JP2003125968A - 浴室用シャワーヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴室で発生する水滴を素早く除去することで
カビが発生しないようにし、浴室を快適に使用できるよ
うにする。 【解決手段】 浴槽２と洗い場３を備えた浴室１に取り
付けられ、胴体部１３の一端に湯水を供給するホース１
０を接続し、他端にシャワー水を吐水する散水板１７を
備えた浴室用シャワーヘッド１２において、前記胴体部
１３には乾燥用の温風を供給する送風部材２２と温風の
供給を指示するスイッチ２０とを備え、前記送風部材２
２から供給される温風で浴室１に付着した水滴を乾燥さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽と洗い場を備
えた浴室で使用される浴室用シャワーヘッドに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】浴槽と洗い場を備えた浴室で、湯水を使
用してシャワーを浴びたり入浴をすると、洗い場の床面
や壁面又は天井面には水滴が付着するが、水滴をそのま
ま放置しておくとカビが発生するため、浴室の窓や扉を
開けて換気を行い、水滴を乾燥させたり、タオルで水滴
をすぐに拭き取ったりしているが、冬季の寒い時期は気
温が低く、窓を開けて換気を行ってもすぐには水滴を乾
燥させて除去することはできないうえ、床面や壁面の広
い面積をタオルで隅々まで拭き取るには長時間かかり、
さらに天井面には脚立等を使用しないと手が届かないの
で水滴を放置してしまうことが多い。しかしながら水滴
を除去しないで放置しておくと、カビが発生して不衛生
であり、発生したカビの匂いが浴室内に広がり、浴室の
使用者は不快感を味わうという問題があり、その対策が
望まれていた。

【０００３】本発明が解決しようとする課題は、浴室で
発生する水滴を素早く除去することでカビが発生しない
ようにし、浴室を快適に使用できるようにすることであ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は請求項１では、
浴槽と洗い場を備えた浴室に取り付けられ、胴体部の一
端に湯水を供給するホースを接続し、他端にシャワー水
を吐水する散水板を備えた浴室用シャワーヘッドにおい
て、前記胴体部には乾燥用の温風を供給する送風部材と
温風の供給を指示するスイッチとを備え、前記送風部材
から供給される温風で浴室に付着した水滴を乾燥させる
ものである。

【０００５】請求項２では、前記胴体部には温風を生成
する送風装置と送風部材とを接続するエアホースを挿通
し、該エアホースにより温風が送風部材へ供給されるも
のである。

【０００６】請求項３では、前記送風装置はシャワーヘ
ッドへ湯水を供給する水栓が取り付けられるカウンター
の内部に収容したものである。

【０００７】請求項４では、前記送風部材は散水板に装
着したものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳細に説明する。図２に示すように、浴室１に
は浴槽２と洗い場３が隣接して配置され、この浴槽２と
洗い場３は、四方に立設した各壁板４と該各壁板４の上
部に結合した天井板４ａにより覆われ、浴槽２と洗い場
３に沿って立設した壁板４の前方に配置されたカウンタ
ー５の表面には、湯水の温度及び流量を調節可能な水栓
６が取り付けられている。

【０００９】前記水栓６は横長の略円筒状で、中央下部
には洗い場３へ向けて湯水を吐水する吐水管７が装着さ
れており、一方の側部に装着した温調ハンドル８の操作
により湯水の温度を調節し、もう一方の側部に装着した
切替ハンドル９の操作により、湯水の流量調節と、湯水
の吐水方向を前記吐水管７又は水栓６に接続したホース
１０に切替可能としたもので、該ホース１０の他端に装
着したシャワーヘッド１２を、前記壁板４の高い位置に
固定したホルダー１１に着脱自在に支持したり、又はホ
ルダー１１から取り出して使用するものである。

【００１０】前記シャワーヘッド１２は合成樹脂製で、
図１に示すように使用者が手で掴みやすい略円筒状の胴
体部１３の内部には、前記水栓６により温度及び流量の
調節された湯水が通過する流路１４が形成され、胴体部
１３の先端下部に開口した円形の開口部１５には、水密
用のパッキン１６を介して円板状の散水板１７を装着
し、該散水板１７は平面状の散水面に多数の散水孔１８
が穿設され、該散水孔１８からシャワー水が外部へ吐水
される。

【００１１】また、シャワーヘッド１２の流路１４には
温風を通過させるためのエアホース１９が挿通されてお
り、図３に示すように該エアホース１９は前記ホース１
０を挿通して、基端が浴室１のカウンター５内部に収容
した送風装置２４と連通し、該送風装置２４はエアホー
ス１９に向けて空気を送るファン２５と、該ファン２５
によって送られる空気を加熱して温風とするヒーター２
６とを備え、この送風装置２４はシャワーヘッド１２の
胴体部１３の上面に設けたスイッチ２０とコード２１に
より接続し、該コード２１はエアホース１９と共に流路
１４内に挿通されている。

【００１２】シャワーヘッド１２は胴体部１３の下面
に、散水板１８に隣接して送風部材２２を備え、該送風
部材２２は散水板１８より小径で、略中央に前記エアホ
ース１９から供給される温風を吹き出すための送風孔２
３が穿設されている。

【００１３】従ってシャワーヘッド１２は、スイッチ２
０の操作でコード２１を介してカウンター５内部に収容
した送風装置２４へ信号が送られると、該送風装置２４
はファン２５及びヒーター２６が作動して温風を発生さ
せることができ、エアホース１９の先端に散水板１７と
隣接して装着した送風部材２２の送風孔２３から、温風
を吹き出し可能である。

【００１４】上記構成のシャワーヘッド１２において、
浴室１で身体の洗浄や洗髪を行うには、水栓６の温調ハ
ンドル８及び切替ハンドル９を操作して、シャワーヘッ
ド１２の散水板１７に穿設された散水孔１８からシャワ
ー水を吐水する。

【００１５】次に、浴槽２に入浴したり洗い場３で身体
の洗浄を行い、洗い場３や壁板４又は天井板４ａに湯水
の水滴が付着した場合、そのまま水滴を放置しておくと
カビが発生する恐れがあるので、シャワーヘッド１２を
ホルダー１１から取り出して、送風部材２２を水滴に向
け、スイッチ２０を操作すれば、コード２１を介してス
イッチ２０の信号が送風装置２４へ伝達し、該送風装置
２４が作動して送風部材２２の送風孔２３から乾燥用の
温風が吹き付けられ、水滴を素早く乾燥させて除去する
ことができる。

【００１６】この場合、浴槽２と洗い場３の間又は洗い
場３と壁板４の間の隅等で、水滴が乾燥しにくい所に
も、シャワーヘッド１２の送風孔２３から温風を吹き付
け乾燥させることができるので、水滴が残ることはな
い。また、天井面４ａに付着している水滴に対しては、
ホルダー１１から取り出したホース１０を伸ばして水滴
に向ければよい。なお、使用者の身体や頭髪が濡れてい
る場合に、シャワーヘッド１２の送風部材２２を身体や
頭髪に向けて送風孔２３から温風を吹き付ければ、身体
や頭髪に付着した水滴も素早く乾燥させて除去すること
ができ、浴室から退室した後に濡れた肌や頭髪をバスタ
オルで拭く必要がない。

【００１７】そして、シャワーヘッド１２のスイッチ２
０をもう一度押せば送風装置２４の作動は停止し、送風
部材２２の送風孔２３から温風は供給されなくなる。こ
のようにシャワーヘッドからは湯水だけでなく温風を吹
き付けることができ、浴室内に発生した水滴を隅々まで
乾燥させて除去することができる。

【００１８】図４は本発明の別の実施例であり、この実
施例のシャワーヘッド１２ａは温風を供給する送風部材
２２ａを、シャワー水を吐水する散水板１７ａの略中央
を貫通させて装着し、散水板１７ａの散水孔１８からは
シャワー水が吐水され、該散水孔１８の内側に装着され
ている送風部材２２ａの送風孔２３ａからは温風が吹き
出し、散水板１７ａからシャワー水と温風の両方を供給
できるようにしたものである。なお、その他の構成は前
記実施例のシャワーヘッドと同一であるので、詳細な説
明は省略する。

【００１９】このように送風部材は散水板に装着するの
で、部品点数及び組立て工数を削減してコストを抑える
ことができる。

【００２０】本発明は上述の実施例に限定されること無
く種々の変形が可能であり、例えば送風部材やスイッチ
はシャワーヘッドの正面や側面に設けてもよい。また、
散水板はボタンの操作でシャワー水と直流水に切替可能
としてもよい。

【００２１】

【発明の効果】本発明では請求項１では、シャワーヘッ
ドは散水板から吐水されるシャワー水により身体の洗浄
や洗髪に使用するだけでなく、水滴を除去するための温
風を吹き出すことができるので、浴室に発生した水滴を
シャワーヘッドを使用して素早く乾燥させカビの発生を
防止し、浴室を清潔な状態に維持することができる。

【００２２】請求項２では、エアホースをシャワーヘッ
ドの流路に挿通させたので、エアホースは外部に露出す
ることなく美観を損なうことがない。

【００２３】請求項３では、送風装置はカウンターの内
部に収容したので、洗い場のスペースの邪魔になること
がない。

【００２４】請求項４では、散水板に送風部材を装着し
たので、部品点数を削減することができ、組立てが容易
でコストを削減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のシャワーヘッドの要部断面図である。

【図２】本発明のシャワーヘッドを取り付けた浴室の斜
視図である。

【図３】本発明のシャワーヘッドと送風装置の説明図で
ある。

【図４】シャワーヘッドの別の実施例の説明図である。

【符号の説明】

１ 浴室 ２ 浴槽 ３ 洗い場 ５ カウンター １０ ホース １２，１２ａ シャワーヘッド １３ 胴体部 １７，１７ａ 散水板 １９ エアホース ２０ スイッチ ２２，２２ａ 送風部材 ２４ 送風装置

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽と洗い場を備えた浴室に取り付けら
   れ、胴体部の一端に湯水を供給するホースを接続し、他
   端にシャワー水を吐水する散水板を備えた浴室用シャワ
   ーヘッドにおいて、前記胴体部には乾燥用の温風を供給
   する送風部材と温風の供給を指示するスイッチとを備
   え、前記送風部材から供給される温風で浴室に付着した
   水滴を乾燥させることを特徴とする浴室用シャワーヘッ
   ド。
2. 【請求項２】 前記胴体部には温風を生成する送風装置
   と送風部材とを接続するエアホースを挿通し、該エアホ
   ースにより温風が送風部材へ供給されることを特徴とす
   る請求項１記載の浴室用シャワーヘッド。
3. 【請求項３】 前記送風装置はシャワーヘッドへ湯水を
   供給する水栓が取り付けられるカウンターの内部に収容
   したことを特徴とする請求項２記載の浴室用シャワーヘ
   ッド。
4. 【請求項４】 前記送風部材は散水板に装着したことを
   特徴とする請求項１乃至３の何れかに記載の浴室用シャ
   ワーヘッド。