JP2003130959A - 放射線画像検出器 - Google Patents

放射線画像検出器

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JP2003130959A
JP2003130959A JP2001326543A JP2001326543A JP2003130959A JP 2003130959 A JP2003130959 A JP 2003130959A JP 2001326543 A JP2001326543 A JP 2001326543A JP 2001326543 A JP2001326543 A JP 2001326543A JP 2003130959 A JP2003130959 A JP 2003130959A
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radiation
radiation image
image detector
image
phosphor
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Application number
JP2001326543A
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Hiroshi Ohara
弘 大原
Akihiro Maezawa
明弘 前澤
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】相対輝度が高く画像ボケの少ない分解能の良好
な放射線画像を得る。 【解決手段】入射した放射線の強度に応じた発光を行う
蛍光体層21aは、酸素O及び希土類元素ガドリニウム
Gdを含有する球状蛍光体粒子、例えば(Gd,M)2
3の一般式で示される球状蛍光体粒子で形成する。一
般式のMは、イットリウムY、ニオブNd、テルビウム
Tb、ジスプロシウムDy、ホルミウムHo、エルビウ
ムEr、ツリウムTm、イッテルビウムYb、ユーロピ
ウムEu、ランタンLa、ルテチウムLu、サマリウム
Sm、セリウムCe、プラセオジムPrの少なくとも一
つ以上を用いる。ガドリニウムGdは70〜98wt%
含有させて、球状蛍光体粒子の粒子サイズは0.1μm
〜5μm、結晶子サイズは10〜100nmとする。光
電変換素子220では、蛍光体層21aでの発光に応じ
た信号を生成し、この信号に基づいて放射線画像の画像
データを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、放射線画像検出
器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、疾病の診断等のため、放射線画像
を得ることができる放射線画像撮像装置が知られてい
る。この放射線画像撮像装置では、例えば放射線エネル
ギーの一部を蓄積して、その後可視光等の励起光を照射
すると蓄積されたエネルギーに応じて輝尽発光を示す輝
尽性蛍光体をシート状とした輝尽性蛍光体シートが用い
られる。この輝尽性蛍光体シートを用いる装置では、被
写体を透過した放射線を輝尽性蛍光体シートに照射する
ことで被写体の放射線画像情報を記録し、この情報が記
録された輝尽性蛍光体シートにレーザ光等を照射して得
られる輝尽発光を集光して光電素子で電気信号に変換す
ることにより、この電気信号に基づいて放射線画像の画
像データが生成される。
【0003】さらに、Flat Panel Detec
tor(FPD)と呼ばれる、2次元的に配列された複数
の放射線検出素子によって、照射された放射線の線量に
応じた電気信号を生成し、この電気信号に基づいて画像
データが生成される装置も使用される。
【0004】このFPDでは、照射された放射線の線量
に応じた蛍光を発生させる蛍光体層が設けられると共
に、蛍光体層で生じた光を画素毎に電気信号に変換する
光電変換層が設けられて、放射線画像の画像信号が生成
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、FPDの蛍
光体層では、例えば希土類金属化合物を主とした蛍光体
であるGd22Sなどが用いられている。この蛍光体
は、希土類酸化物と硫黄化合物を混合し、融剤を加えて
焼成し、粉砕する工程を繰り返すことによって作製され
ている。このような製造方法で作製された蛍光体では、
粉砕時に加わる機械的ストレスや冷却時等に加わる熱的
ストレスにより蛍光体にクラックが生じて、形状が崩れ
たものとなりやすいと共にサイズも不揃いとなりやす
い。
【0006】また、形状が崩れていると共にサイズも不
揃いな蛍光体を用いてFPDを作製すると、蛍光体の粒
度分布が広くなり、蛍光体層における蛍光体の存在状態
が不規則になりやすい。このように蛍光体の存在状態が
不規則になると、放射線の線量が等しくても発光量が異
なるものとなってしまうことから、放射線画像にボケ等
を生じてしまう。
【0007】そこで、この発明では、相対輝度が高く画
像ボケの少ない分解能の良好な放射線画像を得ることが
できる放射線画像検出器を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る放射線画
像検出器は、入射した放射線の強度に応じた発光を行う
蛍光体層を設け、前記蛍光体層から出力された光を電気
信号に変換して、放射線画像の画像信号として出力する
放射線画像検出器において、前記蛍光体層は、酸素O及
び希土類元素ガドリニウムGdを含有する球状蛍光体粒
子を用いて形成したものである。
【0009】この発明においては、入射した放射線の強
度に応じた発光を行う蛍光体層が、酸素O及び希土類元
素ガドリニウムGdを含有する球状蛍光体粒子、例えば
(Gd,M)23の一般式で示される球状蛍光体粒子で
形成される。ここで一般式のMとして、イットリウム
Y、ニオブNd、テルビウムTb、ジスプロシウムD
y、ホルミウムHo、エルビウムEr、ツリウムTm、
イッテルビウムYb、ユーロピウムEu、ランタンL
a、ルテチウムLu、サマリウムSm、セリウムCe、
プラセオジムPrの少なくとも一つ以上の元素が用いら
れ、特にテルビウムTb、ユーロピウムEu、サマリウ
ムSm、セリウムCeの少なくとも一つ以上が含有され
る。さらにテルビウムTbまたはユーロピウムEuが好
ましく、さらに好ましくはユーロピウムEuが用いられ
る。ユーロピウムEuの含有量は2wt%〜20wt
%、さらに好ましくは5wt%〜10wt%であり、テ
ルビウムTbの含有量は0.01wt%〜4wt%とさ
れる。また、上述のイットリウムYまたはランタンLa
も用いられる。球状蛍光体粒子は、ガドリニウムGdを
70wt%〜98wt%含有するものとされており、長
径と短径の比が0.98以上1.02以下であると共に
粒子サイズが0.1μm〜5μmとされる。また、結晶
子サイズは10nm〜100nmとされる。蛍光体層中
の蛍光体粒子の含有率は90wt%〜99wt%とされ
ると共に、蛍光体層の層厚は、20μm〜1000μm
とされる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、この発
明の実施の一形態について説明する。図1は、放射線画
像撮像システムの構成を示している。放射線源11には
放射線源コントローラ12が接続されており、この放射
線源コントローラ12では、例えば後述するコントロー
ル装置60からの制御信号CPに基づき、放射線源11
から照射される放射線の照射線量を制御する。放射線源
11から出力された放射線は、被写体15を通して放射
線画像検出器20に照射される。放射線画像検出器20
では、照射された放射線の強度に基づいた画像データP
Dを生成してコントロール装置60に供給する。コント
ロール装置60では、供給された画像データPDを用い
て種々の画像処理を行い、診断等に適した放射線画像の
画像データに変換して表示又は保存する。また、コント
ロール装置60から必要に応じて外部機器70に放射線
画像の画像データを供給し、外部機器70から放射線画
像を出力する。また、コントロール装置60には、コン
ピュータ支援画像自動診断部(CAD)75が接続され
て、コントロール装置60で得られた放射線画像の画像
データを用いて自動診断等が行われる。
【0011】さらに、コントロール装置60には、いわ
ゆるLANやインターネット及びPACS(医療画像ネ
ットワーク)等のネットワーク80が接続されて、この
ネットワーク80を介して、放射線画像の画像データを
病院施設内のほかの部署あるいは遠隔地にも送付するこ
とができる。また、CT81やMRI82から得られた
画像信号あるいはコンピューテッドラジオグラフィ(C
R)や他のFPD83から得られた画像信号、及びその
他の検査情報等も送付可能とされており、放射線画像検
出器20で得られた放射線画像と比較検討するため、ネ
ットワーク80を介して送付されてきた画像信号や検査
情報等をコントロール装置60で表示したり外部装置7
0から出力させることも行われる。また、送付されてき
た画像信号や検査情報等をコントロール装置60に保存
させることもできる。また、放射線画像検出器20で得
られた放射線画像の画像データ等を外部画像保存装置8
4に保存させるものとしたり、外部画像表示装置85の
画面上に、放射線画像検出器20で得られた放射線画像
を表示することも行われる。
【0012】次に、放射線画像検出器20の構造の一例
を図2に示す。放射線画像検出器20には、撮像パネル
21、放射線画像検出器20の動作を制御する制御回路
30を有している。撮像パネル21には、照射された放
射線の強度に応じた電気エネルギーを生成するための光
電変換素子220が2次元配置されており、1つの光電
変換素子220は放射線画像の1画素に対応するもので
ある。また、照射された放射線の強度に応じて生成され
た信号を読み出す走査駆動回路25や、読み出された信
号を画像データとして出力する信号選択回路27を有し
ている。なお、放射線画像検出器20の筐体内部や走査
駆動回路25、信号選択回路27、制御回路30は、図
示しない放射線遮蔽部材で覆われており、筐体内部で放
射線の散乱を生じたり、各回路に放射線が照射されるこ
とが防止される。筐体の放射線入射面側は、放射線を透
過し易い非金属例えばカーボン繊維などを用いて構成す
る。また、放射線入射面とは逆である背面側において
は、放射線が放射線画像検出器20を透過してしまうこ
とを防ぐ目的、あるいは放射線画像検出器20を構成す
る素材が放射線を吸収することで生ずる2次放射線から
の影響を防ぐために、放射線を効果的に吸収する材料、
例えば鉛板などを用いることは好ましい実施態様であ
る。
【0013】撮像パネル21の画素間には、走査駆動回
路25に接続された走査線223-1〜223-mと、信号
選択回路27に接続された信号線224-1〜224-nが
例えば直交するように配設される。光電変換素子220
-(1,1)には、トランジスタ222-(1,1)が接続されてい
る。このトランジスタ222-(1,1)は、例えば電界効果
トランジスタであり、ドレイン電極あるいはソース電極
が光電変換素子220-(1,1)に接続されるとともに、ゲ
ート電極は走査線223-1と接続される。ドレイン電極
が光電変換素子220-(1,1)に接続されるときにはソー
ス電極が信号線224-1と接続され、ソース電極が光電
変換素子220-(1,1)に接続されるときにはドレイン電
極が信号線224-1と接続される。また、他の画素の光
電変換素子220やトランジスタ222も同様に走査線
223や信号線224が接続される。
【0014】図3は、撮像パネル21の1画素の断面概
略図を示している。放射線の照射面側には、入射された
放射線の強度に応じて発光を行う蛍光体層21aが設け
られており、場合によっては、その裏面(X線源側)に
支持体21bが設けられている。ここで、蛍光体層21
aには、例えば波長が1Å(1×10-10m)程度であ
って、人体や船舶そして航空機の部材等を透過する電磁
波である所謂X線が照射される。このX線は、放射線源
11から出力されるものであり、放射線源11は、一般
に固定陽極あるいは回転陽極X線管が用いられる。ま
た、X線管は、陽極の負荷電圧が10kVから300k
Vとされるとともに、医療用に用いられる場合は20k
Vから150kVとされる。
【0015】蛍光体層21aは、蛍光体を主たる成分と
するものであり、入射した放射線に基づいて、波長が3
00nmから800nm程度の電磁波、すなわち、可視
光線を中心に紫外光から赤外光にわたる電磁波(光)を
出力する。
【0016】さらに、蛍光体層21aの支持体側とは反
対側の表面には、ポリマーフィルムや無機物の蒸着膜か
らなる保護層21cが設けられていても良い。
【0017】この蛍光体層21aで用いる蛍光体は、蛍
光体の粒子分布や粒子構造によって蛍光体層内に入射さ
れた放射線の散乱を少なくすることで画像のボケを防止
できるように球状粒子蛍光体を用いるものとする。ま
た、蛍光体層21aにおける蛍光体の充填効率は、蛍光
体粒子の形状が平板→立方体→多面体→球状の順で充填
効率が上がるので、この点からも球状粒子蛍光体が好ま
しい。さらに、入射された放射線に応じて十分な発光を
得るために、蛍光体層21aにおける蛍光体粒子の含有
率は90wt%〜99wt%とする。
【0018】さらに、蛍光体層21aにおいて、球状蛍
光体の充填率を上げるには蛍光体の粒子サイズが0.1
μm〜5μmの範囲とすることが好ましく、さらに好ま
しくは0.5μm〜2μmである。また、球状粒子蛍光
体としては、結晶子サイズを10nm〜100nmの範
囲とすることが好ましく、さらに好ましくは30nm〜
75nmである。
【0019】ここで、球状蛍光体の粒子は、粒子として
存在しうる1結晶単位のものあるいは複数の結晶がくっ
ついたものであり、粒子サイズの下限は、蛍光体の結晶
子サイズより大きく、結晶としての均一性が得られる粒
子サイズの最小値を用いて設定する。また、粒子サイズ
が大きくなると均一に仕上がっていない結晶が多くなり
発光特性が著しく低下してしまうことから、発光特性が
著しく低下してしまうことがない粒子サイズの最大値を
粒子サイズの上限として設定する。また、結晶子サイズ
が小さくなると発光特性が著しく低下してしまうことか
ら、発光特性が著しく低下してしまうことがない結晶子
サイズの最小値を結晶子サイズの下限として設定する。
さらに、結晶子サイズが大きくなることにより粒子形状
が乱れて球状を維持できなくなることから、粒子形状を
球状に維持できる結晶子サイズを結晶子サイズの上限と
して設定する。
【0020】結晶子サイズは、X線回折で得られた回折
ピークの測定可能なピークを10〜15選択して測定す
る「ウィルソン法」を用いて算出する。希土類元素を含
有する化合物の結晶子サイズ測定には、10以上のX線
回折ピークより結晶子サイズを算出する「ウィルソン
法」が有効であり、結晶子サイズ算出方法については
「共立出版株式会社版 機器分析実技シリーズ X線分
析法」に記載されている方法を用いることが好ましい。
【0021】この蛍光体粒子としては、単一の結晶や複
数の微粒子集合体でもよいが、本発明にかかる蛍光体粒
子としては、球状結晶または球状粒子が好ましい。但
し、球状粒子は必ずしも球状結晶の集合体に限られるも
のではなく、その他の結晶形態をとる粒子の集合体が、
結果的に球状粒子を形成するものであっても良い。球状
とは、球状結晶または球状粒子の長径MAと短径MBを
求め、前記長径と短径の比:MA/MBが0.98〜
1.02の範囲であることで定義される。また、蛍光体
粒子中での結晶の充填効率は、結晶形が平板→立方体→
多面体→球状の順で充填効率が上がるので、球状結晶ま
たは球状粒子が特に好ましい。
【0022】ここで、蛍光体粒子は、単一結晶あるいは
単一結晶の凝集体でも良く粒子形状が球状であればよ
い。この際、多面体と球状との境界が不明確となるた
め、多面体結晶での最短長と最長長の比から、球状粒子
の長径と短径の比を決定する。なお、本願発明では、1
4面体以上の多面体において長径と短径の比が上記範囲
内となり球状粒子として扱われることとなる。
【0023】また、蛍光体粒子は、酸素Oおよび希土類
元素のガドリニウムGdを含有する蛍光体粒子を用い
る。このような構成の蛍光体粒子は、放射線吸収率が高
く、発光効率が高い(発光量が多い)ので粒状性の良い
放射線画像を得ることができる。さらに、希土類元素を
Mとしたとき、(Gd,M,Eu)23の一般式で示さ
れる蛍光体粒子を用いるものとすれば、この一般式で示
される蛍光体粒子は特に発光効率が高いので、粒状性が
さらに良い放射線画像を得ることができる。ここで、希
土類元素MとしてイットリウムY、ニオブNd、テルビ
ウムTb、ジスプロシウムDy、ホルミウムHo、エル
ビウムEr、ツリウムTm、イッテルビウムYb、ユー
ロピウムEu、ランタンLa、ルテチウムLu、サマリ
ウムSm、セリウムCe、プラセオジムPrの少なくと
も一つ以上の元素を含むものとする。これらの元素は放
射線吸収率が高いので、粒状性がさらに良い放射線画像
を得ることができる。特に、テルビウムTb、ユーロピ
ウムEu、サマリウムSm、セリウムCeの少なくとも
一つ以上の元素を含むものが好ましい。さらに好ましく
は、テルビウムTbまたはユーロピウムEuであり、特
にユーロピウムEuが好ましい。ここで、ユーロピウム
Euの含有量は2〜20wt%、さらに好ましくは5〜
10wt%である。またテルビウムTbの含有量は0.
01〜4wt%が好ましい。
【0024】ここで、本発明における蛍光体では、単一
結晶系での輝度特性が良好であり、相転移する複合結晶
系では輝度特性が著しく低下する。このため、ユーロピ
ウムEuやテルビウムTbの含有量の上限は、単一結晶
系での蛍光体の作製限界を示している。また、蛍光体結
晶での均一性が発光特性に重要な位置付けとなるが、ユ
ーロピウムEuやテルビウムTbの含有量が下限以下で
は、結晶の拡散による不均一が生じて特性が低下する。
このため、含有量の下限は、結晶の均一性が最低限保た
れる濃度を示している。
【0025】さらに、ガドリニウムGdを70wt%〜
98wt%含有させることで、放射線吸収率および発光
効率を高くできる。ガドリニウムGdの含有量の下限
は、放射線画像検出器における放射線吸収量に基づいて
設定する。例えば放射線画像検出器を医療用に用いる場
合には、患者の被爆線量の最大許容範囲を考慮して、放
射線画像検出器における放射線吸収量から下限を設定す
る。また、本発明における蛍光体では、単一結晶系での
輝度特性が良好であり、相転移する複合結晶系では輝度
特性が著しく低下する。このため、ガドリニウムGdの
含有量の上限は、単一結晶系での蛍光体の作製限界とす
る。
【0026】次に、球状粒子の製造方法について説明す
る。球状粒子の製造では、希土類元素の塩を含む水溶液
(希土類の塩としては塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩など)に
尿素を添加して塩基性炭酸塩を析出させる。次に、得ら
れた沈殿を固液分離したのち500℃以上で焼成する
と、球状粒子状の系固体粒子を得ることができる。
【0027】また、希土類元素を含む水溶液を80℃以
上で0.5〜5時間加熱し、過酸化水素と尿素を添加し
てさらに加熱することにより、希土類元素の塩基性炭酸
塩の球状粒子を析出させ、次いで析出した希土類元素の
塩基性炭酸塩を固液分離することで希土類元素の塩基性
炭酸塩の蛍光体粒子を得ることができる。この塩基性炭
酸塩の球状位子を、空気中若しくは酸化性雰囲気中で焼
成することによって希土類酸化物の球状粒子を得ること
ができる。
【0028】球状粒子形成に関しては、上述の尿素を用
いた塩基性炭酸塩を用いる他、蓚酸塩、有機燐酸塩、マ
ロン酸塩、グリコール酸塩、セバシン酸塩、カコジル酸
塩及び多くのベンゼンスルホン酸の誘導体の塩、アミノ
ポリ酢酸塩(EDTA、DCTA、HEDTA、DE、
ME、NTA、IMDA)アセチルアセトナート、アル
コキシド、シクロオクタテトラエン錯体、シクロペンタ
ジエン錯体を同様に析出させて用いても良い。
【0029】上述の製法で用いられる希土類元素の水溶
液から希土類元素の塩基性炭酸塩の析出反応条件をさら
に詳しく説明すると、水溶液に含まれる希土類の塩とし
ては硝酸塩が望ましい。また、尿素の添加量は希土類元
素の3〜5倍程度の濃度になることが好ましく、過酸化
水素の添加量は希土類イオンの濃度に対して1/100
〜30/100の添加が好ましい。さらに、得られた希
土類元素の塩基性炭酸塩の形状を保ったままで球状の希
土類元素の酸化物粒子を得るために、焼成温度は500
℃以上が好ましい。
【0030】また、上述のようにして得られる蛍光体
は、母体励起タイプの蛍光体であり、母体結晶の完全性
に敏感であり、結晶性を高める必要がある。ここで、結
晶性を高めるには、反応速度、結晶構造、生成物の分解
が重要となる。蛍光体としての輝度特性では発光中心の
分布、発光イオンの原子価が重要となる。
【0031】本発明に用いる希土類元素の中で付活剤と
してEu3+のように還元されやすいイオンを導入する時
は酸化性雰囲気、Eu2+,Tb3+,Ce3+,Pr3+のよ
うに酸化されやすいイオンを導入するときは還元性雰囲
気で焼成する。
【0032】ここで、輝度および結晶性を満足する焼成
としての反応速度および結晶構造の生成温度を検討した
結果、焼成温度は900℃以上1300℃以下で実施す
ることが望ましい。900℃以下であると生成物の分解
が不十分となり、1300℃以上では結晶構造の転移が
起こり、いずれの場合にも輝度を低下させてしまうから
である。
【0033】蛍光体層21aは、蛍光体とこれを分散支
持する結合剤からなるものと、蒸着法や焼結法によって
形成される蛍光体の凝集体のみから構成されるものがあ
り、さらに、凝集体の間隙に高分子物質が含浸されてい
るものも知られている。
【0034】また、蛍光体層21aにおいて、球状蛍光
体の充填率を上げるには上述したように蛍光体の粒子サ
イズが0.1μm〜5μmの範囲が好ましい。また、蛍
光体の分散性が高い結合剤を選択する等によって蛍光体
の充填率を更に上げることができる。なお、蛍光体粒子
の粒径測定は、適当な界面活性剤を使用して蛍光体を水
中に分散させたのち、光散乱法粒子測定装置(例えば堀
場製作所製LA−910)を使用して粒径を求めること
ができる。
【0035】蛍光体層21aで用いる結合剤としては、
ゼラチン等の蛋白質やデキストラン等のポリサッカライ
ドまたはアラビアゴムのような天然高分子物質、ポリビ
ニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、
エチルセルロース、塩化ビニリデン・塩化ビニルコポリ
マー、ポリアルキル(メタ)アクリレート、塩化ビニル
・酢酸ビニルコポリマー、ポリウレタン、セルロースア
セテートブチレート、ポリビニルアルコール、線状ポリ
エステルなどのような合成高分子物質などにより代表さ
れる結合剤を挙げることができる。
【0036】このような結合剤の中で好ましいものは、
ニトロセルロース、線状ポリエステル、ポリアルキル
(メタ)アクリレート、ニトロセルロースと線状ポリエ
ステルとの混合物、ニトロセルロースとポリアルキル
(メタ)アクリレートとの混合物およびポリウレタンと
ポリビニルブチラールとの混合物である。なお、これら
の結合剤は架橋剤によって架橋されたものであってもよ
い。
【0037】また、蛍光体の分散性を高め、充填率を高
めることができる結合剤として好ましく用いられるもの
は、スルホン酸基を有するポリエステル樹脂若しくはポ
リウレタン樹脂である。一般に結合剤は蛍光体1重量部
に対して0.01〜1重量部の範囲で使用される。しか
しながら得られる撮像パネル21の感度と鮮鋭性の点で
は結着剤は少ない方が好ましく、塗布の容易さとの兼ね
合いから0.03〜0.2重量部の範囲がより好まし
い。
【0038】蛍光体とこれを分散支持する結合剤からな
る塗布液での調製用溶剤の一般例としては、低級アルコ
ール(例えばメタノール、エタノール、l−プロパノー
ル、2−プロパノール、n−ブタノールなど)や塩素原
子含有炭化水素(例えばメチレンクロライド、ニチレン
クロライドなど)、ケトン(例えばアセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン
など)、低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル(例
えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、エー
テル(例えばジオキサン、エチレングリコールエチルエ
ーテル、エチレングリコール、モノメチルエーテルな
ど)、トルエン、芳香族化合物(例えばトリオール、キ
シワールなど)、そして、それらの混合物を挙げること
ができる。
【0039】これら調整用溶剤は、少ない方が蛍光体層
の比重を高める上で好ましい。具体的には、塗布液中の
溶剤量は25wt%以下、より好ましくは20wt%以
下である。また、塗布後の乾燥をゆっくり行い、緻密な
膜とするには、シクロヘキサンのような高沸点溶媒を塗
布液の溶剤として用いることが好ましく、溶剤を混合系
溶剤とする場合は、高沸点溶媒の比率を40wt%以
上、好ましくは50%wt以上とすることである。
【0040】塗布液には、該塗布液中における蛍光体の
分散性を向上させるための分散剤、また、形成後の輝尽
性蛍光体層中における結合剤と蛍光体との間の結合力を
向上させるための可塑剤などの種々の添加剤が混合され
ていてもよい。そのような目的に用いられる分散剤の例
としては、フタル酸、ステアリン酸、カプロン酸、親油
性界面活性剤などを挙げることができる。そして可塑剤
の例としては、燐酸エステル(例えば燐酸トリフェニ
ル、燐酸トリクレジル、燐酸ジフェニルなど)、フタル
酸エステル(例えばフタル酸ジエチル、フタル酸ジメト
キシエチルなど)、グリコールエステル(例えばグリコ
ール酸エチルフタリルエチル、グリコール酸ブチルフタ
リルブチルなど)、そして、トリエチレングリコールと
アジピン酸とのポリエステル、ジエチレングリコールと
コハク酸とのポリエステルなどのポリエチレングリコー
ルと脂肪族二塩基酸とのポリエステルなどを挙げること
ができる。
【0041】蛍光体層21aを生成するための塗布液の
調製は、ボールミル、サンドミル、アトライター、三本
ロールミル、高遠インペラー分散機、Kadyミル、及
び超音波分散機などの分散装置を用いて行われる。調製
された塗布液をドクターブレード、ロールコーター、ナ
イフコーターなどの塗布液を用いて支持体21b上に塗
布し、乾燥することにより蛍光体層21aが形成され
る。また塗布液を保護層21c上に塗布し、乾燥させて
蛍光体層21aを形成するものとしてもよい。
【0042】蛍光体層21aの層厚は、目的とする撮像
パネル21の特性、蛍光体の種類、結合剤と蛍光体との
混合比などによって異なるが、通常は20μm〜100
0μm、好ましくは50μm〜300μmとする(乾燥
後の層厚)。20μmよりも薄い場合には、蛍光体層に
おける放射線の吸収量が少なく、粒状性を悪化させてし
まうからである。また、1000μmよりも厚い場合に
は、蛍光体層中での発光の散乱が大きく、鮮鋭性を悪化
させてしまうからである。
【0043】次に、蛍光体層21aの放射線照射面側と
は逆の面側には、蛍光体層21aから出力された電磁波
(光)を電気エネルギーに変換する光電変換素子220
と、光電変換素子220によって得られた電気エネルギ
ーを信号として出力するトランジスタ222が設けられ
ている。
【0044】光電変換素子220は、蛍光体層21a側
から順に設けられている透明電極220a、アモルファ
スシリコン層220b、トランジスタ222と接続され
る電極220cとからなるフォトダイオードが用いられ
ている。なお、光電変換素子220は、フォトダイオー
ドに限られるものではなく、薄膜トランジスタと同じ層
構成を有するMIS型フォトセンサを用いることができ
る。このMIS型フォトセンサーを用いたX線検出装置
は、例えば特開平7−250512号公報に開示されて
いる。
【0045】MIS型フォトセンサは、絶縁基板上にA
lやCrなどを用いた下部電極を形成する。下部電極上
には、トンネル効果によって電子やホールが通過してし
まうことが無い厚さを有する絶縁層、例えば窒化シリコ
ン(SiN)層などを形成する。絶縁層上には、水素化
アモルファスシリコン(a−Si:H)の真性半導体i
層である光電変換半導体層を設け、更に光電変換半導体
層上に注入阻止層を形成する。この注入阻止層は、光電
変換半導体層に透明電極側からのホールの注入を阻止す
るa−Siのn+層で形成される。また、注入阻止層上
にITOのようなインジウム又はスズを含む化合物を用
いて透明電極を形成することで、薄膜トランジスタと同
じ層構成とすることができる。
【0046】光電変換素子220には、薄膜トランジス
タ222が接続される。このトランジスタ222は、例
えば電界効果トランジスタが用いられており、ドレイン
電極あるいはソース電極が光電変換素子220の電極2
20cに接続されると共に、ゲート電極222gは走査
線223と接続される。ドレイン電極が光電変換素子2
20に接続されるときにはソース電極が信号線224と
接続され、ソース電極が光電変換素子220に接続され
るときにはドレイン電極が信号線224と接続される。
【0047】ゲート電極220g上には、ゲート絶縁膜
222aが形成されると共に、ゲート絶縁膜222a上
にはアモルファスシリコン等を用いた半導体層222b
が形成される。この半導体層222bにソース電極22
2sとドレイン電極222dが形成されてトランジスタ
222が構成される。
【0048】このような蛍光体層21aや光電変換素子
220およびトランジスタ222をガラスなどの基板2
1d上に形成することで撮像パネル21が構成される。
【0049】さらに撮像パネルは、例えば特開2000
−149351号に記載されているエリアセンサ等を利
用したものも使用できる。図4はエリアセンサを用いた
構成を示している。蛍光体層21aの放射線照射面側に
は保護層21jを設けると共に、放射線照射面側とは逆
面側に支持体21kを設けるものとする。この支持体2
1kは、蛍光体層21aからレンズ21lに向けて出出
力された電磁波(光)を遮ることが無いように透明部材
が用いられる。
【0050】支持体21k側には格子21qが設けられ
ており、蛍光体層21aは格子21qによって二次元的
に区切られている。この格子20qによって区切られた
1つの領域は1画素とされており、各領域の内部には、
レンズ支持部材21sで保持されたレンズ21lと基板
21dに取り付けられたエリアセンサ21tが設けられ
ている。
【0051】ここで、蛍光体層21aから出力された電
磁波(光)は、格子20qによって区切られた領域毎
に、レンズ21lによってエリアセンサ21t上に集光
される。エリアセンサ21tは、CCDやCMOSセン
サ等の固体撮像素子から構成されており、照射された電
磁波(光)の強さに応じた信号を1つの画素の信号とし
て生成する。
【0052】図2に示すように、撮像パネル21の走査
線223-1〜223-mは、走査駆動回路25と接続され
ている。走査駆動回路25から走査線223-1〜223
-mのうちの1つ走査線223-p(pは1〜mのいずれかの
値)に読出信号RSが供給されると、この走査線223
-pに接続されたトランジスタ222-(p,1)〜222-(p,
n)がオン状態とされて、トランジスタ222-(p,1)〜2
22-(p,n)に接続されている光電変換素子220(p,1)
〜220-(p,n)やエリアセンサ等で生成された各画素の
信号が信号線224-1〜224-nを介して読み出され
る。信号線224-1〜224-nは、信号選択回路27の
信号変換器271-1〜271-nに接続されており、信号
変換器271-1〜271-nでは信号線224-1〜224
-n上に読み出された信号を電圧信号SV-1〜SV-nに変
換する。この信号変換器271-1〜271-nから出力さ
れた電圧信号SV-1〜SV-nはレジスタ272に供給さ
れる。
【0053】レジスタ272では、供給された電圧信号
が順次選択されて、A/D変換器273で(例えば、1
2ビットないし14ビットの)1つの走査線に対する画
像データを生成する。制御回路30では、走査線223
-1〜223-m各々に、走査駆動回路25を介して読出信
号RSを供給して画像走査を行い、走査線毎の画像デー
タを生成する。この生成した画像データをコントロール
装置60に供給する。
【0054】また、図2に示す放射線画像検出器は、コ
ントロール装置60と直接接続されて使用される据え置
きタイプのものであるが、図5に示すように携帯型の放
射線画像検出器40であっても良い。なお図5におい
て、図2と対応する部分については同一符号を付し、そ
の詳細な説明は省略する。
【0055】携帯型の放射線画像検出器40では、信号
選択回路27から出力された画像データを記憶するため
の書き換え可能な読み出し専用メモリ(例えばフラッシ
ュメモリ)等を用いたメモリ部41、放射線画像検出器
20の動作を切り換えるための操作部42、放射線画像
の撮影準備の完了やメモリ部41に所定量の画像データ
が書き込まれたことを示す表示部43、撮像パネル21
を駆動して画像データを得るために必要とされる電力を
供給する電源部44、放射線画像検出器20とコントロ
ール装置60間で通信を行うための通信用のコネクタ4
5が設けられる。また、携帯型の放射線画像検出器の筐
体としては、外部からの衝撃に耐えかつ重量ができるだ
け軽い素材、すなわちアルミニウムあるいはその合金を
素材で外形を構成することは好ましい態様である。
【0056】ここで、放射線画像の撮影が行われたとき
には、画像走査を行い、走査線毎の画像データをメモリ
部41に記憶させる。メモリ部41に記憶された画像デ
ータは制御回路30によって読み出されてコネクタ45
を介してコントロール装置60に供給される。またメモ
リ部41として着脱可能な記録媒体、例えば半導体メモ
リカード等を用いるものとすれば、放射線画像検出器2
0とコントロール装置60を接続しなくとも、画像デー
タが記憶されている記録媒体を放射線画像検出器20か
ら取り外してコントロール装置60に装着することで、
画像データの受け渡しを行える。
【0057】次に、図6を用いて放射線画像検出器20
で生成された画像データを処理するコントロール装置6
0の構成を説明する。コントロール装置60の動作を制
御するためのCPU(Central Processing Unit)61に
は、システムバス62と画像バス63と入力インタフェ
ース67が接続される。このコントロール装置60の動
作を制御するためのCPU61は、メモリ64に記憶さ
れた制御プログラムに基づいて動作が制御される。
【0058】システムバス62と画像バス63には、表
示制御部65、フレームメモリ制御部66、出力インタ
フェース68、撮影制御部69、ディスク制御部70、
画像処理部76等が接続されており、システムバス62
を利用しCPU61によって各部の動作が制御されると
共に、画像バス63を介して各部間での画像データの転
送等が行われる。
【0059】フレームメモリ制御部66には、フレーム
メモリ71が接続されており、放射線画像検出器20で
得られた画像データPDが撮影制御部69やフレームメ
モリ制御部66を介して記憶される。フレームメモリ7
1に記憶された画像データは読み出されて表示制御部6
5やディスク制御部70に供給される。また、フレーム
メモリ71には、放射線画像検出器20から供給された
画像データを画像処理部76で処理してから記憶するも
のとしてもよい。
【0060】表示制御部65には、画像表示部72が接
続されており画像表示部72の画面上に表示制御部65
に供給された画像データに基づく放射線撮影画像が表示
される。ここで、放射線画像検出器20での画素数より
も画像表示部72の表示画素数が少ない場合には、画像
データを間引きして読み出すことにより、画面上に撮影
画像全体を表示させることができる。また、画像表示部
72の表示画素数分に相当する領域の画像データを読み
出すものとすれば、所望の位置の撮影画像を詳細に表示
させることができる。
【0061】フレームメモリ71からディスク制御部7
0に画像データが供給される際には、例えば連続して画
像データが読み出されてディスク制御部70内のFIF
Oメモリに書き込まれ、その後順次ディスク装置73に
記録される。
【0062】さらに、フレームメモリ71から読み出さ
れた画像データやディスク装置73から読み出された画
像データを、外部機器80に出力インタフェース68を
介して供給することもできる。
【0063】ディスク装置73には、フレームメモリ7
1に記憶されている画像データ、すなわち放射線画像検
出器20から供給された画像データPDやその画像デー
タを画像処理部76で処理した画像データが、管理情報
などと共に保存される。
【0064】画像処理部76では、放射線画像検出器2
0から撮影制御部69を介して供給された画像データP
Dの照射野認識処理、ノイズ除去処理、関心領域設定、
正規化処理及び階調処理などが行われる。また、周波数
強調処理やダイナミックレンジ圧縮処理等を行うものと
してもよい。さらに、オフセット補正、ゲイン補正、画
像欠陥補正などの処理を画像処理部76で行うものとし
ても良いことは勿論である。なお、画像処理部76をC
PU61が兼ねる構成として、画像処理等を行うことも
できる。
【0065】入力インタフェース67にはキーボード等
の入力装置74が接続される。この入力装置74を操作
することで、管理情報すなわち撮影によって得られた画
像データを識別するための情報や撮影に関する情報等の
入力が行われる。また、管理情報の入力は、キーボード
を使用するだけでなく、磁気カード、バーコード、HI
S(病院内情報システム:ネットワークによる情報管
理)等を利用しても行われる。
【0066】出力インタフェース68には外部機器80
が接続される。外部機器80としては、レーザーイメー
ジャとも呼ばれる走査型レーザ露光装置が用いられる。
この走査型レーザ露光装置では、画像データによりレー
ザビーム強度を変調し、従来のハロゲン化銀写真感光材
料や熱現象ハロゲン化銀写真感光材に露光する。その
後、適切な現像処理を行うことにより放射線画像のハー
ドコピーが得られるものである。
【0067】この走査型レーザー露光装置は、レーザー
光源としてルビーレーザー、YAGレーザー、ガラスレ
ーザーなど固体レーザー;He−Neレーザー、Arイ
オンレーザー、Krイオンレーザー、C02レーザー、
C0レーザー、He−Cdレーザー、N2レーザー、エ
キシマーレーザーなどの気体レーザー;InGaPレー
ザー、AlGaAsレーザー、GaAsレーザー、In
GaAsレーザー、InAsPレーザー、CdSnP2
レーザー、GaSbレーザー,GaNレーザーなど半導
体レーザー;化学レーザー、色素レーザーがあげられ
る。
【0068】ハロゲン化銀写真感光材料はポリエステ
ル、3酢酸アセート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
カーボネートそしてポリノルボルネン系樹脂等の着色あ
るいは無着色の透明な高分子材料を支持体に、接着性を
付与する下引き層を塗布し、更にその上に支持体の片面
若しくは両面にハロゲン化銀粒子を分散したゼラチンな
どの高分子層が塗設される。片面のみにハロゲン化銀粒
子などを含む感光層が塗設される場合は、該層の別の面
にハレーション防止染料、帯電防止剤、マット剤等を必
要に応じて含むゼラチン層を塗設することができる。こ
の層のゼラチンなどの高分子膜は該感光材料が環境の湿
度変化や水中での処理中に強いカールを起こさないよう
に、その膜厚を調整することができる。
【0069】この感光材料で用いられ感光層はハロゲン
化銀粒子を分散する。このハロゲン化銀粒子は沃臭化
銀、臭化銀、塩化銀、塩臭化銀などの組成であって、形
状はサイコロ状、8面体、ジャガイモ状、球状、棒状、
平板状などで、その粒径分布は狭いものから広いものま
で目的によって選択できる。平均粒径は球状のハロゲン
化銀粒子として換算して0.1μm〜1μmが好まし
い。平板状の場合は平均アスペクト比が100:1〜
2:1のものを用いることができる。該ハロゲン化銀粒
子の内部と表面のハロゲン組成の異なる多重層構造のコ
ア/シェル型粒子を用いることが好ましい。該ハロゲン
化銀粒子の製造方法は特開昭59−177535号、同
59−17844号、同60−35726、同60−1
47727号等を参考にすることができる。これらのハ
ロゲン化銀粒子はハイポやセレン化合物、テルル化合物
そして金化合物を用いて化学増感することが好ましく、
ハロゲン化銀粒子生成時にイリジウム化合物やその他金
属イオン、そして増感色素を添加することができる。該
感材に用いられる増感色素の分光極大波長は500〜1
500nmであり、シアニン色素やメロシアニン色素が
一般に用いられ、その構造等については、例えばC.
E.K.Mees,T.H.James著、The Theory
of the Photographic Process,第3版198〜201
頁(マクミラン、ニューヨーク、1986)に記載され
ている。また該感光層に保存中や現像処理中のカプリ上
昇を抑制する種々の含窒素有機化合物や硫黄原子を含有
するメルカプト化合物を含有することが好ましい。さら
に該感光層中にイラジエイションを防止する染料を含有
することができる。また現像処理後の膜面に凹凸を与え
て外光の反射を抑えるための非感光性のハロゲン化銀粒
子を含有することができる。該感光層の上層には感光層
を保護するゼラチン保護層を塗設することができ、該層
には目的に応じて帯電防止剤、マット剤、スベリ剤など
を含有せしめることができる。そして感光層並びにその
保護層中にゼラチン鎖を架橋して膜面を強化する硬膜剤
を含有することが好ましい。
【0070】ハロゲン化銀感光材料は自動現像機を用い
て現像処理することが好ましく、処理時間(Dry to Dr
y)は10秒〜210秒で処理することができる。該自
動現像機で用いる現像液には現像主薬として特開平4−
154641、特開平4−16841号記載のジヒドロ
キシベンゼン類や3−ピラゾリドン類、またアスコルビ
ン酸類を用いることが好ましい。保恒剤として亜硫酸
塩、アルカリ剤として水酸化塩や炭酸塩が特開昭61−
28708号や特開昭60−93439号記載の緩衝剤
とともに用いられる。溶解助剤としてグリコール類、銀
スラッジ防止剤としてスルフィド、ジスルフィルド化合
物やトリアジンが用いられる。有機抑制剤はアゾール系
有機防止剤、無機抑制剤は臭化カリウムなどL.F.
A.メイソン著「フォトグラフィック・プロセッシング
・ケミストリー」フォーカルプレス社刊(1966年)
の226〜229頁記載の化合物を用いることができ
る。また有機キレート剤、ジアルデヒド系現像硬膜剤を
含むことができる。現像処理をするときの現像液の補充
量は5〜15ml/4つ切り1枚が好ましい。定着液と
しては当業界で一般に用いられている定着素材を含むこ
とができ、キレート剤や定着硬膜剤、そして定着促進剤
を含むことができる。
【0071】特開平9−311407号記載の、上記の
ようなウエット処理を行わずに熱現像を行うハロゲン化
銀感材を用いることができる。この感材は支持体上に少
なくとも1層の感光層を有し、有機銀塩、感光性ハロゲ
ン化銀粒子、銀イオンのための還元剤及びバインダイー
を含有する熱現像感光材料である。該感光材料のハロゲ
ン化銀粒子の組成は沃臭化銀、臭化銀、塩臭化銀若しく
は臭化銀であり、立方体、8面体、球形、ジャガイモ状
で平均粒径は球形粒子として換算して0.2〜0.01
0μmが好ましい。更に該ハロゲン化銀粒子にハイポや
セレンそして金化合物で化学増感を施し、400〜15
00nmに感色性を付与する分光増感色素を用いること
が好ましい。本感材では感材の保存中のカプリの上昇を
抑制するために有機カルボン酸塩やイソシアネート化合
物を含有することが好ましい。該感材に用いる有機銀塩
は炭素数が10〜30の長鎖カルボン酸銀塩が好まし
い。その例としてベヘン酸銀、ステアリン酸銀、オレイ
ン酸銀、ラウリン酸銀、カプロン酸銀、ミリスチン酸
銀、パルミチン酸銀、マレイン酸銀、フマル酸銀、酒石
酸銀、リノール酸銀、酪酸銀及び樟脳酸銀及びこの混合
物である。有機銀塩のための還元剤はフェニドンやハイ
ドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類が用いられ
る。その外に広範囲の還元剤を用いることができ、例え
ばアミドオキシム類、アジン類、脂肪族カルボン酸アリ
ールヒドロアジドとアスコルビン酸との組合せなどであ
る。また、該感材の感光層の上に保護膜を塗設すること
が好ましく、この保護膜には帯電防止剤やマット剤、ス
ベリ剤などを目的に応じて添加することができる。これ
ら感光層及び保護層は、接着性を付与する下引層を塗布
したポリエステル、3酢酸アセート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリカーボネートそしてポリノルポルネン系
樹脂等の着色あるいは無着色の透明な高分子材料を支持
体に上に塗設する。感光層の塗布をしていない支持体上
にハレーション防止染料やマット剤、帯電防止剤を含有
したバッキング層を塗布することが好ましい。該感光材
料は走査型レーザ露光装置を用いて画像データに基づく
露光が行われて、そして80℃以上200℃以下で熱現
像が行われる。
【0072】また、この放射線画像撮像システムで得ら
れた画像データは、例えば特開平8−282099号に
記載されているように、走査型レーザ露光装置を用いて
画像データにより高密度レーザービームで露光すること
によって顕色成分を有する転写層から受容層に転写する
ことにより、ハードコピーを得ることができる。
【0073】この走査型レーザー露光装置は、レーザー
光源としてルビーレーザー、YAGレーザー、ガラスレ
ーザーなど固体レーザー;He−Neレーザー、Arイ
オンレーザー、Krイオンレーザー、C02レーザー、
C0レーザー、HeーCdレーザー、N2レーザー、エ
キシマーレーザーなどの気体レーザー;InGaPレー
ザー、AlGaAsレーザー、GaAsレーザー、In
GaAsレーザー、InAsPレーザー、CdSnP2
レーザー、GaSbレーザー,GaNレーザーなど半導
体レーザー;化学レーザー、色素レーザーがあげられ
る。レーザー光は400〜1200nmである。
【0074】該感材は3つの支持体から構成される。第
1の支持体上に顕色成分を設けた転写材料と、第3の支
持体を有した剥離材料を転写層と対面するように設け、
第1の支持体側から高密度エネルギー光を像様に露光す
ることによって、露光部分の支持体と転写層の結合力を
アブレーションによって低下させ、単車材料と剥離材料
を引き離して、転写層の露光部を剥離材料上に転写した
後、剥離材料の露光部の転写層と、第2の支持体上に発
色成分を含有する受容層を有した受容材料の受容層がわ
と重ね合わせ画像を形成することを特徴とする。ここで
いうアブレーションとは、画像露光部分の転写層の破壊
は起こらず、支持体と転写層間の結合力のみが低下する
あるいはなくなる、あるいは画像露光部分の転写層の一
部が熱破壊して飛散する等のほかに、画像露光部分の転
写層に亀裂が生じるまでの現象まで含む。画像形成は、
潜像形成時または潜像形成後に発色成分と顕色成分を混
合させることにより行われ、更に加熱または加圧するこ
とが好ましい。加熱する手段はオープン、サーマルヘッ
ド、ヒートロール、ホットスタンプ、熱ペン等温度のみ
をかけるものでも、温度をかけると同時に圧力をかける
ものでもよい。第1層の顕色成分は例えば有機還元剤で
第2の支持体の発色成分は有機還元剤により発色する銀
源である。有機還元剤は例えばスクシンイミド、フタル
イミド、2−メチルスクシンイミド、ジチオウラシル、
5−メチル−5−n−ぺンチルヒダトイン、フタルイミ
ド等があげられる。銀源としては脂肪族カルボン酸との
銀塩(例えばベヘン酸銀、ステアリン酸銀、オレイン酸
銀、ラウリン酸銀などである。
【0075】また特開平9−188073号記載の熱転
感熱記録方法を用いることができる。熱転写シートの染
料層面と熱転写受像シートの受容層面とが接するように
向かい合わせ、染料層と受容層の界面にサーマルヘッド
等の加熱印加手段により、画像情報に応じた熱エネルギ
ーを与えることにより、染料層中の染料を受容層に移行
させる。さらに移行した後に熱転写シートの背面側から
サーマルヘッド等の加熱印加手段により所定の熱エネル
ギーを与えることにより、未反応染料の定着を行う。染
料層の熱移行性の染料の具体例は例えば特開昭59−7
8893号、同59−10909394号、同60−2
398号の公開公報に記戴されているものをあげること
ができる。染料層に用いられるバインダー樹脂の代表例
はセルロース系、ポリアクリル酸系、ポリビニルアルコ
ール系などから選ぶことができる。受容層は昇華染料が
染着しやすい樹脂が選ばれ、例えばポリオレフィン樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂など
から選ぶことができる。
【0076】さらにピエゾ効果などにより、入力する画
像データに基づいてインク微粒子を像様に射出して画像
を形成する、いわゆるインクジェットによって画像を出
力することが可能であり、さらに画像データを光信号に
置き換えて、トナーによる画像を形成するゼログラフィ
のひとつである、いわゆるデジタルコピアーにより画像
を出力することができる。
【0077】入力インタフェース67には、キーボード
等の入力装置74が接続されており、入力装置74を操
作することで、CPU61によって撮影制御部69を介
して放射線源11や放射線画像検出器20の制御が行わ
れて放射線撮影動作が行われる。また、入力装置74を
用いて得られた画像データがいずれの被写体の画像デー
タであるか等を識別するための識別情報の入力も行われ
る。
【0078】なお、フレームメモリ71には、放射線画
像検出器20から供給された画像データを記憶するもの
としたが、供給された画像データをCPU61で処理し
てから記憶するものとしてもよい。
【0079】また、ディスク装置73には、フレームメ
モリ71に記憶されている、放射線画像検出器20から
供給された画像データやその画像データをCPU61で
処理した画像データを、識別情報などと共に保存するこ
とができる。
【0080】次に、動作について説明する。被写体15
の放射線画像を得る際には、放射線源11と放射線画像
検出器20の間に被写体15が位置するものとされて、
放射線源11から放射された放射線が被写体15に照射
されると共に、被写体15を通り抜けた放射線が放射線
画像検出器20に入射される。
【0081】コントロール装置60には、撮影が行われ
る被写体15を識別するための識別情報が入力装置74
を用いて入力される。この入力装置74を用いた識別情
報の入力は、キーボードを操作したり、磁気カード、バ
ーコード、HIS(病院内情報システム:ネットワーク
による情報管理)を利用して行われる。また、識別情報
は、ID番号、氏名、生年月日、性別、撮影部位、撮影
日時等の情報から構成される。また撮影日時は、CPU
61に内蔵されている時計機能を利用して、CPU61
からカレンダーや時刻の情報を自動的に得ることもでき
る。なお、入力される識別情報は、その時点で撮影され
る被写体に関するものだけでも良く、一連の識別情報を
予め入力しておいて、入力順に被写体を撮影したり、必
要に応じて入力された識別情報を読み出して用いるもの
としてもよい。
【0082】放射線画像の撮影において、放射線を照射
するためのスイッチが放射線源11に設けられている場
合には、このスイッチが操作されたときに、放射線源1
1から被写体15に向けて放射線が所定時間だけ照射さ
れると共に、放射線の照射開始や照射終了を示す信号が
放射線源コントローラ12を介してコントロール装置6
0に供給される。
【0083】このとき、放射線画像検出器20に入射さ
れる放射線の強度は、被写体15による放射線吸収の度
合いが異なるため、被写体15によって変調される。撮
像パネル21の蛍光体層21aでは、放射線の強度に応
じて電磁波(光)を出力する。ここで、蛍光体層21a
は、球状蛍光体粒子を用いて形成されていることから、
入射した放射線の散乱等が少なく、各画素では入射した
放射線の強度に応じた電磁波(光)が出力されることと
なる。
【0084】次に、コントロール装置60では、放射線
の照射終了後、例えば放射線の照射時間が0.1秒程度
であるときには、この照射時間よりも長い時間(例えば
約1秒)経過後に、放射線画像検出器20で放射線画像
の画像データを生成させるために制御信号CTDを放射
線画像検出器20の制御回路30に供給する。
【0085】一方、放射線を照射するためのスイッチが
コントロール装置60に設けられている場合、このスイ
ッチが操作されると、放射線の照射を開始させるための
放射開始信号が撮影制御部69および放射線源コントロ
ーラ12に供給される。放射線源コントローラ12で
は、放射線源11を制御して被写体15に向けて放射線
を所定時間だけ照射させる。
【0086】次に、コントロール装置60では、放射開
始信号を出力してから所定時間後、放射線画像検出器2
0で放射線画像の画像データを生成させるために制御信
号CTDを放射線画像検出器20の制御回路30に供給
する。
【0087】放射線画像検出器20の制御回路30で
は、コントロール装置60から供給された制御信号CT
Dに基づいて走査制御信号RCや出力制御信号SCを生
成する。この走査制御信号RCが走査駆動回路25に供
給されて、走査制御信号RCに基づき走査線223に対
して順次読出信号RSが供給されて、各画素の信号が読
み出されると共に、信号選択回路27で画像データに変
換されてコントロール装置60に送出する。なお、携帯
型の放射線画像検出40が使用される場合には、コント
ロール装置60から供給された制御信号CTDや操作部
42からの操作信号PSに基づき走査制御信号RCや出
力制御信号SCを生成して、信号選択回路27から出力
される画像データをメモリ部41に記憶させる。このメ
モリ部41に記憶された画像データを制御回路30によ
って読み出してコントロール装置60に送出する。ある
いは、メモリ部41を放射線画像検出器40から取り外
してコントロール装置60に装着することにより、コン
トロール装置60に放射線画像の画像データを供給す
る。
【0088】放射線画像検出器20,40から供給され
た画像データは、コントロール装置60の撮影制御部6
9やフレームメモリ制御部66等を介してフレームメモ
リ71に記憶される。放射線画像検出器20からコント
ロール装置60に対しての画像データの供給が終了する
と、フレームメモリ71には1画面分の画像データが記
憶される。このため、このフレームメモリ71に記憶さ
れた画像データを用いて、画像表示部72に放射線画像
を表示させたり、ディスク装置73に保存することがで
きる。また、フレームメモリ71に記憶された画像デー
タを処理(階調処理:画像を診断に適した濃度およびコ
ントラストで表現するための処理、周波数処理:画像の
鮮鋭度をコントロールするための処理、ダイナミックレ
ンジ圧縮処理:画像全体を見やすい範囲に収めるための
処理、照射野認識:放射線が照射された領域を識別する
処理、平行移動、回転移動、白黒反転など)した後に、
画像表示部72に放射線画像を表示したり、ディスク装
置73に保存する、あるいは外部機器80から放射線画
像を出力することができる。
【0089】
【発明の効果】この発明によれば、蛍光体層は、酸素O
及び希土類元素ガドリニウムGdを含有する球状蛍光体
粒子を用いて形成される。このため、蛍光体層内に入射
された放射線の散乱が少なく画像のボケを防止できる。
また、蛍光体の充填効率も高くできる。
【0090】また、球状蛍光体粒子は、(Gd,M)2
3の一般式で示される物質であり、一般式のMとし
て、イットリウムY、ニオブNd、テルビウムTb、ジ
スプロシウムDy、ホルミウムHo、エルビウムEr、
ツリウムTm、イッテルビウムYb、ユーロピウムE
u、ランタンLa、ルテチウムLu、サマリウムSm、
セリウムCeの少なくとも一つ以上の元素を用いる。こ
の一般式で示される蛍光体粒子は特に発光効率が高いの
で、粒状性が良い放射線画像を得ることができる。さら
に、テルビウムTb、ユーロピウムEu、サマリウムS
m、セリウムCeの少なくとも一つ以上を含有するもの
とし、好ましくは、テルビウムTbまたはユーロピウム
Eu、さらに好ましくはユーロピウムEuを用いるもの
として、ユーロピウムEuの含有量は2wt%〜20w
t%、さらに好ましくは5wt%〜10wt%であり、
テルビウムTbの含有量は0.01wt%〜4wt%と
することで、さらに粒状性が良い放射線画像を得ること
ができる。また、イットリウムYまたはランタンLaの
少なくとも一つ以上を含有させても、粒状性が良い放射
線画像を得ることができる。
【0091】さらに、ガドリニウムGdを70〜98w
t%含有させることにより、放射線吸収率および発光効
率を高くできる。また、球状蛍光体粒子は、粒子サイズ
が0.1μm〜5μmであり、結晶子サイズは10nm
〜100nm、長径と短径の比が0.98以上1.02
以下とされるので、球状蛍光体の充填率を上げることが
できる。
【0092】また、蛍光体層中の蛍光体粒子の含有率が
90wt%〜99wt%、蛍光体層の層厚が20μm〜
1000μmとされるので、蛍光体層では、放射強度に
応じた十分な発光を得ることができるので、画質の良好
な放射線画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放射線画像撮像システムの構成を示す図であ
る。
【図2】放射線画像検出器の構成を示す図である。
【図3】撮像パネルの1画素の断面概略図である。
【図4】エリアセンサを用いた場合の断面概略図であ
る。
【図5】携帯型の放射線画像検出器の構成を示す図であ
る。
【図6】コントロール装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
11 放射線源 12 放射線源コントローラ 15 被写体 20,40 放射線画像検出器 21 撮像パネル 21a 蛍光体層 21b 支持体 21c 保護層 21d 基板 21j 保護層 21k 支持体 21l レンズ 21q 格子 21s レンズ支持部材 21t エリアセンサ 25 走査駆動回路 27 信号選択回路 30 制御回路 41 メモリ部 42 操作部 43 表示部 44 電源部 45 コネクタ 60 コントロール装置 62 システムバス 63 画像バス 64 メモリ 65 表示制御部 66 フレームメモリ制御部 67 入力インタフェース 68 出力インタフェース 69 撮影制御部 70 ディスク制御部 71 フレームメモリ 72 画像表示部 73 ディスク装置 74 入力装置 76 画像処理部 80 外部機器 220 光電変換素子 220a 透明電極 220b アモルファスシリコン層 220c 電極 220g ゲート電極 222 トランジスタ 222a ゲート絶縁膜 222b 半導体層 222d ドレイン電極 222g ゲート電極 222s ソース電極 223 走査線 224 信号線 271 信号変換器 272 レジスタ 273 A/D変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/14 H04N 5/321 5F088 31/09 7/18 L H04N 5/321 H01L 31/00 A 7/18 27/14 K Fターム(参考) 2G088 EE01 FF02 GG10 GG16 GG19 GG20 JJ05 KK32 LL12 LL15 4H001 CA02 CA08 XA08 XA39 XA57 XA60 XA62 XA63 XA64 XA66 XA67 XA68 XA69 XA70 XA71 YA58 YA59 YA60 YA62 YA63 YA65 YA66 YA67 YA68 YA69 YA70 4M118 AB01 BA05 CA02 CA32 CB11 FB03 FB13 5C024 AX12 AX17 CY47 EX42 GX03 GY01 GY31 HX55 5C054 CA02 DA09 GA01 HA12 5F088 AB05 BB06 BB07 EA04 EA08 JA17 LA08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射した放射線の強度に応じた発光を行
    う蛍光体層を設け、前記蛍光体層から出力された光を電
    気信号に変換して、放射線画像の画像信号として出力す
    る放射線画像検出器において、 前記蛍光体層は、酸素O及び希土類元素ガドリニウムG
    dを含有する球状蛍光体粒子を用いて形成することを特
    徴とする放射線画像検出器。
  2. 【請求項2】 前記球状蛍光体粒子は、(Gd,M)2
    3の一般式で示される物質であり、前記一般式のMと
    して、イットリウムY、ニオブNd、テルビウムTb、
    ジスプロシウムDy、ホルミウムHo、エルビウムE
    r、ツリウムTm、イッテルビウムYb、ユーロピウム
    Eu、ランタンLa、ルテチウムLu、サマリウムS
    m、セリウムCe、プラセオジムPrの少なくとも一つ
    以上の希土類元素を用いることを特徴とする請求項1記
    載の放射線画像検出器。
  3. 【請求項3】 前記希土類元素Mが、テルビウムTb、
    ユーロピウムEu、サマリウムSm、セリウムCeの少
    なくとも一つ以上を含有することを特徴とする請求項2
    に記載の放射線画像検出器。
  4. 【請求項4】 前記希土類元素Mは、テルビウムTbま
    たはユーロピウムEuが好ましく、さらに好ましくはユ
    ーロピウムEuであることを特徴とする請求項3記載の
    放射線画像検出器。
  5. 【請求項5】 前記ユーロピウムEuの含有量は2wt
    %〜20wt%、さらに好ましくは5wt%〜10wt
    %であり、テルビウムTbの含有量は0.01wt%〜
    4wt%であることを特徴とする請求項4に記載の放射
    線画像検出器。
  6. 【請求項6】 前記希土類元素Mが、イットリウムYま
    たはランタンLaの少なくとも一つ以上を含有すること
    を特徴とする請求項2に記載の放射線画像検出器。
  7. 【請求項7】 前記球状蛍光体粒子は、ガドリニウムG
    dを70wt%〜98wt%含有することを特徴とする
    請求項1から請求項6のいずれか記載の放射線画像検出
    器。
  8. 【請求項8】 前記球状蛍光体粒子は、粒子サイズが
    0.1μm〜5μmであることを特徴とする請求項1か
    ら請求項7のいずれか記載の放射線画像検出器。
  9. 【請求項9】 前記球状蛍光体粒子は、結晶子サイズが
    10nm〜100nmであることを特徴とする請求項1
    から請求項8のいずれか記載の放射線画像検出器。
  10. 【請求項10】 前記球状蛍光体粒子は、長径と短径の
    比が0.98以上1.02以下であることを特徴とする
    請求項1から請求項9のいずれか記載の放射線画像検出
    器。
  11. 【請求項11】 前記蛍光体層中の蛍光体粒子の含有率
    は90wt%〜99wt%であることを特徴とする請求
    項1から請求項10のいずれか記載の放射線画像検出
    器。
  12. 【請求項12】 前記蛍光体層の層厚は、20μm〜1
    000μmであることを特徴とする請求項1から請求項
    11のいずれか記載の放射線画像検出器。
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