JP2003130286A - 噴霧潤滑装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】あくまでも自動給油制御のためのものであり、
霧化機構部における霧化性能の良否（吐出油量の安定
度）の判断に供されるものではない。 【解決手段】噴霧潤滑における加圧油槽１及び補給用油
槽２と、油面位置を検出する油面検出手段３，３と、前
記補給用油槽２より定量油量を加圧油槽に補給する定量
油補給手段４と、噴霧油量の低下信号を発信する低下信
号発信手段（図示せず）と、噴霧油量の増加信号を発信
する油量増加発信手段（図示せず）とを備える。油面検
出手段３，３としては、例えば、フロート式、静電容量
式（電極棒式）等のレベルスイッチが挙げられるが、予
め設定したレベル（油面位置）以上になった時或いはそ
れ以下になった時に、電気接点を開閉してその制御回路
へ電気信号を送る役目をなすものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主として霧化能力
自体の監視機能を有する噴霧潤滑装置に関し、更に詳し
くは、霧化機構部における霧化性能の良否（吐出油量の
安定度）の判断に供することができる有用な噴霧潤滑装
置に存する。

【０００２】

【従来の技術】従来、斯かる噴霧潤滑装置としては、例
えば、上下レベルスイッチにより管理される加圧油槽を
備えている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の噴霧潤滑装置の加圧油槽にあっては、あくまで
も自動給油制御のためのものであり、霧化機構部におけ
る霧化性能の良否（吐出油量の安定度）の判断に供され
るものではなかった。

【０００４】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、霧化性能の良否（吐出油量の安定
度）の判断に供されるなど、霧化能力自体の監視機能を
も行うことができる有用な噴霧潤滑装置の提供を目的と
したものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題点
を解決し、所期の目的を達成するため本発明の要旨とす
る構成は、噴霧潤滑における加圧油槽と補給用油槽との
二槽を備える噴霧潤滑装置において、油面位置Ｐ_１ 及
び／又は油面位置Ｐ_２ を検出する油面検出手段と、前
記補給用油槽より定量油量を加圧油槽に補給する定量油
補給手段とを備えてなる噴霧潤滑装置に存する。

【０００６】また、補給用油槽より定量油量を加圧油槽
に補給する際、油面位置Ｐ_１ のレベルスイッチの油面
低下による切り換わり時にして、定量油量を供給し、か
つ、このレベルスイッチのＯＮ／ＯＦＦ作動を監視し、
ＯＮ作動或いはＯＦＦ作動が本来の霧化消費時間の０．
９〜１０倍（好ましくは０．９〜２倍）程度の規定時間
内に繰り返されることを確認すると共に、確認されない
場合に、噴霧油量の低下信号として発信する低下信号発
信手段を備え、油面位置Ｐ_１ のレベルスイッチの作動
によって、その時点を新たな規定時間の起点とすべく制
御されるのが良い。

【０００７】更に、本来の霧化消費時間の０．９倍未満
の規定時間内で、油面位置Ｐ_１ のレベルスイッチの油
面低下による切り換わり信号が発動した際、噴霧油量の
増加信号を発信する油量増加発信手段を備え、油面位置
Ｐ_１ のレベルスイッチの作動によってその時点を新た
な規定時間の起点とすべく制御されるのが良い。

【０００８】また、補給用油槽より定量油量を加圧油槽
に補給する間隔を一定にし、何かの不具合発生により油
の消費量が増加した際、加圧油槽内の油面低下を油面位
置Ｐ _１ で噴霧油量の増加信号を発信し、油の消費量が
低下した際は、加圧油槽内の油面上昇を油面位置Ｐ_２
で噴霧油量の低下信号として発信する油量信号発信手段
を備えるのが良い。

【０００９】更に、定量油量は、その潤滑対象の要求に
より、その定量油量の油量を変更できる油量変更手段を
備えるのが良い。

【００１０】このように構成される本発明の噴霧潤滑装
置は、加圧油槽に供給する油量を少量一定にすること及
び油面位置Ｐ_１ ，Ｐ_２ の位置を近づけ、霧化機能が
正常である場合は、少量一定供給直後の油面位置をこの
油面位置Ｐ_１ ，Ｐ_２ 位置の中間とし、消費量が増加
すれば、油面位置が油面位置Ｐ_１ より低下して信号を
発信し、消費油量が減少すれば、油面位置が油面位置Ｐ
_２ より上昇して信号を発信するので、霧化能力自体の
監視機能を持つことになる。

【００１１】更に、噴霧潤滑以外の目的であっても、消
費液量を管理するシステムとして流用可能であり、単位
時間当たりにどれだけの量を使用する機器であるか、使
用量の増減を監視し得ることとなる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る噴霧潤滑装置
の実施の一例を図面を参照しながら説明する。図中Ａ
は、本発明に係る噴霧潤滑装置であり、この噴霧潤滑装
置Ａは、噴霧潤滑における加圧油槽１及び補給用油槽２
と、油面位置Ｐ_１ 及び／又は油面位置Ｐ_２ を検出す
る油面検出手段３，３と、前記補給用油槽２より定量油
量を加圧油槽に補給する定量油補給手段４と、噴霧油量
の低下信号を発信する低下信号発信手段（図示せず）
と、噴霧油量の増加信号を発信する油量増加発信手段
（図示せず）とを備えている。

【００１３】加圧油槽１は、例えば、上位に配設された
油滴下監視用のサイトドーム１ａと、該サイトドーム１
ａに内設されたベンチュリ機構１ｂとを備えている。

【００１４】油面検出手段３，３としては、レベルスイ
ッチが挙げられる。例えば、フロート式、静電容量式
（電極棒式）等のレベルスイッチが挙げられるが、予め
設定したレベル（油面位置）以上になった時或いはそれ
以下になった時に、電気接点を開閉してその制御回路へ
電気信号を送る役目をなすものである。

【００１５】更に、定量油補給手段４は、例えば、給油
ポンプからなり、補給用油槽２より定量油量を加圧油槽
１に補給する際、油面位置Ｐ_１ のレベルスイッチの油
面低下による切り換わり時に定量油量を供給する。

【００１６】また、低下信号発信手段（図示せず）は、
このレベルスイッチのＯＮ／ＯＦＦ作動を監視し、ＯＮ
作動或いはＯＦＦ作動が本来の霧化消費時間の０．９〜
１０倍（好ましくは０．９〜２倍）程度の規定時間内に
繰り返されることを確認すると共に、確認されない場合
に、噴霧油量の低下信号として発信するものであり、図
２に示すように、油面位置Ｐ_１ のレベルスイッチの作
動Ａ、Ｂによって、その時点Ａ、Ｂを新たな規定時間の
起点とすべく制御されている。

【００１７】更に、油量増加発信手段（図示せず）は、
図３に示すように、本来の霧化消費時間の０．９倍未満
の規定時間ｔ内で、油面位置Ｐ_１ のレベルスイッチの
油面低下による切り換わり信号が作動する際（Ｄ地
点）、噴霧油量の増加信号を発信するものであり、油面
位置Ｐ_１ のレベルスイッチの作動によってその時点を
新たな規定時間の起点とすべく制御されている。

【００１８】また、これら発信手段（油量発信手段）
は、補給用油槽２より定量油量を加圧油槽１に補給し、
何かの不具合発生により油の消費量が増加した際、加圧
油槽１内の油面低下を油面位置Ｐ_１ で噴霧油量の増加
信号を発信し、油の消費量が低下した際は、加圧油槽１
内の油面上昇を油面位置Ｐ_２ で噴霧油量の低下信号と
して発信すべくプログラムされている。

【００１９】例えば、図３に示すように、規定時間ｔ内
に、油面位置Ｐ_１ のレベルスイッチの油面低下による
切り換わり信号が作動した際（Ｄ地点）、このＤ地点で
多消費の異常信号を発信し、Ｄ地点で補給が開始され、
再認定される規定時間の原点になる。尚、規定時間マイ
ナスリミットｔ_１ 内で再給油されるのは正常と判断さ
れ、規定時間プラスリミットｔ_２ 時点で小消費の異常
信号が発信される。

【００２０】更に、定量油量は、その潤滑対象の要求に
より、その定量油量の油量を変更できる油量変更手段
（図示せず）を備えるのが好ましい。

【００２１】尚、図中５は、エア又はオイル駆動のポン
プであり、ルブリケータ１に間欠的に潤滑油を送り込む
ものである。換言すれば、このポンプ５は、例えば、加
圧油槽１と連通されたインジェクションポンプからな
り、また、図外の信号検出手段からの信号処理により同
インジェクションポンプの作動頻度を増減させること
で、フォグの生成量を増減させることもできるものであ
り、油霧発生器の形式により同ポンプ５の必要性の有無
が決定される。

【００２２】このように構成される本実施例の噴霧潤滑
装置は、加圧油槽１に供給する油量を少量一定にするこ
と及び油面位置Ｐ_１ ，Ｐ_２ の位置を近づけ、霧化機
能が正常である場合は、少量一定供給直後の油面位置を
この油面位置Ｐ_１ ，Ｐ_２位置の中間とし、消費量が増
加すれば、油面が油面位置Ｐ_１ より低下して信号を発
信し、消費油量が減少すれば、油面が油面位置Ｐ_２ よ
り上昇して信号を発信するもので、霧化能力の監視機能
を付加することになる。

【００２３】また、霧化油量が単位時間当たり一割程増
減しても、潤滑には殆ど問題を生じなく、二割になって
も同様である。更に、油面位置Ｐ_１ ，Ｐ_２ の位置を
近づけることによる不具合（停止の原因）を解消するた
め、単位時間を少々長くしたり、油面位置Ｐ_１ ，
Ｐ_２ の位置関係を広いものにする等の対応が必要とな
る。

【００２４】尚、本発明の噴霧潤滑装置は、本実施例に
限定されることなく、本発明の目的の範囲内で自由に設
計変更し得るものであり、本発明はそれらの全てを包摂
するものである。

【００２５】

【発明の効果】本発明は上述のように構成され、加圧油
槽に供給する油量を少量一定にすること及び油面位置Ｐ
_１ ，Ｐ_２ の位置を近づけ、霧化機能が正常である場
合は、少量一定供給直後の油面位置をこの油面位置Ｐ_１
，Ｐ_２ 位置の中間とし、消費量が増加すれば、油面
が油面位置Ｐ_１ より低下して信号を発信し、消費油量
が減少すれば、油面が油面位置Ｐ_２ より上昇して信号
を発信するため、霧化能力自体の監視機能を持つ噴霧潤
滑装置を提供できるものであり、また、噴霧潤滑以外の
目的であっても、消費液量を管理するシステムとして流
用可能であり、単位時間当たりにどれだけの量を使用す
る機器であるか、使用量の増減などを監視できるなどの
優れた効果を奏するものである。

【００２６】このように本発明の噴霧潤滑装置は、霧化
能力の監視機能を持つことができ、また、構成が単純で
あるため大量生産に適し、価格も低廉なものとして需要
者に提供できるなど、本発明を実施することはその実益
的価値が甚だ大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る噴霧潤滑装置の一実施例を示す回
路図である。

【図２】同噴霧潤滑装置に係る定量油量の給油タイミン
グを示す説明図である。

【図３】同噴霧潤滑装置に係る多消費及び小消費油量の
給油タイミングを示す説明図である。

【符号の説明】

１ 加圧油槽 １ａ サイトドーム １ｂ ベンチュリ機構 ２ 補給用油槽 ３ 油面検出手段 ４ 定量油補給手段 Ｐ_１ 油面位置 Ｐ_２ 油面位置 ｔ 規定時間 ｔ_１ 規定時間マイナスリミット ｔ_２ 規定時間プラスリミット

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】噴霧潤滑における加圧油槽と補給用油槽と
   の二槽を備える噴霧潤滑装置において、油面位置Ｐ_１
   及び／又は油面位置Ｐ_２ を検出する油面検出手段と、
   前記補給用油槽より定量油量を加圧油槽に補給する定量
   油補給手段とを備えてなることを特徴とする噴霧潤滑装
   置。
2. 【請求項２】補給用油槽より定量油量を加圧油槽に補給
   する際、油面位置Ｐ _１ のレベルスイッチの油面低下に
   よる切り換わり時にして、定量油量を供給し、かつ、こ
   のレベルスイッチのＯＮ／ＯＦＦ作動を監視し、ＯＮ作
   動或いはＯＦＦ作動が本来の霧化消費時間の０．９〜１
   ０倍（好ましくは０．９〜２倍）程度の規定時間内に繰
   り返されることを確認すると共に、確認されない場合
   に、噴霧油量の低下信号として発信する低下信号発信手
   段を備え、油面位置Ｐ_１ のレベルスイッチの作動によ
   って、その時点を新たな規定時間の起点とすべく制御さ
   れることを特徴とする請求項１に記載の噴霧潤滑装置。
3. 【請求項３】本来の霧化消費時間の０．９倍未満の規定
   時間内で、油面位置Ｐ_１ のレベルスイッチの油面低下
   による切り換わり信号が発動した際、噴霧油量の増加信
   号を発信する油量増加発信手段を備え、油面位置Ｐ_１
   のレベルスイッチの作動によってその時点を新たな規定
   時間の起点とすべく制御される請求項１に記載の噴霧潤
   滑装置。
4. 【請求項４】補給用油槽より定量油量を加圧油槽に補給
   する間隔を一定にし、何かの不具合発生により油の消費
   量が増加した際、加圧油槽内の油面低下を油面位置Ｐ_１
   で噴霧油量の増加信号を発信し、油の消費量が低下し
   た際は、加圧油槽内の油面上昇を油面位置Ｐ_２ で噴霧
   油量の低下信号として発信する油量信号発信手段を備え
   ることを特徴とする請求項１に記載の噴霧潤滑装置。
5. 【請求項５】定量油量は、その潤滑対象の要求により、
   その定量油量の油量を変更できる油量変更手段を備える
   ことを特徴とする請求項１に記載の噴霧潤滑装置。