JP2003130780A - 三次元形状計測装置、三次元形状計測方法、及び三次元形状走査ユニット - Google Patents
三次元形状計測装置、三次元形状計測方法、及び三次元形状走査ユニットInfo
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- JP2003130780A JP2003130780A JP2001324456A JP2001324456A JP2003130780A JP 2003130780 A JP2003130780 A JP 2003130780A JP 2001324456 A JP2001324456 A JP 2001324456A JP 2001324456 A JP2001324456 A JP 2001324456A JP 2003130780 A JP2003130780 A JP 2003130780A
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Abstract
て、被計測体表面の変形又は損傷を防止しつつ、より微
細なレベルでの形状計測が行える装置及び方法を提供す
る。 【解決手段】 表面が三次元形状である被計測体の形状
を計測するための装置であって、被計測体の表面形状を
計測する走査型プローブマイクロスコープ20と、前記
走査型プローブマイクロスコープ20と前記被計測体3
0とを前記被計測体30表面の三次元形状に沿って相対
的に移動させるための移動機構21と、前記走査型プロ
ーブマイクロスコープ20が被計測体30の三次元形状
に沿って相対的に移動することによって計測した被計測
体30の三次元形状の形状データを処理するための処理
装置22とを有している。
Description
置、三次元形状計測装置、及び三次元形状走査ユニット
に関するものである。
動トランスを内蔵する触針式検出器と被計測体台から構
成され、検出器または被計測体台を回転させ形状を測定
する真円度・円筒形状測定装置が存在する。前記検出器
における触針には、サファイヤ、ルビーあるいはタング
ステンカーバイド製の半径0.5〜5mm程度のボール
が一般に用いられている。また、表面形状・粗さ計に使
用される触針はダイヤモンドで、先端形状は頂角60°
または90°の円すいで、先端丸み半径は、2〜10μ
mのものが一般に用いられている。
形状を測定する場合、触針の先端半径と測定力によって
は、表面が変形したり、表面に損傷を与えるといった問
題点があった。このため、髪や生体物などの柔らかいも
のの測定が困難であった。また、触針の曲率半径が大き
いため包絡線(エンベロップ)しか得られず、被計測体
の微細形状を測定することができなかった。
であって、三次元形状を有する被計測体の計測にあたっ
て、被計測体表面の変形又は損傷を防止しつつ、より微
細なレベルでの形状計測が行える装置及び方法を提供す
ることを目的とする。
計測装置は、表面が三次元形状である被計測体の形状を
計測するための装置であって、被計測体の表面形状を計
測する走査型プローブマイクロスコープと、前記走査型
プローブマイクロスコープと前記被計測体とを前記被計
測体表面の三次元形状に沿って相対的に移動させるため
の移動機構と、前記走査型プローブマイクロスコープ
が、被計測体の三次元形状に沿って相対的に移動するこ
とによって計測した被計測体の三次元形状の形状データ
を処理するための処理装置と、を有している。
は、表面が三次元形状である被計測体の形状を計測する
ための方法であって、被計測体の表面形状を計測する走
査型プローブマイクロスコープと前記被計測体とを前記
被計測体表面の三次元形状に沿って相対的に移動させて
前記被計測体の形状データを測定する形状データ計測ス
テップと、形状データ計測ステップにおいて計測した前
記形状データを処理するための形状データ処理ステップ
と、を含むものである。
ットは、被計測体表面の三次元形状に沿って相対的に移
動させる移動機構に対して装着可能な走査型プローブマ
イクロスコープと、走査型プローブマイクロスコープ
が、被計測体の三次元形状に沿って相対的に移動するこ
とによって計測した被計測体の三次元形状の形状データ
を処理するための処理装置と、を有している
えばナノメートルレベルでの微細な凹凸を計測すること
はできないが、上記した本発明のように走査型プローブ
マイクロスコープを用いることでより微細な凹凸を計測
することが可能となる。また、単なる走査型プローブマ
イクロスコープでは平面の凹凸を測定することしかでき
ず、曲面等の微細な凹凸を測定することができないが、
走査型プローブマイクロスコープを被計測体表面の三次
元形状に沿って相対的に移動させて処理装置によって形
状データを処理することで、円柱・円筒・球などの三次
元形状の表面凹凸の計測が可能となった。
場合、被計測体への押圧力が無いか又は極めて小さいた
め、表面を変形させたり、表面に損傷を与えることを防
止でき、髪や生体物などの柔らかいものの測定も可能と
なる。走査型プローブマイクロスコープとしては、走査
型トンネルマイクロスコープ(STM)、原子間力マイ
クロスコープ(AFM)、磁気力マイクロスコープ(M
FM)などを採用できるが、原子間力マイクロスコープ
が好ましい。
を前記走査型プローブマイクロスコープが相対的に回転
する回転装置とすることができる。移動機構を回転装置
とすることで、円柱・円筒・球を計測するのに適したも
のとなる。なお、回転装置は、被計測体を回転させるも
のでもよいし、走査型プローブマイクロスコープを被計
測体の周りに回転させるものでもよい。
イクロスコープが相対的に回転して形状データを計測す
る場合には、前記処理装置は、前記回転の中心(回転装
置の回転中心)に対する前記被計測体の偏心量を算出
し、前記走査型プローブマイクロスコープによって得ら
れた前記被計測体の計測値から前記偏心量を差し引いて
被計測体の計測値とする偏心除去ステップを実行可能に
構成されているのが好ましい。偏心量を除去すること
で、被計測体が偏心していてもその影響を除去できる。
て傾斜している場合には、被計測体が真円であっても楕
円として計測される。前記処理装置によって、前被計測
体の計測値をフーリエ変換して計測値から楕円成分を除
去することにより、前記回転の中心軸方向に対する被計
測体の傾きによる影響を除去した計測値を得る楕円成分
除去ステップを実行することで、傾斜による弊害を除去
できる。
ープは、プローブと、プローブの変位を検出するための
プローブ変位検出装置とを備え、更に、前記プローブと
前記被計測体との間の接触荷重、又は前記プローブと前
記被計測体との間の距離を一定に保つようにプローブを
微動させる微動機構を具備し、当該微動機構は、プロー
ブと前記プローブ変位検出装置との間の距離を一定に保
つべく前記プローブと前記プローブ変位検出装置とを共
に微動させるのが好適である。
査型プローブマイクロスコープの有するプローブと前記
被計測体との間の接触荷重、又は前記プローブと前記被
計測体との間の距離を一定に保つように前記プローブを
微動させる微動ステップを含み、当該微動ステップで
は、前記プローブと前記プローブの変位を検出するため
のプローブ変位検出装置との距離を一定に保つべく前記
プローブ及び前記プローブ変位検出装置を共に微動させ
るのが好適である。
ーブ変位検出装置との間の距離が変化して変位検出に誤
差が生じるおそれがあるが、プローブとプローブ変位検
出装置を共に微動させることで、このような誤差の発生
を防ぐことができる。
ち、本発明に係る計測装置1に用いられる走査型プロー
ブマイクロスコープ(Scanning Probe Microscope)の
一例としての原子間力マイクロスコープ(AFM:Atomic F
orce Microscope)の一般的な測定原理を図1及び図2に
基づいて説明する。
てカンチレバー3を具備している。このカンチレバー3
は、極めて剛性の低い板ばね4と、板ばね4に取り付け
られた探針5とが一体化して構成されている。また、カ
ンチレバー3にレーザ光を照射するレーザ光源6と、カ
ンチレバー3からの反射光を反射鏡7を介して検出する
検出器8とからなるカンチレバーの変位検出装置を備え
ている。さらに、被計測体10を微動させるピエゾ素子
(ピエゾスキャナ)をも備えている。
3の探針5をnm以下の距離に近づけてゆくと、ファン・
デア・ワールス力などの原子間力が働き、カンチレバー
3の板ばね4には原子間力によって曲がりが生じる。一
般的に、AFM測定では被計測体10と探針5との間に
働く斥力を検出して被計測体表面の凹凸を画像化する。
図2に示すように、探針5に斥力(通常〜10−9N)
が加わると、板ばね4が反りカンチレバー3は上方に押
し上げられる。このカンチレバー3の変位をレーザ光の
反射方向の変化として光てこ方式の変位検出装置によっ
て検出する。
出信号を一定に保つようフィードバック制御により被計
測体10を載せたピエゾ素子11を制御して被計測体1
0の高さを上下させ、被計測体10と探針5との間に働
く力を一定に保つ。このときのフィードバック量が被計
測体10の凹凸として得られる。
状計測装置1の基本構成を示している。この計測装置1
は、三次元形状走査ユニットと、被計測体を回転させる
回転装置(移動機構21とを備えている。三次元形状走
査ユニットは、走査型プローブマイクロスコープの一種
である原子間力マイクロスコープ20と、データ処理装
置22とを備えている。
を測定するため、原子間力マイクロスコープ20と前記
被計測体30とを被計測体30の表面形状に沿って相対
的に移動させる移動機構が必要である。本実施形態で
は、主に円柱又は円筒形の被計測体30の計測のため、
被計測体30を回転装置21で回転させ、回転装置21
に装着した原子間力マイクロスコープで計測を行ってい
る。なお、移動機構としては回転装置21に限られな
い。
め、回転装置21の支持軸受には静圧空気軸受が用いら
れている。回転駆動はステッピングモータで行われ、被
計測体30が設置される被計測体台がプーリ、ベルトを
介して回転される。あるいは、被計測体台がカップリン
グを介してステッピングモータに直接連結され、回転さ
れてもよい。また、高精度のエンコーダを使用すること
もできる。なお、回転装置21は処理装置22によって
動作制御される。
中心と円柱又は円筒状の被計測体30の軸心が一致する
ように被計測体30が固定される。この固定は手動で行
われる。被計測体30が回転装置21によって回転する
ことで、原子間力マイクロスコープ20によって被計測
体30の形状データを測定する形状データ計測ステップ
が実行される。
転装置21に装着可能に構成されており、測定ヘッドで
あるプローブ23と、プローブ23の微動機構24と、
プローブの変位検出装置25とを備えている。プローブ
23は、剛性の低い板ばねと、板ばねに取り付けられた
探針とを一体的に備えたカンチレバーとして構成されて
いる。カンチレバーは原子間力マイクロスコープのコン
タクトモード測定用のものを用いることができる。
いはSi3N4を採用でき、探針の先端曲率半径は20
〜40nmとすることができる。ばね定数はカンチレバ
ーの特性からサブN/m以下であり、ばね定数の大きい
ものは硬い測定物(金属、セラミック等)、小さいもの
は生体等の測定に適している。また、原子間力マイクロ
スコープ20をタッピングモードまたはノンコンタクト
モードとする場合には、カンチレバーもタッピングモー
ド用のものやノンコンタクト用のものが利用可能であ
り、これらの場合にはサブナノニュートンの測定ができ
る。
てXYZ軸方向にマイクロメートル単位での位置調整が
可能となっている。プローブ微動機構24は、プローブ
ホルダ27に三本のピエゾ圧電素子28,28,28を
三次元(X,Y,Z)に組み合わせたトライポッドによ
って構成されており、各ピエゾ圧電素子28に独立に電
圧を印可し、伸縮させることでプローブ23のXYZ方
向への微動が可能となっている。
てプローブ23には変位が生じ、この変位は変位検出装
置25によって検出される。変位検出装置25は、光て
こ方式によるものであり、プローブ23にレーザ光を照
射するためのレーザ光源31と、プローブ23からの反
射光を検出する検出器32とを有している。
ーザ光のスポット径をより小さくするためにフォーカッ
シングレンズ33が備わっている。検出器32及びレン
ズ33は、プローブホルダ27に取り付けられたフレー
ム34に装着されている。プローブ23はプローブホル
ダ27に取り付けられたフレーム34に対して取り付け
られている。
ローブ23だけでなく、検出器32又はレンズ33も共
に微動させることができる。プローブ23と検出器32
が一体化していることで、プローブ23を微動させても
プローブ23と検出器32との間の距離(光路)を一定
に保つことができる。また、プローブ23とレンズ33
が一体化していることで、プローブ23を微動させても
レンズ33とプローブとの間の距離(焦点距離)を一定
に保つことができる。なお、レーザ光源31はプローブ
23と一体化していないが、レンズを省略する場合など
必要に応じてプローブと一体化させて焦点距離を一定化
してもよい。
き半導体レーザが採用されている。レーザ光源31から
プローブ23に照射されて反射し、この反射光は検出器
32である四分割フォトダイオードによって検出され
る。
ード32は、各素子に入力される受光量を電流信号とし
て独立に出力する。これらの電流信号はOPアンプから
構成されたI−Vコンバータによってそれぞれ電圧信号
に変換され、更にA/Dコンバータによってデジタル信
号に変換されてデータ処理装置22であるパーソナルコ
ンピュータに入力される。
32に入力されるレーザ光のスポットの変位として検出
される。データ処理装置22では、フォトダイオード3
2の4つの独立した素子から出力された信号に基づき所
定の演算を行ってフォトダイオード32におけるスポッ
トの2次元変位(垂直位置、水平位置)を算出し、プロ
ーブ23の変位を求める。
のフォトダイオード32の「1」の素子の出力と「2」
の素子の出力との和から、フォトダイオード32の
「3」の素子の出力と「4」の素子の出力との和を減算
することによって得られる。また、スポットの水平位置
(水平信号)は、図5のフォトダイオードの「1」の素
子の出力と「3」の出力の素子の出力との和から、フォ
トダイオード32の「2」の素子の出力と「4」の素子
の出力との和を減算することによって得られる。
0の表面凹凸によって生じるプローブ23の変位を検出
すると、処理装置22は、検出したプローブ23の変位
を基に微動機構24のフィードバック制御を行う。この
フィードバック制御は、比例制御であり、フォトダイオ
ード32からの出力が常に一定、すなわちプローブ23
の探針の被計測体30への押圧力(接触荷重)が常に一
定になるようにピエゾ圧電素子28を伸縮制御するもの
である。
はD/Aコンバータ38に与えられてアナログ信号とな
り、さらにピエゾ圧電素子ドライバ39に与えられてピ
エゾ圧電素子28を伸縮駆動する。なお、伸縮制御され
るピエゾ圧電素子28は図3のY方向(被計測体の径方
向あるいは被計測体の表面と直交する方向)のもののみ
である。
ーブ23の押圧力を一定にする場合の他、プローブ23
と被計測体30との距離を一定とする制御でもよい。図
6は、フィードバック制御の様子を示している。図6の
(a)で示す初期状態から被計測体30の凹凸に伴いプ
ローブ23が(b)の状態に変位するとレーザ光の反射
角が変化し、レーザ光がフォトダイオード32に入射す
る位置は「A」の素子の位置から「B」の素子の方向へ
シフトする。
エゾ圧電素子24が縮められ(c)の状態に至るとカン
チレバー23の撓みは初期状態に戻る。この時のピエゾ
圧電素子24の変位が被計測体30の凹凸として記録さ
れる。すなわちプローブ23の微動量が被計測体30の
凹凸量となり、このプローブ23の微動量を求めて三次
元形状を生成する処理が形状データ処理ステップとな
る。本実施形態のように原子間力マイクロスコープを用
いることで、0.1nmレベルの分解能で形状計測がで
きる。
コープでは、被計測体自体を微動させてフィードバック
を行うのに対し、本実施形態では、装置の簡素化あるい
は精度の確保のためプローブ23の微動によってフィー
ドバックを行っている。
に対してプローブ23だけが独立して微動し、フォトダ
イオード32やレーザ31(のレンズ33)の位置が変
化しない場合、プローブ23が微動するとレーザ31か
らプローブ23までの距離が変化する。これによりレー
ザ光のスポット径が変化したり、反射した光がフォトダ
イオード32に届くまでの距離(光路差)も変化するこ
とになり、フォトダイオード32によって検出される信
号は光学誤差を含むことになる。本実施形態では、この
問題を解消するために、プローブ23と検出装置25を
ともに微動させてフィードバック制御を行っている(微
動ステップ)。
ードバック量として得られた被計測体30の凹凸と、回
転装置21の制御量(回転位置)とから、被計測体30
の軸方向にある位置における断面形状の画像(真円度グ
ラフ)を生成することができ、被計測体30の真円度を
測定できる。
フを示している。処理装置22では、被計測体30の偏
心量を除去することが可能である(偏心量除去ステッ
プ)。被計測体30の回転装置21への固定時に手動で
偏心が除去されるが、手動で除去できない微小な偏心は
処理装置22で除去される。
に真円度グラフが回転装置の回転中心から偏心している
場合、処理装置22では、最小二乗中心法により演算で
偏心を除去する。すなわち、真円度グラフから被計測体
30の中心を求めて偏心量を算出し、演算によって被計
測体30の中心と回転中心とを一致させた真円度グラフ
を作成する。このようにして得られた真円度グラフは偏
心量が生の計測値から偏心量が差し引かれたものとなっ
ている。
対して傾斜している場合、被計測体30の真円度グラフ
は実際の被計測体30の形状に比べて楕円成分が含まれ
たものとなっている。被計測体30の軸傾斜成分(楕円
成分)を除去するため、処理装置22では、被計測体3
0の計測値である真円度グラフをフーリエ変換し、楕円
成分を周波数フィルタによって除去している(楕円成分
除去ステップ)。図8は、図7の真円度グラフから偏心
を除去するとともに楕円成分を除去した真円度グラフを
示している。
結果を示している。円柱形状観測を行うことで、被計測
体30の円筒度又は同心度測定を行うことができる。円
柱形状観測には、被計測体30を一回転させる度に、プ
ローブ23を被計測体30の軸方向に走査することで行
える。軸方向の走査は、微動機構24を構成するピエゾ
圧電素子28のうち図3のZ方向(上下方向)のピエゾ
圧電素子を伸縮することで行える。ピエゾ圧電素子の伸
縮量はさほど大きくないため、微動機構24を用いた走
査はショートレンジでの走査に適している。また、原子
間力マイクロスコープ21を高精度で上下機構させる機
構を設けることでロングレンジでの走査を行うこともで
きる。
m)の円周走査像を示しており、真円度グラフ(×20
00倍)60ラインを三次元的に表示したものであり、
Z方向の走査量は18μmである。像中で影として現れ
ている部分が被計測体であるWワイヤーの凹部である。
Wワイヤーには引き抜き加工の際に微細な引き抜き線が
凹部として存在しており、観測された走査像においても
引き抜き線がはっきりと検出されており、高精度の観測
が行われていることが確認できる。
示しており、図11は本計測装置1による毛髪(φ60
μm)の円周走査像を示している。毛髪の表面には毛小
皮(キューティクル)が存在し、キューティクルは屋根
の瓦や魚の鱗のように一定方向に重なり合っている。図
11の走査像では、Z方向の走査が18μmであり、キ
ューティクルを認識するのに十分な表面形状が検出され
ている。本実施形態の装置1では、プローブ23の測定
荷重が1〜200nN程度と小さいため、被計測体であ
る毛髪の表面を変形させたり、表面に傷を付けることを
防止できる。
るものではない。例えば、上記の円周走査では、被計測
体30を一回転させるごとにZ方向に走査したが、被計
測体の回転を所定角度(例えば30度)だけにし、所定
角度の回転ごとにZ方向への走査を行っても良い。
て直立状に固定されているが、被計測体30を吊り下げ
て固定してもよい。吊り下げ式とすることで、極めて細
い被計測体30や柔らかい被計測体であっても保持が可
能となる。さらに、被計測体30を回転させるのではな
く、プローブを被計測体30周りに回転させてもよい。
(移動機構)21を処理装置22によって動作させる例
を示したが、回転装置22を他の制御装置によって動作
させることも可能である。この場合、従来の真円度測定
機などの高精度な回転装置(移動機構)に、本発明の三
次元形状走査ユニットの走査型プローブマイクロスコー
プを装着して三次元形状を計測することができる。この
際、処理装置は既存のコンピュータに走査型プローブマ
イクロスコープで計測した被計測体の形状データを処理
するためのプログラムをインストールすることによって
構成できる。
り軸受軌道のような円筒状の微小形状、例えばHDD用
軸受の微小フレッチング摩耗痕、非金属介在物や微小亀
裂の検出などがある。また、マイクロマシンの構成要素
(シャフトなど)、ナノ構造体の形状測定にも適用でき
る。
ロスコープと前記被計測体とを前記被計測体表面の三次
元形状に沿って相対的に移動させ、前記走査型プローブ
マイクロスコープが、被計測体の三次元形状に沿って相
対的に移動することによって計測した被計測体の三次元
形状の形状データを処理することで、被計測体表面の変
形又は損傷を防止しつつ、より微細なレベルでの形状計
測が行える。
偏心による影響を除去できる。あるいは、計測値から楕
円成分を除去することで、被計測体の傾斜による影響を
除去できる。
を共に微動させることで、プローブ微動による誤差の発
生を防ぐことができる。
ある。
図である。
配置図である。
る。
である。
である。
クロスコープ) 21 移動機構(回転装置) 22 処理装置 23 プローブ 24 微動機構 25 プローブ変位検出装置 30 被計測体
Claims (12)
- 【請求項1】表面が三次元形状である被計測体の形状を
計測するための装置であって、 被計測体の表面形状を計測する走査型プローブマイクロ
スコープと、 前記走査型プローブマイクロスコープと前記被計測体と
を前記被計測体表面の三次元形状に沿って相対的に移動
させるための移動機構と、 前記走査型プローブマイクロスコープが、被計測体の三
次元形状に沿って相対的に移動することによって計測し
た被計測体の三次元形状の形状データを処理するための
処理装置と、 を有していることを特徴とする三次元形状計測装置。 - 【請求項2】前記移動機構は、前記被計測体周りを前記
走査型プローブマイクロスコープが相対的に回転する回
転装置とされ、 前記処理装置は、前記回転装置の回転中心に対する前記
被計測体の偏心量を算出し、前記走査型プローブマイク
ロスコープによって得られた前記被計測体の計測値から
前記偏心量を差し引いて被計測体の計測値とすることを
特徴とする請求項1記載の三次元形状計測装置。 - 【請求項3】前記移動機構は、前記被計測体周りを前記
走査型プローブマイクロスコープが相対的に回転する回
転装置とされ、 前記処理装置は、被計測体の計測値をフーリエ変換して
計測値から楕円成分を除去することにより、回転中心軸
方向に対する被計測体の傾きによる影響を除去した計測
値を得ることを特徴とする請求項1又は2記載の三次元
形状計測装置。 - 【請求項4】前記走査型プローブマイクロスコープは、
プローブと、プローブの変位を検出するためのプローブ
変位検出装置とを備え、 更に、前記プローブと前記被計測体との間の接触荷重、
又は前記プローブと前記被計測体との間の距離を一定に
保つようにプローブを微動させる微動機構を具備し、 当該微動機構は、プローブと前記プローブ変位検出装置
との間の距離を一定に保つべく前記プローブと前記プロ
ーブ変位検出装置とを共に微動させることを特徴とする
請求項1〜3のいずれかに記載の三次元形状計測装置。 - 【請求項5】表面が三次元形状である被計測体の形状を
計測するための方法であって、 被計測体の表面形状を計測する走査型プローブマイクロ
スコープと前記被計測体とを前記被計測体表面の三次元
形状に沿って相対的に移動させて前記被計測体の形状デ
ータを測定する形状データ計測ステップと、 形状データ計測ステップにおいて計測した前記形状デー
タを処理するための形状データ処理ステップと、 を含むことを特徴とする三次元形状計測方法。 - 【請求項6】前記形状データ計測ステップでは、前記被
計測体周りを前記走査型プローブマイクロスコープが相
対的に回転して形状データを計測し、 前記形状データ処理ステップは、前記回転の中心に対す
る前記被計測体の偏心量を算出し、前記走査型プローブ
マイクロスコープによって得られた前記被計測体の計測
値から前記偏心量を差し引いて被計測体の計測値とする
偏心量除去ステップを含むことを特徴とする請求項5記
載の三次元形状計測方法。 - 【請求項7】前記形状データ計測ステップでは、前記被
計測体周りを前記走査型プローブマイクロスコープが相
対的に回転して形状データを計測し、 前記形状データ処理ステップは、被計測体の計測値をフ
ーリエ変換して計測値から楕円成分を除去することによ
り、前記回転の中心軸方向に対する被計測体の傾きによ
る影響を除去した計測値を得る楕円成分除去ステップを
含むことを特徴とする請求項5又は6記載の三次元形状
計測方法。 - 【請求項8】前記形状データ計測ステップは、走査型プ
ローブマイクロスコープの有するプローブと前記被計測
体との間の接触荷重、又は前記プローブと前記被計測体
との間の距離を一定に保つように前記プローブを微動さ
せる微動ステップを含み、 当該微動ステップでは、前記プローブと前記プローブの
変位を検出するためのプローブ変位検出装置との距離を
一定に保つべく前記プローブ及び前記プローブ変位検出
装置を共に微動させることを特徴とする請求項5〜7の
いずれかに記載の三次元形状計測方法。 - 【請求項9】被計測体表面の三次元形状に沿って相対的
に移動させる移動機構に対して装着可能な走査型プロー
ブマイクロスコープと、 前記走査型プローブマイクロスコープが、被計測体の三
次元形状に沿って相対的に移動することによって計測し
た被計測体の三次元形状の形状データを処理するための
処理装置と、 を有していることを特徴とする三次元形状走査ユニッ
ト。 - 【請求項10】前記処理装置は、前記被計測体周りを前
記走査型プローブマイクロスコープが相対的に回転する
ことによって得られた計測値から、前記回転の中心に対
する前記被計測体の偏心量を算出し、前記計測値から前
記偏心量を差し引いて前記被計測体の計測値とすること
を特徴とする請求項9記載の三次元形状走査ユニット。 - 【請求項11】前記処理装置は、前記被計測体周りを前
記走査型プローブマイクロスコープが相対的に回転する
ことによって得られた計測値をフーリエ変換して計測値
から楕円成分を除去することにより、前記回転の中心軸
方向に対する被計測体の傾きによる影響を除去した計測
値を得ることを特徴とする請求項9又は10記載の三次
元形状走査ユニット。 - 【請求項12】前記走査型プローブマイクロスコープ
は、プローブと、プローブの変位を検出するためのプロ
ーブ変位検出装置とを備え、 更に、前記プローブと前記被計測体との間の接触荷重、
又は前記プローブと前記被計測体との間の距離を一定に
保つようにプローブを微動させる微動機構を具備し、 当該微動機構は、プローブと前記プローブ変位検出装置
との間の距離を一定に保つべく前記プローブと前記プロ
ーブ変位検出装置とを共に微動させることを特徴とする
請求項9〜11のいずれかに記載の三次元形状走査ユニ
ット。
Priority Applications (1)
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JP2001324456A JP3807970B2 (ja) | 2001-10-23 | 2001-10-23 | 三次元形状計測装置、三次元形状計測方法、及び三次元形状走査ユニット |
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JP2001324456A JP3807970B2 (ja) | 2001-10-23 | 2001-10-23 | 三次元形状計測装置、三次元形状計測方法、及び三次元形状走査ユニット |
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JP2003130780A true JP2003130780A (ja) | 2003-05-08 |
JP3807970B2 JP3807970B2 (ja) | 2006-08-09 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007156082A (ja) * | 2005-12-05 | 2007-06-21 | Ricoh Co Ltd | 静電荷現像用トナー評価方法および静電荷現像用トナー |
CN115112922A (zh) * | 2022-06-28 | 2022-09-27 | 长春理工大学 | 一种亚纳米尺度的三维原子坐标测量方法及测量系统 |
-
2001
- 2001-10-23 JP JP2001324456A patent/JP3807970B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4707547B2 (ja) * | 2005-12-05 | 2011-06-22 | 株式会社リコー | 静電荷現像用トナー評価方法および静電荷現像用トナーの製造方法 |
CN115112922A (zh) * | 2022-06-28 | 2022-09-27 | 长春理工大学 | 一种亚纳米尺度的三维原子坐标测量方法及测量系统 |
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