JP2003133162A - フィルムコンデンサ用フィルムとフィルムコンデンサ - Google Patents

フィルムコンデンサ用フィルムとフィルムコンデンサ

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JP2003133162A
JP2003133162A JP2002307072A JP2002307072A JP2003133162A JP 2003133162 A JP2003133162 A JP 2003133162A JP 2002307072 A JP2002307072 A JP 2002307072A JP 2002307072 A JP2002307072 A JP 2002307072A JP 2003133162 A JP2003133162 A JP 2003133162A
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conductor layer
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Martin Carlen
マルティン・カーレン
Christian Ohler
クリスチアン・オーラー
Jakob Rhyner
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ABB Research Ltd Sweden
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ABB RES Ltd
ABB Research Ltd Sweden
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    • H01G4/002Details
    • H01G4/005Electrodes
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムコンデンサ用またはその他
の容量性部品用フィルムを提供することである。 【解決手段】 動作時にコンデンサが充電される場
合、導体層(2)の端に電気的破壊につながるような強
い強度の電界が発生することがある。基本的に、この発
明は、電極を構成する導体層の端に端領域被膜層が存在
し、その被膜層は印加される電圧の変化によって決まる
時間間隔、例えば交流電流の周期において、部分的にし
か帯電しないということに特徴がある。そのため、フィ
ルムの端領域被膜層は、導体層の表面導電率より小さい
表面導電率を持たなければならない。端領域被膜層が部
分的にしか帯電しないということは、電圧分布にはほと
んど非連続性がなく、そのことによって大きな電界強度
の上昇を回避することができるということになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、請求項1の上位
概念にもとづくフィルムコンデンサ用フィルム、フィル
ムコンデンサ、ならびにフィルムコンデンサ用フィルム
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この発明は、フィルムコンデンサに関す
る。さらに、この発明は、その他の電子技術部品、例え
ば変圧器や開閉器のブッシングや配線および配線終端の
絶縁装置、ならびにセラミックやコンデンサなどに関し
ても利用することができる。特に、この発明は、電極端
における高電界を回避する問題に関する。
【0003】フィルムコンデンサは、誘電体として薄い
プラスティックフィルムを有する。フィルム表面には、
電極として機能する、金属または非金属の導体から成る
被膜層がある。通常、この導体層は、真空中においてア
ルミニウムまたは亜鉛合金を蒸着したものである。この
層は、10〜20nmの範囲の厚さを持ち、そのことに
よって局所的な電気的破壊に際して自己回復することが
できる。
【0004】従来の技術においては、セグメント化され
た金属被膜層が周知である。金属被膜層の個々のセグメ
ントは、溝様の余白により互いに分離されている。これ
らのセグメントは、小さな横断面を持つ連絡導線により
接続されている。これらの連絡導線は、電気的破壊の際
に影響を受けたセグメントを他のセグメントから隔離す
る保護装置として機能する。破壊が発生した場合に、破
壊個所で発生する電力が保護装置により限定され、その
ことによりより大きな破壊を回避することができる。
【0005】同様に、セグメント化された、あるいはセ
グメント化されていない電極から成る、内部で直列接続
された多層コンデンサフィルムが周知である。これらの
電極は、静電容量が生じる高い電気抵抗の領域と接続面
の個所における低い電気抵抗の領域を有する。
【0006】従来の技術によるこれらのフィルムコンデ
ンサの電極の厚さは、数nmまたは数十nmである。そ
のため、電極は、非常に急峻な端を持つ。この電極の厚
さでは、端を丸めることも、端の曲率半径を上手く選ん
で電界強度を弱めることもできない。すなわち、端にお
いて電界強度が大きくなり、フィルム中に電流が発生
し、電気的破壊が起こると考えられる。
【0007】直流コンデンサにおいては、端における高
電界の問題は、主にコンデンサの充電後の短い時間およ
び印加電圧の変化する時間間隔に起こる。電圧が一定に
保持される場合、空間電荷が生成され、上昇する電界を
相殺する。交流コンデンサに関しては、そのような相殺
が生じないか、あるいは極性が周期的に変化するため非
常にゆっくりとしている。そのため、交流コンデンサに
おいては端の過度の高電界は、非常に大きな問題であ
る。
【0008】欧州特許880153号は、面積抵抗1〜
15Ωの金属層領域を持ち、その金属化領域の厚さが端
に向かって連続的に薄くなる金属化コンデンサフィルム
について記述している。この端領域が、端が急峻になる
ことを防止し、金属層の端における電気的破壊を回避す
ることに貢献している。端領域の金属化は、真空蒸着処
理により被膜が作られるが、その際対応する面に先ず油
膜で被膜が作られる。含浸に当たっては、同じかまたは
他の適した油、例えばシリコンオイルが用いられる。
【0009】金属化領域の厚さが連続的に薄くなる、そ
のような端領域は、その幅が約0.02〜1mmと狭いた
め、製造が難しい。コンデンサフィルムの面が広い場
合、特にこのことが言える。金属化領域が薄い場合、厚
さが薄すぎるため、金属島状態となってしまうので、連
続的な層ができない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、比
較的高い電圧を印加された場合でも破壊されにくく、沿
面放電しにくい、あるいは電極端が電気化学的に浸食さ
れにくい、フィルムコンデンサ用またはその他の容量性
部品用フィルムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題は、請求項1に
記載されたフィルムによって解決される。
【0012】同様に、この発明の対象は、請求項9にも
とづくコンデンサおよび請求項12にもとづく製造方法
である。
【0013】そのようなフィルム、およびコンデンサ、
ならびに製造方法の有利な形態は、従属請求項において
明らかにされている。
【0014】基本的に、この発明は、電極を構成する導
体層の端に端領域被膜層が存在し、その被膜層は印加さ
れる電圧の変化によって決まる時間間隔(特有の時間間
隔)、例えば交流電流の周期、において部分的にしか帯
電しないということに特徴がある。そのため、フィルム
の端領域被膜層は、導体層の表面導電率より小さい表面
導電率を持たなければならない。端領域被膜層が部分的
にしか帯電しないということは、電圧分布にはほとんど
非連続性がなく、そのことによって大きな電界強度の上
昇を回避することができるということになる。この端領
域は、電界強度傾斜領域と見なすことができる。
【0015】端領域被膜層は、コンデンサ電圧が特有の
時間間隔内で変化する場合には、部分的にしか帯電しな
い。したがって、その領域の抵抗は、その変化に特有の
周期に対応して変化するものである。
【0016】その抵抗が高すぎると、端領域は帯電せ
ず、金属化領域の端の電界強度は高いままである。一方
その抵抗が低すぎると、端領域は完全に帯電し、電界強
度が高くなりすぎる問題は、単に端領域の端に移るだけ
である。
【0017】それゆえ、重要なパラメータは電極のRC
時定数である(すなわち、積τ=R*C、ここでRは特
有の抵抗値、Cは静電容量を表す)。このRC時定数
は、局所的に変化し、電極端、すなわち端領域被膜層に
おいて、電極またはセグメントの中央におけるものより
非常に高くなる。この発明の有利な実施形態において
は、RC時定数の大きさは、数オーダー変化する。電極
端の領域における抵抗率は、ρ=4*10-3〜1*10
6Ω*cmの範囲で変化する必要がある。
【0018】自己回復型コンデンサ電極の一般的な面積
抵抗の大きさは、RS=5〜20Ωのオーダーである。
最適には、電極の損失は、最高でも誘電体の損失係数
(大部分のポリマーコンデンサフィルムにおいて、tan
(δ) =10-4〜10-2)と同程度にしか損失全体に寄
与しないように選択され、その結果電極は損失全体に少
ししか寄与しない。このことから、面積抵抗は、RS
1〜100Ωとなる。この範囲は、実施上の理由からも
得られる。金属化領域が厚いということ(抵抗がより小
さいことに対応)は、自己回復プロセスが困難となる。
良好な品質で面をより大きく、金属化領域をより薄く実
現することは、接続されていない金属島が形成されるの
で難しい。
【0019】厚さ約10μmの金属化ポリプロピレンフ
ィルム性(静電容量0.2nF/cm2)の、面積抵抗
S=10ΩのコンデンサのRC時定数は、τ=2*1
-9sである。このことから、コンデンサ電極全体は、
周期50Hz以内で完全に帯電、放電し、電極端も、電
極電圧にある。電極の厚さは、ほんの数nmまたは数十
nmなので、電極は非常に急峻な端を持つ。このことか
ら、端における電界強度は、非常に高くなる。
【0020】しかし、この発明の有利な実施形態におい
ては、端領域におけるRC時定数は、印加交流電圧の周
期またはコンデンサ電圧の変化に特有の時間と同じオー
ダーの大きさである。この場合、端領域が傾斜した電圧
推移を示すからであり、電圧は、端に向かってその時間
平均値に近づいてゆく。この条件は、接触領域の幅とと
もに所望の面積抵抗を規定するものである。したがっ
て、目的に適うものとしては、 RC=RS*(b/l)*CS*(b*l)=RS*CS
2≒T=1/f であり、CSは単位領域当たりの静電容量、RSは面積抵
抗、T=1/f(fは周波数)はコンデンサ電圧の変化
の周期、bは端領域被膜層の幅、lは端領域被膜層細長
片の任意に選択した長さを表す。直流コンデンサの場
合、周期Tのところに過渡電圧の継続時間が入る。
【0021】端領域の幅を適切に選択するのに、二つの
限界を規定することができる。下限としては、誘電体フ
ィルムの厚さが考えられ、すなわちb≧約10μmであ
るが、実行上はb<5mmとしても良い。
【0022】端領域被膜層の厚さhに関しても、実行上
限界値がある。より薄い層を連続的に製造することは、
もはやほぼ不可能なので、その最低値は、1nmであ
る。そのため、層の厚さを端領域の幅にわたって連続的
にゼロにまで低減するような構成は、決して求められな
い。この発明においては、層の厚さを非連続、または階
段的に構成することで十分であり、その際有利には一つ
の段だけを形成することにより層の厚さhが明らかに均
質であると言うことができる。より厚い被膜層は、コン
デンサを巻く場合に問題を起こすとともに、コンデンサ
の自己回復性と電力密度を損なうので、厚さの最大値は
約1μmである。
【0023】この発明の主要な利点は、電極を取り囲む
とともに電気的に絶縁する、電気を通さないかまたは電
荷の無い領域を、より小さく、すなわちより幅を狭く作
ることができることにある。このことによって、フィル
ム面をそのままにして、電極面を拡大することもでき
る。
【0024】
【発明の実施の形態】この発明について、以下のとおり
実施例にもとづき非常に模式的な図面を用いてさらに詳
細に説明する。
【0025】図1のaとbは、この発明によるフィルム
コンデンサ用フィルムの横断面を模式的に表している。
支持体フィルム1は、機械的な支持体として機能すると
ともに、電気的に絶縁し、そして誘電体である。これ
は、プラスティック、例えばポリエチレン、ポリスチロ
ール、ポリプロピレン、ポリカーボネイト、PET、P
EN、セルロースアセテート、ポリエステルのようなポ
リマー、エポキシ樹脂、ポリスルホン樹脂、またはその
他のプラスティック、あるいは紙から成り、約2〜30
μmの薄さである。その上に積層される導体層2は、金
属層または導電性プラスティックとして形成される。導
体層2は、何も無い端ができるように支持層1の片面を
完全には被わない。図1のaとbにおいて、それ以降の
図においてもまったく同様に、フィルム表面の相異なる
被膜層により区分された領域を大文字で示している。支
持体フィルム1が導体層2を持つ表面の領域はAで、被
膜層のない領域、被膜の無い領域はCで示されている。
導体層2の領域Aと被膜の無い領域Cとの間には、領域
Bがあり、そこでは支持体フィルムが端領域被膜層3を
持つ。
【0026】端領域被膜層3は、比較的小さい導電率の
金属から成る。その幅bは、10μmから5mmの間で
あり、有利には100μmと2mmの間である。端領域
被膜層3の厚さhは、導体層2の厚さより薄い場合もあ
るし、厚い場合もある。図1のaとbにおいて、端領域
被膜層の例として、導体層2より厚いものと薄いものが
それぞれ描かれている。
【0027】そこに描いた構成に代わって、端領域被膜
層3の金属により、端領域Bに加えてさらに完全にまた
は部分的に導体層2を被うこともできる。さらに、端領
域被膜層を、端領域被膜層の金属が元の被膜の無い領域
を完全に被い尽くす、すなわち被膜の無い領域が少なく
とも領域としてはもはや完全に存在しなくなるように広
く選択することもできるが、その場合端領域被膜層の導
電率を、半周期内では電荷が幅全体にまで拡大すること
ができないように選択される。
【0028】図2では、導体層に被われた領域A、端領
域B、被膜の無い領域Cを有する、この発明によるフィ
ルムの一面が描かれている。
【0029】端領域被膜層は、交流周期の間には部分的
ではあるが、完全には帯電しない。そのことによって、
導体層1の端の電圧遷移が端に向かって多かれ少なかれ
連続して推移することとなり、そのため大きな電界強度
を回避することができる。その結果、端領域被膜層のR
C時定数は、交流電圧の周期T=1/f(f=周波数)
と同じオーダーの大きさでなければならない。直流コン
デンサの場合、以下の説明においては、周期Tのところ
に過渡電圧の継続時間が入る。すなわち、 RC=RS*(b/l)*CS*(b*l)=RS*CS
2≒T=1/f となり、CSは単位領域当たりの静電容量、RSは面積抵
抗、lは端領域被膜層細長片の任意に選択した長さであ
る。
【0030】これから、端領域被膜層の抵抗率は、 ρ=h*RS≒h/(f*b2*CS)=h*d/(f*
2*ε*ε0) となり、ここで、dは誘電体の支持体フィルムの厚さ、
εはその誘電率である。このため、1/ε0(1013
cm/As)に値を代入し、上記の関係RC=1/fを
厳格に守って式を整理すると、予め規定したサイズにお
ける端領域抵抗の実行上の条件が、 ρ=[1*1012...1*1016]*(h*d)/(f*b2
ε)(Ω*cm) となり、ここで、周波数fはヘルツで与えられる。有利
には、 ρ=[3*1012...1*1015] *(h*d)/(f*b2
ε)(Ω*cm) が選択される。特に有利な例では、 ρ=[7*1012...1*1014] *(h*d)/(f*b2
ε)(Ω*cm) である。面積抵抗RS=ρ/hに対して、同様の関係が
成り立ち、すなわち有利には、 RS=[3*1012...1*1015]*d/(f*b2*ε)
(Ω) である。
【0031】端領域被膜層の前述した一般的なサイズを
考慮すると、例えば、 ρ=[4*106...1*1017]*d/(f*ε)(Ω*c
m) となる。(dはcm)フィルムコンデンサを50Hzで
動作させる場合、有利には ρ=[6*1010...2*1013]*(h*d)/(b2*ε)
(Ω*cm) または、 ρ=[2*104...2 *1015]*d/ε(Ω*cm) が得られる。
【0032】抵抗率と端領域被膜層のサイズに関する上
述の条件が満たされる場合、完全に充電したコンデンサ
の電圧Φは、図3に描かれているように、端領域Bの内
部では導体層までの距離に従って常に減少(または増
加)する。この場合、端領域内の電圧は、導体層内の値
の数分の1、有利には最大で1/3に減衰されれば十分
である。それは、前述の被膜の無い領域が無い場合を例
外として、どんな場合においても端領域内で電圧をゼロ
にまで減少させることが絶対に必要になるからである。
【0033】図4には、模式化されたコンデンサフィル
ムが描かれている。導体層2は、連絡導線2.1により
接続された多数のセグメントを持っている。その間およ
びフィルムの端には、被膜の無い領域(領域C)が広が
っている。導体層2(領域Aに対応)と領域Cとの間に
は、この発明による端領域Bがある。この図には、また
端補強部のある領域Dが描かれている。
【0034】図5のaとbは、内部で直列に接続された
フィルムコンデンサのフィルムを示している。そのよう
な内部における直列接続は、フィルムの一つの導体層を
二番目のフィルムの互いに直接電気的に接続されていな
い二つの導体層に対峙して配置するという簡単な方法で
実現することができる。図においては、二つのフィルム
がそれぞれ支持体フィルム1、1’で示されている。第
一フィルムの第一部分導体層2と第二フィルム層の導体
層2’との間に形成される静電容量は、第二フィルムの
導体層2’と第一フィルムの第二部分導体層2”との間
に形成される静電容量と直列に接続される。また、図に
は、端領域を構成する端領域被膜層3,3’とともに端
補強部4も描かれている。コンデンサの構造(巻きな
ど)に対応して、二つのフィルムを一つのフィルムのセ
グメントとして構成することもできる。
【0035】端領域被膜層は、種々の方法で実現するこ
とができる。第一の方法では、導電率を低減した合金ま
たは半導体を支持体フィルム上の導体層の端を対象に被
膜することができる。これは、例えばマスクを使った
り、写真リソグラフィーを使うなどして、数十mmまた
は数mmの幅の細長片を被膜するのに既知の方法(例え
ば、コンデンサフィルム、プリント基板などの生産にお
ける)により行われる。カーボン被膜またはポリマー被
膜も利用される。結局、端領域被膜層は、その後さらに
ゲル形成処理によって機械的に固めることができる導電
性溶液(油、インクなど)によっても形成することがで
きる。
【0036】別の方法は、端の導体層の導電性を故意に
劣化させるものである。これは、例えば対応する領域B
をプラズマ処理などにより、反応性環境(酸化など)下
で狙いを定めて洗浄することにより化学的に行われる。
しかし、機械的またはレーザーによる加熱によっても実
現することができる。
【0037】さらに別の方法は、例えばレーザー熱分解
などによる表面炭化によって支持体フィルムの被膜され
ていない表面を導電性にするものである。
【0038】導体層内部では、例えばドイツ特許公開1
9856457号明細書に記載されているように、電流
パス構造が形成されることがある。(図には描かれてい
ない)
【図面の簡単な説明】
【図1】 aおよびbは、それぞれ片面に被膜層が作ら
れたフィルムの横断面図
【図2】 フィルムを上から見た図、
【図3】 フィルム被膜層における電圧遷移図
【図4】 別のフィルムを上から見た図
【図5】 aは、多層フィルムコンデンサの層を上から
見た図bは、多層フィルムコンデンサの層の横断面図
【符号の説明】 1,1’ 支持体フィルム 2,2’,2” 導体層 2.1 連絡導線 3,3’ 端領域被膜層 4 端補強部 A 導体層によって被われた領域 B 端領域 C 被膜の無い領域 D 端補強部のある領域 b 端領域被膜層の幅 d 誘電体フィルムの厚さ h 端領域被膜層の厚さ Φ 電圧
フロントページの続き (72)発明者 ヤコブ・ライナー スイス国、ダフォス、ダムストラーセ、6 Fターム(参考) 5E082 AB01 BB07 BC14 BC35 EE05 EE07 EE22 EE23 FF05 FG06 FG26 FG34 PP02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体の支持体フィルム(1,1’)と
    その上に形成された少なくとも一つの導体層(2,
    2’)を持ち、その際その導体層(2,2’)がその支
    持体フィルムを完全には被っていない、フィルムコンデ
    ンサまたはその他の電子技術部品用フィルムにおいて、
    その導体層に隣接して少なくとも領域として端領域
    (B)が存在し、その領域内に支持体フィルム(1,
    1’)が導電物質から成る端領域被膜層(3)を備えて
    おり、その際端領域(B)における面積抵抗が導体層
    (2,2’)の面積抵抗より大きいことを特徴とするフ
    ィルム。
  2. 【請求項2】 端領域被膜層(3)の厚さが、非連続的
    にゼロに減少してゆくことを特徴とする請求項1に記載
    のフィルム。
  3. 【請求項3】 端領域被膜層(3)が、基本的に均質な
    厚さを持つことを特徴とする請求項2に記載のフィル
    ム。
  4. 【請求項4】 端領域被膜層(3)が、導体層(2)の
    物質が少なくとも部分的に酸化されるか、プラズマ処理
    されるか、機械的に荒らされるか、あるいは光ビームに
    より加熱されたものから成ることを特徴とする請求項1
    から3までの一つに記載のフィルム。
  5. 【請求項5】 端領域被膜層(3)が、低導電性の金属
    合金か、半導体物質か、グラファイトまたはカーボンの
    被膜層か、あるいは導電ポリマーから成ることを特徴と
    する請求項1から3までの一つに記載のフィルム。
  6. 【請求項6】 端領域被膜層(3)が、導電性オイルま
    たは導電性インクから成り、その際そのオイルまたはイ
    ンクが有利にはゲル形成処理により固化されることを特
    徴とする請求項1から3までの一つに記載のフィルム。
  7. 【請求項7】 端領域被膜層(3)が、表面層が例えば
    レーザー熱分解により変性処理された誘電体フィルムか
    ら成ることを特徴とする請求項1から3までの一つに記
    載のフィルム。
  8. 【請求項8】 端領域被膜層(3)の物質が、導体層
    (2)を完全にまたは部分的に被うか、あるいは導体層
    により被われていない領域(C)を被うことを特徴とす
    る請求項1から7までの一つに記載のフィルム。
  9. 【請求項9】 電極およびその電極の間に配置された誘
    電体を持つフィルムコンデンサにおいて、少なくとも一
    つの電極およびその誘電体が請求項1から8までの一つ
    に記載のフィルムから構成されることを特徴とするフィ
    ルムコンデンサ。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のフィルムコンデンサ
    において、それが平均交流周波数fの交流用交流コンデ
    ンサとして構成されること、およびその端領域被膜層の
    電気抵抗Rと局所的な静電容量Cとの積が交流周波数の
    逆数と同じオーダーであるフィルムコンデンサ。
  11. 【請求項11】 dが誘電体フィルムの厚さ(単位c
    m)、bが端領域被膜層の幅(単位cm)、hが端領域
    被膜層の厚さ(単位cm)、εが誘電体フィルムの誘電
    率、fが周波数(単位Hz)で与えられる場合、端領域
    被膜層の面積抵抗RS(単位Ω)に対して、1012*d/
    (f*b2*ε)<RS<1016*d/(f*b2*ε)が
    成り立つことを特徴とするフィルムコンデンサ。
  12. 【請求項12】 導体層(2,2’,2”)によって部
    分的に被われた誘電体の支持体フィルム(1,1’)を
    備えた、フィルムコンデンサ用フィルムの製造方法にお
    いて、その支持体フィルム(1,1’)が、導体層によ
    って被われた領域(A)の端に導電物質から成る端領域
    被膜層(3)を有し、その際端領域被膜層(3)の面積
    抵抗が導体層(2,2’,2”)の面積抵抗より大きい
    ことを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 導体層(2)の形成後、その導体層の
    端を対象に低導電性の導電物質が端領域被膜層(3)と
    して被膜されることを特徴とする請求項12に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 端領域被膜層が、導体層の端にある領
    域(B)における導体層(2)の導電率を化学的または
    機械的方法により低減することによって形成されること
    を特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 導体層(2)の端に隣接した領域
    (B)において、支持体フィルムの表面を、例えば表面
    の炭化により導電性を持つように構成することによっ
    て、端領域被膜層が形成されることを特徴とする請求項
    14に記載の方法。
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