JP2003128582A - アテローム性動脈硬化疾患に関する個人の危険性プロフィールを確認する手段 - Google Patents

アテローム性動脈硬化疾患に関する個人の危険性プロフィールを確認する手段

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JP2003128582A
JP2003128582A JP2002220353A JP2002220353A JP2003128582A JP 2003128582 A JP2003128582 A JP 2003128582A JP 2002220353 A JP2002220353 A JP 2002220353A JP 2002220353 A JP2002220353 A JP 2002220353A JP 2003128582 A JP2003128582 A JP 2003128582A
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リッドガー,ポール
Charles H Hennekens
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】見かけ上健康であるが、心臓血管障害の発症の
危険度を低下させる医薬品を提供する。 【解決手段】心臓血管障害の危険度を減少させるため
に、正常より高いレベルの全身性炎症のマーカーを有す
る対象に投与するための医薬組成物であって、将来心臓
血管障害を発症する対象の危険度を低下させる有効量の
非アスピリン抗炎症薬を含む、前記医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、心筋梗塞および発作(stroke)などのアテロ
ーム性動脈硬化疾患の危険性を、特に現在疾患の徴候ま
たは症状がない個人の間で、そして非喫煙者の間で決定
するための、診断試験の新たな使用を記載する。さら
に、本発明は、どの個人が、初めてのまたは再発心筋梗
塞および発作を予防するために、または急性および慢性
心臓血管障害を治療するために設計された、いくつかの
治療法から優先的に利益を得るかを、医師が決定するの
を補助する診断試験の新たな使用を記載する。
【0002】発明の背景 治療におけるかなりの診察にも関わらず、心臓血管疾患
は、発展した世界における、罹患率および死亡率の唯一
の最も一般的な原因であり続けている。したがって、心
筋梗塞および発作などの心臓血管障害の予防は、主要な
公衆衛生重要性の分野である。現在、将来の心臓血管障
害に関する危険因子がいくつか記載されてきており、そ
して危険性が高い個人を検出するのに広く臨床的に用い
られている。こうしたスクリーニング試験には、総およ
びHDLコレステロールレベルの評価が含まれる。しか
し、多くの心臓血管障害が、外見上危険性プロフィール
が低いまたは中程度である個人で発生しており、そして
我々がこうした患者を同定する能力には限りがある。さ
らに、データの集積により、危険性の高い患者または心
臓血管障害を持つことが知られる患者に関して、いくつ
かの予防的および治療的治療は、異なる患者群におい
て、有益な効果の度合いが異なることが示唆されてい
る。しかし現在、ある治療法がより効果があるかまたは
ないかを予想できるか決定する診断試験を記載するデー
タはない。
【0003】心筋梗塞および虚血性発作などのいくつか
の心臓血管障害は、アテローム性動脈硬化症と関連付け
られている。アテローム性動脈硬化症の機構はよく理解
されていない。アテローム性動脈硬化症の開始および進
行に炎症が役割を果たしていると仮説が立てられている
が、臨床データは、アテローム性動脈硬化症と関連した
心臓血管障害の危険性を、炎症が増加させるのか、また
は抗炎症療法が減少させるのかを立証していない。
【0004】C反応性タンパク質は、全身性炎症の根底
にあるマーカーである。C反応性タンパク質レベルの上
昇は、急性虚血または心筋梗塞の患者の間で記載されて
おり、そして安定しないアンギナで入院している患者の
間で、再発虚血の症状出現を予測する。さらに、C反応
性タンパク質の血漿濃度は、症候性狭心症などの健康で
ない患者の間の心筋梗塞の危険性と関連付けられてい
る。C反応性タンパク質の血漿濃度はまた、アテローム
性動脈硬化症の危険因子を複数持つ喫煙者の間の、致死
性冠状動脈性心臓疾患と関連付けられているが、非致死
性では関連付けられていない。しかし、C反応性タンパ
ク質レベルは、急性虚血に続いて増加し、そしてタバコ
の消費と直接関連しているため、急性疾患集団または危
険性が高い集団のこれらの以前の研究で観察された統計
的関連が偶然なのか、短期の炎症性変化のためか、また
は他の危険因子、特に喫煙および高脂血症との相互関係
のためなのかは、不確実であった。
【0005】発明の概要 本発明は、全身性炎症の度合いを決定しそして利用す
る、新たな診断試験を記載する。これらの新たな試験は
広く、(1)心筋梗塞および発作などのアテローム性動
脈硬化症および末梢動脈疾患の将来の危険性の予測;お
よび(2)ある個人が、アテローム性動脈硬化疾患を予
防し、および/または治療するよう設計されたある治療
法を用いることにより、多かれ少なかれ利益を得る公算
の決定を含む。これらの新たな試験は、一部、以下の発
見に基づいている。
【0006】全身性炎症マーカーレベルの上昇により、
将来の心臓血管障害が予測されることが発見されてきて
いる。例えば、外見上健康な非喫煙者において全身性炎
症マーカーレベルが上昇していると、心筋梗塞の危険性
が増加していることが予測される。別の例として、先行
技術における示唆とは逆に、他の点では健康な喫煙者の
全身性炎症マーカーレベルが上昇していると、非致死性
心筋梗塞の危険性が増加していることが予測される。さ
らに別の例として、全身性炎症マーカーレベルが上昇し
ていると、将来の発作の可能性が増加していることが予
測される。
【0007】また、ある個人が、将来の心臓血管障害の
危険性を減少させる特定の治療薬剤の使用により、多か
れ少なかれ利益を得る公算は、個人における全身性炎症
レベルの基準値から決定することが可能であることも発
見されてきている。
【0008】さらに、全身性炎症マーカーの予測値は他
の予測物質とは独立しており、そして例えば、総コレス
テロールレベルおよび総コレステロール/HDL比由来の
危険因子に対し相加的である。したがって、全身性炎症
マーカーレベルはコレステロールレベルが測定された際
に測定されたものを単に再現しているのではない。
【0009】上述のように、これらの発見が新たな診断
試験につながってきている。したがって、本発明の1つ
の側面にしたがい、個人が、アテローム性動脈硬化疾患
と関連した心臓血管障害の危険性を減少させる薬剤を用
いた治療により利益を受けるであろう公算を評価するた
めの方法が提供される。該薬剤は、抗炎症薬剤、抗血栓
薬剤、抗血小板薬剤、フィブリン溶解薬剤、脂質減少薬
剤、直接的トロンビン阻害剤、および糖タンパク質IIb
/IIIa受容体阻害剤および細胞接着分子に結合し、そし
て白血球細胞がこうした分子に接着する能力を阻害する
薬剤(例えば、抗細胞接着分子抗体)からなる群より選
択されてもよい。(好ましい薬剤はアスピリンであ
る)。該方法を実施するため、個人における全身性炎症
マーカーレベルを得る。このレベルをその後、あらかじ
め決定された値と比較し、ここであらかじめ決定された
値と比較した全身性炎症マーカーレベルが、個人が該薬
剤を用いた治療により利益を得るであろう公算を示す。
該個人はその後、該薬剤を用いた治療により得るであろ
う純益に関して特徴付けてもよい。
【0010】あらかじめ決定された値は、単一の値で
も、複数の値でも、単一の範囲でも、または複数の範囲
でもよい。したがって、1つの態様において、あらかじ
め決定された値は、複数のあらかじめ決定されたマーカ
ーレベル範囲であり、そして比較段階は、個人のレベル
が、あらかじめ決定されたマーカーレベル範囲のどれに
属するか決定することを含む。好ましい態様において、
該個人は外見上健康である。いくつかの態様において、
該個人はまた、非喫煙者でもある。好ましい態様におい
て、全身性炎症マーカーは、C反応性タンパク質、サイ
トカインおよび細胞接着分子からなる群より選択され
る。最も好ましい態様において、全身性炎症マーカーは
C反応性タンパク質である。特に有用な結果が、このマ
ーカーで得られている。
【0011】全身性炎症マーカーがC反応性タンパク質
であるとき、好ましいあらかじめ決定された値は、約1
3/4(1.75) mg/血液lである。他の好ましいあらかじめ
決定された値は、約2 mg/血液lである。複数の範囲を使
用するとき、複数の範囲の1つが、約1 3/4(1.75) mg/
血液l未満であり、そして他の範囲が、約1 3/4(1.75)
mg/血液lより上であることが好ましい。全身性炎症マ
ーカーが細胞接着分子であるsICAM-1であるとき、好ま
しいあらかじめ決定された値は、約250 ng/血液mlであ
る。あらかじめ決定された値は、もちろん、選択された
特定のマーカーに依存するであろうし、そして個人が属
する患者集団の性質にさえ依存するであろう。これに関
しては以下にさらに詳述する。
【0012】上述のように、本発明は特に、将来の発作
または非致死性心筋梗塞を含む将来の心筋梗塞などの心
臓血管障害の、個人における危険性を減少させる薬剤を
用いた治療により、どの個人が優先的に利益を受けるで
あろうかを決定するのに適合している。本発明はまた、
例えば、新たな治療により、または副作用の高い危険性
プロフィールを持つ既知の治療により、利益を得る可能
性が最も高い個人を同定することによって、臨床試験の
候補集団および候補薬剤を用いた治療の候補集団の選択
も可能にする。したがって、本発明は、候補患者に関
し、ある治療の可能と思われる純益を評価する情報を提
供する。
【0013】本発明の他の側面にしたがい、外見上健康
な、非喫煙者の個人が将来心筋梗塞を発症させる危険性
プロフィールを特徴付けるための方法が提供される。該
方法は、該個人の全身性炎症マーカーレベルを得ること
を含む。マーカーレベルをその後、あらかじめ決定され
た値と比較し、そしてあらかじめ決定された値と比較し
たマーカーレベルに基づき、該個人が将来心筋梗塞を発
症させる危険性プロフィールを特徴付ける。本発明の前
の側面におけるように、あらかじめ決定された値は、単
一の値でも、複数の値でも、単一の範囲でも、複数の範
囲でもよい。1つの態様において、あらかじめ決定され
た値は、複数のあらかじめ決定されたマーカーレベル範
囲であり、そして比較段階は、個人のレベルが、あらか
じめ決定されたマーカーレベル範囲のどれに属するか決
定することを含む。好ましいマーカー、あらかじめ決定
された値などは上述のとおりである。
【0014】本発明のさらに別の側面にしたがい、個人
が、致死性心筋梗塞以外のアテローム性動脈硬化疾患に
関連する心臓血管障害を将来発症する危険性プロフィー
ルを特徴付けるための方法が提供される。個人における
全身性炎症マーカーレベルを得る。マーカーレベルを、
あらかじめ決定された値と比較する。その後、致死性心
臓血管事象以外のアテローム性動脈硬化疾患に関連する
心臓血管障害を将来は証する危険性プロフィールを、あ
らかじめ決定された値に比較したマーカーレベルに基づ
いて特徴付ける。あらかじめ決定された値は上述のとお
りでもよい。特徴付けられる個人はいかなる個人でもよ
いが、好ましくは外見上健康な個人である。外見上健康
な個人は喫煙者でも、または非喫煙者でもよい。好まし
いマーカーおよびあらかじめ決定された値は上述のとお
りである。1つの重要な態様において、心臓血管障害は
発作である。他の重要な態様において、心臓血管障害は
非致死性心筋梗塞である。他の重要な態様において、心
臓血管障害は末梢動脈疾患である。
【0015】本発明のさらに別の側面にしたがい、炎症
マーカーを、コレステロール分画と共に用い、個人が、
アテローム性動脈硬化症と関連する心臓血管障害を将来
発症する危険性プロフィールを特徴付ける方法が提供さ
れる。個人における全身性炎症マーカーレベルを得る。
マーカーレベルを、あらかじめ決定された値と比較し、
第一の危険値を確立する。個人におけるコレステロール
値もまた得る。個人におけるコレステロールレベルを、
第二のあらかじめ決定された値と比較し、第二の危険値
を確立する。その後、該個人が、心臓血管障害を発症さ
せる危険性プロフィールを、第一の危険値および第二の
危険値の組み合わせに基づいて特徴付ける。ここで、第
一の危険値および第二の危険値の組み合わせは、第一お
よび第二の危険値と異なる第三の危険値を確立する。特
に重要な態様において、第三の危険値は、第一および第
二の危険値のいずれよりも大きい。試験のために好まし
い個人、マーカーおよびあらかじめ決定された値は上述
のとおりである。心臓血管障害は、アテローム性動脈硬
化疾患と関連するいかなる心臓血管障害でもよいが、い
くつかの重要な態様において、心臓血管障害は非致死性
心筋梗塞または虚血性発作である。
【0016】本発明はまた、全身性炎症マーカーの検定
および説明書、および所望により、検定により決定され
るマーカーレベルを、将来心臓血管障害を発症させる危
険性、または上述の他の患者判定基準と相関させる数表
または色表などの関連資料を含むパッケージを含むキッ
トも意図する。重要な態様において、キットはまた、コ
レステロールの検定も含む。
【0017】本発明はまた、心臓血管障害を予防するた
め、抗炎症療法で被験者を治療する方法も含む。全身性
炎症マーカーレベルが正常を越えているが、それ以外は
抗炎症薬剤を必要とする症状が見られない被験者に、非
アスピリン抗炎症薬剤を投与する。抗炎症薬剤は、被験
者が将来心臓血管障害を発症させる危険性を下げるのに
有効な量で投与する。好ましい被験者は、慢性関節リウ
マチ、慢性背痛、自己免疫疾患、などの症状がないな
ど、現在抗炎症治療を必要としない外見上健康な被験者
である。
【0018】本発明はまた、細胞接着分子に結合し、そ
して白血球細胞がこうした分子に接着する能力を阻害す
る薬剤で被験者を治療し、心臓血管障害を予防する方法
も含む。こうした薬剤を被験者、好ましくは全身性炎症
マーカーレベルが正常を越えているが、それ以外はこう
した薬剤を必要とする症状が見られない被験者に投与す
る。薬剤は、被験者が将来心臓血管障害を発症させる危
険性を下げるのに有効な量として投与する。1つの態様
において、被験者は、すでに心臓発作または血管形成術
などの心臓血管事象を経験している。本態様において、
該薬剤は、さらなる損傷を制限する、またはそれぞれ心
筋梗塞後の、そして血管形成術後の再狭窄を予防するの
を補助することも可能である。他の重要な態様におい
て、被験者は慢性関節リウマチ、慢性背痛、自己免疫疾
患などの症状がないなど、現在抗炎症治療を必要としな
い、外見上健康な被験者である。
【0019】本発明のこれらのおよび他の側面は、本発
明の詳細な説明と共に、以下により詳細に記載されるで
あろう。発明の詳細な説明 本発明の主要な基本は、22,000人の外見上健康な男性の
間で行われた心臓血管疾患の一次予防における、アスピ
リンおよびベータ・カロテンの大規模無作為二重盲検プ
ラセボ管理試験である医師健康研究(Physicians' Heal
th Study)から得た証拠である。この試験において、根
底にある全身性炎症のマーカーであるC反応性タンパク
質の基準値が、多くの一連の脂質および非脂質危険因子
とは独立して、心筋梗塞および発作の将来の危険性を決
定することが見出された。特に、C反応性タンパク質の
基準値が最も高い個人は、将来心筋梗塞を発症させる危
険性が3倍増加し、そして将来発作を発症させる危険性
が2倍増加することが見出された(図1)。
【0020】さらに、医師健康研究のデータでは、この
炎症マーカーと関連付けられる将来の心筋梗塞および発
作の危険性は、そうでなければ総コレステロールおよび
HDLコレステロールの通常の評価により決定されてもよ
いものに対して相加的であるようである。本試験におい
て、C反応性タンパク質の予測値は、致死性事象と共に
非致死性事象にも存在し、長期間にわたり安定してお
り、そして喫煙者と共に非喫煙者にも存在していた。さ
らに、本試験のデータは、外見上健康な個人が予防薬ア
スピリンから期待することが可能な利益の度合いが、C
反応性タンパク質の基準値レベルに大部分依存している
ことを示す。さらに、これらのデータは、アテローム性
動脈硬化障害の予防および治療に用いられる他の治療薬
剤の利益は、根底にあるC反応性タンパク質のレベルに
依存して、異なる可能性があることを示す。これらのデ
ータはまた、他の炎症マーカーが、心筋梗塞および発作
の危険性を決定するのに重要な役割を有するかもしれな
い可能性を提起する。これが試験された。別の炎症マー
カー、可溶性細胞接着分子sICAM-1の血漿レベルに関す
る本試験から得られたデータは、他の炎症マーカーがア
テローム性動脈硬化症の危険性を予測する能力を示す。
【0021】1つの側面における本発明は、現在疾患の
証拠がない個人の間で、心筋梗塞および発作などのアテ
ローム性動脈硬化症と関連する心臓血管障害の危険性を
予測するための炎症マーカーの使用を記載する。したが
って、これらのデータは、すでに同定された危険性が高
い集団(喫煙者など)の間の、または安定したおよび安
定しない狭心症の患者など症候性虚血患者の間の危険性
を予測するのに、C反応性タンパク質などの炎症マーカ
ーを使用することに関する先の観察を、大きく拡張す
る。実際、C反応性タンパク質および他の急性期反応物
質のレベルが、急性虚血に続いて増加し、そしてタバコ
の消費と直接関連しているため、急性疾患集団または危
険性が高い集団の、以前の研究で観察された統計的関連
が偶然なのか、または短期の炎症性変化のためか、また
は他の危険因子、特に喫煙および高脂血症との相互関係
のためなのかは、不確実であった。
【0022】際立って対照的に、医師健康研究のデータ
は初めて、炎症マーカーが、現在健康なおよびそうでな
ければ危険性が低い個人の間の危険性を予測するのに、
致死性事象と共に非致死性事象を予測するのに、非喫煙
者の間の危険性を予測するのに、そして総およびHDLコ
レステロールのスクリーニングと関連付けられるものに
加え危険性を予測するのに有用であることを示してい
る。医師健康試験のデータはまた、初めて、心筋梗塞お
よび発作などのアテローム性動脈硬化事象の危険性を減
少させるよう設計された干渉の効能が、根底にある全身
性炎症の大きさの測定に基づいた度合いで異なることを
示している。
【0023】本発明は、以下の用語の簡単な説明を参照
するとよりよく理解されるであろう。「アテローム性動
脈硬化疾患に関連する心臓血管障害」には、心筋梗塞、
発作、狭心症および末梢動脈血管疾患が含まれる。アテ
ローム性動脈硬化疾患に関連する心臓血管障害には、静
脈血栓は含まない。
【0024】「外見上健康な」は本明細書に用いられる
際、心筋梗塞などの急性の不都合な心臓血管事象を以前
経験しなかった個人(すなわち、最初の不都合な心臓血
管事象により、第二の不都合な心臓血管事象の危険性が
上昇したのではない個人)を意味する。外見上健康な個
人はまた、そうでなければ疾患の症状を示さない。言い
かえると、こうした個人は、もし医学的専門家に診察さ
れるなら、健康であると特徴付けられるであろうし、そ
して疾患の症状がない。
【0025】「非喫煙」は本明細書に用いられる際、評
価時点で喫煙者でない個人を意味する。これは、まった
く喫煙したことがない個人も、過去に喫煙したが現在は
もう喫煙していない個人も含まれる。
【0026】心臓血管障害の危険性を減少させる薬剤に
は、抗炎症薬剤、抗血栓薬剤、抗血小板薬剤、フィブリ
ン溶解薬剤、脂質減少薬剤、直接的トロンビン阻害剤、
および糖タンパク質IIb/IIIa受容体阻害剤および細胞
接着分子に結合し、そして白血球細胞がこうした分子に
接着する能力を阻害する薬剤(例えば、抗細胞接着分子
抗体)からなる群より選択されるものを含む。
【0027】抗炎症性薬剤には、アルクロフェナック;
アルクロメタゾンジプロピオネート;アルゲストンアセ
トニド;アルファアミラーゼ;アムシナファル;アムシ
ナフィド;アムフェナックナトリウム;アミプリローズ
塩酸;アナキンラ;アニロラック;アニトラザフェン;
アパゾン;バルサラジド2ナトリウム;ベンダザック;
ベノキサプロフェン;ベンジダミン塩酸;ブロメライン
類;ブロペラモール;ブデソニド;カルプロフェン;シ
クロプロフェン;シンタゾン;クリプロフェン;クロベ
タゾールプロピオネート;クロベタゾンブチレート;ク
ロピラック;クロチカゾンプロピオネート;コルメタゾ
ンアセテート;コルトドキソン;デフラザコルト;デソ
ニド;デソキシメタゾン;デキサメタゾンジプロピオネ
ート;ジクロフェナックカリウム;ジクロフェナックナ
トリウム;ジフロラゾンジアセテート;ジフルミドンナ
トリウム;ジフルニサール;ジフルプレドネート;ジフ
タロン;ジメチルスルホキシド;ドロシノニド;エンド
リゾン;エンリモマブ;エノリカムナトリウム;エピリ
ゾール;エトドラック;エトフェナメート;フェルビナ
ック;フェナモール;フェンブフェン;フェンクロフェ
ナック;フェンクロラック;フェンドサール;フェンピ
パロン;フェンチアザック;フラザロン;フルアザコル
ト;フルフェナミン酸;フルミゾール;フルニソリドア
セテート;フルニキシン;フルニキシンメグルミン;フ
ルオコルチンブチル;フルオロメトロンアセテート;フ
ルクアゾン;フルルビプロフェン;フルレトフェン;フ
ルチカゾンプロピオネート;フラプロフェン;フロブフ
ェン;ハルシノニド;ハロベタゾールプロピオネート;
ハロプレドンアセテート;イブフェナック;イブプロフ
ェン;イブプロフェンアルミニウム;イブプロフェンピ
コノール;イロニダップ;インドメタシン;インドメタ
シンナトリウム;インドプロフェン;インドキソール;
イントラゾール;イソフルプレドンアセテート;イソキ
セパック;イソキシカム;ケトプロフェン;ロフェミゾ
ール塩酸;ロルノキシカム;ロテプレドノールエタボネ
ート;メクロフェナメートナトリウム;メクロフェナミ
ン酸;メクロリゾンジブチレート;メフェナム酸;メザ
ラミン;メセクラゾン;メチルプレドニゾロン;スレプ
タネート;モルニフルメート;ナブメトン;ナプロキセ
ン;ナプロキセンナトリウム;ナプロキソール;ニマゾ
ン;オルサラジンナトリウム;オルゴテイン;オルパノ
キシン;オキサプロジン;オキシフェンブタゾン;パラ
ニリン塩酸;ペントサンポリ硫酸ナトリウム;フェンブ
タゾンナトリウムグリセレート;ピルフェニドン;ピロ
キシカム;ピロキシカムシンナメート;ピロキシカムオ
ラミン;ピルプロフェン;プレドナゼート;プリフェロ
ン;プロドリン酸;プロクアゾン;プロキサゾール;ク
エン酸プロキサゾール;リメキソロン;ロマザリット;
サルコレックス;サルナセジン;サルサレート;サリシ
レート類;塩化サンギナリウム;セクラゾン;セルメタ
シン;スドキシカム;スリンダック;スプロフェン;タ
ルメタシン;タルニフルメート;タロサレート;テブフ
ェロン;テニダップ;テニダップナトリウム;テノキシ
カム;テシカム;テシミド;テトリダミン;チオピナッ
ク;チキソコルトルピバレート;トルメチン;トルメチ
ンナトリウム;トリクロニド;トリフルミデート;ジド
メタシン;グルココルチコイド類;ゾメピラックナトリ
ウムが含まれる。
【0028】抗血栓および/またはフィブリン溶解薬剤
には、プラスミノーゲン(プレカリクレイン、キニノー
ゲン類、因子XII、XIIIa、プラスミノーゲンプロアクチ
ベーター、および組織プラスミノーゲンアクチベーター
[TPA]との相互作用を介しプラスミンに)、ストレプト
キナーゼ;ウロキナーゼ;アニソイル化(Anisoylate
d)プラスミノーゲン・ストレプトキナーゼアクチベー
ター複合体;プロウロキナーゼ;(Pro-UK);rTPA(ア
ルテプラーゼまたはアクチバーゼ;rは組換え体(recom
binant)を示す);rPro-UK;アボキナーゼ;エミナー
ゼ;スレプターゼアナグレリド塩酸;ビバリルジン;ダ
ルテパリンナトリウム;ダナパロイドナトリウム;ダゾ
キシベン塩酸;エフェガトラン硫酸;エノキサパリンナ
トリウム;イフェトロバン;イフェトロバンナトリウ
ム;チンザパリンナトリウム;レタプラーゼ;トリフェ
ナグレル;ワーファリン;デキストラン類が含まれる。
【0029】抗血小板薬剤には、クロプリドグレル;ス
ルフィンピラゾン;アスピリン;ジピリダモール;クロ
フィブレート;ピリジノールカルバメート;PGE;グル
カゴン;抗セロトニン薬剤類;カフェイン;テオフィリ
ンペントキシフィリン;チクロピジン;アナグレリドが
含まれる。
【0030】脂質減少薬剤には、ゲムフィブロジル;コ
リスチラミン;コレスチポル;ニコチン酸;プロブコー
ルロバスタシン;フルバスタチン;シンバスタチン;ア
トルバスタチン;パラバスタチン;シリバスタチンが含
まれる。
【0031】直接的トロンビン阻害剤には、ヒルジン、
ヒルゲン、ヒルログ、アガトロバン、PPACK、トロンビ
ンアプタマーが含まれる。糖タンパク質IIb/IIIa受容
体阻害剤は、抗体および非抗体両方であり、そして制限
されるわけではないが、レオプロ(アブシキサマブ)、
ラミフィバン、チロフィバンを含む。
【0032】1つの好ましい薬剤はアスピリンである。
本発明の方法の実施において、個人において全身性炎症
マーカーレベルを得ることが必要とされる。全身性炎症
マーカーは、当業者によく知られている。全身性炎症マ
ーカーは、C反応性タンパク質、サイトカイン類、およ
び細胞接着分子からなる群より選択されることが好まし
い。サイトカイン類は当業者によく知られており、そし
てヒトインターロイキン1-17を含む。細胞接着分子は当
業者によく知られており、そしてインテグリン類、ICAM
-1、ICAM-3、BL-CAM、LFA-2、VCAM-1、NCAM、およびPEC
AMを含む。好ましい接着分子は可溶性細胞間接着分子
(sICAM-1)である。
【0033】個人に関する全身性炎症マーカーレベル
は、当業に認められるいかなる方法によって得てもよ
い。典型的には、該レベルは、体液中、例えば血液、リ
ンパ液、唾液、尿などの中のマーカーレベルを測定する
ことにより決定される。該レベルは、ELISAにより、ま
たは免疫検定またはマーカーの存在を測定する他の慣用
技術により、測定してもよい。慣用方法には、患者の体
液試料を測定のため商業的な実験室に送ることを含む。
【0034】本発明はまた、個人に関するマーカーレベ
ルをあらかじめ決定された値と比較することを含む。あ
らかじめ決定された値はさまざまな型であってもよい。
中央値および平均値のような、単一のカットオフ値でも
よい。ある定義された群の危険性が他の定義された群の
危険性の倍であるような、比較群に基づいて確立されて
もよい。例えば、試験集団が均等に(または不均等
に)、危険性が低い群、中程度の危険性の群および危険
性が高い群のような群、または、最も低い四分位が危険
性が最も低い個人であり、最も高い四分位が危険性が最
も高い個人であるような四分位に分割されるなど、範囲
であってもよい。
【0035】あらかじめ決定された値は、選択された特
定の集団に依存してもよい。例えば、外見上健康な非喫
煙者集団(検出可能な疾患がなく、そして心臓血管障害
歴を持たない)は、喫煙者集団または以前心臓血管障害
を経験した構成員の集団が持つであろうものとは、全身
性炎症マーカーの「正常」範囲が異なるであろう。した
がって、選択されるあらかじめ決定された値は、個人が
属するカテゴリーを考慮してもよい。適切な範囲および
カテゴリーは、当業者により、ルーチンの実験以上のも
のを行わず選択することが可能である。
【0036】細胞接着分子に結合し、そして白血球がこ
うした分子に接着する能力を阻害する薬剤には、ポリペ
プチド薬剤が含まれる。こうしたポリペプチドには、慣
用方法にしたがい調製されるポリクローナルおよびモノ
クローナル抗体が含まれる。こうした抗体はすでに当業
者に知られており、そして他のこうした抗体と共に抗IC
AM-1抗体が含まれる。重要なことに、当業によく知られ
るように、抗体分子の小さい一部分、パラトープのみが
抗体がそのエピトープに結合するのに関与している(一
般的には、Clark, W.R. (1986) The Experimental Foun
dations of Modern Immunology, Wiley & Sons, Inc.,
New York; Roitt, I. (1991) EssentialImmunology, 7
th Ed., Blackwell Scientific Publications, Oxford
を参照されたい)。例えば、pFc'およびFc領域は、完全
なカスケードのエフェクターであるが、抗原結合には関
与していない。pFc'領域が酵素で切断された、またはpF
c'領域を持たずに産生された、F(ab')2断片と称される
抗体は、本来の(intact)抗体の抗原結合部位を両方と
も保持している。同様に、Fc領域が酵素で切断された、
またはFc領域を持たずに産生された、Fab断片と称され
る抗体は、本来の抗体分子の抗原結合部位の1つを保持
している。さらに続けて、Fab断片は、共有結合した抗
体軽鎖およびFdと示される抗体重鎖の一部からなる。Fd
断片は抗体特異性の主要な決定因子であり(単一のFd断
片は、抗体特異性を改変することなく最大10個の異なる
軽鎖と結合することが可能である)、そしてFd断片は、
単離されてもエピトープ結合能を保持する。
【0037】当業によく知られるように、抗体の抗原結
合部分の中に、抗原のエピトープと直接相互作用する相
補性決定領域(CDR)、およびパラトープの三次構造を
維持する枠組み構造領域(Fr)がある(一般的には、Cl
ar, 1986; Roitt, 1991を参照されたい)。IgG免疫グロ
ブリンの重鎖Fd断片および軽鎖の両方に、それぞれ3つ
の相補性決定領域(CDR1からCDR3)により分離された4
つの枠組み構造領域(FR1からFR4)がある。CDR、特にC
DR3領域、そしてより詳細には重鎖CDR3は、抗体特異性
について主として原因となる。
【0038】哺乳類抗体の非CDR領域を、もとの抗体の
エピトープ特異性を維持したまま、同種または異種抗体
の同様の領域と置き換えてもよいことは、現在当業でよ
く立証されている。これは、非ヒトCDRをヒトFRおよび
/またはFc/pFc'領域に共有結合させ、機能する抗体を
産生した、「ヒト化」抗体の開発および使用において最
も明白に示されている。したがって、例えばPCT国際公
開WO 92/04381はヒト化マウスRSV抗体の産生および使用
を解説しており、この中で、マウスFR領域の少なくとも
一部がヒト起源のFR領域と置き換えられている。抗原結
合能力を持つ本来の抗体の断片を含む、こうした抗体
は、しばしば「キメラ」抗体と呼ばれる。
【0039】したがって、一般の当業者には明白であろ
うように、本発明はまた、F(ab')2、Fab、FvおよびFd断
片;Fcおよび/またはFrおよび/またはCDR1および/ま
たはCDR2および/または軽鎖CDR3領域が相同なヒトまた
は非ヒト配列と置き換えられているキメラ抗体;FRおよ
び/またはCDR1および/またはCDR2および/または軽鎖
CDR3領域が相同なヒトまたは非ヒト配列と置き換えられ
ているキメラF(ab') 2断片抗体;FRおよび/またはCDR1
および/またはCDR2および/または軽鎖CDR3領域が相同
なヒトまたは非ヒト配列と置き換えられているキメラFa
b断片抗体;およびFRおよび/またはCDR1および/また
はCDR2領域が相同なヒトまたは非ヒト配列と置き換えら
れているキメラFd断片抗体も提供する。本発明は、いわ
ゆる一本鎖抗体も含む。
【0040】したがって、本発明は、特異的に細胞接着
分子と結合する、非常に多くの大きさおよび型のポリペ
プチドを含む。これらのポリペプチドはまた、抗体技術
以外の供給源からも得てもよい。例えば、こうしたポリ
ペプチド結合薬剤は、容易に溶液中に、固定化型で、ま
たはファージディスプレイライブラリーとして調製する
ことが可能な、縮重ペプチドライブラリーより提供され
てもよい。1つまたはそれ以上のアミノ酸を含むペプチ
ドのコンビナトリアルライブラリーもまた、作成しても
よい。さらに、ペプチドおよび非ペプチド合成部分のラ
イブラリーも作成してもよい。
【0041】ファージディスプレイは、本発明にしたが
い有用である結合ペプチドを同定するのに、特に効果的
である可能性がある。簡潔には、ファージライブラリー
を調製し(例えば、m13、fdまたはラムダファージを使
用)、慣用技術を用いて4から約80アミノ酸残基の挿入
物をディスプレイさせる。挿入物は例えば、完全な縮重
または偏向系列(biased array)に相当してもよい。そ
の後、細胞接着分子に結合する、ファージ保有挿入物を
選択することができる。この過程を、細胞接着分子に結
合するファージの再選択を何サイクルか行うことにより
繰り返してもよい。過程を繰り返すことにより、ファー
ジが保有する特定の配列の濃縮につながる。DNA配列解
析を行い、発現されたポリペプチドの配列を同定しても
よい。細胞接着分子に結合する配列の最小直線部分を決
定してもよい。最小直線部分のすべてに加え、その上流
または下流に1つまたはそれ以上の付加的な縮重残基を
持つ部分を含む挿入物の部分を含む偏向ライブラリーを
用いて、この過程を繰り返してもよい。酵母ツーハイブ
リッドスクリーニング法もまた、細胞接着分子に結合す
るポリペプチドを同定するのに用いてもよい。したがっ
て、細胞接着分子、またはその断片を、ファージディス
プレイライブラリーを含むペプチドライブラリーをスク
リーニングし、細胞接着分子のペプチド結合パートナー
を同定しそして選択するのに用いてもよい。
【0042】好ましい体液は血液であり、そして好まし
いマーカーはC反応性タンパク質である。C反応性タンパ
ク質に関し、外見上健康な非喫煙者の集団の1つの重要
なカットオフ値は、1.75 mg/l(中央値)である。C反応
性タンパク質の他の重要なカットオフ値は、2.0 mg/l
(最も高い危険性の四分位)である。危険性を特徴付け
る中で、多くのあらかじめ決定された値を確立してもよ
い。C反応性タンパク質を使用する好ましい態様におい
て、上述の、そして以下の実施例にさらに詳述するカッ
トオフ値は、健康でない個人または喫煙者でC反応性タ
ンパク質レベルが研究された先行技術で示されたものよ
り、驚くほど低い。
【0043】現在、C反応性タンパク質検定用の試薬を
産生する商業的供給源がある。これらには、制限される
わけではないが、Abbot Pharmaceuticals(イリノイ州
アボットパーク)、CalBiochem(カリフォルニア州サン
ディエゴ)およびBehringwerke(ドイツ・マールブル
グ)が含まれる。炎症性サイトカインおよび細胞接着分
子測定の商業的供給源には、制限されるわけではない
が、R & D Systems(ミネソタ州ミネアポリス)、Genzy
me(マサチューセッツ州ケンブリッジ)およびImmunote
ch(メイン州ウェストブルック)が含まれる。
【0044】好ましい態様において、本発明は、本発明
に基づいて選択されたあらかじめ決定された値に特異的
な、そしてこのあらかじめ毛徹底された値に関し適切な
感度を有する新規キットまたは検定を提供する。したが
って、好ましいキットは、説明書または検定の結果に基
づき危険性を特徴付ける印刷資料と共に、例えば異なる
カットオフ値、特定のカットオフ値で異なる感度を含む
ことにより、現在商業的に入手可能なものとは異なるで
あろう。
【0045】上述のように本発明は、個人が将来の心臓
血管障害の危険性を減少させる薬剤を用いた治療により
利益を受けるであろう公算を評価する方法を提供する。
本方法は患者治療に、そしてまた新たな治療法の臨床開
発に重要な暗示を有する。医師は、患者に対する予想さ
れる純益に基づいて、患者治療の治療措置を選択する。
純益は、利益に対する危険性の比率から得られる。本発
明は干渉により利益を受ける可能性がより高い、ある個
人の選択を可能にし、それによって医師が治療措置を選
択するのを補助する。これには、より高い危険性プロフ
ィールの薬剤を使用する際、予想される利益の可能性が
増加している場合が含まれる可能性がある。同様に、臨
床研究者は、臨床試験のため、純益を得る可能性が高い
集団を選択したいと望む。本発明は、臨床研究者がこう
した集団を選択するのを補助することも可能である。臨
床研究者が現在、本発明を臨床試験の参加判定基準を決
定するのに使用するであろうことが期待される。
【0046】本発明の他の驚くべき側面において、全身
性炎症マーカーが、将来の不都合な心臓血管障害の既知
の予測物質とは独立した、予測値を有することが発見さ
れている。したがって、本発明は、以前他の予測物質を
用いて行われることが可能であった測定を、単に再現す
ることに関してはいない。その代わり、全身性炎症マー
カーは、先行技術の予測物質に付加的である。これは図
2および3に例示され、この中で本発明のデータを解析
し、総コレステロールレベルおよびC反応性タンパク質
レベル両方を考慮に入れ、個人の危険性プロフィールを
特徴付けている。図2は、総コレステロールおよびC反応
性タンパク質の高、中および低三分位と関連付けた将来
の心筋梗塞の相対危険性を示す。図3は同様に、総コレ
ステロール:HDL比およびC反応性タンパク質の高、中お
よび低三分位と関連付けた将来の心筋梗塞の相対危険性
を示す。非常に明白なように、危険性は相加的である。
【0047】本発明はまた、心臓血管障害を予防するた
め、被験者を抗炎症療法で治療する方法を含む。非アス
ピリン抗炎症薬剤を、全身性炎症マーカーレベルが正常
レベルより高い以外は抗炎症薬剤を必要とする症状を持
たない被験者に投与する。抗炎症薬剤は有効量投与す
る。
【0048】有効量は、医学的に望ましい結果を提供す
るに十分な抗炎症薬剤の投薬量である。有効量は、治療
される特定の疾患、治療される被験者の年齢および身体
状態、症状の重症度、治療期間、(あるとすれば)同時
に行われる療法の性質、投与の特定の経路および医療実
施者の知識および経験の範囲内の同様の要因により異な
るであろう。例えば、有効量は、個人が有する全身性炎
症マーカーレベルの異常な上昇の度合いに依存する可能
性がある。本発明の抗炎症薬剤を使用し、心臓血管障害
を予防することは、すなわち、これらを、心臓血管障害
を発症させる危険性がある被験者に予防的に使用するこ
とであると理解されなくてはならない。したがって、有
効量は、心臓血管障害の発症の危険性を下げる、遅らせ
る、または完全に予防することが可能な量である。薬剤
が細胞接着分子に結合し、そして白血球がこうした分子
に接着するのを阻害するものである場合、該薬剤は予防
的に用いても良いし、または、例えば心筋梗塞後または
血管形成術後など、急性環境で用いてもよい。薬剤が急
性環境で使用される際、こうした不都合な事象により典
型的に生じる1つまたはそれ以上の医学的に望ましくな
い結果を予防するのに用いられることが認識されるであ
ろう。心筋梗塞の場合には、薬剤は心筋梗塞の結果発症
する心臓血管組織への損傷を制限するのに用いてもよ
く、そして再狭窄の場合には、遮断の再発を阻害する、
予防するまたは遅らせるのに有効な量で使用してもよ
い。どちらの場合でも、これは白血球の浸潤および損傷
を受けた組織への白血球の移動を阻害し、白血球がさら
なる損傷および/または損傷に関連した合併症を生じさ
せる可能性があるのを阻害するのに十分な量である。
【0049】一般的に、活性化合物の用量は、1日0.01
mg/kgから1日1000 mg/kgであろう。50から500 mg/kgの
範囲の用量で、好ましくは経口で、そして1日1回または
数回の投与が適切であろうと期待される。より低い用量
は、静脈内投与など投与の他の形により生じるであろ
う。適用した最初の用量で被験者の反応が不充分である
場合、より高い用量(または異なる、より局所的な運搬
経路による事実上のより高い用量)を、患者の耐性が許
容する量まで使用してもよい。化合物の適切な全身レベ
ルを達成するために、1日複数の投与を意図してもよ
い。
【0050】投与される際、本発明の薬剤調製物は、薬
学的に許容される量および薬学的に許容される組成物で
適用される。こうした調製物は、慣例的に塩、緩衝剤、
保存剤、適合性の(compatible)キャリアー、および所
望により他の治療剤を含んでもよい。医薬品に使用する
際、塩は薬学的に許容されなければならないが、薬学的
に許容されない塩もまた、その薬学的に許容される塩を
調製するのに便宜的に用いてもよく、そして本発明の範
囲から除外されない。こうした薬理学的および薬学的に
許容される塩には、制限されるわけではないが、以下の
酸から調製されるものが含まれる:塩酸、臭化水素酸、
硫酸、硝酸、リン酸、マレイン酸、サリチル酸、クエン
酸、ギ酸、マロン酸、コハク酸、およびそれらに匹敵す
るものである。また、薬学的に許容される塩は、ナトリ
ウム、カリウムまたはカルシウム塩など、アルカリ金属
またはアルカリ土類塩として調製されてもよい。
【0051】抗炎症薬剤は、所望により薬学的に許容さ
れるキャリアーと組み合わせてもよい。「薬学的に許容
されるキャリアー」という用語は、本明細書で用いられ
る際、1つまたはそれ以上の、ヒトに投与するのに適し
た、適合性の固体または液体賦形剤(filler)、希釈剤
または被包基質を意味する。「キャリアー」という用語
は、天然または合成の有機または無機成分であって、こ
れと共に活性成分を組み合わせ、適用を容易にする前記
成分を意味する。薬剤組成物の構成要素もまた、望まし
い薬剤効能を実質的に損なうであろう相互作用がないよ
うな様式で、本発明の分子と、そして互いに、共に混合
することが可能である。
【0052】薬剤組成物はまた、塩中の酢酸;塩中のク
エン酸;塩中のホウ酸;および塩中のリン酸を含む、適
切な緩衝剤を含んでもよい。薬剤組成物はまた、所望に
より、塩化ベンザルコニウム;クロロブタノール;パラ
ベン類およびチメロサールなどの適切な保存剤を含んで
もよい。
【0053】非経口投与に適した組成物は、便宜的に、
好ましくはレシピエントの血液と等張である、抗炎症薬
剤の無菌水溶液調製物を含む。この水溶液調製物は、適
切な分散または湿潤剤および懸濁剤を用いた既知の方法
にしたがい、製剤化してもよい。無菌注射可能調製はま
た、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液のような、非毒
性非経口許容希釈剤または溶剤中の無菌注射可能溶液ま
たは懸濁物であってもよい。使用されてもよい許容され
る賦形剤(vehicle)および溶剤の中には、水、リンガ
ー溶液、および等張塩化ナトリウム溶液がある。さら
に、無菌不揮発性油を溶剤または懸濁溶媒として便宜的
に用いる。この目的のため、合成モノまたはジグリセリ
ド類を含め、いかなる刺激のない不揮発性油を用いても
よい。さらに、オレイン酸などの脂肪酸を注射可能調製
物中に用いてもよい。経口、皮下、静脈内、筋内などの
投与に適したキャリアー製剤化は、Remington's Pharma
ceutical Sciences, Mack Publishing Co.,ペンシルバ
ニア州イーストンに見ることが可能である。
【0054】さまざまな経口経路が利用可能である。選
択される特定の様式は、もちろん、選択される特定の薬
剤、治療される症状の重症度および治療効能に必要とさ
れる投薬量に依存するであろう。本発明の方法は、一般
的に言って、医学的に許容されるいかなる投与様式、す
なわち、臨床的に許容されない副作用を起こすことなく
活性化合物の有効レベルを産生するいかなる様式を用い
て実施してもよい。こうした投与様式には、経口、直
腸、局所、鼻、皮膚間、または非経口経路を含む。「非
経口」という用語は、皮下、静脈内、筋内、または注入
を含む。静脈内または筋内経路は、長期治療および予防
措置には特に適してはいる分けではない。しかし、これ
らは緊急事態には好まれる可能性がある。経口投与は、
患者に便利であると共に投薬計画にも便利であるため、
予防治療には好まれるであろう。
【0055】薬剤組成物は、便宜的に、単位投薬型で提
供されてもよく、そして薬剤業によく知られるいかなる
方法により調製してもよい。すべての方法は、抗炎症薬
剤を1つまたはそれ以上の付属成分を構成するキャリア
ーと共にする段階を含む。一般的に、組成物は均一にそ
して密接に抗炎症薬剤を液体キャリアー、細かく砕かれ
た固体キャリアー、または両方と共にし、そしてその後
必要であれば製品を成形することにより調製される。
【0056】経口投与に適した組成物は、それぞれ抗炎
症薬剤をあらかじめ決定された量含む、カプセル、錠
剤、薬用ドロップ(lozenge)などの分離単位として提
供されてもよい。他の組成物には、シロップ、エリキシ
ル剤(elixir)または乳剤などの、水溶液または非水溶
液中の懸濁物を含む。
【0057】他の運搬系は、時間放出、遅延放出または
持続放出運搬系を含んでもよい。こうした系は、抗炎症
薬剤投与の繰り返しを避け、被験者および医師の便利性
を増すことが可能である。多くの種類の放出運搬系が利
用可能であり、そして当業者に知られている。これらに
は、ポリ(ラクチド-グリコリド)、コポリオキサレー
ト、ポリカプロラクトン類、ポリエステルアミド類、ポ
リオルトエステル類、ポリヒドロキシブチル酸、および
ポリ無水物類などのポリマー基本系が含まれる。薬剤を
含む前述のポリマーの微小カプセルが、例えば、米国特
許第5,075,109号に記載されている。運搬系にはまた、
非ポリマー系も含まれる。すなわち、コレステロール、
コレステロールエステルなどのステロールおよびモノ、
ジおよびトリグリセリド類などの脂肪酸または中性脂肪
を含む脂質;ヒドロゲル放出系;シラスティック(syla
stic)系;ペプチドに基づく系;ワックスコーティン
グ;慣用結合剤および賦形剤(excipient)を用いた圧
縮錠剤;一部融合した移植物;およびそれらに匹敵する
ものである。特定の例には、制限されるわけではないが
(a)抗炎症薬剤が、米国特許第4,452,775号、第4,667,
014号、第4,748,034号および第5,239,660号に記載され
るもののようなマトリックス内に含まれる型である侵食
系および(b)米国特許第3,832,253号および第3,854,48
0号に記載されるようなポリマーから調節された速度で
活性構成要素が浸透する放散系が含まれる。さらに、ポ
ンプを基本とするハードウェア運搬系を使用してもよ
く、これらのいくつかは移植に適合している。
【0058】長期持続放出移植物の使用は、慢性疾患の
治療に特に適している可能性がある。本明細書に使用さ
れる際、長期放出は、移植物が少なくとも30日間、そし
て好ましくは60日間、活性成分の治療レベルを運搬する
よう構築されそして配置されていることを意味する。長
期持続放出移植物は一般の当業者によく知られ、そして
上述の放出系のいくつかを含む。
【0059】
【実施例】研究構成 医師健康研究は、心臓血管疾患および癌の一次予防にお
けるアスピリンおよびベータ・カロテンの無作為二重盲
検プラセボ管理2×2階乗試験である。
【0060】被験者採用 1982年に、総数22,071の心筋梗塞、発作、一過性虚血性
発作、または癌の病歴がない40から84歳の米国男性医師
を4つの治療群の1つに割り当てた:隔日325 mgのアスピ
リン(バファリン、Bristol-Myersにより提供)、隔日5
0 mgのベータ・カロテン(ルロチン、BASF社により提
供)、両方投与、またはどちらも無投与。医師健康研究
のアスピリン成分は1988年1月25日に最初に終了した。
これは主にアスピリン群の初めての心筋梗塞の危険性に
おいて、統計的に極端な44%の減少が見られたためであ
1。ベータ・カロテン成分は、計画された終了時点199
5年12月31日まで続けられた2
【0061】無作為化の前に、1982年8月および1984年1
2月の間の、すべての被験者に活性アスピリンを投与す
る16週間の追い込み期間中、潜在的に適した参加者に、
基準血液試料を提供するよう頼んだ。血液採取の説明書
と共にEDTAバキュテーナー(vacutainer)管を含む血液
収集キットを参加者に送った。EDTA試験管に血液を抜き
取り、試験管を遠心分離し、そして(提供された保冷パ
ックと共に)血漿を一晩の急送で送り返すよう参加者に
頼んだ。返送された標本を分注し、そして-80℃に保存
した。医師健康試験の22,071人の参加者の14,916人(68
%)が基準血漿試料を提供した。試験の14年の期間にわ
たり、保管中の標本が不注意に融解されたことはなかっ
た。
【0062】終点確認およびコントロールの選択 すべての報告された心筋梗塞、発作および静脈血栓の症
例に関し、病院の記録(そして致死性事象に関しては死
亡証明書および検死報告書)を要請した。報告された事
象を確認または誤りを証明するため、標準化した判定基
準を用いて医師の委員により記録を再検討した。終点を
再検討する委員は治療割り当てに関し盲検化された。
【0063】報告された心筋梗塞は、事象が世界保健機
関の症状判定基準に適したうえ、酵素の上昇または特徴
的な心電図変化が見られた場合確認された。無症状の心
筋梗塞は、日付が正確でない可能性があるため含まなか
った。冠状動脈疾患による死は、検死報告書、症状、死
の状況および冠状動脈疾患の病歴に基づいて確認され
た。報告された発作は、24時間以上または死ぬまで持続
した突然のまたは迅速な発症の神経学的損失を示す医学
的記録に基づき確認した。発作は、虚血性または出血性
に分類した。確認された発作の95%以上で、コンピュー
タ連動断層撮影が入手可能であった。報告された深部静
脈血栓は、陽性静脈造影研究または陽性超音波研究の文
書添付により確認された;超音波を伴わないインピーダ
ンスプレスチモグラフまたはドップラー試験によっての
み証拠提出された深部静脈血栓は確認されなかった。報
告された肺塞栓症は、陽性血管造影、または正常換気と
共に少なくとも2つの部分の灌流損傷を示す、完全な換
気灌流スキャンにより確証された。
【0064】適切な基準血漿試料を提供し、そして無作
為化後に確認された心筋梗塞、発作または静脈血栓を経
験した各参加者を、1人のコントロールと対にした。コ
ントロールは、基準血漿試料を提供し、そして症例が報
告された時点で心臓血管疾患を報告していない参加医師
であった。コントロールは、年齢(±1年)、喫煙習慣
(現在、過去またはまったくない)および無作為化から
の時間(6か月間隔)の適合判定基準を満たした研究参
加者から無作為に選択した。これらの方法を用い、我々
は543の症例および543のコントロールを、この予測的入
れ子(nested)症例・コントロール方式で評価した。
【0065】血漿試料の収集および実験室解析 それぞれの症例およびコントロールに関し、基準点で収
集し、そして保存した血漿を融解し、そして精製タンパ
ク質およびポリクローナル抗タンパク質抗体(Calbioch
em)に基づいた酵素結合免疫吸着検定(ELISA)を使用
し、C反応性タンパク質に関し検定した3。簡潔には、抗
体を用い、マイクロタイタープレートのウェルをコーテ
ィングし、そしてビオチン化C反応性タンパク質に加え
患者血漿を検定緩衝液(0.1%Tween-20および1%ウシ血
清アルブミンを含むリン酸緩衝生理食塩水)で1:700に
希釈する。競合後、過剰量を洗い落とし、そしてビオチ
ン化タンパク質の量をアビジンペルオキシダーゼ(Vect
astatin、Vector Laboratories、カリフォルニア州バー
リンゲーム)を添加することにより評価する。その後、
製造者により決定されたタンパク質濃度を用い、精製さ
れたタンパク質を標準として用いる。C反応性タンパク
質検定は、世界保健機関の第一国際参考標準を用いて標
準化し、そして0.5から2.5 mg/lの間の標準参考範囲で
0.08 ug/μlまでの感度を有する。総およびHDLコレステ
ロール、トリグリセリド、リポタンパク質(a)、総血
漿ホモシステイン、フィブリノーゲン、D-二量体、およ
び内因性組織プラスミノーゲンアクチベーター(tPA)
抗原を測定するのに使用される方法は、別に記載されて
いる4-8
【0066】体系的な偏向の可能性を減少させ、そして
検定間の変動を減少させるため、対の中で症例の位置を
無作為に変化させ、盲検対で血液標本を解析した。検定
間のC反応性タンパク質の変動の平均係数は4.2%だっ
た。
【0067】統計解析 基準危険因子の平均または比率を症例およびコントロー
ルに関し計算した。平均におけるすべての差異の有意性
は、スチューデントt検定を使用して試験し、比率にお
けるすべての差異の有意性は、カイ二乗統計量を用いて
試験した。C反応性タンパク質レベルは非対称であるた
め、中央値レベルはコンピューターで計算し、そして症
例およびコントロールの間の中央値のすべての差異の有
意性はウィルコクソン順位和検定を用いて評価した。C
反応性タンパク質の幾何学的平均もまた対数変換しほぼ
正規分布にした後、コンピューターで計算した。傾向に
関する試験を用い、C反応性タンパク質のレベルの増加
と将来の血管疾患の危険性とのすべての関係を、サンプ
ルをコントロール値の分布により定めた四分位数に分け
た後、評価した。適合する変数を説明する条件付ロジス
ティック回帰モデルを用い、そして無作為化治療割り当
て、体重指数、糖尿病、高血圧歴および冠状動脈疾患の
両親の病歴をコントロールし、調節した推定値を得た。
同様のモデルを使用して、総およびHDLコレステロー
ル、トリグリセリド、リポタンパク質(a)、tPA抗体、
D-二量体およびホモシステインの測定基準レベルを調節
してもよい。アスピリンがこれらの関係に影響するかを
評価するため、無作為化アスピリン割り当ての終結した
日である1988年1月25日以前に起こった、すべての心筋
梗塞事象に関し解析を繰り返した。すべてのP値は両側
(two-tailed)であり、信頼区間は95%レベルで計算し
た。
【0068】結果 表1は、実験協力者に特有のベースラインを示す。予想
通り、後に心筋梗塞を発症した者は、血管病でなかった
者よりも、高血圧症、高脂血症の履歴または冠状動脈疾
患の親の履歴を有すると考えられた。同様に、後に発作
を発症した者は、高血圧である可能性がより高い。適合
させるために、症例および対照において年齢および喫煙
は同様であった。
【0069】
【表1】
【0070】ベースラインC反応性タンパク質の幾何平
均および中央値レベルは、後に何等かの血管症状を示し
た者の間で、示さなかった者と比較して有意に高かった
(P<0.001)。症例と対照との間の差は、後に心筋梗塞
を発症した者で最大であったが(1.51 mg/リットル対
1.13 mg/リットル,P<0.001)、発作についても(P=
0.03)、特に、虚血性病因の者についても有意であった
(P=0.02)。対照的に、C反応性タンパク質レベルは、
後に静脈血栓症を発症した者の間でほとんど増加しなか
った(P=0.34)(表2)。
【0071】
【表2】
【0072】始めて心筋梗塞を発症する相対危険度は、
ベースラインC反応性タンパク質の四分位数それぞれの
増加とともに有意に増加し(四分位数にわたるトレンド
のP<0.001)、最高の四分位数の者は、最低の者よりも
ほぼ3倍高い将来の心筋梗塞の危険度を有した(相対危
険度=2.9,95パーセント信頼区間1.8〜4.6,P<0.00
1)(表3)。同様に、最高のベースラインC反応性タン
パク質レベルの者は、将来虚血性発作を発症する危険度
が2倍であった(相対危険度=1.9,95パーセント信頼区
間1.1〜3.3,P=0.02)。静脈血栓症については、有意
の関係が認められなかった。非致命的結果に限定された
分析での知見は同様であった。
【0073】
【表3】
【0074】C反応性タンパク質のベースラインレベル
の増加が、後期血栓症よりもむしろ初期血栓症に関係し
ていたかどうか評価するために、本発明者は、何年もの
追跡による心筋梗塞の分析を重ねた。C反応性タンパク
質の最高の四分位数に関係した将来の心筋梗塞の相対危
険度(最低の四分位数と比較される)は、最初の2年以
内の追跡中に見られた症状についての2.4から実験追跡
までの6年間またはそれ以上に見られた症状についての
3.2までの範囲であった(表4)。同様に、C反応性タン
パク質の一つの四分位数に関係した将来の心筋梗塞の相
対危険度は、長期間にわたって安定であった(図4)。
【0075】
【表4】
【0076】喫煙者は、非喫煙者よりも有意に高いC反
応性タンパク質の中央値レベルを有した(2.20 mg/リ
ットル対1.19 mg/リットル,P<0.001)。喫煙状態ご
とに適合させるために、本発明者は、喫煙による混乱の
可能性を最小限にした。しかしながら、効果変更につい
て評価するために、本発明者は、群を非喫煙者に限定し
て分析を繰返した。表3で示されたように、非喫煙者の
間での将来の心筋梗塞の相対危険度は、C反応性タンパ
ク質の四分位数それぞれの増加とともに有意に増加した
(Pトレンド<0.001)。同様に、心筋梗塞の危険度に対
するC反応性タンパク質の長期効果は、実際上、非喫煙
者の間で一致した(表4)。
【0077】C反応性タンパク質と心筋梗塞との間の関
係は、体重指数、糖尿病、高血圧症、早発冠状動脈疾患
の家族履歴、総コレステロール、HDLコレステロール、
トリグリセリド類、リポタンパク質(a)、tPA抗原、D-
二量体、フィブリノーゲンまたはホモシステインについ
て調整された分析でほとんど変化しなかった(表5)。
【0078】
【表5】
【0079】心筋梗塞に対するアスピリンの有益な効果
がベースラインC反応性タンパク質レベルによって異な
ったかどうか評価するために、本発明者は、無作為のア
スピリン処置の終了日である1988年1月25日以前に見ら
れた症状についてこれら分析を繰返した。
【0080】アスピリンかまたはプラシーボに無作為に
割当てられた協力者についてのC反応性タンパク質の四
分位数それぞれの増加とともに増加した将来心筋梗塞を
発症する危険度、および心筋梗塞の発症率は、C反応性
タンパク質の四分位数全部についてアスピリン群でより
低かった(図5)。しかしながら、心筋梗塞の予防に対
するアスピリンの有益な効果の大きさは、ベースライン
C反応性タンパク質レベルに直接的な関係があった。具
体的に、無作為のアスピリン割当ては、最高の四分位数
のベースラインC反応性タンパク質レベルの協力者の中
での心筋梗塞の危険度の大きな且つ統計学的に有意の減
少に関係した(危険度減少=55.7パーセント,P=0.0
2)。しかしながら、最低の四分位数のベースラインC反
応性タンパク質レベルの協力者の間では、アスピリンに
関係した危険度の減少ははるかに小さく、もはや統計学
的に有意ではなかった(危険度減少=13.9パーセント,
P=0.77)。これら効果は、アスピリンの明らかな利点
が、炎症危険度の四分位数それぞれの減少とともに大き
さが減少したように、四分位数にわたって直線状であっ
た(図5)。この知見は、他の冠状動脈危険因子につい
て更に調整後に本質的に未変化のままであり、アスピリ
ン群への割当てとベースラインC反応性タンパク質レベ
ルとの相互作用(対数変換された連続変数として処理さ
れる)は統計的に有意であった(P=0.048)。
【0081】Physician Health Study からのデータ
も、C-RPなどの炎症の測定値が、全身性アテローム性動
脈硬化症のもう一つの臨床症状である末梢動脈疾患を発
症する将来の危険度を予測することを示している。例え
ば、2.0 mg/リットルを越えるC-RPのベースラインレベ
ルの者は、より低いレベルの者が将来末梢動脈疾患を発
症する危険度の2倍であった。更に、これらデータにお
いて、外科的介入を必要とするのに充分に重症の末梢動
脈疾患を発症する危険度は、C-RPの最高のベースライン
レベルの者で4倍増加した。
【0082】C反応性タンパク質が、コレステロールレ
ベルに関係したものに加えて危険度を予測するものであ
りうるかどうか評価するために、一連の積重ねの分析を
更に行なった。これに関して、C反応性タンパク質は、
総コレステロールのレベルが低い者でも高い者でも、そ
して総コレステロール対HDLコレステロール比が低い者
でも高い者でも、将来の心筋梗塞の危険度を予測するこ
とが判った。最後に、C反応性タンパク質の作用がコレ
ステロールの作用に相加的であるかどうか研究するため
に、本発明者は、実験対象がコレステロール、更にはC
反応性タンパク質の三分位数(低、中または高)を特徴
とする更に別の分析を行なった。実験対象が総コレステ
ロール対HDLコレステロール比の三分位数を特徴とする
同様の分析を行なった。図2および3で示されたように、
C反応性タンパク質に関係した心筋梗塞の危険度は、脂
質パラメーター単独の危険度に相加的であると考えられ
る。
【0083】試験された集団の実際のC反応性レベルを
図6のグラフで示す。対数正規化C反応性タンパク質レベ
ルを図7で示すが、これは、本実験集団での正規ベル状
曲線分布を明示している。平均C反応性タンパク質は1.7
5で、標準偏差は2.2であった。対数C反応性タンパク質
の平均は約0.1で、標準偏差は約1であった。全身性炎症
のもう一つのマーカーである可溶性細胞間接着分子(sI
CAM-1)の将来心臓血管病を引き起こす相対能力も評価
された。表6は、s-ICAM-1のベースラインレベルによる
将来の心筋梗塞の相対危険度(RR)を示す。統計学的に
有意の関係が認められた。s-ICAMと心筋梗塞との間の関
係も、体重指数、糖尿病、早発冠状動脈疾患の家族履
歴、高脂血症、および高血圧症履歴について調整された
分析でほとんど変化しない。
【0084】
【表6】
【0085】考察 これら期待されるデータは、見掛上健康な者の間でのベ
ースラインC反応性タンパク質レベルが、最初の心筋梗
塞および虚血性発作の危険度を予測することを示してい
る。更に、C反応性タンパク質に関係した動脈血栓症の
危険度は長期間にわたって安定であって、喫煙、体重指
数、血圧、総およびHDLコレステロール、トリグリセリ
ド、リポタンパク質(a)、tPA抗原、D-二量体、フィブ
リノーゲンまたはホモシステインを含めた他の因子によ
って変更されなかった。これらデータにおいて、C反応
性タンパク質に関係した将来の心筋梗塞の危険度は、総
コレステロールかまたは総コレステロール対HDLコレス
テロール比に関係した危険度に相加的であると考えられ
る。対照的に、最初の心筋梗塞の危険度を減少させる場
合のアスピリンの利点は、C反応性タンパク質レベルの
減少とともに有意に減少し、この薬剤が抗炎症性も抗血
小板性も有するような興味を引く知見であった。最後
に、静脈血栓塞栓症については有意の関係がなく、血管
危険度と炎症の関係が動脈循環に限定されるかもしれな
いことを示唆した。本発明者はまた、将来の心筋梗塞の
危険度と全身性炎症のもう一つの尺度sICAM-1との間に
有意の関係を認めた。
【0086】血液試料はベースラインで集められたの
で、本発明者は、急性虚血がC反応性タンパク質レベル
に影響を与える可能性を除外することができる。更に、
認められた統計学的に有意の関係は非喫煙者の間にもあ
り、血管危険度に対するC反応性タンパク質の作用が単
純にタバコ消費の結果ではないことを示した。9,10
たがって、見掛上健康な者の間での心筋梗塞および発作
の将来の危険度にベースラインC反応性タンパク質レベ
ルを関連させた本発明者の期待されるデータは、急性疾
病患者12、症候性冠状動脈疾患の患者11または主として
タバコ消費による高危険度の者の実験からの先の知見を
ますます拡大する。9 更に、これらデータにおいて、C
反応性タンパク質の作用は、多数の脂質および非脂質危
険因子とは無関係であった。
【0087】C反応性タンパク質がアテローム性動脈硬
化症に関係する機序は不明である。Chlamydia pnuemoni
ae、Heliobacter pylori、Herpes simplex ウイルスま
たはサイトメガロウイルスに先に感染することが、C反
応性タンパク質によって検出される慢性炎症の原因であ
るかもしれない。13-19 C反応性タンパク質が、アテロ
ーム性動脈硬化症プラーク中へのマクロファージおよび
単球の補充に関係した細胞性サイトカインであるインタ
ーロイキン-620の代わりであることも考えられる。21
更に、C反応性タンパク質は、血液凝固の開始において
重要な膜糖タンパク質である組織因子を単球に発現させ
ることができる。22 最後に、喫煙に従属的な気管支炎
症は、C反応性タンパク質を血管危険度に関係させた先
の実験で見られた関係の原因であるということを仮定し
た。9 これに関して、C反応性タンパク質の作用が非喫
煙者の中に存在するという本発明者の知見は、気管支炎
症をあまり適当でない機序にしている。更に、C反応性
タンパク質の作用が長期間にわたって安定であるという
知見は、凝血への急性作用が考えられないことを示唆す
る。
【0088】C反応性タンパク質およびアスピリンの相
互関係に関する本発明者のデータは、慎重に考慮すべき
価値がある。Physicians' Health Study では、アスピ
リンは最初の心筋梗塞の危険度を44パーセントまで減少
させた。1 本知見は、最初の心筋梗塞に対するアスピリ
ンの作用が、最高のベースラインC反応性タンパク質レ
ベルの者の中で最大であったこと、およびこの炎症マー
カーの濃度の減少とともにその利点の大きさが有意に減
少したことを示している。
【0089】いくつかの結論を得ることができる。第一
に、見掛上健康な者の中で、C反応性タンパク質によっ
て評価される炎症のベースラインレベルは、最初の心筋
梗塞および虚血性発作の危険度を、他の危険因子とは無
関係に予測する。第二に、ベースラインC反応性タンパ
ク質レベルは、アテローム性動脈硬化症とは概して関係
がない血管症状である静脈血栓症と無関係である。第三
に、C反応性タンパク質は、不安定狭心症の患者につい
て従来示されているような短期マーカーでないだけでな
く、6年後またはそれ以上で見られる症状についても、
危険度の長期マーカーではない。この知見は、炎症作用
が慢性経過によって媒介されると考えられることを示唆
し、ベースラインで検出されない急性疾患が、認められ
た作用の原因であるという可能性を排除する。第四に、
これらデータは、C反応性タンパク質の評価が、総コレ
ステロールおよび総コレステロール対HDLコレステロー
ル比のレベルによって規定される評価に加えて、アテロ
ーム性動脈硬化症危険度を予測する本発明者の能力に加
わることができることを示唆する。最後に、アスピリン
の利点は、潜伏性炎症によって変更されると考えられ
る。
【0090】
【表7】
【0091】
【0092】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、C反応性タンパク質の基準値レベルに
したがった研究集団における、初めての心筋梗塞の相対
危険性を示すグラフである。すべての研究被験者および
/または非喫煙者に関し、データを示している。
【図2】 図2は、総コレステロールおよびC反応性タン
パク質の高、中および低三分位数(tertile)と関連付
けた将来の心筋梗塞の相対危険性を示すグラフである。
【図3】 図3は、総コレステロール:HDLコレステロー
ル比およびC反応性タンパク質の高、中および低の三分
位数と関連付けた将来の心筋梗塞の相対危険性を示すグ
ラフである。
【図4】 図4は、数年の追跡研究による、基準値C反応
性タンパク質のそれぞれの増加する四分位数(quartil
e)と関連付けた、初めての心筋梗塞の相対危険性(お
よび95%信頼区間)を示すグラフである。
【図5】 図5は、アスピリンまたはプラセボ療法に無
作為に割り当てることにより階層化した、C反応性タン
パク質の基準値と関連付けた初めての心筋梗塞の相対危
険性を示すグラフである。解析は、医師健康研究(Phys
icians' HealthStudy)のアスピリン成分を非盲検化す
る以前に起こった事象に限る。アスピリン使用と関連付
けられる心筋梗塞の危険性の減少は、C反応性タンパク
質の第一の(最も低い)四分位では13.9%であり、第二
の四分位では33.4%であり、第三の四分位では46.3%で
あり、第四の(最も高い)四分位では55.7%であった。
【図6】 図6は、実施例1において研究された集団にお
けるC反応性タンパク質レベルの分布を示すグラフであ
る。
【図7】 図7は、図6のC反応性タンパク質レベルを対
数正規化した際、発生する正常なベル型曲線分布を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 29/00 A61P 29/00 (72)発明者 ヘネッケンズ,チャールズ・エイチ アメリカ合衆国マサチューセッツ州01760, サウス・ナティック,フィリップス・ポン ド・ロード 8 Fターム(参考) 4C084 AA17 NA05 NA10 NA14 ZA361 ZA451 ZB112 4C086 AA01 AA02 DA17 MA01 MA04 NA05 NA14 ZA36 ZA45 ZB11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心臓血管障害の危険度を減少させるため
    に、正常より高いレベルの全身性炎症のマーカーを有す
    る対象に投与するための医薬組成物であって、将来心臓
    血管障害を発症する対象の危険度を低下させる有効量の
    非アスピリン抗炎症薬を含む、前記医薬組成物。
  2. 【請求項2】 対象が、抗炎症薬を要求する症状が他に
    ない、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】 対象が見かけ上健康である、請求項1に
    記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】 薬剤が、アルクロフェナック;アルクロ
    メタゾンジプロピオネート;アルゲストンアセトニド;
    アルファアミラーゼ;アンシナファル;アンシナフィ
    ド;アンフェナックナトリウム;アミプリローズ塩酸;
    アナキンラ;アニロラック;アニトラザフェン;アパゾ
    ン;バルサラジド二ナトリウム;ベンダザック;ベノキ
    サプロフェン;ベンジダミン塩酸;ブロメライン類;ブ
    ロペラモール;ブデソニド;カルプロフェン;シクロプ
    ロフェン;シンタゾン;クリプロフェン;クロベタゾー
    ルプロピオネート;クロベタゾンブチレート;クロピラ
    ック;クロチカゾンプロピオネート;コルメタゾンアセ
    テート;コルトドキソン;デフラザコルト;デソニド;
    デソキシメタゾン;デキサメタゾンジプロピオネート;
    ジクロフェナックカリウム;ジクロフェナックナトリウ
    ム;ジフロラゾンジアセテート;ジフルミドンナトリウ
    ム;ジフルニサール;ジフルプレドネート;ジフタロ
    ン;ジメチルスルホキシド;ドロシノニド;エンドリゾ
    ン;エンリモマブ;エノリカムナトリウム;エピリゾー
    ル;エトドラック;エトフェナメート;フェルビナッ
    ク;フェナモール;フェンブフェン;フェンクロフェナ
    ック;フェンクロラック;フェンドサール;フェンピパ
    ロン;フェンチアザック;フラザロン;フルアザコル
    ト;フルフェナミン酸;フルミゾール;フルニソリドア
    セテート;フルニキシン;フルニキシンメグルミン;フ
    ルオコルチンブチル;フルオロメトロンアセテート;フ
    ルクアゾン;フラービプロフェン;フルレトフェン;フ
    ルチカゾンプロピオネート;フラプロフェン;フロブフ
    ェン;ハルシノニド;ハロベタゾールプロピオネート;
    ハロプレドンアセテート;イブフェナック;イブプロフ
    ェン;イブプロフェンアルミニウム;イブプロフェンピ
    コノール;イロニダップ;インドメタシン;インドメタ
    シンナトリウム;インドプロフェン;インドキソール;
    イントラゾール;イソフルプレドンアセテート;イソキ
    セパック;イソキシカム;ケトプロフェン;ロフェミゾ
    ール塩酸;ロルノキシカム;ロテプレドノールエタボネ
    ート;メクロフェナメートナトリウム;メクロフェナミ
    ン酸;メクロリゾンジブチレート;メフェナム酸;メザ
    ラミン;メセクラゾン;メチルプレドニゾロン;スレプ
    タネート;モルニフルメート;ナブメトン;ナプロキセ
    ン;ナプロキセンナトリウム;ナプロキソール;ニマゾ
    ン;オルサラジンナトリウム;オルゴテイン;オルパノ
    キシン;オキサプロジン;オキシフェンブタゾン;パラ
    ニリン塩酸;ペントサンポリ硫酸ナトリウム;フェンブ
    タゾンナトリウムグリセレート;ピルフェニドン;ピロ
    キシカム;ピロキシカムシンナメート;ピロキシカムオ
    ラミン;ピルプロフェン;プレドナゼート;プリフェロ
    ン;プロドリン酸;プロクアゾン;プロキサゾール;ク
    エン酸プロキサゾール;リメキソロン;ロマザリット;
    サルコレックス;サルナセジン;サルサレート;塩化サ
    ンギナリウム;セクラゾン;セルメタシン;スドキシカ
    ム;スリンダック;スプロフェン;タルメタシン;タル
    ニフルメート;タロサレート;テブフェロン;テニダッ
    プ;テニダップナトリウム;テノキシカム;テシカム;
    テシミド;テトリダミン;チオピナック;チキソコルト
    ルピバレート;トルメチン;トルメチンナトリウム;ト
    リクロニド;トリフルミデート;ジドメタシン;グルコ
    コルチコイド類;ゾメピラックナトリウムから成る群よ
    り選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬
    組成物。
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