JP2003127354A - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents

インクジェット式記録ヘッド

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JP2003127354A
JP2003127354A JP2001320773A JP2001320773A JP2003127354A JP 2003127354 A JP2003127354 A JP 2003127354A JP 2001320773 A JP2001320773 A JP 2001320773A JP 2001320773 A JP2001320773 A JP 2001320773A JP 2003127354 A JP2003127354 A JP 2003127354A
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】長期保存状態において、インク貯留室内からの
インクの水蒸気がダンパ用凹部内へ不均一な状態で流出
することを防止しうるインクジェット式記録へッドを提
供する。 【解決手段】ヘッドケース2のインク貯留室9に対応す
る部分に、振動板5を介してインク貯留室9内の圧力変
動を逃がすダンパ用凹部12が形成されるとともに上記
ダンパ用凹部12を外部と連通させる外部連通孔14が
形成され、インクの水蒸気が上記インク貯留室9の全域
から可及的均一に上記ダンパ用凹部12へ導かれる形態
とされている。こうすることによって、記録ヘッドを長
期間使用せずに保管等した場合にも、ノズル開口8に作
用するクリーニング吸引力が上記インク貯留室9内のイ
ンク全体に均一に作用して適正なクリーニングがなさ
れ、正常なインク滴の吐出がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電振動子の伸縮
等によりノズル開口からインク滴を吐出させて画像や文
字を記録用紙に記録するインクジェット式記録ヘッドに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】縦振動の圧電振動子を用いたインクジェ
ット式記録ヘッド(以下「記録ヘッド」という)は、一
般に、図12,図13および図14に示すように、多数
のノズル開口8と圧力発生室7が形成された流路ユニッ
ト1と、この流路ユニット1が貼着されるとともに、圧
電振動子6が収容されるヘッドケース2とを備えてい
る。
【0003】上記流路ユニット1は、ノズル開口8が図
12の紙面と垂直方向に列設されたノズルプレート3
と、上記各ノズル開口8に連通する圧力発生室7が列設
された流路基板4と、上記各圧力発生室7の下部開口を
塞ぐ振動板5とが積層されて構成されている。上記流路
基板4には、各圧力発生室7とインク供給路10を介し
て連通し、各圧力発生室7に供給されるインクを貯留す
るインク貯留室9が形成されている。この例では、ノズ
ル開口8および圧力発生室7の列は2列設けられてい
る。
【0004】上記ヘッドケース2は、合成樹脂製で、上
下に貫通する空間16に圧電振動子6が収容されるよう
になっている。上記空間16は、ノズル開口8が列設さ
れる方向に延び、ノズル開口8の列に対応して2つ設け
られている。上記圧電振動子6は、後端側がヘッドケー
ス2に取り付けられた固定基板11に固着されるととも
に、先端面が振動板5下面の島部5Cに固着されてい
る。
【0005】そして、駆動回路(図示せず)で発生させ
た駆動信号をフレキシブル回路板13を介して圧電振動
子6に入力することにより、圧電振動子6を長手方向に
伸縮させる。この圧電振動子6の伸縮により、振動板5
の島部5Cを振動させて圧力発生室7内の圧力を変化さ
せ、圧力発生室7内のインクをノズル開口8からインク
滴として吐出させるようになっている。図において、1
5はインクカートリッジ(図示せず)からインク貯留室
9にインクを補給するインク補給管である。
【0006】一方、上記ヘッドケース2のインク貯留室
9に対応する部分には、ポリフェニレンサルファイドフ
ィルム(以下「PPSフィルム」という)製の振動板5
を介して吐出時のインク貯留室9内の圧力変動を逃がす
ダンパ用凹部12が形成されている。このダンパ用凹部
12は、外部と連通しない独立空間として存在させる
と、ダンパ用凹部12内の空気がPPSフィルム製の振
動板5を透過してインク内に溶出し、ダンパ用凹部12
内の気圧が下がって振動板5の張力が高くなって十分な
ダンパ効果を得られなくなりやすい。そこで、上記ダン
パ用凹部12の奥面からヘッドケース2の反対側面に向
かって貫通してダンパ用凹部12を外部に連通させる外
部連通孔14を穿設することにより、上述したようなダ
ンパ用凹部12内の圧力低下を防止している。
【0007】上記記録ヘッドでは、不使用状態での放置
等により、流路内のインクの水分が蒸発して粘度が上昇
したときに、高粘度インクを強制的に吸引するクリーニ
ングユニット17を備えている。上記クリーニングユニ
ット17は、上記記録ヘッドが非印刷領域のクリーニン
グポジションに移動したときに、図12のように記録ヘ
ッドのノズル面を封止し、ノズル開口8からインクを吸
引して目詰まり等を回復させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記記
録ヘッドでは、ダンパ用凹部12が大気に開放される構
造となっているため、長期間記録ヘッドが使用されない
で保管等された場合に、インク貯留室9内のインク中の
水分が水蒸気となってPPSフィルム製の振動板5を透
過し、次第にインク貯留室9内のインクの粘度が上昇す
る。
【0009】特に、図13に示したように、1つのイン
ク貯留室9に対して1つのダンパ用凹部12が対応して
いる場合には、外部連通孔14から遠いところに比べ、
外部連通孔14に近い箇所のインクの水分が水蒸気とし
て振動板5を透過して大気に放出されやすい。したがっ
て、同図の符号19で示したように粘性の高い領域(以
下、高粘度領域という)が形成されやすくなる。同時
に、上記高粘度領域19以外のインクは符号20で示し
たように粘性の低い領域(以下、低粘度領域という)が
形成されやすく、結局、長期間にわたって不使用のまま
保管しておくと、インク貯留室9内にインクの粘度差が
できてしまう。なお、低粘度領域20は高粘度領域19
に対する「低粘度」を意味し、実際の粘度は正常な値に
近いものである。
【0010】上述のような粘度差のある保管状態から再
び使用を開始するときに、上記クリーニングユニット1
7を用いて流路内のインクを強制的に吸引すると、低粘
度領域20のインクの方がその流動性が良好であること
から優先的に吸引されることとなり、高粘度領域19の
インクはそのまま残留したような状態になって吸引され
にくいこととなる。
【0011】したがって、高粘度領域19に対応する流
路のインクはほとんど停滞したままとなり、これに対応
する流路の詰まりが回復せずにインクを正常に吐出でき
なくなるおそれがあり、印字不良の原因となる。このよ
うな高粘度化の傾向は、特に粘度上昇しやすい顔料系の
インクで顕著であり、最近では、多様な印字品質を実現
するため、顔料系のインクが用いられることも多くなっ
ていることから、このような長期保存によるインクの粘
度上昇を防止しうるインクジェット式記録ヘッドの開発
が強く望まれていた。
【0012】なお、図13および図14は、ヘッドケー
ス2の上面部の形状を示したもので、この上面部の上側
に配置されるインク貯留室9、圧力発生室7、ノズル開
口8等は2点鎖線で図示してある。
【0013】一方、図14に示したように、上記インク
貯留室がインクの種類に応じて複数個配置されている場
合、すなわちインク貯留室9A,9B,9Cのように3
室設けられている場合には、外部連通孔14に近い箇所
にあるインク貯留室9Bに高粘度領域19が発生する。
そして、他のインク貯留室9A,9Cは低粘度領域20
となり、3つのインク貯留室のあいだで粘度差ができて
しまう。特に、インクの種類によって、インク中の水分
が蒸発しやすい性質のインクや、蒸発しにくい性質のイ
ンクがあり、このような条件が加味されると上記粘度差
がより一層大きくなるおそれがある。
【0014】上述のような粘度差のある保管状態から再
び使用を開始するときに、上記クリーニングユニット1
7を用いて流路内のインクを強制的に吸引すると、低粘
度領域20となっているインク貯留室9A,9Cのイン
クの方がその流動性が良好であることから優先的に吸引
されることとなり、高粘度領域19となっているインク
貯留室9Bのインクはそのまま残留したような状態にな
って吸引されにくいこととなる。
【0015】したがって、高粘度領域19となっている
インク貯留室9Bに連通している流路のインクはほとん
ど停滞したままとなり、これらの流路の詰まりが回復せ
ずにインク貯留室9Bからインクを正常に吐出できなく
なるおそれがあり、印字不良の原因となる。このような
高粘度化の傾向は、特に粘度上昇しやすい顔料系のイン
クで顕著であり、最近では、多様な印字品質を実現する
ため、顔料系のインクが用いられることも多くなってい
ることから、このような長期保存によるインクの粘度上
昇を防止しうるインクジェット式記録ヘッドの開発が強
く望まれていた。同時に、各種類のインクの水分蒸発量
が同一値であっても、インク間の粘度に差が発生し、た
とえばブラックはライト系カラーよりも粘度が高くなり
やすいといったことからも、同様に上述のようなインク
ジェット式記録ヘッドの開発が期待されている。
【0016】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、長期保存状態において、流路内のインクの粘度
差を可及的に減少させうるインクジェット式記録へッド
の提供をその主たる目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、多数のノズル開口と上記ノズル開口に連
通する圧力発生室および上記圧力発生室に供給するイン
クを貯留するインク貯留室と上記圧力発生室およびイン
ク貯留室の開口を塞ぐ封止板とを有する流路ユニット
と、上記流路ユニットが貼着されるヘッドケースと、上
記圧力発生室に圧力変動を与える圧力発生素子とを備え
たインクジェット式記録ヘッドであって、上記ヘッドケ
ースのインク貯留室に対応する部分に、上記封止板を介
してインク貯留室内の圧力変動を逃がすダンパ用凹部が
形成されるとともに、上記ダンパ用凹部を外部と連通さ
せる外部連通孔が形成され、上記外部連通孔はインクの
水蒸気がインク貯留室全域から可及的均一にダンパ用凹
部へ導かれる形態とされていることを第1の要旨とす
る。
【0018】すなわち、本発明のインクジェット式記録
ヘッドは、ヘッドケースのインク貯留室に対応する部分
に、封止板を介してインク貯留室内の圧力変動を逃がす
ダンパ用凹部が形成されるとともに、上記ダンパ用凹部
を外部と連通させる外部連通孔が形成され、上記外部連
通孔はインクの水蒸気がインク貯留室全域から可及的均
一にダンパ用凹部へ導かれる形態である。
【0019】したがって、インク貯留室内のインク粘度
はインク貯留室内全域に渡ってほぼ均一になることか
ら、クリーニングユニットで流路内のインクを強制的に
吸引すると、その吸引力は全てのノズル開口から均一に
インク全体に作用し、高粘度のインクは全ノズルから一
斉に吸い出され、その後は正常な粘度のインクが全ノズ
ル開口から吐出できる態勢となる。また、上記のように
全ノズル開口から一斉に高粘度インクが吸引されること
により、吸引時間を短縮するのに有効であり、クリーニ
ングに消費されるインク量も減少させることができる。
【0020】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記外部連通孔が所定個数のノズル開口に対応さ
せた状態で複数個設けられている場合には、高粘度領域
が複数箇所において形成されることから、インク貯留室
全域のインク粘度がほぼ均一となり、上述のように全ノ
ズル開口から一斉にインク吸引がなされる。
【0021】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記外部連通孔がノズル開口の配列方向に沿って
伸びた通路断面形状とされている場合には、このような
形状の外部連通孔であることから、高粘度領域がインク
貯留室のほぼ全域にわたって形成され、上述のように全
ノズル開口から一斉にインク吸引がなされる。
【0022】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記各外部連通孔の流路抵抗が上記ダンパ用凹部
の形状に応じて設定されている場合には、ダンパ用凹部
の形状が周囲の関連部材との関係で異なる部分があって
もインク貯留室全域に対して対応できることから、イン
ク貯留室のインク粘度が可及的に均一化される。
【0023】さらに、上記の目的を達成するために、本
発明は、多数のノズル開口と上記ノズル開口に連通する
圧力発生室および上記圧力発生室に供給するインクを貯
留するインク貯留室と上記圧力発生室およびインク貯留
室の開口を塞ぐ封止板とを有する流路ユニットと、上記
流路ユニットが貼着されるヘッドケースと、上記圧力発
生室に圧力変動を与える圧力発生素子とを備えたインク
ジェット式記録ヘッドであって、上記ヘッドケースのイ
ンク貯留室に対応する部分に、上記封止板を介してイン
ク貯留室内の圧力変動を逃がすダンパ用凹部が形成され
るとともに、上記ダンパ用凹部を外部と連通させる外部
連通路が形成され、上記インク貯留室が吐出されるイン
クの種類に応じて複数設けられ、上記外部連通孔は各イ
ンク貯留室内のインクの水蒸気が、異種インクが貯留さ
れるインク貯留室のあいだで可及的均一にダンパ用凹部
へ導かれる形態とされていることを第2の要旨とする。
【0024】すなわち、本発明のインクジェット式記録
ヘッドは、ヘッドケースのインク貯留室に対応する部分
に、封止板を介してインク貯留室内の圧力変動を逃がす
ダンパ用凹部が形成されるとともに、上記ダンパ用凹部
を外部と連通させる外部連通孔が形成され、上記インク
貯留室が吐出されるインクの種類に応じて複数設けら
れ、上記外部連通孔は各インク貯留室内のインクの水蒸
気が、異種インクが貯留されるインク貯留室のあいだで
可及的均一にダンパ用凹部へ導かれる形態である。
【0025】したがって、複数個のインク貯留室内のイ
ンク粘度は全てのインク貯留室においてほぼ均一になる
ことから、クリーニングユニットで流路内のインクを強
制的に吸引すると、その吸引力は全てのノズル開口から
均一に各インク貯留室全体に作用し、高粘度のインクは
全ノズルから一斉に吸い出され、その後は正常な粘度の
インクが全ノズル開口から吐出できる態勢となる。ま
た、上記のように全ノズル開口から一斉に高粘度インク
が吸引されることにより、吸引時間を短縮するのに有効
であり、クリーニングに消費されるインク量も減少させ
ることができる。
【0026】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記外部連通孔が各インク貯留室に対応した位置
に設けられている場合には、各インク貯留室毎に水蒸気
の蒸発流路が設置されていることから、各インク貯留室
からはそれぞれインク中の水分が蒸発し、複数個のイン
ク貯留室全てのインク粘度がほぼ均一になる。
【0027】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記外部連通孔の流路抵抗が対応するインク貯留
室毎に異なった値に設定されている場合には、各インク
貯留室に貯留されているインクの粘度上昇率に適合させ
て、上記外部連通孔の流路抵抗を選定することができる
ことから、各インク貯留室内のインク粘度を可及的均一
にすることにとって、きわめて好適である。
【0028】各インク貯留室に貯留されているインクは
その種類によって、水分の蒸発特性に伴う粘度上昇率に
差があるときがある。たとえば、各インクから一定量の
水分が蒸発した場合において各インクの粘度を測定する
と、その値にバラツキが認められ、ライト系カラーのイ
ンクYは最も低い粘度、ノーマル系カラーのインクCや
MはインクYよりも高い粘度、黒色のインクKはインク
CやMよりもさらに高い粘度となる。したがって、これ
らの粘度上昇率の差に対応した流路抵抗を上記各外部連
通孔に付与しておくことによって、各インク貯留室にお
けるインク粘度の均一化が図れる。
【0029】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、流路抵抗の高い外部連通孔は、粘度上昇率の高い
インクが貯留されたインク貯留室に対応して設けられ、
流路抵抗の低い外部連通孔は、粘度上昇率の低いインク
が貯留されたインク貯留室に対応して設けられている場
合には、各インク貯留室内のインクの粘度上昇率に適合
した流路抵抗の外部連通孔を各インク貯留室に対応させ
ることができて、各インク貯留室毎のインク粘度が可及
的均一になる。すなわち、各インク貯留室内の各種イン
クの性状に適合させたものであるから、上記インク粘度
の可及的均一化にとって非常に合理的に本発明の目的を
達成できる。
【0030】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記各外部連通孔の流路抵抗と各インク貯留室の
インクの粘度上昇率が相関した関係とされている場合に
は、このような相関関係に沿った上記流路抵抗とするこ
とにより、各インク貯留室内のインクの粘度上昇率に適
合した流路抵抗の外部連通孔を各インク貯留室に対応さ
せることができて、各インク貯留室毎のインク粘度が可
及的均一になる。
【0031】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記インク貯留室はそれらに貯留されているイン
クの粘度上昇率が低い側から順に配置され、外部連通孔
が粘度上昇率の低いインクが貯留されたインク貯留室の
近傍に配置されている場合には、粘度上昇率の低いイン
クは大気に蒸発しやすい外部連通孔の配置環境とされ、
また、粘度上昇率の高いインクは大気に蒸発しにくい外
部連通孔の配置環境とされることから、各インク貯留室
のインク粘度は可及的均一な状態になる。
【0032】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記封止板がポリフェニレンサルファイドフィル
ムを含むものである場合には、このフィルム自体の水蒸
気透過率と上記外部連通孔の流路抵抗、配置位置等によ
る粘度均一化機能とが複合して、最適なインク水蒸気の
蒸発処理が実現する。
【0033】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、吐出するインクが顔料系のインクである場合に
は、顔料系のインクでは水分蒸発による粘度上昇が激し
いことから、インク貯留室内にあるインクの粘度上昇率
に適合した外部連通孔を配置することによって、顔料系
インクの特質に容易に対処することができ、長期保管後
の再使用をスムーズにする効果が顕著で効果的である。
【0034】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記圧力発生素子が圧電振動子である場合には、
圧力発生室として圧電振動子を用いたタイプの記録ヘッ
ドにおいて、インク貯留室全域のインク粘度が均一化さ
れ、あるいは各インク貯留室のあいだにおけるインク粘
度が均一化され、長期保管後の再使用をスムーズにでき
る。
【0035】本発明のインクジェット式記録ヘッドにお
いて、上記圧電振動子が縦振動モードの圧電振動子であ
る場合には、縦振動モードの圧電振動子を用いたタイプ
の記録ヘッドでは、封止板として例えばポリフェニレン
サルファイドフィルムのような水蒸気を透過させやすい
樹脂フィルムが多く用いられることから、インク貯留室
全域のインク粘度が均一化され、あるいは各インク貯留
室のあいだにおけるインク粘度が均一化され、長期保管
後の再使用をスムーズにする効果が顕著で効果的であ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0037】図1から図5は、本発明のインクジェット
式記録ヘッドの第1の実施の形態を示す図であり、外部
連通孔はインクの水蒸気が1種類のインクを貯留した1
つのインク貯留室全域から可及的均一にダンパ用凹部へ
導かれる形態とされている場合である。この記録ヘッド
は、基本的には図12に示すものと同様であり、以下同
様の部分は同じ符号を用いて説明する。なお、図2は、
図3の〔2〕−〔2〕断面図に相当しており、図3から
図5は、前述の図13や図14と同じ要領で示してあ
る。
【0038】上記記録ヘッドは、圧電振動子6が収容さ
れるヘッドケース2と、このヘッドケース2のユニット
固着面に接着剤等で固着される流路ユニット1とを備え
ている。
【0039】上記流路ユニット1は、ノズル開口8が列
設されたノズルプレート3と、上記各ノズル開口8に連
通する圧力発生室7が列設され、上記各圧力発生室7に
インク供給路10を介して供給されるインクを貯留する
インク貯留室9が形成された流路基板4と、上記各圧力
発生室7およびインク貯留室9の下部開口を塞ぐ振動板
(封止板)5とが積層されて構成されている。
【0040】上記ヘッドケース2は、熱硬化性樹脂や熱
可塑性樹脂が射出成形されてなり、上下に貫通する空間
16に、上記各圧力発生室7に対応するよう圧力発生素
子として圧電振動子6が収容されるようになっている。
上記空間16は、ノズル開口8が列設される方向に延
び、ノズル開口8の列に対応して設けられている。上記
圧電振動子6は、縦振動モードの圧電振動子6であり、
後端側がヘッドケース2に取り付けられた固定基板11
に固着されるとともに、先端面が振動板5下面の島部5
Cに固着されている。
【0041】ここで、上記振動板5は、ポリフェニレン
サルファイドフィルム(以下「PPS」フィルムとい
う)からなり、ステンレス板製の島部5C等がラミネー
トされている。そして、上記ヘッドケース2には、その
インク貯留室9に対応する部分に、インク貯留室9内に
発生する圧力変動を振動板5を介して逃がすダンパ用凹
部12が形成されている。
【0042】上記ダンパ用凹部12は、外部と連通しな
い独立空間として存在させると、ダンパ用凹部12内の
空気がPPSフィルム製の振動板5を透過してインク内
に溶出し、ダンパ用凹部12内の気圧が下がって振動板
5の張力が高くなり、十分なダンパ効果を得られなくな
りやすい。そこで、上記ヘッドケース2には、上記ダン
パ用凹部12を外部連通孔14を介して外部に連通さ
れ、上述したようなダンパ用凹部12内の圧力低下を防
止する構造が採用されている。
【0043】そして、駆動回路(図示せず)で発生させ
た駆動信号をフレキシブル回路板13を介して圧電振動
子6に入力することにより、圧電振動子6を長手方向に
伸縮させる。この圧電振動子6の伸縮により、振動板5
の島部5Cを振動させて圧力発生室7内の圧力を変化さ
せ、圧力発生室7内のインクをノズル開口8からインク
滴として吐出させるようになっている。図において、1
5はインクカートリッジ(図示せず)等からインク貯留
室9にインクを補給するインク補給管、15Aは振動板
5のインク補給管15に対応する位置に設けられたイン
ク補給穴である。
【0044】上記記録ヘッドでは、不使用状態での放置
等により、流路内のインクの水分が蒸発して粘度が上昇
したときに、高粘度インクを強制的に吸引するクリーニ
ングユニット17を備えている。上記クリーニングユニ
ット17は、上記記録ヘッドが非印刷領域のクリーニン
グポジションに移動したときに、図12のように記録ヘ
ッドのノズル面を封止し、ノズル開口8からインクを吸
引して目詰まり等を回復させる。
【0045】図3の上記ダンパ用凹部12の底部には、
多数のノズル開口8に対応させて3個の外部連通孔14
が設置してある。この外部連通孔14は図2に示されて
いるようにヘッドケース2を縦方向に貫通している。外
部連通孔14をダンパ用凹部12に開口させる位置は、
各外部連通孔14によって形成されるインク貯留室9内
の高粘度領域19が図3のように3つの領域に形成さ
れ、最終的にはインク貯留室9内全域のインク粘度がほ
ぼ均一化されて1つの高粘度領域19ができるように定
められている。図3の場合は、細長いダンパ用凹部12
の幅方向の中央部に、長手方向で3個等間隔に配列され
ている。
【0046】図4に示した例では、上記ダンパ用凹部1
2の底部に、ノズル開口8の配列方向に沿って伸びた通
路断面形状の外部連通孔14が形成されている。この連
通孔14はちょうどスリット型の通路構造とされ、外部
連通孔14の全長がノズル開口8の配列領域の長さにほ
ぼ対応している。このようなスリット型の外部連通孔1
4の場合には、インク貯留室9内の高粘度領域19は、
図示のようにインク貯留室9内全域にわたって細長く形
成される。
【0047】図5に示した例では、上記ダンパ用凹部1
2の底部に、ダンパ用凹部12の形状に応じて流路抵抗
の異なった外部連通孔14が形成されている。図5の場
合は、図3のような等間隔の外部連通孔14に加えて、
ダンパ用凹部12の幅が狭くなった両端部近傍に、直径
の小さな外部連通孔14Aが補助的な態様で配置されて
いる。こうすることによって、インク貯留室9内の符号
9Aで示した隅部の箇所も高粘度領域19となり、ノズ
ル開口8からの吸引力はこの隅部9Aにも均一に作用す
る。
【0048】以上のように、外部連通孔14を図3に示
すように等間隔で配置した場合には、それによって形成
される高粘度領域19が3箇所にわたって分布され、こ
れらの分布領域が一体化して、最終的にはインク貯留室
9内全域がほぼ均一なインク粘度となり、ノズル開口8
に吸引力を作用させたときに、その吸引力はインク貯留
室9内のインク全体にほぼ均一に伝達されて、良好なク
リーニングがなされる。したがって、長期間経過後にク
リーニング処理を施しても、ノズル開口8を含む流路全
体が正常にリフレッシュされる。
【0049】図4,図5の場合においても上述のように
インク貯留室9内全域の粘度均一化が図られるので、図
3に関して述べたことと同様な利点がえられる。特に、
図5のように補助的に外部連通孔14Aを追加した場合
には、隅部9Aの箇所まで完全にインク粘度の均一化が
図られて、より完璧なクリーニング処理が行なえる。
【0050】つぎに、図6,図7に示した第2の実施の
形態を説明する。この実施の形態は、上記インク貯留室
が吐出されるインクの種類に応じて複数設けられ、上記
外部連通孔14は各インク貯留室9内のインクの水蒸気
が、異種インクが貯留されるインク貯留室9のあいだで
可及的均一にダンパ用凹部へ導かれる場合である。
【0051】この実施の形態は、3種類の異種インクを
ノズル開口8から吐出させる場合であり、そのためにイ
ンク貯留室9は、ライト系カラーのインクYを貯留して
いるインク貯留室9Yと、ノーマル系カラーのインクM
を貯留しているインク貯留室9Mと、他のノーマル系カ
ラーのインクCを貯留しているインク貯留室9Cの3室
から構成されている。各インク貯留室9Y,9M,9C
に対応する箇所のダンパ用凹部12の底部には、それぞ
れ外部連通孔14が開口されている。
【0052】各インク貯留室9Y,9M,9Cに外部連
通孔14が対応しているので、各インク貯留室内にはそ
れぞれ高粘度領域19がインク貯留室9Y,9M,9C
内に充満した状態で形成される。したがって、全ノズル
開口8にクリーニング用の空気吸引力を作用させると、
それらの吸引力は3室内の各高粘度領域19に均一に作
用し、良好なクリーニングがなされる。したがって、長
期間経過後にクリーニング処理を施しても、ノズル開口
8を含む流路全体が正常にリフレッシュされる。
【0053】各インク貯留室9Y,9M,9Cに貯留さ
れているインクは、それぞれ異なった粘度上昇率を有し
ているので、粘度上昇率が最も高いインクを貯留してい
るインク貯留室9Cに対応する外部連通孔14には、最
も大きな値の流路抵抗が付与される。粘度上昇率が上記
値よりも低いインクを貯留しているインク貯留室9Mに
対応する外部連通孔14には、上記値よりも小さな値の
流路抵抗が付与される。粘度上昇率が上記値よりも低
く、すなわち最も低いインクを貯留しているインク貯留
室9Yに対応する外部連通孔14には、最も小さな値の
流路抵抗が付与される。
【0054】上述のような原則にしたがって、外部連通
孔14の流路抵抗値、例えば図7(A),(B),
(C)に示した制御通路14Bの長さによって設定する
ことができる。最も長い制御通路14Bの図(A)は、
粘度上昇率が最も高いインク貯留室9Cに対応し、その
次に長い制御通路14Bの図(B)は、粘度上昇率がそ
の次の高さであるインク貯留室9Mに対応し、最も短い
制御通路14Bの図(C)は、粘度上昇率が最も低いイ
ンク貯留室9Yに対応している。換言すると、3段階の
粘度上昇率に応じて、3種類の制御通路が対応した関係
で設定されている。
【0055】このような制御通路の流路抵抗、具体的に
は単位時間に流れる水蒸気量Qは、次式によって設定さ
れる。すなわち、 Q=(W0−W1)/R W0:管路入口の水蒸気分密度 W1:管路出口の水蒸気分密度 R:管路の流路抵抗 R=L/(D×S) D:水蒸気の拡散係数 S:管路の断面積 L:管路の長さ したがって、蒸発する水蒸気量は、制御通路14Bの長
さに反比例し、同通路の断面積に比例する。
【0056】上記制御通路14Bの流路抵抗を設定する
方法としては、他に色々な態様のものが採用できる。た
とえば、図8に示したものは、外部連通孔14の通路孔
に制御ピン21を挿入したもので、同ピン21の外周面
に螺旋溝22が形成されている。上記螺旋溝22が制御
通路14Bに相当している。このような制御ピン21の
長さを3段階に分けて製作して螺旋溝22の長さを3種
類設け、それらを各インク貯留室9Y,9M,9Cに対
応させて、各インク貯留室のあいだインク粘度が可及的
均一になるようにする。
【0057】図9に示したものは、通気性焼結合金23
を制御通路14Bに圧入したもので、同合金23の長さ
をa,b,cの3段階に分けて製作したものである。
【0058】図10および図11に示す実施の形態は、
上記各インク貯留室9A,9B,9Cはそれらに貯留さ
れているインクの粘度上昇率が低い側から順に配置さ
れ、上記外部連通孔14が粘度上昇率の低いインクが貯
留された上記インク貯留室9の近傍に配置されているも
のである。粘度上昇率の最も高いインク貯留室9Cは、
外部連通孔14から最も離れているので、インク貯留室
9Cからのインク水蒸気は大気拡散が緩慢になる。他
方、粘度上昇率の最も低いインク貯留室9Aは、外部連
通孔14に最も近づけられているので、インク貯留室9
Aからのインク水蒸気は大気拡散が活発になされる。
【0059】このように上記各インク貯留室9A,9
B,9Cと外部連通孔14との距離的な配置関係を設定
することによって、各インク貯留室から可及的均一にイ
ンク水蒸気がダンパ用凹部へ導かれる。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の要旨のイ
ンクジェット式記録ヘッドによれば、上記外部連通孔は
インクの水蒸気がインク貯留室全域から可及的均一にダ
ンパ用凹部へ導かれる形態とされている。したがって、
長期保管状態から再び使用を開始するときに、通常のク
リーニング動作等を行なえば、全ノズル開口から伝達さ
れる空気吸引力が、インク貯留室内のインク全体に均一
に作用して、正常なクリーニングがなされる。よって、
インクを適正に吐出できるようになり、従来のような吐
出不良がほとんど生じなくなる。
【0061】さらに、本発明の第2の要旨のインクジェ
ット式記録ヘッドによれば、上記インク貯留室が吐出さ
れるインクの種類に応じて複数設けられ、外部連通孔は
各インク貯留室内のインクの水蒸気が、異種インクが貯
留されるインク貯留室のあいだで可及的均一にダンパ用
凹部へ導かれる形態とされている。したがって、長期保
管状態から再び使用を開始するときに、通常のクリーニ
ング動作等を行なえば、全ノズル開口から伝達される空
気吸引力が、異種インクが貯留された各インク貯留室内
のインク全体に均一に作用して、正常なクリーニングが
なされる。よって、複数インク貯留室の場合でもインク
を適正に吐出できるようになり、従来のような吐出不良
がほとんど生じなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録ヘッドの第1の
実施の形態を示す分解斜視図である。
【図2】上記インクジェット式記録ヘッドの断面図であ
る。
【図3】上記インクジェット式記録ヘッドにおけるヘッ
ドケース単体の平面図である。
【図4】上記ヘッドケースの変形例を示す平面図であ
る。
【図5】上記ヘッドケースのさらに他の変形例を示す平
面図である。
【図6】本発明のインクジェット式記録ヘッドの第2の
実施の形態を示す平面図である。
【図7】各インク貯留室に対する外部連通孔の形状を示
す断面図である。
【図8】制御ピンの挿入状態を示す断面図である。
【図9】通気性焼結合金で制御通路の流路抵抗を選定す
る場合の断面図である。
【図10】上記第2の実施の形態における変形例の平面
図である。
【図11】図10の〔11〕−〔11〕断面図である。
【図12】従来のインクジェット式記録ヘッドを示す断
面図である。
【図13】上記従来技術のヘッドケースを示す平面図で
ある。
【図14】上記従来技術のヘッドケースの他の例を示す
平面図である。
【符号の説明】
1 流路ユニット 2 ヘッドケース 3 ノズルプレート 4 流路基板 5 振動板 5C 島部 6 圧電振動子 7 圧力発生室 8 ノズル開口 9 インク貯留室 9A 隅部 10 インク供給路 11 固定基板 12 ダンパ用凹部 13 フレキシブル回路板 14 外部連通孔 14A 外部連通孔 14B 制御通路 15 インク補給管 15A インク補給穴 16 空間 17 クリーニングユニット 18 シールリップ 19 高粘度領域 20 低粘度領域 21 制御ピン 22 螺旋溝 23 通気性焼結合金

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のノズル開口と上記ノズル開口に連
    通する圧力発生室および上記圧力発生室に供給するイン
    クを貯留するインク貯留室と上記圧力発生室およびイン
    ク貯留室の開口を塞ぐ封止板とを有する流路ユニット
    と、上記流路ユニットが貼着されるヘッドケースと、上
    記圧力発生室に圧力変動を与える圧力発生素子とを備え
    たインクジェット式記録ヘッドであって、上記ヘッドケ
    ースのインク貯留室に対応する部分に、上記封止板を介
    してインク貯留室内の圧力変動を逃がすダンパ用凹部が
    形成されるとともに、上記ダンパ用凹部を外部と連通さ
    せる外部連通孔が形成され、上記外部連通孔はインクの
    水蒸気がインク貯留室全域から可及的均一にダンパ用凹
    部へ導かれる形態であることを特徴とするインクジェッ
    ト式記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 上記外部連通孔が所定個数のノズル開口
    に対応させた状態で複数個設けられている請求項1記載
    のインクジェット式記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 上記外部連通孔がノズル開口の配列方向
    に沿って伸びた通路断面形状である請求項1または2記
    載のインクジェット式記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 上記各外部連通孔の流路抵抗が上記ダン
    パ用凹部の形状に応じて設定されている請求項2記載の
    インクジェット式記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 多数のノズル開口と上記ノズル開口に連
    通する圧力発生室および上記圧力発生室に供給するイン
    クを貯留するインク貯留室と上記圧力発生室およびイン
    ク貯留室の開口を塞ぐ封止板とを有する流路ユニット
    と、上記流路ユニットが貼着されるヘッドケースと、上
    記圧力発生室に圧力変動を与える圧力発生素子とを備え
    たインクジェット式記録ヘッドであって、上記ヘッドケ
    ースのインク貯留室に対応する部分に、上記封止板を介
    してインク貯留室内の圧力変動を逃がすダンパ用凹部が
    形成されるとともに、上記ダンパ用凹部を外部と連通さ
    せる外部連通路が形成され、上記インク貯留室が吐出さ
    れるインクの種類に応じて複数設けられ、上記外部連通
    孔は各インク貯留室内のインクの水蒸気が、異種インク
    が貯留されるインク貯留室のあいだで可及的均一にダン
    パ用凹部へ導かれる形態であることを特徴とするインク
    ジェット式記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 上記外部連通孔が各インク貯留室に対応
    した位置に設けられている請求項5記載のインクジェッ
    ト式記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 上記外部連通孔の流路抵抗が対応するイ
    ンク貯留室毎に異なった値に設定されている請求項6記
    載のインクジェット式記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 流路抵抗の高い外部連通孔は、粘度上昇
    率の高いインクが貯留されたインク貯留室に対応して設
    けられ、流路抵抗の低い外部連通孔は、粘度上昇率の低
    いインクが貯留されたインク貯留室に対応して設けられ
    ている請求項7記載のインクジェット式記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 上記各外部連通孔の流路抵抗と各インク
    貯留室のインクの粘度上昇率が相関した関係とされてい
    る請求項8記載のインクジェット式記録ヘッド。
  10. 【請求項10】 上記インク貯留室はそれらに貯留され
    ているインクの粘度上昇率が低い側から順に配置され、
    外部連通孔が粘度上昇率の低いインクが貯留されたイン
    ク貯留室の近傍に配置されている請求項5記載のインク
    ジェット式記録ヘッド。
  11. 【請求項11】 上記封止板がポリフェニレンサルファ
    イドフィルムを含むものである請求項1〜10のいずれ
    か一項に記載のインクジェット式記録ヘッド。
  12. 【請求項12】 吐出するインクが顔料系のインクであ
    る請求項1〜11のいずれか一項に記載のインクジェッ
    ト式記録ヘッド。
  13. 【請求項13】 上記圧力発生素子が圧電振動子である
    請求項1〜12のいずれか一項に記載のインクジェット
    式記録ヘッド。
  14. 【請求項14】 上記圧電振動子が縦振動モードの圧電
    振動子である請求項13記載のインクジェット式記録ヘ
    ッド。
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