JP2003122338A - 画像変換装置、画像表示装置および画像変換方法 - Google Patents

画像変換装置、画像表示装置および画像変換方法

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JP2003122338A
JP2003122338A JP2001320796A JP2001320796A JP2003122338A JP 2003122338 A JP2003122338 A JP 2003122338A JP 2001320796 A JP2001320796 A JP 2001320796A JP 2001320796 A JP2001320796 A JP 2001320796A JP 2003122338 A JP2003122338 A JP 2003122338A
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color
image
coefficient set
pixel data
phase difference
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JP2001320796A
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Akihiro Ota
章浩 太田
Hideo Morita
秀男 森田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Television Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】位相差がある画像信号が入力された場合に、如
何なる画像表示方式においても原画像の品位を低下させ
ないで画素データを変換する。 【解決手段】出力側に接続される画像表示装置の色表示
方式に適合した係数セットを選択する係数セット選択手
段3と、係数セット選択手段3が選択した係数セットを
用いて、入力した画像信号に含まれる画素データを新た
な画素データに変換する画素データ変換手段5とを有し
ている。入力した画像信号の位相差の有無を検出し、あ
るいは位相差の有無の情報を外部から受け付ける位相差
認識手段2を備える構成でもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力した画像信号
に含まれる画素データを新たな画素データに変換するこ
とにより、表示すべき画像内容を変更する画像変換装
置、画像表示装置および画像変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】以前は、画像表示装置(以下、ディスプ
レイ)といえば一般的にCRT(Cathode Ra
y Tube)であり、ブラウン管を使用した電子ビー
ムの照射によって画面が表示される形式であった。とこ
ろが近年は、固定画素を持つディスプレイデバイスが世
の中に広く浸透し始めたために、表示画面の画素数や解
像度に制約がある場合が多くなってきた。固定画素型の
ディスプレイデバイスとしては、LCD(Liquid
Crystal Display)、PDP(Pla
sma Display Panel)、DMD(Di
gital Micromirror Device)
などがある。また、内蔵のLCD等に映し出された映像
に強い光を当て、外部または前面に備えたスクリーンに
投射する投射型のディスプレイも家庭用途にまで広く用
いられるようになってきた。
【0003】その一方で、映像信号としてもさまざまな
種類が存在する。コンピュータ信号だけでも解像度(画
素数)のバリエーションが非常に多い。主要なものだけ
でも、VGA(Video Graphics Arr
ay)の画素数は(640×480)ドットであり、S
VGA(Super VGA)の画素数は(800×6
00)ドット、XGA(eXtended Graph
ics Array)の画素数は(1024×768)
ドット、SXGA(Super XGA)の画素数は
(1280×1024)ドット、UXGA(Ultra
XGA)の画素数は(1600×1200)ドットと
なっており、いまだにフォーマットは増えつづけてい
る。
【0004】このような状況のもと、固有の解像度をも
つデバイスにその解像度に合わない信号が入力された場
合、なんらかの手法をもって入力画素数を目的画素数に
変換する必要が生じる。そこで用いられるのが画素と画
素の間の情報を作る補間演算であり、画素数変換と呼ば
れる技術が必要となる。
【0005】また、最近は画像の多様化の一環としてコ
ンピュータ画像のみならず、テレビ信号などの映像に対
してもPinP(Picture in Pictur
e)、PandP(Picture and Pict
ure)のように、標準画面の中に、より小規模な副画
面を挿入したり、標準画面を小さくして一度にたくさん
並べ複数の映像を見るという技術が広く利用されてい
る。これらの場合も、画像自体の大きさを調整する際
に、画素数変換処理が用いられる。また、表示デバイス
に入力される信号の解像度とデバイスの持つ解像度が同
じ場合もあるが、異なる場合があると解像度を合わせる
必要があり、その場合にも画素数変換処理が施される。
【0006】これらの画素数変換処理には、係数セット
と呼ばれる変換精度、変換倍率を決めるパラメータが必
要である。係数セットは一つの画素データを新たに生成
するために複数の原画素データに重み付けをするため
の、係数列である。画素数変換処理の方法は、入力画像
信号を多段遅延させて各段間で係数を乗じ、最後に加算
するといった畳み込み演算を基本とする。この各段の係
数を順次並べたものを係数セットという。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来、この係数セット
は、変換精度、変換倍率を決めるために種々用意されて
いたが、カラー画像の入力信号の各色間で見ると同じ係
数セットしか用意されていなかった。その理由は、投影
型のディスプレイでは、色を重ねて表示するので同じ係
数セットで足りるからである。また、固定画素型のディ
スプレイデバイスでは、RGBのデバイス側の3ドット
が画像上の1つのカラー画素を構成するため、係数セッ
トを各色間で変える必要性に乏しかった。
【0008】ところが、ディスプレイの色表示方式の違
いによっては、RGBの各色の補間演算処理を同じ係数
セットで行うと不都合が生じる場合がある。ここで、デ
ィスプレイの色表示方式の違いとは、例えば、投影型の
ディスプレイのように色を一つに重ねて表示する方式、
あるいは、固定画素型のディスプレイデバイスのように
色要素(ドット)を細かいピッチで並べて一つのカラー
画素の色を表現する方式の違いをいう。
【0009】この不都合が生じる場合の具体例として、
画像上の1つのカラー画素を構成するためのRGBの各
色信号間で若干位相差を持たせた画像信号が入力された
場合がある。このような位相差のある画像信号を用いて
固定画素型のディスプレイデバイスに画像を表示させる
と、色信号および輝度信号が同期した通常の表示画面と
比較して、見かけ上、解像度が向上したような視覚効果
が得られることが知られている。ところが、この視覚効
果は、固定画素型ディスプレイ以外では得られない。
【0010】その一方、上記色信号間で位相差がある画
像信号を用いて例えば白線を表現しようとしたときに、
白線の周辺部で色がずれたようになり、例えば赤Rや青
Bの色が見えてしまうという不利益がある。このこと
は、PDAやパーソナルコンピュータのように比較的小
さい液晶画面表示等に用いられる固定画素型デバイスで
は目立たず、不利益とならない。むしろ、上記した見か
け上の解像度が向上することにより特に細かな文字など
の判別が容易となり、全体として高細度で見やすい画面
が得られる。ところが、大画面で表示されることが多い
プロジェクタでは、解像度向上の利益が得られないのに
色ずれだけが目立ち、却って見にくい画面となってしま
う。
【0011】さらに、各色信号間で若干位相差がある入
力画像信号を、従来のように同じ係数セットを用いて補
間処理演算を行うと、3色のうち少なくとも2色につい
ては理想的な補間演算処理とはならず、その結果、色の
再現性が低下したり色ずれが増大するなど、変換後の画
像の品位が原画像より低下する場合がある。
【0012】本発明の目的は、例えば位相差のある画像
信号が入力された場合でも、如何なる画像表示方式にお
いても原画像の品位を低下させないで画素データを変換
する画像変換装置、画像表示装置および画像変換方法を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の観点に係
る画像変換装置は、出力側に接続される画像表示装置の
色表示方式に適合した係数セットを選択する係数セット
選択手段と、係数セット選択手段が選択した係数セット
を用いて、入力した画像信号に含まれる画素データを新
たな画素データに変換する画素データ変換手段とを有し
ている。
【0014】好適に、入力した画像信号の位相差の有無
を検出し、あるいは位相差の有無の情報を外部から受け
付ける位相差認識手段を更に有している。この場合、上
記係数セット選択手段は、好適に、位相差認識手段によ
り位相差が認識されたときは、上記画像表示装置の色表
示方式に適合し、かつ色ごとに異なる第1係数セットを
選択し、位相差が認識されないときは、予め決められた
各色共通の第2係数セットを選択する。さらに好適に、
上記第1係数セットは、上記画像表示装置が各色専用の
画素を規則的に繰り返し配置して構成された固定画素型
の表示装置である場合に、各色間の位相差を維持しなが
ら各色ごとに行う画素データ変換に適した複数の係数セ
ットと、上記画素表示装置が各色用の画像を一つに重ね
て投影する投影型の画像表示装置である場合に、各色の
位相を一つに揃えるために各色ごとに行う画素データ変
換に適した複数の係数セットとを含む。
【0015】本発明の第2の観点に係る画像変換装置
は、入力した画像信号の各色ごとに係数セットを有し、
当該係数セットを用いて、入力した画像信号に含まれる
画素データを新たな画素データに色ごとに変換する画素
データ変換手段を有している。
【0016】本発明の第3の観点に係る画像変換装置
は、色ごとに位相が異なる画像信号を入力し、色ごとに
異なる位相を一つに揃える係数セットを用いて、入力し
た画像信号に含まれる画素データを新たな画素データに
色ごとに変換する画素データ変換手段を有している。
【0017】本発明の第4の観点に係る画像表示装置
は、色ごとに位相が異なる画像信号を入力した場合に、
色ごとに異なる位相を一つに揃える係数セットを用い
て、入力した画像信号に含まれる画素データを新たな画
素データに色ごとに変換する画素データ変換手段と、画
素データの変換により得られた画像を表示させる画像表
示手段とを有している。好適に、入力した画像信号の位
相差の有無を検出し、あるいは位相差の有無の情報を外
部から受け付ける位相差認識手段と、位相差認識手段に
より位相差が認識されたときは、各色の位相を一つに揃
えるために上記画像表示手段の色表示方式に適合し、か
つ色ごとに異なる第1係数セットを選択し、位相差が認
識されないときは、予め決められた各色共通の第2係数
セットを選択し、選択した係数セットを上記画素データ
変換手段に出力する係数セット選択手段とを更に有して
いる。
【0018】本発明の第5の観点に係る画像変換方法で
は、変換後の画像を表示させる画像表示装置の色表示方
式に適合した係数セットを選択し、選択した係数セット
を用いて、入力した画像信号に含まれる画素データを新
たな画素データに変換する。
【0019】本発明の第6の観点に係る画像変換方法で
は、入力した画像信号の位相差の有無を認識し、位相差
ありと認識した場合に、色ごとに異なる係数セットを選
択し、位相差なしと認識した場合に、予め決められた各
色共通の係数セットを選択し、選択した係数セットを用
いて、入力した画像信号に含まれる画素データを新たな
画素データに色ごとに変換する。好適に、上記位相差あ
りと認識した場合に、予め用意した係数セットの中か
ら、変換後の画像を表示させる画像表示装置の色表示方
式に適合した係数セットを各色ごとに選択する。上記係
数セットの選択時に、好適に、上記画像表示装置が各色
専用の画素を規則的に繰り返し配置して構成された固定
画素型の表示装置である場合に、各色間の位相差を維持
しながら各色ごとに行う画素データ変換に適した複数の
係数セットを選択し、上記画素表示装置が各色用の画像
を一つに重ねて投影する投影型の画像表示装置である場
合に、各色の位相を一つに揃えるために各色ごとに行う
画素データ変換に適した複数の係数セットを選択する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像変換装
置、画像表示装置および画像変換方法の実施形態を、図
面を参照して詳細に説明する。
【0021】第1実施形態 この実施形態は、画像変換装置と画像変換方法に関す
る。図1は、本発明の実施形態に係る画像変換装置の概
略構成を示すブロック図である。
【0022】画像変換装置1は、位相差検出部2、係数
選択部3、係数メモリ4、畳み込み演算部5およびロー
パスフィルタ6を有する。位相差検出部2は、入力した
画像信号の色信号に位相差があるか否かを認識する。位
相差検出部2は、例えば、演算処理で位相を検出するロ
ジック回路で構成される。位相差の有無が外部からの情
報として入力されることが予定されている場合は、この
位相差検出部2を省略することも可能である。
【0023】係数選択部3は、畳み込み演算部5で画素
数変換時の補間演算処理に用いる係数セットを適宜選択
する。本実施形態では、係数セットの選択を、この画像
変換装置1の後段に接続される画像表示装置の種類、す
なわち色表示形式の違いに応じて行う。ここで、「色表
示形式」には、3板式のプロジェクタのように色を一つ
に重ねて表示する方式と、LCD等の固定画素型のディ
スプレイデバイスのように色要素(ドット)を細かいピ
ッチで並べて1つのカラー画素の色を表現する方式とが
ある。図示例の画像変換装置1は、この色表示形式の制
御信号を入力する端子7を備えている。係数メモリ4
は、それぞれの色表示形式に対応し、さらに必要に応じ
て、予め決められた画素数の変換パターンの分だけ係数
セットが格納されている。本実施形態では、異なる上記
色表示形式に対応するため色ごとに異なる係数セットが
用意されている。
【0024】なお、係数選択部3と係数メモリ4は、必
要な係数セットを必要な時に生成する係数発生回路で代
替えできる。また、位相差検出部2、係数選択部3およ
び係数メモリ4の機能は、その一部または全部を、中央
演算処理部(CPU)の内蔵プログラムで記述し、ある
いは内蔵メモリで実現することもできる。この場合、C
PUは画像変換装置1の内部に設ける形態のほか、外部
のCPUを利用する形態でもよい。図示を省略したが、
いずれにしても、各部を制御する手段は必要となる。こ
の外部にCPUを備える場合に、これにより色表示形式
の制御を行ってもよいが、例えば外部の操ボタンに制御
信号の入力端子7を接続し、この外部から操作に応じて
色表示形式を切り換えてもよい。一方、内部にCPUを
備え、これにより色表示形式の切換制御を行う場合は、
制御信号の入力端子7は省略できる。
【0025】ローパスフィルタ6は、例えばCPU等の
制御により、周波数を落とす補間処理の場合にのみ機能
させることができる。ダウンコンバートでは表現する画
像の空間周波数が狭くなるので、場合によっては周波数
の折り返し成分が重畳し、コンバート後の画像の品位が
低下することがある。ローパスフィルタ6は、このよう
なノイズ成分を除去するため予め低域をカットする目的
で挿入されており、そのような画質低下がない場合は省
略可能である。
【0026】畳み込み演算部5は、いわゆる画素数変換
等を目的として補間演算を行う。以下、補間演算の方法
と、本実施形態で色表示形式の違い対応して係数セット
を切り換えることとした理由を説明した後、畳み込み演
算部の具体的回路を例示する。
【0027】補間演算は1つの画素データの値を周辺の
画素データを使って演算を行い、画素と画素の間にある
べき新たな画素データを求めるものである。例えば、図
2に示すように、水平方向に原画素Ra,Rb,Rc,
Rdが標本間隔Sで並んで配列されているとする。この
とき、新たな画素データを仮に4タップのフィルタリン
グで求める場合、フィルタ係数をHa,Hb,Hc,H
dとすれば、位置Qの画素データRqは、次式(1)で
示すように、原画素データRa,Rb,Rc,Rdに対
する畳み込み演算により求めることができる。
【数1】
【0028】「標本化定理」によれば、理想的な補間で
は図3ようなsinc関数を補間関数として、無限時間
過去から無限時間将来まで畳み込み演算をすればよい。
しかしながら、無限時間過去から無限時間将来までの畳
み込み演算は現実的には不可能である。したがって、s
inc関数を有限長の簡単な補間関数に近似したものを
使うのが一般的であり、さまざまなフィルタが設計され
補間関数素子として用いられている。最も簡単な近似法
としては、最近傍近似法(図4(A))、双一次近似法
(図4(B))、Cubic近似法(図4(C))など
が知られている。補間後の1画素を演算するのに、最近
傍近似法では1画素、双一次近似法では2画素、Cub
ic近似法では4画素の元画素データから、図4(A)
〜図4(C)に示す演算式を使って畳み込み演算をす
る。双一次近似法は加重平均をとっているのであって、
「線形補間」としてよく知られている。なお、本実施形
態では、これらの簡素な近似法のほか、より高次のsi
nc関数近似法を用いることができる。
【0029】ここで必要な畳み込み演算はいわゆるFI
R(Finite ImpulseResponse)
ディジタルフィルタ演算でよく、1つの補間演算を行う
のにフィルタタップ数分のフィルタ係数が必要になる。
補間フィルタ係数は、近似補間関数の中心を補間点に合
わせたときに、原画像の位置にある標本点で得られるイ
ンパルス応答に相当する。これらのタップ数に応じて近
似補間関数を標本化した値を補間フィルタ係数セット
(以下、単に係数セットという)として使う。
【0030】ここで注意すべきことは、今補間しようと
している各補間点ごとの原画像画素位置に対する相対位
置関係を示す図2の位相(ズレ)Pの違いにより、その
FIRフィルタの演算に必要な重み、即ち係数セットが
異なってくるということである。例えば双一次近似法で
補間フィルタ演算をする場合であれば、P=0.0の場
合は、その場合の係数セットを構成する2つの重み(フ
ィルタ係数)は1.0と0.0となり、位置が一致する
原画像の画素データ値をそのまま通すような係数セット
となるが、P=0.5の場合は、0.5と0.5、P=
0.3の場合は、0.7と0.3というような係数セッ
トとなる。同様にCubic近似法ではP=0.0の場
合はその4つのフィルタ係数は0.0,1.0,0.
0,0.0となり、位置が一致する原画像のデータ値そ
のまま通すような係数セットとなっているが、P=0.
5の場合は−0.125,0.625,0.625,−
0.125となり、P=0.3の場合には−0.14
7,0.847,0.363,−0.063というよう
な係数セットとなる。これらは図4(B),図4(C)
に示す式のxにPを代入して得られる。このように、フ
ィルタ係数値は位相(補間する位置関係)によって数値
が変化する。つまり、補間の観点から見れば、補関する
位置関係の違いにより位相が変化し、その結果、畳み込
み演算で用いるべきフィルタ係数値が変化する。
【0031】図5に、4タップの畳み込み演算で1つの
画素を補間する演算例を示す。補関係数は補間位置と画
素データとの距離で決まるので、このときのx軸方向の
距離の関数h(x)で、それぞれの位相に対する補間係
数(フィルタ係数)を表すことができる。よって、この
ときの図示した補間点Qの画素データqは、原画素デー
タA,B,C,Dを用いて次式(2)に示す畳み込み演
算で表すことができる。
【数2】
【0032】これを応用して、VGAからSVGAの画
像を補間する演算例を図6(A)に示す。図6(B)
は、SVGA画像における画素データa,b,c,dを
求めるための畳み込み演算式である。ここで、タップ数
や補間関数は任意である。一例として、2タップFIR
フィルタによる双一次近似の演算例を図7(A)に示
し、その畳み込み演算式を図7(B)に示す。この畳み
込み演算式における係数の組合せ、すなわち(0,
1)、(1/5,4/5)、(2/5,3/5)、(3
/5,2/5)、(4/5,1/5)、(1,0)が、
ここで必要な5種類の係数セットとなる。
【0033】ところで、カラー画像信号は、基本的にR
(Red)、G(Green)、B(Blue)の3色
の色信号を含むか、または、それを変形したもの(例え
ば輝度信号との組合せにおける色差信号)を含んでい
る。従来の補間演算ではRGBで同じ処理を施すことと
し、係数セットはRGBそれぞれに対し同じものを用い
て演算を行っていた。
【0034】これに対し、本実施形態では、前記したよ
うに、後段の画像表示装置の色表示形式の違いに対応で
きるように色ごとに係数セットを有している。本実施形
態では、このように色ごとの係数セットが必要な典型的
な例として、色信号(色差信号でも可)が位相差を有す
る場合を取り上げている。
【0035】図8に、LCDパネルなどの固定画素型デ
ィスプレイデバイスの1行の画素配列を拡大して示す。
例えば液晶パネルでは、1つの画素を構成するのに、R
GBそれぞれのエレメント(ドット)が1つずつ必要で
ある。この例では、左からR,G,Bといった順に並ぶ
3つのエレメントにより本来の1画素が構成されてい
る。各エレメントが十分に小さいため、3つのエレメン
トが見た目に同じ位置にしか見えないので混色した色を
人間は認識している。1画素内で各エレメントに持たせ
た画素データの位相が同じ場合、図8に示す範囲内で
は、5つの画素データしか持たない。
【0036】ところが、各エレメントに持たせる画素デ
ータを、RGBでそれぞれ位相を若干ずらして表示する
と、RGB配列で表示した本来の1画素のほかに、左側
に1エレメントだけずれたBRG配列の画素、右側に1
エレメントだけずれたGBR配列の画素も独立した画素
データを持つこととなり、それぞれが見かけ上の1画素
となる。その結果、同じ範囲に5×3=15個の画素デ
ータが並んだと同じか、それに近い視覚効果が得られ
る。この視覚効果は、とくに、細かな文字などを表示し
た場合に顕著である。もちろん、文字の黒い部分は連続
した黒表示であり、文字周囲の白い部分は連続した白表
示であり、その部分は従来と同じにしか見えない。とこ
ろが、色信号の位相を若干ずらすと、黒から白に変化す
る文字の輪郭部分で解像度が見かけ上、向上したことの
効果により、従来に比べて文字のギサギサがとれ輪郭が
綺麗に見えるようになる。原理上、この輪郭部分にはR
GBの単独色または2色の組合せで色表示がなされる
が、1〜2エレメントの範囲内であり、通常の大きさの
液晶パネルでは余程拡大して見ない限り人間の目には識
別できないか、識別できても気にならない。
【0037】この技術は、液晶パネルなどの固定画素型
デバイスの特異性を利用して、画像信号に予め位相をず
らすという信号処理を施すものである。したがって、固
定画素型デバイス以外のディスプレイには向いていな
い。また、各色ごとに専用に設けた3枚の液晶パネルの
表示画像を投影して1つに重ねる投影型のディスプレイ
では、液晶パネルを用いているため見かけ上の解像度向
上の効果は得られるものの、液晶パネル等を直接見るよ
うなディスプレイと比較すると表示画面が格段に大きく
なるため、色ずれが目立ってしまい却って見ずらい画面
となってしまう。以上の理由により、本実施形態では、
画像表示装置の色表示方式に応じて適宜、位相差をその
ままとして表示するか、あるいは位相差がない画面に戻
すかを、係数セットの選択を通してできるように構成さ
れている。
【0038】図9は、畳み込み演算回路の具体的構成を
示す回路ブロック図である。なお、この図9では、4タ
ップの補間演算回路を、前記した係数選択部3および係
数メモリ4の代替えとしてRGBごとに設けた係数発生
回路30r,30g,30bとともに示す。この畳み込
み演算回路5は、RGBごとに、例えばD型フリップフ
ロップからなる4つの遅延回路50a,50b,50
c,50dと、4つの乗算器51a,51b,51c,
51dと、1つの加算器52とを有する。
【0039】4つの遅延回路50a〜50dは縦続接続
され、入力した赤色画像信号(Rデータ),緑色画像信
号(Gデータ)または青色画像信号(Bデータ)を一定
時間だけ遅延させた後に出力する。各遅延回路には、共
通の制御クロックCLKが入力され、これに同期してシ
フトレジスタとして動作する。遅延回路の各出力が、対
応する2入力の乗算器51a〜51bの一方の入力端子
に入力され、乗算器の他方の入力端子に、係数発生回路
30r,30gまたは30bで生成されたフィルタ係数
が入力される。フィルタ係数は、対応する乗算器に対し
必要に応じて異なる値で入力される。係数発生回路30
r,30g,30bそれぞれには、端子7を介して色表
示形式の制御を行うための制御信号が入力される。各係
数発生回路は、それぞれ対応する色信号の補間演算に適
した係数セットを発生できるように、内部の構成が異な
るか、あるいは他の制御信号が入力されるようになって
いる。その結果、種々の位相差の画像信号に色ごとに対
応できるようになっている。なお、係数発生回路を1つ
として、アドレス選択によりRGBそれぞれに適した係
数を生成し、配分する構成も可能である。乗算器51a
〜51dからの出力が加算器52で加算され、その加算
結果が、補間後の新たな赤色画像信号(R出力デー
タ)、緑色画像信号(G出力データ)または青色画像信
号(B出力データ)として外部に出力される。
【0040】このような構成により、4タップのFIR
フィルタによる畳み込み演算が実行される。例えば前記
した図5(式(2))の場合を例にとり、この演算がG
データに対し行われたとする。最も位相が進んだ画素デ
ータDが遅延回路50dから出力された時点で、遅延回
路50cからは画像データCが、遅延回路50bからは
画像データBが、遅延回路50aからは画像データAが
同時に出力され、それぞれ対応する乗算器51d〜51
aに入力される。このとき、係数発生回路30gからは
必要な係数セットが出力されている。すなわち、乗算器
51dにh(9/5)が、乗算器51cにh(4/5)
が、乗算器51bにh(−1/5)が、乗算器51aに
h(−6/5)が、それぞれ入力されている。その結
果、乗算器51dではD×h(9/5)が、乗算器51
cではC×h(4/5)が、乗算器51bではB×h
(−1/5)が、乗算器51aではA×h(−6/5)
が、それぞれ演算され、それらの総和が加算器52から
出力される。
【0041】他のRデータおよびBデータに対する演算
も基本的には同じであるが、例えば、Bデータは、Gデ
ータに対し画素ピッチの1/3だけ位相が進んで入力さ
れ、Rデータは、Gデータに対し画素ピッチの1/3だ
け位相が遅れて入力される。このため、Rデータおよび
Bデータに対する演算では、最適な補間演算を行うため
の係数セットがGデータ演算時とは異なる。また、Rデ
ータ演算時とBデータ演算時でも最適な補間演算を行う
ための係数セットが異なる。さらに、後段に接続される
画像表示装置の色表示形式によっても係数セットが異な
る。具体的な演算例の詳細は第2および第3実施形態に
後述するが、大まかには、例えば画像表示装置が固定画
素型の場合に位相差を維持するような係数セットを用
い、画像表示装置が投影型の場合に位相差をなくすよう
な係数セットを用いる。
【0042】最後に、本実施形態における画像変換方法
を、図1の構成において説明する。図10は、画像変換
処理の手順を示すフロー図、図11は、係数セットの選
択の詳細な手順を示すフロー図である。図10において
処理が開始されると、ステップST1の係数セット選択
と、ローパスフィルタリング処理(ステップST2,S
T3)が並列して実行される。
【0043】係数セットの選択では、図11に示すよう
に、まず、ステップST11において、入力した画像信
号にRGB間で位相差があるか否かが判断される。この
判断は、図1の位相差認識部2で実行され、その結果、
位相差がない場合は処理がステップST12に進み、位
相差がある場合は、処理がステップST13に進む。ス
テップST13では、出力パネル(画像表示装置)の色
表示形式が液晶パネルのようにRGB配列によるもの否
かが判断される。この判断は、図1の例では外部のCP
Uなどが行い、その結果は端子7から入力される制御信
号により指示される。RGB配列による色表示形式の場
合、処理がステップST14に進み、そうでない場合、
処理がステップST15に進む。
【0044】これらステップST14,ST15と前記
したステップST12において、実際に係数セットの選
択が実行される。この選択は、図1の係数選択部3で実
行される。前記したステップST11で位相差がないと
判断された場合、ステップST12において、従来と同
様にRGBに共通の係数セットが選択される。このとき
の係数セットを決める要素は画像変換倍率のみとなる。
入力と出力で映像信号規格が合わない場合、すなわちV
GA、SVGA,SXGA、UXGAなどが一致しない
場合、それを画素数変換で合わせる必要がある。また、
PinPやPandPなどを行う場合、その画面サイズ
比で画素数変換する必要がある。
【0045】ステップST14では、出力パネルがRG
B配列による色表示形式であるので、位相差を維持した
まま、あるいは位相差を調整して出力パネルで見やすく
なるRGB位相差に適合させることができる係数セット
が選択される。このときの係数セットを決める要素は、
この出力パネルで見やすくなるRGB位相差と、映像信
号規格、画面の重複表示仕様の3つとなる。このうち出
力パネルで見やすくなるRGB位相差や重複表示仕様
は、出力パネルを見た人の操作により適宜変更されるよ
うにしてもよい。RGB位相差に関し、通常の固定画素
パネルは各色を表示するエレメントピッチが一様なの
で、中央の色、例えば緑に対し他の2色は、画素ピッチ
の1/3だけ遅れた位相と1/3だけ進んだ位相となる
のが基本となる。
【0046】これに対し、ステップST15では、出力
パネルがRGBの重ね合わせによる色表示形式であるの
で、位相差を無くし位相を揃えるような係数セットが選
択される。このときも、映像信号規格、画面の重複表示
仕様が考慮される。最適な係数セットが選択されると、
ステップST1が終了し、処理フローが図10のステッ
プST4に進む。
【0047】一方、ステップST1と並列に実行が開始
されるステップST2では、画像変換倍率が1より大き
いか小さいかによって、アップコンバートか、ダウンコ
ンバートかが判断される。この判断においてダウンコン
バートの場合のみ、次のステップST3で、入力画像信
号を図1のローパスフィルタ(LPF)6にかける。ア
ップコンバートの場合は、ステップST3をスキップし
てステップST4に進む。
【0048】ステップST4では、係数セットの算出を
行う。この算出は、例えば図9の回路構成では係数発生
回路30r〜30bが担う。あるいは、図1の構成で
は、係数メモリ4にアクセスして、選択した係数セット
が格納されたアドレスの記憶内容を読み出す。ステップ
ST5では、例えば図9の回路をおいて、算出または読
み出した係数セットを用いて補間演算を行う。この補間
演算により新たに生成されたRGBの画素データは、ス
テップST6において出力される。
【0049】このようなステップST2からステップS
T6(必要に応じてステップST1)を、ステップST
7で、目的の画素全てについて補間処理が終了したこと
が判断されるまで繰り返す。
【0050】第2実施形態 第2実施形態は、本発明に係る画像表示装置の実施形態
として、3板式のプロジェクタを示す。
【0051】図12は、3板式のプロジェクタの要部構
成を示すブロック図である。このプロジェクタは、透過
型の液晶パネルを3枚用いてカラー画像表示を行うもの
であり、第1実施形態で例示した画像変換装置1を、信
号処理部の一部として有している。また、外部に設置し
たスクリーン27に画像を投影する光学部10、光学部
内の3枚の液晶パネルを駆動するLCD駆動部8、光源
11、およびこれらを制御するCPU9を有している。
【0052】図13に、光学部10を光源11とともに
示す。光軸Lに沿って、光源11と、UV(紫外線)/
IR(赤外線)カットフィルタ12と、フライアイレン
ズ13,14と、集光レンズ15と、ダイクロイックミ
ラー16とを順番に備えている。
【0053】光源11は、カラー画像表示に必要とされ
る、赤色光、緑色光および青色光を含んだ白色光を発す
るようになっている。この光源11は、白色光を発する
発光体11aと、発光体11aから発せられた光を反
射、集光する凹面鏡11bとを備える。発光体11aと
しては、例えば、ハロゲンランプ、メタルハライドラン
プまたはキセノンランプ等が用いられる。凹面鏡11b
は、集光効率が良い形状であることが望ましく、例えば
回転楕円面鏡や回転放物面鏡等の回転対称な面形状とな
っている。
【0054】UV/IRカットフィルタ12は、光源1
1から発せられた白色光に含まれる紫外および赤外領域
の光を除去する機能を有している。フライアイレンズ1
3,14は、UV/IRカットフィルタ12を透過した
光を拡散させて光の照度分布を均一化する機能を有して
いる。ダイクロイックミラー16は、UV/IRカット
フィルタ12、フライアイレンズ13,14および集光
レンズ15を介して入射した光を、赤色光LRと、その
他の色の光に分離する機能を有している。
【0055】このダイクロイックミラー16によって分
離された赤色光LRの光路に沿って、全反射ミラー17
と、集光レンズ23Rと、液晶パネル24Rとを順番に
備えている。全反射ミラー17は、ダイクロイックミラ
ー16によって分離された赤色光LRを、液晶パネル2
4Rに向けて反射するように配置されている。集光レン
ズ23Rは、ダイクイロックミラー16によって反射さ
れた赤色光LRを、液晶パネル24Rに集光するように
配置されている。液晶パネル24Rは、全反射ミラー1
7および集光レンズ23Rを介して入射した赤色光LR
を、画像信号に応じて空間的に変調する機能を有してい
る。
【0056】ダイクロイックミラー16によって分離さ
れた他の色の光の光路に沿って、ダイクロイックミラー
18を備えている。ダイクロイックミラー18は、入射
した光を、緑色光と青色光とに分離する機能を有してい
る。
【0057】ダイクロイックミラー18によって分離さ
れた緑色光LGの光路に沿って、集光レンズ23Gと、
液晶パネル24Gとを順番に備えている。集光レンズ2
3Gは、ダイクイロックミラー18によって分離された
緑色光LGを、液晶パネル24Gに集光するように配置
されている。液晶パネル24Gは、集光レンズ23Gを
介して入射した緑色光LGを、画像信号に応じて空間的
に変調する機能を有している。
【0058】ダイクロイックミラー18によって分離さ
れた青色光LBの光路に沿って、リレーレンズ19と、
全反射ミラー20と、リレーレンズ21と、全反射ミラ
ー22と、集光レンズ23Bと、液晶パネル24Bとを
順番に備えている。全反射ミラー20は、ダイクロイッ
クミラー18によって分離され、リレーレンズ19を介
して入射した青色光LBを、全反射ミラー22に向けて
反射するように配置されている。全反射ミラー22は、
全反射ミラー20によって反射され、リレーレンズ21
を介して入射した青色光LBを、液晶パネル24Bに向
けて反射するように配置されている。液晶パネル24B
は、全反射ミラー22によって反射され、集光レンズ2
3Bを介して入射した青色光LBを、画像信号に応じて
空間的に変調する機能を有している。
【0059】光学部10は、赤色光LR、緑色光LGお
よび青色光LBの光路が交わる位置に、液晶パネル24
R、24G、24Bを透過して変調された3つの色光L
R、LG,LBを合成する機能を有したダイクロイック
プリズム25を備えている。また、ダイクロイックプリ
ズム25から出射された合成光を、スクリーン27に向
けて投射するための投射レンズ26が配置されている。
ダイクロイックプリズム25は、3つの入射面25R、
25G、25Bと、1つの出射面25Tとを有してい
る。入射面25Rには、液晶パネル24Rから出射され
た赤色光LRが入射するようになっている。入射面25
Gには、液晶パネル24Gから出射された緑色光LGが
入射するようになっている。入射面25Bには、液晶パ
ネル24Bから出射された青色光LBが入射するように
なっている。ダイクロイックプリズム25は、入射面2
5R、25G、25Bに入射した3つの色光を合成して
出射面25Tから出射する。
【0060】図12に示す画像変換部1は、第1実施形
態で説明した図1の構成を有する。したがって、その画
像変換は、図10および図11に示す手順のフロー図に
従って実行される。ただし、このプロジェクタでは、R
GBごとに位相が異なる画像信号が入力された場合、ス
テップST13の判断をスキップして、必ずステップS
T15が実行されるように予め設定されている。この制
御は、CPU9から出力され図1の端子7に入力された
制御信号に基づいて行われる。つまり、このプロジェク
タでは、端子7に入力される制御信号が、“画像表示装
置が3色を1つに重ねて表示する色表示形式である”旨
を指示するものとなっている。
【0061】図14は、VGAからSVGAへの画像変
換における畳み込み演算の具体例を示す図である。ここ
で、図14(A)に、位相ずれがない通常画像信号の画
素位置を示す図、図14(B)に、位相ずれがある画像
信号の画素位置を示す。また、図14(C)にコンバー
ト後の画素位置を示す。図14(D)は、コンバート後
の画素c,d,eを例として、これらの画素の色ごとの
畳み込み演算式を示す図である。
【0062】図14(A)に示す位相ずれがない画像信
号が入力された場合、図11のステップST11からス
テップST12に処理が進み、RGBに共通の係数セッ
トが変換倍率4/5に応じて選択される。そのため、図
10のステップST5では、例えば4タップの補間では
図6(B)に示す畳み込み演算がなされ、図14(C)
に示す画素位置に新たな画素データが生成される。
【0063】今、例えばLCDモニター用として位相ず
れがある画像信号が入力されたとする。ここでは、表示
するディスプレイが3板式のLCDプロジェクタを想定
しているので、その液晶パネル24R、24G、24B
を駆動する画像信号のRGBの位相ずれは必要ない。よ
って、これらの位相のずれを戻すように画素数変換を行
う必要がある。ここで、図14(B)に示す位相ずれが
ある入力画像信号は、通常の画像信号A,B,C,D,
E,Fの重心位置に、それぞれ緑色の画像信号Ag,B
g,Cg,Dg,Eg,Fgが一致している。赤色の画
像信号Ar,Br,Cr,Dr,Er,Frは、緑色の
画像信号Ag,Bg,Cg,Dg,Eg,Fgより位相
が5/15、すなわち画素ピッチの1/3だけ遅れた位
相を有する。また、青色の画像信号Ab,Bb,Cb,
Db,Eb,Fbは、緑色の画像信号Ag,Bg,C
g,Dg,Eg,Fgより位相が5/15、すなわち画
素ピッチの1/3だけ進んだ位相を有する。この結果、
各色信号は隣合う他の色信号と位相差が等間隔となって
いる。この間隔が、前記した視覚効果を得ることができ
るLCDモニターの各エレメントの配置ピッチに対応し
ている。なお、ここでは、RGBという順の配列で説明
を行っているが、デバイスによっては、RGBの配列順
序が異なっている場合もある。その場合も、色に対応し
て別々に情報をもたせていることになる。
【0064】このようなLCDモニター用の画像信号を
用いて3板式のプロジェクタを駆動するには、スクリー
ン表示時に色ずれが目立たないように、位相差を無くす
ように、図14(C)のような位相が揃った画像信号に
変換する必要がある。その場合、図11において、ステ
ップST11で位相差が認識され、その結果、処理がス
テップST15に進み、ここで、色ごとに係数セットが
選択される。そして、その後、図10のステップST5
で補間演算(畳み込み演算)が実行される。
【0065】このときの補間方法および補間関数は任意
であり、したがって補間タップ数も任意である。
【0066】このときの、例えば画素cのデータ(以
下、この画素データもcで表記する)を、4タップの畳
み込み演算で求めるとする。この演算では、RGBで位
相が異なる画素を個別に補間することとになり、その位
相のずれはRGBで1/3ずつずれている。よって、次
式(3-1),(3-2),(3-3) のように、係数セットh(x)の
xが1/3(=5/15)づつずれた補関係数で畳み込
み演算を色ごとに行うことになる。
【数3】
【0067】同様に、画素データdは次式(4-1),(4-2),
(4-3) により、画素データeは次式(5-1),(5-2),(5-3)
により、それぞれ求めることができる。
【数4】
【数5】
【0068】この方法は、補間画素位置に対する4つの
原画素のサンプリングの仕方を統一した場合であるが、
この方法では、色によっては用いる原画素が他の色と異
なる場合がある。すなわち、e(red) とe(green) が用
いる原画素はC,D,E,Fであるが、e(blue)だけが
B,C,D,Eの原画素を用いることとなる。これに対
し、RGBの補間演算で同じ原画素データを用いて、上
記式(5-3) に変えて次式(6)を用いてe(blue)を演算
することもできる。その場合には、係数セットに、h(3
2/15) のようにxが2を超える係数が含まれることにな
る。
【数6】
【0069】このような補間演算を全ての補間点の画素
で色ごとに行うことによって、液晶モニター用に特化し
た信号処理を行った入力画像信号を、RGBに画素に位
相のずれていないデバイス向けに変換することができ
る。
【0070】この変換後の画像信号が図12のLCD駆
動部8に入力されると、このLCD駆動部8が、光学部
内の液晶パネル24R、24G、24Bを同位相で駆動
する。このため、スクリーン27上には、色ずれがない
画面が表示される。
【0071】第3実施形態 第3実施形態は、本発明に係る画像表示装置の他の実施
形態として、LCD表示デバイスを有した固定画素型の
ディプレイ装置を示す。
【0072】図15は、固定画素型のディプレイ装置の
要部構成を示すブロック図である。このディスプレイ装
置は、1枚の液晶パネル30を用いてカラー画像表示を
行うものであり、第1実施形態とほぼ同様な基本構成を
有した画像変換装置1’を、信号処理部の一部として有
している。また、液晶パネル30を駆動するLCD駆動
部31、およびこれらを制御するCPU9を有してい
る。
【0073】本実施形態の画像変換装置1’は、図1と
基本構成は変わらないが、位相差がない入力画像信号に
位相差を持たせる機能が付加されている。この機能は、
例えば初期設定画面を見て操作された信号をCPU9が
受け、CPU9が図1の端子7を介して係数選択部3を
制御することにより実行される。
【0074】図16は、図10における係数セットの選
択(ステップST1)の詳細を示すフロー図である。こ
の図16では、第1実施形態に関する図11と比較する
と、RGBの位相をずらすか否かを問うステップ(ステ
ップST16)が付加されている。すなわち、ステップ
ST11で入力信号に位相差がないと判断されると、処
理がステップST16に進み、ここで位相をずらす操作
が行われたかが調べられる。位相をずらす場合は、ステ
ップST14で出力パネルのRGB位相に適合した係数
セットが選択される。位相をずらす必要がない場合は、
ステップST12でRGBに共通な係数セットを選択す
る。このようにすることで、入力信号に位相ずれがない
場合でも、見かけ上、解像度が向上した視覚効果が容易
に得られる。なお、位相差がある信号が入力されること
が前提となっているときは、基本的には、この位相をず
らす機能は省略可能である。ただし、その場合でも、位
相差を出力パネルに適合させるための機能として、この
機能を用いることができる。
【0075】従来は、位相差があることを前提としない
従来の固定画素型のディプレイ装置は、色ごとの係数セ
ットをもっていなかった。その場合、位相差がある入力
信号に対して画素数変換が最適に行われなかった。
【0076】図17(A),(B)は、その場合の画素
数変換を示す図である。図17(A)に入力画素位置
を、図17(B)に変換後の画素位置を示す。この係数
セットが色間で共通の場合、通常は、画素の中心の色
(この場合、緑色)に対しては最適な補間がされるが、
それより位相が例えば1/3画素ピッチだけずれた赤R
や青Bの色に対しては、補間の理想的位置とは異なる位
置での補間を余儀なくされる。これは、R,G,Bでそ
れぞれ目的の補間画素に対する位相差の大きさが違うた
めにおきる。すなわち、係数セットが色間で共通の場
合、図中の画素Bを例にとると、本来は係数h(-4/10)
で補間すべき赤色の画素データBrや、本来は係数h(-
8/10) で補間すべき青色の画素データBbを、緑色の画
素データBgと同じ係数h(-6/10) で補間せざるを得な
いため、実際に補間された画素データは、理想的な補間
となっていない。その結果、色の再現性が悪いなど補間
後の画像の品位が原画像に対して低下することとなる。
【0077】本実施形態では、色ごとに補間係数セット
を有するため、それぞれの色で最適な補間が可能とな
る。以下、このことを前記したVGAからSVGAへの
画像変換における畳み込み演算例でさらに詳しく説明す
る。
【0078】図18(A)に、位相ずれがない通常画像
信号の画素位置を、図18(B)に、位相ずれがある画
像信号の画素位置を示す。また、図18(C)にコンバ
ート後の画素位置を示す。図18(D)は、コンバート
後の画素c,d,eを例として、これらの画素の色ごと
の畳み込み演算式を示す図である。
【0079】図18(A)に示す位相ずれがない画像信
号が入力された場合で、位相をずらす必要がないとき
は、図16のステップST11からステップST16を
経て、ステップST12に処理が進み、RGBに共通の
係数セットが変換倍率4/5に応じて選択される。ま
た、位相をずらす必要があるときは、ステップST11
からステップST16を経て、ステップST14に処理
が進み、ここで例えば1/3画素ピッチに相当する位相
差をつけるための係数セットが色ごとに選択される。そ
の結果、図10のステップST5において実行された畳
み込み演算によって、図18(C)の最適位置に補間画
素が生成される。
【0080】今、例えばLCDモニター用として位相ず
れがある画像信号が入力されたとする。ここでは、表示
するディスプレイが固定画素型を想定しているので、そ
の表示装置側のRGBピッチに合わせて各色の位相を変
換する。図16における処理の流れとしては、ステップ
ST11、ステップST13,ステップST14の順と
なる。ここで、図18(B)に示す位相ずれがある入力
画像信号は、通常の画像信号A,B,C,D,E,Fの
重心位置に、それぞれ緑色の画像信号Ag,Bg,C
g,Dg,Eg,Fgが一致している。赤色の画像信号
Ar,Br,Cr,Dr,Er,Frは、緑色の画像信
号Ag,Bg,Cg,Dg,Eg,Fgより位相が5/
15、すなわち画素ピッチの1/3だけ遅れた位相を有
する。また、青色の画像信号Ab,Bb,Cb,Db,
Eb,Fbは、緑色の画像信号Ag,Bg,Cg,D
g,Eg,Fgより位相が5/15、すなわち画素ピッ
チの1/3だけ進んだ位相を有する。この結果、各色信
号は隣合う他の色信号と位相差が等間隔となっている。
この間隔を、前記した視覚効果を得ることができるLC
Dモニターの各エレメントの配置ピッチに合わせる必要
がある。なお、ここでは、RGBという順の配列で説明
を行っているが、デバイスによっては、RGBの配列順
序が異なっている場合もある。その場合も、色に対応し
て別々に情報をもたせていることになる。
【0081】このときの補間方法および補間関数は任意
であり、したがって補間タップ数も任意である。ここで
は、例えば3色の画素データcr,cg,cbを、4タ
ップの畳み込み演算で求めるとする。この演算では、R
GBで位相が異なる画素を個別に補間することとにな
り、その位相のずれはRGBで1/3画素ピッチづつず
れている。よって、次式(7-1),(7-2),(7-3) のように、
係数セットh(x)のxが1/3(=5/15)づつず
れた補関係数で畳み込み演算を色ごとに行うことにな
る。
【数7】
【0082】同様に、画素データdr,dg,dbはそ
れぞれ次式(8-1),(8-2),(8-3) により、画素データe
r,eg,ebはそれぞれ次式(9-1),(9-2),(9-3) によ
り、それぞれ求めることができる。
【数8】
【数9】
【0083】なお、この方法は、補間画素位置に対する
4つの原画素のサンプリングの仕方を統一した場合であ
るが、この方法では、色によっては用いる原画素が他の
色と異なる場合、用いる原画素を揃えることも可能であ
る。このような補間演算を全ての補間点の画素で色ごと
に行うことによって、液晶モニター用に特化した信号処
理を行ったが、入力画像信号を、出力パネルのRGB位
相に適合させて変換することができる。
【0084】この変換後の画像信号が図15のLCD駆
動部31に入力されると、このLCD駆動部31が、液
晶パネル30を、そのRGB配列ピッチに適合した位相
で駆動する。このため、液晶パネル30には、見かけ
上、解像度が向上した見やすい画面が表示される。
【0085】なお、上記した第1〜第3実施形態では、
表示画面の視覚効果向上のための意図的に色間の位相を
ずらした入力信号を想定して説明したが、画像信号の発
生時点から位相がずれている場合が存在する。例えば、
最近はデジタル化した種々の画像が存在するが、イメー
ジスキャナから取り込んだ画像や、デジタルカメラで写
した画像などは、CCD(Charge Couple
d Device)を用いて画素の情報を生成してい
る。それらの画像入力装置の構成によってはRGBで同
じ位置にあるCCDを用いずに、RGBでそれぞれ並ん
だ構成になっている場合がある。すなわち、この場合に
は、1画素を構成するRGBで情報が1/3ずつ、もし
くは微小ながら物理的な位置がずれている情報をデジタ
ル化していることがある。つまり、これらの入力画像に
対しても位相がずれていると考えられ、本手法を用いる
ことで、これらの入力画像の特徴を考慮した画素数変換
が可能となる。また、本実施形態では、画素数変換機能
を兼用させた場合を述べたが、第1〜第3実施形態で述
べた画像変換装置1,1’は、位相を変える機能に特化
させたものでも構わない。
【0086】RGB信号ごとに既に位相のずれがあるよ
うな入力信号を画素数変換する場合に、これまでは、出
力側のパネルの状況を考えずに信号処理を行ってきてい
た。第1〜第3実施形態の画像変換手法を用いること
で、出力側のディスプレイがRGBの配列をもっている
か、それとも持っていないかという状況に分けて、画素
数変換(あるいは位相調整)の処理をすることができ
る。出力側のディスプレイがRGBの配列を持っている
ならば、入力画像にRGBごとに位相のずれのある信号
が入力された場合に、従来の手法では理想とは異なる位
相で画素数変換(あるいは位相調整)を行ってしまうこ
とがあった。これに対し、第1〜第3実施形態の画像変
換手法を用いることで、出力側パネルのRGB配列に適
合した位相で補間画像をつくることができ、ひいては画
質の向上が望める。出力側のパネルがRGBの配列を持
っていないならば、入力画像にRGBごとに位相のずれ
がある信号が入力された場合に、従来の手法では出力画
像で位相を揃えることが出来なかった。これに対し、第
1〜第3実施形態の画像変換手法を用いることで、出力
側でRGBの位相を一致させて補間画像を作ることがで
き、ひいては画質の向上が望める。また、このようにR
GBで3系統の係数セットを持って補間演算が行えると
いうことは、画素数変換としての自由度が高くなり、入
力画像に位相ずれのない標準的な画像が入ってきた場合
にも、RGBで位相差のある画像を創出することがで
き、ディスプレイの表現力を上げることができる。そし
て、ディスプレイ表示として自由度の高い表現は、ユー
ザーの好みや趣向によって画質調整ができるなど自由度
の高い設計ができる。
【0087】
【発明の効果】本発明に係るによれば、例えば位相差が
ある画像信号が入力された場合でも、如何なる画像表示
方式においても原画像の品位を低下させないで画素デー
タを変換する画像変換装置、画像表示装置および画像変
換方法を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像変換装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態の説明で用いた画素データの
位相差の定義を示す図である。
【図3】一般に、補間関数として最適とされるsinc
関数を示す図である。
【図4】本発明の実施形態で用い得る近似補間関数のグ
ラフと式を示す図である。
【図5】本発明の実施形態における画素変換の一例を示
す図である。
【図6】図5の画素変換によりVGA画像をSVGA画
像に変換する例を示す図である。
【図7】2タップFIRフィルタによる双一次近似の演
算例を示す図である。
【図8】LCDパネルなどの固定画素型ディスプレイデ
バイスの1行の画素配列を拡大して示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る畳み込み演算回路の具
体的構成を示す回路ブロック図である。
【図10】本発明の実施形態における画像変換処理の手
順を示すフロー図である。
【図11】第1,第2実施形態の画像変換処理における
係数セットの選択の詳細な手順を示すフロー図である。
【図12】図12は、本発明の第2実施形態に係る3板
式のプロジェクタの要部構成を示すブロック図である。
【図13】図12のプロジェクタにおいて、光学部の詳
細を光源とともに示す構成図である。
【図14】本発明の第2実施形態において、VGAから
SVGAへの画像変換における畳み込み演算の具体例を
示す図である。
【図15】本発明の第3実施形態に係る固定画素型のデ
ィスプレイ装置の要部構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第3実施形態における画像変換にお
いて、係数セットの選択の詳細を示すフロー図である。
【図17】本発明の第3実施形態における画像変換に対
する比較例として、色間で共通の係数セットを用いた画
像変換を説明する図である。
【図18】本発明の第3実施形態において、VGAから
SVGAへの画像変換における畳み込み演算の具体例を
示す図である。
【符号の説明】
1,1’…画像変換装置、2…位相差認識部(位相差認
識手段)、3…係数選択部(係数選択手段)、4…係数
メモリ、5…畳み込み演算部(画素データ変換手段)、
6…ローパスフィルタLPF、7…端子(制御入力端
子)、8,10,11…LCD駆動装置,光学部および
光源(画像表示手段)、30,31…液晶パネルおよび
LCD駆動装置(画像表示手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C006 AA11 AA22 AF41 AF47 AF85 FA56 5C063 BA08 BA20 CA01 CA40 5C080 AA10 BB05 CC03 DD01 EE29 EE30 JJ02 JJ05 JJ06 JJ07 KK02 KK43 5C082 BA12 BA29 BC16 BD02 CA12 CA81 DA51 DA86 MM10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力側に接続される画像表示装置の色表示
    方式に適合した係数セットを選択する係数セット選択手
    段と、 係数セット選択手段が選択した係数セットを用いて、入
    力した画像信号に含まれる画素データを新たな画素デー
    タに変換する画素データ変換手段とを有した画像変換装
    置。
  2. 【請求項2】入力した画像信号の位相差の有無を検出
    し、あるいは位相差の有無の情報を外部から受け付ける
    位相差認識手段を更に有し、 上記係数セット選択手段は、位相差認識手段により位相
    差が認識されたときは、上記画像表示装置の色表示方式
    に適合し、かつ色ごとに異なる第1係数セットを選択
    し、位相差が認識されないときは、予め決められた各色
    共通の第2係数セットを選択する請求項1記載の画像変
    換装置。
  3. 【請求項3】上記第1係数セットは、 上記画像表示装置が各色専用の画素を規則的に繰り返し
    配置して構成された固定画素型の表示装置である場合
    に、各色間の位相差を維持しながら各色ごとに行う画素
    データ変換に適した複数の係数セットと、 上記画素表示装置が各色用の画像を一つに重ねて投影す
    る投影型の画像表示装置である場合に、各色の位相を一
    つに揃えるために各色ごとに行う画素データ変換に適し
    た複数の係数セットとを含む請求項2記載の画像変換装
    置。
  4. 【請求項4】上記画像表示装置の変更に伴って、上記係
    数セット選択手段が用いる上記第1係数セットを切り換
    えるための制御入力端子を更に有した請求項2記載の画
    像変換装置。
  5. 【請求項5】入力した画像信号の各色ごとに係数セット
    を有し、当該係数セットを用いて、入力した画像信号に
    含まれる画素データを新たな画素データに色ごとに変換
    する画素データ変換手段を有した画像変換装置。
  6. 【請求項6】色ごとに位相が異なる画像信号を入力し、
    色ごとに異なる位相を一つに揃える係数セットを用い
    て、入力した画像信号に含まれる画素データを新たな画
    素データに色ごとに変換する画素データ変換手段を有し
    た画像変換装置。
  7. 【請求項7】色ごとに位相が異なる画像信号を入力した
    場合に、色ごとに異なる位相を一つに揃える係数セット
    を用いて、入力した画像信号に含まれる画素データを新
    たな画素データに色ごとに変換する画素データ変換手段
    と、 画素データの変換により得られた画像を表示させる画像
    表示手段とを有した画像表示装置。
  8. 【請求項8】入力した画像信号の位相差の有無を検出
    し、あるいは位相差の有無の情報を外部から受け付ける
    位相差認識手段と、 位相差認識手段により位相差が認識されたときは、各色
    の位相を一つに揃えるために上記画像表示手段の色表示
    方式に適合し、かつ色ごとに異なる第1係数セットを選
    択し、位相差が認識されないときは、予め決められた各
    色共通の第2係数セットを選択し、選択した係数セット
    を上記画素データ変換手段に出力する係数セット選択手
    段とを更に有した請求項7記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】変換後の画像を表示させる画像表示装置の
    色表示方式に適合した係数セットを選択し、 選択した係数セットを用いて、入力した画像信号に含ま
    れる画素データを新たな画素データに変換する画像変換
    方法。
  10. 【請求項10】入力した画像信号の位相差の有無を認識
    し、 位相差ありと認識した場合に、色ごとに異なる係数セッ
    トを選択し、位相差なしと認識した場合に、予め決めら
    れた各色共通の係数セットを選択し、 選択した係数セットを用いて、入力した画像信号に含ま
    れる画素データを新たな画素データに色ごとに変換する
    画像変換方法。
  11. 【請求項11】上記位相差ありと認識した場合に、予め
    用意した係数セットの中から、変換後の画像を表示させ
    る画像表示装置の色表示方式に適合した係数セットを各
    色ごとに選択する請求項10記載の画像変換方法。
  12. 【請求項12】上記係数セットの選択時に、 上記画像表示装置が各色専用の画素を規則的に繰り返し
    配置して構成された固定画素型の表示装置である場合
    に、各色間の位相差を維持しながら各色ごとに行う画素
    データ変換に適した複数の係数セットを選択し、 上記画素表示装置が各色用の画像を一つに重ねて投影す
    る投影型の画像表示装置である場合に、各色の位相を一
    つに揃えるために各色ごとに行う画素データ変換に適し
    た複数の係数セットを選択する請求項11記載の画像変
    換方法。
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