JP2003118168A - 彩度回復機能を有する印刷制御装置、および印刷制御方法 - Google Patents

彩度回復機能を有する印刷制御装置、および印刷制御方法

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JP2003118168A
JP2003118168A JP2001313040A JP2001313040A JP2003118168A JP 2003118168 A JP2003118168 A JP 2003118168A JP 2001313040 A JP2001313040 A JP 2001313040A JP 2001313040 A JP2001313040 A JP 2001313040A JP 2003118168 A JP2003118168 A JP 2003118168A
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Makoto Fujino
真 藤野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定範囲の色相での彩度を強調して高画質の
画像を印刷する。 【解決手段】 彩度を強調すべき所定範囲の色相を予め
プリンタドライバに設定する。プリンタドライバはカラ
ー画像データを受け取ると、設定された色相でのカラー
画像データの彩度を強調し、強調された画像データに基
づいて各色インクドットの形成有無を判断して、判断結
果をカラープリンタに出力する。こうすれば、カラープ
リンタでは、予め設定されている所定範囲の色相のみ彩
度が強調されたカラー画像が印刷される。ここで、カラ
ープリンタで表現可能であるが、銀塩写真ほどには高彩
度の画像を印刷していなかった色相を、プリンタドライ
バに設定することで、銀塩写真のような高彩度の画像を
印刷することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷媒体上に各
色インクドットを形成して高画質のカラー画像を印刷す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラ、カラースキャナ、カラ
ーモニタ、カラープリンタなど、カラー画像を扱うこと
の可能な種々の画像機器が広く使用されている。これら
画像機器では、カラー画像を、いわゆる光の三原色に対
応するR画像、G画像、B画像の3つの画像に分けて取
り扱う。すなわち、デジタルカメラ、カラースキャナな
どの撮像機器は、カラー画像のデータとして、R画像,
G画像,B画像に対応するRGBの各階調値を出力す
る。出力されたRGB階調値に基づいて、例えばカラー
モニタは画面上にR画像,G画像,B画像の各画像を映
し出し、これら3つの画像を画面上で合成することによ
ってカラー画像を映し出す。また、カラープリンタは、
受け取ったRGBの各階調値を、プリンタで取り扱うこ
とのできるシアン(C),マゼンタ(M),イエロ
(Y)の各階調値に変換した後、得られたCMYの各階
調値に応じて、印刷媒体上にシアン色,マゼンタ色,イ
エロ色の塗料を種々の方法により付着させることによっ
てカラー画像を印刷している。
【0003】デジタルカメラやカラースキャナなどの撮
像機器の出力するRGB画像データは、機種によって少
しずつ異なっている場合がある。これは、カラー画像か
ら光の三原色に対応する3つの色成分、すなわちR画像
成分,G画像成分,B画像成分を分離する検出器の感度
が機種によって異なっているからである。また、全く同
じRGB画像データを供給したとしても、カラーモニタ
やカラープリンタの機種によって、モニタ上あるいは印
刷媒体上に表現される色が微妙に異なる場合がある。こ
の一つの原因として、カラーモニタの場合は、RGB画
像データに基づいて画面上に映し出されるRGBの各画
像の感度が機種によって微妙に異なっていることがあ
り、カラープリンタの場合は、シアン,マゼンタ,イエ
ロの各色の発色の仕方が機種によって微妙に異なってい
ることがある。従って、撮影したそのままの色をカラー
モニタあるいはカラープリンタで表現するためには、デ
ジタルカメラやカラースキャナなどのRGB画像データ
を出力する側の特性と、カラーモニタやカラープリンタ
などのRGB画像データを受け取る側の特性とを、一致
させておかなければならない。
【0004】これら画像機器の組み合わせが変わる度
に、RGB画像データを出力する側の特性と受け取る側
の特性とを、調整し直さなければならないのでは煩雑で
あるので、次のような方法が広く使用されている。すな
わち、所定の感度を有する仮想的な基準の検出器を想定
しておき、この検出器が出力するRGB画像データを標
準の画像データと定めておく。このような標準の画像デ
ータとして、sRGB画像データと呼ばれる規格の画像
データが広く使用されている。デジタルカメラやカラー
スキャナなどの撮像機器は、RGB画像データを標準の
画像データ(sRGB画像データ)に変換してから出力
する。また、カラーモニタやカラープリンタなどは標準
のRGB画像データ(sRGB画像データ)の色を正確
に再現できるように、それぞれの特性を調整しておく。
こうすれば、如何なる撮像機器から出力された画像デー
タであっても、あるいは画像データを受け取る機器の特
性が如何なるものであっても、本来の色を正確に再現す
ることが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる方法で
は、カラープリンタ側で標準のRGB画像データを如何
に正確に再現しても、必ずしも満足のいく画質が得られ
ない場合があった。特に、近年ではカラープリンタの印
刷画質が改良されて銀塩写真と対比し得る高画質の画像
を印刷することが可能となっているにもかかわらず、カ
ラープリンタで印刷される画像の鮮やかさが銀塩写真に
対して見劣りして、満足できる画質が得られない場合が
あった。
【0006】この発明は、従来技術における上述のよう
な問題を解決するためになされたものであり、標準のR
GB画像データを受け取って、より高画質の画像を印刷
することを可能とする技術を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の印
刷制御装置は、次の構成を採用した。すなわち、印刷媒
体上に複数の色のインクを付着させてカラー画像を印刷
する印刷部を制御する印刷制御装置であって、カラー画
像データを受け取る画像データ受取手段と、彩度を強調
する所定範囲の色相を設定する色相設定手段と、前記設
定された所定範囲の色相について、前記受け取ったカラ
ー画像データの彩度を強調する彩度強調手段と、前記印
刷媒体上に付着させるインクの付着密度を、前記所定範
囲の色相の彩度が強調されたカラー画像データに基づい
て、前記各色のインク毎に決定するインク付着密度決定
手段と、前記各色インク毎の付着密度に対応した制御信
号を前記印刷部に出力する制御信号出力手段とを備える
ことを要旨とする。
【0008】また、上記の印刷制御装置に対応する本発
明の印刷制御方法は、印刷媒体上に複数の色のインクを
付着させてカラー画像を印刷する印刷部を制御する印刷
制御方法であって、彩度を強調する所定範囲の色相を設
定し、カラー画像データを受け取って該カラー画像デー
タの前記所定範囲の色相の彩度を強調し、前記印刷媒体
上に付着させるインクの付着密度を、前記所定範囲の色
相の彩度が強調されたカラー画像データに基づいて、前
記各色のインク毎に決定し、前記各色インク毎の付着密
度に対応した制御信号を前記印刷部に出力することを要
旨とする。
【0009】かかる印刷制御装置および印刷制御方法に
おいては、彩度を強調する所定範囲の色相を設定し、設
定された所定範囲の色相について、カラー画像データの
彩度を強調する。次いで、彩度が強調された画像データ
に基づいて各色のインク毎にインクの付着密度を決定
し、得られたインクの付着密度に対応した制御信号を、
前記印刷部に供給する。
【0010】上記の印刷制御装置および印刷制御方法に
ついての本発明は、カラーポジティブフィルムで表現可
能な色の範囲すなわち色域と、印刷媒体上にインクを付
着させてカラー画像を印刷する印刷装置(以下では、カ
ラープリンタと呼ぶ)が表現可能な色域と、標準のRG
B画像データのデータ形式として使用されているsRG
B色空間の色域とが、以下に示すような関係にあること
を見い出すことによって完成された。そこで、本発明の
作用および効果を説明するために、先ず、新たに見いだ
された関係について説明する。尚、以下では、RGB画
像データがsRGB色空間で表現された画像データであ
る場合、sRGB表色系の画像データと記述する。ま
た、印刷媒体上にインクを付着させてカラー画像を印刷
する方法としては、インク滴を吐出して印刷媒体上に小
さなインクドットを形成してインクを付着させるいわゆ
るインクジェット方式と呼ばれる手法や、インクに熱を
加えて溶けたインクを印刷媒体上に転写させるいわゆる
熱転写方式と呼ばれる手法、あるいはインクを昇華させ
て印刷媒体上に付着させるいわゆる昇華方式と呼ばれる
手法など、種々の手法を用いることができる。以下で
は、インクを付着させる方法としては、インクジェット
方式を用いた場合を例にとって説明する。
【0011】図16は、カラーポジティブフィルムの色
域と、カラープリンタの色域と、sRGB表色系の色域
との関係を示す説明図である。図16中の×印は、カラ
ーポジティブフィルムに表現されている色を測色して、
xy色度座標にプロットした測色結果である。測色に際
しては、カラーポジティブフィルムの色域をできるだけ
正確に表現するように、複数の写真の中から種々の色の
部分を選び出して測色した。また、図16中の○印は、
カラープリンタの色域を測色してxy色度座標にプロッ
トした結果である。カラープリンタの色域の測色に際し
ては、プリンタで表現可能な全範囲の色彩をパッチ画像
に印刷し、パッチ画像を測色することによって行った。
尚、実線で示しているのは、光の波長を徐々に変化させ
たときに、光が呈する色彩をxy色度座標にプロットし
て得られた軌跡である。この軌跡は表現可能な色彩の限
界を示しており、輝線スペクトルと呼ばれる。xy色度
座標上で輝線スペクトルに近づくほど色彩の彩度が高く
なることを示している。また、図16の中の輝線スペク
トルの近傍に示した「赤色」,「緑色」,「青色」の表
示は、その近傍の領域がそれぞれの赤色,緑色,青色の
色相に対応することを示している。
【0012】図16に示した測色結果から、近年のカラ
ープリンタの色域は、カラーポジティブフィルムとほぼ
同等の色域を有していることが見い出された。更に、図
16中に破線で示すように、sRGB表色系の色域をx
y色度座標中に重ねて表示したところ、sRGB表色系
の色域は、カラープリンタの色域あるいはカラーポジテ
ィブフィルムの色域よりも、狭い部分が存在し、特に色
相が緑色から青色にかけての彩度の高い領域で、色域が
狭くなっていることが見い出された。図16に示した測
色結果は、印刷媒体上にインク滴を吐出してインクドッ
トを形成する、いわゆるインクジェットカラープリンタ
についてのものであるが、このような現象は、印刷媒体
上にインクドットを形成する方式の違いによらず、種々
のカラープリンタにおいても同様に生じていると考える
ことができる。
【0013】本願の発明者は、このような知見に基づ
き、カラープリンタがカラー画像データを如何に正確に
再現しても必ずしもカラーポジティブフィルムのような
高画質の画像を得られない場合がある理由が、次のよう
なものであることを見い出すことによって本発明を完成
させた。すなわち、カラー画像データの一般的なデータ
形式として広く使用されているsRGB表色系は、色相
が緑色から青色にかけての彩度の高い色彩を扱うことが
できないので、カラープリンタはこのような色彩を本来
は表現可能であるにもかかわらず、sRGB表色系の画
像データを再現している限り、彩度の高い緑色や青色を
印刷することはできない。このため、カラープリンタで
画像データを如何に正確に再現しても、十分に高画質の
画像を得られない場合が生じていたものと考えられる。
【0014】カラープリンタが、sRGB表色系と異な
って彩度方向に色域の制約がないL *** 表色系で
表現された画像データを受け取る場合もあるが、このよ
うな場合にも同様なことが生じ得る。なぜなら、カラー
画像データのデータ形式としてsRGB表色系は現在の
標準的な形式として広く使用されているために、一旦s
RGB表色系で表現された画像データをL***
色系に変換している場合があるからである。色域の狭い
sRGB表色系で表現することによって、彩度の高い緑
色や青色のデータが一旦失われてしまうと、その後、画
像データを、L *** 表色系に変換しても、失われ
たデータが戻ることはない。このような場合は、例えL
*** 表色系で表現された画像データを受け取って
いても、カラープリンタで画像データを正確に再現する
だけでは、十分に満足できる画質を印刷することができ
ない場合がある。尚、こうした問題は、sRGB表色系
で表現されたカラー画像データに限らず、取り扱う色域
の狭い他の表色系で表現されたカラー画像データや、あ
るいは何らかの理由によって、色域の狭いカラー画像デ
ータに変換された場合にも、同様に生じ得る。
【0015】本発明の印刷制御装置および印刷制御方法
においては、彩度を強調する所定範囲の色相を設定し、
カラー画像データの前記所定範囲での色相の彩度を強調
して、強調後の画像データに基づいて各色のインク毎に
インクの付着密度を決定する。例えば、彩度の高い緑色
から青色にかけての色彩のように、カラープリンタが本
来は印刷可能であるにもかかわらずカラー画像データが
扱うことのできない色域の色相を設定し、この色相にお
いて画像データの彩度を強調すれば、失われていた高彩
度の画像データを復元することができる。こうして画像
データを復元しておけば、復元した画像データの色彩を
カラープリンタで正確に再現することによって、十分に
高画質の画像を印刷することが可能となる。
【0016】かかる印刷制御装置においては、彩度を強
調すべき色相として、少なくとも青色から緑色までの色
相を設定し、色相がかかる範囲にある画像データの彩度
を強調するようにしても良い。
【0017】図16に示したように、色相が青色から緑
色までの領域において、カラープリンタは画像データの
色域よりも高い彩度の色彩を表現することができるの
で、彩度を強調すべき色相としてかかる範囲を設定する
ことで、充分に高画質の画像を印刷することが可能とな
る。
【0018】かかる印刷制御装置においては、受け取っ
たカラー画像データを、彩度と色相と明度とを用いた表
現形式に一旦、変換した後、前記表現形式が変換された
カラー画像データに対して、前記設定された色相での彩
度強調を行ってもよい。
【0019】カラー画像データを、彩度と色相と明度と
を用いた表現形式に変換しておけば、設定された色相だ
け彩度を強調するといった処理を、簡便に行うことがで
きるので好適である。
【0020】かかる印刷制御装置においては、彩度を強
調する所定範囲の色相でカラー画像データの彩度が高く
なるほど、該カラー画像データの彩度を強く強調するよ
うにしてもよい。高い彩度の色彩を含んだカラー画像デ
ータを、色域の狭いカラー画像データに変換する場合に
は、彩度が高いデータほど彩度を低下させるような変換
を行う場合がある。このような場合には、彩度の高い画
像データほど強く彩度を強調することによって、色域の
狭いカラー画像データに変換する前の画像に近い画像を
印刷することが可能となるので好ましい。
【0021】また、前述の印刷制御装置および印刷制御
方法においては、前記所定範囲の色相の彩度を強調する
に際して、カラー画像データを、より高い彩度の色彩を
表現可能なデータ形式による広域カラー画像データに一
旦変換した後に、該広域カラー画像データの彩度を強調
するようにしてもよい。
【0022】カラー画像データを、前記広域カラー画像
データに変換してから彩度を強調すれば、変換前のカラ
ー画像では扱うことのできなかった高い彩度の画像デー
タを扱うことが可能となるので好適である。
【0023】前述の印刷制御装置においては、カラー画
像データの彩度を強調する程度を予め複数種類記憶して
おき、該記憶している複数の強調程度の中から予め選択
された1の強調程度に従って、該カラー画像データの彩
度を強調するようにしてもよい。
【0024】こうすれば、印刷しようとする画像に応じ
て、複数の強調程度の中から適切な強調程度を選択する
ことができるので、より好ましい画像を印刷することが
可能となって好適である。
【0025】かかる印刷制御装置においては、次のよう
にして、カラー画像データの彩度の強調を禁止可能とし
ても良い。すなわち、カラー画像データの彩度を強調す
るか否かを予め設定しておき、強調を行わない旨が設定
されている場合には、前記彩度強調手段における彩度の
強調を禁止するとともに、前記画像データ受取手段が受
け取ったカラー画像データを前記インク付着密度決定手
段に供給する。該インク付着密度決定手段は、該供給さ
れたカラー画像データに基づいて、各色のインク毎にイ
ンクの付着密度を決定する。
【0026】カラー画像データの中には、色域の狭いカ
ラー画像データでも十分扱える彩度の色彩しか含まれて
いない画像データも存在する。また、ある程度の高い彩
度の色彩を含んでいるが、それでも色域の狭いカラー画
像データで対応可能な範囲の色彩しか含まれていない場
合もある。このようなカラー画像データの彩度を強調す
ると、不自然な印刷画像となってしまうことが考えられ
る。上述の印刷制御装置では必要に応じて彩度の強調を
禁止することができるので、このような場合でも自然な
印刷画像を得ることが可能となって好適である。
【0027】カラー画像データと、該画像データを変換
すべき画像データたる変換画像データとを対応付けた変
換テーブルを備えた印刷制御装置においては、次のよう
にして画像データを制御信号に変換し、前記制御信号を
出力することとしても良い。すなわち、前記変換テーブ
ルとして、カラー画像データと、所定範囲の色相におい
て彩度の強調されたカラー画像データとを対応付けたテ
ーブルを記憶しておき、カラー画像データを受け取る
と、該変換テーブルを参照することにより前記変換画像
データに変換する。次いで、得られた前記変換画像デー
タに基づいて、前記各色のインク毎にインクの付着密度
を決定した後、得られたインク付着密度を前記制御信号
として前記印刷部に出力することとしてもよい。
【0028】こうして変換テーブルを参照することによ
ってカラー画像データを変換画像データに変換すれば、
制御信号を迅速に出力することができるので好ましい。
【0029】こうした印刷制御装置においては、前記変
換テーブルとして、第1の表色系によるカラー画像デー
タと、第2の表色系によるカラー画像データとを対応付
けてたテーブルを記憶しておくこととしても良い。
【0030】このような変換テーブルを参照すれば、所
定範囲の色相における彩度を強調すると同時に、第1の
表色系による画像データと第2の表色系による画像デー
タに変換することができる。従って、例えばRGB表色
系の画像データをCMY表色系の画像データによる制御
信号として出力する場合の様に、受け取った画像データ
を異なる表色系による制御信号として出力しなければな
らない場合でも、制御信号を迅速に出力することができ
るので好ましい。
【0031】前述のいずれかの印刷制御装置と、印刷媒
体上に各色のインクを付着させて画像を形成する印刷部
とを用いて印刷装置を構成してもよい。かかる印刷装置
は、所定の色相の彩度が強調された高画質のカラー画像
を印刷することができるので好適である。尚、印刷部と
しては、インク滴を吐出して印刷媒体上にインクを付着
させる方式や、インクに熱を加えることで溶けたインク
を印刷媒体上に転写させる方式、あるいはインクを昇華
させて印刷媒体上に付着させる方式など、種々の方式に
よってインクを付着させる印刷部を用いることができ
る。
【0032】また、本発明は、上述した印刷制御装置の
動作を実現するプログラムをコンピュータに組み込むこ
とで、コンピュータを用いて実現することも可能であ
る。従って、本発明は次のような記録媒体としての構成
を取ることも可能である。すなわち、印刷媒体上に複数
の色のインクを付着させてカラー画像を印刷する印刷部
を制御する印刷制御方法を実現するプログラムを、コン
ピュータで読み取り可能に記録した記録媒体であって、
カラー画像の彩度を強調する所定範囲の色相を設定する
機能と、カラー画像データを受け取って該画像データを
変換することにより、前記設定された所定範囲の色相の
彩度を強調する機能と、前記印刷媒体上に付着させるイ
ンクの付着密度を、前記所定範囲の色相の彩度が強調さ
れたカラー画像データに基づいて、前記各色のインク毎
に決定する機能と、前記各色インク毎の付着密度に対応
した制御信号を前記印刷部に出力する機能とを実現する
プログラムを記録した記録媒体としての態様である。
【0033】かかる記録媒体に記録されたプログラムを
コンピュータで読み取り、該コンピュータを用いて上述
の各機能を実現すれば、前記設定した所定範囲の色相の
彩度を強調することにより、高画質な画像を印刷するこ
とが可能となる。
【0034】前述した課題の少なくとも一部を解決する
ために、本発明の画像処理装置は、次の構成を採用し
た。すなわち、カラー画像データを受け取って所定の画
像処理を施した後、該処理済みのカラー画像データを、
画像の印刷のために外部に出力する画像処理装置であっ
て、前記カラー画像データを受け取る画像データ受取手
段と、彩度を強調する特定の色相を設定する色相設定手
段と、前記設定された色相について、前記受け取ったカ
ラー画像データの彩度を強調する彩度強調手段と、前記
カラー画像データが表現し得る彩度と、前記カラー画像
を印刷するカラープリンタが印刷し得る彩度との、前記
設定された色相における差に応じて、該カラー画像デー
タの該設定された色相の彩度を強調する彩度強調手段
と、前記彩度の強調されたカラー画像データを出力する
画像データ出力手段とを備えることを要旨とする。
【0035】かかる画像処理装置においては、彩度を強
調する特定の色相を設定し、カラー画像データを受け取
ると、該カラー画像データが表現し得る彩度と、該カラ
ー画像を印刷するカラープリンタが印刷し得る彩度と
の、該設定した特定の色相における差に基づいて、該記
憶している色相の彩度を強調した後、彩度を強調したカ
ラー画像データを外部に出力する。
【0036】こうすれば、カラープリンタには特定の色
相の彩度が強調されたカラー画像データが供給されるこ
とになるので、カラープリンタで供給された画像データ
を正確に再現することで、本来の色彩に近い高画質の画
像を印刷することが可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の作用・効果をより明確に
説明するために、本発明の実施の形態を、次の順序に従
って説明する。 A.第1実施例: A−1.装置構成: A−2.彩度強調処理: B.第2実施例: B−1.彩度強調処理: B−2.変形例:
【0038】A.第1実施例: A−1.装置構成:図1は、本発明に関わる印刷制御装
置および印刷装置からなる印刷システムの構成を示す説
明図である。図示するように、この印刷システムは、コ
ンピュータ80にカラープリンタ20が接続された構成
となっており、コンピュータ80に所定のプログラムが
ロードされて実行されると、コンピュータ80とカラー
プリンタ20とが全体として一体の印刷システムとして
機能する。印刷しようとするカラー原稿は、コンピュー
タ80上で各種のアプリケーションプログラム91によ
って作成された画像等が使用される。また、コンピュー
タ80に接続されたスキャナ21を用いて取り込んだカ
ラー画像や、あるいはデジタルカメラ(DSC)28で
撮影した画像をメモリカード27を経由して取り込んで
使用することも可能である。これらの画像のデータOR
Gは、コンピュータ80内のCPU81によって、カラ
ープリンタ20が印刷可能な画像データに変換され、画
像データFNLとしてカラープリンタ20に出力され
る。カラープリンタ20が、この画像データFNLに従
って、印刷媒体上に各色のインクドットの形成を制御す
ると、最終的に、印刷用紙上にカラー原稿に対応したカ
ラー画像が印刷されることになる。
【0039】コンピュータ80は、各種の演算処理を実
行するCPU81や、データを一時的に記憶するRAM
83、各種のプログラムを記憶しておくROM82,ハ
ードディスク26等から構成されている。また、SIO
88をモデム24を経由して公衆電話回線PNTに接続
すれば、外部のネットワーク上にあるサーバSVから必
要なデータやプログラムをハードディスク26にダウン
ロードすることが可能となる。
【0040】カラープリンタ20はカラー画像の印刷が
可能なプリンタであり、本実施例では、印刷用紙上にシ
アン(C),マゼンタ(M),イエロ(Y),ブラック
(K)の4色インクのドットを形成可能なインクジェッ
トプリンタを使用している。もちろん、これら各色イン
クに加えて、淡シアンインク,淡マゼンタインクのドッ
トを形成可能なインクジェットプリンタであっても構わ
ない。尚、以下では場合によって、シアンインク,マゼ
ンタインク,イエロインク,ブラックインクのそれぞれ
を、Cインク,Mインク,Yインク,Kインクと略称す
るものとする。
【0041】また、カラープリンタ20は、ピエゾ素子
を用いてインクを吐出することによって印刷用紙上にイ
ンクドットを形成する方式を採用している。尚、本実施
例で使用したカラープリンタ20では、ピエゾ素子を用
いてインクを吐出する方式を採用しているが、他の方式
によりインクを吐出するノズルユニットを備えたプリン
タを用いるものとしてもよい。例えば、インク通路に配
置したヒータに通電し、インク通路内に発生する泡(バ
ブル)によってインクを吐出する方式のプリンタに適用
するものとしてもよい。また、インクを吐出する代わり
に、熱転写などの現象を利用して、印刷用紙上にインク
ドットを形成する方式のプリンタであっても構わない。
【0042】図2は、本実施例の印刷制御装置の機能を
実現するための、コンピュータ80のソフトウェアの構
成を概念的に示すブロック図である。コンピュータ80
においては、すべてのアプリケーションプログラム91
はオペレーティングシステムの下で動作する。オペレー
ティングシステムには、ビデオドライバ90やプリンタ
ドライバ92が組み込まれていて、各アプリケーション
プログラム91から出力される画像データは、これらの
ドライバを介してカラープリンタ20に出力される。
【0043】アプリケーションプログラム91が印刷命
令を発すると、コンピュータ80のプリンタドライバ9
2は、アプリケーションプログラム91から画像データ
を受け取って所定の画像処理を行い、プリンタが印刷可
能な画像データFNLに変換した後、変換した画像デー
タFNLをカラープリンタ20に出力する。
【0044】図2に概念的に示すように、プリンタドラ
イバ92が行う画像処理は、解像度変換モジュール93
と、彩度強調モジュール94と、色変換モジュール95
と、階調数変換モジュール96と、インターレースモジ
ュール97と、色相設定モジュール98の大きく6つの
モジュールから構成されている。以下、各モジュールが
行う画像処理の内容について簡単に説明する。
【0045】解像度変換モジュール93は、各種のアプ
リケーションプログラム91から受け取った画像データ
の解像度を、カラープリンタ20が印刷するための解像
度に変換する。画像データの解像度が印刷解像度よりも
低い場合は、線形補間を行って隣接画像データ間に新た
なデータを生成し、逆に印刷解像度よりも高い場合は、
一定の割合でデータを間引くことによって、画像データ
の解像度を印刷解像度に変換する。
【0046】彩度強調モジュール94は、解像度変換モ
ジュール93から印刷解像度に変換された画像データを
受け取って、予め記憶されている色相の彩度を強調する
処理を行う。詳細な処理内容は後述するが、彩度を強調
する色相および強調する程度に関する情報が、マップな
どの形態で予めプリンタドライバ92内に記憶されてお
り、この情報を参照して彩度強調処理を行うことによ
り、カラー画像が本来有する色彩を再現した高画質の画
像を印刷することが可能となる。
【0047】色相設定モジュール98は、プリンタドラ
イバ92に記憶されているマップの内容を書き換えるこ
とによって、彩度を強調する色相および強調する程度に
関する情報を設定する。色相設定モジュール98は、プ
リンタドライバ92に対して所定の操作を行うことによ
って起動することができる。彩度強調モジュール94
は、こうして色相設定モジュール98によって設定され
たマップの情報を参照して彩度強調処理を行う。
【0048】色変換モジュール95は、彩度が強調され
た画像データを彩度強調モジュール94から受け取って
色変換処理を行う。色変換処理とは、R・G・Bの階調
値からなる画像データをカラープリンタ20で使用する
C・M・Y・Kの各色の階調値のデータに変換する処理
である。この処理は、色変換テーブルLUTを用いて行
われており、LUTにはR・G・Bのそれぞれの組合せ
からなる色を、C・M・Y・K各色で表現するときの、
各色階調値の組合せが記憶されている。
【0049】尚、以下では、本実施例のLUTには、彩
度強調済みのRGB画像データと、該RGB画像データ
に対応するC・M・Y・K各色の階調値の組合せとが対
応付けられているものとして説明する。もっとも、彩度
強調前のRGB画像データを決めれば、彩度強調済みの
RGB画像データを1つ決定することができるので、彩
度強調前のRGB画像データと、彩度強調済みのRGB
画像データに対応するC・M・Y・K各色の階調値の組
合せとを対応付けたLUTを作成することも可能であ
る。このようなLUTを用いた場合は、彩度強調モジュ
ール94と色変換モジュール95とが一体化して、色変
換を行う際に同時に彩度強調も行われることになる。こ
うすれば、画像処理を迅速に行うことができるので、そ
の分だけ画像を迅速に印刷することが可能となる。
【0050】階調数変換モジュール96は、色変換モジ
ュール95から色変換済みの画像データを受け取って、
階調数変換処理を行う。本実施例においては、色変換後
の画像データは各色毎に256階調幅を持つデータとし
て表現されている。これに対し、本実施例のカラープリ
ンタ20では、「ドットを形成する」,「ドットを形成
しない」のいずれかの状態しか採り得ない。すなわち、
本実施例のカラープリンタ20は局所的には2階調しか
表現し得ない。そこで、256階調を有する画像データ
を、カラープリンタ20が表現可能な2階調で表現され
た画像データに変換する必要がある。このような階調数
の変換を行うことにより、色変換モジュール95から受
け取った画像データを、ドットの形成有無を表すドット
データに変換する処理が階調数変換処理である。
【0051】インターレースモジュール97は、階調数
変換モジュール96から各色インクドットについてのド
ットデータを受け取って、インターレース処理を行う。
インターレース処理は、ドットの形成有無を表す形式に
変換された画像データを、ドットの形成順序を考慮しな
がらカラープリンタ20に転送すべき順序に並べ替える
処理である。インターレースモジュール97は、処理を
終了すると、画像データFNLとしてカラープリンタ2
0に出力する。
【0052】カラープリンタ20は、画像データFNL
に従って各色のインクドットを形成する。その結果、印
刷用紙上に画像データORGに対応する画像を得ること
ができる。
【0053】図3は、本実施例のカラープリンタ20の
概略構成を示す説明図である。このカラープリンタ20
は、図示するように、キャリッジ40に搭載された印字
ヘッド41を駆動してインクの吐出およびドット形成を
行う機構と、このキャリッジ40をキャリッジモータ3
0によってプラテン36の軸方向に往復動させる機構
と、紙送りモータ35によって印刷用紙Pを搬送する機
構と、制御回路60とから構成されている。
【0054】キャリッジ40をプラテン36の軸方向に
往復動させる機構は、プラテン36の軸と並行に架設さ
れたキャリッジ40を摺動可能に保持する摺動軸33
と、キャリッジモータ30との間に無端の駆動ベルト3
1を張設するプーリ32と、キャリッジ40の原点位置
を検出する位置検出センサ34等から構成されている。
【0055】印刷用紙Pを搬送する機構は、プラテン3
6と、プラテン36を回転させる紙送りモータ35と、
図示しない給紙補助ローラと、紙送りモータ35の回転
をプラテン36および給紙補助ローラに伝えるギヤトレ
イン(図示省略)とから構成されている。印刷用紙P
は、プラテン36と給紙補助ローラの間に挟み込まれる
ようにセットされ、プラテン36の回転角度に応じて所
定量だけ送られる。
【0056】制御回路60は、CPU61とROM62
とRAM63等から構成されており、カラープリンタ2
0の各種機構を制御する。すなわち、制御回路60は、
キャリッジモータ30と紙送りモータ35の動作を制御
することによってキャリッジ40の主走査と副走査とを
制御するとともに、コンピュータ80から供給される画
像データFNLに基づいて、各ノズルでのインク滴の吐
出を制御している。この結果、印刷用紙上の適切な位置
にインクドットが形成される。
【0057】キャリッジ40にはブラック(K)インク
を収納するインクカートリッジ42と、シアン(C)・
マゼンタ(M)・イエロ(Y)のインクを収納するイン
クカートリッジ43とが装着されている。もちろん、K
インクと他のインクとを同じインクカートリッジに収納
してもよい。複数のインクを1つのカートリッジに収納
可能とすれば、インクカートリッジをコンパクトに構成
することができる。
【0058】キャリッジ40にインクカートリッジ4
2,43を装着すると、カートリッジ内の各インクは図
示しない導入管を通じて、各色毎のインク吐出用ヘッド
44ないし47に供給される。各ヘッドに供給されたイ
ンクは、制御回路60の制御の下でインク吐出用ヘッド
44ないし47から吐出される。
【0059】図4は、インク吐出用ヘッド44ないし4
7におけるインクジェットノズルNzの配列を示す説明
図である。図示するように、インク吐出用ヘッドの底面
には、K・C・M・Yの順番で各色のインクを吐出する
4組のノズル列が形成されており、1組のノズル列あた
り48個のノズルNzが、一定のノズルピッチkで配列
されている。
【0060】以上のようなハードウェア構成を有するカ
ラープリンタ20は、キャリッジモータ30を駆動する
ことによって、各色のインク吐出用ヘッド44ないし4
7を印刷用紙Pに対して主走査方向に移動させる。ま
た、紙送りモータ35を駆動することによって、印刷用
紙Pを副走査方向に移動させる。制御回路60の制御の
下、キャリッジ40の主走査および副走査を繰り返しな
がら、適切なタイミングでノズルを駆動してインク滴を
吐出することによって、カラープリンタ20は印刷用紙
上にカラー画像を印刷している。
【0061】A−2.彩度強調処理:図2を用いて説明
したように本実施例の印刷システムでは、色相設定モジ
ュール98によって設定された色相の彩度を、彩度強調
モジュール94において強調することによって、カラー
画像が本来有する色彩を再現した高画質の画像を印刷し
ている。以下、彩度強調モジュール94が行う処理、す
なわち彩度強調処理について説明する。
【0062】図5は、第1実施例における彩度強調処理
の流れを示すフローチャートである。この処理は、コン
ピュータ80のCPU81が実行する処理である。以
下、図5のフローチャートに従って説明する。
【0063】彩度強調処理を開始すると、先ず初めに、
CPU81は解像度変換モジュール93からRGB画像
データを読み込む(ステップS100)。解像度変換モ
ジュール93は、画像データをsRGB表色系の画像デ
ータとして受け取っている。従って、ステップS100
においてCPU81が受け取るRGB画像データも、カ
ラープリンタにとっては色域の狭いsRGB表色系で表
現された画像データである。
【0064】RGB画像データを読み込むと、sRGB
表色系の画像データを広域RGB表色系の画像データに
変換する(ステップS102)。広域RGB表色系と
は、sRGB表色系よりも広い色域を扱うことができる
ように、本実施例で新たに設けられた、画像データのデ
ータ形式である。図6は、sRGB表色系の扱うことの
できる色域と、広域RGB表色系の扱うことのできる色
域とを比較して示したxy色度図である。sRGB表色
系で表現された画像データは、画像データのRGB各階
調値Rs ,Gs ,Bs を0から255まで変化させるこ
とによって、図6の破線で囲った領域内の色彩を表現す
ることができる。これに対して、広域RGB表色系で表
現された画像データは、画像データのRGB各階調値R
w ,Gw ,Bw を0から255まで変化させると、図6
の実線で囲った領域内の色彩を表現することが可能とな
る。広域RGB表色系の画像データは、カラープリンタ
20が再現可能なすべての色域を扱うことができるよう
に設定されている。色域の狭いsRGB表色系で表現さ
れている画像データの彩度を強調しようとしても、sR
GB表色系で扱える色域を越えて強調することはできな
いが、sRGB表色系の画像データを広域RGB表色系
の画像データに一旦変換しておき、広域RGB表色系で
表現された画像データを強調することによって初めて、
sRGB表色系では扱うことのできなかった高い彩度ま
で強調することが可能となる。
【0065】sRGB表色系の画像データRs ,Gs ,
Bs から広域RGB表色系の画像データRw ,Gw ,B
w への変換は、線形写像を行うことによって容易に変換
することができる。図7は、sRGB表色系の画像デー
タを、広域RGB表色系の画像データに変換するための
線形写像を概念的に示した説明図である。図7(a)に
示すように、sRGB表色系の画像データRs ,Gs ,
Bs にマトリックスB -1Aを作用させることによって、
sRGB表色系の画像データを広域RGB表色系の画像
データRw ,Gw ,Bw に変換することができる。ここ
で、マトリックスAは、図7(b)に示すように、画像
データRs ,Gs ,Bs をX−Y−Z表色系による三刺
激値X,Y,Zに変換するための3行3列のマトリック
スである。図6に示したxy色度図は、三刺激値X,
Y,Zのそれぞれの値をX+Y+Z=1の条件で正規化
し、正規化した三刺激値X(すなわちx座標)と正規化
した三刺激値Y(すなわちy座標)のみを表示したもの
である。また、マトリックスBは、図7(c)に示すよ
うに、画像データRw ,Gw ,Bw をXYZ表色系によ
る三刺激値X,Y,Zに変換するための3行3列のマト
リックスである。尚、B-1は、マトリックスBの逆行列
を意味している。sRGB表色系は既存の表色系であ
り、マトリックスAの値はそのR,G,B各色並びに白
色点の色度座標によって自ずから決定される。これに対
して、広域RGB表色系は、sRGB表色系よりも大き
な色域を扱うことができるように、またカラープリンタ
が再現可能な色域をすべて扱うことができるように、カ
ラープリンタの色域に合わせて設定される表色系であ
る。従って、マトリックスBの値は、広域RGB表色系
の設定の仕方によって種々の値を採ることが可能であ
る。
【0066】sRGB表色系,広域RGB表色系,XY
Z表色系のそれぞれの画像データと、マトリックスA,
Bとの関係は、次のように考えることもできる。すなわ
ち、sRGB表色系の画像データが与えられると、この
画像データにマトリックスAを作用させればXYZ表色
系による画像データに変換することができる。得られた
XYZ表色系の画像データに、マトリックスB-1を作用
させれば広域RGB表色系の画像データに変換すること
ができる。このことから、sRGB表色系の画像データ
にマトリックスB-1Aを作用させることによって、sR
GB表色系の画像データを広域RGB表色系の画像デー
タに変換することができる。図5のステップS102で
は、以上のように、sRGB表色系の画像データRs ,
Gs ,Bs にマトリックスB-1Aを作用させる演算を行
うことによって、広域RGB表色系による画像データR
w ,Gw ,Bw を算出する処理を行う。
【0067】図5のステップS102において、画像デ
ータを高彩度の色彩を扱うことのできる広域RGB表色
系の画像データに変換すると、次のステップS104で
は、広域RGB表色系の画像データを「六角錐カラーモ
デル」と呼ばれる表現形式に変換する。六角錐カラーモ
デルとは、RGBの各階調値で表現された画像データ
を、色相,彩度,明度を用いた表現形式に変換するモデ
ルである。RGB画像データを、六角錐カラーモデルで
扱う色相(H),彩度(S),明度(I)へ変換するこ
とは、L*** 表色系で用いられるL* ,a* ,b
* へ変換することよりも容易であることから、六角錐カ
ラーモデルを用いる手法は、画像の色相,彩度,明度を
簡便に扱うことができる手法として広く使用されてい
る。
【0068】以下では、図8ないし図10を用いて、六
角錐カラーモデルの概要について説明する。図8は、R
軸,G軸,B軸を直交軸に採ってRGB画像データの座
標を直交座標上に表示した様子を示している。RGB画
像データは、一辺の長さ255の立方体(色立体)の中
にある点として表現することができる。例えば、黒色
(K)の画像データは、R,G,B階調値がすべて0で
あるから、黒色は座標値(0,0,0)の点として表現
できる。白色(W)の画像データはR,G,B階調値が
すべて255であるから、白色は座標値(255,25
5,255)の点として表現できる。同様にして、赤色
(R)は座標値(255,0,0)に対応し、緑色
(G)は座標値(0,255,0)に、青色(B)は座
標値(0,0,255)に対応する。また、赤色(R)
と補色の関係にあるシアン色(C)は、Rの頂点と向か
い合う位置関係にある座標値(0,255,255)に
対応し、緑色(G)と補色の関係にあるマゼンタ色
(M)は、Gの頂点と向かい合う位置関係にある座標値
(255,0,255)に対応し、青色(B)と補色の
関係にあるイエロ色(Y)は、Bの頂点と向かい合う位
置関係にある座標値(255,255,0)に対応して
いる。
【0069】六角錐カラーモデルでは、色立体のK−W
軸をI軸にとって、I軸に直交する平面に色立体の各座
標を投影し、投影した平面上で画像データの彩度Sと色
相Hとを算出する。明度Iは色立体の座標から直ちに算
出することができる。例えば、画像データ(R,G,
B)が与えられると、明度Iは、次式(1)によって算
出することができる。 I = max(R,G,B) … (1) ここで、max(R,G,B)はR,G,Bの中の最大
値を与える関数である。また、画像データ(R,G,
B)が色立体のP点として与えられると、図9に示すよ
うに、P点をI軸に直交する平面上に投影してえられる
P’点の座標から、次のようにして彩度Sと色相Hとを
算出する。
【0070】図10は、六角錐カラーモデルによって彩
度Sと色相Hとを算出する様子を示す説明図である。色
立体のR,Y,G,C,M,Bの各頂点は、I軸に直交
する平面に投射すると、図10に示すような正六角形の
各頂点に投影される。色立体のKあるいはWの各頂点
は、正六角形の中心の座標Oに投影される。このことか
ら明らかなように、六角錐カラーモデルによる表現で
は、正六角形の中心(O点)は無彩色を表現し、O点か
ら離れるに従って彩度が高くなり、正六角形の外周に達
した時点で彩度最大となる。すなわち、図10に示すよ
うに、P’点とO点とを結ぶ直線が正六角形の外周と交
わる点をE点とすると、彩度Sは(直線OP’の長さ)
/(直線OEの長さ)によって表現することができる。
具体的には、P点のRGB画像データが与えられると、
彩度Sは次式(2)によって求めることができる。 S = 255*(I−i)/I … (2) ここで、i=min(R,G,B)である。ただし、m
in(R,G,B)はR,G,Bの中の最小値を与える
関数である。また、Iは、式(1)で求められた明度I
である。式(2)からも明らかなように、明度I=0の
場合は彩度Sは不定となる。
【0071】また、色立体でR,Y,G,C,B,Mを
表現する各頂点が、図10ではR,Y,G,C,B,M
と示した正六角形の各頂点に投影されることからも明ら
かなように、六角錐カラーモデルによる表現では、色相
Hは、直線ORと直線OP’との角度によって表現する
ことができる。具体的には、P点のRGB画像データが
与えられると、色相Hは次式(3)ないし(5)のいず
れかによって求めることができる。R=Iのときは、 H = 255(b−g)/6 … (3) G=Iのときは、 H = 255(2+r−b)/6 … (4) B=Iのときは、 H = 255(4+g−r)/6 … (5) ここで、 r = (I−R)/(I−i) g = (I−G)/(I−i) b = (I−B)/(I−i) である。また、H<0の場合は、Hの値に255を加え
るものとする。
【0072】図5のステップS104の処理では、広域
RGB画像データに変換されたRGB階調データRw ,
Gw ,Bw に対して、上述の式(1)ないし式(5)を
適用して、六角錐カラーモデルによる明度I,彩度S,
色相Hを算出している。その結果、0〜255の値を採
りうるRGB階調データRw ,Gw ,Bw が、0〜25
5の値を採りうる明度I,彩度S,色相Hに変換され
る。
【0073】次いで、コンピュータ80のCPU81
は、画像データの彩度を強調する処理を行う(ステップ
S106)。ステップS104において、画像データは
明度I,彩度S,色相Hによる表現形式に変換されてい
るので、色相に影響を与えることなく、彩度のみを容易
に強調することができる。
【0074】彩度の強調は、彩度Sに、色相Hの関数と
して予め記憶しておいた強調係数Kh (0≦Kh )を乗
算することによって行う。すなわち、強調後の彩度Se
は、 Se = (1+Kh )S … (6) によって算出する。式(6)から明らかなように、強調
係数Kh =0の場合には彩度は強調されず、強調係数K
h の値が0より大きな値をとる場合に彩度が強調される
ことになる。
【0075】図11は、色相Hの関数として記憶されて
いる強調係数Kh の一例を示す説明図である。ここで
は、色相がG(緑色)からB(青色)にかけての領域の
彩度を強調することから、強調係数Kh は、色相Gに相
当するH=107から色相Bに相当するH=149の範
囲で0よりも大きな値をとるよう設定されている。それ
以外のHの値に対しては、強調係数Kh の値は0が設定
されている。このように設定されている強調係数Kh を
用いて彩度を強調するので、他の色相の彩度に影響を与
えることなく、所定範囲の色相のみ彩度を強調すること
ができる。
【0076】また、図11に示すように、強調係数Kh
の値は色相Hに対して連続した値をとるように設定され
ているので、ある特定の色相が唐突に強調されるような
ことが無く、自然な感じを損なわずに画像の彩度を強調
することができる。尚、図11に示した例では、色相H
に対して強調係数Kh の値が直線的に変化するように設
定されているが、三角関数や多項式などを用いることに
よって、強調係数Khの値を色相Hに対して滑らかに変
化するように設定してもよい。強調係数Kh が色相Hに
対して滑らかに変化するように設定しておけば、画像を
より自然な感じに強調することができる。また、図11
に示した例では、H=107からH=149の範囲で、
彩度を強調するものとして説明したが、彩度を強調する
範囲はこの範囲に限定されるものではなく、より好まし
い印刷画像が得られるように調整することができる。
【0077】更に、図11に示した例では、強調係数K
h は色相Hのみの関数として設定されているが、強調係
数Kh を色相Hに加えて、彩度Sや明度Iの関数として
設定しておいてもよい。あるいは、修正係数Ks を彩度
Sの値に対応付けて記憶しておき、強調係数Kh を用い
て彩度Sを強調した後、これを修正係数Ks (1≦Ks
)を用いて修正してもよい。すなわち、 Se = Ks (1+Kh )S … (7) を用いて、強調された彩度Se を算出するようにしても
よい。
【0078】図12は、設定されている修正係数Ks の
一例を示す説明図である。図示されているように、彩度
Sの低い領域ではほとんど強調されないが、彩度Sの高
い領域ではより強く強調されるように、修正係数Ks を
設定しておく。図16を用いて前述したように、画像デ
ータを色域の狭いsRGB画像データとして表現するた
めに、画像データの中の高彩度のデータは彩度の低いデ
ータに変換されるが、比較的彩度の低いデータは、その
ままでもsRGB表色系で扱うことができるため、彩度
の低いデータに変換する必要はない。このことから、画
像データの彩度を強調するに際しては、高彩度のデータ
は強く彩度を強調し、低彩度のデータはほとんど強調し
ないような設定にしておけば、本来の画像データに、よ
り近い画像データを得ることができる。従って、修正係
数Ks を、図12に示すように設定しておけば、適切に
彩度を強調して、より高画質の画像を印刷することが可
能となる。カラー画像の印刷に際しては、より好ましい
画質が得られるように、図2に示した色相設定モジュー
ル98を起動させて、上述した強調係数Kh や修正係数
Ks を適切な設定内容に変更することができる。
【0079】図5のステップS106において、強調さ
れた彩度Se を算出したら、六角錐カラーモデルによる
明度I,彩度Se ,色相Hの組として表現されている画
像データを、再び広域RGB表色系の画像データに逆変
換する(ステップS108)。具体的には、次式を用い
て、六角錐カラーモデルによる画像データから、広域R
GB表色系の画像データRwe,Gwe,Bweを算出する。
【0080】強調された彩度Se =0の場合は、 Rwe = Gwe = Bwe = I … (8) によって、広域RGB表色系におけるR,G,Bの各階
調値を求めることができる。
【0081】強調された彩度Se ≠0の場合は、先ず、
次式によってh,P,Q,Tを求める。 h = int(6H/255) P = I・(1−Se ) Q = I・{1−Se ・(H−h)} T = I・{1−Se ・(1−H+h)} ここで、int(X)は、X以下の最大の整数を与える
関数である。hの値に応じて、次式(9)ないし(1
4)の中の適した計算式を適用して、広域RGB表色系
におけるR,G,Bの各階調値Rw ,Gw ,Bw を求め
ることができる。すなわち、h=0のときは、 Rwe=I, Gwe=T, Bwe=P … (9) h=1のときは、 Rwe=Q, Gwe=I, Bwe=P … (10) h=2のときは、 Rwe=P, Gwe=I, Bwe=T … (11) h=3のときは、 Rwe=P, Gwe=Q, Bwe=I … (12) h=4のときは、 Rwe=T, Gwe=P, Bwe=I … (13) h=5のときは、 Rwe=I, Gwe=P, Bwe=Q … (14)
【0082】図5のステップS108の処理では、明度
I,彩度Se ,色相Hの組として表現されている画像デ
ータに、上述の式(8)ないし式(14)を適用して、
広域RGB表色系の画像データRwe,Gwe,Bweを算出
している。
【0083】以上のような方法で、ステップS100で
読み込んだすべての画像データの彩度を強調したら、彩
度を強調した広域RGB表色系の画像データRwe,Gw
e,Bweを、図2に示した色変換モジュール95に出力
し(ステップS110)、すべての画像データの出力を
完了すると彩度強調処理を終了する。
【0084】色変換モジュール95は、彩度を強調した
広域RGB表色系の画像データRwe,Gwe,Bweを受け
取り、色変換テーブルLUTを参照しながら、画像デー
タをCMYK各色の階調データに変換する。参照するL
UTは、広域RGB表色系のRGB階調データを、CM
YK各色の階調データに変換するために特別に設定され
て、プリンタドライバ92に予め記憶されている(図2
参照)。こうして求められたCMYK各色の階調データ
に基づいて、階調数変換処理およびインターレース処理
を行い、カラープリンタ20に画像データFNLを供給
することによって、緑色から青色にかけての色相で高彩
度の色彩を含んだ高画質の画像を印刷することが可能と
なる。その結果、従来は銀塩写真でなければ表現し得な
かったような、例えば渓流の澄んだ青緑色のような、彩
度の高い色彩を、カラープリンタによって印刷すること
が可能となる。
【0085】以上に説明した第1実施例においては、R
GB画像データを六角錐カラーモデルによる表現形式に
変換して画像の彩度を強調した後、再びRGB画像デー
タに逆変換する。こうして所定の色相の彩度を強調して
印刷することにより、色域の狭いsRGB表色系の画像
データを受け取っているにもかかわらず、本来の色彩に
近い高画質の画像を印刷することが可能となる。また、
RGB画像データから六角錐カラーモデルによる表現形
式への変換、あるいは六角錐カラーモデルからRGB画
像データへの変換は、比較的簡便に行うことができるの
で、彩度強調処理を迅速に行うことができ、延いては高
画質の画像を迅速に印刷することが可能となる。
【0086】B.第2実施例:以上に説明した第1実施
例においては、RGB画像データを六角錐カラーモデル
による表現形式に変換した後に彩度強調処理を行った。
カラー画像を、明度,彩度,色相に分けて取り扱う方法
として、画像データをL*** 表色系によって表現
する方法も広く使用されている。以下に説明する第2実
施例においては、sRGB表色系の画像データをL*
** 表色系による画像データに変換した後、彩度強調
処理を行う。
【0087】B−1.彩度強調処理:図13は、第2実
施例における彩度強調処理の流れを示すフローチャート
である。この処理は、コンピュータ80のCPU81が
実行する処理である。以下、図13のフローチャートに
従って説明する。
【0088】彩度強調処理を開始すると、先ず初めに、
CPU81は解像度変換モジュール93からRGB画像
データを読み込む(ステップS200)。解像度変換モ
ジュール93は、画像データをsRGB表色系の画像デ
ータとして受け取っているので、ステップS200にお
いてCPU81が受け取るRGB画像データは、カラー
プリンタにとっては色域の狭いsRGB表色系で表現さ
れた画像データである。
【0089】RGB画像データの読み込みを終了する
と、CPU81は、sRGB表色系の画像データをL*
** 表色系の画像データに変換する(ステップS2
02)。L*** 表色系は、前述したXYZ表色系
の欠点を改良するために設定された表色系であり、L
* ,a* ,b* の互いに直交する3軸の座標値によって
色彩を表現する。L* ,a* ,b* 各軸が張る空間は、
* ,a* ,b* 色空間と呼ばれる。
【0090】L*** 表色系を用いて画像データを
表現すると、人間の知覚に近い形で画像データを扱うこ
とができるという利点がある。例えば、L***
空間上で色彩を表す座標の距離と、それら色彩の知覚的
な距離とが良く対応していて、色空間上での座標が近け
れば知覚的にも近い色彩、すなわち、よく似た色彩を表
している。このため、画像データをL*** 表色系
に変換すれば、人間の知覚と良く一致した、より適切な
画像処理を行うことが可能となる。
【0091】L* ,a* ,b* 色空間での座標値は、R
GB画像データが与えられると、XYZ表色系の画像デ
ータを経由して、次式(15)ないし(17)を用いて
算出することができる。すなわち、 L* =116・(Y/Y0 )1/3 −16 … (15) a* =500・{(X/X0 )1/3 −(Y/Y0 )1/3 } … (16) b* =200・{(Y/Y0 )1/3 −(Z/Z0 )1/3 } … (17) ここで、X,Y,Zは、それぞれXYZ表色系における
三刺激値であり、RGB画像データの各階調値に、図7
に示したマトリックスAを作用させて算出することがで
きる。また、X0 ,Y0 ,Z0 は、標準白色の三刺激値
である。ステップS202においては、以上のようにし
て、sRGB表色系の画像データを、L*,a* ,b*
表色系の画像データに変換する。
【0092】次いで、コンピュータ80のCPU81
は、色相設定モジュール98によって設定された色相に
ついて、L* ,a* ,b* 表色系で表現された画像デー
タの彩度を強調する処理を行う(ステップS204)。
* ,a* ,b* 表色系では、色相θおよび彩度Cは次
式(18)および(19)によって表される。 θ = atan(b* /a* ) … (18) C = √{(b*2 +(a*2 } … (19) また、L* の値は明度を表している。このように、第2
実施例においても、色相θと彩度Cとを別々に扱うこと
ができるので、色相に影響を与えることなく彩度のみを
強調することが可能である。
【0093】第2実施例において彩度を強調する処理
は、第1実施例で説明した処理内容とほぼ同様であり、
次の点のみが異なっている。すなわち、第1実施例で
は、六角錐カラーモデルに基づく彩度S,色相H,明度
Iを扱っていたのに対して、第2実施例では、L**
* 表色系に基づく彩度C,色相θ,明度L* を扱う。
従って、第1実施例の彩度を強調する処理(図5のステ
ップS106)に対して、彩度Sを彩度Cに置き換え、
色相Hを色相θに置き換えれば、ほぼそのまま第2実施
例に適用することができる。以下では、前述した第1実
施例において彩度を強調する処理の説明を準用しなが
ら、第2実施例において彩度を強調する処理について説
明する。
【0094】第2実施例において彩度を強調する処理
も、予め記憶しておいた強調係数Kθを用いて彩度の強
調を行う。次式(6a)は、第2実施例において強調さ
れた彩度を算出する式であり、第1実施例で用いた式
(6)に対して、彩度Sが彩度Cに置き換わり、強調係
数Ks が強調係数Kθ(0≦Kθ)に置き換わった式と
なっている。 Ce = (1+Kθ)C … (6a) ここで、強調係数Kθは、色相θの関数として予め設定
されている。これを、第1実施例で使用した図11を準
用しながら簡単に説明する。L*** 表色系では、
色相θは、0〜2πの値を取り得る。また、緑色はθ=
5π/6にほぼ対応し、シアン色はθ=7π/6に、青
色はθ=4π/3にほぼ対応する。従って、強調係数K
θは、θの値が0〜5π/6の範囲ではKθ=0であ
り、θが5π/6から7π/6の範囲で徐々に増加し、
7π/6〜4π/3の範囲でKθ=0まで徐々に減少
し、θが7π/6〜2πの範囲ではKθ=0の値となる
ように設定しておけばよい。このように、色相θに対し
て設定された強調係数Kθを用いて彩度を強調するの
で、他の色相の彩度に影響を与えることなく、所定範囲
の色相のみ彩度を強調することができる。尚、強調係数
Kθは、色相設定モジュール98によって適切な内容に
設定しておくことができる。
【0095】第2実施例においても、強調係数Kθの値
を、色相θに対して連続した値となるように設定してお
けば、ある特定の色相が唐突に強調されるようなことが
無く、自然な感じを損なわずに画像の彩度を強調するこ
とができる。また、色相θに対して強調係数Kθの値が
直線的に変化するように設定してもよく、曲線的に変化
するように設定してもよい。更には、第1実施例の場合
と同様に、色相θだけでなく、彩度Cや明度L* の値に
よっても強調係数Kθの値が変化するように設定してお
いてもよい。
【0096】図13のステップS204において、以上
のようにして、強調された彩度Ceを算出したら、コン
ピュータ80のCPU81は、明度L* ,彩度Ce ,色
相θで表現された画像データを、色変換モジュール95
(図2参照)に出力し、すべての画像データを出力した
ら、彩度強調処理を終了する。
【0097】第2実施例の色変換モジュール95は、彩
度が強調された画像データを受け取り、色変換テーブル
LUTを参照しながら、画像データをCMYK各色の階
調データに変換する。参照するLUTは、明度L* ,彩
度Ce ,色相θで表現された画像データを、CMYK各
色の階調データに変換するために特別に設定されて、プ
リンタドライバ92に予め記憶されている。こうして求
められたCMYK各色の階調データに基づいて、階調数
変換処理およびインターレース処理を行い、カラープリ
ンタ20に画像データFNLを供給することによって、
緑色から青色にかけての色相において高彩度の色彩を含
んだ高画質の画像を印刷することが可能となる。その結
果、従来は銀塩写真でなければ表現し得なかったよう
な、例えば渓流の澄んだ青緑色のような、彩度の高い色
彩をカラープリンタによって印刷することが可能とな
る。
【0098】以上に説明した第2実施例においては、R
GB画像データをL*** 表色系による画像データ
に変換した後に画像の彩度を強調する。従って、人間の
知覚に即して、より適切に彩度を強調することができ
る。また、L*** 表色系を用いると広い色域の画
像データを扱うことができるので、sRGB表色系で表
現可能な範囲を超えて、画像の彩度を強調することがで
きる。
【0099】B−2.変形例:上述した第2実施例で
は、彩度の強調程度は色相設定モジュール98によって
適切な値が予め設定されているものとしたが、印刷画像
を確認しながら彩度の強調程度を切り換えるようにして
もよい。もともとのカラー画像にどの程度の高い彩度の
色彩が含まれていたかは、カラー画像毎に異なっている
ので、最適な彩度の強調程度はカラー画像データによっ
て異なる場合があると考えられる。場合によっては、そ
れほど高い彩度の色相が含まれていないため、彩度を強
調することによって、不自然な印刷画像となる場合も生
じ得る。以下に説明する変形例では、彩度の強調程度を
切り換え、場合によっては彩度の強調を禁止することに
よって、より高画質の画像を簡便に印刷することが可能
である。
【0100】図14は、第2実施例の変形例としての彩
度強調処理の流れを示すフローチャートである。以下、
図14のフローチャートに従って説明する。
【0101】変形例の彩度強調処理においても、先ず初
めに、解像度変換モジュール93から、sRGB表色系
で表現されているRGB画像データを読み込む(ステッ
プS300)。次に、画像データをL*** 表色系
の画像データに変換する(ステップS302)。画像デ
ータの変換方法は、前述した第2実施例で用いた方法と
同様にして行う。
【0102】次に、CPU81は、彩度強調レベルの設
定を判断する(ステップS304)。すなわち、彩度強
調レベル「強」,「弱」,「強調せず」のいずれかをプ
リンタドライバ92に予め設定しておき、設定されてい
る強調レベルを検出する。
【0103】彩度強調レベルの設定を判断したら、設定
内容に応じたそれぞれの強調レベル係数KL を設定す
る。すなわち、彩度強調レベル「強」が設定されている
場合は、強調レベル係数KL に定数KL2を代入し(ステ
ップS306)、彩度強調レベル「弱」が設定されてい
る場合は定数KL1を代入し(ステップS308)、彩度
強調レベルとして「強調せず」が設定されている場合は
定数KL0を代入する(ステップS310)。それぞれの
定数KL2,KL1,KL0の値は、プリンタドライバ92に
予め記憶されている。
【0104】図15は、プリンタドライバ92に設定さ
れている定数KL2,KL1,KL0の値の一例を示す説明図
である。図示した例では、定数KL2には「1.5」の値
が、定数KL1には「1」が、定数KL0には「0」の値が
設定されている。これら各定数の設定値は、コンピュー
タの画面上で変更することが可能となっている。
【0105】強調レベル係数KL の値を設定したら、彩
度の強調を行う(ステップS312)。彩度を強調する
方法は、前述した第2実施例とほぼ同様であり、第2実
施例では式(6a)を用いて彩度を強調したのに対し
て、変形例では、次式(6b)を用いるところのみが異
なっている。 Ce = (1+KL ・Kθ)C … (6b) ここで、Ce は強調された彩度の値であり、Kθは強調
係数であり、KL は前述の強調レベル係数である。第2
実施例と同様に、Kθは色相θの関数として予め記憶さ
れている。式(6b)から明らかなように、例えば、彩
度の強調レベル「弱」がプリンタドライバ92に設定さ
れている場合は、KL には値「1」が代入されているか
ら、強調係数Kθの設定そのままに彩度が強調される。
彩度強調レベル「強」が設定されている場合は、KL に
は値「1.5」が代入されているから、強調係数Kθの
設定よりは強めに彩度が強調され、彩度強調レベルとし
て「強調せず」が設定されている場合は、KL には値
「0」が代入されているから、彩度の強調は行われな
い。図14のステップS312においては、以上のよう
にして強調された彩度Ce を算出する。
【0106】以上のようにして、強調された彩度Ce を
算出したら、コンピュータ80のCPU81は、明度L
* ,彩度Ce ,色相θで表現された画像データを、色変
換モジュール95(図2参照)に出力し(ステップS3
14)、すべての画像データを出力したら、彩度強調処
理を終了する。
【0107】以上に説明した変形例においては、彩度を
強調する程度を、複数の設定されている中から選択する
ことができる。カラー画像の彩度を強調する適切な強調
程度は、印刷しようとする画像の内容に応じて異なる場
合が考えられるので、複数の強調程度の中から適した設
定を選択することで、彩度の強調程度を簡便に最適化す
ることができ、延いては高画質の画像を簡便に印刷する
ことが可能となる。
【0108】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。
【0109】例えば、カラー画像データの彩度を強調す
るための上述の処理を、カラープリンタを制御するプリ
ンタドライバの機能として実現しても良いし、あるい
は、プリンタドライバにカラー画像データを供給するた
めの各種アプリケーションプログラムに組み込まれ、カ
ラープリンタに応じて彩度強調を行うプラグインソフト
として実現するものであってもよい。
【0110】また、上述の機能を実現するソフトウェア
プログラム(アプリケーションプログラム)を、通信回
線を介してコンピュータシステムのメインメモリまたは
外部記憶装置に供給して実行する態様であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の印刷システムの概略構成図である。
【図2】ソフトウェアの構成を示す説明図である。
【図3】本実施例のプリンタの概略構成図である。
【図4】本実施例のカラープリンタのインク吐出量ヘッ
ドにノズルが配置されている様子を示す説明図である。
【図5】第1実施例の印刷システムで採用されている彩
度強調処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】sRGB表色系で扱うことのできる画像データ
と広域RGB表色系の画像データで扱うことのできる画
像データとを比較して示す説明図である。
【図7】sRGB表色系の画像データを広域RGB表色
系の画像データに変換するための線形写像を概念的に示
す説明図である。
【図8】RGB各軸を直交軸とする色立体を概念的に示
す説明図である。
【図9】六角錐カラーモデルの考え方を概念的に示す説
明図である。
【図10】六角錐カラーモデルにおいて彩度および色相
を扱う方法を概念的に示す説明図である。
【図11】本実施例において、強調係数が色相の関数と
して設定されている様子を例示する説明図である。
【図12】本実施例において修正係数が設定されている
様子を例示する説明図である。
【図13】第2実施例の印刷制御装置で採用されている
彩度強調処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】第2実施例の変形例の印刷装置で採用されて
いる彩度強調処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】第2実施例の印刷システムにおける強調レベ
ル係数の設定例を示す説明図である。
【図16】カラープリンタの色域とポジティブカラーフ
ィルムの色域とsRGB表色系で扱うことのできる色域
との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
20…カラープリンタ 21…スキャナ 24…モデム 26…ハードディスク 27…メモリカード 30…キャリッジモータ 31…駆動ベルト 32…プーリ 33…摺動軸 34…位置検出センサ 35…紙送りモータ 36…プラテン 40…キャリッジ 41…印字ヘッド 42…インクカートリッジ 43…インクカートリッジ 44…インク吐出用ヘッド 60…制御回路 61…CPU 62…ROM 63…RAM 80…コンピュータ 81…CPU 82…ROM 83…RAM 88…SIO 90…ビデオドライバ 91…アプリケーションプログラム 92…プリンタドライバ 93…解像度変換モジュール 94…彩度強調モジュール 95…色変換モジュール 96…階調数変換モジュール 97…インターレースモジュール 98…色相設定モジュール
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/23 101 H04N 1/40 D 5C077 1/46 B41J 3/04 101A 5C079 1/60 H04N 1/46 Z Fターム(参考) 2C056 EA11 EB59 EE03 2C262 AA02 AA24 AA26 AB13 BA09 BA16 BA18 BA19 BC01 5B021 LG07 LG08 LL05 5B057 AA11 BA02 BA25 CA01 CC01 CE11 CE17 CE18 CH07 CH18 5C074 AA08 BB16 DD23 DD26 DD27 FF15 HH10 5C077 LL19 MP08 PP32 PP33 PP36 PP37 PP68 PQ08 PQ23 TT05 5C079 HB01 HB03 HB05 HB08 HB11 KA12 LA31 LB02 MA04 NA03 PA03

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷媒体上に複数の色のインクを付着さ
    せてカラー画像を印刷する印刷部を制御する印刷制御装
    置であって、 カラー画像データを受け取る画像データ受取手段と、 彩度を強調する所定範囲の色相を設定する色相設定手段
    と、 前記設定された所定範囲の色相について、前記受け取っ
    たカラー画像データの彩度を強調する彩度強調手段と、 前記印刷媒体上に付着させるインクの付着密度を、前記
    所定範囲の色相の彩度が強調されたカラー画像データに
    基づいて、前記各色のインク毎に決定するインク付着密
    度決定手段と、 前記各色インク毎の付着密度に対応した制御信号を前記
    印刷部に出力する制御信号出力手段とを備える印刷制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷制御装置であって、 前記色相設定手段は、前記所定範囲の色相として、少な
    くとも青色から緑色までの色相を設定可能な手段である
    印刷制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の印刷制御装置であって、 前記カラー画像データを、彩度と色相と明度とを用いた
    表現形式のデータに変換する表現形式変換手段を備え、 前記彩度強調手段は、前記表現形式が変換されたデータ
    を受け取って、前記所定範囲の色相の彩度のデータを、
    高い彩度を表すデータに変更する手段である印刷制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の印刷制御装置であって、 前記彩度強調手段は、前記所定範囲の色相における前記
    カラー画像データの彩度が高くなるほど、彩度を強調す
    る程度が大きくなっている手段である印刷制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の印刷制御装置であって、 前記彩度強調手段は、 前記カラー画像データを、該カラー画像データが表現可
    能な彩度よりも高い彩度を表現可能なデータ形式である
    広域カラー画像データに変換する画像データ変換手段を
    備え、 前記受け取ったカラー画像データを前記広域カラー画像
    データに変換した後に、彩度を強調する手段である印刷
    制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の印刷制御装置であって、 前記彩度強調手段は、 前記カラー画像データの彩度を強調する程度を、予め複
    数種類記憶しておく強調程度記憶手段と、 前記記憶されている複数の強調程度の中から、1の強調
    程度を予め選択しておく強調程度選択手段とを備え、 前記選択されている強調程度に従って、前記カラー画像
    データの彩度を強調する手段である印刷制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の印刷制御装置であって、 前記カラー画像データの彩度を強調するか否かを予め設
    定しておく強調有無設定手段と、 前記カラー画像データの強調を行わない旨が設定されて
    いる場合に、前記彩度強調手段における彩度の強調を禁
    止するとともに、前記画像データ受取手段が受け取った
    カラー画像データを前記インク付着密度決定手段に供給
    する彩度強調禁止手段とを備え、 前記インク付着密度決定手段は、前記供給されたカラー
    画像データに基づいて、前記各色のインク毎にインクの
    付着密度を決定する手段である印刷制御装置。
  8. 【請求項8】 印刷媒体上に複数の色のインクを付着さ
    せてカラー画像を印刷する印刷部を制御する印刷制御装
    置であって、 カラー画像データと、該画像データに所定のデータ変換
    を施すことによって得られる画像データたる変換画像デ
    ータとを対応付けて記憶している変換テーブルと、 カラー画像データを受け取る画像データ受取手段と、 前記受け取った画像データを、前記変換テーブルを参照
    することにより前記変換画像データに変換する画像デー
    タ変換手段と、 前記印刷媒体上に付着させるインクの付着密度を、前記
    所定範囲の色相の彩度が強調されたカラー画像データに
    基づいて、前記各色のインク毎に決定するインク付着密
    度決定手段と、 前記各色インク毎の付着密度に対応した制御信号を前記
    印刷部に出力する制御信号出力手段とを備え、 前記変換テーブルは、前記変換画像データとして、所定
    範囲の色相において彩度の強調された画像データを記憶
    しているテーブルである印刷制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の印刷制御装置であって、 前記変換テーブルは、第1の表色系によるカラー画像デ
    ータと、第2の表色系によるカラー画像データとを対応
    付けて記憶しているテーブルである印刷制御装置。
  10. 【請求項10】 印刷媒体上に複数の色のインクを付着
    させてカラー画像を印刷する印刷装置であって、 前記印刷媒体上に、前記各色のインクを付着させる印刷
    部と、 カラー画像データを受け取る画像データ受取手段と、 彩度を強調する所定範囲の色相を設定する色相設定手段
    と、 前記設定された所定範囲の色相について、前記受け取っ
    たカラー画像データの彩度を強調する彩度強調手段と、 前記印刷媒体上に付着させるインクの付着密度を、前記
    所定範囲の色相の彩度が強調されたカラー画像データに
    基づいて、前記各色のインク毎に決定するインク付着密
    度決定手段と、 前記各色インク毎の付着密度に対応した制御信号を前記
    印刷部に出力する制御信号出力手段とを備える印刷装
    置。
  11. 【請求項11】 印刷媒体上に複数の色のインクを付着
    させてカラー画像を印刷する印刷部を制御する印刷制御
    方法であって、 彩度を強調する所定範囲の色相を設定し、 カラー画像データを受け取って該カラー画像データの前
    記所定範囲の色相の彩度を強調し、 前記印刷媒体上に付着させるインクの付着密度を、前記
    所定範囲の色相の彩度が強調されたカラー画像データに
    基づいて、前記各色のインク毎に決定し、 前記各色インク毎の付着密度に対応した制御信号を前記
    印刷部に出力する印刷制御方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の印刷制御方法であっ
    て、 前記所定範囲の色相の彩度を強調するに際しては、前記
    受け取ったカラー画像データが表現可能な彩度よりも高
    い彩度を表現可能なデータ形式に、該受け取ったカラー
    画像データを変換した後に、彩度の強調を行う印刷制御
    方法。
  13. 【請求項13】 印刷媒体上に複数の色のインクを付着
    させてカラー画像を印刷する印刷部を制御する印刷制御
    方法を実現するプログラムを、コンピュータで読み取り
    可能に記録した記録媒体であって、 カラー画像の彩度を強調する所定範囲の色相を設定する
    機能と、 カラー画像データを受け取って該画像データを変換する
    ことにより、前記設定された所定範囲の色相の彩度を強
    調する機能と、 前記印刷媒体上に付着させるインクの付着密度を、前記
    所定範囲の色相の彩度が強調されたカラー画像データに
    基づいて、前記各色のインク毎に決定する機能と、 前記各色インク毎の付着密度に対応した制御信号を前記
    印刷部に出力する機能とを実現するプログラムを記録し
    た記録媒体。
  14. 【請求項14】 印刷媒体上に複数の色のインクを付着
    させてカラー画像を印刷する印刷部を制御する印刷制御
    方法を、コンピュータを用いて実現するプログラムであ
    って、 カラー画像の彩度を強調する所定範囲の色相を設定する
    機能と、 カラー画像データを受け取って該画像データを変換する
    ことにより、前記設定された所定範囲の色相の彩度を強
    調する機能と、 前記印刷媒体上に付着させるインクの付着密度を、前記
    所定範囲の色相の彩度が強調されたカラー画像データに
    基づいて、前記各色のインク毎に決定する機能と、 前記各色インク毎の付着密度に対応した制御信号を前記
    印刷部に出力する機能とを実現するためのプログラム。
  15. 【請求項15】 カラー画像データを受け取って所定の
    画像処理を施した後、該処理済みのカラー画像データ
    を、画像の印刷のために外部に出力する画像処理装置で
    あって、 前記カラー画像データを受け取る画像データ受取手段
    と、 彩度を強調する特定の色相を設定する色相設定手段と、 前記設定された色相について、前記受け取ったカラー画
    像データの彩度を強調する彩度強調手段と、 前記カラー画像データが表現し得る彩度と、前記カラー
    画像を印刷するカラープリンタが印刷し得る彩度との、
    前記設定された色相における差に応じて、該カラー画像
    データの該設定された色相の彩度を強調する彩度強調手
    段と、 前記彩度の強調されたカラー画像データを出力する画像
    データ出力手段とを備える画像処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005079056A1 (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. 画像処理装置、撮影装置、画像処理システム、画像処理方法及びプログラム

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WO2005079056A1 (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Konica Minolta Photo Imaging, Inc. 画像処理装置、撮影装置、画像処理システム、画像処理方法及びプログラム

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