JP2003119606A - スポーツウェア - Google Patents

スポーツウェア

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JP2003119606A
JP2003119606A JP2001319732A JP2001319732A JP2003119606A JP 2003119606 A JP2003119606 A JP 2003119606A JP 2001319732 A JP2001319732 A JP 2001319732A JP 2001319732 A JP2001319732 A JP 2001319732A JP 2003119606 A JP2003119606 A JP 2003119606A
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water
absorbing
absorption
fine particles
heat
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JP2001319732A
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English (en)
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Yoshihiro Matsui
美弘 松井
Seiichi Ochi
清一 越智
Akihisa Nakagawa
明久 中川
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、吸水時の発熱速度、発熱温度、発熱
保持性、結露防止性に優れる吸湿/吸水発熱性構造体を
配置するスポーツウェアを提供する。 【解決手段】 高吸湿性微粒子が付着されてなる構造体
を一部または全体に配置するスポーツウェアであり、前
記構造体の吸湿及び/又は吸水時の最大温度上昇が3℃
以上であることを特徴とする吸湿/吸水発熱性スポーツ
ウェアであり、好ましくは高吸湿性微粒子が付着されて
なる構造体の吸湿時の発熱が30分以上、及び/又は吸
水時の発熱が1分以上保持されることを特徴とする前記
記載の吸湿/吸水発熱性スポーツウェアである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はトレーニング用、ウ
ォームアップ用、ゲーム用、道中用、観戦用などの吸湿
/吸水発熱性スポーツウェアに関する。さらに詳しく
は、トレーニングウェア、ウィンドブレーカー、Tシャ
ツ、スポーツブレザー、ジャンパーなど特に冬季などの
冷温環境下で効果的な蓄熱保温性が要求されるスポーツ
衣料としてのスポーツウェアなどの吸湿/吸水発熱性ス
ポーツウェアに関する。
【0002】
【従来の技術】保温性に着目したスポーツウェアが種々
実用化されている。従来の保温性改善手段としては、熱
伝導度の小さい空気層を増やすための中空断面繊維や極
細繊維を活用する方法、体熱を反射するアルミ蒸着、コ
ーティングもしくは金属スパッタリングの活用する方
法、金属酸化物やセラミックス練り込みによる遠赤外線
効果を期待する方法(特開昭63−105107号、特
開平7−331584号など)、吸湿発熱性繊維を紡
績、混繊等により布帛、中綿に混用する方法(特開平6
−294006号、特開平8−197661号ほか)や
アクリル酸、メタクリル酸などのビニル系モノマーのグ
ラフト重合法でカルボン酸末端を繊維表面もしくは内部
に導入し、ナトリウム塩化など金属塩化することで吸湿
発熱性を付与する方法などが種々提案されている。しか
しながらこれらの方法はいずれも、発熱加温性(発熱速
度、発熱温度、発熱保持時間)が不十分であり、とくに
低温環境下で高度の保温性が要求されるスポーツ衣料用
品では、発熱加温性や結露防止性に欠けるものである。
特に、吸湿だけでなく吸水発熱性を兼備させた発熱加温
性(発熱速度、発熱温度、発熱保持時間)の構造体を配
置するスポーツウェアは提案されていない。加えて、か
かる吸湿/吸水発熱性を切り口とした効果的な蓄熱保温
性、結露防止性を発現するフィルム及び樹脂成形品を配
置するスポーツウェアも提案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、吸水時の発
熱速度、発熱温度、発熱保持性、結露防止性に優れる吸
湿/吸水発熱性構造体を配置するスポーツウェアを提供
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するための技術構成は次のとおりである。すなわち、 1.高吸湿性微粒子が付着されてなる構造体を一部また
は全体に配置するスポーツウェアであり、前記構造体の
吸湿及び/又は吸水時の最大温度上昇が3℃以上である
ことを特徴とする吸湿/吸水発熱性スポーツウェア。
【0005】2.高吸湿性微粒子が付着されてなる構造
体の吸湿時の発熱が30分以上、及び/又は吸水時の発
熱が1分以上保持されることを特徴とする第1に記載の
吸湿/吸水発熱性スポーツウェア。
【0006】3.高吸湿性微粒子が付着されてなる構造
体の吸水時の最大温度上昇が8℃以上であることを特徴
とする第1又は2に記載の吸湿/吸水発熱性スポーツウ
ェア。
【0007】4.高吸湿性微粒子が有機微粒子であるこ
とを特徴とする第1〜3のいずれかに記載の吸湿/吸水
発熱性スポーツウェア。
【0008】5.高吸湿性有機微粒子がポリスチレン
系、ポリアクリロニトリル系、ポリアクリル酸エステル
系、ポリメタクリル酸エステル系のいずれかのビニル系
重合体で、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基ある
いは、それらの金属塩の少なくとも1種の親水基を有
し、かつジビニルベンゼン、トリアリルイソシアネート
またはヒドラジンのいずれかで架橋された架橋重合体で
ある第4に記載の吸湿/吸水発熱性スポーツウェア。
【0009】6.高吸湿性微粒子の平均粒子径が2μm
未満であることを特徴とする第1〜5のいずれかに記載
の吸湿/吸水発熱性スポーツウェア。
【0010】7.高吸湿性微粒子が親水性樹脂を介して
構造体に固定化されていることを特徴とする第1〜6の
いずれかに記載の吸湿/吸水発熱性スポーツウェア。
【0011】8.高吸湿性微粒子と親水性樹脂の質量比
が1/1〜19/1であることを特徴とする第1〜7の
いずれかに記載の吸湿/吸水発熱性スポーツウェア。
【0012】9.構造体が天然繊維、化合繊もしくはこ
れらの混用繊維で構成される編物、織物、不織布、フリ
ース、紐状体またはフィルムまたは樹脂成形体であるこ
とを特徴とする第1〜8のいずれかに記載の吸湿/吸水
発熱性スポーツウェア。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明に用いる構造体とは、ポリエ
ステル系、ポリアミド系、ポリアクリルニトリル系、ポ
リエチレン系、ポリプロピレン系、ポリウレタン系、ポ
リフェニレンサルファイド系等の合成繊維、レーヨン、
アセテート等の化学繊維、木綿、麻、シルク、ウール、
羽毛などの天然繊維もしくはこれらの混用素材からなる
編物、織物、不織布、フリース、紐状体またはフィルム
または樹脂成形体などで構成される構造体である。
【0014】本発明の高吸湿性微粒子(以下、高吸湿/
吸水発熱性微粒子とも表記する。)とは、吸湿又は吸水
時に発熱性を示す微粒子であれば、特に化学構造的に限
定されるものではない。例えば、吸湿性シリカなどの無
機系、もしくは吸湿性ポリウレタン系、ポリアミド系、
ポリエステル系およびポリアクリレート系などの種々の
有機系微粒子の適用が可能であるが、特に、高吸湿/吸
水発熱性有機微粒子が好ましく、例えば、ポリスチレン
系、ポリアクリロニトリル系、ポリアクリル酸エステル
系、ポリメタクリル酸エステル系のいずれかのビニル系
重合体で、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基ある
いは、それらの金属塩の少なくとも1種の親水基を有
し、かつジビニルベンゼン、トリアリルイソシアネート
またはヒドラジンのいずれかで架橋された架橋重合体微
粒子である。
【0015】高吸湿性微粒子の粒度は、吸湿/吸水発熱
速度/発熱効率、均一付着性、風合い及び耐磨耗性の点
から細かいほど望ましく、平均粒子径2μm未満がより
好ましい。
【0016】本発明の高吸湿/吸水発熱性微粒子の付与
方法は、繊維、フィルムもしくは樹脂層に直接練り込む
方法や編物、織物、不織布、フリース、紐状物、フィル
ム及び樹脂成形品などの表層にバインダー樹脂を介して
付着させる方法が挙げられるが、吸湿/吸水発熱速度/
発熱効率の点から後者のバインダー樹脂を介する付着方
法が好ましい。
【0017】バインダー樹脂としては、通常の含浸法、
パディング法、コーティング法、スプレー法に適用でき
るシリコン系、ウレタン系、アクリル系、ポリエステル
系、ポリアミド系、ポリエチレンオキサイド系などの樹
脂が挙げられ、特に限定されないが、親水性、すなわ
ち、吸湿性、吸水性、透湿性に優れ、高吸湿/吸水発熱
性微粒子の優れた吸湿性、吸水性を阻害せず、しかも高
吸湿/吸水発熱性微粒子と構造体を効果的に接着固定化
できるバインダー機能に優れるタイプが望ましい。特に
好ましい親水性樹脂バインダーとしては、親水性セグメ
ントとして、ポリアルキレンオキサイド付加型、スルホ
ン酸塩、カルボン酸塩等の極性親水基型、アミド変成型
などを導入した親水性シリコーン系樹脂、親水性ウレタ
ン系樹脂、親水性ポリアミド系樹脂、親水性ポリエチレ
ンオキサイド系樹脂で、樹脂自身の吸湿性、透湿性が高
く、吸水性を阻害しないものがあげられる。ここで言う
樹脂の透湿性とは無孔膜状態での透湿性を意味する。微
多孔膜で発現する透湿性が高い樹脂でも、樹脂自身の吸
湿性、吸水性が低いバインダー樹脂では、高吸湿/吸水
発熱性微粒子の優れた吸湿発熱もしくは吸水発熱性をマ
スキングし、低下させる。また、これら高吸湿/吸水発
熱性微粒子と親水性樹脂バインダーの系に耐久性向上の
ために、イソシアネート系、メチロール系、エチレンイ
ミン系、多官能アジリジニル系、金属塩系など各種架橋
剤を、併用微粒子本来の吸湿/吸水性を低下させない範
囲で併用しても良い。
【0018】本発明における高吸湿/吸水発熱性微粒子
と親水性樹脂の配合比及びこれらの付着量は、吸湿/吸
水発熱性に大きく影響する。親水性樹脂の親水レベルに
より高吸湿/吸水発熱性微粒子と親水性樹脂の配合比は
多少異なるが、通常1/1〜19/1の配合使用が望ま
しく、好ましくは、10/1〜19/1の配合比が、さ
らに好ましくは、15/1〜19/1の配合比などの、
特に親水性樹脂の配合比率の小さいものほど、優れた吸
湿/吸水発熱性を発現させることができる。但し、親水
性樹脂が極端に少ない場合、もしくは併用しない場合は
構造物表面に付着した高吸湿/吸水発熱性微粒子の磨耗
耐久性が低下し、脱落し易くなる。逆に、親水性樹脂の
配合比が多い場合は、親水性樹脂といえども、高吸湿/
吸水発熱性微粒子本来の保有する吸湿/吸水性を阻害す
るケースが多いため、マスキング効果により吸湿/吸水
発熱速度及び発熱量が極端に低下する。もちろん、親水
性樹脂の吸湿/吸水性が高吸湿/吸水発熱性微粒子と同
等以上の場合は、親水性樹脂の配合比を増加することが
できる。
【0019】本発明の吸湿/吸水発熱性構造体の発熱性
は、物質の吸湿もしくは吸水時に産出する吸着反応熱に
基づくもので、構造体に含まれる高吸湿/吸水性微粒子
及び併用親水性樹脂バインダーの吸湿性能力及び又は吸
水性能力及び付着量に依存する。すなわち、高吸湿/吸
水性微粒子で、しかも細かいほど、吸湿もしくは吸水レ
ベルの高い親水性樹脂バインダーほど、吸着水分による
産熱は大きく、発熱速度も早く、発熱保持時間も長くな
る。もちろん、かかる吸湿/吸水性は構造体基材単独で
も保有するため、より効果的な吸湿/吸水発熱性を実現
させるためには適用吸湿/吸水発熱性微粒子の吸湿率
(20℃、65%RH)は25%以上が望ましく、さら
に好ましくは40%以上である。また、併用親水性樹脂
はかかる吸湿/吸水発熱性微粒子の吸湿性/吸水性をで
きるだけ阻害しない少なくとも吸湿率(20℃、65%
RH)3〜50%のものが好ましい。すなわち、効果的
な吸湿/吸水発熱性を得るためには、本発明の高度な吸
湿/吸水発熱性を保有する構造体を出来るだけ低吸湿
率、更に好ましくは完全乾燥(絶乾)状態に近い状態で
保管することが肝要である。逆に、飽和吸湿率以上に水
分を吸着し、発熱が完了した構造体は、放熱冷却され当
初の温度まで低下するが、再度、乾燥して吸着水を取り
除けば、元来の優れた吸湿/吸水発熱性が再発現する。
【0020】気相状態の吸湿発熱性が適度な速度で発熱
し、比較的長く発熱性を維持するのに対して、液相の吸
水発熱性は急速な発熱性が得られる反面、付着水の量が
多すぎると顕著な発熱効果が得られない場合もあるの
で、付着水量の管理が質要となる。特に、緊急時など急
速に加温したい場合は、本発明の吸水発熱機能が有効で
あり、発熱保持時間の長い吸湿発熱機能と組合せれば更
に高度の吸湿/吸水発熱性構造体の商品設計が可能とな
る。
【0021】本発明によれば、高吸湿/吸水発熱性微粒
子の種類及び付着量を最適化し、適正な親水性樹脂バイ
ンダーを介して付着させた構造体は、吸湿及び又は吸水
時の最大温度上昇が3℃以上、好ましくは4℃以上、よ
り好ましくは5℃以上であり、さらには吸水時の最大温
度上昇が8℃以上であり、しかも吸湿時の発熱保持時間
が30分以上、吸水時の発熱保持時間が30秒以上、よ
り好ましくは1分以上保持される等、吸湿/吸水発熱速
度、発熱量、発熱保持時間の総合発熱性能面で、従来に
ない優れた吸湿/吸水発熱性が得られる。
【0022】本発明の構造体は、これらの優れた高吸湿
/吸水発熱性に加えて、抗菌防臭性、制菌性、消臭性、
ノネナール消臭性、pH緩衝性、制電性、SR防汚性、
耐酸性雨性の多機能性を発現させることもできる。
【0023】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は、何らこれらに限定するものではない。以
下で、単に部、%と記載したものは、質量基準を意味す
る。また、本実施例における構造体の測定、評価は次の
方法で行った。
【0024】<絶乾質量>サンプルを110℃×6時間
乾燥後、シリカゲル入りデシケータに入れ、20℃、6
5%RH環境下で調温後、質量測定を行った。 <吸湿性>20℃、65%RH環境下で24時間調温調
湿後の質量測定を行い、下記式から算出した。 吸湿率(%)={(吸湿質量−絶乾質量)/絶乾質量}
×100
【0025】<吸湿発熱性>110℃×6時間乾燥後、
シリカゲル入りデシケータに入れ、絶乾状態とした5c
m×5cmの測定サンプルに温度センサー(例えば安立
計器(株)製;540K MD−5型)を装着後、20
℃、95%RH環境下(例えば硫酸カリウム飽和水溶液
入りデシケータ)での吸湿発熱性を温度記録計(例えば
安立計器(株)製;DATA COLLECTOR A
M−7052型)で計測した。 <吸水発熱性>前記絶乾状態の5cm×5cmの測定サ
ンプルに温度センサーを装着後、20℃、65%RH環
境下で、サンプル質量の50%相当量のイオン交換水を
3〜5秒の間に均一に噴霧後、吸水発熱性を温度記録計
にて計測した。最大吸水発熱温度及び吸水前サンプル温
度以上の吸水発熱保持時間(分)で評価した。
【0026】<結露性>10〜15リットルの内体積を
有するデシケーターに5cm×5cmのサンプルを投入
し、ふたを開けた状態で20℃、80%の室内に放置
し、調温・調湿した。24時間後、デシケーターのふた
を閉めて10℃に保たれた環境下に5分以内に移動させ
る。その1時間後にふたを開けサンプルの結露状態を確
認した。
【0027】[実施例1]ポリエチレンテレフタレート
長繊維加工糸(165dtex/48f)からなるダブ
ルニット(目付=200g/m2)を通常リラックス精
練、分散染色、乾燥後、本発明の高吸湿/吸水発熱性構
造体の基布として用いた。
【0028】次に高吸湿/吸水発熱性有機微粒子の製造
を次の方法で行った。メタクリル酸/p−スチレンスル
ホン酸ソーダ=70/30の水溶性重合体350部及び
硫酸ナトリウム35部を6500部の水に溶解し、櫂型
攪拌機付きの重合槽に仕込んだ。次に、アクリル酸メチ
ル2750部及びジビニルベンゼン330部に2,2'
−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)15
部を溶解して重合槽に仕込み、400rpmの攪拌下、
60℃で2時間重合し、重合率88%の共重合体を得
た。該重合体100部を水900部中に分散し、これに
110部の苛性ソーダを添加し、90℃、2.5時間反
応を行い、アクリル酸メチルのメチルエステル部を加水
分解することによりカルボキシル基4.6ミリ当量/g
を有した架橋重合体を得た。得られた重合体を水中に分
散し、洗浄、脱水後、粉砕、分級もしくはろ過し、高吸
湿/吸水発熱性微粒子を得た。得られた高吸湿/吸水発
熱性有機微粒子の20℃、65%RH下での吸湿率は5
0%、平均粒子径は0.8μmであった。
【0029】かかる高吸湿/吸水発熱性微粒子20%を
含む水分散体95部に親水性樹脂バインダーとして、T
F−3500(花王社製親水性シリコン系バインダー;
固形分40%)4部およびアクアプレンWS105(明
成化学工業社製親水性ウレタン系バインダー;固形分4
0%)1部を加えた加工パディング液に基布を浸漬し、
マングルにて加工液ウエットピックアップ率100%に
なるよう絞った後、120℃で乾燥後、180℃で1分
間乾熱セットして構造体を得た。得られた構造体の吸湿
/吸水発熱性の特性を表1に示す。未加工品の構造体に
比べ発熱速度、発熱温度、発熱保持時間の優れた吸湿発
熱性/吸水発熱性が得られた。この構造体を用いてトレ
ーニングパンツを得た。このトレーニングパンツは未加
工品の構造体を配置したトレーニングパンツに比べ発熱
速度、発熱温度、発熱保持時間の優れた吸湿発熱性/吸
水発熱性が得られ、保温性に優れるものであった。
【0030】[実施例2]実施例2で用いる基布は、前
記実施例1と同じものを用いた。
【0031】実施例2で用いる高吸湿/吸水発熱性有機
微粒子の製造を次の方法で行った。アクリロニトリル4
50部、アクリル酸メチル40部、p−スチレンスルホ
ン酸ソーダ16部及び水1180部をオートクレーブに
仕込み、重合開始剤としてジ−tert−ブチルパーオ
キサイドを単量体全体に対して0.5%添加した後、密
閉し、次いで攪拌下において150℃で20分間重合反
応後、攪拌しながら約90℃まで冷却し、平均粒子径
1.4μm(光散乱光度計測定)の原料微粒子の水分散
体を得た。この水分散体に浴中濃度が35%になるよう
ヒドラジンを加え、102℃で2時間架橋処理を行い、
続いて浴中濃度が10%になるよう苛性ソーダを加え
て、102℃で5時間加水分解処理を行った後、pH調
整、分級もしくはろ過後、高吸湿/吸水発熱性有機微粒
子分散体を得た。得られた高吸湿/吸水発熱性有機微粒
子の20℃、65%RH下での吸湿性は51%、平均粒
子径は0.5μmであった。
【0032】かかる高吸湿/吸水発熱性微粒子20%を
含む水分散体95部に親水性樹脂バインダーとして、T
F−3500(花王社製アルキレングリコール変成親水
性シリコン系バインダー;固形分40%)5部を加えた
加工パディング液に基布を浸漬し、マングルにて加工液
ウエットピックアップ率120%になるよう絞った後、
120℃で乾燥後、170℃で1分間乾熱セットして構
造体を得た。得られた構造体の吸湿/吸水発熱性の特性
を表1に示す。未加工品の構造体に比べ発熱速度、発熱
温度/発熱保持時間の優れた吸湿発熱性/吸水発熱性が
得られた。この構造体を用いてトレーニングパンツを得
た。このトレーニングパンツは未加工品の構造体を配置
したトレーニングパンツに比べ発熱速度、発熱温度/発
熱保持時間の優れた吸湿発熱性/吸水発熱性が得られ、
保温性に優れるものであった。
【0033】[実施例3]2.8デシテックス、繊維長
38mmカットの中空ポリエステル短繊維(機械捲縮
糸)を開繊、カード後、通常のニードルパンチ不織布
(目付け=100g/m2)を得た。
【0034】次いで、実施例1で得られた高吸湿/吸水
発熱性有機微粒子20%を含む水分散体95部に、親水
性バインダーとして、TF−3500(花王社製アルキ
レングリコール変成親水性シリコン系バインダー;固形
分40%)5部を加えた加工パディング液に基布を浸漬
し、マングルにて加工液ウエットピックアップ率100
%になるよう絞った後、120℃で乾燥後、170℃で
1分間乾熱セットして構造体を得た。得られた構造体の
吸湿/吸水発熱性の特性を表1に示す。未加工品の構造
体に比べ発熱速度、発熱温度/時間の優れた吸湿発熱性
/吸水発熱性が得られた。この構造体を3層構造の中地
に配置してウインドブレーカーを得た。このウインドブ
レーカーは未加工品の構造体を配置したウインドブレー
カーに比べ発熱速度、発熱温度/時間の優れた吸湿発熱
性/吸水発熱性が得られ、保温性に優れるものであっ
た。
【0035】[実施例4]10番手綿紡績糸100%か
らなるパイル織物を通常のり抜き精練、過酸化水素漂
白、シルケット加工後、反応染料により染色、洗浄、乾
燥セットした織物を構造体基布として用いた。
【0036】次いで、実施例1で得られた高吸湿/吸水
発熱性有機微粒子20%を含む水分散体90部に、親水
性バインダーとして、TF−3500(花王社製アルキ
レングリコール変成親水性シリコン系バインダー;固形
分40%)3.5部および繊維素反応型グリオキザール
系樹脂(ジメチロールヒドロキシエチレン尿素;固形分
80%)6部、塩化マグネシウム系酸性触媒0.5部を
加えた加工パディング液に基布を浸漬し、マングルにて
加工液ピックアップ率100%になるよう絞った後、1
20℃で乾燥後、170℃で1分間乾熱セットして構造
体を得た。得られた構造体の吸湿/吸水発熱性の特性を
表1に示す。未加工品の構造体に比べ発熱速度、発熱温
度、発熱保持時間のいずれも優れた吸湿発熱性/吸水発
熱性が得られた。この構造体からなるTシャツを得た。
このTシャツは未加工品の構造体を配置したTシャツに
比べ発熱速度、発熱温度/時間の優れた吸湿発熱性/吸
水発熱性が得られ、保温性に優れるものであった。
【0037】[比較例1]実施例1に記載のポリエステ
ル長繊維加工糸使いダブルニット単独の構造体での結果
を表1に示す。この構造体は実施例1、2の構造体に比
べ吸湿/吸水発熱効果は見られなかった。この構造体を
用いてトレーニングパンツを得た。このトレーニングパ
ンツは実施例1、2に比べ吸湿/吸水発熱効果は見られ
なく、保温性に劣るものであった。
【0038】[比較例2]実施例3に記載の中空ポリエ
ステル短繊維製ニードルパンチ不織布単独の構造体での
結果を表1に示す。この構造体は実施例3の構造体に比
べ吸湿/吸水発熱効果は見られなかった。この構造体を
3層構造の中地に配置してウインドブレーカーを得た。
このウインドブレーカーは実施例3に比べ吸湿/吸水発
熱効果は見られなく、保温性に劣るものであった。
【0039】[比較例3]実施例4に記載の綿紡績糸1
00%パイル織物単独の構造体での結果を表1に示す。
この構造体は多少の吸湿/吸水発熱性が見られるものの
実施例4の構造体に比べ劣るものであった。この構造体
からなるTシャツを得た。このTシャツは多少の吸湿/
吸水発熱性が見られるものの実施例4に比べ劣るもので
あり、保温性に劣るものであった。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、高吸湿発熱性微粒子を
少量の親水性樹脂を介して編物、織物、不織布、フリー
ス、をスポーツウェアなどの構成部品として配置し、外
部環境、人体もしくは人工的な湿気(水蒸気)や水分
(液体)を吸収して迅速かつ安定に発熱することで、寒
い環境下で行うスポーツ競技あるいはウォームアップさ
らには観戦時の体温低下を防ぎ、とくには吸湿発熱布帛
を用いて皮膚表面を保温することで毛細血管の収縮によ
る血流低下を防ぎ、運動能力を充分に発揮することがで
きる吸湿/吸水発熱性スポーツウェアを簡便に、かつ安
定に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A41D 31/00 A41D 31/00 502Z 503 503A D06M 15/263 D06M 15/263 15/31 15/31 // D06M 101:02 101:02 101:16 101:16 Fターム(参考) 3B011 AB11 AC13 4L033 AA01 AA04 AC07 AC15 CA13 CA18 CA26

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高吸湿性微粒子が付着されてなる構造体
    を一部または全体に配置するスポーツウェアであり、前
    記構造体の吸湿及び/又は吸水時の最大温度上昇が3℃
    以上であることを特徴とする吸湿/吸水発熱性スポーツ
    ウェア。
  2. 【請求項2】 高吸湿性微粒子が付着されてなる構造体
    の吸湿時の発熱が30分以上、及び/又は吸水時の発熱
    が1分以上保持されることを特徴とする請求項1に記載
    の吸湿/吸水発熱性スポーツウェア。
  3. 【請求項3】 高吸湿性微粒子が付着されてなる構造体
    の吸水時の最大温度上昇が8℃以上であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の吸湿/吸水発熱性スポーツ
    ウェア。
  4. 【請求項4】 高吸湿性微粒子が有機微粒子であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の吸湿/吸
    水発熱性スポーツウェア。
  5. 【請求項5】 高吸湿性有機微粒子がポリスチレン系、
    ポリアクリロニトリル系、ポリアクリル酸エステル系、
    ポリメタクリル酸エステル系のいずれかのビニル系重合
    体で、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基あるい
    は、それらの金属塩の少なくとも1種の親水基を有し、
    かつジビニルベンゼン、トリアリルイソシアネートまた
    はヒドラジンのいずれかで架橋された架橋重合体である
    請求項4に記載の吸湿/吸水発熱性スポーツウェア。
  6. 【請求項6】 高吸湿性微粒子の平均粒子径が2μm未
    満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の吸湿/吸水発熱性スポーツウェア。
  7. 【請求項7】 高吸湿性微粒子が親水性樹脂を介して構
    造体に固定化されていることを特徴とする請求項1〜6
    のいずれかに記載の吸湿/吸水発熱性スポーツウェア。
  8. 【請求項8】 高吸湿性微粒子と親水性樹脂の質量比が
    1/1〜19/1であることを特徴とする請求項1〜7
    のいずれかに記載の吸湿/吸水発熱性スポーツウェア。
  9. 【請求項9】 構造体が天然繊維、化合繊もしくはこれ
    らの混用繊維で構成される編物、織物、不織布、フリー
    ス、紐状体またはフィルムまたは樹脂成形体であること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の吸湿/吸
    水発熱性スポーツウェア。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102871229A (zh) * 2012-10-24 2013-01-16 江苏红豆实业股份有限公司 会呼吸的t恤
CN113293619A (zh) * 2021-05-31 2021-08-24 江苏金太阳纺织科技股份有限公司 一种吸湿发热整理剂、制备方法及应用

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