JP2003120345A - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

内燃機関の吸気装置

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JP2003120345A
JP2003120345A JP2001320080A JP2001320080A JP2003120345A JP 2003120345 A JP2003120345 A JP 2003120345A JP 2001320080 A JP2001320080 A JP 2001320080A JP 2001320080 A JP2001320080 A JP 2001320080A JP 2003120345 A JP2003120345 A JP 2003120345A
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valve
intake
exhaust
cam
rocker arm
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JP2001320080A
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Takanobu Sugiyama
孝伸 杉山
Shinichi Takemura
信一 竹村
Tsuneyasu Nohara
常靖 野原
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプ損失低減と同時に、低負荷時における
大気圧以下無効仕事を減少させ、一層の燃費低減を図
る。 【解決手段】 吸気弁側には、リフト・作動角を連続的
に可変制御可能なリフト・作動角可変機構と、その位相
を遅進させる位相可変機構と、が設けられており、両者
によるバルブリフト特性の連続的な可変制御によって、
スロットル弁に依存せずに、吸入空気量が制御される。
低負荷時には、吸気弁の作動角は小さく、吸気行程の早
期に閉じる。排気弁は、通常の第1開弁期間のほかに、
吸気行程中でかつ吸気弁閉弁後に開弁する第2開弁期間
を有する。吸気行程中に筒内に排気が導入されるため、
大気圧以下無効仕事が減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可変動弁機構を
備え、少なくとも低負荷時に、吸気弁のバルブリフト特
性の可変制御によって吸入空気量を制御するようにした
内燃機関の吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガソリン機関においては、一般に吸気通
路中に設けたスロットル弁の開度制御によって吸気量を
制御しているが、良く知られているように、この種の方
式では、特にスロットル弁開度の小さな低負荷時におけ
るポンピングロスが大きい、という問題がある。これに
対し、吸気弁の開閉時期やリフト量を変化させること
で、スロットル弁に依存せずに吸気量を制御しようとす
る試みが以前からなされており、この技術を利用して、
ディーゼル機関と同様に吸気系にスロットル弁を具備し
ないいわゆるスロットルレスの構成を実現することが提
案されている。
【0003】例えば、特開平7−247815号公報に
は、吸気弁の作動角の切換機構と該作動角の中心角位相
を変化させる位相可変機構とを組み合わせ、低中負荷領
域において、作動角を小さくするとともに位相を進角側
として、ポンプ損失低減を図った発明が開示されてい
る。
【0004】図8は、このような吸気装置を用いた場合
の低負荷時におけるP−V線図を示したものであり、
(A)の網掛け部分がポンプ損失分であり、(B)の網
掛け部分が有効囲み仕事分であって、(B)の領域から
(A)の領域を差し引いたものが、図示仕事分となる。
ここで、スロットル弁に依存して吸入空気量を抑制する
構成では、吸気行程における負圧が大きくなり、(A)
に斜線を施して示す破線で囲まれた領域がポンプ損失と
なる。これに対し、吸気弁のバルブリフト特性によって
吸入空気量を抑制する構成とすれば、図示するように、
ポンプ損失を小さくすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8の
(C)に示すように、低負荷時には、シリンダ内が負圧
になることによるもう1つの損失(以下、これを大気圧
以下無効仕事と呼ぶ)が存在し、この大気圧以下無効仕
事は、バルブリフト特性によって吸入空気量を調整する
いわゆるスロットルレスの構成を採用しても、減少させ
ることはできない。
【0006】本発明の目的は、吸気弁のバルブリフト特
性の可変制御によって、低負荷時におけるポンプ損失の
大幅な低減を実現すると同時に、大気圧以下無効仕事を
減少させ、より一層の燃費向上を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、請求項1の
ように、吸気弁の作動角を連続的に変更することが可能
な可変動弁機構を備え、低負荷運転時に吸気弁の作動角
を小作動角とすることで吸入空気量を制御するようにし
た内燃機関の吸気装置において、ピストンが排気上死点
から吸気下死点に至るまでの吸気行程中でかつ吸気弁が
閉弁した後に、排気弁を開弁させるようにしたことを特
徴としている。
【0008】なお、「吸気行程」という用語は、排気上
死点から吸気下死点に至るまでのピストン下降行程に相
当する期間を意味する場合と、吸気弁の開時期から閉時
期までのシリンダ内に吸気が流入する期間を意味する場
合と、があるが、本明細書においては、前者の意味で用
いている。
【0009】本発明の吸気装置においては、少なくとも
低負荷時には、スロットル弁に依存することなく、吸気
弁のバルブリフト特性によって吸入空気量が制御され
る。これにより、ポンプ損失が大幅に低減する。この低
負荷時には、吸気弁の作動角は小作動角となり、一般に
吸気行程の早期に閉弁する。そして、この吸気弁の閉弁
後に排気弁が一時的に開くことによって、排気ポート内
の排気がシリンダ内に吸い戻される。これにより、シリ
ンダ内のガス量が増加し、前述した大気圧以下無効仕事
は減少する。
【0010】排気弁の開弁に伴って導入される排気は、
一種の内部排気還流となるが、新気との混合時間が短い
ことから、着火性に対する影響が相対的に低い。従っ
て、十分な排気の導入が可能である。
【0011】請求項2のように、吸気行程中に開弁した
排気弁の閉弁時期が、ほぼ吸気下死点であることが望ま
しい。このように吸気行程の終わり近くで排気の導入を
行うことにより、新気との混合時間が最小となる。ま
た、仮に、吸気下死点を越えて排気弁が開いていると、
新気が排気ポートに押し出され、有効圧縮比が低下して
しまうので、吸気下死点付近で閉じることが望ましい。
【0012】また、望ましくは、請求項3のように、吸
気行程中に開弁したときの排気弁の最大リフト量は、そ
の吸気行程における吸気弁の最大リフト量よりも小さ
い。これは、許容される排気還流率の関係から定まる。
【0013】請求項1の発明をより具体化した請求項4
の発明では、吸気行程中に排気弁を開弁させるための第
2のカムが排気カムシャフトに設けられているととも
に、この第2のカムによる排気弁の駆動および非駆動を
選択的に切り換えることが可能な第2の可変動弁機構を
備え、低負荷運転時にこの第2の可変動弁機構を介して
第2のカムにより排気弁を開閉駆動することを特徴とし
ている。
【0014】高負荷領域では、大気圧以下無効仕事は相
対的に小さく、従って、吸気行程中の排気弁の開弁を停
止することが望ましい。
【0015】吸気弁側に設けられる可変動弁機構は、例
えば請求項5のように、クランクシャフトに連動して回
転する駆動軸に設けられた偏心カムと、この偏心カムの
外周に相対回転可能に嵌合したリンクアームと、上記駆
動軸と平行に設けられ、かつ偏心カム部を備えた回動可
能な制御軸と、この制御軸の偏心カム部に回転可能に装
着され、かつ上記リンクアームにより揺動されるロッカ
アームと、上記駆動軸に回転可能に支持されるととも
に、上記ロッカアームにリンクを介して連結され、該ロ
ッカアームに伴って揺動することにより吸気弁を押圧す
る揺動カムと、を備えており、上記制御軸の偏心カム部
の回動位置を変化させることにより吸気弁の作動角およ
びリフトが同時に増減変化するように構成される。
【0016】また排気弁側に設けられる第2の可変動弁
機構は、例えば請求項6のように、排気行程に対応して
設けられた第1のカムに従動して揺動し、排気弁を駆動
する主ロッカアームと、上記第2のカムに従動して揺動
する副ロッカアームと、この副ロッカアームを上記主ロ
ッカアームに対し選択的に係合もしくは離脱させる係合
機構と、を備えて構成される。
【0017】さらに、この請求項6に従属した請求項7
の発明では、上記係合機構は油圧によって切換動作する
ものであり、油温が所定温度よりも低いときには上記第
2のカムによる排気弁の開閉駆動を行わないようになっ
ている。
【0018】油温が低い状態では、油の粘性により円滑
な切換動作が行えない恐れがあるとともに、機関温度が
低いことから筒内壁流の発生等により燃焼が不安定化し
やすく、排気の導入は好ましくない。
【0019】
【発明の効果】この発明に係る内燃機関の吸気装置によ
れば、低負荷運転時に、吸気弁のバルブリフト特性によ
って吸入空気量を制限するので、ポンプ損失を大幅に低
減でき、かつ同時に、吸気行程中の排気の導入によっ
て、大気圧以下無効仕事が減少するため、全体として、
低負荷運転時の燃費を一層改善することができる。
【0020】特に請求項2のように、吸気下死点付近ま
での間、排気弁を開くことにより、燃焼の悪化や有効圧
縮比の低下を回避しつつ大気圧以下無効仕事を十分に抑
制することができる。
【0021】また請求項7の発明によれば、低温時にお
ける燃焼の悪化や切換動作の不良といった不具合を回避
できる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明を、自動車用火花
点火式ガソリン機関に適用した実施の形態について説明
する。
【0023】図1は、内燃機関のシリンダヘッド部分を
示しており、吸気ポート101を開閉する吸気弁12
と、排気ポート102を開閉する排気弁103とが、シ
リンダのそれぞれ反対側に配置されている。吸気弁12
は、可変動弁機構を介して開閉駆動され、また排気弁1
03は、この第1実施例では、可変動弁機構を具備せず
に排気カムシャフト104によって開閉駆動される。特
に、排気カムシャフト104は、通常の排気行程中のバ
ルブリフトに対応した第1カム105に加えて、後述す
る吸気行程中のバルブリフトを実現するための小さな第
2カム106を備えている。これらの2つのカム10
5,106は、排気弁103のタペット107の上に並
んで形成されており、従って、排気弁103は、1サイ
クルの間に、2回開閉する。
【0024】図2は、吸気弁側の可変動弁機構の構成を
示す構成説明図であり、この可変動弁機構は、吸気弁の
リフト・作動角を変化させるリフト・作動角可変機構1
と、その作動角の位相(図示せぬクランクシャフトに対
する位相)を進角もしくは遅角させる位相可変機構2
と、が組み合わされて構成されている。
【0025】図1および図2に基づいて、まずリフト・
作動角可変機構1を説明する。なお、このリフト・作動
角可変機構1は、本出願人が先に提案したものである
が、例えば特開平11−107725号公報等によって
公知となっているので、その概要のみを説明する。
【0026】リフト・作動角可変機構1は、図示せぬバ
ルブスプリングにより閉方向へ付勢された吸気弁12
と、シリンダヘッド上部に回転自在に支持された中空状
の駆動軸13と、この駆動軸13に圧入等により固定さ
れた偏心カム15と、上記駆動軸13の上方位置に回転
自在に支持されるとともに駆動軸13と平行に配置され
た制御軸16と、この制御軸16の偏心カム部17に揺
動自在に支持されたロッカアーム18と、各吸気弁12
の上端部に配置されたタペット19に当接する揺動カム
20と、を備えている。上記偏心カム15とロッカアー
ム18とはリンクアーム25によって連係されており、
ロッカアーム18と揺動カム20とは、リンク部材26
によって連係されている。
【0027】上記駆動軸13は、後述するように、タイ
ミングチェーンないしはタイミングベルトを介して機関
のクランクシャフトによって駆動されるものである。
【0028】上記偏心カム15は、円形外周面を有し、
該外周面の中心が駆動軸13の軸心から所定量だけオフ
セットしているとともに、この外周面に、リンクアーム
25の環状部が回転可能に嵌合している。
【0029】上記ロッカアーム18は、略中央部が上記
偏心カム部17によって支持されており、その一端部
に、上記リンクアーム25の延長部が連係しているとと
もに、他端部に、上記リンク部材26の上端部が連係し
ている。上記偏心カム部17は、制御軸16の軸心から
偏心しており、従って、制御軸16の角度位置に応じて
ロッカアーム18の揺動中心は変化する。
【0030】上記揺動カム20は、駆動軸13の外周に
嵌合して回転自在に支持されており、側方へ延びた端部
に、上記リンク部材26の下端部が連係している。この
揺動カム20の下面には、駆動軸13と同心状の円弧を
なす基円面と、該基円面から上記端部へと所定の曲線を
描いて延びるカム面と、が形成されており、これらの基
円面ならびにカム面が、揺動カム20の揺動位置に応じ
てタペット19の上面に当接するようになっている。
【0031】すなわち、上記基円面はベースサークル区
間として、リフト量が0となる区間であり、揺動カム2
0が揺動してカム面がタペット19に接触すると、徐々
にリフトしていくことになる。
【0032】上記制御軸16は、図2に示すように、一
端部に設けられたリフト・作動角制御用油圧アクチュエ
ータ31によって所定回転角度範囲内で回転するように
構成されている。このリフト・作動角制御用油圧アクチ
ュエータ31への油圧供給は、エンジンコントロールユ
ニット33からの制御信号に基づき、第1油圧制御弁3
2によって制御されている。なお、30は油圧源となる
油圧ポンプである。
【0033】このリフト・作動角可変機構1の作用を説
明すると、駆動軸13が回転すると、偏心カム15のカ
ム作用によってリンクアーム25が上下動し、これに伴
ってロッカアーム18が揺動する。このロッカアーム1
8の揺動は、リンク部材26を介して揺動カム20へ伝
達され、該揺動カム20が揺動する。この揺動カム20
のカム作用によって、タペット19が押圧され、吸気弁
12がリフトする。
【0034】ここで、リフト・作動角制御用油圧アクチ
ュエータ31を介して制御軸16の角度が変化すると、
ロッカアーム18の初期位置が変化し、ひいては揺動カ
ム20の初期揺動位置が変化する。
【0035】例えば偏心カム部17が図の上方へ位置し
ているとすると、ロッカアーム18は全体として上方へ
位置し、揺動カム20の端部が相対的に上方へ引き上げ
られた状態となる。つまり、揺動カム20の初期位置
は、そのカム面がタペット19から離れる方向に傾く。
従って、駆動軸13の回転に伴って揺動カム20が揺動
した際に、基円面が長くタペット19に接触し続け、カ
ム面がタペット19に接触する期間は短い。従って、リ
フト量が全体として小さくなり、かつその開時期から閉
時期までの角度範囲つまり作動角も縮小する。
【0036】逆に、偏心カム部17が図の下方へ位置し
ているとすると、ロッカアーム18は全体として下方へ
位置し、揺動カム20の端部が相対的に下方へ押し下げ
られた状態となる。つまり、揺動カム20の初期位置
は、そのカム面がタペット19に近付く方向に傾く。従
って、駆動軸13の回転に伴って揺動カム20が揺動し
た際に、タペット19と接触する部位が基円面からカム
面へと直ちに移行する。従って、リフト量が全体として
大きくなり、かつその作動角も拡大する。
【0037】上記の偏心カム部17の位置は連続的に変
化させ得るので、これに伴って、バルブリフト特性は、
連続的に変化する。つまり、リフトならびに作動角を、
両者同時に、連続的に拡大,縮小させることができる。
特に、このものでは、リフト・作動角の大小変化に伴
い、吸気弁12の開時期と閉時期とがほぼ対称に変化す
る。
【0038】次に、位相可変機構2は、図2に示すよう
に、上記駆動軸13の前端部に設けられたスプロケット
35と、このスプロケット35と上記駆動軸13とを、
所定の角度範囲内において相対的に回転させる位相制御
用油圧アクチュエータ36と、から構成されている。上
記スプロケット35は、図示せぬタイミングチェーンも
しくはタイミングベルトを介して、クランクシャフトに
連動している。上記位相制御用油圧アクチュエータ36
への油圧供給は、エンジンコントロールユニット33か
らの制御信号に基づき、第2油圧制御弁37によって制
御されている。なお、30は油圧ポンプである。この位
相制御用油圧アクチュエータ36への油圧制御によっ
て、スプロケット35と駆動軸13とが相対的に回転
し、作動角の位相が遅進する。つまり、リフト特性の曲
線自体は変わらずに、全体が進角もしくは遅角する。ま
た、この変化も、連続的に得ることができる。位相可変
機構2としては、油圧式のものに限られず、電磁式アク
チュエータを利用したものなど、種々の構成が可能であ
る。
【0039】なお、リフト・作動角可変機構1ならびに
位相可変機構2の制御としては、実際のリフト・作動角
あるいは位相を検出するセンサを設けて、クローズドル
ープ制御するようにしても良く、あるいは運転条件に応
じて単にオープンループ制御するようにしても良い。
【0040】このような可変動弁機構を吸気弁側に備え
た本発明の内燃機関は、スロットル弁に依存せず、吸気
弁12の可変制御によって吸気量が制御される。なお、
実用機関では、ブローバイガスの還流等のために吸気系
に若干の負圧が存在していることが好ましいので、吸気
通路の上流側に、スロットル弁に代えて、負圧生成用の
適宜な圧力調整機構を設けるようにしてもよい。
【0041】図3は、低速低負荷時における吸気弁12
ならびに排気弁103のバルブリフト特性、および燃料
噴射時期を示している。なお、燃料噴射は、この実施例
では、図示せぬ燃料噴射弁によって吸気ポート101内
に向けて行われる。
【0042】図示するように、低速低負荷時において
は、吸気弁12は、小作動角となり、排気上死点付近で
開弁した後、吸気行程の早期に閉弁する。排気弁103
は、前述したように2回開閉し、排気行程における第1
開弁期間に加えて、吸気行程中の第2開弁期間を有す
る。この第2開弁期間は、吸気行程中でかつ吸気弁12
の閉弁後に開弁し、かつ吸気下死点付近で閉弁するもの
となっている。図4のP−V線図は、このような第2開
弁期間を有する場合の特性と、第2開弁期間を具備しな
い場合の特性と、を対比して示している。この図4のよ
うに、吸気行程の途中で排気弁103を介して排気ガス
がシリンダ内に導入される結果、大気圧以下無効仕事が
減少する。つまり、第2開弁期間が無いと、斜線を施し
て示す領域が大気圧以下無効仕事となるが、第2開弁期
間を設けると、2重斜線を施して示す領域にまで大気圧
以下無効仕事が減少する。従って、ポンプ損失の低減と
併せて一層の燃費向上が図れる。
【0043】本発明では、シリンダ内に導入されるのは
既燃ガスであるので、空燃比を理論空燃比(λ=1)と
した状態で三元触媒を利用した排気浄化が可能である。
【0044】また、本発明の排気の導入は、一種の内部
排気還流となるが、外部配管を介して排気を吸気系へ戻
す外部排気還流や、バルブオーバラップの拡大による内
部排気還流に比べて、新気と排気との混合時間が短いこ
とから、多量の排気還流の下でも着火性を確保できる、
という利点がある。図5は、この排気の導入の様子を示
したもので、吸気行程前半に新気が筒内に導入され、そ
の後、吸気行程後半に、排気ポートから排気が導入され
る。そのため、点火までの混合時間が比較的短い。これ
に対し、外部排気還流やバルブオーバラップによるもの
では、筒内に新気が入る段階で排気と混合されているの
で、混合時間が長く、多量の排気還流を行うと、着火性
が低下する。つまり、同一の燃焼状態で比較すれば、本
発明の方法の方がより多くの排気を還流させることがで
き、それだけ大気圧以下無効仕事を抑制できる。
【0045】排気弁103の第2開弁期間は、前述した
ように、吸気下死点付近、例えば吸気下死点直前に終了
する。これは、圧縮行程に至るまで排気弁103が開い
ていると排気側に新気が吹き抜ける可能性があり、ま
た、着火性の観点から有効圧縮比を大きく確保するため
である。
【0046】なお、λ=1とすることを前提とすると、
既燃ガスの適当な還流量は、新気に対する割合として、
10〜30%程度である。従って、吸気弁12の開口部
の時間面積に比較して、第2開弁期間における排気弁1
03の開口部の時間面積は小さいものとなる。そして、
カムの最大正加速度は材料物性値で概ね一定に制限され
ることから、両者の時間面積の比は、両者の最大リフト
量の比に概ね対応する。そのため、第2開弁期間におけ
る排気弁103の最大リフト量は、一般に、その吸気行
程における吸気弁12の最大リフト量よりも小さなもの
となる。
【0047】次に、排気弁103側に第2の可変動弁機
構を備えた第2実施例について説明する。
【0048】図6は、第2の可変動弁機構110の構成
を示す分解斜視図であって、排気カムシャフト111に
は、前述した第1開弁期間に相当する一対の第1カム1
12と第2開弁期間に相当するリフト量の小さな第2カ
ム113とが、それぞれ所定の位相でもって形成されて
いる。
【0049】排気側ロッカシャフト114に支持される
排気側ロッカアームは、排気側ロッカシャフト114に
揺動自在に支持されるとともに先端部が一対の排気弁1
03を押圧する主ロッカアーム115と、この主ロッカ
アーム115上に副ロッカシャフト116を介して揺動
自在に取り付けられた副ロッカアーム117と、この副
ロッカアーム117を常時上向きに付勢するスプリング
118と、主ロッカアーム115にピン119を介して
揺動自在に取り付けられ、かつ副ロッカアーム117下
面に係合可能な係合レバー120と、この係合レバー1
20を係合解除方向に付勢するスプリング121と、係
合レバー120を係合方向に押圧する油圧ピストン12
1と、を備えて構成されている。
【0050】すなわち、油圧ピストン121に高圧オイ
ルが供給されない状態では、係合レバー120は副ロッ
カアーム117から離脱した状態にあり、この状態で排
気カムシャフト111が回転すると、第2カム113に
押される副ロッカアーム117は主ロッカアーム115
に対して自由に揺動する。そして、第1カム112に押
されて主ロッカアーム115が揺動すると、排気弁10
3を押し下げることになる。一方、油圧ピストン121
に高圧オイルが供給された状態では、係合レバー120
が副ロッカアーム117に係合して主ロッカアーム11
5に対し副ロッカアーム117が固定されたロック状態
となり、この状態で排気カムシャフト111が回転して
第2カム113が副ロッカアーム117を押圧すると、
主ロッカアーム115を介して排気弁103を押し下げ
ることになる。
【0051】従って、機関運転条件に応じて油圧ピスト
ン121への油圧供給を切り換えることにより、第1開
弁期間のみで排気弁103を開閉させる状態と、第1開
弁期間および第2開弁期間の双方で排気弁103を開閉
させる状態と、に切り換えることが可能である。
【0052】図7は、この第2の可変動弁機構の切換制
御の態様を示すもので、図示するように、所定の低速低
負荷領域において油圧供給がONとなって、第1開弁期
間および第2開弁期間の双方で排気弁103が開閉す
る。これ以外の運転領域では、油圧供給がOFFとな
り、第1開弁期間のみで排気弁103が開閉する。つま
り、この実施例では、低速低負荷領域でのみ吸気行程中
の排気の導入が行われ、大気圧以下無効仕事がそもそも
小さい高負荷領域では、吸気行程中に排気弁103が開
くことがない。また、高回転領域では、回転数上昇に伴
い第2開弁期間の実時間が短くなって排気導入量が減少
し、その効果が無くなるため、やはり吸気行程中の排気
弁103の開閉を停止する。
【0053】ここで、図7の切換特性は、内燃機関の暖
機完了後の特性を示している。これに対し、未暖機状
態、特に油温が所定温度よりも低い状態では、運転条件
に拘わらず油圧供給がOFFに維持され、第2開弁期間
での開閉が禁止される。すなわち、低油温状態では、油
の粘性が高く、切換に必要な油量の確保が困難であり、
また機関低温時には、燃料の筒内壁流等の影響により燃
焼も不安定となることから、吸気行程中の排気弁103
の開閉を禁止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る吸気装置の第1実施例を示すシ
リンダヘッドの断面図。
【図2】吸気側の可変動弁機構を示す斜視図。
【図3】低速低負荷時における吸気弁、排気弁のバルブ
リフト特性と燃料噴射時期とを示すタイムチャート。
【図4】第2開弁期間を有する場合の特性と第2開弁期
間を具備しない場合の特性とを対比して示すP−V線
図。
【図5】吸気行程中の排気の導入の様子を示す説明図。
【図6】第2の可変動弁機構の構成を示す分解斜視図。
【図7】第2の可変動弁機構の切換の特性を示す特性
図。
【図8】低負荷時におけるポンプ損失(A)、有効囲み
仕事(B)、大気圧以下無効仕事(C)をそれぞれ示す
P−V線図。
【符号の説明】
1…リフト・作動角可変機構 2…位相可変機構 12…吸気弁 103…排気弁 105…第1カム 106…第2カム 110…第2の可変動弁機構
フロントページの続き (72)発明者 野原 常靖 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3G018 AA05 AB02 AB04 AB16 BA02 BA12 BA14 BA17 BA18 BA22 BA29 BA31 BA32 CA18 CB03 DA03 DA08 DA09 DA20 EA02 EA04 EA11 EA14 FA01 FA07 GA07 3G092 AA01 AA11 AA13 AB02 BA01 BA03 DA01 DA03 DA08 EA11 FA02 FA24 GA03 GA06 GA16 GA18 HA12Z HA13Z HE01Z HF08Z 3G301 HA01 HA06 HA19 JA02 KA06 KA09 KA23 KA25 LA07 LC06 LC08 LC10 MA12 PA01Z PA11Z PE01Z PE10Z PF03Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気弁の作動角を連続的に変更すること
    が可能な可変動弁機構を備え、低負荷運転時に吸気弁の
    作動角を小作動角とすることで吸入空気量を制御するよ
    うにした内燃機関の吸気装置において、 ピストンが排気上死点から吸気下死点に至るまでの吸気
    行程中でかつ吸気弁が閉弁した後に、排気弁を開弁させ
    るようにしたことを特徴とする内燃機関の吸気装置。
  2. 【請求項2】 吸気行程中に開弁した排気弁の閉弁時期
    が、ほぼ吸気下死点であることを特徴とする請求項1に
    記載の内燃機関の吸気装置。
  3. 【請求項3】 吸気行程中に開弁したときの排気弁の最
    大リフト量は、その吸気行程における吸気弁の最大リフ
    ト量よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に
    記載の内燃機関の吸気装置。
  4. 【請求項4】 吸気行程中に排気弁を開弁させるための
    第2のカムが排気カムシャフトに設けられているととも
    に、この第2のカムによる排気弁の駆動および非駆動を
    選択的に切り換えることが可能な第2の可変動弁機構を
    備え、 低負荷運転時にこの第2の可変動弁機構を介して第2の
    カムにより排気弁を開閉駆動することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の吸気装置。
  5. 【請求項5】 上記可変動弁機構は、クランクシャフト
    に連動して回転する駆動軸に設けられた偏心カムと、こ
    の偏心カムの外周に相対回転可能に嵌合したリンクアー
    ムと、上記駆動軸と平行に設けられ、かつ偏心カム部を
    備えた回動可能な制御軸と、この制御軸の偏心カム部に
    回転可能に装着され、かつ上記リンクアームにより揺動
    されるロッカアームと、上記駆動軸に回転可能に支持さ
    れるとともに、上記ロッカアームにリンクを介して連結
    され、該ロッカアームに伴って揺動することにより吸気
    弁を押圧する揺動カムと、を備えており、上記制御軸の
    偏心カム部の回動位置を変化させることにより吸気弁の
    作動角およびリフトが同時に増減変化するように構成さ
    れていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の内燃機関の吸気装置。
  6. 【請求項6】 上記第2の可変動弁機構は、排気行程に
    対応して設けられた第1のカムに従動して揺動し、排気
    弁を駆動する主ロッカアームと、上記第2のカムに従動
    して揺動する副ロッカアームと、この副ロッカアームを
    上記主ロッカアームに対し選択的に係合もしくは離脱さ
    せる係合機構と、を備えていることを特徴とする請求項
    4に記載の内燃機関の吸気装置。
  7. 【請求項7】 上記係合機構は油圧によって切換動作す
    るものであり、油温が所定温度よりも低いときには上記
    第2のカムによる排気弁の開閉駆動を行わないことを特
    徴とする請求項6に記載の内燃機関の吸気装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100935708B1 (ko) 2007-03-08 2010-01-07 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 엔진의 재시동을 위한 시동 제어 장치 및 시동 제어 방법

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