JP2003124878A - 無線通信システム及び無線端末装置 - Google Patents

無線通信システム及び無線端末装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】CSMA方式にSDMA方式を適用して、基地
局装置と複数の端末装置との間の伝送効率の向上が図れ
る無線通信システムを提供する。 【解決手段】端末装置は、基地局装置からブロードキャ
ストされる第1のデータを受信する手段と、前記基地局
装置から自装置宛にユニキャストされた第2のデータを
受信する手段と、前記第1のデータを受信した際に測定
した受信電力と、前記第2のデータを受信した際に測定
した受信電力とを基に、前記基地局装置の指向性ビーム
制御の有無を判断する手段と、前記基地局装置が指向性
ビーム制御を行なっていると判断したときは、該基地局
装置向けにデータを送信する際の送信電力を調節する調
節手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空間分割多重によ
り通信を行なう無線LANに有用な無線通信システム及
びこのシステム内に含まれる無線端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CSMA(Carrier Sense Multiple Acce
ss)方式を用いたIEEE802.11に基づく無線L
ANシステム(ISO/IEC 8802−11:19
99(E)ANSI/IEEE Std 802.1
1,1999 edition)が知られている。この
無線LANシステムは複数の端末装置(station)と基地
局(access point)を含む。端末装置はパケット(デー
タ)を送信すべき基地局へのパケット送信前にキャリア
センスを行なう。キャリアセンスは物理的なキャリアセ
ンスと仮想キャリアセンスを含む。物理的なキャリアセ
ンスは無線通信媒体がビジーであるかアイドルであるか
を受信信号レベルから判断する。仮想キャリアセンスは
無線通信媒体がビジーであるかアイドルであるかを受信
信号に含まれる予約情報から判断する。
【0003】端末装置はキャリアセンスを行ない、パケ
ット送信の延期、基地局との間の接続の開始あるいはパ
ケットの送信をする。すなわち、信号の受信レベルがあ
る閾値より大きいとき、あるいは他の端末装置または基
地局からのチャネル予約情報(NAV(ISO/IEC
8802−11:1999(E) ANSI/IEE
E Std 802.11、1999 editio
n)を含むパケットを受信したときパケット送信を延期
し、ランダムな送信待機時間の経過後、無線通信媒体が
アイドルとなったとき、基地局との間の接続を開始す
る。すでに接続されている場合には、ランダムな送信待
機時間は待たないで基地局のアドレスを宛先指定したパ
ケットを送信する。
【0004】一方、無線通信システムにおける多重化方
式の一つとして、SDMA(Space Division Multiple A
ccess)方式が知られている。SDMA方式は基地局に備
えられたアダプティブアレイアンテナを用いる。アダプ
ティブアレイアンテナは互いの干渉を低減する複数のア
ンテナビームを形成する。これにより、通信品質の向
上、さらには基地局装置と複数の端末装置との同時通信
の実現が可能となる。
【0005】CSMA方式の無線LANシステムにSD
MA方式を適用することにより、同様の利点を享受でき
ると考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、CSMA方
式の無線LANシステムに単純にSDMA方式を適用す
ると、次のような問題が発生する。
【0007】一般的に、端末装置はアダプティブアレイ
アンテナのような指向性アンテナを持たない。このた
め、端末装置が基地局との間でパケット伝送を行なって
いるとき、他の端末装置は、上記キャリアセンス機能に
より無線通信媒体がビジーであると判断し、パケット伝
送を控える。そのため、CSMA方式を採用している無
線通信システムの基地局にアダプティブアレイアンテナ
を備えたとしても、同一チャネルで複数の端末装置が同
時通信を行なう空間分割多重通信が効率よく行なえない
という問題点があった。
【0008】本発明の目的は、CSMA方式による通信
に、SDMA方式を適用しても基地局と複数の端末との
間の通信が効率よく行なえる無線通信システムおよび無
線端末装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。
【0010】本発明は、基地局装置と複数の端末装置と
の間でデータの送受信を行なう無線通信システムにおい
て、前記端末装置は、前記基地局装置から送信されたデ
ータを受信した際に測定した受信電力と、該受信したデ
ータの種別とに基づき、前記基地局装置の指向性ビーム
制御の有無を判断する判断手段と、および前記判断手段
による判断結果に応じて、該基地局装置向けにデータを
送信する際の送信電力を調節する調節手段と、を具備し
たことを特徴とする。
【0011】また、本発明は、基地局装置と複数の端末
装置との間でCSMA(Carrier Sense Multiple Acces
s)によりデータの送受信を行なう無線通信システムにお
いて、前記端末装置は、前記基地局装置から送信された
データを受信した際に測定した受信電力と、該受信した
データの種別に基づき、前記基地局装置の指向性ビーム
制御の有無を判断する判断手段と、および前記判断手段
の判断結果に基づいて前記基地局装置向けにデータを送
信する際の送信電力と、前記端末装置のキャリアセンス
レベルのうち少なくともいずれか一方を調節する調節手
段とを具備することを特徴とする。
【0012】また、本発明によれば、基地局装置と複数
の端末装置との間でデータの送受信を行なう無線通信シ
ステムにおいて、前記端末装置は、前記基地局装置から
ブロードキャストされる第1データを受信するとともに
前記基地局装置から前記端末装置宛にユニキャストされ
た第2データを受信する受信手段と、前記第1データを
受信した際に測定した受信電力と、前記第2データを受
信した際に測定した受信電力とを基に、前記基地局装置
の指向性ビーム制御の有無を判断する判断手段と、前記
基地局装置が前記指向性ビーム制御を行なっていると判
断したときは、前記基地局装置向けにデータを送信する
際の送信電力を調節する調節手段とを具備したことを特
徴とする。
【0013】また、本発明によれば、基地局装置と複数
の端末装置との間でCSMA(Carrier Sense Multiple
Access)方式にてデータの送受信を行なう無線通信シ
ステムにおいて、前記端末装置は、前記基地局装置から
ブロードキャストされる第1データを受信するととも
に、前記基地局装置から前記端末装置にユニキャストさ
れた第2データを受信する受信手段と、前記第1データ
を受信した際に測定した受信電力と、前記第2データを
受信した際に測定した受信電力とを基に、前記基地局装
置の指向性ビーム制御の有無を判断する判断手段と、お
よび前記基地局装置が指向性ビーム制御を行なっている
と判断したとき、前記基地局装置向けにデータを送信す
る際の送信電力と、前記端末装置のキャリアセンスレベ
ルのうちの少なくともいずれか一方を調節する調節手段
とを具備することを特徴とする。
【0014】また、本発明によれば、基地局装置との間
でデータの送受信を行なう無線端末装置であって、前記
基地局装置からブロードキャストされる第1データを受
信するとともに前記基地局装置から前記端末装置宛にユ
ニキャストされる第2データを受信する受信手段と、前
記第1データを受信した際に測定した受信電力と、前記
第2データを受信した際に測定した受信電力とを基に前
記基地局装置の指向性ビーム制御の有無を判断する判断
手段と、前記基地局装置が指向性ビーム制御を行なって
いると判断したときは、前記基地局装置向けにデータを
送信する際の送信電力を調節する調節手段とを具備した
ことを特徴とする。
【0015】また、本発明によれば、基地局装置との間
で(Carrier Sense Multiple Access)方式にてデータの
送受信を行なう無線端末装置であって、前記基地局装置
からブロードキャストされる第1データを受信するとと
もに、前記基地局装置から前記端末装置宛にユニキャス
トされる第2データを受信する受信手段と、前記第1デ
ータを受信した際に測定した受信電力と、前記第2デー
タを受信した際に測定した受信電力とを基に、前記基地
局装置の指向性ビーム制御の有無を判断する判断手段
と、前記基地局装置が指向性ビーム制御を行なっている
と判断したとき、前記基地局装置向けにデータを送信す
る際の送信電力と、前記端末装置のキャリアセンスレベ
ルのうちの少なくともいずれか一方を調節する調節手段
とを具備したことを特徴とする。
【0016】本発明によれば、無線端末装置が基地局と
の間の通信のための送信電力制御を行なう。無線端末装
置が基地局装置と通信を行なっているときに、無線端末
装置の近傍に存在する他の無線端末装置がキャリアセン
スをする際、無線通信媒体のビジーを検知されることが
少なくなる。従って多元接続数を増加させることができ
る。従ってSDMA方式を適用した場合の伝送効率の向
上が図れる。
【0017】また、無線端末装置はキャリアセンスレベ
ル制御を行なう。無線端末装置の近傍に存在する他の無
線端末装置が基地局装置と通信を行なっているときに、
無線端末装置がキャリアセンスをする際、キャリアセン
スレベルを制御することにより無線通信媒体のビジーの
検知を少なくすることができる。従って多元接続数を増
加させることができる。従ってSDMA方式を適用した
場合の伝送効率の向上が図れる。
【0018】また、無線端末装置はキャリアセンスレベ
ル制御を行なう。無線端末装置の近傍に存在する他の無
線端末装置が基地局装置と通信を行なっているときに無
線端末装置のキャリアセンスの際、無線通信媒体のビジ
ーを検知することが少なくなる。従って多元接続数を増
加させることができる。従ってSDMA方式を適用した
場合の伝送効率の向上が図れる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0020】図1は本発明の第1の実施形態に係わる無
線通信システムを示す。この無線通信システムは無線L
ANシステムとして構成されている。この無線LANシ
ステムは、例えばIEEE802.11(IEEE80
2.11a、IEEE802.11bも含む)規格に準
拠する。1つのアクセスポイントとしての基地局装置
(AP)1とそこに接続する複数の無線クライアントと
しての無線端末装置(STA)4−1乃至4−3から成
るBSS(Basic service set)を示す。
【0021】基地局装置1は特定の固定位置に設置さ
れ、バックボーン網5に接続される。基地局装置1はア
ダプティブアレイアンテナ2を備え、アダプティブアレ
イ2は複数の比較的狭い指向性パターン(指向性ビーム
あるいはアンテナビームとも呼ぶ)3−1乃至3−3を
形成する。
【0022】このようなアンテナビーム3−1乃至3−
3によって、基地局装置1は複数の無線端末装置(以
下、簡単に端末装置あるいは端末と呼ぶ)4−1乃至4
−3との間で同一チャネルでの同時通信を行なうことが
可能である。すなわち、基地局装置1と端末装置4−1
乃至4−3との間の通信はSDMA方式で行なわれる。
この実施形態では、基地局装置1が3個のアンテナビー
ム3−1乃至3−3を形成し、3個の端末装置4−1乃
至4−3との間で同時通信を行なう例について説明す
る。しかしながら、アンテナビームの数および同時通信
を行なう端末装置数は、2以上の任意の数であればよ
い。端末装置4−1乃至4−3は、一般に固定位置に設
置されるが、移動体に搭載されていてもよい。
【0023】次に、図2を用いてこの実施形態に係わる
基地局装置1の構成を説明する。
【0024】受信機11−1乃至11−3ではアダプテ
ィブアレイアンテナ2の各アンテナビーム3−1乃至3
−3を介して端末装置4−1乃至4−3からの送信信号
が受信される。受信された信号に対して復調および復号
を含む処理が成され、受信信号RS−1乃至RS−3が
生成される。
【0025】送信機12−1乃至12−3ではアダプテ
ィブアレイアンテナ2の各アンテナビーム3−1乃至3
−3を介して端末装置4−1乃至4−3へそれぞれ送信
すべき送信信号TS1乃至TS3が生成される。これら
の送信信号TS1乃至TS3はアダプティブアレイアン
テナ2に供給される。
【0026】受信機11−1乃至11−3からの受信信
号RS1乃至RS3は、受信制御部13に入力され、所
定の受信処理が行なわれる。
【0027】送信制御部14は端末装置(STA)4−
1乃至4−3へブロードキャスト、ユニキャストで送信
するためのデータの生成等の送信処理を行なう。送信制
御部14で生成されたデータは送信機12−1乃至12
−3を介して送信信号TS1乃至TS3として端末装置
(STA)4−1乃至4−3へ送信される。
【0028】次に、図3を用いてアダプティブアレイア
ンテナ2の具体的な構成例について説明する。
【0029】アダプティブアレイアンテナ2は図3に示
すように、アンテナ素子30−1乃至30−3、送受切
換スイッチ31−1乃至31−3、低雑音増幅器(LN
A)32−1乃至32−3、ダウンコンバータ33−1
乃至33−3、分配器34−1乃至34−3、受信ビー
ム形成回路35−1乃至35−3、送信ビーム形成回路
36−1乃至36−3、合成器37−1乃至37−3、
アップコンバータ38−1乃至38−3、高周波電力増
幅器(HPA)39−1乃至39−3及びビーム制御部
40を有する。
【0030】送受切換スイッチ31−1乃至31−3、
LNA32−1乃至32−3、ダウンコンバータ33−
1乃至33−3、分配器34−1乃至34−3、合成器
37−1乃至37−3、アップコンバータ38−1乃至
38−3およびHPA39−1乃至39−3は、各アン
テナ素子30−1乃至30−3に対応してアンテナ素子
30−1乃至30−3の個数(この例では3個)と同数
個設けられる。一方、受信ビーム形成回路35−1乃至
35−3および送信ビーム形成回路36−1乃至36−
3は、アダプティブアレイアンテナ2が形成するアンテ
ナビームの数(この例では3ビーム)と同数個設けられ
る。アンテナビームの数は、アンテナ素子30−1乃至
30−3の個数より少なくても多くてもよい。
【0031】アダプティブアレイアンテナ2の動作を説
明する。アンテナ素子30−1乃至30−3によって受
信された電波周波数(RF)信号は、送受切換スイッチ
31−1乃至31−3をそれぞれ介してLNA32−1
乃至32−3に入力される。次に、入力されたRF信号
はLNA32−1乃至32−3により所定レベルに増幅
される。LNA32−1乃至32−3で増幅されたRF
信号はダウンコンバータ33−1乃至33−3にそれぞ
れ入力される。ダウンコンバータ33−1乃至33−3
は入力されたRF信号を中間周波数(IF)またはベー
スバンド(BB)に変換し、分配器34−1乃至34−
3に入力する。
【0032】分配器34−1によってダウンコンバータ
33−1からの出力信号が受信ビーム形成回路35−1
乃至35−3に分配される。分配器34−2によってダ
ウンコンバータ33−2からの出力信号が受信ビーム形
成回路35−1乃至35−3に分配される。分配器34
−3によってダウンコンバータ33−3からの出力信号
が受信ビーム形成回路35−1乃至35−3に分配され
る。
【0033】受信ビーム形成回路35−1乃至35−3
においては、入力された信号がビーム制御部40によっ
て設定された受信用複素重み係数に従って重み付け合成
される。これにより、複数の受信アンテナビームが形成
される。受信ビーム形成回路35−1乃至35−3から
の各受信アンテナビームに対応した信号は、図2中の受
信機11−1乃至11−3にそれぞれ供給される。
【0034】一方、送信ビーム形成回路36−1乃至3
6−3には図2中の送信機12−1乃至12−3からの
送信信号TS1乃至TS3がそれぞれ入力される。送信
ビーム形成回路36−1乃至36−3においては、それ
ぞれに入力された送信信号に対してビーム制御部40に
よって設定された複数の送信用複素重み係数が乗じられ
る。
【0035】送信ビーム形成回路36−1からの複数の
出力信号は合成器37−1乃至37−3に入力される。
送信ビーム形成回路36−2からの複数の出力信号も合
成器37−1乃至37−3に入力される。さらに、送信
ビーム形成回路36−3からの複数の出力信号も合成器
37−1乃至37−3に入力される。合成器37−1乃
至37−3では、それぞれに入力された複数の信号が一
つの信号に合成される。
【0036】合成器37−1乃至37−3からの出力信
号は、アップコンバータ38−1乃至38−3にそれぞ
れ入力される。アップコンバータ38−1乃至38−3
は中間周波数(IF)またはベースバンド(BB)を電
波周波数(RF)に変換し、HPA39−1乃至39−
3に入力する。HPA39−1乃至39−3により増幅
された送信信号は、スイッチ31−1乃至31−3をそ
れぞれ介してアンテナ素子30−1乃至30−3に供給
され、端末装置へ送信される。
【0037】ビーム制御部40は上述したように受信ビ
ーム形成回路35−1乃至35−3に対して受信用複素
重み係数を設定する。また、ビーム制御部40は、送信
ビーム形成回路36−1乃至36−3に対して送信用複
素重み係数を設定する。また、ビーム制御部40は送受
で互いに対応するビーム形成回路(例えば受信ビーム形
成回路35−1と送信ビーム形成回路36−1)に対し
ては、同一の端末装置と通信を行なうための重み係数が
設定される。
【0038】基地局装置(AP)1は一定時間間隔にビ
ーコン(Beacon)を送信する。Beaconは基地局装置1の
周囲に複数存在する端末装置(STA)4−1乃至4−
3が受信できる送信電力を用いて送信される。ビーコン
フレームは全ての端末装置(STA)4−1乃至4−3
に送信する必要がある。従って、ブロードキャスト送信
が行なわれるため、無指向性パターンが用いられる。一
方オーセンティケーションおよびアソシエーション処理
時におけるフレームの送受信は、各端末装置(STA)
4−1乃至4−3個別に行なう必要がある。従って、ユ
ニキャスト送信が行なわれるため、指向性ビームが用い
られる。
【0039】この特徴に着目し、第1の実施形態に係わ
る端末装置(STA)4−1乃至4−3は受信したデー
タの種別を調べる。この種別は無指向性のパターン(無
指向性ビームとも呼ぶ)で送信されるフレームと指向性
ビームにより送信されるフレームを含む。無指向性のパ
ターンで送信されるフレームは例えばIEEE802.
11(IEEE802.11aおよび802.11bも
含む)に規定されているビーコンフレームである。指向
性ビームにより送信されるフレームは例えばオーセンテ
ィケーションフレームおよびアソシエーションフレーム
である。
【0040】無指向性ビームのときの受信電力情報と、
指向性ビームのときの受信電力情報とを用いて、基地局
装置1からユニキャストで端末装置宛のフレームを送信
する際の指向性ビームの利得を推定する。なお、無指向
性ビームのときの送信電力情報と指向性ビームのときの
送信電力情報も用いるとより正確に指向性ビームの利得
を推定することができる。また、フレーム種別(ブロー
ド/ユニキャスト)情報を用いないなら送信電力情報お
よび受信電力情報を用いて指向性ビームの利得を推定す
る。その結果を基に端末装置は、基地局装置1が指向性
ビームを形成することが可能であるか否かを判断する。
可能であるなら、次に当該基地局装置1とSDMAが可
能であるか否かを判断する。SDMAが可能であるな
ら、基地局装置1宛のデータの送信電力を調節するよう
に構成される。
【0041】図4は、端末装置(STA)4−i(i=
1乃至3)の要部の構成例を概略的に示す。
【0042】端末装置(STA)4−iは、アンテナ1
00と受信部101と受信電力測定部と受信データ種別
検出部103と送信電力検出部104とビーム利得推定
部105と送信電力制御部106と送信部107と情報
処理部108とから構成されている。なお、送信電力検
出部104は無くてもよい。
【0043】情報処理部108は、例えばユーザの操作
により送信データが作成されたりなどして、送信要求が
生ずると送信データを送信部107へ渡す。送信部10
7はこの送信データ(例えばIPパケットでもよい)を
IEEE802.11に規定されるMACフレームに変
換する。さらに送信部107はデジタルデータとしての
MACフレームを所定周波数(例えば2.4GHz)の
無線信号に変換し、アンテナ100を介して電波として
発信する。
【0044】一方、アンテナ100で受信された信号は
受信部101に入力される。受信部101は受信した信
号をMACフレームに変換し、このMACフレーム中の
情報フィールドから受信データを抽出し、情報処理部1
08に渡す。情報処理部108は受信データをディスプ
レイに表示するための処理等を行なう。なお、情報処理
部108は上記以外にも各種情報処理を行なうように構
成してもよい。
【0045】IEEE802.11に規定されるMAC
フレームは、データをやりとりする通信のためのデータ
フレームとしてだけでなく、アクセス制御のためにも用
いられる。このアクセス制御は、通信に先立って基地局
装置1に認証してもらったり、送信権を確保するための
メッセージを送信するなどを含む。これらのための手順
はIEEE802.11に規定されている。その手順を
実行したり、MACフレームを生成したりするのが受信
部101と送信部107である。
【0046】なお、MACフレームは図5(a)に示す
ように、MACヘッダーと、データフィールドと、フレ
ームチェックシーケンス(FCS)で構成される。MA
Cヘッダは最大30バイト(最大30バイトのMACヘ
ッダーの場合にはシークエンスコントロールフィールド
とデータフィールドとの間にアドレスフィールドが加わ
る)であり各種制御情報を記憶する。データフィールド
は最大2312バイトのデータを記憶する。FCSはデ
ータが正しく送られたか否かをチェックするために使用
される。
【0047】MACフレームにはビーコンや、オーセン
ティケーションのフレームやアソシエーションのフレー
ムのように無線システムを管理するための管理用フレー
ム、データ通信用のデータフレーム、その他にアクセス
制御部で使う制御用フレームの3種類がある。どの種類
のMACフレームであるかはMACヘッダーにあるフレ
ームコントロールF1中のタイプF1aに示されてい
る。さらに、フレームコントロールF1中のサブタイプ
F1bで、上記のようなMACフレームの種類をさらに
細かく示す。
【0048】基地局装置から端末装置にデータフレーム
が送信される場合、MACヘッダーは図5(a)のよう
に宛先アドレス(DA)F2と実際にフレームを送信す
る基地局装置のMACアドレスであるBSSID(Basic
Service Set Identification)F3とフレームの送信元
アドレス(SA)を含む。管理用フレームの場合は、B
SSIDとSAの位置が逆になり、アドレスフィールド
はDA、SA、BSSIDの順になる。宛先アドレスF
2は、予め定められたブロードキャストアドレスおよび
各端末装置(STA)4−iのアドレスを保持する。ま
た、制御フレーム(例えば、RTS/CTS)の場合
は、MACヘッダーはフレームコントロール、Duration
IDとアドレスフィールドRA、TA、BSSIDのい
ずれか2つの順になり、フレームの種類によっては、ア
ドレスフィールドは1つになる。フレームボディは無く
なる。RTSの場合、MACヘッダはフレームコントロ
ール、Duration ID、RA、TA、FCSの順になる。
CTSの場合、MACヘッダはフレームコントロール、
Duration ID、RA、FCSの順になる。
【0049】図4の説明に戻り、受信電力測定部102
は、受信部101でフレームデータを受信した際に、ア
ンテナに誘起された電力(受信電力)を測定するように
構成される。
【0050】受信データ種別検出部103は、受信部1
01で得たMACフレーム中のMACヘッダー部やフレ
ームボディであるデータフィールドF4に保持される情
報から当該MACフレームがブロードキャストされたも
のか、ユニキャストされたものかを判断する。
【0051】すなわち、MACフレーム中のタイプF1
aとサブタイプF1bとから、当該MACフレームがビ
ーコンフレーム(ブロードキャストされたフレームデー
タ)であるかオーセンティケーションやアソシエーショ
ンのフレーム(ユニキャストされたフレームデータ)で
あるかを判断する。
【0052】なお、受信データ種別検出部103は、受
信部101で得たMACフレーム中の宛先アドレス(D
A)F2から、当該MACフレームがブロードキャスト
されたものか、ユニキャストされたものかを判断するこ
ともできる。しかしながら、ここでは、前者の場合を例
にとり説明する。
【0053】送信電力検出部104は、受信部101で
得たMACフレーム中から、当該MACフレームを基地
局装置1から送信する際の送信電力に関する情報(送信
電力情報)を抽出する。送信電力情報は、電力値そのも
のでもよいが、ある予め定められた値を基準とした相対
的な値(例えばレベル値)であってもよい。要は、送信
電力の変動がどのくらいかが端末装置(STA)4−i
側が判断できる情報であればよい。また、送信電力情報
はMACフレームの予め定められた位置に格納されてい
る。例えばビーコン、オーセンティケーション、アソシ
エーションなどのフレームボディである図5(a)のデ
ータフィールドF4にIEEE802.11(IEEE
802.11aおよび802.11bも含む)規格では
未定義の(リザーブになっている)フィールドがある
が、これらを用いて送信電力情報が示されていることが
望ましい。しかしながら、この場合に限らず、MACフ
レーム中の無線通信システムの運用上未使用となってい
るフィールドを用いて示されていても良い。
【0054】例えば、オーセンティケーションのフレー
ムの場合、オーセンティケーションフレームボディであ
る図5(a)の情報フィールドに保持されるステータス
コード(status code)のフィールド中にある、未定義
のステータスコードを1つまたは複数用いて送信電力情
報を表現することもできる(図5(b)参照)。
【0055】また、各種MACフレームの送信電力が予
め定められていて、ビーコン、オーセンティケーショ
ン、アソシエーションなどのMACフレームの種類に対
応して、その送信電力を送信電力検出部104にあらか
じめ記憶するように構成してもよい。この場合、送信電
力検出部104は、受信データ種別検出部103で、受
信したMACフレームの種類が検出されたら、その種類
に対応した送信電力を読み出す。
【0056】ビーム利得推定部105は、受信部101
で受信したデータに対し、データ種別検出部103で検
出された当該受信データの種別と、受信電力測定部10
2で測定された受信電力と、送信電力検出部104で得
た当該受信データの送信電力情報とから、その指向性ビ
ームの利得を推定する。データの種別とは、ビーコンフ
レームのようなブロードキャストされたフレームデータ
かあるいはオーセンティケーションやアソシエーション
のようなユニキャストされたフレームデータを示す。そ
して、基地局装置1の指向性ビーム制御の有無を判断す
る。さらにこの値(レベル)が所定レベル以上のとき
は、SDMAが可能であると判断する。
【0057】SDMAが可能とビーム利得推定部105
が判断したときは、送信電力制御部106は基地局装置
1宛のデータの送信電力を、例えば予め定められたレベ
ルだけ下げる。好ましくは、基地局装置1が受信可能な
範囲内で出来るだけ小さい送信電力、すなわち必要最小
限の送信電力であることが好ましい。なお、送信電力制
御を行なうための回路自体は公知のものである。
【0058】図6は端末装置(STA)4−iの処理動
作を説明するためのフローチャートである。
【0059】図6において、端末装置(STA)4−i
は電源がオンされると(ステップS1)受信モードとな
る(ステップS2)。例えば基地局装置1からの要求が
あればいつでもコネクションを確立して通信が行える状
態となる。
【0060】受信モードの状態で、端末装置(STA)
4−iに(例えばユーザの操作により)データを送信す
るための送信要求が発生し、自装置を基地局装置1に接
続するためのコネクション確立要求が発生したとする
(ステップS3)。この場合、端末装置(STA)4−
iと基地局装置1との間でオーセンティケーション、ア
ソシエーションなる処理が実行される(ステップS4、
ステップS5)。なおオーセンティケーション、アソシ
エーションなどのコネクションの確立方法に関しては、
IEEE802.11(IEEE802.11a、IE
EE802.11bも含む)規格に準拠している。
【0061】オーセンティケーション、アソシエーショ
ンが正常に終了して、端末装置(STA)4−iと基地
局装置1との間のコネクションが確立されると、このコ
ネクションを通じて、端末装置(STA)4−iは基地
局装置1と通信を行なうことができる(ステップS
6)。
【0062】端末装置(STA)4−iは基地局装置1
との間のコネクションの切断要求が生ずると、ディスア
ソシエーション(Disassociation)、ディオーセンティケ
ーション (Deauthentication)なる動作を経て、上記
確立したコネクションを切断し、(ステップS8、ステ
ップS9)、再び受信モードに移行する(ステップS
2)。
【0063】なお、ディスアソシエーション、ディオー
センティケーションなどのコネクションを切断する方法
に関してはIEEE802.11(IEEE802.1
1a、IEEE802.11bも含む)規格に準拠して
いる。
【0064】次に、図7を参照して、端末装置(ST
A)4−iのうちのいずれか1つ(例えば端末装置(S
TA)4−1)を例にとり、基地局装置1にデータを送
信する際の送信電力制御手順について説明する。
【0065】基地局装置1からは、ビーコンフレームが
一定周期(厳密に正確な周期でなくてよい)毎に送信さ
れている(ステップS101)。端末装置(STA)4
−iは、原理的には、図6のステップS2の受信モード
のとき以外にも、ステップS4のオーセンティケーショ
ン、ステップS5のアソシエーション、ステップS8の
ディスアソシエーション、ステップS9のディオーセン
ティケーションの処理中においても、通信モード中で
も、ビーコンフレームの受信は可能である。例えば、受
信モードのときに、端末装置(STA)4−1は、アン
テナ100を介して受信したデータが受信パケット種別
検出部103でビーコンフレームであると判断したとき
は、ビーム利得推定部105には受信電力測定部102
により測定された当該ビーコンフレームの受信電力と、
送信電力検出部104から当該ビーコンフレームに含ま
れていた、あるいはビーコンフレーム対応に予め記憶し
ていた送信電力情報を入力する(ステップS102)。
【0066】ビーコンフレームを受信する度に、そのと
きに測定された受信電力と送信電力情報を対にして時系
列に記憶しておいてもよい。
【0067】その後、端末装置(STA)4−1にコネ
クション確立が生じて(図6のステップS3)、図6の
ステップS4のオーセンティケーションの処理に移行し
たとする。この場合、まず端末装置(STA)4−1の
送信部107は、基地局装置1に対し(基地局装置1宛
の)、オーセンティケーションの要求を開始する信号で
あるauthentication transaction sequence number
(以下単にATSNと呼ぶ)=1のオーセンティケーシ
ョンフレームを送信する(ステップS103)。その際
端末装置は当該基地局装置1へ向けたデータ送信の際に
送信電力制御部106により以前に設定された送信電力
があるときは、その送信電力でATSN=1のオーセン
ティケーションフレームを送信する。そうでないとき
は、予め定められたデフォルトの送信電力で送信するよ
うにしてもよい。
【0068】なお、ATSNはオーセンティケーション
フレームのフレームボディであるデータフィールドF4
に示されている。
【0069】ATSN=1のオーセンティケーションフ
レームを受信した基地局装置1はそのときの受信電力な
どを基に、端末装置(STA)4−1へ向ける指向性ビ
ームを設定する(ステップS104)。すなわち、端末
装置(STA)4−1の存在する方向対応の上記重み係
数を設定する。
【0070】基地局装置1は、この設定された指向性ビ
ームを用いて端末装置(STA)4−1宛にATSN=
2のオーセンティケーションフレーム(ATSN=1の
オーセンティケーションフレームの応答)を送信する
(ステップS105)。
【0071】このATSN=2のオーセンティケーショ
ンフレームには上述したように、送信電力情報が含まれ
ていても良い。
【0072】アンテナ100を介して受信したデータが
ATSN=2のオーセンティケーションフレームである
と受信パケット種別検出部103が判断したときは、ビ
ーム利得推定部105には、受信電力測定部102で測
定された当該フレームの受信電力と、送信電力検出部1
04により当該フレームから抽出された、あるいはAT
SN=2のオーセンティケーションフレーム対応にあら
かじめ記憶していた送信電力情報が入力される(ステッ
プS106)。これは基地局が指向性ビームを設定しな
い場合あるいは基地局での1回目の指向性ビームの指向
角が予め(比較的広く)決まっていて端末装置にとって
既知のときは可能である。
【0073】このとき、ビーム利得推定部105と送信
電力制御部106は図7のステップS106で得た、A
TSN=2のオーセンティケーションフレームの受信電
力と送信電力情報とを用いて、図8に示すような処理を
行ない、送信電力の調節を行なう(ステップS10
7)。
【0074】図8において、まずビーム利得推定部10
5は、図7のステップS102で得た、受信したビーコ
ンフレームの受信電力と送信電力情報と、上記ステップ
S106で得た、ATSN=2のオーセンティケーショ
ンフレームの受信電力と送信電力情報とから基地局装置
1の指向性ビーム制御の有無を判断する(ステップS2
01)。すなわち、指向性ビーム制御の有無とは、言い
換えれば、基地局装置1で端末装置(STA)4−1向
けに指向性が絞られているか否か、アンテナビームが端
末装置(STA)4−1に向けられているか否かであ
る。
【0075】例えば無指向性のパターンで送信されてき
たビーコンフレームの送信電力情報が「3」で、その受
信電力が「2」であったとする。そして指向性ビームを
用いて送信されてきたであろうオーセンティケーション
フレームの送信電力情報が「3」で、その受信電力が
「4」であったとする。なお、ここで示す数値は、実際
の電力値ではなく、電力値に対応したレベルを示してい
る。このように、基地局装置1の送信電力が「3」と変
わらないのに、受信電力が大きくなれば基地局装置1
は、例えばレベル1の利得を持つ指向性ビーム制御を行
なっていると推定する。送信電力の検出を削った手順の
ときは、基地局が同一の送信電力が送信しているという
約束(ないしは仮定)から、同様に指向性ビーム制御の
有無を判断できる。
【0076】同様に、ビーコンフレームの送信電力情報
が「3」で、その受信電力が「2」であったとする。そ
して、オーセンティケーションフレームの送信電力情報
が「4」で、その受信電力が「4」であったとする。こ
のように、基地局装置1の送信電力が「1」だけ大きく
なっているが、受信電力は「2」大きくなるといった送
信電力の変化の度合いと、受信電力の変化の度合いが対
応しないときも、基地局装置1は、例えばレベル1の利
得を持つ指向性ビーム制御を行なっていると推定する。
【0077】また、ビーコンフレームの送信電力情報が
「3」で、その受信電力が「2」であったとする。そし
てオーセンティケーションフレームの送信電力情報が
「4」で、その受信電力が「3」であったとする。この
とき、基地局装置1の送信電力が「1」だけ大きくなっ
たのに伴い、受信電力も「1」だけ大きくなっており、
送信電力の変化の度合いと、受信電力の変化の度合いが
対応している。このときは、基地局装置1での送信電力
制御があって、受信電力もそれに対応して変化している
ので、基地局装置1は指向性アンテナを用いた指向性ビ
ーム制御をしていないと推定できる。
【0078】なお、2つ以上のビーコンフレーム、2つ
以上のオーセンティケーションフレームの受信結果から
推定することにより、推定の精度を向上させることがで
きる。
【0079】なお、上記ステップS201で基地局装置
1で指向性ビーム制御が行なわれていると判断された
ら、次に基地局装置1で端末装置(STA)4−1向け
に指向性が十分絞られていてSDMAが可能な十分強い
アンテナビームであるか否かを判断する。すなわち、上
記のようにして推定された、指向性ビームの利得のレベ
ルが、例えば所定レベル以上のとき(ステップS20
2)、ビーム利得推定部105は、例えばSDMAが可能で
あると判断する(ステップS203)。
【0080】例えば、ここでは、1レベル以上の指向性
ビームの利得があれば、基地局装置1での絞り具合がS
DMAを行なうのに十分であると判断する(SDMAが
可能であると判断する)。
【0081】なお、ステップS202は必ずしも必要な
判断ではなく、なくてもよい。この場合は、ステップS
201で基地局装置1が指向性ビーム制御を行なってい
ると判断したときは、ステップS202、ステップS2
03をスキップして、ステップS204へ進む。
【0082】ステップS203で、ビーム利得推定部1
05が上記のようにして、SDMAが可能であると判断
したときには、ステップS204へ進み、送信電力制御
部106は、基地局装置1宛のデータの送信電力を予め
定められたレベルだけ下げて、好ましくは、基地局装置
1宛のデータの送信電力を必要最小限に設定する。すな
わち、好ましくは、基地局装置1が受信可能な範囲で十
分小さい値に設定する。
【0083】図7の説明に戻り、ステップS107で、
図8に従って送信電力制御が行なわれて、新たな送信電
力が設定されたときは、その設定された送信電力をその
後の基地局装置1宛のデータ送信の際の送信電力として
用いる。
【0084】オーセンティケーションが正常に終了する
と、次にIEEE802.11の規定に従えば、アソシ
エーションを行なう。すなわち、端末装置(STA)4
−1の送信部107は、ステップS107で送信電力が
設定されたときは、その設定された送信電力で、アソシ
エーションの開始を要求するためのアソシエーションリ
クエストフレームを基地局装置1宛に送信する(ステッ
プS108)。
【0085】アソシエーションリクエストフレームを正
常に受信した基地局装置1はその応答として、アソシエ
ーションレスポンスフレームを端末装置(STA)4−
1宛に送信する(ステップS109)。アソシエーショ
ンが正常に終了すると、アクセス制御フェーズが終了し
て、図6のステップS6の通信モードで基地局装置1と
の間でデータフレームの送受信が行なわれる(ステップ
S110)。
【0086】次に、図9を参照して、共有鍵(shared k
ey)のオーセンティケーションをする場合について説明
する。なお、図7と同一部分には同符号を付し、異なる
部分について説明する。すなわち、共有鍵のオーセンテ
ィケーションの場合、端末装置(STA)4−1は、ス
テップS105で、ATSN=2のオーセンティケーシ
ョンフレームを受信した後、ATSN=3のオーセンテ
ィケーションフレームを基地局装置1宛に送信する(ス
テップS151)。その際、当該基地局装置1へ向けた
データ送信の際に送信電力制御部106で以前に設定さ
れた送信電力があるときは、その送信電力でATSN=
3のオーセンティケーションフレームを送信する。そう
でないときは、予め定められたデフォルトの送信電力で
送信するようにしてもよい。
【0087】ATSN=3のオーセンティケーションフ
レームを受信した基地局装置1は、そのときの受信電力
などを基に、端末装置(STA)4−1へ向ける指向性
ビームを設定し直す(ステップS152)。すなわち、
端末装置(STA)4−1の存在する方向対応の上記重
み係数を設定し直す。
【0088】基地局装置1は、この設定された指向性ビ
ームを用いて端末装置(STA)4−1宛に、ATSN
=4のオーセンティケーションフレームを送信する(ス
テップS153)。
【0089】このATSN=4のオーセンティケーショ
ンフレームには、上述したように送信電力情報が含まれ
ていても良い。
【0090】アンテナ100を介して受信したデータが
受信データ種別検出部103でATSN=4のオーセン
ティケーションフレームであると判断したときは、ビー
ム利得推定部105には受信電力測定部102で測定さ
れた当該フレームの受信電力と、送信電力検出部104
により当該フレームから抽出された、あるいはATSN
=4のオーセンティケーションフレーム対応にあらかじ
め記憶していた送信電力情報が入力される(ステップS
154)。
【0091】このとき、ビーム利得推定部105と送信
電力制御部106は図7のステップS102で得た、受
信したビーコンフレームの受信電力と送信電力情報と、
上記ステップS154で得た、ATSN=4のオーセン
ティケーションフレームの受信電力と送信電力情報とを
用いて図8に示すような処理を行ない送信電力の設定を
行なう(ステップS155)。
【0092】以後は図7のステップS108以降の処理
動作と同様である。
【0093】次に、図10を参照して、端末装置(ST
A)4−1がオーセンティケーションの際ではなく、ア
ソシエーションの際に送信電力制御を行なう場合につい
て説明する。なお、図7と同一部分には同符号を付し、
異なる部分について説明する。すなわち、端末装置(S
TA)4−1は、ステップS105で、ATSN=2の
オーセンティケーションフレームを受信した後、ステッ
プS106、ステップS107をスキップして、ステッ
プS108へ進み、アソシエーションの開始を要求する
ためのアソシエーションリクエストフレームを基地局装
置1宛に送信する(ステップS108)。アソシエーシ
ョンリクエストフレームを正常に受信した基地局装置1
は、その応答としてアソシエーションレスポンスフレー
ムを端末装置(STA)4−1宛に送信する(ステップ
S110)。
【0094】このアソシエーションレスポンスフレーム
には前述したオーセンティケーションフレームの場合と
同様に、送信電力情報が含まれていても良い。
【0095】アンテナ100を介して受信したデータが
アソシエーションレスポンスフレームであると受信デー
タ種別検出部103が判断したときは、受信電力測定部
102で測定された当該フレームの受信電力と、送信電
力検出部104により当該フレームから抽出された、あ
るいはアソシエーションレスポンスフレーム対応に予め
記憶しておいた送信電力情報がビーム利得推定部105
に入力される(ステップS161)。
【0096】このとき、ビーム利得推定部105と送信
電力制御部106は、ステップS102で得た、受信し
たビーコンフレームの受信電力と送信電力情報と、上記
ステップS161で得た、アソシエーションレスポンス
フレームの受信電力と送信電力情報とを用いて、図8に
示すような処理を行ない、送信電力の設定を行なう(ス
テップS162)。
【0097】アソシエーションが正常に終了すると、ア
クセス制御フェーズが終了して図6のステップS6の通
信モードで基地局装置1との間でデータフレームの送受
信が行なわれる(ステップS163)。
【0098】アソシエーションリクエストフレームを受
信した基地局装置1は、そのときの受信電力などを基
に、端末装置(STA)4−1へ向ける指向性ビームを
設定する(ステップS109)。そしてアソシエーショ
ンレスポンスフレームを端末装置(STA)4−1宛に
送信する(ステップS110)。なお、ステップS10
4およびS109は両方あってもよいし、片方のみでも
よい。
【0099】以上説明したように、上記第1の実施形態
によれば、端末装置(STA)4−iは、基地局装置1
がブロードキャストで送信するデータを受信した際の受
信電力と、基地局装置1がユニキャストで送信するデー
タを受信した際の受信電力とから、基地局装置1で指向
性ビーム制御を行なっているか否かを判断する(指向性
ビーム制御を行なっていると判断した際には、さらに、
指向性の絞り具合がSDMAを行なうのに十分であるか
否かを判断する)。基地局装置1が(SDMAを行なう
のに十分な指向性の絞り具合で)指向性ビーム制御を行
なっていると判断したときには、以後の基地局装置1宛
のデータ送信のための送信電力を、好ましくは、必要最
小限に設定し直すことにより、例えば端末装置(ST
A)4−i(i=2,3)の通信に対して干渉となるこ
とを削減できる。
【0100】また、端末装置(STA)4−1が上記の
ように送信電力制御を行なうことにより、端末装置(S
TA)4−1が上記のような送信電力制御を行なわない
場合と比較して、他の端末装置(STA)4−i(i=
2,3)がキャリアセンスする際に、端末装置(ST
A)4−1から基地局装置1に向けての送信信号の受信
電力が十分小さいため、無線媒体がビジーであると検知
される場合が少なくなる。すなわち、他の端末装置(S
TA)4−i(i=2,3)において、端末装置(ST
A)4−1から基地局装置1への通信信号の受信電力を
検知しない場合、他の端末装置(STA)4−i(i=
2、3)はIEEE802.11に規定されているNA
V(Network Allocation Vector)を設定することがない
(NAVが設定されると、端末装置はNAVにて指定さ
れた時間、基地局装置1へのアクセスを控えることにな
る)。また、基地局装置1も、端末装置(STA)4−
1との間の通信に対して隠れ端末問題への対策としての
NAVを当該他の端末装置(STA)4−i(i=2,
3)で設定させるために、端末装置(STA)4−1と
の通信に用いる指向性ビームと分離した他の指向性ビー
ムを用いて端末装置(STA)4−1に対して送信する
データを端末装置(STA)4−i(i=2,3)に送
信する必要が無い。
【0101】従って、基地局装置1は、複数の端末装置
(STA)4−i(i=1乃至3)とSDMAが可能と
なり、端末装置(STA)4−iが上記送信電力制御を
行なわない場合と比較して多重接続数を増加させること
ができる。
【0102】なお、上記第1の実施形態の受信データ種
別検出部103は、受信したフレームデータが、基地局
装置1が指向性ビーム制御を行なっているならば無指向
性パターンで送信するであろうブロードキャストのフレ
ームデータであるか、あるいは基地局装置1が指向性ビ
ーム制御を行なっているならば指向性ビームを形成して
送信するであろうユニキャストのフレームデータである
かを識別するためのものである。その際、受信データ種
別検出部103は、受信部101で得たMACフレーム
中のタイプF1aとサブタイプF1bとデータフィール
ドF4である情報を抽出して、これらから受信したフレ
ームデータの種別、すなわち、ブロードキャストされる
ビーコンフレームであるか、ユニキャストされるオーセ
ンティケーションフレーム/アソシエーションフレーム
であるかを識別していた。
【0103】基地局装置1が指向性ビーム制御を行なっ
ているか否かの判断を行なうため、ブロードキャストの
フレームデータとユニキャストのフレームデータとを識
別するには、上記手法の他、基地局装置1から送信され
るフレームデータ中の宛先アドレスをチェックすること
によっても可能である。すなわち、受信データ種別検出
部103は図5(a)に示したMACフレームの宛先ア
ドレス(DA)をチェックして、ブロードキャストアド
レスである場合にはブロードキャストされるフレームと
して場合はビーコンフレームであり、自装置のアドレス
を指定してある場合には、ユニキャストされるフレーム
と判断することもできる。この場合も、ブロードキャス
トされたフレームかユニキャストされたフレームかの受
信データ種別を検出することができ上記同様に実現可能
である。
【0104】(第2実施形態)上記第1実施形態では、
端末装置(STA)4−iが送信電力制御を行なう場合
について説明したが、第2の実施形態では、端末装置
(STA)4−iがキャリアセンスレベルを制御する場
合について説明する。
【0105】この場合も基本的には第1実施形態と同様
であり、端末装置(STA)4−iは、基地局装置1が
ブロードキャストで送信するデータを受信した際の受信
電力と、基地局装置1がユニキャストで送信するデータ
を受信した際の受信電力とから、基地局装置1で指向性
ビーム制御を行なっているか否かを判断する(指向性ビ
ーム制御を行なっていると判断した際には、さらに、指
向性の絞り具合がSDMAを行なうのに十分であるか否
かを判断する)。基地局装置1が(SDMAを行なうの
に十分な指向性の絞り具合で)指向性ビーム制御を行な
っていると判断したときには、以後の自装置のキャリア
センスレベルを上げる方向に設定し直し、必要最小限に
キャリアセンスの感度を抑えるように調節する。
【0106】図11は、第2実施形態に係わる端末装置
(STA)4−iの要部の構成例を示したもので、図4
と同一部には同一符号を付し、異なる部分についてのみ
説明する。すなわち、図11において、キャリアセンス
制御部109が新たに追加されている。
【0107】キャリアセンス制御部109は、ビーム利
得推定部105によりSDMAが可能と判断したとき
は、自装置のCSMAにおけるキャリアセンスレベルを
その機能が損なわれない程度に高く設定し、キャリアセ
ンスの感度を抑えるように調節する。なお、キャリアセ
ンスレベルを上げたり下げたりするための回路は公知で
ある。
【0108】キャリアセンス制御部109でキャリアセ
ンスレベルを設定するタイミングは、第1実施形態の送
信電力制御の場合と同様である。すなわち、図7のステ
ップS107、図9のステップS155、図10のステ
ップS162での送信電力の設定と同時に、あるいは、
送信電力の設定に代えて、キャリアセンス制御部109
がキャリアセンスレベルを設定する。
【0109】図12はキャリアセンスレベル制御手順を
説明するためのフローチャートである。なお、図8と同
一部分には同一符号を付し、異なる部分について説明す
る。
【0110】ビーム利得推定部105は、図7のステッ
プS106、図9のステップS154、図10のステッ
プS161では、図8で説明したように、基地局装置1
がブロードキャストで送信するデータを受信した際の受
信電力と当該受信データ対応の送信電力情報と、基地局
装置1がユニキャストで送信するデータを受信した際の
受信電力と当該受信データ対応の送信電力情報とから、
基地局装置1で指向性ビーム制御を行なっているか否か
を判断する。指向性ビーム制御を行なっていると判断し
たときは、さらに、基地局装置1での指向性の絞り具合
が、SDMAを行なうのに十分であるか否かを判断す
る。例えば指向性ビームの利得のレベルが、所定レベル
以上のとき、SDMAが可能であると判断する(ステッ
プS201乃至ステップS203)。なお、第1の実施
形態の場合と同様、ステップS202乃至ステップS2
03の判断処理はなくてもよい。この場合は、ステップ
S201で、基地局装置1が指向性ビーム制御を行なっ
ていると判断したときは、ステップS202、ステップ
S203をスキップして、ステップS205へ進む。
【0111】ステップS203で、SDMAが可能であ
るとビーム利得推定部105が判断したときには、キャ
リアセンス制御部109は、自装置のキャリアセンスレ
ベルを例えば、あらかじめ定められたレベルだけ上げ
て、キャリアセンスの感度を抑えるように設定する(ス
テップS205)。以後この設定されたキャリアセンス
レベルを用いてキャリアセンスを行なう。
【0112】以上説明したように、上記第2の実施形態
によれば、端末装置(STA)4−1は基地局装置1が
ブロードキャストで送信するデータを受信した際の受信
電力と、基地局装置1がユニキャストで送信するデータ
を受信した際の受信電力とから、基地局装置1で指向性
ビーム制御を行なっているか否かを判断する。(指向性
ビーム制御を行なっていると判断した際には、さらに、
指向性の絞り具合がSDMAを行なうのに十分であるか
否かを判断する)。基地局装置1が(SDMAを行なう
のに十分な指向性の絞り具合で)指向性ビーム制御を行
なっていると判断したときには、自装置のキャリアセン
スレベルを上げて、好ましくはキャリアセンスの感度を
最小限度抑える。そうすることにより、その後のキャリ
アセンスの際に、自装置の近傍に存在する自装置以外の
他の端末装置(STA)4−i(i=2、3)が基地局
装置1との通信の際に発する電波を検知することが少な
くなる。従って、端末装置(STA)4−1は、当該他
の端末装置(STA)4−iが存在しないとして送信動
作を開始するので、IEEE802.11に規定されて
いるNAV(Network Allocation Vector)を設定するこ
とがない(NAVが設定されると、端末装置はNAVに
て指定された時間、基地局装置1へのアクセスを控える
ことになる)。また、基地局装置1も、複数の端末装置
(STA)4−i(i=1乃至3)間でNAVを設定さ
せるために、分離した指向性ビームを用いてそれぞれの
端末装置(STA)4−i(i=1乃至3)に対して送
信するデータを他の端末装置(STA)4−j(j=1
乃至3)に送信する必要は無い。但し、この説明での送
信先のアドレスは排他的になる。例えば最初の送信先が
端末装置1なら、次に示してある送信先は端末装置2と
3になる。
【0113】従って、基地局装置1は、複数の端末装置
(STA)4−i(i=1乃至3)とSDMAが可能と
なり、端末装置(STA)4−iが上記キャリアセンス
レベル制御を行なわない場合と比較して多元接続数を増
加させることができる。
【0114】なお、端末装置(STA)4−iは、図1
1に示したように、上記キャリアセンス制御部109と
前述した送信電力制御部106を合わせ持ち、キャリア
センスレベルと、送信電力とをもとに制御するようにし
てもよいし、いずれか一方のみを制御するようにしても
よい。いずれであっても、本発明の要旨を逸脱するもの
ではない。
【0115】また、端末装置(STA)4−iは、上記
キャリアセンス制御部109と前述した送信電力制御部
106のいずれか一方のみを持つような構成であっても
よい。
【0116】(第3実施形態)IEEE802.11で
はRTS(request to send)/CTS(clear to sen
d)というアクセス制御方式を定めている。これは図5
(a)と異なり、(但し、MACヘッダ部はRTSでは
フレームコントロールF1、Duration ID、RA、TA
となり、CTSではフレームコントロールF1、Durati
on ID、RAとなり、共にフレームボディF4は無
い。)MACフレームにおける制御フレームを使って送
信権を確保する方法である。なお、RTS/CTS制御
では、RTSフレームとCTSフレームを用いるが、R
TSフレームであるか、CTSフレームであるかはMA
CヘッダーにあるフレームコントロールF1中のタイプ
F1aとサブタイプF1bで判断することができる。
【0117】このRTS/CTS制御方式を図1の無線
通信システムにも適用可能である。この場合、無線基地
局1が端末装置(STA)4−iからRTSフレームを
受信すると、その応答として当該端末装置(STA)4
−iに返すCTSフレームは当該端末装置(STA)4
−i向けに設定された指向性ビームを用いて送信され
る。そこで、この点に着目し、上記第1、第2実施形態
と同様にして、端末装置(STA)4−iでは受信した
ビーコンフレームの受信電力、受信したCTSフレーム
の受信電力とから、送信電力や、キャリアセンスレベル
の制御を行なう。
【0118】それ以外は、前述の第1、第2実施形態と
ほぼ同様であるので、以下、簡単に第3実施形態につい
て説明する。
【0119】送信要求の生じた端末装置(STA)4−
i(例えば端末装置(STA)4−1)は、基地局装置
1に対し、RTSフレームを送信する。その際、当該基
地局装置1へ向けたデータ送信の際に送信電力制御部1
06で以前に設定された送信電力があるときは、その送
信電力でRTSフレームを送信する。そうでないとき
は、予め定められたデフォルトの送信電力で送信するよ
うにしてもよい。
【0120】基地局装置1は、RTSフレームを受信す
ると、そのときの受信電力などを基に、端末装置(ST
A)4−1へ向ける指向性ビームを設定する。すなわ
ち、端末装置(STA)4−1の存在する方向対応の上
記重み係数を設定する。
【0121】基地局装置1は、この設定された指向性ビ
ームを用いて端末装置(STA)4−1宛に、CTSフ
レームを送信する。このCTSフレームには、前述のオ
ーセンティケーションの場合と同様、送信電力情報が含
まれていても良い。
【0122】アンテナ100を介して受信したデータが
受信データ種別検出部103でCTSフレームであると
判断したときは、ビーム利得推定部105には、受信電
力測定部102で測定された当該フレームの受信電力
と、送信電力検出部104により当該フレームから抽出
されたあるいは、CTSフレーム対応に予め記憶してお
いた送信電力情報が入力される。これは基地局が指向性
ビームを設定しない場合あるいは基地局での1回目の指
向性ビームの指向角が予め(比較的広く)決まっていて
端末装置にとって既知のときに可能である。
【0123】このときビーム利得推定部105と送信電
力制御部106は、上記CTSフレームの受信電力と、
例えば図7のステップS102で得た、受信したビーコ
ンフレームの受信電力とを用いて、図8に示したような
処理を行ない、送信電力の設定を行なう。
【0124】あるいは、図12に示したような処理を行
ないキャリアセンスレベルの設定を行なう。
【0125】上記の説明は、端末装置(STA)4−i
から基地局装置1へRTSフレームを送信する場合であ
るが、逆に基地局装置1から端末装置(STA)4−i
へRTSフレームを送信する場合もある。
【0126】次に、基地局装置1から端末装置(ST
A)4−iへRTSフレームを送信する場合を説明す
る。
【0127】この場合、基地局装置1は以前に通信相手
とする端末装置(STA)4−iから送信されてきたフ
レームデータを受信したことがあるときは、そのときの
受信電力などを基に、当該端末装置(STA)4−i向
けに指向性ビームを設定してRTSフレームを送信す
る。
【0128】そこで、この点に着目し、上記第1、第2
実施形態と同様にして、端末装置(STA)4−iで
は、受信したビーコンフレームの受信電力、受信したR
TSフレームの受信電力とから、送信電力や、キャリア
センスレベルの制御を行なうこともできる。
【0129】すなわち、端末装置(STA)4−iがア
ンテナ100を介して受信したデータが受信データ種別
検出部103で、RTSフレームであると判断したとき
は、ビーム利得推定部105には、受信電力推定部10
2で測定された当該フレームの受信電力と、送信電力検
出部104により当該フレームから抽出された、あるい
はRTSフレーム対応に予め記憶しておいた送信電力情
報が入力される。但し上述したようにこれは基地局が指
向性ビームを設定しない場合あるいは基地局での1回目
の指向性ビームの指向角が予め(比較的広く)決まって
いて端末装置にとって既知のときに可能である。
【0130】このとき、ビーム利得推定部105と送信
電力制御部106は、上記RTSフレームの受信電力と
送信電力情報と、例えば図7のステップS102で得た
受信したビーコンフレームの受信電力と送信電力情報と
を用いて、図8に示したような処理を行ない、送信電力
の設定を行なう。
【0131】これと同時に、図12に示したような処理
を行ない、キャリアセンスレベルの設定を行なっても良
い。
【0132】あるいは送信電力の設定とキャリアセンス
レベルの設定を同時に行なうようにしてもよい。
【0133】端末装置(STA)4−iで、上記のよう
にして送信電力制御が行なわれて、新たな送信電力が設
定されたときは、その設定された送信電力で、基地局装
置1宛にCTSフレームを送信する。
【0134】基地局装置1は、CTSフレームを受信す
ると、そのときの受信電力などから、当該端末装置(S
TA)4−i向けの指向性ビームを設定し直し、その後
の当該端末装置(STA)4−iとの通信に用いる。
【0135】このようにして、上記第3の実施形態の場
合も、第1、第2の実施形態の場合と同様な効果を得る
ことができる。
【0136】上記第1乃至第3実施形態で説明したよう
に、複数の端末装置(STA)4−iのそれぞれが、基
地局装置1との通信のために送信電力やキャリアセンス
レベルを制御することにより、以下に示すような通信形
態も可能である。
【0137】すなわち、第1乃至第3実施形態の説明で
は、基地局装置1は1つの指向性ビームで1つの端末装
置(STA)4−iと通信を行なう場合について説明し
たが、図13に示すように基地局装置1は、1つの指向
性ビームで複数の端末装置(図13では、端末装置(S
TA)4−1、4−2)と通信を行なうようにしてもよ
い。
【0138】例えば、端末装置(STA)4−1への指
向性ビームと類似するパターンを有することとなる他の
端末装置(例えば、端末装置(STA)4−2)が存在
する場合、基地局装置1は、端末装置(STA)4−1
への指向性ビーム3−4を当該他の端末装置(STA)
4−2にも共通に割当てる。この場合、基地局装置1か
ら1つの指向性ビーム3−4を共通に割当てられた端末
装置(STA)4−1、4−2では、基地局装置1と、
同じ指向性ビームを共有することを前提としたCSMA
/CAによるアクセス権を取得することになる。
【0139】図13に示したような形態の適用時におい
ても、複数の端末装置(STA)4−iのそれぞれが、
基地局装置1との通信のために、送信電力やキャリアセ
ンスレベルを制御することにより、基地局装置1から上
記指向性ビーム3−4とは異なる指向性ビーム3−5を
割当てられた端末装置(STA)4−3への端末装置
(STA)4−1、4−2からの干渉、あるいは基地局
装置1から指向性ビーム3−5を割当てられた端末装置
(STA)4−3へ向けて送信された信号の端末装置
(STA)4−1、4−2への干渉を低め、基地局装置
1は、複数の端末装置(STA)4−iとSDMAが可
能となり、また、端末装置(STA)4−i側で送信電
力やキャリアセンスレベルの制御を行なわない場合と比
較して、多元接続数を増加させることができる。
【0140】また、第1乃至第3の実施形態で説明した
無線通信システムは、1つのアクセスポイントとしての
基地局装置(AP)1とそこに接続する複数の無線クラ
イアントとしての無線端末装置(STA)4−1乃至4
−3からなる1つのBSSで構成されていたが、この場
合に限らず、図14に示したようにアクセスポイントと
しての基地局装置が複数存在し、(ここでは、例えば2
つの基地局装置1−1、1−2)、複数のBSS(ここ
では、例えば第1のBSSと第2のBSSの2つ)から
なる無線通信システムにも、この発明は適用可能であ
る。
【0141】この場合においても、複数の端末装置(S
TA)4−i(例えば図14では、端末装置(STA)
4−1、4−2、4−10、4−11)のそれぞれが、
基地局装置1−1あるいは基地局装置1−2との通信の
ために、送信電力やキャリアセンスレベルを制御するこ
とにより、基地局装置1は、複数の端末装置(STA)
4−iとSDMAが可能となり、また端末装置(ST
A)4−i側で送信電力やキャリアセンスレベルの制御
を行なわない場合と比較して、多元接続数を増加させる
ことができる。
【0142】なお、端末装置(STA)4−iは、図6
の受信モード(ステップS2)、オーセンティケーショ
ン(ステップS4)、アソシエーション(ステップS
5)、通信モード(ステップS6)、ディスアソシエー
ション(ステップS7)、ディオーセンティケーション
(ステップS8)のいずれにおいても、原理的にはビー
コンフレームを受信することができるので、その後に自
装置宛に送信された(ユニキャスト)のフレームを受信
したのであれば、図8、図12に示した送信電力制御や
キャリアセンスレベル制御はいつでも行なえる。
【0143】なお、本願発明は、上記各実施形態に限定
されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない
範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施
形態は可能な限り適宜組み合せて実施してもよく、その
場合組み合わされた効果が得られる。さらに、上記各実
施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示さ
れる複数の構成要件における適宜な組合わせにより種々
の発明が抽出され得る。例えば実施形態に示される全構
成要件からいくつかの構成要件が省略されることで発明
が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する
場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるもので
ある。
【0144】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、C
SMA方式にSDMA方式を適用した場合に、基地局装
置と複数の無線端末装置との間で効率のよいデータ送受
信を行なうことができる無線端末通信システムおよび無
線端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わる無線通信シ
ステムである無線LANシステムの構成例を示す図であ
る。
【図2】基地局装置の構成例を示した図である。
【図3】アダプティブアレイアンテナの構成例を示した
図である。
【図4】無線端末装置の構成例を示した図である。
【図5】IEEE802.11に規定されているMAC
フレームについて説明するための図である。
【図6】無線端末装置の処理動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図7】無線端末装置と基地局装置との間でデータを送
受信する際の送信電力制御手順について説明するための
図である。
【図8】無線端末装置の送信電力制御手順を説明するた
めのフローチャートである。
【図9】無線端末装置と基地局装置との間でデータを送
受信する際の送信電力制御手順について説明するための
図で、共有鍵(Shared key)のオーセンティケーション
(authentication)をする場合を示す図である。
【図10】無線端末装置と基地局装置との間でデータを
送受信する際の送信電力制御手順について説明するため
の図で、アソシエーション(association)の際に送信電
力制御を行なう場合を示す図である。
【図11】無線端末装置の他の構成例を示す図である。
【図12】無線端末装置のキャリアセンスレベルの制御
手順を説明するためのフローチャートである。
【図13】1つの基地局装置1が1つの指向性ビームで
複数の端末装置と通信を行なう場合を説明するための図
である。
【図14】複数のBSSからなる無線通信システムの構
成を概略的に示した図である。
【符号の説明】
1、1−1、1−2・・・基地局装置 2・・・アダプティブアレイアンテナ 3−1〜3−5・・・アンテナビーム 4−1〜4−3、4−10、4−11・・・端末装置
(無線端末装置) 5・・・バックボーン網 11−1〜11−3・・・受信機 12−1〜12−3・・・送信機 13・・・受信制御部 14・・・送信制御部 30−1〜30−3・・・アンテナ素子 31−1〜31−3・・・送受切換スイッチ 32−1〜32−3・・・低雑音増幅器 33−1〜33−3・・・ダウンコンバータ 34−1〜34−3・・・分配器 35−1〜35−3・・・受信ビーム形成回路 36−1〜36−3・・・送信ビーム形成回路 37−1〜37−3・・・合成器 38−1〜38−3・・・アップコンバータ 39−1〜39−3・・・高周波電力増幅器 40・・・ビーム制御部 100・・・アンテナ 101・・・受信部 102・・・受信電力測定部 103・・・受信データ種別検出部 104・・・送信電力検出部 105・・・ビーム利得推定部 106・・・送信電力制御部 107・・・送信部 108・・・情報処理部 109・・・キャリアセンス制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笠見 英男 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 利光 清 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5K033 AA05 CA07 DA17 DB20 EA02 EA06 5K067 AA13 BB21 CC04 CC08 CC14 EE02 EE10 FF16 GG08 GG09 HH22 KK02 KK03

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局装置と複数の端末装置との間でデ
    ータの送受信を行なう無線通信システムにおいて、前記
    端末装置は、 前記基地局装置がデータを送信する際の送信電力と、前
    記基地局装置から送信されたデータを受信した際に測定
    した受信電力と、該受信したデータの種別とに基づき、
    前記基地局装置の指向性ビーム制御の有無を判断する判
    断手段と、および前記判断手段による判断結果に応じ
    て、該基地局装置向けにデータを送信する際の送信電力
    を調節する調節手段と、を具備したことを特徴とする無
    線通信システム。
  2. 【請求項2】 基地局装置と複数の端末装置との間でC
    SMA(Carrier Sense Multiple Access)によりデータ
    の送受信を行なう無線通信システムにおいて、前記端末
    装置は、 前記基地局装置がデータを送信する際の送信電力と、前
    記基地局装置から送信されたデータを受信した際に測定
    した受信電力と、該受信したデータの種別に基づき、前
    記基地局装置の指向性ビーム制御の有無を判断する判断
    手段と、および前記判断手段の判断結果に基づいて前記
    基地局装置向けにデータを送信する際の送信電力と、前
    記端末装置のキャリアセンスレベルのうち少なくともい
    ずれか一方を調節する調節手段と、を具備することを特
    徴とする無線通信システム。
  3. 【請求項3】 基地局装置と複数の端末装置との間でデ
    ータの送受信を行なう無線通信システムにおいて、前記
    端末装置は、 前記基地局装置からブロードキャストされる第1データ
    を受信するとともに前記基地局装置から前記端末装置宛
    にユニキャストされた第2データを受信する受信手段
    と、 前記第1データを受信した際に測定した受信電力と、前
    記第2データを受信した際に測定した受信電力とを基
    に、前記基地局装置の指向性ビーム制御の有無を判断す
    る判断手段と、 前記基地局装置が前記指向性ビーム制御を行なっている
    と判断したときは、前記基地局装置向けにデータを送信
    する際の送信電力を調節する調節手段と、を具備したこ
    とを特徴とする無線通信システム。
  4. 【請求項4】 基地局装置と複数の端末装置との間でデ
    ータの送受信を行なう無線通信システムにおいて、前記
    端末装置は、 前記基地局装置からブロードキャストされる第1データ
    を受信するとともに前記基地局装置から前記端末装置宛
    にユニキャストされた第2データを受信する受信手段
    と、 前記第1データを受信した際に測定した受信電力と、前
    記基地局装置が前記第1データを送信する際の送信電力
    と、前記第2データを受信した際に測定した受信電力
    と、前記基地局装置が前記第2データを送信する際の送
    信電力とを基に、前記基地局装置の指向性ビーム制御の
    有無を判断する判断手段と、 前記基地局装置が前記指向性ビーム制御を行なっている
    と判断したときは、前記基地局装置向けにデータを送信
    する際の送信電力を調節する調節手段と、を具備したこ
    とを特徴とする無線通信システム。
  5. 【請求項5】 前記調節手段は前記基地局装置が指向性
    ビームの制御を行なっていると判断したときは、前記基
    地局装置向けにデータを送信する際の送信電力をこの基
    地局装置が受信可能な必要最小限に設定することを特徴
    とする請求項3または4記載の無線通信システム。
  6. 【請求項6】 前記基地局装置が指向性ビーム制御を行
    なっていると判断したとき、さらに、基地局装置と空間
    分割多重接続が可能であるか否かを判断し、前記調節手
    段は、前記基地局装置が指向性ビームの制御を行ない、
    しかもこの基地局装置と空間分割多重接続が可能である
    と判断したときは、前記基地局装置向けにデータを送信
    する際の送信電力をこの基地局装置が受信可能な必要最
    小限に設定することを特徴とする請求項3記載の無線通
    信システム。
  7. 【請求項7】 基地局装置と複数の端末装置との間でC
    SMA(Carrier Sense Multiple Access)方式にてデー
    タの送受信を行なう無線通信システムにおいて、前記端
    末装置は、 前記基地局装置からブロードキャストされる第1データ
    を受信するとともに、前記基地局装置から前記端末装置
    にユニキャストされた第2データを受信する受信手段
    と、 前記第1データを受信した際に測定した受信電力と、前
    記第2データを受信した際に測定した受信電力とを基
    に、前記基地局装置の指向性ビーム制御の有無を判断す
    る判断手段と、および前記基地局装置が指向性ビーム制
    御を行なっていると判断したとき、前記基地局装置向け
    にデータを送信する際の送信電力と、前記端末装置のキ
    ャリアセンスレベルのうちの少なくともいずれか一方を
    調節する調節手段と、を具備することを特徴とする無線
    通信システム。
  8. 【請求項8】 基地局装置と複数の端末装置との間でC
    SMA(Carrier Sense Multiple Access)方式にてデ
    ータの送受信を行なう無線通信システムにおいて、前記
    端末装置は、 前記基地局装置からブロードキャストされる第1データ
    を受信するとともに、前記基地局装置から前記端末装置
    にユニキャストされた第2データを受信する受信手段
    と、 前記第1データを受信した際に測定した受信電力と、前
    記基地局装置が前記第1データを送信する際の送信電力
    と、前記第2データを受信した際に測定した受信電力
    と、前記基地局装置が前記第2データを送信する際の送
    信電力とを基に、前記基地局装置の指向性ビーム制御の
    有無を判断する判断手段と、および前記基地局装置が指
    向性ビーム制御を行なっていると判断したとき、前記基
    地局装置向けにデータを送信する際の送信電力と、前記
    端末装置のキャリアセンスレベルのうちの少なくともい
    ずれか一方を調節する調節手段と、を具備することを特
    徴とする無線通信システム。
  9. 【請求項9】 前記調節手段は、前記基地局が指向性ビ
    ームの制御を行なっていると判断したときは、自装置の
    キャリアセンスレベルをその機能が損なわれない程度に
    低く設定することを特徴とする請求項7または8記載の
    無線通信システム。
  10. 【請求項10】 前記基地局装置が指向性ビーム制御を
    行なっていると判断したとき、さらに、基地局装置と空
    間分割多重接続が可能であるか否か判断し、 前記調節手段は、前記基地局装置が指向性ビームの制御
    を行ない、しかも、この基地局装置と空間分割多重接続
    が可能であると判断したときは、自装置のキャリアセン
    スレベルをその機能が損なわれない程度に低く設定する
    ことを特徴とする請求項7または8記載の無線通信シス
    テム。
  11. 【請求項11】 基地局装置との間でデータの送受信を
    行なう無線端末装置であって、 前記基地局装置からブロードキャストされる第1データ
    を受信するとともに前記基地局装置から前記端末装置宛
    にユニキャストされる第2データを受信する受信手段
    と、 前記第1データを受信した際に測定した受信電力と、前
    記第2データを受信した際に測定した受信電力とを基に
    前記基地局装置の指向性ビーム制御の有無を判断する判
    断手段と、 前記基地局装置が指向性ビーム制御を行なっていると判
    断したときは、前記基地局装置向けにデータを送信する
    際の送信電力を調節する調節手段と、を具備したことを
    特徴とする無線端末装置。
  12. 【請求項12】 基地局装置との間でデータの送受信を
    行なう無線端末装置であって、 前記基地局装置からブロードキャストされる第1データ
    を受信するとともに前記基地局装置から前記端末装置宛
    にユニキャストされる第2データを受信する受信手段
    と、 前記第1データを受信した際に測定した受信電力と、前
    記基地局装置が前記第1データを送信する際の送信電力
    と、前記第2データを受信した際に測定した受信電力
    と、前記基地局装置が前記第2データを送信する際の送
    信電力とを基に前記基地局装置の指向性ビーム制御の有
    無を判断する判断手段と、 前記基地局装置が指向性ビーム制御を行なっていると判
    断したときは、前記基地局装置向けにデータを送信する
    際の送信電力を調節する調節手段と、を具備したことを
    特徴とする無線端末装置。
  13. 【請求項13】 前記調節手段は、前記基地局装置が指
    向性ビームの制御を行なっていると判断したときは、前
    記基地局装置向けにデータを送信する際の送信電力をこ
    の基地局装置が受信可能な必要最小限に設定することを
    特徴とする請求項11または12記載の無線端末装置。
  14. 【請求項14】 前記基地局装置が指向性ビーム制御を
    行なっていると判断したとき、さらに基地局装置と空間
    分割多重接続が可能であるか否かを判断し、 前記調節手段は、前記基地局装置が指向性ビームの制御
    を行ない、しかもこの基地局装置と空間分割多重接続が
    可能であると判断したときは、前記基地局装置向けにデ
    ータを送信する際の送信電力をこの基地局装置が受信可
    能な必要最小限に設定することを特徴とする請求項11
    または12記載の無線端末装置。
  15. 【請求項15】 基地局装置との間で(Carrier Sense M
    ultiple Access)方式にてデータの送受信を行なう無線
    端末装置であって、 前記基地局装置からブロードキャストされる第1データ
    を受信するとともに前記基地局装置から前記端末装置宛
    にユニキャストされる第2データを受信する受信手段
    と、 前記第1データを受信した際に測定した受信電力と、前
    記第2データを受信した際に測定した受信電力とを基
    に、前記基地局装置の指向性ビーム制御の有無を判断す
    る判断手段と、 前記基地局装置が指向性ビーム制御を行なっていると判
    断したとき、前記基地局装置向けにデータを送信する際
    の送信電力と、前記端末装置のキャリアセンスレベルの
    うちの少なくともいずれか一方を調節する調節手段と、
    を具備することを特徴とする無線端末装置。
  16. 【請求項16】 基地局装置との間で(Carrier Sense M
    ultiple Access)方式にてデータの送受信を行なう無線
    端末装置であって、 前記基地局装置からブロードキャストされる第1データ
    を受信するとともに、前記基地局装置から前記端末装置
    宛にユニキャストされる第2データを受信する受信手段
    と、 前記第1データを受信した際に測定した受信電力と、前
    記基地局装置が前記第1データを送信する際の送信電力
    と、前記第2データを受信した際に測定した受信電力と
    前記基地局装置が前記第2データを送信する際の送信電
    力とを基に、前記基地局装置の指向性ビーム制御の有無
    を判断する判断手段と、 前記基地局装置が指向性ビーム制御を行なっていると判
    断したとき、前記基地局装置向けにデータを送信する際
    の送信電力と、前記端末装置のキャリアセンスレベルの
    うちの少なくともいずれか一方を調節する調節手段と、
    を具備することを特徴とする無線端末装置。
  17. 【請求項17】 前記調節手段は、前記基地局装置が指
    向性ビームの制御を行なっていると判断したときは、自
    装置のキャリアセンスレベルをその機能が損なわれない
    程度に低く設定することを特徴とする請求項15または
    16記載の無線端末装置。
  18. 【請求項18】 前記基地局装置が指向性ビーム制御を
    行なっていると判断したとき、さらに基地局装置と空間
    分割多重接続が可能であるか否かを判断し、 前記調節手段は、前記基地局装置が指向性ビームの制御
    を行ない、しかも該基地局装置と空間分割多重接続が可
    能であると判断したときは、自装置のキャリアセンスレ
    ベルをその機能が損なわれない程度に低く設定すること
    を特徴とする請求項12記載の無線端末装置。
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