JP2003121777A - レンズアレイを用いた照明装置及び画像表示装置 - Google Patents

レンズアレイを用いた照明装置及び画像表示装置

Info

Publication number
JP2003121777A
JP2003121777A JP2001320464A JP2001320464A JP2003121777A JP 2003121777 A JP2003121777 A JP 2003121777A JP 2001320464 A JP2001320464 A JP 2001320464A JP 2001320464 A JP2001320464 A JP 2001320464A JP 2003121777 A JP2003121777 A JP 2003121777A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
lens array
array
light
light source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001320464A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Suganuma
洋 菅沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001320464A priority Critical patent/JP2003121777A/ja
Publication of JP2003121777A publication Critical patent/JP2003121777A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Projection Apparatus (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 並列化光源及びレンズアレイを用いた照明装
置において強度分布を均一化する。 【解決手段】 グレーティングライトバルブ7に関する
照明装置8において、並列化光源と、複数のレンズエレ
メント2、2、…からなるレンズアレイ1とを備え、当
該レンズアレイを並列化光源に対するコリメートレンズ
として用いる。レンズアレイ1を構成する各レンズエレ
メント2については、その曲率中心をレンズエレメント
の中心軸に関して偏心させ、当該レンズアレイを透過し
た並列化光源からの光を、レンズ3によって結像するこ
とで当該並列化光源の像を空間的にずらして重ね合わせ
る。そして、ビームエキスパンダー5、シリンドリカル
レンズ6を用いてグレーティングライトバルブ7に対し
て1次元照明を行う。尚、レンズアレイに係る偏心付与
については、2次元レンズアレイへの拡張的適用が容易
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、並列化光源及びレ
ンズアレイを用いた照明装置において強度分布の均一化
を実現するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】プロジェクションディスプレイと称する
画像表示装置では、空間変調器として液晶パネルや、D
MD(Digital Micromirror Device)等が用いられてき
たが、近時、マイクロマシン技術によるアクティブ駆動
式のグレーティング(回折格子)を用いたディスプレイ
が開発されて注目を集めている。使用する回折格子型素
子は、「グレーティングライトバルブ(Grating Light
Valve)」(以下、「GLV」と略記する。)と呼ば
れ、従来の空間変調器を使った場合に比べて、継ぎ目の
ない(シームレス)鮮明で明るい画像を表示できること
及びマイクロマシン技術を用いて安価なコストで作成で
きること、そして、高速動作が可能であること等の特長
を有している。
【0003】このGLVを用いて画像を形成するには、
回折光のうち、0次光を遮光して、±1次光だけを透過
させるシュリーレンフィルタリングが必要である。
【0004】図15はシュリーレンフィルター光学系a
の要部について示したものである。図示しない光源から
の光が、シリンドリカルレンズL0により集光されてG
LVに照射され、その回折光がレンズL1、シュリーレ
ンフィルターF、レンズL2をこの順で透過して出射さ
れる。
【0005】尚、図中に示す光線「lt(+1)、lt
(0)、lt(−1)」はGLVによる回折光を表して
おり、「lt(+1)」が+1次回折光、「lt
(0)」が0次(回折)光、lt(−1)が−1次回折
光をそれぞれ示しており、シュリーレンフィルタリング
により0次光だけが遮光される。
【0006】GLVとしては反射型の素子が用いられて
おり、メンブレンと呼ばれる多数の微小リボンがエアギ
ャップをもって基板上に並列配置された構成を有してい
る。そして、GLVの状態のうち、第一の状態(ピクセ
ル消灯時)では全てのリボンの位相が揃えられる結果、
±1次回折光は発生しない(反射光のみ)が、第二の状
態(ピクセル点灯時)では、リボンが1つおきに静電気
力により基板側に引き付けられて反射型回折格子が形成
される結果、±1次回折光が発生する。そして、この±
1次回折光のみを選択するために、GLVのフーリエ面
で空間的フィルタリング(シュリーレンフィルタリン
グ)を行うことが必要とされる。
【0007】尚、ここで、フィルタリングのコントラス
トを上げるためには、入射光線の回折方向の角度範囲を
充分に狭くしておくことが必要である。これは、入射光
線が広がりをもっていると、フィルタリング面上での光
線入射値が広がるため、消光時に漏れ光が生じるからで
ある。
【0008】図16は上記光学系aのうち、GLVとレ
ンズL1、そしてシュリーレンフィルターFだけを取り
出して示したものであり、±1次回折光がフィルタリン
グにより選択される様子について概念的に示している
(但し、GLVについては図示の便宜上、透過型素子と
して示している。)。
【0009】このような光学系に対する光源として、例
えば、レーザーディスプレイ等のようにレーザーを用い
る場合には、スペックル(あるいはスペックルノイズ)
が問題視される。尚、スペックルは、レーザーからの位
相の揃ったコヒーレント光がランダムな位相面によって
散乱されることにより、物体での隣接した領域からの乱
れた波面が観察面上で干渉することに起因する現象であ
り、粒状の光強度分布となって現出するスペックルノイ
ズを低減するための技術が必要不可欠とされる。特に、
スペックルがスクリーンと観察者の目、つまり網膜との
間で生じることが、レーザーディスプレイにおいては問
題になる。
【0010】スペックルコントラストを低減させるに
は、互いに干渉しない複数のレーザー光を用いて、それ
ぞれのレーザー光により相関性のない多数のスペックル
パターンを発生させて重ね合わせることが有効である。
互いに干渉しない複数のレーザー光としては、直交する
偏光をもつ同一のレーザーからのレーザー光、あるいは
異なるレーザーからのレーザー光、可干渉距離以上の光
路差を持つ同一レーザーからのレーザー光等が挙げられ
る。統計学で知られている通り、ランダムな分布の分散
がサンプル数の平方根に反比例するので、等強度の互い
に干渉しないN本のレーザー光により生じる、重畳後の
スペックルコントラストは、1/(√N)に低下するこ
とになる。
【0011】また、照明の均一性については、照明光学
系一般に要求されるために各種の方法が提案されてお
り、例えば、ビーム走査(スキャニング)による方法が
挙げられる。
【0012】例えば、ガウシアンビーム(光の強度分布
がガウス分布に従うビーム)から均一な強度分布を得る
ために、図17に示すように、複数のビームを並列に配
置し(この例では5個)、その並列化の方向にビーム走
査するのではなく、当該方向に対して傾けた方向にビー
ム走査を行う方法が挙げられる。図には、5つの円で示
すビームが左斜め上方から右斜め下方に配列されてお
り、個々のビームについては、それぞれの左下に示すよ
うに、ほぼガウシアン分布をもっている。そして、ビー
ムの走査方向は、それぞれの矢印で示すように、図の左
方から右方に向かう方向となるように規定されているの
で、右側に示すグラフ図のように各ビームの分布曲線
(破線で示す。)を合成した強度分布(実線で示す。)
を得ることができる。尚、この方法はレーザー加工や露
光等、露光量の積分値について均一性が求められる用途
で一般に良く用いられている。隣接するコヒーレントな
ビーム同士が重なり合えば干渉が生じるので、強度分布
は不均一になるが、総露光量についての均一化が求めら
れる場合には、全てのビームが空間的に重なっている必
要がない(図のように各ビームが離れた配置を採れる)
ので、このような方法でも問題ない。
【0013】この他には、例えば、非球面シリンドリカ
ルレンズを用いて強度分布を変換する方法が考えられ、
光学的な設計技術を駆使することで、ガウシアン分布の
入力ビームに対してプロファイル変換を行って均一な強
度分布を得るものである。しかしながら、一般に非球面
シリンドリカルレンズについての設計、製造、評価が技
術的に難しい点が問題である。
【0014】尚、このような照明用又は露光用には、異
なる複数の光源を起源とするレーザービームを用いる形
態と、レーザー光について強度分割を行うことで複数の
ビームを生成する形態とが挙げられ、以下では、後者を
実現するための要素技術として知られている下記事項に
ついて説明する。
【0015】 (1)偏光による強度分割 (2)多重反射による強度分割。
【0016】先ず、(1)の偏光を利用する場合につい
て説明するが、その際には入射レーザー光について直線
偏光を想定する。
【0017】図18に示す構成例bのように、λ/2波
長板(2分の1波長板)と、複屈折性結晶を配置した光
学系に、図示しない光源からのレーザー光を入射させる
場合について考える。尚、図中の「lt1」は入射光、
「lt2」が波長板の透過光、「lt3」が複屈折性結
晶の透過光をそれぞれ示しており、それらの光について
は図の下方に示すように、両向きの矢印によって偏光状
態(偏光方向)をそれぞれ示している。
【0018】適当な方位に切断した複屈折性結晶に対し
て、λ/2波長板により偏光方向を適当な方位に回転さ
せたレーザー光(図の「lt2」)を入射させれば、直
交する偏光(つまり、直交関係にある2つの偏光)は空
間的に分離される。従って、偏光方向を適切に調整すれ
ば、強度の等しい2つの偏光(図の「lt3」を参
照。)をもつビームを生成することができる。尚、ここ
では、説明の便宜上、直交する2つの直線偏光への分離
方法について述べたが、これに限らず右回りと左回りの
円偏光であっても良い。また、複屈折性をもつ光学材料
としては誘電体結晶や液晶等が知られているが、使用す
る波長に対して透過率が高く、かつ十分な分離角を実用
的な厚みで得られるものを選定することが好ましい。
【0019】このような目的のために作成された偏光光
学素子としては、ビオ=サバールの発明したサバール板
が挙げられ、これは、光学軸に対して45゜の方位をも
って切り出された1軸性結晶を、平行平板として研磨し
たものである。サバール板に対して垂直に入射した光
は、複屈折によって、互いに直交する偏光(常光線と異
常光線)に分離されるが、両光線については結晶中の伝
搬方向(つまり、エネルギー流の伝播方向を示すポイン
ティングベクトルの方向)が異なるため、結晶中を伝搬
するにつれて光線が分離される。但し、入射光線が垂直
入射する場合には、結晶中でも出射後においても、波面
の法線方向が常にサバール板に対して垂直であり、従っ
て、垂直入射した光線は、互い直交関係をもつ2偏光に
分離されて同じ方向に出射されることになる。
【0020】このときの、2偏光のシフト量(あるいは
位置ずれ量)については、結晶の厚みや、直交する2偏
光についての結晶中の分離角、1軸性結晶の常光線屈折
率及び異常光線屈折率、サバール板の入射面法線と光学
軸との間になす角度によって決定される。
【0021】尚、複屈折を用いた偏光分離のための素子
には、ウォラストンプリズム等の様々なタイプの素子が
知られているが、入射光と出射光(常光線及び異常光
線)の各方向を全て一致させることが必要な場合には、
サバール板又はその改良品の使用が好ましい。
【0022】次に、上記(2)の多重反射を用いた分割
方法について説明する。
【0023】図19は、多重反射板cの構成例について
示したものである。
【0024】平行平板の片面(図の左面)には、光線入
射用の窓部Wを除いて、全反射コート(強度反射率を
「R」とする。)が施されている。これに対して、反対
側の面(図の右面)には、多重反射の回数と位置に応じ
て、分割された複数の領域が設けられている。本例で
は、6つに分割された領域についてそれぞれに異なる強
度反射率(これらをそれぞれ「R1、R2、…、R6」と
する。)のコーティングが施されている(尚、後述する
ように、「R6=0」としているので図に示す分割数は
5である。)。
【0025】図中に示す6本の光線「lt_n」(n=
0、1〜5)は出射光線をそれぞれ示しており、添え字
の「n」は出射面側での反射回数に相当する。
【0026】説明を簡単化するために、窓部Wについて
は強度損失がないものと仮定する(反射率0)と、各ビ
ームの出射強度(入射強度を「1」とする。)は下記の
ようになる。
【0027】・「lt_0」に示すビーム(出射面での
反射なしに出射するビーム)の強度=「1−R1」 ・「lt_1」に示すビーム(出射面側で1回反射した
後に出射するビーム)の強度=「R・R1・(1−
2)」 ・「lt_2」に示すビーム(出射面側で2回反射した
後に出射するビーム)の強度=「R2・R1・R2・(1
−R3)」 ・「lt_3」に示すビーム(出射面側で3回反射した
後に出射するビーム)の強度=「R3・R1・R2・R3
(1−R4)」 ・「lt_4」に示すビーム(出射面側で4回反射した
後に出射するビーム)の強度=「R4・R1・R2・R3
4・(1−R5)」 ・「lt_5」に示すビーム(出射面側で5回反射した
後に出射するビーム)の強度=「R5・R1・R2・R3
4・R5・(1−R6)」。
【0028】つまり、N回の反射後に出射するビームの
強度は、RのN乗と、それまでに反射が行われた領域に
亘る反射率の積、そして、出射領域の透過率を掛け合わ
せたものに等しい。
【0029】今、6本のビームを生成するものとして、
損失が最低であるためには6番目の領域についてはAR
コートすることが好ましいが、以下に示す計算上、「R
6=0」とし、「R=1」と仮定する。また、平行平板
内部での吸収や散乱を無視できるとすれば、全ビームの
強度和が1に等しいという等値関係から下式が得られ
る。
【0030】
【数1】
【0031】また、全てのビームについて、それらの強
度を等しくすることが目的であるので、下式とおく(つ
まり、[数1]式において左辺の各項の値が全て等しい
ものとする。)。
【0032】
【数2】
【0033】[数2]式を用いて各反射率を順次に求め
ていくことにより、最終的に下式を得る。
【0034】
【数3】
【0035】このような反射率の各反射膜を、所望の波
長及び入射角に対して設計し、平行平板に対する成膜工
程を経て形成すれば良く、そのためにはマスキングと反
射コーティングの作業を繰り返すだけで済むので比較的
コストのかからない方法で実現できる。尚、平行平板の
厚みについては、入射ビーム径に対して多重反射光の間
隔を十分に取れるようにする。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レーザーを
光源とする照明装置に要求される事項として、照明の均
一性が高いこと、平行光が得られること、スペックルノ
イズがないこと(又は目立たないこと)が挙げられる
が、従来の照明装置にあってはこれらの事項の中でも、
特に均一性について充分に満足のいく特性が得られない
か又は所望の特性を得るまでに費やす労力の負担が大き
いことが問題となっている。
【0037】例えば、前記したビーム走査による方法を
用いてレーザービームを空間的に合波しようとすれば、
必然的にビーム間にギャップ(強度分布において低い部
分)が生じるので、このままではGLVのような線状領
域を、隈無く多数の平行光で分割して同時に照明するこ
とは困難である。
【0038】尚、均一性が悪いと効率の低下に繋がり、
高輝度化等への支障を来す原因となり、また、ディスプ
レイ装置等ではダイナミックレンジを充分にとれなくな
る等の弊害をもたらす虞がある。
【0039】また、強度分割に関して説明した上記
(1)の形態において、複屈折性結晶として方解石を用
いる場合には、これが天然の複屈折材料であって大型で
良質のものを採掘するのが困難であるために高価である
こと、あるいは、低コスト化のために人工水晶等の安価
な結晶を用いる必要があるので、材料選択上の問題が残
る。
【0040】そして、上記(2)の形態のように、多重
反射を用いる場合には、入射光線が平行光であることが
必要であり、このことに起因した問題がある。もし、入
射光線が平行光でなく、収束光又は発散光であれば、多
重反射後における出射光のビーム径の強度分布が反射回
数によって異なってしまう。従って、光源としては充分
にコリメートができる点光源でなければならない。例え
ば、高出力の半導体レーザーは活性層と平行な方向に数
十乃至数百μm(ミクロン)の発光領域幅をもっている
ため、通常のレンズを用いても完全な平行光にすること
はできない。平行度を上げるには、ビームを拡大すれば
良いが、光学系が大型化すること及び設計上の制約が生
じること等の問題があり、半導体レーザーを光源として
用いる場合には、多重反射のみで強度分布を均一化する
のは困難である。
【0041】また、この方法では、多重反射板における
各部分からのビーム間にギャップが生じるので、各ビー
ムをオーバーラップさせるには、前述したようなスキャ
ニング等による時間的走査が必要になり、その場合には
先に説明したのと同じ問題が起きる。よって、GLVの
ような一次元空間変調器の全面を同時に照明するにはさ
らに工夫が必要となる。
【0042】上記のようなビームの等強度分割に頼らず
に、複数のレーザーを用いる場合(例えば、光源の高輝
度化の要請を受けてレーザーディスプレイ等でレーザー
の高出力化を実現させたい場合等)には、多数のレーザ
ービームを要領よくコンパクトに合波することが必要で
ある。また、複数のレーザーの使用は、各レーザー光が
インコヒーレントな関係にあるため、上記したスペック
ルノイズについてのコントラスト低減にもつながるので
有効である。
【0043】また、レーザー出力の揺らぎや、レーザー
の出力低下等の不安定要因について考えると、照明領域
の各点ができるだけ多数のレーザーにより照明されるこ
とが望ましい。複数のレーザーを用いれば、スペックル
コントラストの低減方法の説明において述べたのと同様
の理由により、等強度の互いに干渉しないN本のレーザ
ー光の強度和の揺らぎは、統計学が教えるように1/
(√N)に低下する。これは、空間的な強度分布及び時
間的な出力の変動のいずれに対しても有効である。
【0044】つまり、照明用光源としてのレーザーの冗
長性は、スペックルコントラストの低減と照明輝度の安
定性に対して、大きな寄与がある。しかし、複数のレー
ザー光線、特に半導体レーザーアレイバーを所望の照明
条件でコンパクトに、かつ簡単な構成で合波し、照明光
学系を構成するにはさらなる工夫を凝らすことが必要で
あり、そのための解決手段が求められている。
【0045】そこで、本発明は、並列化光源及びレンズ
アレイを用いた照明装置において、強度分布の均一化を
実現することを課題とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した課題
を解決するために、レンズアレイを構成する各レンズエ
レメントについて、その曲率中心をレンズエレメントの
中心軸に関して偏心させるか、又は当該偏心の付与と等
価な光学的作用を得るために、屈折又は回折による光学
素子を、レンズエレメントの曲率中心が当該レンズエレ
メントの中心軸に関して偏心していないレンズアレイに
対して組み合わせた構成を有し、レンズアレイ又はレン
ズアレイ及び光学素子を透過した並列化光源からの光
を、レンズ又はレンズ群によって結像することで当該並
列化光源の像を空間的にずらした上で重ね合わせるよう
にしたものである。
【0047】従って、本発明によれば、レンズアレイに
ついて偏心を付与するか、あるいはこれと等価な作用を
光学素子と偏心なしのレンズアレイとの組み合わせによ
り実現することで、並列化光源の像をそれぞれ空間的に
ずらして重ね合わせることによって、均一な強度分布を
もった照明光を得ることができる。
【0048】
【発明の実施の形態】本発明は、複数のレーザーからの
光線を用いるとともに、均一化された光強度分布を得る
ための光学的構成に関するものである。例えば、画像表
示装置への適用においては、フロントプロジェクション
(前面投射)型、リアプロジェクション(背面投射)型
のレーザーディスプレイが挙げられるが、その他、レー
ザープリンタ、あるいはディジタル画像データから映画
フィルムへの記録装置等、印刷や記録を含む画像装置に
広く用いることができる。勿論、レーザー核融合、レー
ザーアニーリング等の加工や計測等の用途において均一
照明光を必要とする場合に適用することで精度等の向上
に寄与することが可能である。
【0049】本発明に係る照明装置の具体的な構成につ
いて説明する前に、インコヒーレントかつ等強度のガウ
シアンビームを仮定して、複数のレーザービームを空間
的に併置した場合の総強度分布について説明する。
【0050】複数のレーザーからの光線を用いること
は、高輝度化の他、スペックルノイズの低減にも有効で
あり、また、レーザー光の強度がほぼ等しくなるように
合わせておくことが好ましい。
【0051】以下では、ビームの重ね合わせに求められ
る条件について、ガウシアンビームを想定して説明する
が、より一般的な強度分布をもつレーザー光について
も、以下に示す考え方を適用できることは勿論である。
【0052】強度分布の一例について示したものが図1
及び図2である。
【0053】これらの図においては、ガウシアンビーム
のビーム半径(強度がピーク値のe -2になるときの
値。)を「1」とした場合における、各ビームの中心間
隔(これを「S」と記す。)を変化させたときの様子を
示しており、横軸にビームの配置方向における相対座標
(ビーム半径を「1」とする。)をとり、縦軸には相対
強度をとっている。
【0054】図1では、ビームの中心間隔がS=2の状
態から、S=1.5、S=1.4、S=1.3、S=1
へと次第に狭まっていく場合の重なり具合をそれぞれ示
している。尚、本図では9本のビームの強度和について
実線で示し、個々のビームの強度については破線で示す
ことで両者の分布を区別している。
【0055】また、図2では、ビームの中心間隔をS=
2の状態から0.2刻みでS=1の状態まで順次に狭く
していったときの様子を示しており、各状態のグラフ曲
線(強度分布曲線)を1つにまとめて示したものであ
る。
【0056】図から分かるように、重ね合わせの効果に
よって総強度分布が均一化されることが分かるが、S値
が1.5以上ではビーム間に強度の不均一性が次第に目
立つようになる。つまり、S値の増加につれて強度分布
における山谷の差が大きくなる傾向が認められる。
【0057】また、S値が小さくなると、中心部での均
一性が向上する。しかし、S値が小さくなっていくと、
均一な部分の幅(図1や図2に示すグラフ図の横軸方向
の幅)が相対的に狭くなる傾向が認められ、従って、強
度和を示す分布曲線において裾部分の強度が相対的に増
加していくことが分かる(これは、均一部分の幅が狭く
なると、裾部分の占める割合が相対的に大きくなるため
である。)。実際に利用するのは強度分布において主に
均一な部分であるため、S値が小さすぎると光利用効率
の低下を招く原因となる虞がある。
【0058】以上の考察からビーム半径に対するS値と
しては、1乃至1.5程度の範囲が実用上望ましいこと
が分かる。尚、S=1やS=1.5についてはビームの
重ね合わせにおいて一応の目安となる値であり、従っ
て、実際上はそれらの近傍値であっても構わない。
【0059】また、図1に示すように、各ビームの強度
分布と全体の強度分布との比較から分かるように、左右
端寄りの部分(裾部分)で強度が不均一となることか
ら、ビーム数を増やせば、当該部分の光量が全光量に占
める割合が相対的に低下する。従って、ビーム数の増加
は、光の利用効率の向上に寄与することが分かる。
【0060】レーザーディスプレイ等の照明用途として
は、干渉による強度分布の不均一性は望ましくないの
で、S値として約1乃至1.5程度の範囲で設定すると
ともに、隣接する左右それぞれ3本程度のビームについ
て干渉が生じないようにすることが望ましい。例えば、
GLVに係る照明光学系では、照明領域がGLV上の線
上域に限られるので、前記したように空間的にビームを
ずらしてスキャニングで重ね合わせることができない。
従って、例えば、あるビームを中心として、当該ビーム
に隣接する左右3本(自分自身を含めて計7本)のビー
ムについては、直交関係にある偏光状態(直線偏光ある
いは右回り、左回りの円偏光)のビームを用いる方法
か、又は異なるレーザーからのビーム(起源をそれぞれ
異にするビーム)を用いる方法、あるいは両者を組み合
わせた方法を用いて、ビーム間に干渉が起こらないよう
にしなければならない。
【0061】また、レーザーディスプレイ等への適用に
おいてはスペックルの問題がある。スペックルのコント
ラストを低減させる上でも、上記の方法が有効である。
即ち、異なるレーザーのビームや、直交する偏光のビー
ムを重ね合わせることで、異なるスペックルパターンを
平均化してスペックルコントラストを低減させることが
できる。その際には可干渉性がないビーム同士ができる
だけ重なり合うようにしなければならないので、例え
ば、上記のように、隣接する7本のビームの非可干渉性
(インコヒーレント)は均一性のみならず、スペックル
コントラストの低減にも必要である。
【0062】尚、高輝度化には、できるだけ複数のビー
ムを用いることが好ましいが、スペックルのコントラス
トを極力低減させるには、それらのビームを強度分布変
換系(強度分布を均一化させるための光学系)に入射す
る以前に合波することが望ましい。即ち、合波されたビ
ームを1本のビームとみなせば、強度分布の均一化に関
しては上記の説明と同様に考えることができるからであ
り、例えば、レーザーディスプレイ等への適用において
は、照明領域内の全ての点にできるだけ多くのインコヒ
ーレントなビームが重ね合わされるようにすることが望
ましい。
【0063】本発明では、複数の光線を出射する並列化
光源を用いるが、上記したように、各光線については異
なるレーザー光又は異なる偏光状態の光であっても良
い。尚、以下では、説明の便宜上、複数の光源が並列に
配置された構成を有する並列化光源として半導体レーザ
ーアレイを用いるものとする。また、並列化光源に対し
てレンズアレイが配置されるが、当該レンズアレイに
は、複数のレンズエレメントが一体として形成されてい
て、並列化光源からの各光線に対するコリメートレンズ
として用いられる。
【0064】図3乃至図5は、本発明に係るレンズアレ
イについての原理説明に必要なものであり、以下、これ
らの図に従って説明するが、便宜上、一次元照明を想定
する。
【0065】図3は、一般的なレンズアレイc(上方に
示す。)と、本発明に用いる「偏心」したレンズアレイ
1(下方に示す。)との相違について理解し易いように
両者の構成を対比的に示したものである。尚、このよう
なレンズアレイは、レーザーディスプレイ等の分野では
微小なレンズエレメントの集合体として一体的に形成さ
れており、マイクロレンズアレイと称している。
【0066】各レンズアレイを構成するレンズエレメン
トについては、その配列方向(図3に両向き矢印「H」
で示す。)に沿って一定間隔「p」をもって形成されて
いる。つまり、各エレメントは、図のH方向において全
て等しい大きさ(あるいは幅)「p」をもつとともに、
一定間隔「p」で配列されている(つまり、エレメント
の形成ピッチが「p」である。)。
【0067】図示のように、レンズアレイcを構成する
レンズエレメントe、e、…については、各エレメント
の曲率中心が当該エレメントの中心軸に関して偏心して
おらず、従って、曲率中心を通る軸が、一点鎖線で示す
中心軸に一致している。尚、図には、見易いように、各
エレメントの曲率を誇張しているが、それぞれの曲率中
心が一点鎖線で示す中心軸上に位置している。また、そ
れら中心軸のH方向における配列間隔が上記の「p」に
等しい。
【0068】このように、レンズアレイcでは、球面レ
ンズ(あるいは魚眼レンズ)状をした各エレメントが配
列方向に沿って規則的に配置されているので、製造上の
誤差を無視すれば、各エレメントの曲率中心の間隔が
「p」に等しい。尚、現実のレンズアレイにおいてエレ
メント間にはギャップが製造上不可避的に存在し、これ
がレンズアレイの開口率を低下させ、光利用効率の低下
原因となるため、ギャップのpに対する比率をできる限
り低く抑えることが望ましい。但し、ここでは説明の簡
単化を優先するために、ギャップをゼロとした理想状態
を仮定する。
【0069】これに対してレンズアレイ1では、各レン
ズエレメント2、2、…の曲率中心を一点鎖線でそれぞ
れ示す中心軸に対してシフトさせることで、偏心量が各
別に付与されている。即ち、各レンズエレメント2につ
いては、その曲率中心がエレメントの中心軸に関して偏
心しており、曲率中心を通る軸(図の二点鎖線を参
照。)が、一点鎖線で示す中心軸に一致しない。
【0070】例えば、図中に示す「ai」(i=1、
2、…)は、各エレメントに付与された偏心量をそれぞ
れ示しており、偏心方向については、H方向に関して図
の右方を正方向、左方を負方向と定義すると、最左端に
位置する第一エレメントについては、その偏心量
「a1」が負値とされ、また、その右側に隣接する第二
エレメントの偏心量「a2」が正値とされている。そし
て、第三エレメントの偏心量「a3」が負値、第四エレ
メントの偏心量「a4」がほぼゼロとされ、第五乃至第
七エレメントについては、第一乃至第三エレメントと同
様な偏心傾向をもつようにそれぞれの偏心量が与えられ
ている。
【0071】個々のエレメントに対して偏心量(符号も
含める。)を付与する場合の実施形態には、当該偏心量
について一定の規則に従って付与する形態(例えば、あ
る位置のエレメントを規準にして、それからの距離に応
じた偏心量を付与する等)と、乱数等を用いて不規則に
付与する形態が挙げられる。また、偏心量について幾つ
かの決められた値を用意して、その中から選択した値を
用いるようにした形態と、偏心量について連続量として
取り扱うようにした形態が挙げられる。いずれにして
も、各エレメントの偏心量については、その平均値(A
V=Σai/N。但し、「Σ」は自然数変数iについて
1乃至Nまでの和を示す。)がゼロ又はその近傍値とな
るように規定することが好ましい。つまり、当該平均値
がゼロでない場合には、偏心量について偏り傾向をもつ
ことになるからである(ビーム全体での光軸ずれや光学
設計上の問題等が起き得る。)。
【0072】各レンズエレメント2、2、…について
は、レンズアレイcの場合と同様に球面レンズ(あるい
は魚眼レンズ)状をしているが、明らかに各エレメント
の曲率中心間隔が、エレメントの配置周期(つまり、間
隔p)とは一致していない。
【0073】上記のレンズアレイcやレンズアレイ1を
用いて、N対1の結像を行った場合に、結像の位置関係
について如何なる相違が起こるかを説明するための図が
図4、図5である。
【0074】図4はレンズアレイcを用いた場合のN
(=3):1の結像関係について示している。エレメン
トeについては3個とし、その物体側にそれぞれ配置さ
れた、3つの上向き矢印から発した光が、各エレメント
をそれぞれ透過した後で、合成用の結像レンズd(図に
は1枚のレンズで代表して示すが、レンズ群の場合も含
む。)を透過して結像される(下向きのやや長い矢印に
より倒立像を示す。)。尚、図中の「f」がレンズアレ
イc(のエレメント)の焦点距離を示し、「F」がレン
ズdの焦点距離を示している。
【0075】上向き矢印で示す物体の配列周期、各エレ
メントeの配列周期、そして各エレメントeの曲率中心
の配列周期をすべて「p」としており、エレメントにつ
いて偏心がない場合には、各エレメントの中心軸に対し
て等しい物体高から出た光線は、像面において全て重ね
合わされる。従って、周期pをもって配列された同じ大
きさの物体に対して、周期pの配列をもつレンズアレイ
cを用いれば、結像面では全ての物体像が同じ位置に重
ね合わされる(つまり、各像については、結像面内での
ずれがない。)。
【0076】これに対して、図5はレンズアレイ1を用
いた場合のN(=3):1の結像関係について示してい
る。
【0077】エレメント2については3個とし、その物
体側にそれぞれ配置された、3つの上向き矢印(但し、
各矢印を太さの違いで区別している。)から発した光
が、各エレメントをそれぞれ透過した後で、合成用のレ
ンズ3(上記レンズdに相当するものであり、図には1
枚のレンズで代表して示すが、レンズ群の場合も含
む。)を透過して結像される(太さの異なる3つの矢印
により倒立像をそれぞれ示す。各矢印については光軸に
沿う方向において故意に少しずらして示しているが、こ
れは見易さのためであって、3矢印は同じ面上に結像す
る。)。尚、図中の「f」がレンズアレイ1(のエレメ
ント)の焦点距離を示し、「F」がレンズ3の焦点距離
を示している。
【0078】太さの異なる上向き矢印で示す物体(並列
化光源の各発光領域に相当する。)の配列周期、そして
各エレメント2の配列周期については「p」としている
が、上記したように、各エレメント2の曲率中心の配列
傾向については必ずしも周期的ではなく、それぞれに異
なる偏心量が与えられている。これにより、各エレメン
トの曲率中心を通る軸と、物体の中心軸との間には横ず
れ(図の上下方向のずれ)をもつことになる。
【0079】各エレメントの曲率中心位置とエレメント
の配列周期との関係において、上記したように偏心を有
している場合には、レンズアレイ1の入射側焦点位置に
ある物体を、レンズ3で結像した場合に、当該レンズ3
の出射側焦点面に生じる像は、図示ように各レンズエレ
メントに付与された偏心量に応じた横ずれをそれぞれに
もつことになる。
【0080】つまり、各エレメントについて偏心がない
場合を基準とする、曲率中心の偏心量は図3において説
明したように、「ai」(i=1、2、…、N)であ
り、よって、第i番目のレンズエレメントの光軸に対す
る、第i番目の物体中心の物体高は「ai」である。
【0081】レンズエレメント2、レンズ3の焦点距離
をそれぞれf、Fとしたので、第i番目の物体像につい
て像面中心の像面上での位置は、「ai×(F/f)」
である。つまり、各物体像は、それぞれに対応するレン
ズエレメントの偏心量に比例した像面上の(横)シフト
量をもって結像されることが分かる(結像面で全ての物
体像が同じ位置に重ね合わされるのではなく、位置的に
各像がずれて重ね合わされる。)。
【0082】このような偏心したレンズアレイを、LD
(レーザーダイオード)アレイ等に対するコリメートレ
ンズとして用いれば、並列化光源からの複数の光線を用
いて均一化された強度分布が得られるので、均一な一次
元照明を実現することができる。例えば、物体として、
発光領域幅がビーム半径に対して上記S倍に相当する値
とされるエミッター(放射源あるいは出射源)を、上記
「p」の周期でもって並列配置させたLDアレイバーを
用いれば良い。当該LDアレイバーに対するマイクロレ
ンズアレイが偏心を有している場合には、合成像面上
で、各エミッターの近視野像が横方向のシフト量(上記
したように、偏心量に比例した量)をもって重ね合わさ
れる。つまり、レンズ3(あるいはレンズ群)によって
結像する際に、並列化光源の各発光領域の像を空間的に
ずらした上で重ね合わせる。各エミッターの出力位相が
相関を持たなければ、これらによって得られる総強度分
布が各エミッターに係る強度の和として得られるため、
適切なシフト量をもって各像を合成すれば、図1や図2
において説明したような平均化の効果が発揮されて、強
度分布が均一化されることになる。
【0083】尚、合成像面上において、各エミッターの
近視野像を横ずらしにして空間的に重ね合わせるにあた
っては、レンズアレイcのように各エレメントの形成間
隔を一定にしておいて、LDアレイバーにおける各LD
の配列について、レンズエレメントに対する偏心を個々
に与えれば、両者の相対的な関係が、レンズアレイ1の
使用時とほぼ同じになり、同様の効果が得られることに
なる。しかし、このような形態では、幾つかの理由から
問題がある。先ず、LDからの出射光の一部が、レンズ
アレイにおいて対応するエレメントに隣接するエレメン
トに対しても入射されてしまう。この隣接するエレメン
トに入射した光線は、像面上で大きくずれた位置に向か
うことになるので、迷光にしかならず利用効率の低下に
つながる。また、LDアレイ上に不均一な熱分布が生じ
易くなるので、出力や波長等を不安定化させる原因とな
ってしまう。従って、これらの問題を抱えたままでLD
アレイの改善等に苦闘するよりは、上記したように、レ
ンズアレイの各エレメントについて偏心を与える方が賢
明と言える。
【0084】以下では、GLVに係る照明光学系をとり
上げて具体的な設計例について説明する。
【0085】先ずは、偏心をもたない通常のマイクロレ
ンズアレイを用いた場合について簡単に説明すると、そ
の光学系として図6のような構成例4が挙げられる。
尚、本構成において、レンズ2枚の組み合わせによるビ
ームエキスパンダー(拡大系)5の前段(入射側)の構
成については図4と同じであり、当該ビームエキスパン
ダー5の出射側にはシリンドリカルレンズ6が配置さ
れ、最終結像面の位置にGLV7が配置されている(上
向き矢印で示す像はGLV7のやや左側にずらして示し
ているが、見易さを配慮したものである。)。
【0086】半導体レーザーアレイバーとしては、以下
のような仕様を想定する。
【0087】 ・発光領域;幅60μm、厚み1μm ・エミッター配置周期;p=400μm ・エミッターの個数;25個 尚、マイクロレンズアレイとしては、エミッターの配置
方向に対して直交する向きにおいて曲率中心をもつシリ
ンドリカルレンズ(以下、これを「シリンドリカルレン
ズA」と呼ぶ。)と、エミッターの配置方向に対して平
行な方向にエレメントが配列されたシリンドリカルレン
ズアレイ(以下、これを「シリンドリカルレンズアレイ
B」と呼ぶが、これが上記レンズアレイc、1に相当す
る。)とを組み合わせたマイクロレンズアレイを考え
る。このようなマイクロレンズアレイには、例えば、独
国LIMO社製のものが挙げられる。
【0088】マイクロレンズアレイの焦点距離(f)
を、1.6mmとし、また、マイクロレンズによる像を
合波するレンズd(あるいはレンズ3)の焦点距離
(F)を80mmとすると、このときの合成面上の結像
倍率は50倍となる。従って、各エミッター像は長さ3
mm(=60μm×50)の拡大像であり、GLV(の
線状領域)の長さを仮に27mmとすれば、エミッター
の合成像を9倍に拡大するビームエキスパンダー5を用
いれば良いことが分かる。
【0089】但し、これに対して垂直な面内では、GL
V上(の線状領域)に25μm幅で集光しなければなら
ないものとする。一次元GLV像をスクリーン上でスキ
ャニングして、二次元像を表示するためには、スキャニ
ングの方向に対して垂直な方向について、十分に集光し
ておかないとMTF(変調伝達関数)特性についての劣
化が生じるからである。上記数値例において、シリンド
リカルレンズAとシリンドリカルレンズアレイBの焦点
距離が等しい場合には、ビームエキスパンダーの出射側
倍率が50×9=450倍になり、マイクロレンズアレ
イ及びビームエキスパンダー透過後の出射側像面におけ
るエミッターの像幅が450μm(=1μm×450)
にもなってしまう。従って、これをさらに集光しなけれ
ばならない。そのためには、ビームエキスパンダーの出
射側に集光用のシリンドリカルレンズを入れて、この面
内(つまり、今考えている面)での像面側のNA(開口
数)を上げること、シリンドリカルレンズAの焦点距離
を適切な値に設定すること等が考えられる。あるいは、
直交する各面内での倍率が適切な値となるよう、独立に
設計するために、シリンドリカルレンズによるビームエ
キスパンダーを2組用意して、それぞれの面についてこ
れらを配置する方法でも良い(シリンドリカルレンズを
用いれば、ある面内でパワーをもたず、それに直交する
面内でのみ集光を行える。)。さらに別の方法として
は、像拡大倍率がかなり大きいので、LD(レーザーダ
イオード)の発散角やマイクロレンズアレイの並列配置
に起因して主光線高により生じる角度が、投影面上では
非常に小さくなることを利用し、許容し得る範囲内でビ
ームエキスパンダーのテレセントリック性を一方の面に
ついては犠牲にして、これに垂直な面内で十分な集光を
行うことができるような妥協点を見い出してレンズ設計
を行っても良い。勿論、以上の各方法を適宜に組み合わ
せることにより対処することも可能である。
【0090】上記の方法を用いて、線幅を充分に絞れる
ような設計を行った場合に、直交する各面内の焦点位置
が多少ずれていたとしても、ビームエキスパンダーとし
て両側テレセントリックなものを用いれば、焦点深度を
十分に深くとれるので、LDのエミッター配置面と垂直
な面内での集光を優先して、GLVを配置すべき位置を
決定すれば良い。
【0091】但し、GLVに係る照明光学系としては、
前記したシュリーレンフィルタリングを行うので、強度
分布変換後の光線の角度については十分な注意が必要で
ある。即ち、シュリーレンフィルタリング後のコントラ
ストを十分に高くとるためには、GLVへの入射角度を
実用上±0.3度以下程度に制限することが望ましい。
【0092】最終的に得られる照明輝度分布は、各エミ
ッターの近視野像の強度和となる。尚、ブロードエリア
(発光領域幅が数十乃至数百μmとされる。)のLDで
は、活性層方向に多モード発振しているため、個々のエ
ミッターのプロファイルは不均一であるが、多数のエミ
ッターの出力する光を重ね合わせれば、個々のエミッタ
ーがもつ不均一性が平均化されて取り除かれる。また、
強度の揺らぎや変動、個々の出力低下等に対しても、冗
長性がとれるために、それらによる影響が低減され、従
って、安定性も向上する。例えば、上記と同じ25個の
エミッターについて合成した像の強度揺らぎについて
は、1エミッター当たりの強度揺らぎの1/√25=1
/5=0.2倍程度にまで理論上では抑えられることに
なる。
【0093】上記と同様の仕様をもつ半導体レーザーア
レイバーに対して、上記した偏心をもつレンズアレイを
用いて、空間的な光の強度分布について均一性を向上さ
せるための構成例8を示したのが図7である。尚、本構
成において、ビームエキスパンダー5、シリンドリカル
レンズ6、GLV7及びそれらの配置については図6と
同じであり、また、ビームエキスパンダー5の前段(入
射側)の構成については図5と同じである(像面上で3
つの矢印で示す像を、光軸方向において故意にずらして
示すが、これは見易さを配慮したものである。)。
【0094】LDアレイバーにおけるエミッターの個数
を25個としている(図6、図7ではそれら全ての図示
は省略している。)が、スペックルコントラストを抑圧
し、強度揺らぎの分散を低減するためには、極力多くの
エミッターによる光線を用いて、それらが照明面上で互
いに重なり合うことで冗長度を高めた照明が得られるよ
うにすることが望ましい。
【0095】しかし、光利用効率の観点からは、できる
だけ多くのビームが照明面上で分離されていることが望
ましい。総強度分布において、両端寄りに位置するビー
ムの約半分については他のビームと重ね合わせることが
できないので、その部分では強度が不均一になる。従っ
て、N本のビームを空間的に並列配置して一つの強度分
布を得ようとする場合には、大雑把な見積もりでは、光
の利用効率が、「(N−1)/N」程度になる(分子の
N−1については、両端が0.5×2=1本分に相当す
ることによる。)。例えば、80%程度の効率を目指す
場合には、N=5にすれば良い。
【0096】最終的な像面上で各ビームが、ビーム半径
の半分ずつのシフト(ずれ)量をもって重ね合わされる
場合を考えると、そのためには、マイクロレンズエレメ
ントの偏心量が、エミッター幅(60μm)の半分であ
れば良い。つまり、エミッター数に対応した25個のレ
ンズエレメントのうち、任意の各5個ずつのエレメント
について、それぞれ0、±30、±60μmの偏心量を
与えれば良い。
【0097】図8に示す例では、p=400μmのレン
ズエレメント2A、2A、…から構成されるマイクロレ
ンズアレイ1Aについて、5個ずつのエレメントが下方
に示すようにG1乃至G5の5グループに区分けされて
いる(図には5種類のハッチングで区別している。)。
【0098】図中に示す「+」記号及び右向き矢印によ
り示される方向を、偏心量の正方向として定義してお
り、左端に位置するエレメントを第一エレメントとし、
右方にいくにつれてエレメントに付与される番号が大き
くなるとした場合に、第一乃至第五エレメントを含む第
一グループ(エレメント群)「G1」については、当該
グループに属するエレメントの偏心量が「+60μm」
とされる。また、第六乃至第十エレメントを含む第二グ
ループ「G2」に属するエレメントの偏心量が「+30
μm」とされ、第十一乃至第十五エレメントを含む第三
グループ「G3」に属するエレメントの偏心量が「0μ
m」とされる。さらに、第十六乃至第二十エレメントを
含む第四グループ「G4」に属するエレメントの偏心量
が「−30μm」とされ、第二十一乃至第二十五エレメ
ントを含む第五グループ「G5」に属するエレメントの
偏心量が「−60μm」とされる。このように、隣り合
うグループ同士では、両者間の偏心量の格差が30μm
となっている。
【0099】尚、本例では、第三グループ「G3」を中
心として、各グループのもつ偏心量が対称的な配置をと
っているが、各グループについて如何なる配置でも構わ
ない。また、ゼロμmを含む5種類のエレメント(つま
り、それぞれ異なる偏心量をもつエレメント)について
は、25個のうち、任意の5個に対して用いることがで
きる。但し、偏心を与えた場合のマイクロレンズアレイ
によるコリメート光が光軸に対して平行でなくなるの
で、できるだけケラレが出ず、かつレンズ径を小さくで
きる配置を取ることが好ましい。例えば、両端部あるい
は両端寄りに位置するレンズエレメントについては、そ
れらの偏心の向きがレンズアレイ全体の中心部に向かう
方向となるように配置するのが良い(図8では、両端寄
りのG1について正方向(右方)とされ、G5について
負方向(左方)とされており、いずれも中心(G3)に
向かうように規定されている。)。また、上記したよう
に各エレメントを幾つかのグループに区分けして、各グ
ループ毎に異なる偏心量を付与する形態と、このような
グループ分けを行わずに偏心量を連続的又は段階的に個
々のエレメントに対して付与していく形態が挙げられ
る。前者の形態は製造の容易性やコスト面等で利点があ
り、また、後者の形態は制御の精細化の面で利点があ
る。また、場合によっては両者を組み合わせた形態(例
えば、同一グループ内で偏心量を連続的に変化させる
等)でも構わない。
【0100】製造上の条件やLDアレイバーの特性上、
例えば、中心部に位置するエミッターの出力が外側(周
辺)のエミッターよりも出力が低いというような特性が
認められる場合には、こうした条件を考慮して同じ偏心
量を与える5個のレンズエレメントを選択することも有
効である。
【0101】また、偏心したマイクロレンズアレイの焦
点距離を1.6mmとし、当該レンズアレイの像を合波
する結像レンズの焦点距離を80mmとすると、このと
き合成面上の結像倍率が50倍になる。5種類のレンズ
エレメントの偏心量により、合波されたビーム幅につい
ては、1ビームの幅の3倍となり、均一化された領域の
幅が、1ビームの幅の大凡2倍となる。従って、均一化
された合波領域の幅は、6mm(=60μm×50×
2)である。GLVの長さを27mmとすれば、合成像
を45倍に拡大するビームエキスパンダーを用いれば良
いことが分かる。
【0102】均一な強度分布の照明領域の一点について
は、25個のエミッターのうち、凡そ10個により照射
される。従って、一つのエミッターと比べた場合に、ス
ペックルコントラストが1/(√10)=0.32倍程
度に低下する。また、強度揺らぎの分散についても同様
に0.32倍程度である。25個のエミッターによる光
を全て重ね合わせた場合には、スペックルコントラスト
や強度揺らぎに関して、エミッターが1つの場合の1/
(√25)=0.2倍程度となるので、これに比較して
上記の数値ではやや大きくなってしまう。従って、レン
ズエレメントに付与する偏心量を如何なる値とし、ある
いは何通りの偏心量を用意してそれらを組み合わせてビ
ームを重ね合わせるかについては、均一性への要求や、
スペックルコントラスト及び強度揺らぎへの要求を充分
考量した上で決定する必要がある。
【0103】この他、LDアレイバーの数を増やして高
出力化を図る方法では、エミッター数が増えるので、ス
ペックルコントラストや強度揺らぎの低下にとって有効
である。例えば、図7の紙面に垂直な方向にもLDアレ
イバーを複数配列させたり、偏光合波と並列化によりL
Dアレイバーを何個も結合することができる。仮に、4
個のLDアレイバーによる光について合波すれば、スペ
ックルコントラスト及び強度揺らぎは1個の場合に比し
てほぼ半分になる。
【0104】また、スペックルコントラストや強度揺ら
ぎの評価については、観察者の視感度以下であれば十分
であり、従って、その許容値が存在する。勿論、画像の
特性(空間周波数、画像表示周波数、明るさ、画像のも
つ情報内容等)や環境条件(例えば、周囲の明るさ)等
によっても当該許容値は大きく違ってくるが、一般的に
は、コントラストや強度揺らぎについて数%程度の許容
度は存在する。これに対して光利用効率については、当
然に効率が高い方が良く、効率が高い程、画像が明るく
なるため、当該効率に対して設計上の優先度を与えるこ
とが多い。
【0105】以上の点を考慮すると、上記に説明した偏
心をもつレンズアレイを用いてLDアレイバーの光をコ
リメートすることで、比較的簡単な構成をもって照明光
の強度分布を均一化できることは、非常に有益であるこ
とが分かる。
【0106】図9は、上記に設計したマイクロレンズア
レイを用いた場合の強度分布について示すグラフ図であ
り、図1や図2と同様に、横軸にはビームの配列方向に
おける相対位置を示し、縦軸には相対強度を示してい
る。尚、重ね合わせの対象となる全てのビームがガウシ
アン分布をもち、各ビームの中心間隔をガウシアンビー
ム半径の1.3倍としている(つまり、S=1.3)。
【0107】破線で示す各グラフ曲線の意味について
は、下記の通りである。
【0108】・「IG1」=第一グループG1のレンズエ
レメントによるLDエミッターの近視野像の強度分布 ・「IG2」=第二グループG2のレンズエレメントによ
るLDエミッターの近視野像の強度分布 ・「IG3」=第三グループG3のレンズエレメントによ
るLDエミッターの近視野像の強度分布 ・「IG4」=第四グループG4のレンズエレメントによ
るLDエミッターの近視野像の強度分布 ・「IG5」=第五グループG5のレンズエレメントによ
るLDエミッターの近視野像の強度分布 そして、実線で示すグラフ曲線「I」が全強度和を示し
ている。
【0109】また、ガウシアンビーム以外のビームプロ
ファイルを用いる場合、例えば、分布関数が「exp
(−xk)」(k≠2)の場合(所謂「スーパーガウシ
アンビーム」)について一例を示すと図10のようにな
る。(A)図、(B)図ではいずれも「k=4」とし、
左側に単一ビームの強度分布を示し、右側に強度合成に
ついて示している(破線が各ビームの強度分布を示し、
実線が全強度和を示す。)。尚、縦軸、横軸の設定につ
いては、図9の場合と同様である。
【0110】(A)図は、各ビームの中心間隔がガウシ
アンビーム半径の1.3倍に設定された場合を示し、
(B)図は、各ビームの中心間隔がガウシアンビーム半
径の1.8倍に設定された場合を示しており、後者の方
が、均一度が高いことが分かる。つまり、ビームプロフ
ァイルに応じて、ビーム半径に対するビーム中心間隔を
適切な範囲に設定する必要がある。
【0111】上記した例では、シリンドリカルレンズA
と、シリンドリカルレンズアレイBとを組み合わせたマ
イクロレンズアレイについて説明したが、本発明の適用
範囲がこれに限定されるものではなく、様々なレンズア
レイへの適用が可能である。例えば、屈折型レンズ(シ
リンドリカルレンズとの組み合わせを含む。)、屈折率
分布型レンズ、回折型レンズ、あるいはこれらの組み合
わせ等、各種各様のレンズにおいて偏心を与えてアレイ
化したレンズを用いることができる。
【0112】図11は回折型レンズとして作成されたレ
ンズアレイの一例1Bを示したものであり、5つの各レ
ンズエレメント2Bを横一列に配置させた構成となって
いる(各同心円がステップの境界線を示している)。
【0113】図中の「×」印が各レンズエレメント2B
の曲率中心位置をそれぞれ示しており、真中に位置する
レンズエレメントを除いて所定の偏心量がそれぞれに付
与されている。つまり、図に破線で示すように、各エレ
メントの中心を通って左右方向に延びる線と、各エレメ
ントについて、それらの中心を通ってそれぞれ上下方向
に延びる線との交点がエレメントの中心位置を示してお
り、当該位置からずれた位置に曲率中心が位置されてい
る。尚、本例では、中央に位置するエレメントに関して
対称的に偏心量が付与されており、図の右方を正方向と
定義すると、当該中央のエレメントの左側に位置するエ
レメントには正の偏心量が与えられ、中央のエレメント
の右側に位置するエレメントには負の偏心量が与えられ
ている(つまり、中央を除く各エレメントについては、
中央のエレメントに近づく向きに偏心している。)。
【0114】また、図12に示すように、偏心したレン
ズアレイのもつ機能と同様の機能を、偏心していないレ
ンズアレイと当該レンズアレイに対して組み合わされる
他の光学素子とにより実現することが可能である。つま
り、上記の説明では、1つのレンズアレイを前提とし
て、これに形成されたレンズエレメントに対して偏心量
を付与した形態をとり挙げたが、このようなレンズアレ
イと同様の光学的作用をもつレンズ系に関して、複数の
光学素子を使って設計することも可能である。
【0115】図12に示す構成例9では、偏心していな
いレンズアレイcと、屈折又は回折を利用した光学素子
10(プリズムアレイ、グレーティングアレイ)とを組
み合わせている。即ち、レンズアレイcについては、そ
のレンズエレメントeの曲率中心が当該レンズエレメン
トの中心軸に関して偏心していないが、各レンズエレメ
ントe、e、…に対する光学素子10の個々のエレメン
ト11、12を付設することによって、レンズアレイを
構成する各レンズエレメントについてその曲率中心をレ
ンズエレメントの中心軸に関して偏心させたのと等価な
光学的作用をもつように構成することができる。
【0116】尚、本例では、レンズアレイcのうち中央
に位置するレンズエレメントに対しては偏心を与えるこ
とがないように、光学素子10のエレメント11が平行
平板とされている。そして、その両脇にそれぞれ位置さ
れたエレメント12、12については出射側の面が傾斜
されていて(ステップ面)、それらのもつ光学作用によ
って、あたかもエレメントに偏心が与えられているかの
ように光線が制御されることが分かる。また、本例でも
図において太さの異なる3つの矢印で示すように、レン
ズアレイ及び光学素子を透過した並列化光源からの光
を、結像レンズ3(又はレンズ群)によって結像するこ
とで当該並列化光源の像が空間的にずらした上で重ね合
わされることになる(合成像面での光軸方向における、
各矢印の位置ずれは見易さを考慮して故意に与えたもの
である。)。
【0117】尚、製造やコスト面では、このような光学
素子10を用いることなく前記のように偏心したレンズ
アレイとして一体に作成する方が有利であること、ま
た、光学素子としてプリズムアレイを用いる場合のエレ
メント間のギャップや、グレーティングアレイを用いる
場合の回折効率等を考えると、実用上は偏心したレンズ
アレイの使用が好ましいと考えられる。但し、既存の光
学素子を使用できる場合には、レンズアレイcに組み合
わせるだけで済むといった利点がある。
【0118】上記の説明では、光源として半導体レーザ
ーアレイを想定したが、その他の並列化光源を用いるこ
とが可能である。例えば、複数のファイバーレーザーの
端面を、シリコン基板上で異方性エッチングにより作成
したV溝アレイに並べた構成を有するもの、あるいは、
その波長変換を利用したもの等が一例として挙げられ
る。また、ファイバーバンドルを用いた形態等でも構わ
ない。
【0119】そして、高輝度化のためには、2台以上の
レーザーを用いることが考えられるが、その場合には、
偏光ビームスプリッター(PBS)による偏光合波や、
ミラーによる合波等を用いて強度分布変換系以前におい
てビームを合波すれば良い。そして、レーザーの並列化
に際しては、例えば、図7の紙面に対して垂直な方向に
複数の光線を並列に配置させて、最後のシリンドリカル
レンズでGLVに集光しても良い。これらの合波手段に
ついては適宜に組み合わせて用いることができる。
【0120】この他、複屈折を利用してビームを直交す
る2偏光に分割して合成することによって、全体的な強
度分布を均一化する方法との組み合わせが可能である。
但し、ブロードエリアのLD(レーザーダイオード)か
らの光線については完全な平行光にすることができない
ので、この影響について十分注意して、実用上球面収差
に問題が起きない程度の厚みをもった複屈折結晶をビー
ムエキスパンダーの前後に挿入すれば良い。
【0121】また、上記の説明では、一次元空間変調器
を用いることを想定して、線上での均一な照明を行う場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、図13に
示すように上記レンズアレイを二次元配置に拡張した構
成への適用が可能である。
【0122】図13の左側の四角形枠内に示した二次元
レンズアレイは、4×4個の偏心していないレンズアレ
イ13について概念的に示したものであり、破線で示す
「×」印が各レンズエレメント14の曲率中心位置を示
しており、光源の発光点に対応する位置(エレメント中
心)に一致している。よって、投影合波面上での各像に
ついては、下方に矩形15で示すようにそれらの全像が
理想的には一致する。
【0123】これに対して、図13の右側の四角形枠内
に示した二次元レンズアレイは、4×4個の偏心したレ
ンズアレイ16について概念的に示したものであり、破
線で示す「×」印が各レンズエレメント17に対応する
光源の発光点を示し、実線で示す「×」印が各レンズエ
レメントの曲率中心位置を示している。図では分かり易
いように各レンズエレメント17についての偏心状態を
故意に誇張して示しているが、各エレメント17の中心
とその曲率中心との間にずれが与えられている。よっ
て、投影合波面上での全像18については、基準となる
矩形19(偏心量がゼロの場合にできる像に相当す
る。)を対して、多数の矩形20、20、…で示すよう
に、空間的に少しずつずらされて重ね合わされることに
なる。
【0124】このように二次元配置についても個々のエ
レメントに対して偏心量を付与することで適用範囲を拡
張することが容易である。そして、このような構成のた
めの光源としては、二次元ファイバーアレイやスタック
LDアレイバー等の並列化光源、発光ダイオード(LE
D)やVCSEL等の各種の二次元面発光光源が挙げら
れる。
【0125】尚、二次元レンズアレイを構成する個々の
エレメントに対して独立に偏心量(符号も含める。)を
付与する場合の実施形態に関しては、上記と同様に当該
偏心量を一定の規則に従って付与する形態と、乱数等を
用いて不規則に付与する形態が挙げられる。また、偏心
量について幾つかの決められた値を用意して、その中か
ら選択した値を用いるようにした形態と、偏心量につい
て連続量として取り扱うようにした形態が挙げられる。
いずれにしても、各エレメントの偏心量を「a ij」(添
え字i、jは自然数変数である。)と記すとき、偏り傾
向をなくすためには、その平均値(AV=Σaij/(N
・M)。但し、「Σ」は変数iについて1乃至Nまで、
変数jについて1乃至Mまでの和を示す。)がゼロ又は
その近傍値となるように規定することが好ましい。ま
た、偏心の向きについては、これを配列方向(行方向や
列方向)に沿う向きに合わせるようにした形態と、配列
方向とは無関係な向きにそれぞれ設定する形態とが挙げ
られるが、製造や設計等の観点からは前者の方法が好ま
しい。
【0126】そして、図12で説明したように、偏心し
ていないレンズアレイに対してプリズムアレイやグレー
ティングアレイ等の光学素子を組み合わせた構成を用い
て、偏心したレンズアレイと等価な光学的作用が得られ
るようにすることも可能である。
【0127】図14はGLVを用いた画像表示装置への
適用例21について構成の概略を示したものである。
【0128】レーザー光源22(LDアレイバー)から
の光は、上記に説明した強度分布変換系23(図には単
レンズで代表的に示してはいるが、図7や図12で説明
した光学系である。)を介して均一化された上で空間変
調器24(例えば、GLV)に照射される。当該空間変
調器による回折光は、レンズ25、シュリーレンフィル
ター26、レンズ27を経た後、投影レンズ系28を透
過してガルバノミラー29に達し、さらにはスクリーン
30へと到達する。尚、GLVやガルバノミラー等の駆
動制御手段については図示及び説明を省略する。
【0129】しかして、上記に説明した構成によれば、
スペックルノイズや干渉ノイズが十分に抑圧された均一
な照明を、半導体レーザーアレイを用いてコンパクトに
実現することができるとともに、構成が比較的簡単であ
るために、装置の小型化やコスト低減に好適である。そ
して、上記した照明装置を画像表示装置に適用すること
で、色再現性に優れた高品位画像の表示が可能なレーザ
ーディスプレイ等を実現できる。
【0130】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、請求項1や請求項9に係る発明によれば、個々のレ
ンズエレメントに偏心を与えたレンズアレイを用いるこ
とによって、均一性に優れた照明光を得ることができ、
高効率化やスペックルの低減等が可能になる。そして、
比較的簡単な構成で済むため、小型化及び低コスト化に
適している。
【0131】請求項2や請求項10に係る発明によれ
ば、偏心していないレンズアレイに対して屈折又は回折
を利用した光学素子を組み合わせることによって、偏心
したレンズアレイを用いるのと等価な光学的作用を得る
ことができ、光学設計の幅を拡げることができる。
【0132】請求項3に係る発明によれば、偏心量の平
均値がゼロ又はこれに近づくように規定することで、偏
心量の分布に著しい偏りが生じないようにすることがで
きる。
【0133】請求項4や請求項5に係る発明によれば、
各種形態のレンズアレイを用いることができるので、設
計や作法上の自由度を高めることが可能になる。
【0134】請求項6に係る発明によれば、一次元照明
への適用において構成が簡単化され、また、各レンズエ
レメントに対する偏心量の符号が当該エレメントの配列
方向における偏心の向きにそれぞれ対応するので、レン
ズアレイについて製造上の困難性を引き起こす虞れがな
い。
【0135】請求項7に係る発明によれば、並列化光源
の発光領域幅に対して半分の値に相当する偏心量の格差
を与えて各発光領域幅からの光を効率良く重ね合わせる
ことで、光利用効率を高めることができる。
【0136】請求項8に係る発明によれば、二次元照明
への拡張的適用が容易であり、均一な面照射を行う用途
に好適である。
【0137】請求項11や請求項12に係る発明によれ
ば、GLVを用いた画像表示装置への適用において、高
輝度化やコントラスト及び画質の向上を実現することが
できるので、高品位化に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2とともに、ガウシアンビームを重ね合わせ
ることで得られる強度分布についての説明図であり、本
図は、ビーム半径に対して、2倍、1.5倍、1.4
倍、1.3倍、1倍のビーム中心間隔をもつ場合につい
て示す。
【図2】ビーム半径に対して、2倍から1倍まで0.2
刻みでビーム中心間隔を変えていった場合について示す
図である。
【図3】偏心なしのレンズアレイと、偏心を与えられた
レンズアレイとを対比的に示す説明図である。
【図4】図5とともに本発明に係る原理説明のための図
であり、本図は偏心していないレンズアレイを用いた光
学系の説明図である。
【図5】偏心したレンズアレイを用いた光学系の説明図
である。
【図6】偏心していないレンズアレイを用いた照明装置
の構成例を示す図である。
【図7】偏心したレンズアレイを用いた照明装置の構成
例を示す図である。
【図8】5つにグループに区分けしたマイクロレンズア
レイの説明図である。
【図9】マイクロレンズアレイを用いた場合の強度分布
例を示すグラフ図である。
【図10】ガウシアンビーム以外の強度分布の重ね合わ
せについて説明するための図である。
【図11】回折型レンズとして作成されたレンズアレイ
の一例を示す図である。
【図12】偏心のないレンズアレイに対して光学素子を
組み合わせた構成例について説明するための図である。
【図13】二次元配列への適用について説明するための
図である。
【図14】画像表示装置の構成例を概略的に示す図であ
る。
【図15】図16とともにシュリーレンフィルター光学
系について説明するための図であり、本図は光学系を概
略的に示す斜視図である。
【図16】光学系の要部を示す説明図である。
【図17】ビーム走査による均一化法について説明する
ための図である。
【図18】偏光による強度分割法について説明するため
の図である。
【図19】多重反射による強度分割法について説明する
ための図である。
【符号の説明】
1、1A、1B、13、16…レンズアレイ、2、2
A、2B、14、17…レンズエレメント、3…レン
ズ、7…グレーティングライトバルブ、8、9…照明装
置、10…光学素子、21…画像表示装置、24…空間
変調器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 21/14 H04N 5/74 A H04N 5/74 G02B 27/00 V

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光線を出射する並列化光源と、複
    数のレンズエレメントが一体として形成されたレンズア
    レイとを備え、当該レンズアレイを並列化光源に対する
    コリメートレンズとして用いるとともに、並列化光源か
    らの複数の光線を用いて均一化された強度分布が得られ
    るように構成された、レンズアレイを用いた照明装置に
    おいて、 上記レンズアレイを構成する各レンズエレメントについ
    て、その曲率中心をレンズエレメントの中心軸に関して
    偏心させるとともに、当該レンズアレイを透過した並列
    化光源からの光を、レンズ又はレンズ群によって結像す
    ることで当該並列化光源の像を空間的にずらした上で重
    ね合わせるようにしたことを特徴とするレンズアレイを
    用いた照明装置。
  2. 【請求項2】 複数の光線を出射する並列化光源と、複
    数のレンズエレメントが一体として形成されたレンズア
    レイとを備え、当該レンズアレイを並列化光源に対する
    コリメートレンズとして用いるとともに、並列化光源か
    らの複数の光線を用いて均一化された強度分布が得られ
    るように構成された、レンズアレイを用いた照明装置に
    おいて、 上記レンズアレイを構成する各レンズエレメントについ
    てその曲率中心をレンズエレメントの中心軸に関して偏
    心させたのと等価な光学的作用をもつように、屈折又は
    回折による光学素子を、レンズエレメントの曲率中心が
    当該レンズエレメントの中心軸に関して偏心していない
    レンズアレイに対して組み合わせた構成を有しているこ
    と、 そして、上記レンズアレイを透過した並列化光源からの
    光を、レンズ又はレンズ群によって結像することで当該
    並列化光源の像を空間的にずらした上で重ね合わせるよ
    うにしたことを特徴とするレンズアレイを用いた照明装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載したレンズアレイを用い
    た照明装置において、レンズエレメントの中心軸に関し
    て付与された偏心量について、その平均値がゼロ又はゼ
    ロ近傍の値に設定されていることを特徴とするレンズア
    レイを用いた照明装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載したレンズアレイを用い
    た照明装置において、 レンズアレイとして、屈折型レンズ又は屈折率分布型レ
    ンズ又は回折型レンズ、あるいはこれらの組み合わせを
    用いたことを特徴とするレンズアレイを用いた照明装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載したレンズアレイを用い
    た照明装置において、 レンズアレイとして、屈折型レンズ又は屈折率分布型レ
    ンズ又は回折型レンズ、あるいはこれらの組み合わせを
    用いたことを特徴とするレンズアレイを用いた照明装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載したレンズアレイを用い
    た照明装置において、 レンズアレイを構成するレンズエレメントが一次元の配
    列とされ、各レンズエレメントに対して付与された偏心
    の向きが、レンズエレメントの配列方向に沿っているこ
    とを特徴とするレンズアレイを用いた照明装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載したレンズアレイを用い
    た照明装置において、 各レンズエレメント又は隣接するレンズエレメント群に
    対してそれぞれ付与された偏心量の格差が、並列化光源
    の発光領域幅のほぼ半分に規定されていることを特徴と
    するレンズアレイを用いた照明装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載したレンズアレイを用い
    た照明装置において、 レンズアレイを構成する各レンズエレメントが二次元の
    配列とされ、かつ各レンズエレメントに対する偏心量が
    独立に付与されていることを特徴とするレンズアレイを
    用いた照明装置。
  9. 【請求項9】 複数の光線を出射する並列化光源と、複
    数のレンズエレメントが一体として形成されたレンズア
    レイとを備え、当該レンズアレイを並列化光源に対する
    コリメートレンズとして用いるとともに、並列化光源か
    らの複数の光線を用いて均一化された強度分布が得られ
    るように構成された照明装置と、これによって照明され
    る空間変調器を用いた画像表示装置において、 上記レンズアレイを構成する各レンズエレメントについ
    て、その曲率中心をレンズエレメントの中心軸に関して
    偏心させるとともに、当該レンズアレイを透過した並列
    化光源からの光を、レンズ又はレンズ群によって結像す
    ることで当該並列化光源の像を空間的にずらした上で重
    ね合わせるようにしたことを特徴とする画像表示装置。
  10. 【請求項10】 複数の光線を出射する並列化光源と、
    複数のレンズエレメントが一体として形成されたレンズ
    アレイとを備え、当該レンズアレイを並列化光源に対す
    るコリメートレンズとして用いるとともに、並列化光源
    からの複数の光線を用いて均一化された強度分布が得ら
    れるように構成された照明装置と、これによって照明さ
    れる空間変調器を用いた画像表示装置において、 上記レンズアレイを構成する各レンズエレメントについ
    てその曲率中心をレンズエレメントの中心軸に関して偏
    心させたのと等価な光学的作用をもつように、屈折又は
    回折による光学素子を、レンズエレメントの曲率中心が
    当該レンズエレメントの中心軸に関して偏心していない
    レンズアレイに対して組み合わせた構成を有しているこ
    と、 そして、上記レンズアレイを透過した並列化光源からの
    光を、レンズ又はレンズ群によって結像することで当該
    並列化光源の像を空間的にずらした上で重ね合わせるよ
    うにしたことを特徴とする画像表示装置。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の画像表示装置におい
    て、 空間変調器としてグレーティングライトバルブを用いた
    ことを特徴とする画像表示装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の画像表示装置にお
    いて、 空間変調器としてグレーティングライトバルブを用いた
    ことを特徴とする画像表示装置。
JP2001320464A 2001-10-18 2001-10-18 レンズアレイを用いた照明装置及び画像表示装置 Pending JP2003121777A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001320464A JP2003121777A (ja) 2001-10-18 2001-10-18 レンズアレイを用いた照明装置及び画像表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001320464A JP2003121777A (ja) 2001-10-18 2001-10-18 レンズアレイを用いた照明装置及び画像表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003121777A true JP2003121777A (ja) 2003-04-23

Family

ID=19137852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001320464A Pending JP2003121777A (ja) 2001-10-18 2001-10-18 レンズアレイを用いた照明装置及び画像表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003121777A (ja)

Cited By (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005010787A (ja) * 2003-06-18 2005-01-13 Hentze-Lissotschenko Patentverwaltungs Gmbh & Co Kg 光線形成装置
WO2005066688A1 (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Nippon Seiki Co.,Ltd. 照明装置
JP2005309187A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Mitsubishi Electric Corp 照明方法および表示装置
JP2005328042A (ja) * 2004-03-19 2005-11-24 Lumileds Lighting Us Llc 発光ダイオード用光学システム
WO2006084478A1 (de) * 2005-02-08 2006-08-17 Hentze-Lissotschenko Patentverwaltungs Gmbh & Co. Kg Vorrichtung zur homogenisierung von licht und verfahren zur herstellung der vorrichtung
JP2007219263A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Mitsubishi Electric Corp 照明方法およびその方法を用いた画像表示装置
CN102147562A (zh) * 2010-02-04 2011-08-10 索尼公司 光源、照明装置、显示装置、显示投影仪和投影显示装置
JP2012123948A (ja) * 2010-12-06 2012-06-28 Seiko Epson Corp 光源装置及びプロジェクター
JP2012203391A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Sony Corp 照明装置、投影型表示装置および直視型表示装置
JP2012215633A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Casio Comput Co Ltd 光源装置、及びプロジェクタ
CN102803930A (zh) * 2009-06-24 2012-11-28 皇家飞利浦电子股份有限公司 具有聚焦光学器件的光生物传感器
JP2013073080A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Casio Comput Co Ltd 光源装置、及び、プロジェクタ
JP2014123013A (ja) * 2012-12-21 2014-07-03 Casio Comput Co Ltd 光源装置、プロジェクタ
JP2015525135A (ja) * 2012-04-17 2015-09-03 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 照明装置
JP2015169710A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
JP2016127022A (ja) * 2014-12-25 2016-07-11 日亜化学工業株式会社 光源装置
JP2017009744A (ja) * 2015-06-19 2017-01-12 矢崎総業株式会社 レンズアレイ及び画像表示装置
JP2017054724A (ja) * 2015-09-10 2017-03-16 ウシオ電機株式会社 光源装置
TWI582339B (zh) * 2010-07-26 2017-05-11 半導體能源研究所股份有限公司 發光裝置及照明裝置
JP2018141872A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
US10268113B2 (en) 2017-01-23 2019-04-23 Seiko Epson Corporation Illumination device and projector having light shaping optical system including free-form surface
US10423056B2 (en) 2012-12-19 2019-09-24 Casio Computer Co., Ltd. Light source unit able to emit light which is less influenced by interference fringes
CN111916001A (zh) * 2019-05-07 2020-11-10 欧姆龙株式会社 显示切换装置与开关
WO2022195761A1 (ja) * 2021-03-17 2022-09-22 シャープNecディスプレイソリューションズ株式会社 光源装置およびプロジェクタ
WO2023181644A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 光源装置

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005010787A (ja) * 2003-06-18 2005-01-13 Hentze-Lissotschenko Patentverwaltungs Gmbh & Co Kg 光線形成装置
WO2005066688A1 (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Nippon Seiki Co.,Ltd. 照明装置
JP2005328042A (ja) * 2004-03-19 2005-11-24 Lumileds Lighting Us Llc 発光ダイオード用光学システム
JP2005309187A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Mitsubishi Electric Corp 照明方法および表示装置
WO2006084478A1 (de) * 2005-02-08 2006-08-17 Hentze-Lissotschenko Patentverwaltungs Gmbh & Co. Kg Vorrichtung zur homogenisierung von licht und verfahren zur herstellung der vorrichtung
JP2007219263A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Mitsubishi Electric Corp 照明方法およびその方法を用いた画像表示装置
CN102803930A (zh) * 2009-06-24 2012-11-28 皇家飞利浦电子股份有限公司 具有聚焦光学器件的光生物传感器
CN102803930B (zh) * 2009-06-24 2016-04-27 皇家飞利浦电子股份有限公司 具有聚焦光学器件的光生物传感器
CN102147562A (zh) * 2010-02-04 2011-08-10 索尼公司 光源、照明装置、显示装置、显示投影仪和投影显示装置
TWI582339B (zh) * 2010-07-26 2017-05-11 半導體能源研究所股份有限公司 發光裝置及照明裝置
TWI622728B (zh) * 2010-07-26 2018-05-01 半導體能源研究所股份有限公司 發光裝置及照明裝置
JP2012123948A (ja) * 2010-12-06 2012-06-28 Seiko Epson Corp 光源装置及びプロジェクター
JP2012203391A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Sony Corp 照明装置、投影型表示装置および直視型表示装置
JP2012215633A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Casio Comput Co Ltd 光源装置、及びプロジェクタ
JP2013073080A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Casio Comput Co Ltd 光源装置、及び、プロジェクタ
JP2015525135A (ja) * 2012-04-17 2015-09-03 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ 照明装置
US10423056B2 (en) 2012-12-19 2019-09-24 Casio Computer Co., Ltd. Light source unit able to emit light which is less influenced by interference fringes
JP2014123013A (ja) * 2012-12-21 2014-07-03 Casio Comput Co Ltd 光源装置、プロジェクタ
JP2015169710A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
JP2016127022A (ja) * 2014-12-25 2016-07-11 日亜化学工業株式会社 光源装置
JP2017009744A (ja) * 2015-06-19 2017-01-12 矢崎総業株式会社 レンズアレイ及び画像表示装置
JP2017054724A (ja) * 2015-09-10 2017-03-16 ウシオ電機株式会社 光源装置
US10268113B2 (en) 2017-01-23 2019-04-23 Seiko Epson Corporation Illumination device and projector having light shaping optical system including free-form surface
JP2018141872A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 セイコーエプソン株式会社 プロジェクター
CN111916001A (zh) * 2019-05-07 2020-11-10 欧姆龙株式会社 显示切换装置与开关
CN111916001B (zh) * 2019-05-07 2022-10-11 欧姆龙株式会社 显示切换装置与开关
WO2022195761A1 (ja) * 2021-03-17 2022-09-22 シャープNecディスプレイソリューションズ株式会社 光源装置およびプロジェクタ
WO2023181644A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 光源装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003121777A (ja) レンズアレイを用いた照明装置及び画像表示装置
KR100342110B1 (ko) 일차원 고속 격자 광-밸브 어레이가 내장된 디스플레이 장치
JP4158987B2 (ja) 2次元画像形成装置
KR100384570B1 (ko) 고해상도감색투사시스템
US7413311B2 (en) Speckle reduction in laser illuminated projection displays having a one-dimensional spatial light modulator
KR20200070256A (ko) 헤드업 디스플레이용 축방향 비대칭 이미지 소스
JP5732048B2 (ja) スペックル低減要素における小レンズの配置での投射
US20190086598A1 (en) Display for two-dimensional and/or three-dimensional images
US20110310356A1 (en) Image projector and an illuminating unit suitable for use in an image projector
JP2005070631A (ja) スクリーン及びプロジェクタ
KR20180133924A (ko) 확산판 및 투영식 프로젝터 장치
JP2009512883A (ja) レーザ・スペックルを低減する方法および装置
KR20040012971A (ko) 레이저 반점을 감소시키기 위한 방법, 장치 및 확산기
JP2002519714A (ja) 2次元像形成のための入射光ビーム調整方法及びその装置
US20080218699A1 (en) Display device having plurality of light sources and using diffractive light modulator, capable of reducing speckles
JP2003295112A (ja) 走査型画像表示光学系、走査型画像表示装置および画像表示システム
KR20010078318A (ko) 프로젝터
EP0444665B1 (en) A laser scanning apparatus
JP2004045684A (ja) 画像表示装置における照明光学装置及び画像表示装置
JP4717196B2 (ja) 画像観察装置および画像観察システム
JP3888121B2 (ja) 複数のビームを用いた照明装置及び画像表示装置
JP4129976B2 (ja) 投影観察装置
JP4846940B2 (ja) 画像表示装置
US20220082835A1 (en) Image display apparatus and head-mounted display
JP2004004256A (ja) 光走査装置及び2次元画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041013

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080122

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080522