JP2003119295A - 新規な繊維強化熱可塑性樹脂複合材料並びにその製造方法 - Google Patents

新規な繊維強化熱可塑性樹脂複合材料並びにその製造方法

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JP2003119295A
JP2003119295A JP2001317150A JP2001317150A JP2003119295A JP 2003119295 A JP2003119295 A JP 2003119295A JP 2001317150 A JP2001317150 A JP 2001317150A JP 2001317150 A JP2001317150 A JP 2001317150A JP 2003119295 A JP2003119295 A JP 2003119295A
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JP2001317150A
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Satoshi Nago
聡 名合
Yasuo Ota
康雄 大田
Susumu Kitagawa
享 北河
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高弾性率、高強度である新規な繊維強化熱可塑
性樹脂複合材料を提供する。 【解決手段】ボイドなどの欠陥が少ない分子配向変化に
よる弾性率減分が30GPa以下であるポリベンザゾール繊
維を強化繊維とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維強化熱可塑性樹
脂複合材料であって、自動車、航空、建設、土木、安全
用品など広く産業資材として好適な、強度・弾性率が高
い新規な熱可塑性樹脂複合材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から繊維強化熱可塑性樹脂複合材料
には、射出成形用材料や、スタンピング成形、吐出圧縮
成形などに用いられる不連続繊維強化材や、フィラメン
トワインディングや、織布とした後に圧縮成形をおこう
連続繊維強化材などがある。この様な繊維強化熱可塑性
樹脂複合材料には、強化繊維として主に無機繊維が用い
られてきた。例えば、コストメリットに優れるガラス繊
維、強度弾性率に優れる炭素繊維や、電磁波シールド性
に優れる金属繊維などを挙げることができる。特にガラ
ス繊維はサーマルリサイクル後もガラス質の灰が残るた
め環境負荷が大きい。炭素繊維は高強度・高弾性率で、
しかもサーマルリサイクルも容易であるために環境負荷
はガラス繊維に比べて小さいが、絶縁性に乏しく、脆性
破壊を起こすなどの欠点を有する。
【0003】しかし、近年、環境への負荷低減、特にリ
サイクル又はリユースの問題から、従来の無機繊維に変
わり、有機繊維を用いる繊維強化熱可塑性樹脂複合材料
の検討が始められている。例えば、特開2001-49012号公
報には、ポリオレフィン系樹脂合成有機繊維を用いた繊
維強化熱可塑性樹脂複合材料を溶融引抜き法によって製
造する方法が開示されている。特開平02-124956号公報
には、ポリプロピレンをポリエチレンテレフタレートで
強化した繊維強化熱可塑性樹脂複合材料が開示されてい
る。特許第2569380号や特許第2833694号には、溶融させ
たマトリックス用樹脂を連続した強化繊維束に含浸させ
て引き抜き、得られるストランド状物を切断することに
より、合成有機繊維の配合されたペレット状の成形材料
を得る方法が開示されている。繊維強化熱可塑性樹脂複
合材料に用いる有機繊維は、ポリエチレンやポリプロピ
レンに代表されるオレフィン系、ポリエチレンテレフタ
レートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステ
ル系、ポリアミド系などがある。また、近年ではポリア
ラミドなどの高強度、高弾性率の繊維も開発されてい
る。しかしながら、従来の有機繊維では、強度・弾性率
がガラス繊維や炭素繊維よりも低く耐熱性に乏しいため
に無機繊維を代替することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、無機
繊維強化熱可塑性樹脂複合材料を代替しうる環境負荷が
小さく、高強度・高弾性率な、有機繊維強化熱可塑性樹
脂複合材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、下記
の構成からなる。 1.繊維強化熱可塑性樹脂複合材料であって、強化繊維
がポリベンザゾール繊維であることを特徴とする繊維強
化熱可塑性樹脂複合材料。 2.ポリベンザゾール繊維の分子配向変化による弾性率
減分が30GPa以下であることを特徴とする上記第1記載
の繊維強化熱可塑性樹脂複合材料。 3.ポリベンザゾール繊維のX線子午線回折半値幅因子
が0.3#/GPa以下であることを特徴とする上記第1又は第
2に記載の繊維強化熱可塑性樹脂複合材料。 4.ポリベンザゾール繊維内に存在するボイドが100Å
以下であることを特徴とする上記第1〜3のいずれかに
記載の繊維強化熱可塑性樹脂複合材料。 5.繊維体積含有率が10〜70%であることを特徴とする
上記第1〜4のいずれかに記載の繊維強化熱可塑性樹脂
複合材料。 6.強化繊維としてポリベンザゾール繊維を用い熱可塑
性樹脂で溶融含浸することを特徴とする繊維強化熱可塑
性樹脂複合材料の製造方法。
【0006】以下に本発明を詳述する。繊維強化熱可塑
性樹脂複合材料(以下、複合材料と略す。)に用いる強
化繊維はポリベンザゾール繊維であることが好ましい。
高強度、高弾性率の有機繊維を得るには、その分子設計
が重要な意味を持っており、分子鎖が剛直でしかも直線
状に配向する構造であることが最も好ましい。この様な
分子構造として、S.G.Wierschkeらは、Material Resear
ch Society Symposium Proceedings Vol.134, p.313 (1
989年)で、シス型のポリパラフェニレンベンゾビスオキ
サゾールが直線状のポリマーで最も高い理論弾性率を持
つとしている。これは、田代らによっても確認され(Mac
romolecules vol. 24, p.3706(1991年))、ポリベンザゾ
ールのなかでも、シス型のポリパラフェニレンベンゾビ
スオキサゾールが475GPaの理論結晶弾性率を持ち
(P. GalenらMaterial ResearchSociety Symposium Proc
eedings Vol. 134, p.329 (1989年))、究極の一次構造
を持つと考えられている。しかしながら、これらの研究
は研究室レベルであり、工業生産の結果として得られた
ものではない。
【0007】本発明は工業生産として始めて究極の弾性
率、強度を発現したポリベンザゾールの一種である、ポ
リパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(以下、PBO
と略す)を素材としてこれの繊維化を行い、これを強化
繊維としてもいることにより、極めて高い強度、弾性率
を有する複合材料を開発したものである。
【0008】まず、「分子配向変化による弾性率減分」
についてその物理的な意味を示す。高分子を出発原料と
する繊維は、金属繊維や、セラミックス繊維と異なり、
明確な降伏点を持たないことが多い。これは、互いの構
造の違いによるところが大きく、有機高分子繊維ではこ
れを構成する分子鎖が繊維軸方向に高度に配向している
ことにより、高い弾性率を高ひずみ領域まで持続的に発
現することが出来る。一般に有機高分子繊維は、溶融状
態の高分子をノズルに通し、その分子鎖を配向させ、そ
の後、延伸工程で更に配向の度合いを高めることによっ
て製造される。よって、高度に配向したと考えられる有
機高分子繊維であっても、分子鎖レベルで見たときには
全てが配向しているわけではない。また、模式的に言え
ば、分子鎖という繊維状物を束ねた形態が繊維であるた
め、分子鎖の引き抜けなどを生じることもある。
【0009】ポリベンザゾール(PBO)繊維は、剛直な
分子鎖を液晶紡糸と呼ばれる特殊な紡糸方法で高度に配
向することにより極めて高い弾性率を発現するが、ひず
みの付与によりこの様な配向により分子鎖の引き抜け、
滑りを生じることがある。「分子配向変化による弾性率
減分」とは、ひずみが掛かった状態での分子鎖の引抜、
滑りによる全体剛性の低下、即ち、繊維弾性率の減少を
指す。この弾性率の減少が少ない方が複合材料としたと
きの剛性低下を起こさず、高ひずみ領域まで高弾性率を
保つ複合材料を得ることが出来る。
【0010】具体的に「分子配向変化による弾性率減
分」の求め方を下記に示す。図1の様なPBO繊維に応力
を付与する装置をリガク製小角X線散乱装置に取り付
け、(200)回折点の方位角方向のピークの拡がりを測定
し、配向変化に起因する弾性率Erを測定した。図3に配
向変化(<sin 2 φ>)の測定例を示す。配向変化<sin 2
φ>は(200)回折強度の方位角プロファイルI(φ)から以
下の式を用いて計算した。
【0011】
【数1】 方位角の原点は子午線上をφ=0とした。ノーソルトの提
案した理論(Polymer 21, p1199 (1980))に従えば、繊維
全体の歪み(ε)は結晶の伸び(εc)と回転の寄与
(εr)の合成として記述できる。 ε=εc + εr εc は結晶弾性率Ecと応力σを用いて、εr は上で<s
in 2 φ>をσの関数として測定した結果(図3)を利用
して、εを以下の式の様に書き直し、算出することが出
来る。 ε=σ/Ec + ( <cosφ>/<cosφ0> - 1 ) ここでφ0 は応力0の時の配向角、φは応力σの時の
配向角を表す。配向変化に起因する弾性率減分Erは次式
で定義する
【0012】
【数2】 ここで上式右辺弟2項の括弧の内側は、εのσ=0におけ
る接線の傾きである。
【0013】次に、「X線子午線回折半値幅因子」は、
ひずみが掛かった状態で、上述のような分子鎖の引抜や
滑りにより分子鎖末端で内部欠陥(転位)が大きくなる
場合、この「X線子午線回折半値幅因子」が増大する。
詳細なメカニズムは不明であるが、「X線子午線回折半
値幅因子」の増加が小さいほど、外部ひずみに対する抵
抗力(内部応力)が高いことを示し、繊維としてみたと
きに高い弾性率を保持できることを示す。「X線子午線
回折半値幅因子」は具体的には、下記のようにして求め
ることが出来る。
【0014】図1の様な繊維に張力を付与する装置を作
成し、リガク製ゴニオメーター(Ru-200X線発生機, RAD
-rAシステム)にのせ、(00 10)回折線幅の応力依存性を
測定した。出力40kV × 100mAで運転し、銅回転ターゲ
ットからCuKα線を発生させた。回折強度はフジフィル
ム社製イメージングプレート(フジフィルム FDL UR-
V)上に記録した。回折強度の読み出しは、日本電子社
製デジタルミクロルミノグラヒィー(PIXsysTEM)を用い
た。得られたピークプロファイルの半値幅を精度良く評
価するため、ガウス関数とローレンツ関数の合成を用い
てカーブフィッティングを行った。さらに得られた結果
を繊維にかけた応力に対してプロットした。データ点は
直線に並ぶがその傾きから半値幅因子(Hws)を評価し
た。評価例を図2に示す。
【0015】さらに、「ボイドが100Å以下」と言うの
は、上述のような転位などの内部欠陥(ボイド)などの
大きさが小さいことを示し、破壊の起点が小さいことを
示す。よって、「ボイドが100Å以下」であることによ
り、強度に優れた強化繊維を得ることが出来る。ボイド
の大きさは次のようにして求めた。ボイド径の評価は小
角X線散乱法を用い下記の方法で行った。測定に供する
X線は、(株)リガク製ローターフレックスRU-300を用
いて発生させた。ターゲットとして銅対陰極を用い、出
力30kV x 30mA のファインフォーカスで運転した。光学
系は(株)リガク製点収束カメラを用い、X線はニッケ
ルフィルターを用いて単色化した。検出器は、フジ写真
フィルム(株)製イメージングプレート(FDLUR-V)を用
いた。試料と検出器間の距離は200mm 乃至350mm の間の
適当な距離でよい。空気などからの妨害バックグラウン
ド散乱を抑えるため、試料と検出器の間は、ヘリウムガ
スを充填した。露光時間は2時間乃至24時間であっ
た。イメージングプレート上に記録された散乱強度信号
の読みとりは、富士写真フィルム(株)製デジタルミク
ログラフィー(FDL5000) を用いた。得られたデータに
は、バックグラウンド補正を施した後赤道方向の散乱強
度I に対してギニエプロット(バックグラウンド補正後
の散乱強度の自然対数ln(I) を散乱ベクトルの2乗k2に
対してプロットする)を作成した。ここで散乱ベクトル
kはk=(4π/ λ)sinθ、λはX線の波長1.5418Å、θは
散乱角2θの半分である。
【0016】以上述べたような性能を有するPBO繊維を
強化繊維として用い、樹脂との比率を繊維体積含有率で
10〜70%とする事により、強度、弾性率に優れるばかり
か、屈曲性にも優れる複合材料を得ることが出来る。
【0017】上記の構造的特徴を発現せしめるため、以
下の製造例により実現できる。即ち、ポリパラフェニレ
ンベンゾビスオキサゾールからなるポリマーのドープを
紡糸口金から非凝固性の気体中に押し出して得られた紡
出糸を凝固浴中に導入してドープ糸条が含有する燐酸を
抽出した後、中和、水洗、乾燥、熱処理を行うが、その
際、繊維を一定張力下に500℃以上で熱処理すること
で繊維内部の欠陥構造が低減したポリベンザゾールを得
ることができる。
【0018】本発明におけるポリベンザゾール繊維と
は、PBOホモポリマー、及び実質的に85%以上のP
BO成分を含みポリベンザゾール(PBZ)類とのラン
ダム、シーケンシャルあるいはブロック共重合ポリマー
をいう。
【0019】PBZポリマーに含まれる構造単位として
は、好ましくはライオトロピック液晶ポリマーから選択
される。モノマー単位は構造式(a)〜(h)に記載されてい
るモノマー単位から成り、更に好ましくは、本質的に構
造式(a)〜(e)から選択されたモノマー単位から成る。
【0020】
【化1】
【0021】
【化2】
【0022】実質的にPBOから成るポリマーのドープ
を形成するための好適溶媒としては、クレゾールやその
ポリマーを溶解し得る非酸化性の酸が含まれる。好適な
酸溶媒の例としては、ポリ燐酸、メタンスルフォン酸及
び高濃度の硫酸或いはそれ等の混合物があげられる。更
に適する溶媒は、ポリ燐酸及びメタンスルフォン酸であ
る。また最も適する溶媒は、ポリ燐酸である。
【0023】溶媒中のポリマー濃度は好ましくは少なく
とも約7重量%であり、更に好ましくは少なくとも10
重量%、最も好ましくは14重量%である。最大濃度は、
例えばポリマーの溶解性やドープ粘度といった実際上の
取り扱い性により限定される。それらの限界要因のため
に、ポリマー濃度は20重量%を越えることはない。
【0024】好適なポリマーやコポリマーあるいはドー
プは公知の手法により合成される。例えばWolfe等の米
国特許第4533693号(1985年8月6日)、Sybert等
の米国特許第4772678号(1988年9月20日)、Har
risの米国特許第4847350号(1989年7月11日)に
記載される方法で合成される。実質的にPBOから成る
ポリマーはGregory等の米国特許第5089591号(1992
年2月18日)によると、脱水性の酸溶媒中での比較的
高温、高剪断条件下において高い反応速度での高分子量
化が可能である。
【0025】この様にして重合されるドープは紡糸部に
供給され、紡糸口金から通常100℃以上の温度で吐出
される。口金細孔の配列は通常円周状、格子状に複数個
配列されるが、その他の配列であっても良い。口金細孔
数は特に限定されないが、紡糸口金面における紡糸細孔
の配列は、吐出糸条間の融着などが発生しないような孔
密度を保つことが重要である。
【0026】紡出糸条は十分な延伸比(SDR)を得る
ため、米国特許第5296185号に記載されたように十分な
長さのドローゾーン長が必要で、かつドープの固化温度
以上で紡糸温度以下の整流された冷却風で均一に冷却さ
れることが望ましい。ドローゾーンの長さ(L)は非凝
固性の気体中で固化が完了する長さが要求され、単孔吐
出量(Q)によって決定される。良好な繊維物性を得る
にはドローゾーンの取り出し応力がポリマー換算で2g
/d以上が望ましい。
【0027】ドローゾーンで延伸された糸条は次に抽出
(凝固)浴に導かれる。紡糸張力が高いため、抽出浴の
乱れなどに対する配慮は必要でなく如何なる形式の抽出
浴でも良い。例えばファンネル型、水槽型、アスピレー
タ型あるいは滝型などが使用出来る。抽出液は燐酸水溶
液や水が望ましい。最終的に抽出浴において糸条が含有
する燐酸を99.0%以上、好ましくは99.5%以上抽出する。
本発明における抽出媒体として用いられる液体に特に限
定はないが好ましくはポリベンザゾールに対して実質的
に相溶性を有しない水、メタノール、エタノール、アセ
トン、エチレングリコール等である。また抽出(凝固)
浴を多段に分離し燐酸水溶液の濃度を順次薄くし最終的
に水で水洗しても良い。さらに該繊維束を水酸化ナトリ
ウム水溶液などで中和し、水洗することが望ましい。こ
の後乾燥、熱処理を施して繊維を製造する。
【0028】繊維構造から限りなく欠陥の存在を低減す
るためには、凝固速度を遅くして、丁寧に繊維構造を形
成せしめた物を乾燥の後、更に張力下で熱処理すること
が特に重要であることを鋭意検討の結果見出した。その
ためには凝固温度の管理が重要で、浴温を摂氏−20度
から0度、望ましくは摂氏−15度から−5度、更に望
ましくは摂氏−12度から−8度に保つのが良い。凝固
剤としては水系でも良いが、水に相溶な有機溶媒の方が
良好な結果を示した。とくにメタノールなどの低級アル
コールやエチレングリコールなどの、分子量400以下
の-OH基を有する化合物が特に有効である。浴温を−2
0℃未満にすると糸物性が劇的に減少する傾向にあり好
ましくない。乾燥温度は繊維強度の低下をもたらさない
温度とし、具体的には150℃以上400℃以下、好ま
しくは200℃以上300℃以下、更に好ましくは22
0℃以上270℃以下とする。熱処理の温度は500℃
以上700℃未満、好ましくは550℃以上650℃未
満、更に好ましくは580℃以上630℃未満で実施す
る。この時付与する張力は、4.0g/d以上12g/d未満、好
ましくは5.0g/d以上11g/d未満、更に好ましくは5.5g/d
以上10.5g/d未満とする。熱処理に供する繊維の水分率
は3%以下1%以上、好ましくは2.7%以下1.7%
以上に調整しておくことが好ましい。以上述べたような
製造方法を採ることによって、分子鎖の配向性に優れ、
欠陥が少なく、高強度・高弾性率なPBO繊維を得ること
が出来る。
【0029】このPBO繊維を強化繊維とする複合材料の
製造方法としては、溶融含浸を行うことが望ましい。複
合材料の製造方法としては、いわゆる電線被覆や、樹脂
パウダーを用いる抄造法等があるが、強化繊維の性能を
十分に生かすためには、開繊工程、予備加熱工程、含浸
ダイ、ノズルを含む溶融含浸方法が最も適している。熱
可塑性樹脂は、熱硬化性樹脂と比較して1.含浸温度が高
い、2.樹脂粘度が高いという複合材料の製造にとって非
常に不利な性質を有する。即ち、耐熱性があり、強度が
高い強化繊維を用いなければ、その工業生産は困難であ
る。PBO繊維は、明確な融点を持たず、熱劣化温度が500
℃以上であり通常用いられる熱可塑性樹脂の融点に比べ
て十分に高く、熱により破断することが無い。そして、
樹脂粘度が高く、ノズルからの引抜抵抗が増大して、強
化繊維に掛かる応力が高くなっても破断することはな
い。この様にPBO繊維は熱可塑性樹脂の強化繊維として
最適な有機繊維である。
【0030】PBO繊維と組み合わせる熱可塑性樹脂とし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニル
アルコール共重合体、ポリフェニレンサルファイドなど
のポリオレフィン樹脂や、ポリアミド6、ポリアミド
6.6、ポリアミド12,共重合ポリアミドなどのポリ
アミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート等のポリエステル樹脂、その他ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン等の耐熱性
高分子材料などを上げることが出来る。これらの樹脂に
は、PBO繊維との接着性を向上させる目的で、コロナ処
理、プラズマ処理、ケミカルエッチングや、酸変性処理
などが施されていても何ら問題はない。また、その使用
条件に応じて、耐光性や、耐熱劣化、耐薬品性を改善す
る目的で種々の添加剤が添加されていても何ら問題はな
い。本発明は、上述のPBO繊維の製造方法と熱可塑性樹
脂の含浸技術によって始めて高強度・高弾性率な繊維強
化熱可塑性樹脂複合材料を提供することが出来る。
【0031】
【実施例】PBO繊維の分子鎖の配向性が優れていること
と、欠陥が少ないことを確認するために、本発明では、
プロトンのT1H緩和時間、カーボン13のT1C緩和時
間、繊維軸方向の熱伝導率並びに膨張率の異方性因子そ
して、繊維弾性率の測定を行った。プロトンのT1H緩和
時間並びにカーボン13のT1C緩和時間は次のようにし
て求めた。なお、これらの緩和時間は、内部欠陥の大き
さと量によって決定されるため、これらが長いほど、欠
陥が少ないと言うことが出来る。固体13C−NMRの測
定は、Varian社製XL−300分光器(1H測定
300MHZ、13C測定75MHz)、THAMWAY
社製固体用アンプA55−8801,A55−6801
MR,DOTY社製固体用プローブを用いて行った。測
定は、CP−MASにより、1H核および13C核の縦緩
和時間測定を行った。測定は、室温下、試料回転数4K
Hz、1H90度パルス4.5マイクロ秒、ロッキング
磁場強度55.5KHz、デカップラー強度55.5K
Hz、コンタクトタイム3ミリ秒、パルス待ち時間40
秒とした。1H核縦緩和時間(T1H)は、CP−MAS
反転回復法により測定し、128ppmに現れるピーク
の保持時間(t)に伴うピーク強度I(t)の減衰を、
I(t)=A・exp(−t/T1H)式でカーブフィッ
トして求めた。13C核の縦緩和時間(T1C)は、T
orchia法により、保持時間を0,0.001,
1.56,3.12,6.24,12.5,25.0,
50.0,100,150,200,300,400,
500,600,700,800秒として測定した。1
28ppmに現れるピークの保持時間(t)に伴うピー
ク強度I(t)の減衰を、I(t)=Ao・exp(−
t/0.1)+Aa・exp(−t/T1Ca)+Ab・
exp(−t/T1Cb)+Ac・exp(−t/T1Cc)
式でカーブフィットして求めた。ここでは、T1Cc(T1
Ca ≦T1Cb ≦T 1Cc )を13C炭素核の緩和時間 T 1
C とした。
【0032】繊維方向の熱伝導率は、熱伝導率の測定
は、Fujishiroらの方法(Jpn. J. Appl. Vol. 36 (199
7) p5633)に準じて温度100Kで測定した。熱伝導率が高
いほど、分子鎖の配向性に優れている。
【0033】膨張率の方性因子は、繊膨張率に関係付け
ることが出来る。よって、この絶対値が大きいほど、分
子鎖の配向性に優れている。膨張率の異方性因子μは以
下の式で定義する。 μ=(Δε/ΔT) /(Δεa/ΔT) ここで(Δε/ΔT)は繊維軸方向の線膨張係数を、εaは
結晶a軸方向格子の歪みを、(Δεa/ΔT)はその温度
変化に対する膨張係数を表す。線膨張係数は、マックサ
イエンス社製熱機械分析装置を用いて測定した。温度を
30℃から600℃まで上昇させたときの繊維軸方向の
寸法変化を実測し、区間100℃‐400℃における
(Δε/ΔT)の実測値から評価した。ここでεは歪み(各
温度でのでの実測繊維長を30℃における繊維長で除し
た後1を差し引いた値)を表す。(Δεa/ΔT)は次式を
用いて、(200)面のX線回折角2θ200の温度を30℃か
ら250℃まで変化させたときの変量を実測する事で求
めた。 Δεa/ΔT= -cotθ200 (Δθ200/ΔT) 回折角の測定は上述のイメージングプレートを用いるこ
とで精度良く求めることが出来た。
【0034】以下、特に断らない限り、溶融含浸は次の
ようにして行った。強化繊維を横取り強制解舒して、φ
100mmのステンレス製円柱5本に交互に接触させて開繊
させた後に、半径50mmの1/4円を有する曲面状のダイに
接触させ、強化繊維の進行方向に対して、曲面状のダイ
入口部にスリットを設け、樹脂を吐出して強化繊維に樹
脂を被覆した。その後、この曲面上でテンションを掛け
たまま強化繊維を進行させて剪断抵抗を与えて樹脂を含
浸させた。その後、樹脂温度220±20℃の樹脂浴を通過
した後に、導入部とノズル部を有するダイスを通した。
この様にして得られた複合材料を23℃、50RH%に調湿し
た試験室内で、(株)オリエンテック製1tonテンシロン
を用い、支点間距離200mm、引張速度200mm/minの条件で
引張試験を行った。
【0035】(実施例1)まず、PBO繊維は以下のよう
にして製造した。米国特許第4533693号に示される方法
によって得られた、30℃のメタンスルホン酸溶液で測
定した固有粘度が24.4dL/gのポリパラフェニレンベンゾ
ビスオキサゾール14.0(重量)%と五酸化リン含有率83.
17%のポリ燐酸から成る紡糸ドープを紡糸に用いた。ド
ープは金属網状の濾材を通過させ、次いで2軸から成る
混練り装置で混練りと脱泡を行った後、昇圧させ、重合
体溶液温度を170℃に保ち、孔数166を有する紡糸
口金から170℃で紡出し、温度60℃の冷却風を用い
て吐出糸条を冷却した後、さらに自然冷却で40℃まで吐
出糸条を冷却した後、凝固浴中に導入した。凝固液は40
%燐酸水溶液を用い、その温度は-20℃であった。次に繊
維をゴゼットロールに巻き付け一定速度を与えて第2の
抽出浴中においてイオン交換水で糸条を洗浄した後、0.
1規定の水酸化ナトリウム溶液中に浸漬し中和処理を施
した。更に水洗浴で水洗した後、巻き取り、80℃の乾
燥オーブン中で乾燥し繊維中に含まれる水分率が2.5
%になるまで放置した。更に張力5.0g/d、温度600℃
の状態で2.4秒間熱処理を行い、PBO繊維を得た。このPB
O繊維に 株式会社クラレ製エチレンビニルアルコール
共重合体「エバール」(105B)を溶融含浸して複合材料
を得た。この複合材料の引張試験結果を表1に示す。
【0036】(実施例2)凝固液の温度が-15℃である
ことだけが実施例1と異なる条件でPBO繊維を作成し、
その後溶融含浸を行い複合材料を得た。この複合材料の
引張試験結果を表1に示す。
【0037】(実施例3)凝固液の温度が-5℃であるこ
とだけが実施例1と異なる条件でPBO繊維を作成し、そ
の後溶融含浸を行い複合材料を得た。この複合材料の引
張試験結果を表1に示す。
【0038】(実施例4)凝固液がメタノールであるこ
とだけが実施例3と異なる条件でPBO繊維を作成し、そ
の後溶融含浸を行い複合材料を得た。この複合材料の引
張試験結果を表1に示す。
【0039】(実施例5)凝固液がエチレングリコール
であることだけが実施例3と異なる条件でPBO繊維を作
成し、その後溶融含浸を行い複合材料を得た。この複合
材料の引張試験結果を表1に示す。
【0040】(実施例6)凝固液がアセトンであること
だけが実施例3と異なる条件でPBO繊維を作成し、その
後溶融含浸を行い複合材料を得た。この複合材料の引張
試験結果を表1に示す。
【0041】(実施例7)複合材料の繊維含有率が60%
であることだけが実施例1と異なる条件で複合材料を作
成した。その引張試験結果を表1に示す。
【0042】(実施例8)複合材料の繊維含有率が10%
であることだけが実施例1と異なる条件で複合材料を作
成した。その引張試験結果を表1に示す。
【0043】(比較例1)凝固液の温度が10℃であるこ
とだけが実施例1と異なる条件でPBO繊維を作成し、そ
の後溶融含浸を行い複合材料を得た。この複合材料の引
張試験結果を表1に示す。
【0044】(比較例2)凝固液がメタノールであるこ
とだけが比較例1と異なる条件でPBO繊維を作成し、そ
の後溶融含浸を行い複合材料を得た。この複合材料の引
張試験結果を表1に示す。
【0045】(比較例3)凝固液がエチレングリコール
であることだけが比較例1と異なる条件でPBO繊維を作
成し、その後溶融含浸を行い複合材料を得た。この複合
材料の引張試験結果を表1に示す。
【0046】(比較例4)凝固液がアセトンであること
だけが比較例1と異なる条件でPBO繊維を作成し、その
後溶融含浸を行い複合材料を得た。この複合材料の引張
試験結果を表1に示す。
【0047】(比較例5)複合材料の繊維含有率を75%
とする事だけが実施例1と異なる条件で複合材料を作成
を試みたが、強化繊維を丸ダイスに通すことが出来なか
ったため複合材料を得ることが出来なかった。
【0048】(比較例6)複合材料の繊維含有率10%で
あることだけが実施例1と異なる条件で複合材料を作成
した。その引張試験結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、サーマルリサイクルが
容易な高強度な繊維強化熱可塑性樹脂を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線半値幅因子の測定装置の概要図。
【図2】本発明に係る繊維の半値幅‐応力の関係を示す
図。
【図3】本発明に係る繊維の<sin 2 φ>‐応力の関係を
示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA04 AA08 AB05 AB21 AD03 AD11 AG06 AH04 AH31 AK06 4F205 AD01 AD05 AD16 AH17 AH43 HA34 HA35 HC12 4L035 BB04 BB09 BB17 BB21 BB56 BB66 BB69 DD07 GG01 GG04 MD06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化熱可塑性樹脂複合材料であって、
    強化繊維がポリベンザゾール繊維であることを特徴とす
    る繊維強化熱可塑性樹脂複合材料。
  2. 【請求項2】ポリベンザゾール繊維の分子配向変化によ
    る弾性率減分が30GPa以下であることを特徴とする請求
    項1記載の繊維強化熱可塑性樹脂複合材料。
  3. 【請求項3】ポリベンザゾール繊維のX線子午線回折半
    値幅因子が0.3#/GPa以下であることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の繊維強化熱可塑性樹脂複合材料。
  4. 【請求項4】ポリベンザゾール繊維内に存在するボイド
    が100Å以下であることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の繊維強化熱可塑性樹脂複合材料。
  5. 【請求項5】繊維体積含有率が10〜70%であることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化熱可
    塑性樹脂複合材料。
  6. 【請求項6】強化繊維としてポリベンザゾール繊維を用
    い熱可塑性樹脂で溶融含浸することを特徴とする繊維強
    化熱可塑性樹脂複合材料の製造方法。
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