JP2003129631A - 段差解消用スロープ - Google Patents

段差解消用スロープ

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JP2003129631A JP2001322486A JP2001322486A JP2003129631A JP 2003129631 A JP2003129631 A JP 2003129631A JP 2001322486 A JP2001322486 A JP 2001322486A JP 2001322486 A JP2001322486 A JP 2001322486A JP 2003129631 A JP2003129631 A JP 2003129631A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長さ調整作業が簡単、迅速にでき、固定状態
が確実に保持される携帯用段差スロープを提供する。 【解決手段】 上方に開放した断面略コの字型の大小少
なくとも二種類のレール部材を有し、外側の大型レール
部材(1)の内側に小型レール部材(2)をスライド自
在に内挿させ、いずれか一方のレール部材に設けた複数
の調整孔(3a,3b,3c)のいずれかひとつと、他
方のレール部材に設けた挿通孔(4)とに同時に固定ピ
ン(5)を挿入してレール部材を固定すると共に、小型
レール部材をスライドさせて全体の長さの異なるレール
状のスロープを構成する段差解消用スロープにおいて、
固定ピンが、挿通孔側から調整孔側に固定ピンを付勢す
る付勢手段(6)と、固定ピンを調整孔から引き抜いた
状態で保持可能な開放保持手段(7,8)とを備えてい
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車椅子等が段差の
ある部分を通行する際に、段差部に掛け渡して使用する
スロープの長さ調整機能を備えた段差解消用スロープに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から車椅子などで建築物などの段差
部を通過するために、段差の上下に掛け渡したスロープ
を用いて段差を解消する手段が知られており、上方が開
放した断面略コ字状のレール部材を用いた伸縮自在なス
ロープも色々開発されている。
【0003】この種のスロープは、長さの調整手段とし
て、外側に位置する大型レール部材と内側に位置する小
型レール部材とをスライド自在に組み合わせたもので、
相互にスライドさせることで長さを変更すると共に、変
更した長さの位置で互いにボルトや螺子等の固定手段で
固定している。
【0004】一方、実用新案登録第3057346号で
は、内側の小型レール部材が、その側壁部端部で外側の
大型レール部材内に挿入する先端部側に台形状のストッ
パーを設けており、該ストッパーが大型レール部材の前
記挿入部の内壁と接触することで生じる摩擦抵抗により
大型レール部材と小型レール部材とを相対移動し難くし
てスロープ長さを固定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来技術
では、その使用場所に固定するものであれば、スライド
するスロープの長さを変更する場合に、螺子やボルト、
ナットなどでしっかり固定するものでも良いが、車椅子
と共に持ち歩いたりして色々な場所に使う場合には、い
ちいち螺子などを外して長さ調整を行ない、適当な長さ
になったときに螺子やボルトを締め直して固定するの
で、非常に手間がかかって不便である。
【0006】一方、摩擦抵抗を利用する従来の固定技術
では、任意の長さにスロープを調整することができる利
点はあるが、ストッパーの摩擦力のみに依存するため、
固定状態が不安定になりやすい問題がある。即ち、通行
中にその固定状態が保持されずに長さが変動してしまう
恐れがあり、このような長さ変動が生ずれば、重大な事
故が生じかねない問題となる。
【0007】さらに、ストッパーの摩擦性を考慮して摩
擦力が大きなゴムなどを利用する場合があるが、逆にゴ
ムの材質が劣化し安い欠点があり、または使用中にゴム
部分が損傷して摩擦力が製作当初(設計意図)に比べて
低下することも予想される。このような場合には、スロ
ープの安定した固定状態が長期に亘って維持できず、使
用者に対する安全性、信頼性が著しく低下してしまうこ
とがあり、非常に危険であった。また、例えば屋外で使
用したときに接触部に雨などが侵入すると摩擦力が低下
し、レールがずれやすくなる危険があった。
【0008】本発明は、斯かる実情に鑑み、長さ調整作
業が簡単にできる装置を提供することにある。さらに、
本発明は、迅速に長さ調整ができて、固定状態が確実に
保持される装置を提供することを目的とする。加えて、
本発明では、携帯が容易で簡単に長さ変更ができる装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のために、
請求項1に記載の発明によれば、上方に開放した断面略
コの字型の大小少なくとも二種類のレール部材を有し、
外側の大型レール部材の内側に小型レール部材をスライ
ド自在に内挿させ、前記いずれか一方のレール部材の前
記スライド方向に所定の間隔を空けて設けた複数の調整
孔のいずれかひとつと、前記他方のレール部材に設けた
挿通孔とに同時に固定ピンを挿入して前記大型レール部
材と小型レール部材とを固定すると共に、前記小型レー
ル部材を相対的にスライドさせて前記固定ピンを挿入す
る調整孔を異なる調整孔に変更させることで、全体の長
さの異なるレール状のスロープを構成する段差解消用ス
ロープにおいて、前記固定ピンが、前記挿通孔側から前
記調整孔側に前記固定ピンを付勢する付勢手段と、前記
固定ピンを前記調整孔から引き抜いた状態で保持可能な
開放保持手段と、を備えた構成となっている。
【0010】本発明のレール部材は、上方が開放した断
面略コの字型の構造を有しているものであって、その内
底面が車輪などの走行部となるものであり、左右の両側
壁部は車輪走行時のガイド構造となって車輪の脱落など
を防止できる。
【0011】このレール部材を少なくとも大小の二種類
を組み合わせて、小さい部材を大きい部材に内挿し、そ
れぞれを長手方向に相対スライド可能に接続する。その
接続構造は特に限定される物ではないが、上部に車椅子
などが載った場合にその状態を保持するために、必要な
強度を有するものであれば良い。
【0012】レール部材自体は、二種類のものに限られ
ず、三種類以上のものを相対スライド可能に構成するも
のでも良い。それにより、縮小状態での全体長さをコン
パクトにしたり、あるいは、調整できる長さ(変更でき
る範囲)を大きくしたりすることも可能であるが、それ
らの段数や長さなどは任意に定めればよい。
【0013】全体長さの変更は、レール部材を相対スラ
イドすることにより行うが、使用する長さを決定して相
互のレール部材を固定する場合には、それぞれのレール
部材に設けた挿通孔と調整孔とを位置合わせして、そこ
に同時に固定ピンを挿入して噛ませることで、相互のレ
ール部材の相対移動を阻止して全体長さを固定する。
【0014】この固定ピンは、前記の調整孔と挿通孔と
に同時に嵌め込まれる構造のものであり、前記レール部
材を固定すると共に、車椅子などが載った場合にもその
固定構体が維持できる程度の強度を持つものである。
【0015】挿通孔と調整孔とは、相互のレール部材の
相対する位置であって、スライドさせた場合に互いに位
置合わせが可能な場所に設けられる。例えば、略コの字
型断面部の側壁部や、底面部でも良いが、内底面を車輪
が走行するのに、固定ピンやその保持手段が邪魔になら
ない場所が好ましい。車輪の通行の妨げになったり、車
輪がぶつかって固定ピンや保持手段が壊れたり、あるい
は、固定手段が解除されてスライドしたりすることを防
止するためである。
【0016】固定ピンは、付勢手段により挿通孔側から
調整孔側に常に付勢された状態で保持されるので、固定
状態(調整孔と挿通孔とに嵌め込まれた状態)が確実に
保持されるため、固定状態は極めて安定した状態で保持
される。
【0017】さらに、開放保持手段を有しているので、
長さ変更する場合には、固定ピンの相互の孔との係合状
態を解いた引き抜き状態に保持して、前記各レール部材
の相互スライドを行えば、相互のレールは簡単にスライ
ドできる。
【0018】例えば、この開放保持手段なしに付勢手段
に抗して固定ピンを少なくとも調整孔から引き抜いて相
互スライドすると、固定ピンがスライド方向に隣り合う
次の調整孔まで移動した場合に、その場所で付勢手段に
より嵌ってしまう。このため、長さを大幅に変更したい
場合には、固定ピンの調整孔からの引き抜きと次の調整
孔迄の移動を繰り返さなければならない。
【0019】しかし、本発明によれば、開放保持手段に
より固定ピンの調整孔との係合状態を解いた状態で保持
できるので、隣り合う調整孔に関わらず、好きな長さ位
置の調整孔の場所まで、複数段階を一気に大きく長さ変
更スライドすることも可能である。
【0020】以上のように、本発明によれば、固定ピン
を利用した固定手段により、長さの固定状態が確実に維
持されて、使用者の安全性が高いものとなる。さらに、
固定ピンの保持手段が付勢手段を備えているので、長さ
調整後の位置固定が付勢手段により簡単に固定ピンが調
整孔に嵌り込んで簡単に固定できる。加えて、固定ピン
の開放保持手段により、長さ変更を大きく行う場合(複
数の調整孔を飛ばす場合)にも、隣り合う調整孔の場所
に影響されずに、簡単にレール部材を相互スライドさせ
ることができる。
【0021】また、段差解消用スロープの運搬及び収納
の取り扱いを更に容易にするために、スロープ全体の最
短長さになる位置(相互のレール部材をもっとも短くな
る位置に内挿した位置)で、固定ピンが嵌り込む位置に
調整孔を開けておくことが望ましい。さらに、相互のレ
ール部材を長くなる方向に相互スライドさせて、最大長
さ位置に対応した位置と、それらの間で複数の場所に適
当な間隔を開けて少なくとも一個設けておくことが好ま
しい。
【0022】これにより、異なる高さの段差に対応し
て、長さが異なるスロープを、簡単に長さ変更して適時
提供できるものとなる。例えば、車椅子の通行に適した
スロープの傾きは約10度前後とされている。故に、段
差の高さに応じて、この傾きに対応するために異なる長
さのスロープが必要となる。しかし、本発明によれば、
段差が異なっても、簡単かつ迅速に長さ変更ができるの
で、いろんな場所に応じて適切な角度のスロープを提供
できる利点もある。
【0023】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の段差解消用スロープにおいて、前記固定ピンの
開放保持手段は、少なくともその操作部が前記大型レー
ル部材の側壁部の外面に設けられた構成となっている。
【0024】本発明では、固定ピンの開放保持手段は、
少なくともその操作部がレール部材の側壁部の外面(外
側)に設けられているから、スロープの長さを調整する
ときに外部から操作部の目視認識が容易である。このた
め、設置後に長さ変更する場合にも、使用する者が操作
部を容易に認識できて、スロープの長さ調整作業を簡単
かつ迅速に行うことができる。
【0025】また、把手が側壁部の外面に設けてある場
合には、把手と同じ側に前記開放保持手段の操作部を設
けると、片手で把手を持ちながら操作をできるので、更
に長さ変更作業の操作性が向上する。さらに、側壁部の
外面に設けているので、スロープ(コの字状部材の内底
面)を通る車輪の走行の邪魔にならない。
【0026】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の段差解消用スロープにおいて、前記大型レール
部材の側壁部の外面に、把手部材を更に設けた構成とな
っている。本発明では、把手部材を設けているため、段
差解消用スロープの運搬が容易で携帯性に優れ、また大
型レール部材の側壁部の外面に設けることにより、運搬
保持状態をより安定させることが可能である。
【0027】この把手部材は、スロープのほぼ中央部に
一個、若しくは、適当な間隔を開けて二個以上設ければ
良く、いずれの場合にも、スロープ全体が持ちやすいよ
うな構造にすることが好ましい。
【0028】さらに、本発明では前記固定ピンの開放保
持手段は、その操作部が前記把手部材の近傍に配設され
るものであり、前記把手を握った手の指で操作できる構
成となっている。このため、使用者は、把手部材を握っ
た手の指で操作できるから片手で把手部材を持ったまま
ロックを解除でき、同時にもう片方の手でレールを引き
出して簡単にスロープの長さ調整ができる。
【0029】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
に記載の段差解消用スロープにおいて、前記レール部材
は、側壁部上部から内側に張り出したフランジ部を有す
る略リップ溝形鋼形状のものであり、前記固定ピンは、
その外形全体が、前記小型レール部材の側壁部と内底面
と前記フランジ部の張り出しの先端部とで形成される空
間に納められている構成となっている。
【0030】断面略コの字型レールを用いる場合には、
レールの強度向上のために、レール部材の左右の側壁部
上部から内側に張り出したフランジ部を有する略リップ
溝形鋼を用いることが有利である。ここで、略リップ溝
形鋼は、全体としては上方が開放した状態の略コの字型
断面を有し、両側壁部の上部から内側に張り出したよう
な折り返し部があるものを言う。この折り返し部が、側
壁部の上部から直角に張り出したリップ溝形鋼そのもの
の構造に限定されない。
【0031】例えば、側壁部から内部側に断面曲線状に
丸く折り曲げられた構造のものであっても、内方への張
り出し部があれば、本発明の略リップ溝形鋼形状に該当
するし、内方へ張り出し部が内底面側へ更なる折り返し
部を備えているものや、曲線状に曲げられた先端部が内
底面方向へ向いているものでも側壁部から内方への張り
出し部があれば、本発明のリップ溝形鋼に該当する。即
ち、側壁部から内方への張り出し部があることで、内方
への張り出し部の先端部より側壁部側に空間が生ずるよ
うな構造のものは、全て該当する。なお、側壁部の外方
に張り出して、側壁部の外側と、張り出し部の先端部と
の内側に、外部空間を構成するものであっても、概念的
には、本発明の趣旨に合致するものである。
【0032】いずれの場合にも、折り返し部があること
で、スライド構造における強度保持構造になると共に、
固定ピンの保持構造などの収納空間が設けられるからで
ある。これにより、スロープ上を通過する車椅子の車輪
などの走行の邪魔にならず、それらがぶつかって固定ピ
ンの保持構造を壊したり、あるいは、固定ピンが外れて
スロープの固定が解かれたりするのを防止できるからで
ある。
【0033】より詳細に説明すれば、略リップ溝形鋼形
状のレール部材を使用すれば、その構造上、内側に張り
出したフランジ部の先端より外側の空間は車椅子等の車
輪が通過しない空間になる。そこで、本発明では、この
空間を利用して、固定ピンの保持構造(付勢手段、開放
保持手段、操作部を含む)の外形全体が、内側レールの
側壁部とフランジ部の張り出しの先端部とで形成される
空間に納められているものである。
【0034】このため、車輪などが通過するレール内部
の内底面上には、外部に出っ張り等の構造部がないの
で、外部の部材等にぶつかって壊れる心配もない。ま
た、フランジの内部空間に納められているから、車輪の
通過にも何ら支障がない。
【0035】尚、本発明では、外側の大型レール部材と
内側の小型レール部材とが共に略リップ溝形鋼形状のも
のを組み合わせて使用することができるばかりでなく、
外側の大型レール部材のみ略リップ溝形鋼形状のものと
し、断面略コの字型の内側の小型レール部材と組み合わ
せて使用することもできる。
【0036】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜4のいずれか1項に記載の段差解消用スロープにおい
て、前記レール部材は、スロープの両端部に位置する側
壁部の少なくとも端部に、保護部材及び/又は反射部材
を備えた構成となっている。
【0037】スロープの両端部は車椅子等で通行する際
に車輪等が当たり易いが、本発明のスロープに、その両
端部に位置する側壁の端部に保護部材を付けると、車輪
が端部に衝突しても車輪を保護することができる。この
保護部材は、車輪などが当たった場合に、車輪に悪影響
を与えない様な構成であるものが好ましく、例えば角が
丸められた形状のものや、ゴムなどの弾性部材で形成さ
れたものなどが良いが、これらに限定されるものではな
い。なお、両側壁部の少なくとも端部を覆うものであれ
ば良く、側壁部の全体に設けても良い。
【0038】また、前記端部に反射部材を設けると、車
椅子等で通行する際にレールの端部の位置が分かり易く
なり、安全にスロープ上を通行できる。特に、暗い室内
や夕暮れ時などで外が暗い場合には特に優れた効果を奏
し得る。この反射部材は、他の部材よりも反射性がよい
ものや、蛍光性のものなど、視認性に優れた部材であれ
ば、特に限定されるものではない。また、反射部材は、
少なくとも端部に設けられていれば、車輪を載せる際に
分かり易い利点があるが、全長に亘って全体に設けてス
ロープ自体の場所を見やすくするものでも良い。
【0039】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜5のいずれか1項に記載の段差解消用スロープにおい
て、前記レール部材のいずれか一方の端部に外方に張り
出した当接板が設けられ、該当接板の取付角度が前記ス
ロープの通行面(前記レール部材がスライドする内底
面)に対して下方に10度〜15度の範囲で固定されて
いることを特徴とするものである。
【0040】一般に段差のある場所にスロープを設置す
る場合には、車椅子などの通行の容易性や安全性を考慮
すると、スロープの傾斜角度は10度程度が良いことが
知られている。このため、当接板をスロープに対して1
0度の傾きで固定しておき、当接板が段差の上部縁に丁
度接するようにスロープを設置すれば、スロープ自体が
10度の傾きを形成していることになる。言い換えれ
ば、当接板がスロープ上部に正確に設置できるようにス
ロープ全体長さを調整してスロープを固定すれば、その
ままの設置状態が、スロープの角度としてもっとも好ま
しい10度の角度を持つスロープを設置できる。
【0041】なお、この場合の当接板は、裏面が接地部
になるので、当接板の裏面部がスロープの上部に接した
状態で、スロープが10度の傾きを持つように、当接板
のスロープに対する接地角度が定められるものである。
【0042】ところで、当接板を正確に段差の端部に位
置決めするのは困難であり、先端部が浮くような事態が
生じれば、車椅子が乗り上げ難くなる。即ち、スロープ
自体はそれ自体の重量や上に車椅子などが乗った場合
に、若干のたわみなどが生じるので、そのようなたわみ
分を予め考慮することが好ましい。
【0043】本発明は上記の問題点に鑑みて、当接板の
接地角度に遊びを持たせることで、適正な角度で簡単に
接地できて、しかも安全性に配慮するものとしている。
具体的には、当接板自体はスロープ本体よりも小さな部
材であるために、こちらが若干の変形などが生じる場合
があるので、当接板の接地角度に遊びを持たせることと
している。
【0044】この発明では、当接板の取付角度を10度
以上で、15度以内、即ち5度程度の遊びを持たせてい
る。この場合には、当接板が正確に接地された場合に
も、スロープの角度が適性角度から大幅に変わらない範
囲の角度だからである。
【0045】そして、10度以上に構成されている当接
板では、その取付角度をスロープの適正角度の10度よ
り大きくしているが、実際にスロープを設置する際に
は、例えば図7に実線で示すように当接板の少なくとも
先端部が段差の上部縁近傍に設置するようにスロープを
設置すれば良い。この場合には、スロープの傾斜角度
は、当接板の取付角度(10度以上)よりも小さくなる
ので、スロープの傾斜角度は、適正な10度近傍の角度
のものとなる。
【0046】さらに、このように当接板の先端部だけを
接地させた状態では、スロープや当接板自体がたわんだ
場合には、図7の破線で示すように接地部は先端部から
根元部にかけて広く接地することになるので、良好な接
地状態が維持されるし、先端部だけが接地面から浮き上
がるような状態が起こり難いので、車椅子の乗り上げも
容易且つ安全に行える利点もある。
【0047】なお、実際には、2度程度の余裕(スロー
プに対して約12度の傾き)で当接板を固定することが
好ましい。実際にスロープを接地する際の位置合わせが
容易であり、スロープ自体の接地の傾斜角度も、好まし
い10度前後になりやすいからである。さらに、最大で
15度程度が好ましい。接地状態と実際の角度が調整し
易い限度だからである。
【0048】本発明によれば、当接板を段差の上部縁に
概ね正確に接地させた状態で、スロープ自体の長さを変
更させて下端部が接地するように長さ調整を行えば、そ
の状態でスロープの角度がほぼ適正な角度に設置され
る。このため、わざわざ設置角度を測らなくても、簡易
に適正な角度のスロープを設置できる利点がある。
【0049】さらに、本発明では、多段階に細かく長さ
変更ができるので、いろんな高さの段差であっても、適
正な角度に適用できるようにスロープを適時スライドし
て適切な長さで固定できるようになっている。このた
め、車椅子等が当接板を通過する際のスロープの起き上
がりを防止でき、安全性が高い。
【0050】加えて、一つのスロープでいろんな高さの
段差に対応できるので、複数のスロープを保有する必要
がなく、大変便利である。また、把手部材を備えた携帯
性に優れたものであれば、外出時にも携帯して、段差部
で適時簡単に適切なスロープを形成できるので、車椅子
等を使用する者の行動範囲を広くできる利点もある。
【0051】なお、本発明では、車椅子等がスロープ上
を走行する際の自重等によってスロープがたわむことを
考慮して当接板の取付角度を約12度で固定している
が、それは車椅子が上段付近にさしかかったとき、その
荷重で当接板がたわんで当接板の裏面全体を接触させ摩
擦力を大きくして、脱落を防止するためである。
【0052】さらに、スロープの長さ、強度等によって
はスロープの傾斜角度を10度〜15度の範囲内で適宜
当接板の取付角度を変更しても良い。
【0053】また、レール部材の内底面及び当接板の上
面並びに裏面にスリップ防止材を備えても良い。これに
より、車椅子等がより安全にスロープを走行することが
できる。
【0054】請求項7に記載の発明によれば、上方に開
放した断面略コの字型の大小少なくとも二種類のレール
部材を有し、外側の大型レール部材の内側に小型レール
部材をスライド自在に内挿すると共に、前記いずれか一
方のレール部材の前記スライド方向に設けた調整孔と、
前記他方のレール部材に設けた挿通孔とに同時に固定ピ
ンを挿入して前記大型レール部材と小型レール部材を固
定する段差解消用スロープにおいて、前記調整孔は前記
大小のレール部材を最長に延ばした状態の第一の位置
と、最短に縮めた状態の第二の位置と、前記第一位置と
第二位置との間で段階的にスロープの長さ調整可能とな
るように前記スライド方向に所定の間隔を空けて少なく
とも一個設けられた第三の調整位置とに設けられてお
り、前記固定ピンが、前記挿通孔側から前記調整孔側に
前記固定ピンを付勢する付勢手段を備えたことを特徴と
するものである。
【0055】本発明によれば、レール部材に調整孔が所
定の間隔で多数開いており、スロープの長さを段階的に
調整できるから、一つのスロープであらゆる長さに適用
可能である。また、固定ピンを付勢する付勢手段によっ
て調整孔と挿通孔とが合致する位置でスロープ長さを確
実にロックできるため、簡便なスロープでありながら安
全に車椅子等の通行が可能である。
【0056】特に、従来の固定ピン型の調整手段は、最
長長さでの使用時と、最短長さでの使用若しくは携帯時
のみを考慮した調整しかできないので、段差部の高さに
応じた適正な角度のスロープを設けることはできなかっ
たが、本発明によれば、長さを他段階に細かく調整でき
るので、いろんな高さの段差部に、適正な角度のスロー
プを形成するように、長さを微調整できる利点がある。
【0057】また、本発明によれば、第二の位置、即ち
スロープの最短長さの位置(相互のレール部材をもっと
も短くなる位置に内挿した位置)に調整孔が開けられて
いるから、段差解消用スロープの運搬及び収納の取り扱
いが容易である。
【0058】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一つの実施形態を
図面を用いて説明する。図1は本発明の一つの実施形態
にかかる段差解消用スロープの概略を示す斜視図であ
る。この図において大型のレール部材となる外側レール
1は、略リップ溝形鋼形状のものであり、ほぼ同じ断面
形状で外面に高さの低いリブを有するやや小型のレール
部材となる内側レール2が内挿されて、互いに相対スラ
イド可能に構成されている。
【0059】外側レール1の側壁部には、内側レール2
の挿通側の端部近傍位置に、固定ピン5が挿入される挿
通孔4が設けられている。一方、内側レール2の側壁部
には、長手方向(スライド方向)に沿って複数の調整孔
3a〜n(数は任意)が開けられている。そして、内外
のレールを相互にスライドさせて挿通孔4と調整孔3
(のいずれか)とを位置合わせした状態で、固定ピン5
を挿入すれば内外のレールが固定される。外側レール1
の側壁部の外面には、使用者が持ちやすい形状の把手9
が設けられており、その近傍位置には、固定ピン5の保
持構造が設けられている。
【0060】この保持構造は、図6に示すように、先端
部に固定ピン5を有する腕7と、腕7を外側レール2の
側壁部外面に回動可能に保持する取付軸16と、この腕
7に対して、固定ピン5が挿通孔4側に嵌り込む方向に
付勢する付勢手段を構成するバネ6と、該バネ6の付勢
力に対抗して前記腕7を取付軸16中心に回動させて前
記固定ピン5を少なくとも調整孔から引き抜く位置まで
移動させる操作ボタン8等からなるものである。
【0061】なお、操作ボタン8やその押し込みにより
固定ピン5を引き抜く構造が、本発明の開放保持手段を
構成しているが、この構成に限定されるものではなく、
固定ピン5が少なくとも調整孔から引き抜いた状態で保
持できる作用を奏するものであれば、他の構成を採用し
ても良い。
【0062】図2は、本発明の一つの実施形態にかかる
段差解消用スロープの平面図を示しており、図3はその
正面図である。図2に示すように、把手9が外側レール
1の側壁部外面の中央より、やや内側レール2が挿通す
る方向へ少し寄った位置に取り付けられている。これ
は、全体のバランスを考慮したものであり、最も短い状
態での重心位置となる。持ち運びの際の便宜のためであ
る。
【0063】また、把手9の近傍で、内側レール2が挿
通する側の外側レール1の側壁部外面には固定ピンの開
放保持手段が設けられ、角部が丸みを有する矩形状のカ
バー15で覆われている。このカバー15には一部に切
欠き部が施され、その切欠き部から操作ボタン8が出没
しており、スロープの長さ調整の際に把手9を握った手
の指(一般に親指)で操作が行えるようになっている。
【0064】さらに、スロープの両端部には上段側当接
板10及び下段側当接板10’が外方に張り出して設け
られている。外側レール1と内側レール2の内底面、上
段側当接板10の表面及び下段側当接板10’の表面に
は、シリカ等を防水紙の上面に接着したスリップ防止材
17が貼付されて車椅子等の通行路を形成している。ス
リップ防止手段としては、レール部材の内底面及び当接
板10,10’の表面に凹凸を施しも良く、その他の一
般的な防止手段であれば何れのものを用いても良い。
【0065】また、図3に示すように上段側当接板10
はスロープの通行面に対して取付角度θが下方に約12
度で固定されている。この上段側当接板10は段差の上
段部に載置されるものであり、スロープ脱落防止のため
に設けている。更に、上段側当接板10の裏面には、ス
ロープ脱落防止のためにスリップ防止材を貼り付けてお
くことが好ましい。
【0066】一方、図3に示す下段側当接板10’は、
スロープの通行面に対して上方に取付角度が変更可能に
取り付けられている。この下段側当接板10’は段差の
下段部に載置されるもので、車椅子がスロープに滑らか
に進入できるように設けられている方が好ましい。スロ
ープの長さに応じてこの取付角度θ’が変更できるよう
にしておくことにより、段差に関わらず車椅子のスロー
プへの進入が滑らかに行えるのである。そのため、下段
側当接板10’は例えば蝶番等で固定されているのが良
い。また、この下段側当接板10’を設ける場合には、
裏面にスリップ防止材を貼り付けておく方が好ましい
が、必ずしも貼り付けなくても良い。又は、下段側当接
板10’は弾性部材で取付状態が変形可能とし、取付角
度が適時変更できるものとしても良い。
【0067】さらに、図3に示すように、スロープの側
壁部上面には反射部材としての反射テープ12d、側壁
部側面には反射テープ12b、および側壁部両端には反
射テープ12a,12cが設けられている。加えて、側
壁部両端には、保護部材としてのプラスチック13a,
13bが止めネジ11,11’で固定されている。な
お、保護部材としてプラスチックの代わりにゴム等を用
いても良い。
【0068】このように構成されたスロープを段差に設
置する際には、先ず段差の上段面にスロープの上段側当
接板10を掛止させる。上段側当接板10は、先端部が
接地して、根元部が段差との接地面が少し間隙を生じる
ような状態で接地させ、スロープ全体をスライドさせて
長さを調整する。この時、片方の手で把手9を握りなが
ら操作ボタン8を指で押し、他方の手でレールをスライ
ドさせると容易に長さ調整を行える。一気に大きく長さ
変更したい場合には、操作ボタン8を押した状態を保持
したままレールをスライドすれば良い。そして、段差に
合わせて適切なスロープ長さになったら、固定ピンでレ
ールを固定して段差の下段面にスロープの下段側当接板
10’を載置するのである。
【0069】図7は、載置されたスロープの状態を説明
するための図である。既に述べたように、上段側当接板
710を均一に間隙無く段差の上部縁に正確に位置決め
して接地することは困難である。よって、概ね上段側当
接板710の少なくとも先端部が段差に接地するような
スロープ長さに調整し、段差にスロープを設置する。こ
の状態で、スロープの傾斜角度は、上段側当接板710
の取付角度より少ない状態(概ね10度)となる。即
ち、図7の実線で示すように、スロープ自体は約10度
の好ましい角度で設置されていることとなる。上段側当
接板710はその先端部が段差上部に密着しているの
で、車椅子等が上段側当接板710を通過してもスロー
プが持ち上がる心配がない。しかも、車椅子等の車輪の
上段側当接板710への乗り上げが滑らかに行え、安全
に車椅子が走行できる。
【0070】実際に車椅子等がスロープ上を走行した時
には、車椅子等の重量およびスロープ自体の自重によっ
て、スロープは下方に若干たわみ、図7の破線の状態と
なる。即ち、スロープが若干たわむことで、上段側当接
板710が段差上部にさらに密着することとなる。これ
により、車椅子等がスロープを通行する際の安全性が増
すのである。この状態においても、スロープの傾斜角度
は好ましい角度、即ち、概ね10度を維持していること
は言うまでもない。
【0071】このように、本発明では上段側当接板71
0の取付角度に10度〜15度の範囲で、さらに好まし
くは12度〜13度の範囲で遊びを持たせることによ
り、スロープ長さを調整して、あらゆる段差に設置して
も、上段側当接板710の少なくとも先端部を確実に段
差上部に接地でき、かつスロープの傾斜角度を約10度
の好ましい角度に維持でき、しかも、車椅子等がスロー
プを安全に通行できるのである。
【0072】尚、上段側当接板710の取付角度を10
度の傾きにしても、スロープは10度以下の傾きであ
り、車椅子の走行には何ら支障はない。この上段側当接
板710の取付角度が仮に10度を若干下回っても、ス
ロープの傾斜角度は更に緩やかとなり車椅子の走行にお
いては問題ないが、この場合、スロープ全長が長くなり
設置場所をより広く確保しなければならなくなる。ま
た、スロープ全長が長くなると、スロープの強度上の問
題を生じるおそれが出てくる場合もある。これらの理由
により、この上段側当接板710の取付角度は10度以
上にしておく方が良い。
【0073】一方、上段側当接板710の取付角度を1
5度の傾きにした場合でも、スロープの傾斜角度は上段
側当接板710の取付角度よりも小さくなり、10度近
傍を維持できるので、車椅子の走行上は何ら問題ない。
この上段当接板710を仮に15度を若干超えてスロー
プに取り付けても、スロープの使用には差し支えない
が、なるべく上段側当接板710の取付角度は15度以
下である方が望ましい。実用上の限度だからである。
【0074】このように、上段側当接板710の取付角
度は、使用するスロープの材料特性(強度など)を考慮
して10度〜15度の範囲で適宜選択して決定すれば良
い。一般的に用いるスロープの材料(ステンレス鋼、ア
ルミニウムなど)においては、上段側当接板710の取
付角度は12度〜13度の範囲が好ましい。材料の強度
特性、スロープの使用時のたわみなどを考慮すると、上
段側当接板710の取付角度を12度〜13度にしてお
けば、スロープの傾斜角度が好ましい10度前後となる
からである。
【0075】図4は本発明にかかる第二の実施形態を示
している。図4は、外側レール101に内側レール10
2が内挿され、外側レール101の端部に下段側当接板
110’が外方に張り出して設けられ、内側レール10
2の端部に上段側当接板110が外方に張り出して設け
られており、車椅子の通行面にスリップ防止剤117が
貼り付けされたスロープである。このスロープのその他
の基本構成は図2と同等のものである。
【0076】尚、本実施例において、操作ボタン108
を把手109の内側に設ける構造としても良い。
【0077】図5は本発明にかかる第三の実施形態を示
すスロープの縦断面図である。本実施形態では、内底面
にスリップ防止材217が貼付された外側レール201
及び内側レール202には側壁部上面からフランジ部2
18が曲線状に内側へ曲げられ、その曲線先端部からさ
らに内底面に向かって延びた舌状部214を有する略リ
ップ溝形鋼形状のものが用いられている。
【0078】内側レール202の外面で外側レール20
1と対面する部分には、スライドを容易にするためにリ
ブ219が設けられており、リブ219と、外側レール
201の内底面でスリップ防止材217が貼り付けられ
ていない部分とが摺接しながらスライドするように形成
されている。このリブ219は、スロープをスライドす
る際に生じる外側レール201と内側レール202の摩
擦抵抗を小さくしてスライドを容易にするために設ける
ものであるから、リブ219が外側レール201と接触
する面積はなるべく小さい方が良い。
【0079】また、レールの側壁部と側壁部から内側に
延びた部分(フランジ部218及び舌状部214)とで
形成される空間には、矩形のカバー215に覆われた固
定ピン205の保持構造(バネ206、腕207、操作
ボタン208)が納められており、固定ピン205の開
放保持操作はその空間内で行えるようになっている(図
5の二点鎖線は固定ピンを開放保持した位置を示してい
る)。固定ピンの保持構造は図6に示すようなものでも
良いし、図5に示す保持構造のもの適用可能である。
【0080】本実施形態における固定ピンの保持構造
は、棒状の腕207の一方の先端に固定ピン205が設
けられ、この固定ピン205はバネ206の付勢力によ
って常時挿通孔204側に嵌り込む方向に付勢され、腕
207の他方の先端に操作ボタン208が設けられ、腕
207の軸方向で付勢力に抗する向きに操作ボタン20
8を引いて固定ピン205の開放保持の操作を行えるも
のである。
【0081】このように、レールの側壁部と側壁部から
内側に延びた部分とで形成される空間に固定ピン205
の保持構造(バネ、腕、操作ボタン)が納められた構造
であるため、調整孔203を外側レール201に開け、
挿通孔204を内側レールに開ける必要がある。なお、
舌状部214は外側レール201と内側レール202と
が相互にスライドするときにスライド方向に直交する方
向に対するガイドの役割を果たし、さらに車椅子等の車
輪が通行中に固定ピンの保持構造にぶつからないように
保護する効果もある。
【0082】本実施形態は、強度を確保したい場合や、
レール側壁部外面に固定ピンの保持手段を設けたくない
場合には特に有利である。また、レール上面が曲面状に
なっているので、安全面でも優れている。
【0083】
【発明の効果】以上、説明したように本発明に係る段差
解消用スロープによれば、固定ピンの付勢手段と開放保
持手段を備えているから、スロープの長さ調整作業が簡
単、迅速に行える上に、安全で信頼性が高いという優れ
た効果を奏し得る。固定ピンの開放保持手段により、一
気にスロープの長さ調整することも可能となる。さら
に、段階的に長さ調整ができるから、あらゆる段差にも
使用でき、一つのスロープで大幅に使用範囲が拡大す
る。加えて、把手部材があるので携帯が容易であり、い
ろいろな場所に持ち運べて便利である。また、長さ調整
ができるため、複数のスロープを保有する必要がなく、
経済的にも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第一の実施形態の概略構成を示
す斜視図である。
【図2】本発明にかかる第一の実施形態の詳細を示す平
面図である。
【図3】本発明にかかる第一の実施形態の詳細を示す正
面図である。
【図4】本発明の第二の実施形態の詳細を示す平面図で
ある。
【図5】本発明の第三の実施形態の詳細を示す縦断面図
である。
【図6】固定ピンの構造の詳細を示す図である。
【図7】スロープの設置状態を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1,101,201:外側レール 2,102,202:内側レール 3,3a,3b,3c,203:調整孔 4,204:挿通孔 5,205:固定ピン 6,206:バネ 7,207:腕 8,108,208:操作ボタン 9,109:把手 10,110,710:上段側当接板 10’,110’:下段側当接板 12a,12b,12c,12d:反射テープ 13a,13b:プラスチック 17,117,217:スリップ防止材 19,219:リブ 218:フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木戸 平太郎 富山県富山市水橋桜木136 株式会社リッ チェル内 Fターム(参考) 2E101 BB01 DD47

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方に開放した断面略コの字型の大小少
    なくとも二種類のレール部材を有し、外側の大型レール
    部材の内側に小型レール部材をスライド自在に内挿さ
    せ、前記いずれか一方のレール部材の前記スライド方向
    に所定の間隔を空けて設けた複数の調整孔のいずれかひ
    とつと、前記他方のレール部材に設けた挿通孔とに同時
    に固定ピンを挿入して前記大型レール部材と小型レール
    部材とを固定すると共に、前記小型レール部材を相対的
    にスライドさせて前記固定ピンを挿入する調整孔を異な
    る調整孔に変更させることで、全体の長さの異なるレー
    ル状のスロープを構成する段差解消用スロープにおい
    て、 前記固定ピンが、前記挿通孔側から前記調整孔側に前記
    固定ピンを付勢する付勢手段と、 前記固定ピンを前記調整孔から引き抜いた状態で保持可
    能な開放保持手段と、 を備えていることを特徴とする段差解消用スロープ。
  2. 【請求項2】 前記固定ピンの開放保持手段は、少なく
    ともその操作部が前記大型レール部材の側壁部の外面に
    設けられていることを特徴とする請求項1に記載の段差
    解消用スロープ。
  3. 【請求項3】 前記大型レール部材の側壁部の外面に、
    把手部材が更に設けられ、 前記固定ピンの開放保持手段は、その操作部が前記把手
    部材の近傍に配設されるものであり、前記把手部材を握
    った手の指で操作できる構成であることを特徴とする請
    求項2に記載の段差解消用スロープ。
  4. 【請求項4】 前記レール部材は、側壁部上部から内側
    に張り出したフランジ部を有する略リップ溝形鋼形状の
    ものであり、 前記固定ピンは、その外形全体が、前記小型レール部材
    の側壁部と内底面と前記フランジ部の張り出しの先端部
    とで形成される空間に納められていることを特徴とする
    請求項1に記載の段差解消用スロープ。
  5. 【請求項5】 前記レール部材は、スロープの両端部に
    位置する側壁部の少なくとも端部に、保護部材及び/又
    は反射部材を備えていることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の段差解消用スロープ。
  6. 【請求項6】 前記レール部材のいずれか一方の端部に
    外方に張り出した当接板が設けられ、該当接板の取付角
    度が前記スロープの通行面に対して下方に10度〜15
    度の範囲で固定されていることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の段差解消用スロープ。
  7. 【請求項7】 上方に開放した断面略コの字型の大小少
    なくとも二種類のレール部材を有し、外側の大型レール
    部材の内側に小型レール部材をスライド自在に内挿する
    と共に、前記いずれか一方のレール部材の前記スライド
    方向に設けた調整孔と、前記他方のレール部材に設けた
    挿通孔とに同時に固定ピンを挿入して前記大型レール部
    材と小型レール部材を固定する段差解消用スロープにお
    いて、 前記調整孔は前記大小のレール部材を最長に延ばした状
    態の第一の位置と、最短に縮めた状態の第二の位置と、
    前記第一位置と第二位置との間で段階的にスロープの長
    さ調整可能となるように前記スライド方向に所定の間隔
    を空けて少なくとも一個設けられた第三の調整位置とに
    設けられており、 前記固定ピンが、前記挿通孔側から前記調整孔側に前記
    固定ピンを付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする
    段差解消用スロープ。
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