JP2003127445A - サーマルプリンタ - Google Patents

サーマルプリンタ

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JP2003127445A JP2001322491A JP2001322491A JP2003127445A JP 2003127445 A JP2003127445 A JP 2003127445A JP 2001322491 A JP2001322491 A JP 2001322491A JP 2001322491 A JP2001322491 A JP 2001322491A JP 2003127445 A JP2003127445 A JP 2003127445A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数の増加や用紙補給/交換作業性の悪
化を防止しつつ、印字作業中、サーマルプリンタの印字
部を閉位置に固定的に係止できるようにする。 【解決手段】 サーマルプリンタ10は、印字作業の
間、プラテン18を作用位置に解除可能に係止する係止
機構として、プラテン18に軸線方向移動自在に連結さ
れる一対の軸受部材44と、それら軸受部材44をプラ
テン18に対し軸線方向へ弾性的に付勢する一対の弾性
部材56と、第1支持部材14に設けられ、プラテン1
8が作用位置にあるときに、両弾性部材56の付勢力下
で、両軸受部材44に脱離可能に係合してそれら軸受部
材44を所定位置に固定的に保持する一対の受容部分4
8とを備える。各軸受部材44は、プラテン回転軸線1
8aを中心とした錐体状輪郭を有する外輪部分44aを
備える。各受容部分48は、軸受部材44の外輪部分4
4aの錐体状輪郭に適合する凹面輪郭を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルプリンタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】サーマルヘッドとプラテンとを有する感
熱式印字部を備えたサーマルプリンタは、部品点数が比
較的少なく小形化が容易であるため、キャッシュレジス
ター、携帯型端末装置、ATM等の併設プリンタとして
広く採用されている。この種のサーマルプリンタにおい
て、ロール形態で装填される印刷用紙(すなわちロール
紙)の補給/交換作業を容易にするために、互いに開閉
動作可能に組み合わされる一対の支持部材にサーマルヘ
ッドとプラテンとを個別に搭載して、開閉可能な印字部
を構成したものが知られている。このような開閉可能な
印字部を有するサーマルプリンタは、補給/交換した新
たなロール紙を印字待機状態にセットする際に、両支持
部材を開いてサーマルヘッドとプラテンとを互いに十分
に離隔した状態で、例えばプラテンにロール紙の用紙前
端部分を載せ、次いで両支持部材を閉じることにより、
容易かつ迅速に用紙セットできる利点を有する。
【0003】上記した開閉可能な印字部を有するサーマ
ルプリンタでは、印字部及び一対の支持部材を閉じてい
る間、安定した印字作業を遂行できるように、サーマル
ヘッドとプラテンとを予め定めた相対的位置関係に保持
することが要求される。特に、回転するプラテンに対し
固定的に配置したサーマルヘッドの多数の発熱体を電気
的に走査して印字を行うラインサーマルプリンタでは、
サーマルヘッドとプラテンとの間に印字作業に要する所
定の接触圧力を確保しなければならず、したがって上記
した印字部開閉構造を有する場合、印字部及び一対の支
持部材を閉じている間に、そのような接触圧力を維持し
つつ印字部を閉位置すなわち作用位置に固定的に保持す
ることが必要となっている。そこで、印字部開閉型のサ
ーマルプリンタは一般に、印字作業の間、印字部及び一
対の支持部材を閉位置に固定的かつ解除可能に係止する
ための係止機構を備えている。このような係止機構とし
ては、揺動式フック等の専用の係合部材を用いるもの
(例えば特開平5−104818号公報参照)や、サー
マルヘッドとプラテンとの間の接触圧力を利用するもの
(例えば特表平8−505576号公報参照)が知られ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の印字部開閉型サ
ーマルプリンタにおける上記した係止機構において、揺
動式フック等の専用の係合部材を用いる場合には、部品
点数の増加によりプリンタの全重量が増加したり、係合
部材自体の耐久性及び作動信頼性を確保するために製造
コストが上昇したりする危惧がある。またこの構成で
は、作業者が、係合部材による支持部材同士の係止作用
を解除する手操作と、係止解除後に一対の支持部材を開
く手操作とを段階的に(例えば両手を利用して)行う必
要があり、ロール紙の補給/交換に時間を消費する課題
がある。
【0005】特に、揺動式フックが、サーマルヘッドを
支持する第1の支持部材に取り付けられて、第2の支持
部材に回転自在に支持されたプラテンの軸部に解除可能
に係合する係合部材として構成される場合は、揺動式フ
ックとプラテン軸部との円滑な係合/離脱を可能にする
ために、揺動式フックに係留されている状態でプラテン
軸部が第1支持部材に対して若干の遊びを有することが
好ましい。しかし、このようなプラテン軸部の遊びは、
印字作業中にサーマルヘッドとプラテンとの相対的位置
ずれを引き起こして、印字品質に影響を及ぼす懸念を生
じる。
【0006】さらにこの構成では、印字部を作用位置に
保持している間に、サーマルヘッドからプラテンに負荷
される接触圧力や、プラテン駆動源からプラテン軸部に
負荷される剪断力が、プラテン軸部から揺動式フックに
伝達されるので、揺動式フックは、その回動中心からプ
ラテン係合点までの距離が大きい場合は特に、強化金属
等の剛性材料から作製される必要がある。このような剛
性材料の使用は、サーマルプリンタの重量や製造コスト
の増加の要因となり得る。
【0007】また、サーマルヘッドとプラテンとの間の
接触圧力を利用して印字部を閉位置すなわち作用位置に
解除可能に係止する構成では、プラテンが作用位置にあ
る間、この接触圧力が印字部及び一対の支持部材を閉位
置に保持する方向へ作用するように、サーマルヘッドと
プラテンとが相対的に位置決めされるので、両支持部材
を開放しようとする際に、この接触圧力に抗してサーマ
ルヘッドとプラテンとを解離させなければならない。そ
の結果、印刷用紙の補給/交換作業の都度、過剰な労力
が消費されることになり、作業性の悪化やプリンタ構成
部品の劣化促進が懸念される。
【0008】したがって本発明の目的は、開閉可能な印
字部を有するサーマルプリンタにおいて、部品点数の増
加、製造コストの上昇、用紙補給/交換作業性の悪化等
の不都合を生じることなく、印字作業の間、一対の支持
部材を閉じた状態に固定的に係止できるとともに、印字
部のサーマルヘッドとプラテンとを作用位置に確実かつ
安定的に保持できる新規で有用な係止機構を備え、以っ
て安定した印字作業を遂行できる高性能のサーマルプリ
ンタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、サーマルヘッドと、サー
マルヘッドを支持する第1支持部材と、第1支持部材に
相対移動可能に組み合わされる第2支持部材と、第2支
持部材に支持され、第1支持部材に対する第2支持部材
の移動に伴い、サーマルヘッドと協働して印刷用紙を挟
持する作用位置とサーマルヘッドから離隔して印刷用紙
を解放する非作用位置との間で変位するプラテンと、プ
ラテンを作用位置に解除可能に係止する係止機構とを具
備するサーマルプリンタにおいて、係止機構は、プラテ
ンに回転軸線方向移動自在に連結される軸受部材と、軸
受部材をプラテンに対し回転軸線方向へ弾性的に付勢す
る弾性部材と、第1支持部材に設けられ、プラテンが作
用位置にあるときに、弾性部材の弾性的付勢力下で、軸
受部材に脱離可能に係合して軸受部材を予め定めた位置
に固定的に保持するとともに、軸受部材を介してプラテ
ンを回転自在に作用位置に保持する保持部とを具備する
ことを特徴とするサーマルプリンタを提供する。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のサーマルプリンタにおいて、軸受部材は、回転軸線を
中心とした錐体状輪郭を有する外輪部分を備え、保持部
は、外輪部分の錐体状輪郭に適合する凹面輪郭を有する
受容部分を備え、プラテンが作用位置にあるときに、受
容部分が外輪部分を弾性的付勢力下で密接受容して静止
保持するサーマルプリンタを提供する。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載のサーマルプリンタにおいて、プラテンが、筒状
本体と筒状本体の軸線方向両端面から軸線方向移動可能
に同心状に突出する軸部とを備え、軸受部材は、軸部の
少なくとも一方の突出部分に装着されて、弾性部材の弾
性的付勢力を受けるサーマルプリンタを提供する。
【0012】請求項4に記載の発明は、サーマルヘッド
と、サーマルヘッドを支持する第1支持部材と、第1支
持部材に相対移動可能に組み合わされる第2支持部材
と、第2支持部材に支持され、第1支持部材に対する第
2支持部材の移動に伴い、サーマルヘッドと協働して印
刷用紙を挟持する作用位置とサーマルヘッドから離隔し
て印刷用紙を解放する非作用位置との間で変位するプラ
テンと、プラテンを作用位置に解除可能に係止する係止
機構とを具備するサーマルプリンタにおいて、係止機構
は、プラテンの作用位置と非作用位置との間の移動軌跡
に沿って第1支持部材に設けられ、プラテンが作用位置
にあるときに、プラテンの軸部を回転自在に受容する軸
受溝と、第1支持部材に移動可能に取着され、作用位置
にあるプラテンにその回転を許容しつつ係合して、プラ
テンの軸部を軸受溝内に係留する係合部材と、作用位置
にあるプラテンを係合部材に弾性的に押し付けて、係合
部材との協働によりプラテンを作用位置に固定的に保持
する弾性部材とを具備することを特徴とするサーマルプ
リンタを提供する。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
のサーマルプリンタにおいて、弾性部材は、係合部材が
プラテンから離脱した後に、プラテンの軸部を軸受溝か
ら押し出す方向への付勢力を、プラテンに負荷するサー
マルプリンタを提供する。
【0014】請求項6に記載の発明は、サーマルヘッド
と、サーマルヘッドを支持する第1支持部材と、第1支
持部材に相対移動可能に組み合わされる第2支持部材
と、第2支持部材に支持され、第1支持部材に対する第
2支持部材の移動に伴い、サーマルヘッドと協働して印
刷用紙を挟持する作用位置とサーマルヘッドから離隔し
て印刷用紙を解放する非作用位置との間で変位するプラ
テンと、プラテンを作用位置に解除可能に係止する係止
機構とを具備するサーマルプリンタにおいて、係止機構
は、プラテンの作用位置と非作用位置との間の移動軌跡
に沿って第1支持部材に設けられ、プラテンが作用位置
にあるときに、プラテンの軸部を回転自在に受容する軸
受溝と、第2支持部材に移動可能に取着され、第1支持
部材に係合して、プラテンの軸部を軸受溝内に係留する
係合部材とを具備し、係合部材を第1支持部材から離脱
させるために係合部材に加える力の方向が、係合部材が
第1支持部材から離脱した後に、プラテンを作用位置か
ら非作用位置へ移動させるために第2支持部材に加える
力の方向と、実質的に同じであることを特徴とするサー
マルプリンタを提供する。
【0015】請求項7に記載の発明は、サーマルヘッド
と、サーマルヘッドを支持する第1支持部材と、第1支
持部材に相対移動可能に組み合わされる第2支持部材
と、第2支持部材に支持され、第1支持部材に対する第
2支持部材の移動に伴い、サーマルヘッドと協働して印
刷用紙を挟持する作用位置とサーマルヘッドから離隔し
て印刷用紙を解放する非作用位置との間で変位するプラ
テンと、プラテンを作用位置に解除可能に係止する係止
機構とを具備するサーマルプリンタにおいて、係止機構
は、プラテンの作用位置と非作用位置との間の移動軌跡
に沿って第1支持部材に設けられ、プラテンが作用位置
にあるときに、プラテンの軸部を回転自在に受容する軸
受溝と、第1支持部材に回動可能に取着され、作用位置
にあるプラテンにその回転を許容しつつ係合して、プラ
テンの軸部を軸受溝内に係留する係合部材とを具備し、
係合部材は、第1支持部材上に位置する回動中心と、プ
ラテン回転軸線方向に見て軸受溝の内側に突出可能な縁
部とを有し、係合部材の縁部は、作用位置にあるプラテ
ンにプラテン回転軸線方向に見て軸受溝の内側で係合す
る係合点を有するとともに、係合点に隣接して、係合部
材の回動中心からの距離が係合点よりも大きくなる係止
領域を有し、回動中心、係合点及び係止領域が、プラテ
ンを作用位置に固定的に保持するような相対位置関係を
有することを特徴とするサーマルプリンタを提供する。
【0016】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
のサーマルプリンタにおいて、係合部材を、縁部がプラ
テン回転軸線方向に見て軸受溝の内側に突出する方向へ
弾性的に付勢する弾性部材をさらに具備するサーマルプ
リンタを提供する。
【0017】請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の
いずれか1項に記載のサーマルプリンタにおいて、プラ
テンを回転駆動する駆動機構が第1支持部材に設置さ
れ、プラテンが作用位置にあるときにプラテンが駆動機
構に作用的に連結されるとともに、プラテンが非作用位
置にあるときにプラテンが駆動機構から分離されるサー
マルプリンタを提供する。
【0018】請求項10に記載の発明は、請求項1〜9
のいずれか1項に記載のサーマルプリンタにおいて、第
2支持部材が第1支持部材に相対回動可能に組み合わさ
れ、第1支持部材に対する第2支持部材の回動に伴い、
プラテンが作用位置と非作用位置との間で変位するサー
マルプリンタを提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の実施の形態を詳細に説明する。全ての図面に渡っ
て、同一又は類似の構成要素には共通の参照符号を付
す。図1は、開閉可能な印字部を有する本発明の一実施
形態によるサーマルプリンタ10の、印字部開放時の概
略斜視図、図2は、サーマルプリンタ10の係止機構の
構成を概略で示す部分断面正面図、図3は、係止機構の
動作説明図である。
【0020】サーマルプリンタ10は、サーマルヘッド
12と、サーマルヘッド12を支持する第1支持部材1
4と、第1支持部材14に相対移動可能に組み合わされ
る第2支持部材16と、第2支持部材16に支持され、
第1支持部材14に対する第2支持部材16の移動に伴
いサーマルヘッド12に対して移動するプラテン18と
を備える。図示実施形態によるサーマルプリンタ10
は、主として携帯型端末装置に併設かつ連結して使用で
きる形態を有するが、本発明に係るサーマルプリンタの
用途は限定されない。
【0021】第1支持部材14は、平坦部分及び湾曲部
分を有する底壁20と、底壁20の両側縁に沿って直立
状に延設される平坦な両側壁22とを一体に備える。底
壁20の平坦部分とそれに隣接する両側壁22の一部分
とは、サーマルヘッド12及びプラテン駆動機構(後述
する)を搭載する主領域24を、第1支持部材14上に
画定する。また、底壁20の湾曲部分とそれに隣接する
両側壁22の他部分とは、ロール形態に巻かれたウエブ
状に連続する印刷用紙P(すなわちロール紙R)を少な
くとも部分的に収容する副領域26を、主領域24に隣
接して第1支持部材14上に画定する。
【0022】第2支持部材16は、平坦部分及び湾曲部
分を有する頂壁28と、頂壁28の両側縁に沿って直立
状に延設される平坦な両側壁30とを一体に備える。頂
壁28の平坦部分とそれに隣接する両側壁30の一部分
とは、プラテン18を搭載する主領域32を、第2支持
部材16上に画定する。また、頂壁28の湾曲部分とそ
れに隣接する両側壁30の他部分とは、ロール紙Rを少
なくとも部分的に包囲する副領域34を、主領域32に
隣接して第2支持部材16上に画定する。
【0023】第1支持部材14と第2支持部材16と
は、それぞれの主領域24、32から離れた側の副領域
26、34の端部近傍で、共通の軸36を介して相対回
動自在に相互連結される。それにより、第1支持部材1
4と第2支持部材16とは、両者の主領域24、32及
び副領域26、34を開閉する開閉動作を回動式に遂行
でき、それに伴い、サーマルヘッド12とプラテン18
とから構成される印字部が開閉動作できる。
【0024】サーマルヘッド12は、所定位置に発熱体
を配置した略平坦な印字面を有する平板状部材であり、
第1支持部材14の主領域24上で印字面を副領域26
側に向けて、弾性体(例えば図示の板ばね)38を介し
て第1支持部材14上に受動変位可能に支持される。サ
ーマルヘッド12は、例えばその印字面に整列配置した
多数の発熱体を電気的に走査して印字を行うラインドッ
ト構造を有することができる。弾性体38は、外力によ
り撓んでサーマルヘッド12に副領域26に接近する方
向への弾性的付勢力を負荷するように構成され、それに
より、プラテン18が後述する作用位置にあるときに、
サーマルヘッド12とプラテン18との間に印字作業に
必要な所定の接触圧力を生成する。
【0025】プラテン18は、好ましくはゴム等の弾性
体からなる円筒状の本体39と、本体39の中心軸線に
沿って固定される軸部40とを備え、軸部40により、
第2支持部材16の主領域32に回転自在に架設され
る。プラテン18は、ロール紙Rから繰り出された印刷
用紙Pを、サーマルヘッド12とプラテン18との間に
圧力下で挟持して、印刷用紙Pへの安定的な印字を実現
するための背面支持ローラとして機能すると同時に、印
刷用紙Pを摩擦力により連続的に送り出すための駆動ロ
ーラとして機能する。軸部40は、プラテン18の軸線
方向両端面から軸線方向へ突出して、第2支持部材16
の主領域32を構成する両側壁32の対応部分に貫通形
成した支承穴42に、回転自在に遊挿される。
【0026】プラテン18は、第1支持部材14に対す
る第2支持部材16の回動に伴い、サーマルヘッド12
と協働して印刷用紙Pを挟持する作用位置(図示せず)
と、サーマルヘッド12から離隔して印刷用紙Pを解放
する非作用位置(図1)との間で、軸36を中心として
所望角度に渡る円弧状の軌跡に沿って変位(すなわち公
転動作)する。なお、プラテン18が作用位置にある間
は、プラテン18すなわち軸部40の回転軸線は、第1
及び第2支持部材14、16を相互連結する軸36の軸
線に実質的平行に配置される。
【0027】プラテン18の軸部40には、第2支持部
材16の両側壁30から外方へ突出する部分40aに、
それぞれ軸受部材44が装着される。他方、第1支持部
材14の両側壁22には、主領域24と副領域26との
境界領域に、プラテン18の変位(公転)軌跡に沿って
延びる軸受溝46が、両側壁22の上端から所定長さに
渡ってそれぞれ形成される。さらに、第1支持部材14
の両側壁22には、それらの相互対向面に、それぞれの
軸受溝46に隣接して受容部分48が凹設される。プラ
テン18が作用位置にあるときに、軸部40の両突出部
分40aは対応の軸受溝46に隙間を介して受容され、
両軸受部材44が後述するように対応の受容部分48に
嵌入される。それによりプラテン18は、一対の軸受部
材44を介して、第1支持部材14に回転自在に支持さ
れる。
【0028】プラテン18の軸部40にはさらに、第2
支持部材16の一方の側壁30から外方へ突出する突出
部分40aの先端に、従動輪50が固定される。他方、
第1支持部材14の主領域24には、プラテン18を回
転駆動するための駆動機構として、動力伝達機構52
(例えば歯車列)及び駆動源54(例えば電動機)が設
置される。プラテン18が作用位置にあるときに、従動
輪50は動力伝達機構52に係合するとともに、動力伝
達機構52を介して駆動源54に作用的に連結される。
それにより、駆動源54のトルクが軸部40に伝達され
て、プラテン18が回転する。また、プラテン18が作
用位置から非作用位置へ変位するに伴い、従動輪50は
動力伝達機構52から脱離し、それによりプラテン18
が駆動源54から分離される。なお、サーマルヘッド1
2及び駆動源54は、第1支持部材14の主領域24に
隣接して配置可能な制御回路板(図示せず)及びバッテ
リー(図示せず)に接続できる。
【0029】サーマルプリンタ10においては、プラテ
ン18が作用位置にある間、安定した印字作業を遂行で
きるように、サーマルヘッド12とプラテン18との間
に印字作業に要する所定の接触圧力を維持しつつ、第1
及び第2支持部材14、16を閉位置に固定的に保持す
る必要がある。その目的でサーマルプリンタ10は、印
字作業の間、プラテン18を作用位置に解除可能に係止
する係止機構を備えている。
【0030】図示実施形態では、係止機構は、プラテン
18に回転軸線方向移動自在に連結される上記した一対
の軸受部材44と、それら軸受部材44をプラテン18
に対し回転軸線方向へ弾性的に付勢する一対の弾性部材
56と、第1支持部材14に設けられ、プラテン18が
作用位置にあるときに、両弾性部材56の弾性的付勢力
下で、両軸受部材44に脱離可能に係合してそれら軸受
部材44を予め定めた位置に固定的に保持する保持部、
すなわち上記した一対の受容部分48とから構成され
る。
【0031】詳述すれば、図2に示すように、プラテン
18の軸部40は、プラテン18の本体39を回転軸線
18aに沿って貫通して本体39に固定されるコア部分
40bと、コア部分40bよりも小径で、コア部分40
bの軸線方向両端面から同心状に軸線方向へ突出する前
述した一対の突出部分40aとを、互いに一体に連結し
て備える。それら突出部分40aとコア部分40bとの
間には、環状の肩面40cがそれぞれ形成される。各突
出部分40aには、前述した軸受部材44の内輪部分
(図示せず)が、スプライン等の周知の連結要素(図示
せず)を介して、回転不能かつ所定範囲に渡り回転軸線
方向移動可能に連結される。
【0032】一対の軸受部材44の各々は、プラテン1
8の回転軸線18aを中心とした錐体(図では円錐台)
状輪郭を有する外輪部分44aを備える。外輪部分44
aは、内輪部分に対し、ラジアル負荷及びスラスト負荷
に抗しつつ回転自在であり、したがって軸部40に対
し、回転軸線18aを中心に回転自在かつ所定範囲に渡
り軸線方向移動可能となっている。各外輪部分44a
は、その小径端面を軸部40の各突出部分40aの先端
側に向けて配置される。
【0033】一対の弾性部材56の各々は、軸部40の
各環状肩面40cとそれに対向する各軸受部材44の内
輪部分との間に、軸線方向へ弾性的圧縮可能に設置され
る。好ましくは各弾性部材56は、軸部40の突出部分
40a上で軸受部材44が軸線方向移動範囲の外側限界
位置にあるときに、軸部40の環状肩面40cと軸受部
材44の内輪部分との間に初期圧縮状態で挟持される。
したがって各軸受部材44は、対応の弾性部材56の弾
性的付勢力に抗して、対応の突出部分40a上で軸線方
向移動範囲の外側限界位置から内側限界位置まで移動で
きる。なお、弾性部材56としては、図示のような圧縮
コイルばねを有利に使用できる。
【0034】第1支持部材14の一対の受容部分48
は、軸受部材44の外輪部分44aの錐体状輪郭に適合
する凹面輪郭をそれぞれに有する。したがって、各受容
部分48はその凹状表面で、軸受部材44の外輪部分4
4aのテーパ状表面に密接可能となっている。なお、上
記した一対の軸受部材44がいずれも軸線方向移動範囲
の外側限界位置にあるとき(すなわち両弾性部材56が
初期圧縮状態にあるとき)に、それら軸受部材44の外
輪部分44aにおける小径端面同士の間隔は、第1支持
部材14の両側壁22同士の間隔よりも大きく、かつ外
輪部分44aの大径端面同士の間隔は、第1支持部材1
4の両側壁22同士の間隔よりも小さくなるように、各
構成部分の寸法が設定される。
【0035】上記構成を有する係止機構の作用を、図2
及び図3を参照して説明する。第2支持部材16を第1
支持部材14に対し軸36を中心に回動させて、プラテ
ン18を図1の非作用位置から作用位置に向けて移動さ
せると、プラテン18の軸部40の両突出部分40a
は、第1支持部材14の両側壁22の軸受溝46に接近
する(図2矢印A)。第2支持部材16が所定の回動位
置に到達すると、両軸受部材44がそれらの外輪部分4
4aのテーパ状表面にて、対応の軸受溝46の上端開口
を規定する両側壁22の縁部にそれぞれ衝突する(図3
(a))。
【0036】この状態から、第2支持部材16を第1支
持部材14にさらに接近する方向へ押圧すると、両軸受
部材44の外輪部分44aがそのテーパ状表面にて対応
の軸受溝46の縁部に沿って摺動する。このとき、外輪
部分44aのテーパ状表面が軸受溝46の縁部から受け
る反作用の軸線方向分力により、各軸受部材44は、対
応の弾性部材56を弾性的に圧縮しつつ、プラテン18
の本体39に接近する方向へ軸部40の各突出部分40
a上で移動する(図3(b)矢印B)。両軸受部材44
が、それらの外輪部分44aにおける小径端面同士の間
隔が第1支持部材14の両側壁22同士の間隔に実質的
に等しくなるまで移動すると、両軸受部材44が両側壁
22の間に挿入され、各突出部分40aが各軸受溝46
に受容される(図3(b))。
【0037】この状態からさらに、第2支持部材16を
第1支持部材14に接近する方向へ押圧すると、両軸受
部材44の外輪部分44aがそれらの小径端面で第1支
持部材14の両側壁22の内面上を摺動する。その後、
軸受部材44の小径端面の全体が対応の受容部分48に
進入すると、対応の弾性部材56の弾性的付勢力によっ
て、外輪部分44aのテーパ状表面が対応の受容部分4
8の凹状表面に沿って摺動しつつ、各軸受部材44が略
自動的に、プラテン18の本体39から離れる方向へ軸
部40の各突出部分40a上で移動する(図3(c)矢
印C)。そして最終的に、両軸受部材44の外輪部分4
4aは、それらのテーパ状表面が対応の受容部分48の
凹状表面に全体的に密接した状態で、実質的同時に両受
容部分48に受容されて、所定位置に静止保持される。
この状態で、プラテン18は、一対の軸受部材44と対
応の受容部分との協働により、第1支持部材14に回転
自在に支持されるとともに、作用位置に固定的に保持さ
れる(図3(c))。
【0038】なお、プラテン18の軸部40に装着され
た一対の軸受部材44が第1支持部材14に設けた対応
の受容部分48に受容されている間は、弾性部材56の
弾性的付勢力が両軸受部材44に負荷されていることが
有利である。この構成によれば、両軸受部材44の外輪
部分44aは、それらのテーパ状表面が対応の受容部分
48の凹状表面に弾性部材56の弾性的付勢力下で密着
して、強固に静止保持される。その結果、印字作業の
間、サーマルヘッド12とプラテン14とが作用位置に
確実かつ安定的に保持されるようになり、安定した印字
作業を遂行できるようになる。
【0039】プラテン18を非作用位置から作用位置へ
移動させる場合は、図3(c)の状態から、第2支持部
材16を第1支持部材14から引き離す方向へ操作す
る。それにより、両軸受部材44の外輪部分44aのテ
ーパ状表面に、対応の受容部分48の凹状表面から圧力
が負荷され、その圧力の軸線方向分力により、各軸受部
材44は、対応の弾性部材56を弾性的に圧縮しつつ、
プラテン18の本体39に接近する方向へ軸部40の各
突出部分40a上で移動する。そして、両軸受部材44
の外輪部分44aが対応の受容部分48から脱離した
後、図3(b)に示す状態を経て、両軸受部材44が第
1支持部材14から離脱する。その後、継続して第2支
持部材16を開位置へ向けて回動させることにより、プ
ラテン18を非作用位置へ変位させることができる。
【0040】上記構成を有するサーマルプリンタ10に
よれば、プラテン18を第1支持部材14に回転自在に
装着するために本来必要とされる軸受部材44を利用し
て、印字作業の間、第1及び第2支持部材14、16を
閉位置に固定的に係止する構成としたから、従来のサー
マルプリンタにおける揺動式フック等の専用の係合部材
の使用を回避でき、したがって部品点数及びプリンタ全
重量の増加や製造コストの上昇が防止される。しかも、
軸受部材44と受容部分48との協働により、印字作業
の間、印字部(サーマルヘッド12及びプラテン18)
を作用位置に確実に固定的に係止できるので、安定した
印字作業を遂行できる。また、作業者が、軸受部材44
と受容部分48との協働による第1及び第2支持部材1
4、16間の係止作用を解除する手操作と、係止解除後
にそれら支持部材14、16を開く手操作とを、区別す
ることなく一連の動作で実施できるので、ロール紙Rを
容易かつ迅速に補給/交換することができる。
【0041】さらに、第1及び第2支持部材14、16
を開閉動作(すなわち係止機構を係脱動作)させる際に
必要な操作力は、一対の弾性部材56のばね力を調整す
ることにより、容易に設定かつ変更できる。この操作力
は、サーマルヘッド12とプラテン18との間に要求さ
れる接触圧力とは無関係に設定できる。また、軸受部材
44の外輪部分44aのテーパ状表面と受容部分48の
凹状表面との接触面積を比較的大きく取れるので、開閉
動作を繰り返したときの両接触表面の摩耗を低減するこ
とができる。
【0042】上記実施形態によるサーマルプリンタ10
は、様々な変形及び修正を行うことができる。例えば、
弾性部材56によって軸線方向へ付勢される軸受部材4
4は、プラテン18の軸部40の少なくとも一方の突出
部分40aに設置されればよい。この場合、軸受部材4
4を設置しない側の軸部40の突出部分40aには、軸
線方向へ移動不能な一般的な軸受部材を設置することが
できる。
【0043】また、前述した円錐台状の輪郭を有する軸
受部材44の外輪部分44aの代わりに、図4に示すよ
うな紡錘状に膨出した外周面を含む錐体状輪郭の外輪部
分44bを採用することもできる。この場合、第1支持
部材14には、外輪部分44bの紡錘状外周面に適合す
る凹状表面を有する受容部分48´を形成することがで
きる。このような構成によれば、相互接触面積の増加に
より、軸受部材44の外輪部分44bを受容部分48´
に一層強固に静止保持することができる。
【0044】また、弾性部材56として、前述した円筒
状の圧縮コイルばねの代わりに、図5(a)に示すよう
な円錐状の圧縮コイルばねを採用することもできる。こ
の構成によれば、弾性部材56を最大に圧縮したときの
軸受部材44と軸部40の肩面40cとの間隔S(図5
(b))を、円筒状圧縮コイルばねを用いた構造に比べ
て縮小できるので、プラテン18の軸線方向寸法及びサ
ーマルプリンタ10の幅方向寸法を一層削減することが
できる。
【0045】また、図6に示すように、プラテン18の
軸部40に装着される一対の軸受部材44を、それぞれ
の外輪部分44aの小径端面がプラテン18の本体39
に対向するように方向付けして、両突出部分40aに配
置することもできる。この場合、一対の弾性部材56
は、一方の突出部分40aにおいてはその先端に固定し
た従動輪50と軸受部材44との間に設置され、他方の
突出部分40aにおいてはその先端に固定したストッパ
58と軸受部材44との間に設置される。また、軸受部
材44の外輪部分44aを受容する受容部分48は、第
1支持部材14の両側壁22の外面に形成される。
【0046】さらに、図7に示すように、プラテン18
の軸部40を、軸線方向両端に中空領域60aを有する
円筒状のコア部分60と、コア部分60のそれら中空領
域60aに部分的に収容される一対の突出部分62とか
ら構成することもできる。この場合、各突出部分62
は、スプライン等の周知の連結要素(図示せず)を介し
て、回転不能かつ所定範囲に渡り回転軸線方向移動可能
に、コア部分60に連結される。また、弾性部材56
は、コア部分60の各中空領域60aに収容されて、対
応の突出部分62を軸線方向外方へ弾性的に付勢する。
この構成によれば、弾性部材56を最大に圧縮したとき
の軸受部材44と軸部40の肩面(コア部分60の端面
60b)との間隔を、実質的に排除できるので、プラテ
ン18の軸線方向寸法及びサーマルプリンタ10の幅方
向寸法を一層削減することができる。
【0047】図8〜図11は、印字作業の間、印字部
(サーマルヘッド12及びプラテン18)を作用位置に
解除可能に係止する係止機構として、揺動式フックの形
態を有する係合部材を採用した本発明の第2の実施形態
によるサーマルプリンタの、係止機構の幾つかの具体的
構成を概略的に示す。なお、これらの図面に示す各種係
止機構は、第1の実施形態によるサーマルプリンタ10
に、軸受部材44、受容部分48及び弾性部材56から
なる前述した係止機構の代わりに搭載できるものであ
る。したがって、サーマルプリンタ10と共通する構成
要素は、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0048】図8に示す係止機構は、プラテン18の作
用位置と非作用位置との間の移動軌跡に沿って第1支持
部材14に設けられ、プラテン18が作用位置にあると
きに、プラテン18の軸部40を回転自在に受容する軸
受溝46と、第1支持部材14に移動可能に取着され、
作用位置にあるプラテン18にその回転を許容しつつ係
合して、プラテン18の軸部40を軸受溝46内に係留
する係合部材64と、作用位置にあるプラテン18を係
合部材64に弾性的に押し付けて、係合部材64との協
働によりプラテン18を作用位置に固定的に保持する弾
性部材66とを備えて構成される。
【0049】詳述すれば、係合部材64は、L字状に延
びる腕部分64aと、腕部分64aの一端領域で側方へ
突設されるフック部分64bとを一体に備える。係合部
材64は、フック部分64bから離れた腕部分64aの
他端領域にて、軸68を介して第1支持部材14の一方
の側壁22に取り付けられる。それにより係合部材64
は、第1支持部材14の側壁22の表面(例えば外面)
に沿って、軸68を中心に回動自在になっている。ここ
で、係合部材64の各部寸法及び形状並びに係合部材6
4上での軸68の位置は、係合部材64の回動中、フッ
ク部分64bが第1支持部材14の軸受溝46に重畳す
る位置を通過するように設定される。
【0050】プラテン18が非作用位置から作用位置へ
移動する間に、プラテン18の軸部40は、その両端の
突出部分40aが対応の軸受溝46に遊挿される。軸部
40の突出部分40aが軸受溝46の底縁に隣接する位
置まで挿入された時点で、プラテン18が作用位置に到
達する。図示のように、係合部材64のフック部分64
bが軸受溝46に重畳する位置にあるときに、フック部
分64bの内縁(すなわち軸68に近い側の縁部)と軸
受溝46の底縁とは、それらの間に軸部40の突出部分
40aを僅かな隙間を介して受容可能な距離だけ互いに
離れて配置される。したがって、プラテン18が作用位
置にあるときに、係合部材64をそのフック部分64b
が軸受溝46に重畳する位置に配置すると、軸部40の
突出部分40aは、フック部分64bの内縁と軸受溝4
6の底縁との間に、僅かな隙間を介して受容される。
【0051】弾性部材66は、軸受溝46に受容された
軸部40の突出部分40aを、軸受溝46に沿って軸受
溝46から押し出す方向へ作用する弾性的付勢力を、軸
部40に負荷する。したがって、プラテン18が作用位
置にあるときに、係合部材64をそのフック部分64b
が軸受溝46に重畳する位置に配置すると、軸部40の
突出部分40aは、軸受溝46の底縁の近傍で弾性部材
66の弾性的付勢力を受けて、フック部分64bの内縁
に圧力下で当接される。その状態で、軸部40の突出部
分40aは、係合部材64と弾性部材66との協働によ
り軸受溝46内に固定的に係留され、それによりプラテ
ン18が作用位置に固定的に保持される。この状態か
ら、係合部材64を回動させて軸部40の突出部分40
aから離脱させると、軸部40の突出部分40aが弾性
部材66の付勢力により、軸受溝46の底縁から離れる
ように押し上げられる。それによりプラテン18は、作
用位置から移動する。
【0052】なお、好ましくは係合部材64は、図示し
ないばね等の付勢手段により、フック部分64bが軸部
40の突出部分40aを軸受溝46内に係留する位置に
向けて、弾性的に付勢される。この構成によれば、プラ
テン18を作用位置に配置する際に、軸部40の突出部
分40aを軸受溝46に挿入する動作に応じて、係合部
材64が付勢手段の弾性的付勢力下で自動的に回動して
フック部分64bが突出部分40aに係合し、突出部分
40aを軸受溝46内に係留する。
【0053】上記した係止機構を操作する際に、作業者
は、係合部材64による印字部係止作用を解除する手操
作と、係止解除後に印字部を開く手操作とを、片手で連
続的に行うことができる。この係止解除操作を説明する
と、作業者はまず係合部材64を、図8に示す係留位置
から、係合部材64のフック部分64bの近傍に延設し
た操作部分64cを片手で操作して、軸68を中心に図
で反時計方向へ回転させる。それにより、プラテン18
の軸部40の突出部分40aが係合部材64から離脱し
て、弾性部材66の付勢力により、軸受溝46の底縁か
ら離れるように押し上げられる。それに伴い、プラテン
18は作用位置から移動する。
【0054】プラテン18が作用位置から移動する間、
サーマルヘッド12(図1)からプラテン18に負荷さ
れる接触圧力により、軸部40の突出部分40aは軸受
溝46の側縁に押し付けられる。したがって、弾性部材
66から軸部40に負荷される弾性的付勢力が、サーマ
ルヘッド12とプラテン18との間、及び軸部40の突
出部分40aと軸受溝46の側縁との間に生じる摩擦力
よりも低くなった時点で、軸受溝46内での突出部分4
0aの移動が停止し、プラテン18がその中間位置に静
止する。この状態では、軸受溝46内にある突出部分4
0aに係合部材64のフック部分64bが干渉するの
で、係合部材64は突出部分40aをもはや係留するこ
とができない。そこで作業者は、係合部材64の操作部
分64cから手を離し、同じ手で第2支持部材16(図
1)を操作して、軸部40の突出部分40aを軸受溝4
6から完全に脱離した後、プラテン18を非作用位置へ
移動させることができる。
【0055】このように、上記した係止機構を有するサ
ーマルプリンタでは、作業者が、係合部材64によるプ
ラテン軸部40の係留作用を解除する手操作と、係留解
除後にプラテン18を非作用位置へ移動させる手操作と
を、片手で連続的に実施できるので、ロール紙R(図
1)を容易かつ迅速に補給/交換することができる。な
お、上記した係止機構は、プラテン軸部40の両端の突
出部分40aに関連して、第1支持部材14の両側壁2
2のそれぞれに設置することもできる。
【0056】弾性部材66は、図8に示す圧縮コイルば
ねの他に、図9に示すねじりコイルばね等の、様々な弾
性要素から構成することができる。また、図10に示す
ように、サーマルプリンタに、印字部が作用位置にある
ことを検出するためのスイッチ機構70を設け、プラテ
ン軸部40がスイッチ機構70の作動部材72を動作さ
せる構成とした場合は、作動部材72に復旧ばね74を
装備することにより、この復旧ばね74が弾性部材66
と同等の機能を果すように構成できる。この構成では、
独立した弾性部材66を省略できる。
【0057】上記した係止機構においては、係合部材6
4のフック部分64bとプラテン軸部40の突出部分4
0aとの円滑な係合/離脱を可能にするために、フック
部分64bに係留されている状態で、軸部40の突出部
分40aが軸受溝46に対して若干の遊びを有すること
が好ましい。特に図11に示すように、突出部分40a
に対する係合部材64の係留保持力を高めるために、フ
ック部分64bが鋭角の先端を有する場合は、フック部
分64bと突出部分40aとの接点Pが、軸受溝46内
での突出部分40aの頂点部位よりも低い位置に配置さ
れるので、係合部材64の回動中に突出部分40aが軸
受溝46内で移動できるだけの遊びGを設けることが不
可欠になる。この場合にも、上記した係止機構の構成に
よれば、弾性部材66が軸部40の突出部分40aをフ
ック部分64bに弾性的に押し付けるので、プラテン1
8は作用位置に安定的に保持され、印字品質に及ぼす影
響が排除される。
【0058】図12は、印字部を作用位置に解除可能に
係止する係止機構として、揺動式フックの形態を有する
係合部材を採用した本発明の第3の実施形態によるサー
マルプリンタの、係止機構の構成を概略的に示す。な
お、この係止機構は、第1の実施形態によるサーマルプ
リンタ10に、軸受部材44、受容部分48及び弾性部
材56からなる前述した係止機構の代わりに搭載できる
ものである。したがって、サーマルプリンタ10と共通
する構成要素は、同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0059】この係止機構は、プラテン18の作用位置
と非作用位置との間の移動軌跡に沿って第1支持部材1
4に設けられ、プラテン18が作用位置にあるときに、
プラテン18の軸部40を回転自在に受容する軸受溝4
6と、第2支持部材16に移動可能に取着され、第1支
持部材16に係合して、プラテン18の軸部40を軸受
溝46内に係留する係合部材76とを備えて構成され
る。
【0060】詳述すれば、係合部材76は、取付部分7
6aと、取付部分76aからL字状に延設されるフック
部分76bと、フック部分76bの反対側で取付部分7
6aから延設される操作部分76cとを一体に備える。
係合部材76は、取付部分76aにて、プラテン18の
軸部40の突出部分40aに回転自在に取り付けられ
る。プラテン18の軸部40はまた、第2支持部材16
の自由端側に設けた一対のフレーム部分16aに回転自
在に支持される。それにより係合部材76は、第2支持
部材16の一方のフレーム部分16aの表面に沿って、
プラテン軸部40の突出部分40aを中心に回動自在に
なっている。
【0061】プラテン18が非作用位置から作用位置へ
移動する間に、プラテン18の軸部40は、その両端の
突出部分40aが対応の軸受溝46に遊挿される。軸部
40の突出部分40aが軸受溝46の底縁に隣接する位
置まで挿入された時点で、プラテン18が作用位置に到
達する。第1支持部材14の一方の側壁22には、プラ
テン18が作用位置にあるときに、係合部材76のフッ
ク部分76bが係合可能な位置に、係止ピン78が突設
される。
【0062】図示のように、係合部材76と第2支持部
材16との間には、プラテン18が作用位置にあるとき
に、フック部分76bが係止ピン78に係合する方向
へ、軸部40の突出部分40aを中心として係合部材7
6を回転付勢する弾性部材80を設置することが好まし
い。この構成によれば、プラテン18を作用位置に配置
する際に、軸部40の突出部分40aを軸受溝46に挿
入する動作に応じて、係合部材76が弾性部材80の弾
性的付勢力下で自動的に回動してフック部分76bが係
止ピン78に係合し、それにより突出部分40aを軸受
溝46内に係留する。
【0063】上記した係止機構を操作する際に、作業者
は、係合部材76による印字部係止作用を解除する手操
作と、係止解除後に印字部を開く手操作とを、片手で連
続的に行うことができる。この係止解除操作を説明する
と、作業者はまず係合部材76を、図12に示す係留位
置から、操作部分76cを片手で操作して、プラテン1
8の軸部40を中心に図で反時計方向へ回転させる。そ
れにより、係合部材76のフック部分76bが係止ピン
78から離脱する。そこで作業者は、係合部材76の操
作部分76cから手を離すことなく、そのまま同じ手で
第2支持部材16を操作して、軸部40の突出部分40
aを軸受溝46から完全に脱離した後、プラテン18を
非作用位置へ移動させることができる。
【0064】このように、上記した係止機構を有するサ
ーマルプリンタでは、係合部材76を第1支持部材14
から離脱させるために係合部材76に加える力の方向
が、係合部材76が第1支持部材14から離脱した後
に、プラテン18を作用位置から非作用位置へ移動させ
るために第2支持部材16に加える力の方向と、実質的
に同じである。したがって作業者は、係合部材76によ
るプラテン軸部40の係留作用を解除する手操作と、係
留解除後にプラテン18を非作用位置へ移動させる手操
作とを、片手で連続的に実施できるので、ロール紙R
(図1)を容易かつ迅速に補給/交換することができ
る。なお、上記した係止機構は、プラテン軸部40の両
端の突出部分40aに関連して、第2支持部材16の一
対のフレーム部分16aのそれぞれに設置することもで
きる。
【0065】上記した揺動式フックの形態を有する係合
部材64、76は、プラテン18を作用位置に保持して
いる間に、サーマルヘッド12からプラテン18に負荷
される接触圧力や、動力伝達機構52(図1)からプラ
テン軸部40に負荷される剪断力を、プラテン軸部40
から受けるので、強化金属等の剛性材料から作製される
必要がある。このような剛性材料の使用は、サーマルプ
リンタの重量や製造コストの増加の要因となり得る。図
13は、このような課題を解決できる新規な係合部材を
採用した本発明の第4の実施形態によるサーマルプリン
タ90を概略的に示す。なお、サーマルプリンタ90
は、係止機構の構成以外は、第1の実施形態によるサー
マルプリンタ10と実質的同一の構成を有するので、両
者に共通する構成要素は、同一の符号を付してその説明
を省略する。
【0066】サーマルプリンタ90は、サーマルヘッド
12と、サーマルヘッド12を支持する第1支持部材1
4と、軸36を介して第1支持部材14に相対回動可能
に組み合わされる第2支持部材16と、第2支持部材1
6に支持され、第1支持部材14に対する第2支持部材
16の回動に伴い、サーマルヘッド12と協働して印刷
用紙Pを挟持する作用位置とサーマルヘッド12から離
隔して印刷用紙Pを解放する非作用位置との間で変位す
るプラテン18と、プラテン18を作用位置に解除可能
に係止する係止機構とを備えて構成される。
【0067】係止機構は、プラテン18の作用位置と非
作用位置との間の移動軌跡に沿って第1支持部材14に
設けられ、プラテン18が作用位置にあるときに、プラ
テン18の軸部40を回転自在に受容する軸受溝46
と、第1支持部材14に回動可能に取着され、作用位置
にあるプラテン18にその回転を許容しつつ係合して、
プラテン18の軸部40を軸受溝46内に係留する係合
部材92とを備える。係合部材92は、第1支持部材1
4上に位置する回動中心94と、プラテン回転軸線方向
に見て軸受溝46の内側に突出可能な縁部96とを備え
る。
【0068】図示実施形態では、係合部材92は、略U
字状の外形を有し、その一端の作用領域に、回動中心9
4及び縁部96が形成される。回動中心94は、係合部
材92を第1支持部材14の一方の側壁22に回動自在
に取り付ける軸94によって構成される。したがって係
合部材92は、第1支持部材14の側壁22の表面(例
えば外面)に沿って、軸94を中心に回動自在になって
いる。また、係合部材92の作用領域から離れた他端領
域には、軸94を中心として係合部材92を回動操作す
るための操作部分92aが形成される。
【0069】プラテン18が非作用位置から作用位置へ
移動する間に、プラテン18の軸部40は、その両端の
突出部分40aが対応の軸受溝46に挿入される。軸部
40の突出部分40aが軸受溝46の底縁に隣接する位
置まで挿入された時点で、プラテン18が作用位置に到
達する。なお、各突出部分40aには、一般的なラジア
ル軸受98を装着しておくことが好ましい。図示のよう
に、係合部材92の縁部96が軸受溝46内に突出する
位置にあるときに、縁部96と軸受溝46の底縁とは、
それらの間に軸部40の突出部分40a(又は軸受9
8)を受容可能な距離だけ互いに離れて配置される。し
たがって、プラテン18が作用位置にあるときに、係合
部材92をその縁部96が軸受溝46内に突出する位置
に配置すると、軸部40の突出部分40a(又は軸受9
8)は、縁部96と軸受溝46の底縁との間に受容され
る。
【0070】図14を参照して、係合部材92の構成を
さらに特定する。なお図14は、係合部材92の作用領
域のみを代表的かつ概略的に示す。係合部材92の縁部
96は、作用位置にあるプラテン18の軸部40の軸受
98にプラテン回転軸線方向に見て軸受溝46の内側で
係合する係合点100を有する。さらに縁部96は、係
合点100に隣接して、係合部材92の回動中心(軸)
94からの距離が係合点100よりも大きくなる係止領
域102を有する。これら回動中心94、係合点100
及び係止領域102は、プラテン18を作用位置に固定
的に保持するような相対位置関係を有する。
【0071】図示のように、係合部材92の縁部96が
プラテン軸部40の軸受98に係合点100で当接され
ているときには、軸受98は軸受溝46の少なくとも底
縁及び係合部材92に対向する側縁に当接される。この
状態で、プラテン18は作用位置に置かれる。そして、
この状態での回動中心94と係合点100との間の距離
D1よりも大きい距離D2が、回動中心94と係合点1
00の図で直下に隣接する係止領域102との間に規定
される。このような構成によれば、図示の状態からプラ
テン軸部40の軸受98を軸受溝46から上方へ引き出
そうとしても、係合部材92は、その縁部96の係止領
域102が軸受98の外周面に衝合して、軸受98の引
き出し動作に追従する方向(図で反時計方向)への回動
を阻止されるので、軸受98すなわち軸部40の突出部
分40aを軸受溝46内に固定的に係留することにな
る。その結果、プラテン18が作用位置に固定的に保持
される。
【0072】図示実施形態では、係合部材92の係止領
域102は、回動中心94からの距離が係合点100よ
りも漸増的に大きくなる湾曲形状を有している。しかし
これに限定されず、係合点100に隣接して回動中心9
4からの距離が局部的に大きくなる係止領域102を、
縁部96に形成することもできる。
【0073】また、図13に示すように、係合部材92
と第1支持部材14との間には、プラテン18が作用位
置にあるときに、縁部96が軸受溝46内に突出して軸
部40の突出部分40a又は軸受98に係合する方向
へ、軸94を中心として係合部材92を回転付勢する弾
性部材104を設置することが有利である。この構成に
よれば、プラテン18を作用位置に配置する際に、軸部
40の突出部分40aを軸受溝46に挿入する動作に応
じて、係合部材92が弾性部材104の弾性的付勢力下
で自動的に回動して縁部96が突出部分40a又は軸受
98に係合し、それにより突出部分40aを軸受溝46
内に係留する。
【0074】係合部材92のこのような動作を、図15
を参照して説明する。まず、初期状態では係合部材92
は、弾性部材104の付勢力により、縁部96が軸受溝
46内に突出する位置に配置される(図15(a))。
この状態から、プラテン軸部40の突出部分40aを軸
受溝46に挿入すると、軸受98の外周面が係合部材9
2の縁部96に衝突し、それにより係合部材92を、弾
性部材104の付勢力に抗して、突出部分40aの挿入
動作に追従する方向(図で時計方向)へ回動させる(図
15(b))。さらに継続してプラテン軸部40の突出
部分40aを軸受溝46内に押し込むと、所定挿入位置
を越えた時点から、係合部材92が弾性部材104の付
勢力により図で反時計方向へ回動し始める。そして、軸
受98が軸受溝46の底縁に接触する位置に到達したと
きに、係合部材92は初期位置に復帰し、上記したよう
に係合点100で軸受98に当接されるとともに、係止
領域102の作用により軸受98及び突出部分40aを
軸受溝46内に係留する(図15(c))。
【0075】プラテン18を作用位置から非作用位置へ
移動させる際には、作業者が係合部材92の操作部分9
2aを操作して、係合部材92を弾性部材104の付勢
力に抗して図で時計方向へ回動させる。それにより、係
合部材92の縁部96とプラテン軸部40の軸受98と
の相互係合が解除されるので、軸受98及び突出部分4
0aを軸受溝46から自在に引き出すことができる。
【0076】上記構成を有するサーマルプリンタ90に
よれば、係止機構を構成する係合部材92が、回動中心
94と縁部96との間の距離によって代表される寸法
を、少なくとも所要の係止作用を発揮し得る程度に確保
できればよいので、従来の揺動式フックからなる係合部
材に比べて、係合部材92の全体寸法、特に回動中心9
4と係止点100との間の距離を著しく縮小することが
できる。したがって係合部材92は、強化金属等の剛性
材料から作製せずとも、サーマルヘッド12からプラテ
ン18に負荷される接触圧力や、動力伝達機構52(図
1)からプラテン軸部40に負荷される剪断力等の外力
に、十分に耐えることができる。この場合、成形性に優
れた樹脂材料から係合部材92を作製すれば、サーマル
プリンタ90の製造コストの上昇を抑制することができ
る。
【0077】このように、係合部材92の材料剛性をあ
る程度無視できることから、例えば自己潤滑性に優れた
材料から係合部材92を作製することもできる。この場
合、プラテン軸部40の軸受98を省略して、突出部分
40aを直接的に係合部材92によって係留することが
できる。
【0078】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、開閉可能な印字部を有するサーマルプリンタ
において、部品点数の増加、製造コストの上昇、用紙補
給/交換作業性の悪化等の不都合を生じることなく、印
字作業の間、係止機構により一対の支持部材を閉じた状
態に固定的に係止して、印字部のサーマルヘッドとプラ
テンとを作用位置に確実かつ安定的に保持することが可
能になる。したがって本発明によれば、安定した印字作
業を遂行できる高性能のサーマルプリンタが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるサーマルプリン
タの、印字部開放時の概略斜視図である。
【図2】図1のサーマルプリンタにおける係止機構の構
成を概略で示す部分断面正面図である。
【図3】図1のサーマルプリンタにおける係止機構の動
作説明図で、(a)プラテン軸を軸受溝へ挿入する直前
の状態、(b)プラテン軸を軸受溝へ挿入している状
態、及び(c)プラテン軸を軸受溝に係留した状態を示
す。
【図4】図1のサーマルプリンタにおける係止機構の変
形例を示す概略図である。
【図5】図1のサーマルプリンタにおける係止機構の他
の変形例を示す概略図で、(a)係留前の状態、及び
(b)係留中の状態を示す。
【図6】図1のサーマルプリンタにおける係止機構のさ
らに他の変形例を示す概略図である。
【図7】図1のサーマルプリンタにおける係止機構のさ
らに他の変形例を示す概略図である。
【図8】本発明の第2の実施形態によるサーマルプリン
タの、係止機構の構成を示す概略正面図である。
【図9】図8の係止機構の変形例を示す概略図である。
【図10】図8の係止機構の他の変形例を示す概略図で
ある。
【図11】図8の係止機構のさらに他の変形例を示す概
略図である。
【図12】本発明の第3の実施形態によるサーマルプリ
ンタの、係止機構の構成を示す概略正面図である。
【図13】本発明の第4の実施形態によるサーマルプリ
ンタの、印字部開放時の概略斜視図である。
【図14】図13のサーマルプリンタにおける係止機構
の構成を概略で示す拡大正面図である。
【図15】図13のサーマルプリンタにおける係止機構
の動作説明図で、(a)プラテン軸を軸受溝へ挿入する
直前の状態、(b)プラテン軸を軸受溝へ挿入している
状態、及び(c)プラテン軸を軸受溝に係留した状態を
示す。
【符号の説明】
12…サーマルヘッド 14…第1支持部材 16…第2支持部材 18…プラテン 36…軸 40…軸部 44…軸受部材 46…軸受溝 48…受容部分 56、66、80、104…弾性部材 64、76、92…係合部材 94…回動中心 96…縁部 100…係合点 102…係止領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C058 AB03 AB17 AC06 AC12 AD01 AE04 AE10 AF31 DA10 DA23 DA26 DC04 DC05 DC13 DC22 2C061 AQ04 AS06 CD13 2C064 CC06 EE01 2C065 AA01 AB01 AC04 CC02 CC25 CC27

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーマルヘッドと、該サーマルヘッドを
    支持する第1支持部材と、該第1支持部材に相対移動可
    能に組み合わされる第2支持部材と、該第2支持部材に
    支持され、該第1支持部材に対する該第2支持部材の移
    動に伴い、該サーマルヘッドと協働して印刷用紙を挟持
    する作用位置と該サーマルヘッドから離隔して印刷用紙
    を解放する非作用位置との間で変位するプラテンと、該
    プラテンを該作用位置に解除可能に係止する係止機構と
    を具備するサーマルプリンタにおいて、 前記係止機構は、 前記プラテンに回転軸線方向移動自在に連結される軸受
    部材と、 前記軸受部材を前記プラテンに対し回転軸線方向へ弾性
    的に付勢する弾性部材と、 前記第1支持部材に設けられ、前記プラテンが前記作用
    位置にあるときに、前記弾性部材の弾性的付勢力下で、
    前記軸受部材に脱離可能に係合して該軸受部材を予め定
    めた位置に固定的に保持するとともに、該軸受部材を介
    して該プラテンを回転自在に該作用位置に保持する保持
    部と、を具備することを特徴とするサーマルプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記軸受部材は、回転軸線を中心とした
    錐体状輪郭を有する外輪部分を備え、前記保持部は、該
    外輪部分の該錐体状輪郭に適合する凹面輪郭を有する受
    容部分を備え、前記プラテンが前記作用位置にあるとき
    に、該受容部分が該外輪部分を前記弾性的付勢力下で密
    接受容して静止保持する請求項1に記載のサーマルプリ
    ンタ。
  3. 【請求項3】 前記プラテンが、筒状本体と該筒状本体
    の軸線方向両端面から軸線方向移動可能に同心状に突出
    する軸部とを備え、前記軸受部材は、該軸部の少なくと
    も一方の突出部分に装着されて、前記弾性部材の弾性的
    付勢力を受ける請求項1又は2に記載のサーマルプリン
    タ。
  4. 【請求項4】 サーマルヘッドと、該サーマルヘッドを
    支持する第1支持部材と、該第1支持部材に相対移動可
    能に組み合わされる第2支持部材と、該第2支持部材に
    支持され、該第1支持部材に対する該第2支持部材の移
    動に伴い、該サーマルヘッドと協働して印刷用紙を挟持
    する作用位置と該サーマルヘッドから離隔して印刷用紙
    を解放する非作用位置との間で変位するプラテンと、該
    プラテンを該作用位置に解除可能に係止する係止機構と
    を具備するサーマルプリンタにおいて、 前記係止機構は、 前記プラテンの前記作用位置と前記非作用位置との間の
    移動軌跡に沿って前記第1支持部材に設けられ、該プラ
    テンが該作用位置にあるときに、該プラテンの軸部を回
    転自在に受容する軸受溝と、 前記第1支持部材に移動可能に取着され、前記作用位置
    にある前記プラテンにその回転を許容しつつ係合して、
    該プラテンの前記軸部を前記軸受溝内に係留する係合部
    材と、 前記作用位置にある前記プラテンを前記係合部材に弾性
    的に押し付けて、該係合部材との協働により該プラテン
    を該作用位置に固定的に保持する弾性部材と、を具備す
    ることを特徴とするサーマルプリンタ。
  5. 【請求項5】 前記弾性部材は、前記係合部材が前記プ
    ラテンから離脱した後に、該プラテンの前記軸部を前記
    軸受溝から押し出す方向への付勢力を、該プラテンに負
    荷する請求項4に記載のサーマルプリンタ。
  6. 【請求項6】 サーマルヘッドと、該サーマルヘッドを
    支持する第1支持部材と、該第1支持部材に相対移動可
    能に組み合わされる第2支持部材と、該第2支持部材に
    支持され、該第1支持部材に対する該第2支持部材の移
    動に伴い、該サーマルヘッドと協働して印刷用紙を挟持
    する作用位置と該サーマルヘッドから離隔して印刷用紙
    を解放する非作用位置との間で変位するプラテンと、該
    プラテンを該作用位置に解除可能に係止する係止機構と
    を具備するサーマルプリンタにおいて、 前記係止機構は、 前記プラテンの前記作用位置と前記非作用位置との間の
    移動軌跡に沿って前記第1支持部材に設けられ、該プラ
    テンが該作用位置にあるときに、該プラテンの軸部を回
    転自在に受容する軸受溝と、 前記第2支持部材に移動可能に取着され、前記第1支持
    部材に係合して、前記プラテンの前記軸部を前記軸受溝
    内に係留する係合部材とを具備し、 前記係合部材を前記第1支持部材から離脱させるために
    該係合部材に加える力の方向が、該係合部材が該第1支
    持部材から離脱した後に、前記プラテンを前記作用位置
    から前記非作用位置へ移動させるために該第2支持部材
    に加える力の方向と、実質的に同じであること、を特徴
    とするサーマルプリンタ。
  7. 【請求項7】 サーマルヘッドと、該サーマルヘッドを
    支持する第1支持部材と、該第1支持部材に相対移動可
    能に組み合わされる第2支持部材と、該第2支持部材に
    支持され、該第1支持部材に対する該第2支持部材の移
    動に伴い、該サーマルヘッドと協働して印刷用紙を挟持
    する作用位置と該サーマルヘッドから離隔して印刷用紙
    を解放する非作用位置との間で変位するプラテンと、該
    プラテンを該作用位置に解除可能に係止する係止機構と
    を具備するサーマルプリンタにおいて、 前記係止機構は、 前記プラテンの前記作用位置と前記非作用位置との間の
    移動軌跡に沿って前記第1支持部材に設けられ、該プラ
    テンが該作用位置にあるときに、該プラテンの軸部を回
    転自在に受容する軸受溝と、 前記第1支持部材に回動可能に取着され、前記作用位置
    にある前記プラテンにその回転を許容しつつ係合して、
    該プラテンの前記軸部を前記軸受溝内に係留する係合部
    材とを具備し、 前記係合部材は、前記第1支持部材上に位置する回動中
    心と、プラテン回転軸線方向に見て前記軸受溝の内側に
    突出可能な縁部とを有し、 前記係合部材の前記縁部は、前記作用位置にある前記プ
    ラテンに前記プラテン回転軸線方向に見て前記軸受溝の
    内側で係合する係合点を有するとともに、該係合点に隣
    接して、該係合部材の前記回動中心からの距離が該係合
    点よりも大きくなる係止領域を有し、該回動中心、該係
    合点及び該係止領域が、該プラテンを該作用位置に固定
    的に保持するような相対位置関係を有すること、 を特徴とするサーマルプリンタ。
  8. 【請求項8】 前記係合部材を、前記縁部が前記プラテ
    ン回転軸線方向に見て前記軸受溝の内側に突出する方向
    へ弾性的に付勢する弾性部材をさらに具備する請求項7
    に記載のサーマルプリンタ。
  9. 【請求項9】 前記プラテンを回転駆動する駆動機構が
    前記第1支持部材に設置され、該プラテンが前記作用位
    置にあるときに該プラテンが該駆動機構に作用的に連結
    されるとともに、該プラテンが前記非作用位置にあると
    きに該プラテンが該駆動機構から分離される請求項1〜
    8のいずれか1項に記載のサーマルプリンタ。
  10. 【請求項10】 前記第2支持部材が前記第1支持部材
    に相対回動可能に組み合わされ、該第1支持部材に対す
    る該第2支持部材の回動に伴い、前記プラテンが前記作
    用位置と前記非作用位置との間で変位する請求項1〜9
    のいずれか1項に記載のサーマルプリンタ。
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