JP2003122805A - 変形部材の設計方法及び装置 - Google Patents

変形部材の設計方法及び装置

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JP2003122805A
JP2003122805A JP2001313691A JP2001313691A JP2003122805A JP 2003122805 A JP2003122805 A JP 2003122805A JP 2001313691 A JP2001313691 A JP 2001313691A JP 2001313691 A JP2001313691 A JP 2001313691A JP 2003122805 A JP2003122805 A JP 2003122805A
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designing
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JP2001313691A
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Keisuke Hara
圭祐 原
Shuji Ubemoto
修治 宇部本
Teiichi Nishikawa
禎一 西川
Akitaka Okazaki
哲卓 岡崎
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用時に受ける外力によって変形する変形部
材の設計において,効率的でより最適な設計を行える設
計方法を提供すること。 【解決手段】 設計パラメータを複数選定し(S0
1),これを実験計画法の直交表に割り付けて設計パラ
メータの組み合せを複数通り決定し(S02),その各
組み合せにおいて,変形部材が変形した際に変位する所
定の部位(注目点)及びその周辺部について構造解析に
より変位量を求め(S03),注目点の変位量を実験計
画法における実験データとして設計パラメータの有意性
を分析し(S04),その分析結果に基づいて,有意性
の高い前記設計パラメータの組み合わせから順に(S0
5,S09),構造解析により求めた変形部材の最大応
力が許容応力の範囲内となるまで繰り返す(S06,S
07)ことにより変形部材を設計する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,使用時に受ける外
力により変形する変形部材の設計方法及びその装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】実験計画法は,実験パラメータの組み合
わせが多い場合でも,少ない実験回数で効率的に各実験
パラメータの特性を解析するのに有効な手段である。一
方,有限要素法による構造解析は,与えられた設計パラ
メータに従い,解析対象の応力や歪みを計算する有効な
手段であり,解析結果の信頼性も実用に耐えるものとな
っているが,一般に,考え得る設計パラメータの組み合
わせ(設計条件の種類)は膨大であり,全ての組み合わ
せについて構造解析を行うことは非現実的である。そこ
で,どのような設計パラメータの下で構造解析を行うか
を計画することが重要となる。特開平10−20792
6号公報(公報1)では,構造物の設計に実験計画法及
び構造解析を適用した例が示されている。該公報1に記
載の設計方法は,構造解析を行う設計パラメータの組み
合わせを実験計画法に基づいて決定し,得られた構造解
析結果に基づいて,解析対象の性質を表す特性値と,該
特性値に対して効果の大きい設計パラメータとの関係式
を求め,最適設計を行おうとするものである。ところ
で,使用時に受ける外力によって変形することが前提と
なっているプラスチック部品等の変形部材(塑性域に達
せず,弾性域内の変形で利用される部材)の設計におい
ては,所定の外力が加わったときに十分な変形が生じる
こと,即ち,所定の部位において十分な変位量が生じる
ことがまず必要である。さらにその上で,そのような変
形が生じても,変形部材が塑性域に達しない(即ち,最
大応力がその材料の許容応力の範囲内である)ことが必
要となる。このような変形部材の設計においては,十分
な変形を生じさせるとともに,他の目標特性(最大応力
が許容応力の範囲内にあること等)を同時に満たすよう
な設計パラメータを特定することが難しく,従来は,試
作・実験を繰り返し行うことによって適切な設計パラメ
ータの決定(設計)を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,試作・
実験を繰り返す設計では,設計に長期間を要するという
問題点があった。さらに,試作・実験の回数(実施条件
の種類)には限界があるため,十分な最適設計を行えな
いという問題点もあった。また,前記公報1に記載の設
計方法は,構造物等の応力を求めるための設計支援とし
て構造解析及び実験計画法を適用するものであり,前述
した特徴を有する変形(変位量)を問題とする変形部材
の設計について有効な設計方法を示すものではない。ま
た,変形部材の設計においては,外力が加わったときに
変形する動作(スムーズに動くか否か等)も確認できる
ことが望ましいが,構造解析等により求められた数値デ
ータのみからはその動きを把握することが難しいという
問題点もあった。従って,本発明は上記事情に鑑みてな
されたものであり,その目的とするところは,使用時に
受ける外力によって変形する変形部材の設計において,
効率的でより最適な設計を行えるとともに,変形部材の
変形動作も容易に確認できる設計方法及びその装置を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は,使用時に受ける外力により変形する変形部
材の設計方法であって,前記変形部材における複数の設
計パラメータを設定する手順と,実験計画法に基づいて
前記変形部材の変形を解析する条件とするための前記設
計パラメータの組み合せを複数通り決定する手順と,前
記設計パラメータの組み合せそれぞれの条件下におい
て,有限要素法による構造解析により,前記変形部材の
所定の部位である注目点及びその周辺部について,前記
外力が加わったときの変位量を算出する手順と,算出さ
れた前記注目点における前記変位量を実験計画法におけ
る実験データとして前記設計パラメータの有意性を分析
する手順とを有し,前記有意性の分析結果に基づいて,
前記有意性の高い前記設計パラメータを選択して組み合
わせることにより前記変形部材を設計することを特徴と
する変形部材の設計方法である。このように,実験計画
法を用いることにより,設計パラメータの膨大な組み合
わせの条件のうち,少ない条件下における構造解析を行
うだけで,変形部材の主たる目標特性である注目点の変
位量に対して有意性の高い設計パラメータを特定でき,
注目点の許容し得る変位量を確保する設計パラメータを
決定するに当たり,効率的かつより最適な設計が可能と
なる。さらに,実験計画法による分析に用いるデータ
を,試作・実験ではなく構造解析によって生成するの
で,より迅速かつ効率的な設計が行えることとなる。
【0005】また,前記有意性の高い設計パラメータの
組み合わせにおいて,有限要素法による構造解析を行う
ことにより,前記外力が加わったときの前記変形部材全
体の応力分布を求める応力分布算出手順と,前記応力分
布における最大応力が,前記操作部材の許容応力の範囲
内であるか否かを判別する応力判別手順とを有し,前記
最大応力が前記許容応力の範囲内でない場合には,次に
有意性の高い前記設計パラメータの組み合わせについ
て,前記応力分布算出手順及び前記応力判別手順を実行
し,これを繰り返して前記最大応力が前記許容応力の範
囲内となったときの前記設計パラメータの組み合わせを
前記変形部材に採用するものとして決定することが考え
られる。このように,変形部材の主たる目標特性である
変形(変位量)に有意性の高い設計条件(設計パラメー
タの組み合わせ)から順に,それ以外の目標特性である
応力特性を確認することにより,無駄な構造解析が少な
くなり効率的である。また,複数の目標特性を満たす設
計条件を一度に探索する場合に比べ,シンプルでわかり
やすい。
【0006】また,前記外力が加わったときの前記注目
点及びその周辺部の変位量を,所定の単位時間経過毎の
変位量に分割し,該単位時間経過毎の変位量に基づい
て,前記変形部材の画像データを生成して連続的に表示
することにより,前記変形部材の動きを表示する手順を
有するものも考えられる。これにより,データの分析の
みでは難しい変形部材の動作を視覚的に確認できるの
で,その把握が容易となる。さらに,前記単位時間又は
前記変形部材の動きを表示する速度の一方又は両方の設
定を変更可能とすれば,より多様な動作確認が可能とな
る。また,前記変形部材の設計方法を適用した変形部材
の設計装置として捉えたものも考えられる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照しながら,本
発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供す
る。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例
であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のもので
はない。ここに,図1は本発明の実施の形態に係る変形
部材の設計方法を適用した設計対象の一例であるレバー
部材がインクジェットプリンタのインクタンク装着部に
装着されている状態の斜視図,図2は本発明の実施の形
態に係る変形部材の設計方法を適用した変形部材の一例
であるレバー部材の斜視図及び三面図,図3は本発明の
実施の形態に係る変形部材の設計方法を具現するコンピ
ュータシステムの構成を表すブロック図,図4は本発明
の実施の形態に係る変形部材の設計方法の処理手順を表
すフローチャート,図5は本発明の実施の形態に係る変
形部材の設計方法における設計パラメータの一例を表す
表,図6は本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方
法における設計パラメータの組み合わせの一例を表す直
交表,図7は本発明の実施の形態に係る変形部材の設計
方法における直交表に対応する変位量の解析結果の一例
を表す表,図8は本発明の実施の形態に係る変形部材の
設計方法における直交表及び変位量解析結果の一例に対
応するデータの分解表及びその二元グラフ,図9は本発
明の実施の形態に係る変形部材の設計方法における直交
表及び変位量解析結果の一例に対応する分散分析表,図
10は本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方法に
おける適正な設計パラメータの組み合わせの一例を表す
表である。
【0008】まず,図1及び図2を用いて,本発明の実
施の形態に係る変形部材の設計方法を適用する設計対象
の一例である,レバー部材について説明する。図1は,
インクジェットプリンタに用いられるプラスチック製の
インクタンク装着部材10を表す。図2に示すレバー部
材1は,前記インクタンク装着部10に支持され,前記
インクタンク装着部材10にセットしたインクタンク
(不図示)を押え部7,8により押さえて固定するプラ
スチック部材である。インクタンクを着脱する際に,操
作部2を指で押して持ち上げる(外力を加える)ことに
より,爪部3が変位し,該爪部3が係合していたインク
タンク装着部材10から外れて離間する。これにより,
レバー部材1を回転軸部9を中心に回動させることがで
き,インクタンクを着脱することができるようになる。
従って,前記レバー部材1は,前記操作部2に加わる所
定の外力によって,前記爪部3において前記インクタン
ク装着部材10との係合が外れるだけの十分な変位量
(変形)が生じる必要がある。さらにその上で,そのよ
うな変形が生じても,レバー部材1の強度が十分である
(即ち,最大応力が許容応力の範囲内である)必要があ
る。図2に示すように,前記レバー部材1には,前記爪
部3の変位量(変形)の確保及び強度の確保を目的とし
て,スリット4,U字型の溝(U溝5),リブ6等が設
けられる。本発明に係る変形部材の設計方法の特徴は,
実験計画法を用いることにより,前記レバー部材1のよ
うな変形部材の所定の部位(前記レバー部材1における
前記爪部3等)における十分な変位量を確保する設計パ
ラメータを特定すること,及び実験計画法による分析に
用いる実験データとして構造解析により求めた変形部材
の変位量データを用いることである。さらに,実験計画
法による分散分析等により,十分な変位量を確保する設
計パラメータの少数の候補を得て,これらについてのみ
変形部材の応力解析を行い,許容応力の範囲内となる設
計パラメータをもって設計パラメータを決定することで
ある。
【0009】次に,図3を用いて,本発明に係る変形部
材の設計方法を具現するコンピュータシステムの構成に
ついて説明する。本コンピュータシステムは,各種演算
処理を行うコンピュータ20と,該コンピュータ20に
よって実行されるプログラム及び該プログラムによって
処理されるデータが記憶されるハードディスク等の記憶
装置21と,前記コンピュータ20による処理結果を表
示するCRT等の表示装置23と,前記コンピュータ2
0へのデータ入力を行うキーボード等の入力装置22と
から構成される。前記記憶装置21には,有限要素法に
よる構造解析プログラム,直交表の生成や分散分析等を
行う実験計画法プログラム,及び構造解析により得られ
た解析対象の変位量データに基づき画像データを生成し
てグラフィック表示するメディアプレイヤープログラム
等のプログラムが記憶されている。これらプログラムは
一般的に用いられているものであり,特に特徴を有する
ものではないのでここでは説明を省略する。
【0010】次に,図4を用いて,前記レバー部材1の
設計を例に,前記コンピュータシステムにより実行され
る設計手順について説明する。以下,S01,S0
2,,,は,処理手順(ステップ)の番号を表す。ま
ず,前記レバー部材1の変形への影響が予測される設計
パラメータを選定して前記入力装置22を用いて設定す
る(S01,前記設計パラメータ設定手段の処理に相
当)。前記設計パラメータは,前記実験計画法プログラ
ムにより前記記憶装置21に記憶される。ここでは,図
5の表に示すように,7つの設計パラメータが設定され
るものとする。即ち,前記レバー部材1の材料,前記
リブ6の有無,前記押え部7の押え量(前記インク
タンクを押し込む深さ),前記爪部3が前記インクタン
ク装着部材10に係合するときの係りしろ,前記U溝
5のR(アール),前記スリット4の有無,前記操
作部2に加わる外力の方向の7つの前記設計パラメー
タを,それぞれ2水準で可変とするよう設定する。
【0011】次に,S01で設定された前記設計パラメ
ータが,前記実験計画法プログラムによって,実験計画
法における直交表に割り付けられ,前記設計パラメータ
の組み合わせが複数通り決定される(S02,前記設計
パラメータ組み合わせ決定手段の処理に相当)。ここで
は,図6の直交表に示すように,7つの前記設計パラメ
ータ(2水準)について,27(=128)通りの考え
得る全ての組み合わせに対し,No.1〜No.8の8
通りの組み合わせが決定される。
【0012】次に,前記直交表における前記設計パラメ
ータの組み合わせ(行)それぞれの条件下において,前
記構造解析プログラムにより有限要素法による構造解析
が行われ,前記レバー部材1の所定の部位である注目点
P及びその周辺部について使用時に相当する外力が加わ
ったときの変位量が算出され,前記記憶装置22に記憶
される(S03,前記変位量算出手段の処理に相当)。
前記注目点Pは,前記レバー部材1が変形した際に変位
する所定の部位である。ここでは,前記レバー部材1に
必要な変形を顕著に表す部位(変位する部位)である,
前記爪部3の先端部を前記注目点Pとして設定する。ま
た,前記注目点Pの周辺部は,前記注目点Pの変位に影
響が大きいと考えられる周辺部であり,前記レバー部材
1においては,例えば,図2における前記押え部7から
前記操作部2にかけての部分等である。前記注目点P及
びその周辺部に関する設定は,前記入力装置22を用い
て設定され,前記構造解析プログラムによって前記記憶
装置21に記憶される。図7に解析結果の一部である前
記注目点Pの変位量の一例を示す。
【0013】次に,前記実験計画法プログラムにより,
S03で求められた前記注目点Pの変位量を実験計画法
における実験データとして前記設計パラメータの有意性
が分析される(S04,前記有意性分析手段の処理に相
当)。図8(a)及び図9は,図7に示す前記注目点P
の変位量を実験計画法における実験データとして分析し
た,データの分解表及び分散分析表である。図8(b)
は,図8(a)のデータの分解表を二元グラフとして表
したものである。図8及び図9の分析結果より,前記材
料(=水準1),前記スリット(=水準2),前記
押え量(=水準2),,,の順で,有意性が高く(前
記分散分析表における分散値が高い),前記係りしろ
には特に有意性が認められないことがわかる。
【0014】次に,S04での分析結果に基づいて,前
記有意性の高い前記設計パラメータの組み合わせを選択
して前記入力装置22により入力設定する(S05)。
図10は,図8及び図9に示す分析結果に基づいて,最
も有意性の高い前記設計パラメータの組み合わせを選択
したものである。この組み合わせは,前記注目点Pの変
位量を最大にするものである。但し,前記係りしろに
ついては,前述した通り有意性が認められないため,水
準1及び2のいずれかが任意に選択される(例えば,水
準2等)。ここで,前記設計パラメータの可変範囲(水
準1又は2)内であれば,前記レバー部材1の強度は十
分確保されることが事前に確認できていれば,図10に
示す設計パラメータの組み合わせをもって設計を終了し
てもよい。本実施の形態では,前記強度について事前確
認されていないものとする。
【0015】次に,S05で選択された前記設計パラメ
ータの組み合わせにおいて,前記構造解析プログラムに
より有限要素法による構造解析が行われ,前記レバー部
材1全体の応力分布が算出される(S06,前記応力分
布算出手段の処理に相当)。さらに,前記構造解析プロ
グラムにより,求められた前記応力分布の最大応力が,
前記操作部材の前記材料の許容応力の範囲内であるか
否かが判別される(S07,前記応力判別手段の処理に
相当)。ここで,前記最大応力が前記許容応力の範囲内
でないと判別された場合(S07のNo側),S04に
おける前記有意性の分析結果(図8,図9)に基づい
て,次に有意な前記設計パラメータの組み合わせを選択
して設定(S09)した後,その組み合わせにおいて,
前述したS06,S07の処理が再度実行される。この
処理(S06,S07,S09)が,前記最大応力が前
記許容応力の範囲内(S07のYes側)となるまで繰
り返された後,そのときの前記設計パラメータの組み合
わせが当該レバー部材1に採用する前記設計パラメータ
として決定され(S08),同時に該設計パラメータが
前記記憶装置22に記憶された後,処理(設計)が終了
する。ここで,図4に図示していないが,前記最大応力
が前記許容応力の範囲内に収まるまでに,S09で選択
されるべき次に有意な前記設定パラメータの組み合わせ
が存在しなくなった場合,即ち,前記注目点Pにおける
前記変位量が,前記レバー部材1の機能を達成するため
に必要な所定の変位量未満となる前記設定パラメータの
組み合わせしか存在しなくなった場合は,そもそもS0
1で選択された前記設計パラメータに不備があるので,
S01に戻って前記設計パラメータの選定からやり直
す。
【0016】また,図4のS03の処理の後の任意の時
点で,前記メディアプレイヤープログラムにより,前記
レバー部材1の動きを前記表示装置23に表示させるこ
とも可能である。これは,S03で算出された前記注目
点P及びその周辺部の変位量を,所定の単位時間経過毎
の変位量に分割し,該単位時間経過毎の変位量に基づい
て前記変形部材の画像データを生成し,これを連続的に
表示することによって前記変形部材の動きを表示するも
のである。前記分割を行うための前記単位時間及び前記
変形部材の動きを表示する速度は,設定変更が可能であ
る。これにより,数値データを見るだけでは確認が難し
い前記レバー部材1の動き(例えば,スムーズに動くか
等)を視覚的に確認することができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
変形部材の主たる目標特性である,所定部位(前記注目
点P)における十分な変位量を確保するため,まず,そ
の部位(前記注目点P)における変位量のみを目標特性
として,前記設計パラメータの選定及び実験計画法を用
いた前記設計パラメータの有意性の分析を行う(図4の
S01〜S04)。これにより,少ない構造解析回数
で,最も変形性のよい(前記注目点Pにおける変位量が
大きい)ものが前記設計パラメータの組み合わせとして
決定されるので,最適な設計パラメータが効率的に決定
される。また,目標特性を1つにしているので,複数の
目標特性間の相互干渉を考慮する必要がなくシンプルと
なり,比較的容易に目標特性を達成する設計条件を特定
できる。さらに,主たる目標特性について有意性の高い
ものから順に,応力(強度)解析を行うので,変形性が
十分でない前記設計パラメータの組み合わせについて無
駄な構造解析(応力解析)を行うことがなくなり,さら
に効率的な設計が可能となる。また,数値データを見る
だけでは確認が難しい変形部材の変形動作を視覚的に確
認することができるため,より適切な設計が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方法
を適用した設計対象の一例であるレバー部材がインクジ
ェットプリンタのインクタンク装着部に装着されている
状態の斜視図。
【図2】本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方法
を適用した変形部材の一例であるレバー部材の斜視図及
び三面図。
【図3】本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方法
を具現するコンピュータシステムの構成を表すブロック
図。
【図4】本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方法
の処理手順を表すフローチャート。
【図5】本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方法
における設計パラメータの一例を表す表。
【図6】本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方法
における設計パラメータの組み合わせの一例を表す直交
表。
【図7】本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方法
における直交表に対応する変位量の解析結果の一例を表
す表。
【図8】本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方法
における直交表及び変位量解析結果の一例に対応するデ
ータの分解表及びその二元グラフ。
【図9】本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方法
における直交表及び変位量解析結果の一例に対応する分
散分析表。
【図10】本発明の実施の形態に係る変形部材の設計方
法における適正な設計パラメータの組み合わせの一例を
表す表。
【符号の説明】
1…レバー部材 2…操作部 3…爪部 4…スリット 5…U溝 6…リブ 7,8…押え部 9…回転軸 10…インクタンク装着部材 20…コンピュータ 21…記憶装置 22…入力装置 23…表示装置 P…注目点 S01,S02,,…処理手順(ステップ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 禎一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号シャ ープ株式会社内 (72)発明者 岡崎 哲卓 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号シャ ープ株式会社内 Fターム(参考) 5B046 AA07 BA01 CA04 GA01 JA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用時に受ける外力により変形する変形
    部材の設計方法であって,前記変形部材における複数の
    設計パラメータを設定する手順と,実験計画法に基づい
    て前記変形部材の変形を解析する条件とするための前記
    設計パラメータの組み合せを複数通り決定する手順と,
    前記設計パラメータの組み合せそれぞれの条件下におい
    て,有限要素法による構造解析により,前記変形部材の
    所定の部位である注目点及びその周辺部について,前記
    外力が加わったときの変位量を算出する手順と,算出さ
    れた前記注目点における前記変位量を実験計画法におけ
    る実験データとして前記設計パラメータの有意性を分析
    する手順とを有し,前記有意性の分析結果に基づいて,
    前記有意性の高い前記設計パラメータを選択して組み合
    わせることにより前記変形部材を設計することを特徴と
    する変形部材の設計方法。
  2. 【請求項2】 前記有意性の高い設計パラメータの組み
    合わせにおいて,有限要素法による構造解析を行うこと
    により,前記外力が加わったときの前記変形部材全体の
    応力分布を求める応力分布算出手順と,前記応力分布に
    おける最大応力が,前記操作部材の許容応力の範囲内で
    あるか否かを判別する応力判別手順とを有し,前記最大
    応力が前記許容応力の範囲内でない場合には,次に有意
    性の高い前記設計パラメータの組み合わせについて,前
    記応力分布算出手順及び前記応力判別手順を実行し,こ
    れを繰り返して前記最大応力が前記許容応力の範囲内と
    なったときの前記設計パラメータの組み合わせを前記変
    形部材に採用するものとして決定してなる請求項1に記
    載の変形部材の設計方法。
  3. 【請求項3】 前記外力が加わったときの前記注目点及
    びその周辺部の変位量を,所定の単位時間経過毎の変位
    量に分割し,該単位時間経過毎の変位量に基づいて,前
    記変形部材の画像データを生成して連続的に表示するこ
    とにより,前記変形部材の動きを表示する手順を有して
    なる請求項1又は2のいずれかに記載の変形部材の設計
    方法。
  4. 【請求項4】 前記単位時間又は前記変形部材の動きを
    表示する速度の一方又は両方の設定を変更可能である請
    求項3に記載の変形部材の設計方法。
  5. 【請求項5】 使用時に受ける外力により変形する変形
    部材の設計装置であって,前記変形部材における複数の
    設計パラメータを設定する設計パラメータ設定手段と,
    実験計画法に基づいて前記変形部材の変形を解析する条
    件とするための前記設計パラメータの組み合せを複数通
    り決定する設計パラメータ組み合わせ決定手段と,前記
    設計パラメータの組み合せそれぞれの条件下において,
    有限要素法による構造解析により,前記変形部材の所定
    の部位である注目点及びその周辺部について,前記外力
    が加わったときの変位量を算出する変位量算出手段と,
    算出された前記注目点における前記変位量を実験計画法
    における実験データとして前記設計パラメータの有意性
    を分析する有意性分析手段とを有し,前記有意性の分析
    結果に基づいて,前記有意性の高い前記設計パラメータ
    を選択して組み合わせることにより前記変形部材を設計
    することを特徴とする変形部材の設計装置。
  6. 【請求項6】 前記有意性の高い設計パラメータの組み
    合わせにおいて,有限要素法による構造解析を行うこと
    により,前記外力が加わったときの前記変形部材全体の
    応力分布を求める応力分布算出手段と,前記応力分布に
    おける最大応力が,前記操作部材の許容応力の範囲内で
    あるか否かを判別する応力判別手段とを有し,前記応力
    判別手段により,前記最大応力が前記許容応力の範囲内
    でないと判別された場合には,次に有意性の高い前記設
    計パラメータの組み合わせについて,前記応力分布算出
    手段による前記応力分布の算出及び前記応力判別手段に
    よる判別を行い,これを繰り返して前記最大応力が前記
    許容応力の範囲内となったときの前記設計パラメータの
    組み合わせを前記変形部材に採用するものとして決定し
    てなる請求項5に記載の変形部材の設計装置。
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