JP2003120885A - 硬質塩化ビニル樹脂製接着用管継手および管接続構造 - Google Patents
硬質塩化ビニル樹脂製接着用管継手および管接続構造Info
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- JP2003120885A JP2003120885A JP2001314106A JP2001314106A JP2003120885A JP 2003120885 A JP2003120885 A JP 2003120885A JP 2001314106 A JP2001314106 A JP 2001314106A JP 2001314106 A JP2001314106 A JP 2001314106A JP 2003120885 A JP2003120885 A JP 2003120885A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】継手受口奥部の集中応力による破損のない硬質
塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有する接着用管継手
および管接続構造を提供する。 【解決手段】硬質塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有
する接着用管継手およびこの継手に硬質塩化ビニル樹脂
管が接着剤を塗布して挿入接着されてなる管接続構造で
あって、受口奥部に平行に近いテーパー部または平行部
が設けられ、この平行に近いテーパー部または平行部の
長さが硬質塩化ビニル樹脂管と接着剤で接着されて配管
ラインとして要求される接着強度を有する長さとなされ
ている。
塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有する接着用管継手
および管接続構造を提供する。 【解決手段】硬質塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有
する接着用管継手およびこの継手に硬質塩化ビニル樹脂
管が接着剤を塗布して挿入接着されてなる管接続構造で
あって、受口奥部に平行に近いテーパー部または平行部
が設けられ、この平行に近いテーパー部または平行部の
長さが硬質塩化ビニル樹脂管と接着剤で接着されて配管
ラインとして要求される接着強度を有する長さとなされ
ている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、硬質塩化ビニル
樹脂製のテーパー受口を有する接着用管継手および硬質
塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有する接着用管継手
の受口内面と硬質塩化ビニル樹脂管端部外面とに溶剤系
接着剤が塗布されて樹脂管端部が受口に挿入接着されて
なる管接続構造に関する。
樹脂製のテーパー受口を有する接着用管継手および硬質
塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有する接着用管継手
の受口内面と硬質塩化ビニル樹脂管端部外面とに溶剤系
接着剤が塗布されて樹脂管端部が受口に挿入接着されて
なる管接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】硬質塩化ビニル樹脂管は水道管や下水管
として使用されているが、その接続方法の一つとして、
硬質塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有する接着用管
継手を使用して、その受口内面と硬質塩化ビニル樹脂管
端部外面とに溶剤系接着剤を塗布し、樹脂管端部を受口
に挿入接着する方法があり、塩化ビニル管・継手協会な
どの業界では、TS工法(Taper sized solvent weldi
ng method )と言われ、業界では頻繁に活用されている
接続方法である。具体的には、硬質塩化ビニル樹脂管の
端部にテーパー受口が形成され、この受口と樹脂管の端
部とに溶剤系接着剤を塗布して樹脂管端部を受口に挿入
接着する方法やテーパー受口を有するソケット、エル
ボ、チーズ等の継手のテーパー受口内面と樹脂管端部外
面とに溶剤系接着剤を塗布して樹脂管端部を受口に挿入
接着する方法等がある。
として使用されているが、その接続方法の一つとして、
硬質塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有する接着用管
継手を使用して、その受口内面と硬質塩化ビニル樹脂管
端部外面とに溶剤系接着剤を塗布し、樹脂管端部を受口
に挿入接着する方法があり、塩化ビニル管・継手協会な
どの業界では、TS工法(Taper sized solvent weldi
ng method )と言われ、業界では頻繁に活用されている
接続方法である。具体的には、硬質塩化ビニル樹脂管の
端部にテーパー受口が形成され、この受口と樹脂管の端
部とに溶剤系接着剤を塗布して樹脂管端部を受口に挿入
接着する方法やテーパー受口を有するソケット、エル
ボ、チーズ等の継手のテーパー受口内面と樹脂管端部外
面とに溶剤系接着剤を塗布して樹脂管端部を受口に挿入
接着する方法等がある。
【0003】このテーパー受口形状は、外径寸法の許容
誤差範囲内の樹脂管であれば挿入接着が可能な形状に決
められており、テーパーも樹脂管の呼び径に対応して規
格で決められている。例えば、水道用硬質塩化ビニル管
継手の呼び径50mmの継手では、受口端部内径d1 が
60.80mmで、d1 の許容差が±0.30mm、テ
ーパー1/Tが1/37、受口の差込み長さLが63m
mと規定されている。また、呼び径50mmの水道用硬
質塩化ビニル管は、外径60.0mm、外径許容差±
0.5mmと規定されている。即ち、規定寸法内の水道
用硬質塩化ビニル管であれば、テーパー受口に挿入接着
できるように寸法が決められている。
誤差範囲内の樹脂管であれば挿入接着が可能な形状に決
められており、テーパーも樹脂管の呼び径に対応して規
格で決められている。例えば、水道用硬質塩化ビニル管
継手の呼び径50mmの継手では、受口端部内径d1 が
60.80mmで、d1 の許容差が±0.30mm、テ
ーパー1/Tが1/37、受口の差込み長さLが63m
mと規定されている。また、呼び径50mmの水道用硬
質塩化ビニル管は、外径60.0mm、外径許容差±
0.5mmと規定されている。即ち、規定寸法内の水道
用硬質塩化ビニル管であれば、テーパー受口に挿入接着
できるように寸法が決められている。
【0004】また、TS工法においては、受口内面と管
外面に溶剤系接着剤を塗布すると、接着剤は塩化ビニル
樹脂の溶剤であるため、塗布面が0.1mm程度溶解膨
潤し、この状態で受口に管を挿入すると膨潤層が流動し
て接着剤を塗布せずに差し込んだ点以上に挿入が可能と
なり、継手受口内面と管外面とが広い面積で接合して強
度を発現する。また、更に力を加えて押し込むと、塩化
ビニル樹脂の弾性によって管はしぼられ、継手受口は拡
げられて更に奥まで差し込むことができ、強固な接合が
可能となる。TS工法は塩化ビニル樹脂と溶剤系接着剤
の特性を巧みに利用した接合方法である。
外面に溶剤系接着剤を塗布すると、接着剤は塩化ビニル
樹脂の溶剤であるため、塗布面が0.1mm程度溶解膨
潤し、この状態で受口に管を挿入すると膨潤層が流動し
て接着剤を塗布せずに差し込んだ点以上に挿入が可能と
なり、継手受口内面と管外面とが広い面積で接合して強
度を発現する。また、更に力を加えて押し込むと、塩化
ビニル樹脂の弾性によって管はしぼられ、継手受口は拡
げられて更に奥まで差し込むことができ、強固な接合が
可能となる。TS工法は塩化ビニル樹脂と溶剤系接着剤
の特性を巧みに利用した接合方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
TS工法における接合では、継手受口には1/Tという
比較的大きな一定のテーパーが設けられているので、接
着剤を塗布して挿入し、受口および管の溶解膨潤層0.
1mmが流動しても、上記呼び径50mmの継手と管の
接合においては、受口の差込み長さ63mmに対して1
4.8mm程度しか接合面積は得られない。そこで、従
来は更に力を加えて押し込み、管と継手との弾性変形を
利用して接合強度を発現させているのが現状である。し
かし、管を継手受口に過剰な力を加えて押し込んで接合
した接合箇所では、曲げ応力が作用したり、加圧液体輸
送管路において脈動水圧が作用するなどの外力が作用す
ると、継手受口の奥部で破損する事故がしばしば発生し
た。破損の原因は、受口内面のテーパーが大きいため管
を継手受口に押し込むと、管先端部の狭い外周面で受口
奥部が押し拡げられるため、応力集中が生じることとな
り、曲げや脈動水圧などが作用すると、応力の集中して
いた部分が破損するものと考えられる。
TS工法における接合では、継手受口には1/Tという
比較的大きな一定のテーパーが設けられているので、接
着剤を塗布して挿入し、受口および管の溶解膨潤層0.
1mmが流動しても、上記呼び径50mmの継手と管の
接合においては、受口の差込み長さ63mmに対して1
4.8mm程度しか接合面積は得られない。そこで、従
来は更に力を加えて押し込み、管と継手との弾性変形を
利用して接合強度を発現させているのが現状である。し
かし、管を継手受口に過剰な力を加えて押し込んで接合
した接合箇所では、曲げ応力が作用したり、加圧液体輸
送管路において脈動水圧が作用するなどの外力が作用す
ると、継手受口の奥部で破損する事故がしばしば発生し
た。破損の原因は、受口内面のテーパーが大きいため管
を継手受口に押し込むと、管先端部の狭い外周面で受口
奥部が押し拡げられるため、応力集中が生じることとな
り、曲げや脈動水圧などが作用すると、応力の集中して
いた部分が破損するものと考えられる。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述のTS
工法における欠点を解消して、継手受口奥部の破損のな
い硬質塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有する接着用
管継手および管接続構造を提供するものである。
工法における欠点を解消して、継手受口奥部の破損のな
い硬質塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有する接着用
管継手および管接続構造を提供するものである。
【0007】請求項1記載の硬質塩化ビニル樹脂製接着
用管継手は、硬質塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有
する接着用管継手であって、受口奥部に平行に近いテー
パー部または平行部が設けられ、この平行に近いテーパ
ー部または平行部の長さが硬質塩化ビニル樹脂管と溶剤
系接着剤で接着されて配管ラインとして要求される接着
強度を有する長さとなされていることを特徴とする。ま
た、請求項2記載の硬質塩化ビニル樹脂製接着用管継手
は、請求項1記載の管継手において、平行に近いテーパ
ー部または平行部の長さが受口の最奥部に設けられ、そ
の長さが受口に挿入接着される硬質塩化ビニル樹脂管の
肉厚の少なくとも2.5倍となされているものである。
用管継手は、硬質塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有
する接着用管継手であって、受口奥部に平行に近いテー
パー部または平行部が設けられ、この平行に近いテーパ
ー部または平行部の長さが硬質塩化ビニル樹脂管と溶剤
系接着剤で接着されて配管ラインとして要求される接着
強度を有する長さとなされていることを特徴とする。ま
た、請求項2記載の硬質塩化ビニル樹脂製接着用管継手
は、請求項1記載の管継手において、平行に近いテーパ
ー部または平行部の長さが受口の最奥部に設けられ、そ
の長さが受口に挿入接着される硬質塩化ビニル樹脂管の
肉厚の少なくとも2.5倍となされているものである。
【0008】また、請求項3記載の管接続構造は、硬質
塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有する接着用管継手
の受口内面と硬質塩化ビニル樹脂管端部外面とに溶剤系
接着剤が塗布されて樹脂管端部が受口に挿入接着されて
なる管接続構造であって、受口奥部に平行に近いテーパ
ー部または平行部が設けられ、この平行に近いテーパー
部または平行部に樹脂管が挿入接着されてなることを特
徴とする。また、請求項4記載の管接続構造は、請求項
3記載の管接続構造において、平行に近いテーパー部ま
たは平行部が受口の最奥部に設けられ、その長さが受口
に挿入接着される硬質塩化ビニル樹脂管の肉厚の少なく
とも2.5倍となされているものである。
塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を有する接着用管継手
の受口内面と硬質塩化ビニル樹脂管端部外面とに溶剤系
接着剤が塗布されて樹脂管端部が受口に挿入接着されて
なる管接続構造であって、受口奥部に平行に近いテーパ
ー部または平行部が設けられ、この平行に近いテーパー
部または平行部に樹脂管が挿入接着されてなることを特
徴とする。また、請求項4記載の管接続構造は、請求項
3記載の管接続構造において、平行に近いテーパー部ま
たは平行部が受口の最奥部に設けられ、その長さが受口
に挿入接着される硬質塩化ビニル樹脂管の肉厚の少なく
とも2.5倍となされているものである。
【0009】この発明の硬質塩化ビニル樹脂製接着用管
継手および管接続構造は、硬質塩化ビニル樹脂製のテー
パー受口を有する接着用管継手の受口奥部に平行に近い
テーパー部または平行部が設けられ、この平行に近いテ
ーパー部または平行部の長さが硬質塩化ビニル樹脂管と
接着剤で接着されて配管ラインとして要求される接着強
度を有する長さとなされているので、挿入された管は受
口奥部の平行に近いテーパー部または平行部に差し込ま
れ、その面全体で接着接合されることになる。このと
き、差し込まれる管が受口奥部でしぼられ、その反力と
して受口奥部に発生する応力は平行な広い面積で受ける
こととなるため、大きな集中応力は生じない。したがっ
て、接続部に曲げ応力がかかっても、脈動水圧がかかっ
ても破損することがないものとなる。
継手および管接続構造は、硬質塩化ビニル樹脂製のテー
パー受口を有する接着用管継手の受口奥部に平行に近い
テーパー部または平行部が設けられ、この平行に近いテ
ーパー部または平行部の長さが硬質塩化ビニル樹脂管と
接着剤で接着されて配管ラインとして要求される接着強
度を有する長さとなされているので、挿入された管は受
口奥部の平行に近いテーパー部または平行部に差し込ま
れ、その面全体で接着接合されることになる。このと
き、差し込まれる管が受口奥部でしぼられ、その反力と
して受口奥部に発生する応力は平行な広い面積で受ける
こととなるため、大きな集中応力は生じない。したがっ
て、接続部に曲げ応力がかかっても、脈動水圧がかかっ
ても破損することがないものとなる。
【0010】特に、平行に近いテーパー部または平行部
の長さが受口の最奥部に設けられ、その長さが受口に挿
入接着される硬質塩化ビニル樹脂管の肉厚の少なくとも
2.5倍となされているものにおいては、管が継手受口
の奥部まで挿入されて接着接合するので、接続部内面に
段差の生じない強固な接合が可能である。
の長さが受口の最奥部に設けられ、その長さが受口に挿
入接着される硬質塩化ビニル樹脂管の肉厚の少なくとも
2.5倍となされているものにおいては、管が継手受口
の奥部まで挿入されて接着接合するので、接続部内面に
段差の生じない強固な接合が可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を実施例に
基づき図面を参照して説明する。図1はこの発明の硬質
塩化ビニル樹脂製接着用管継手および管接続構造を示す
断面図で、(イ)は継手受口部分の一例を示す一部省略
の断面図、(ロ)は管接続構造の一例を示す一部省略の
断面図である。
基づき図面を参照して説明する。図1はこの発明の硬質
塩化ビニル樹脂製接着用管継手および管接続構造を示す
断面図で、(イ)は継手受口部分の一例を示す一部省略
の断面図、(ロ)は管接続構造の一例を示す一部省略の
断面図である。
【0012】図で、1は継手受口、2は樹脂管である。
この継手受口1の内面には、通常のテーパー部11と平
行に近いテーパー部または平行部12とが設けられてお
り、樹脂管2を継手受口1内へ挿入するとテーパー部1
1に突き当たる。平行に近いテーパー部または平行部1
2の管軸方向の長さは、硬質塩化ビニル樹脂管2外面と
継手受口1内面とに溶剤系接着剤を塗布して管2を受口
1に差し込み挿入したとき、配管ラインとして要求され
る接着強度を有する長さとなされている。種々テストし
た結果では、この長さは最小で、受口1に挿入接着され
る硬質塩化ビニル樹脂管1の肉厚の2.5倍であれば配
管ラインとして十分な接続強度を有するものであるとの
データが得られた。
この継手受口1の内面には、通常のテーパー部11と平
行に近いテーパー部または平行部12とが設けられてお
り、樹脂管2を継手受口1内へ挿入するとテーパー部1
1に突き当たる。平行に近いテーパー部または平行部1
2の管軸方向の長さは、硬質塩化ビニル樹脂管2外面と
継手受口1内面とに溶剤系接着剤を塗布して管2を受口
1に差し込み挿入したとき、配管ラインとして要求され
る接着強度を有する長さとなされている。種々テストし
た結果では、この長さは最小で、受口1に挿入接着され
る硬質塩化ビニル樹脂管1の肉厚の2.5倍であれば配
管ラインとして十分な接続強度を有するものであるとの
データが得られた。
【0013】しかし、この長さが長くなると、管1を受
口2に挿入するときの押し込み抵抗が大きくなり、小口
径管の押し込みでも挿入機器が必要となり、接続作業が
煩雑となる。特に、管1の外径寸法が許容差の範囲内で
大きい管においては、管1の受口2への挿入抵抗が大き
くなる。十分な接合強度があれば、平行に近いテーパー
部または平行部12の管軸方向の長さは、長くする必要
がないが、逆に、管1の外径寸法が許容差の範囲内で小
さい管においては、管2と受口1との圧着力が弱く、接
合強度も弱くなるので、この長さを長くすることが必要
となる。発明者の実験結果では、管2の許容差内で最も
外径が小さいものでも、平行に近いテーパー部または平
行部12の長さは受口1の長さの1/2もあれば十分な
接合強度が得られることが分かった。即ち、受口2の最
部側に、最奥部の受口内径と略同寸法の平行に近いテー
パー部または平行部12が、受口長さの1/2に渡って
設けられ、受口端部側にテーパー部11が設けられたも
のであればよい。
口2に挿入するときの押し込み抵抗が大きくなり、小口
径管の押し込みでも挿入機器が必要となり、接続作業が
煩雑となる。特に、管1の外径寸法が許容差の範囲内で
大きい管においては、管1の受口2への挿入抵抗が大き
くなる。十分な接合強度があれば、平行に近いテーパー
部または平行部12の管軸方向の長さは、長くする必要
がないが、逆に、管1の外径寸法が許容差の範囲内で小
さい管においては、管2と受口1との圧着力が弱く、接
合強度も弱くなるので、この長さを長くすることが必要
となる。発明者の実験結果では、管2の許容差内で最も
外径が小さいものでも、平行に近いテーパー部または平
行部12の長さは受口1の長さの1/2もあれば十分な
接合強度が得られることが分かった。即ち、受口2の最
部側に、最奥部の受口内径と略同寸法の平行に近いテー
パー部または平行部12が、受口長さの1/2に渡って
設けられ、受口端部側にテーパー部11が設けられたも
のであればよい。
【0014】平行に近いテーパー部とは、規格で規定さ
れているテーパーの1/2以下のテーパーであればよ
い。1/2より大きなテーパーであると、管1の押し込
みにより受口奥部に集中応力が発生して破損の原因とな
ると共に、管1を押し込んだ後、押し込み力を保持して
おかないと管1が受口2から抜け出してしまうため、施
工に手間を要するからである。
れているテーパーの1/2以下のテーパーであればよ
い。1/2より大きなテーパーであると、管1の押し込
みにより受口奥部に集中応力が発生して破損の原因とな
ると共に、管1を押し込んだ後、押し込み力を保持して
おかないと管1が受口2から抜け出してしまうため、施
工に手間を要するからである。
【0015】
【発明の効果】この発明の硬質塩化ビニル樹脂製接着用
管継手および管接続構造は、硬質塩化ビニル樹脂製のテ
ーパー受口を有する接着用管継手の受口奥部に平行に近
いテーパー部または平行部が設けられ、この平行に近い
テーパー部または平行部の長さが硬質塩化ビニル樹脂管
と接着剤で接着されて配管ラインとして要求される接着
強度を有する長さとなされているので、挿入された管は
受口奥部の平行に近いテーパー部または平行部に差し込
まれ、その面全体で接着接合されることになる。このと
き、差し込まれる管が受口奥部でしぼられ、その反力と
して受口奥部に発生する応力は平行な広い面積で受ける
こととなるため、大きな集中応力は生じない。したがっ
て、接続部に曲げ応力がかかっても、脈動水圧がかかっ
ても破損することがないものとなる。
管継手および管接続構造は、硬質塩化ビニル樹脂製のテ
ーパー受口を有する接着用管継手の受口奥部に平行に近
いテーパー部または平行部が設けられ、この平行に近い
テーパー部または平行部の長さが硬質塩化ビニル樹脂管
と接着剤で接着されて配管ラインとして要求される接着
強度を有する長さとなされているので、挿入された管は
受口奥部の平行に近いテーパー部または平行部に差し込
まれ、その面全体で接着接合されることになる。このと
き、差し込まれる管が受口奥部でしぼられ、その反力と
して受口奥部に発生する応力は平行な広い面積で受ける
こととなるため、大きな集中応力は生じない。したがっ
て、接続部に曲げ応力がかかっても、脈動水圧がかかっ
ても破損することがないものとなる。
【0016】特に、平行に近いテーパー部または平行部
の長さが受口の最奥部に設けられ、その長さが受口に挿
入接着される硬質塩化ビニル樹脂管の肉厚の少なくとも
2.5倍となされているものにおいては、管が継手受口
の奥部まで挿入されて接着接合するので、接続部内面に
段差の生じない強固な接合が可能である。
の長さが受口の最奥部に設けられ、その長さが受口に挿
入接着される硬質塩化ビニル樹脂管の肉厚の少なくとも
2.5倍となされているものにおいては、管が継手受口
の奥部まで挿入されて接着接合するので、接続部内面に
段差の生じない強固な接合が可能である。
【0017】
【図1】 この発明の硬質塩化ビニル樹脂製接着用管継
手および管接続構造を示す断面図で、(イ)は継手受口
部分の一例を示す一部省略の断面図、(ロ)は管接続構
造の一例を示す一部省略の断面図である。
手および管接続構造を示す断面図で、(イ)は継手受口
部分の一例を示す一部省略の断面図、(ロ)は管接続構
造の一例を示す一部省略の断面図である。
1 継手受口
11 通常のテーパー部
12 平行に近いテーパー部または平行部
2 樹脂管
Claims (4)
- 【請求項1】 硬質塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を
有する接着用管継手であって、受口奥部に平行に近いテ
ーパー部または平行部が設けられ、この平行に近いテー
パー部または平行部の長さが硬質塩化ビニル樹脂管と溶
剤系接着剤で接着されて配管ラインとして要求される接
着強度を有する長さとなされていることを特徴とする硬
質塩化ビニル樹脂製接着用管継手。 - 【請求項2】 平行に近いテーパー部または平行部の長
さが受口の最奥部に設けられ、その長さが受口に挿入接
着される硬質塩化ビニル樹脂管の肉厚の少なくとも2.
5倍となされている請求項1記載の硬質塩化ビニル樹脂
製接着用管継手。 - 【請求項3】 硬質塩化ビニル樹脂製のテーパー受口を
有する接着用管継手の受口内面と硬質塩化ビニル樹脂管
端部外面とに溶剤系接着剤が塗布されて樹脂管端部が受
口に挿入接着されてなる管接続構造であって、受口奥部
に平行に近いテーパー部または平行部が設けられ、この
平行に近いテーパー部または平行部に樹脂管が挿入接着
されてなることを特徴とする管接続構造。 - 【請求項4】 平行に近いテーパー部または平行部の長
さが受口の最奥部に設けられ、その長さが受口に挿入接
着される硬質塩化ビニル樹脂管の肉厚の少なくとも2.
5倍となされている請求項3記載の管接続構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001314106A JP2003120885A (ja) | 2001-10-11 | 2001-10-11 | 硬質塩化ビニル樹脂製接着用管継手および管接続構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001314106A JP2003120885A (ja) | 2001-10-11 | 2001-10-11 | 硬質塩化ビニル樹脂製接着用管継手および管接続構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003120885A true JP2003120885A (ja) | 2003-04-23 |
Family
ID=19132470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001314106A Pending JP2003120885A (ja) | 2001-10-11 | 2001-10-11 | 硬質塩化ビニル樹脂製接着用管継手および管接続構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003120885A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016133199A1 (ja) * | 2015-02-20 | 2016-08-25 | セメダイン株式会社 | 粘性液体吐出装置に用いられる接合構造、及びそれを用いた粘性液体吐出装置 |
GB2590081A (en) * | 2019-12-04 | 2021-06-23 | Polypipe Plc | Pipe connector |
-
2001
- 2001-10-11 JP JP2001314106A patent/JP2003120885A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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