
    電位である第3電極と、第4電極とにより形成される第
    2電界により、前記第4電極へ向かう第2方向へ前記イ
    オンビームを加速することを特徴とするビームの集束方
    法。
  2. 【請求項2】 第1電極と第2電極とにより形成される
    第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイオ
    ンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と等
    電位であり、かつ、前記第2電極と角度θをなす第3電
    極と、前記第3電極と角度φをなす第4電極とにより形
    成される第2電界により、前記第4電極へ向かう第2方
    向へ前記イオンビームを加速することを特徴とするビー
    ムの集束方法。
  3. 【請求項3】 第1電極と第2電極とにより形成される
    第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイオ
    ンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と等
    電位であり、かつ、曲面を有する第3電極と、第4電極
    とにより形成される第2電界により、前記第4電極へ向
    かう第2方向へ前記イオンビームを加速することを特徴
    とするビームの集束方法。
  4. 【請求項4】 第1電極と第2電極とにより形成される
    第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイオ
    ンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と等
    電位であり、かつ、前記第2電極と角度θをなす第3電
    極と、前記第3電極と角度φをなす第4電極とにより形
    成される第2電界により、前記第4電極へ向かう第2方
    向へ前記イオンビームを加速し、被処理体上またはその
    近傍において集束することを特徴とするビームの集束方
    法。
  5. 【請求項5】 第1電極と第2電極とにより形成される
    第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイオ
    ンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と等
    電位であり、かつ、曲面を有する第3電極と、第4電極
    とにより形成される第2電界により、前記第4電極へ向
    かう第2方向へ前記イオンビームを加速し、被処理体上
    またはその近傍において集束することを特徴とするビー
    ムの集束方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5において、前記
    被処理体上またはその近傍において集束するイオンビー
    ムの形状は、矩形状であることを特徴とするビームの集
    束方法。
  7. 【請求項7】 第1電極と、前記第1電極と平行に設置
    され、前記第1電極よりも低い電位を有する第2電極
    と、前記第2電極に対して角度θをなして設置され、前
    記第2電極と等電位である第3電極と、前記第3電極と
    角度φをなして設置され、前記第3電極よりも低い電位
    を有する第4電極と、を有することを特徴とするドーピ
    ング装置。
  8. 【請求項8】 第1電極と、前記第1電極と平行に設置
    され、前記第1電極よりも低い電位を有する第2電極
    と、曲面を有し、前記第2電極と等電位である第3電極
    と、前記第3電極よりも低い電位を有する第4電極と、
    を有することを特徴とするドーピング装置。
  9. 【請求項9】 第1電極と、前記第1電極と平行に設置
    され、前記第1電極よりも低い電位を有する第2電極
    と、前記第2電極に対して角度θをなして設置され、前
    記第2電極と等電位である第3電極と、前記第3電極と
    角度φをなして設置され、前記第3電極よりも低い電位
    を有する第4電極と、を有するドーピング装置であっ
    て、被処理体上またはその近傍においてイオンビームが
    集束することを特徴とするドーピング装置。
  10. 【請求項10】 第1電極と、前記第1電極と平行に設
    置され、前記第1電極よりも低い電位を有する第2電極
    と、曲面を有し、前記第2電極と等電位である第3電極
    と、前記第3電極よりも低い電位を有する第4電極と、
    を有するドーピング装置であって、被処理体上またはそ
    の近傍においてイオンビームが集束することを特徴とす
    るドーピング装置。
  11. 【請求項11】 請求項9または請求項10において、
    前記被処理体上またはその近傍において集束するイオン
    ビームの形状は、矩形状であることを特徴とするドーピ
    ング装置。
  12. 【請求項12】 第1電極と第2電極とにより形成され
    る第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイ
    オンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と
    等電位である第3電極と、第4電極とにより形成される
    第2電界により、前記第4電極へ向かう第2方向へ前記
    イオンビームを加速し、半導体膜にイオンを導入するこ
    とを特徴とする半導体装置の作製方法。
  13. 【請求項13】 第1電極と第2電極とにより形成され
    る第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイ
    オンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と
    等電位であり、かつ、前記第2電極と角度θをなす第3
    電極と、前記第3電極と角度φをなす第4電極とにより
    形成される第2電界により、前記第4電極へ向かう第2
    方向へ前記イオンビームを加速し、半導体膜にイオンを
    導入することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  14. 【請求項14】 第1電極と第2電極とにより形成され
    る第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイ
    オンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と
    等電位であり、かつ、曲面を有する第3電極と、第4電
    極とにより形成される第2電界により、前記第4電極へ
    向かう第2方向へ前記イオンビームを加速し、半導体膜
    にイオンを導入することを特徴とする半導体装置の作製
    方法。
  15. 【請求項15】 第1電極と第2電極とにより形成され
    る第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイ
    オンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と
    等電位である第3電極と、第4電極とにより形成される
    第2電界により、前記第4電極へ向かう第2方向へ前記
    イオンビームを加速し、ゲート電極の下方の半導体膜に
    イオンを導入することを特徴とする半導体装置の作製方
    法。
  16. 【請求項16】 第1電極と第2電極とにより形成され
    る第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイ
    オンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と
    等電位であり、かつ、前記第2電極と角度θをなす第3
    電極と、前記第3電極と角度φをなす第4電極とにより
    形成される第2電界により、前記第4電極へ向かう第2
    方向へ前記イオンビームを加速し、ゲート電極の下方の
    半導体膜にイオンを導入することを特徴とする半導体装
    置の作製方法。
  17. 【請求項17】 第1電極と第2電極とにより形成され
    る第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイ
    オンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と
    等電位であり、かつ、曲面を有する第3電極と、第4電
    極とにより形成される第2電界により、前記第4電極へ
    向かう第2方向へ前記イオンビームを加速し、ゲート電
    極の下方の半導体膜にイオンを導入することを特徴とす
    る半導体装置の作製方法。
  18. 【請求項18】 第1電極と第2電極とにより形成され
    る第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイ
    オンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と
    等電位であり、かつ、前記第2電極と角度θをなす第3
    電極と、前記第3電極と角度φをなす第4電極とにより
    形成される第2電界により、前記第4電極へ向かう第2
    方向へ前記イオンビームを加速し、被処理体上またはそ
    の近傍において集束するイオンビームを半導体膜に対し
    て相対的に移動しながら導入することを特徴とする半導
    体装置の作製方法。
  19. 【請求項19】 第1電極と第2電極とにより形成され
    る第1電界により、前記第2電極へ向かう第1方向へイ
    オンを加速してイオンビームを形成し、前記第2電極と
    等電位であり、かつ、曲面を有する第3電極と、第4電
    極とにより形成される第2電界により、前記第4電極へ
    向かう第2方向へ前記イオンビームを加速し、被処理体
    上またはその近傍において集束するイオンビームを半導
    体膜に対して相対的に移動しながら導入することを特徴
    とする半導体装置の作製方法。
  20. 【請求項20】 請求項18または請求項19におい
    て、前記被処理体上またはその近傍において集束するイ
    オンビームの形状は、矩形状であることを特徴とする半
    導体装置の作製方法。
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