JP2003121996A - 凹版の製造方法 - Google Patents

凹版の製造方法

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JP2003121996A
JP2003121996A JP2001318899A JP2001318899A JP2003121996A JP 2003121996 A JP2003121996 A JP 2003121996A JP 2001318899 A JP2001318899 A JP 2001318899A JP 2001318899 A JP2001318899 A JP 2001318899A JP 2003121996 A JP2003121996 A JP 2003121996A
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resist
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resin
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Takeshi Ono
大野  猛
Toshikazu Horio
俊和 堀尾
Toshikatsu Takada
俊克 高田
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高解像度の凹版印刷ができる凹版を確実に得ら
れる凹版の製造方法を提供する。 【解決手段】ベース板1の表面に感光性樹脂2を被覆
し、かかる樹脂2を所定パターンにより露光し且つ現像
することにより、ベース板1の表面に上記パターンに倣
ったメッキレジスト4を形成する工程と、上記ベース板
1の表面のうち上記レジスト2に覆われていない凹み部
分3の底部に撥インク性粒子(PTFE粒子)を含むメッ
キ層6を形成する工程と、上記レジスト4およびメッキ
層6の上に跨ってNiメッキなどの金属メッキを施すこ
とにより凹版の基材8および凸部12を形成する工程
と、上記ベース板1およびレジスト4を除去してインク
セルとなる凹溝14を形成する工程と、を含む、凹版1
0の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹版印刷に使用さ
れる凹版の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】凹版印刷の解像度を高めるため、基材の
表面にフォトリソグラフィ技術により所定パターンに倣
った凸部を形成すると共に、かかる凸部および凸部同士
間の凹溝の全面にわたって、フッ素樹脂粒子を分散させ
たニッケルメッキ層を設けた印刷版が提案されている
(特公平7−84109号公報参照)。また、上記と同
様の目的を達するため、基板の表面にレジストパターン
を形成し、かかるパターンを含む基板の表面に厚さ1〜
100μmの金属層と撥インキ性高分子粒子(フッ素樹
脂など)分散金属層とを複合メッキで形成し、これらの
上に樹脂層を形成した後、上記各金属層および樹脂層を
基板の表面から剥離する印刷版の製造方法も提案されて
いる(特開平5−16323号公報参照)。更に、同様
の目的のため、金属製の基板の表面にマスクパターンを
形成し、かかるパターンで覆われていない上記基板の表
面に樹脂を塗布し且つフッ素樹脂の焼付層からなる非粘
着性の表層部を形成した後、上記パターンを除去し且つ
前記表層部をエッチングマスクとして上記基板の表面を
エッチングして凹溝を形成する凹版の製造方法も提案さ
れている(特開平10−250250号公報参照)。
【0003】しかしながら、上記,公報の印刷版で
は、凹溝および凸部の全面にフッ素樹脂粒子が被覆され
ているため、導電性インクを凹溝に充填し且つ乾燥する
と、かかる乾燥による体積減少分のインクを再充填する
際、既に充填したインクが凹溝からはじかれてしまう、
という問題が発生する。しかも、凹部内にも離型作用が
あるため、充填されたインクが反発して当該凹溝に倣っ
た形状とならず、凹版印刷の利点である高解像度印刷の
効果が低減してしまう、という問題もある。また、上記
公報の凹版の製造方法では、前記フッ素樹脂の焼付層
はマスキング材としての耐熱性が不十分であると共に、
凹溝を金属製の基板をウェットエッチングすることによ
り形成するため、かかる凹溝の形状精度が不十分にな
る、という問題があった。
【0004】
【発明が解決すべき課題】本発明は、以上において説明
した従来の技術における問題点を解決し、高解像度の凹
版印刷ができる凹版を確実に得られる凹版の製造方法を
提供する、ことを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、発明者らの鋭意研究の結果、凹版における
凸部の最表層部に撥インク性粒子を含むメッキ層を形成
し且つ凹溝を基材のウェットエッチング以外の方法で形
成する、ことに着想して成されたものである。即ち、本
発明における第1の凹版の製造方法(請求項1)は、ベー
ス板の表面に感光性樹脂を被覆し、かかる樹脂を所定パ
ターンにより露光し且つ現像することにより、上記ベー
ス板の表面に上記パターンに倣ったメッキレジストを形
成する工程と、上記ベース板の表面のうち上記レジスト
に覆われていない凹み部分の底部に撥インク性粒子を含
むメッキ層を形成する工程と、上記レジストおよび上記
メッキ層の上に跨って金属メッキを施すことにより、凹
版の基材および凸部を形成する工程と、上記ベース板お
よびレジストを除去してインクセルとなる凹溝を形成す
る工程と、を含む、ことを特徴とする。
【0006】これによれば、所定パターンのメッキレジ
スト(メッキマスク)における凹み部分の底面に露出する
ベース板の表面のみに撥インク性粒子を含むメッキ層を
形成し、上記凹み部分内を凸部とし且つ上記レジストよ
りも上方を基材とする凹版を金属メッキで形成した後、
ベース板を外し且つ上記レジストがエッチング液などに
より除去される。この結果、上記レジストの形状に倣っ
た断面形状の凹溝が精度良く形成できると共に、凸部の
最表層部にのみ撥インク性粒子を含むメッキ層を形成す
ることができる。従って、凹溝内に充填されたインクが
反発せず当該凹溝に倣った形状のインクセルとなり且つ
凸部の表面ではインクが反発してはじかれるため、高解
像度の凹版印刷を確実に行うことが可能となる。尚、上
記ベース板には、ガラス板、表面が平滑な金属板、また
は上記感光性樹脂と同様の合成樹脂板が適用される。ま
た、上記撥インク性粒子を含むメッキ層には、かかる粒
子をほぼ均一に分散させた例えばニッケルメッキ層が適
用され且つその厚みは0.1〜10μmの範囲内とされ
る。更に、撥インク性粒子は、上記メッキ層(メッキ成
分)において5〜8wt%の範囲で含まれている。加え
て、上記金属メッキには、ニッケル、クロム、または
銅、あるいはこれらの何れかをベースとする合金が適用
される。
【0007】本発明における第2の凹版の製造方法(請
求項2)は、金属製の基材の表面に感光性樹脂を被覆
し、かかる樹脂を所定パターンにより露光し且つ現像す
ることにより、上記基材の表面に上記パターンに倣った
メッキレジストを形成する工程と、上記基材の表面のう
ち上記レジストに覆われていない凹み部分に金属メッキ
を施すことにより、当該凹み部分の深さよりも浅い凸部
を形成する工程と、撥インク性粒子を含むメッキ層を、
当該メッキ層の表面が上記レジストの表面と同じ高さか
これよりも低くなるように上記凸部の表面に形成する工
程と、上記レジストを除去してインクセルとなる凹溝を
形成する工程と、を含む、ことを特徴とする。
【0008】これによれば、基材の表面に形成したメッ
キレジストにおける凹み部分内に凸部となる金属メッキ
を当該凹み部分よりも浅く形成し、かかる金属メッキか
らなる凸部の表面に撥インク性粒子を含むメッキ層を所
定の高さで形成した後、上記レジストがエッチング液な
どにより除去される。この結果、上記レジストの形状に
倣った断面形状の凹溝を精度良く形成できると共に、凸
部の最表層部にのみ撥インク性粒子を含むメッキ層を形
成することができる。従って、凹溝内にインクが反発す
ることなく充填されて当該凹溝に倣った形状のインクセ
ルとなり且つ凸部の表面ではインクが反発してはじかれ
るため、高解像度の凹版印刷を確実に行うことが可能と
なる。尚、上記基材には、上記金属メッキが施され且つ
凸部が連続して形成される表面側のみが金属製であるも
のも含まれる。
【0009】また、本発明には、前記撥インク性粒子
は、フッ素樹脂粒子(例えばPTEF粒子など)、フッ化
黒鉛粒子、シリコーン樹脂粒子、含フッ素シリコーン樹
脂粒子、ポリオレフィン樹脂粒子、アルキド樹脂粒子、
長鎖アルキル基含有樹脂粒子、または、シェラック粒子
の何れか、あるいはこれらの2種類以上からなる、凹版
の製造方法(請求項3)も含まれる。これによれば、凹版
の材質やインクの種類などに応じて、最適の撥インク特
性を有する撥インク性粒子を容易に選択することができ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の実施に好
適な形態を図面と共に説明する。図1(A)は、本発明の
製造方法により得られる凹版10の断面を示す。凹版1
0は、図1(A)に示すように、平面視が矩形である金属
製の基材8と、基材8から一体に突出する断面矩形の凸
部12,12,…と、かかる凸部12,12間に位置す
る断面矩形のインクセルとなる凹溝14,14,…と、
上記凸部12の各表面に被覆された撥インク性粒子を含
むメッキ層6と、を備えている。上記凹溝14の深さ
は、約10〜50μmの範囲内にある。
【0011】尚、上記基材8および凸部12は、例えば
ニッケルまたはニッケル合金や、低熱膨張のアンバー
(Fe−36wt%Ni)のFe−Ni合金などからなる。
また、メッキ層6は、撥インク性粒子をほぼ均一に分散
させた例えばニッケルメッキ層で、且つその厚みは0.
1〜5μmであり、インクのような粘稠体が付着しにく
い表面を有する。更に、上記メッキ層6に含まれる撥イ
ンク性粒子には、例えば平均粒径が約1μm以下(例え
ば、0.7μm)のポリテトラフルオロエチレン粒子が
用いられる。
【0012】上記凹版10の使用方法について、図1
(B)〜(E)を基に説明する。先ず、図1(B)に示すよう
に、図示しないスクレッパを用いて、公知の導電性イン
ク22を各凹溝14内に充填し且つ各凸部12表面のメ
ッキ層6よりも高いレベルになるように均す。次に、図
1(C)に示すように、スキージ23を各凸部12表面の
メッキ層6に接触するように、図示で右側から左側に向
けて移動し、過剰なインク22をかき取る。この際、イ
ンク22はメッキ層6に反発するため、凸部12上から
容易に除去されると共に、凹溝14の開口部付近には、
かき取られたインク22の跡に薄い空隙24が形成され
る。かかる状態で、インク22を含む凹版10を、約1
20℃に約5分間加熱して乾燥させる。
【0013】次いで、図1(D)に示すように、スキージ
23を図示で左右方向に移動させ、追加インク22aを
各空隙24内に補填し且つ凸部12上のインク22をか
き取る。この際、インク22は、メッキ層6に対して反
発するが、凹溝14の内面には反発しないため、各凹溝
14内をこれに倣った断面のインクセル25で容易に満
たすことができる。更に、かかるインクセル25を上記
と同様に乾燥する。そして、各凹溝14内がインクセル
25で満たされた凹版10を、図示しない印刷機にセッ
トし、これに対向する印刷紙のような被印刷媒体26の
表面に押圧させる。その結果、図1(E)に示すように、
被印刷媒体26の表面に各凹溝14の断面に倣った形状
のインク27,28が転写され、所定の模様や文字など
が高解像度にして印刷される。
【0014】前記凹版10を得るための本発明の第1の
製造方法を図2により説明する。図2(A)に示すよう
に、先ず、板ガラスからなるベース板1の表面に、例え
ばノボラック系の樹脂(例えば、クラリアント社製・商
品名:AZ−4620)からなる感光性樹脂2を塗布お
よび乾燥して10〜50μmの厚みで被覆する。尚、ベ
ース板1は、表面が平滑な金属板、上記感光性樹脂2と
同様の樹脂板、またはセラミック板としても良い。次
に、感光性樹脂2の上に所定パターンの透孔を有する図
示しないメタルマスクを載置し且つ紫外線などにより露
光した後、かかる樹脂2を現像液に浸漬してエッチング
する。その結果、図2(B)に示すように、上記パターン
に倣った複数の凹み部分3を含むメッキレジスト(メッ
キマスク)4が形成される。
【0015】次いで、図2(C)に示すように、上記レジ
スト4に覆われていないベース板1の表面、即ち凹み部
分3を表面活性化処理し且つメッキ触媒を付与した後、
無電解ニッケルメッキおよび必要に応じて電解ニッケル
メッキを施す。その結果、メッキ成分がNi83〜86
wt%、P7.5〜9wt%、および約6〜6.8wt%のポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子(撥インク性
粒子)であるニッケルメッキ層(メッキ層)6が形成され
る。かかるメッキ層6の厚みは、約0.1〜5μmであ
るため、凹み部分3には上記レジスト4の厚みよりもや
や小さい深さdが残る。
【0016】更に、上記メッキ層6を含む複数の凹み部
分3および複数のメッキレジスト4の上に跨って、上記
同様に表面活性化処理とメッキ触媒の付与をした後、無
電解ニッケルメッキおよび電解ニッケルメッキ(金属メ
ッキ)を施す。その結果、図2(D)に示すように、複数
の凹み部分3に凸部12が形成され、且つ上記レジスト
4よりも高い位置に所要の厚みを有する基材8が一体に
形成される。尚、基材8の厚みは、メッキレジスト4を
除去しても、当該基材8の部分が撓みにくい程度とす
る。そして、ベース板1を除去した後、メッキレジスト
4をアセトンなどの溶剤によるウェットエッチングにて
剥離して除去する。
【0017】その結果、図2(E)に示すように、板状の
基材8、かかる基材8から突出する複数の凸部12、か
かる凸部12,12間に位置し且つインクセルとなる複
数の凹溝14、および各凸部12の表面に形成された撥
インク性のメッキ層6を有する凹版10を得ることがで
きる。以上のような本発明の第1の製造方法によれば、
凸部12はメッキレジスト4間の凹み部分3に倣って金
属メッキにより形成され且つその表面にPTFE粒子の
ような撥インク性粒子を含むメッキ層6が確実に被覆さ
れると共に、凹溝14は上記レジスト4を除去した跡に
形成される。このため、凸部12の表面ではインクはメ
ッキ層6に反発して付着せず、且つ断面矩形の凹溝14
内に充填された際に相似形のインクセルとなる。従っ
て、上記製造方法により得られた凹版10によれば、前
記図1(E)に示したような高解像度の凹版印刷が可能と
なる。尚、メッキレジストの除去は、ドライエッチング
でも可能であるが、凹溝14の内面を平滑するため、前
述したウェットエッチングが望ましい。
【0018】前記凹版10と同様の凹版20を得るため
の第2の製造方法を図3により説明する。図3(A)に示
すように、先ず、ニッケルからなる基材16の表面に、
前記同様の感光性樹脂2を所定の厚みで塗布し且つ乾燥
することにより、10〜50μmの厚みで被覆する。
尚、基材16は、0.1〜1mmの厚みで、ニッケル板
などの他、Cu層の両面にNi層を形成した3層構造の
積層板としても良い。次に、感光性樹脂2の上に所定パ
ターンで透孔を有する図示しないメタルマスクを載置し
且つ紫外線などにより露光した後、かかる樹脂2を現像
液に浸漬してエッチングする。その結果、図3(B)に示
すように、上記パターンに倣った複数の凹み部分3を含
むメッキレジスト(メッキマスク)4が形成される。
【0019】次いで、上記レジスト4に覆われていない
凹み部分3を予め表面活性化処理し且つメッキ触媒を付
布した後、凹み部分3の底面である基材16の表面を含
めて、無電解ニッケルメッキおよび電解ニッケルメッキ
(金属メッキ)を施す。その結果、図3(C)に示すよう
に、複数の凹み部分3には、メッキレジスト4の厚みよ
りも5〜10μmの深さd分だけ浅いニッケル製の凸部
18が個別に形成される。尚、上記電解ニッケルメッキ
を2回に分け、それらの間に電解銅メッキを行うことに
より、Ni・Cu・Niの3層からなる凸部18として
も良い。
【0020】更に、図3(D)に示すように、各凸部18
の表面を活性化処理し且つ無電解ニッケルメッキおよび
必要に応じて電解ニッケルメッキを施すことにより、前
記PTFE粒子を含み且つ厚みが約0.1〜5μmのニ
ッケルメッキ層(メッキ層)6を形成する。かかるメッキ
層6の表面は、メッキレジスト4の表面と同じ高さか、
これよりも約10μm低い位置になるようして形成され
る。そして、上記メッキレジスト4をアセトンなどの溶
剤によるウェットエッチングで除去する。この結果、図
3(E)に示すように、板状の基材16、基材16から突
出する複数の凸部18、凸部18,18間に位置し且つ
インクセルとなる凹溝14、および各凸部18の表面に
形成された撥インク性のメッキ層6を有する凹版20を
得ることができる。
【0021】以上のような本発明の第2の製造方法によ
っても、凸部18はメッキレジスト4間の凹み部分3に
倣って金属メッキにより形成され且つかかる凸部18の
表面にPTFE粒子(撥インク性粒子)を含むメッキ層6
が確実に被覆されると共に、凹溝14は上記レジスト4
を除去した跡に形成される。このため、凸部18の表面
ではインクはメッキ層6に反発して付着せず、且つ断面
矩形の凹溝14内に充填された際にこれと相似形のイン
クセルとなる。従って、以上のような第2の製造方法に
より得られた凹版20を用いた場合も、前記図1(E)に
示した場合と同様な高解像度の凹版印刷が可能となる。
【0022】本発明の凹版の製造方法は、以上に説明し
た各形態に限定されない。前記感光性樹脂2には、前記
ノボラック系樹脂の他、ポリビニルアルコールやエポキ
シ系樹脂なども含まれ、且つその被覆方法もかかる樹脂
製のフィルムを貼り付ける形態などが含まれる。また、
撥インク性粒子は、前記ポリテトラフルオロエチレン粒
子に限らず、その他のフッ素樹脂粒子、フッ化黒鉛粒
子、シリコン樹脂粒子、含フッ素シリコン樹脂粒子、ポ
リオレフィン樹脂粒子、アルキド樹脂粒子、長鎖アルキ
ル基含有樹脂粒子、または、シェラック粒子の何れか、
あるいはこれらの2種類以上からなる混合粒子も含まれ
る。更に、前記金属メッキは、前記Niメッキの他、C
rメッキ、Znメッキ、銅メッキ、または黄銅メッキと
することも可能である。また、前記基材16の材質も、
Cr、Zn、銅、または黄銅としても良い。
【0023】
【発明の効果】以上に説明した本発明における第1の凹
版の製造方法(請求項1)によれば、メッキレジスト中の
凹み部分の底面に露出するベース材の表面のみに撥イン
ク性粒子を含むメッキ層を形成し、上記凹み部分内を凸
部とし且つ上記レジストよりも上方を基材とする凹版を
金属メッキで形成した後、上記ベース材を剥がしレジス
トがエッチング液などにより除去される。このため、上
記レジストの形状に倣った断面形状の凹溝が精度良く形
成でき、且つ凸部の最表層部にのみ撥インク性粒子を含
むメッキ層を形成することができる。従って、凹溝内に
充填されたインクが反発せず当該凹溝に倣った形状のイ
ンクセルとなり且つ凸部の表面ではインクが反発するた
め、高解像度の凹版印刷を確実に行うことが可能とな
る。
【0024】また、請求項2の第2の凹版の製造方法に
よれば、基材の表面に形成したメッキレジスト中の凹み
部分内に凸部となる金属メッキを該凹み部分よりも浅く
形成し、かかる金属メッキからなる凸部の表面に撥イン
ク性粒子を含むメッキ層を所定の高さで形成した後、上
記レジストがエッチング液などにより除去される。この
ため、上記レジストの形状に倣った断面形状の凹溝を精
度良く形成でき、且つ凸部の最表層部にのみ撥インク性
粒子を含むメッキ層が形成できる。従って、凹溝内にイ
ンクが反発することなく充填されて当該凹溝に倣った形
状のインクセルとなり且つ凸部の表面ではインクが反発
するため、高解像度の凹版印刷を確実に行うことが可能
となる。更に、請求項3の凹版の製造方法によれば、凹
版の材質やインクの種類などに応じて、最適の撥インク
特性を有する撥インク性粒子を容易に選択できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明により得られる凹版を示す断面
図、(B)〜(E)は(A)の凹版の使用方法を示す概略図。
【図2】(A)〜(E)は本発明の第1の製造方法における
各工程を示す概略図。
【図3】(A)〜(E)は本発明の第2の製造方法における
各工程を示す概略図。
【符号の説明】
1……………ベース材, 2……………感光性
樹脂,3……………凹み部分, 4……………
メッキレジスト,6……………メッキ層,
8,16……基材,10,20…凹版,
12,18…凸部,14…………凹溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高田 俊克 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 2H084 AA30 AA31 BB04 BB13 CC03 2H096 AA15 BA01 BA09 HA07 HA27 LA01 2H114 AA02 AA23 BA01 DA47 DA49 DA62 EA02 EA05 GA34 GA36 GA38

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベース板の表面に感光性樹脂を被覆し、か
    かる樹脂を所定パターンにより露光し且つ現像すること
    により、上記ベース板の表面に上記パターンに倣ったメ
    ッキレジストを形成する工程と、 上記ベース板の表面のうち上記レジストに覆われていな
    い凹み部分の底部に撥インク性粒子を含むメッキ層を形
    成する工程と、 上記レジストおよび上記メッキ層の上に跨って金属メッ
    キを施すことにより、凹版の基材および凸部を形成する
    工程と、 上記ベース板および上記レジストを除去してインクセル
    となる凹溝を形成する工程と、を含む、ことを特徴とす
    る凹版の製造方法。
  2. 【請求項2】金属製の基材の表面に感光性樹脂を被覆
    し、かかる樹脂を所定パターンにより露光し且つ現像す
    ることにより、上記基材の表面に上記パターンに倣った
    メッキレジストを形成する工程と、 上記基材の表面のうち上記レジストに覆われていない凹
    み部分に金属メッキを施すことにより、当該凹み部分の
    深さよりも浅い凸部を形成する工程と、 撥インク性粒子を含むメッキ層を、当該メッキ層の表面
    が上記レジストの表面と同じ高さかこれよりも低くなる
    ように上記凸部の表面に形成する工程と、 上記レジストを除去してインクセルとなる凹溝を形成す
    る工程と、を含む、 ことを特徴とする凹版の製造方法。
  3. 【請求項3】前記撥インク性粒子は、フッ素樹脂粒子、
    フッ化黒鉛粒子、シリコーン樹脂粒子、含フッ素シリコ
    ーン樹脂粒子、ポリオレフィン樹脂粒子、アルキド樹脂
    粒子、長鎖アルキル基含有樹脂粒子、または、シェラッ
    ク粒子の何れか、あるいはこれらの2種類以上からな
    る、 ことを特徴とする請求項1または2に記載の凹版の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106739428A (zh) * 2016-12-07 2017-05-31 武汉华工图像技术开发有限公司 一种全息金属模压母版的制作方法

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CN106739428A (zh) * 2016-12-07 2017-05-31 武汉华工图像技术开发有限公司 一种全息金属模压母版的制作方法

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