JP2003117426A5 - - Google Patents
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このため、上記のような渦流式のジェットミルによって磁石粒子を高温状態で微粉砕処理しようとすると、粉砕室内に高圧ガスを噴射するガス噴射ノズルに高温の高圧ガスを供給する必要が生じる。このとき、粉砕室内のガス噴射位置での温度が高く、粉砕室内の全体を均一の温度に保つことが困難であって磁石粒子の全体を均一に加熱することができず、磁石粒子の凝集を完全に防止することができない。
この発明の課題は、粉砕室内の温度の均一化を図り、一定の温度条件下で粉体原料を粉砕処理することができるようにして、粉体原料の凝集をほぼ完全に防止することができるようにした粉砕効率の高い粉砕装置および粉砕方法を提供することである。
上記のように構成すれば、ガスチャンバ内に所定温度の高圧ガスを供給することによりインナハウジングの全体が加熱されるため、粉砕室内の温度は全体にわたって均一化されることになり、ガス噴射ノズルから噴射される高圧ガスとの衝突によって、一定温度の条件下で粉体原料の粉砕処理を行なうことができる。
この発明に係る粉砕方法においては、粉砕室内に磁石粒子のキュリー温度以上の不活性ガスを噴射して前記粉砕室内に供給される磁石粒子を上記不活性ガスとの衝突により粉砕しながら高温処理するようにした構成を採用したのである。
また、この発明に係る粉砕方法においては、前記粉砕装置のガスチャンバに対する所定温度の高圧ガスの供給によりインナハウジングの全体を加熱して前記粉砕室内を全体にわたり一定の温度に保ち、その粉砕室内に粉体原料を供給し、かつガスチャンバ内の高圧ガスをガス噴射ノズルにより粉砕室内に噴射して、その噴射ガスとの衝突により粉体原料を粉砕し、前記粉砕室に連通する排出口から吸引排出される粉砕粒子を冷却したのち、捕集装置によって回収するようにした構成を採用したのである。
また、この発明に係る粉砕方法においては、前記粉砕装置のガスチャンバに対する所定温度の高圧ガスの供給によりインナハウジングの全体を加熱して前記粉砕室内を全体にわたり一定の温度に保ち、その粉砕室内に粉体原料を供給し、かつガスチャンバ内の高圧ガスをガス噴射ノズルにより粉砕室内に噴射して、その噴射ガスとの衝突により粉体原料を粉砕し、前記粉砕室に連通する排出口から吸引排出される粉砕粒子を冷却したのち、捕集装置によって回収するようにした構成を採用したのである。
アウタハウジング11にガスチャンバ12に連通するガス供給口15が設けられ、そのガス供給口15に図1に示すガス供給路2が接続され、上記ガス供給口15からガスチャンバ12内に所定温度の高圧ガスが供給されるようになっている。
なお、供給する高圧ガスは粉砕材料に応じて最適な温度に設定する。
なお、供給する高圧ガスは粉砕材料に応じて最適な温度に設定する。
ガス供給ノズル19に対する高圧ガスの供給に際し、ここでは、高圧ガス源1の高圧ガスをガス噴射ノズル17に供給するガス供給路2’とガスチャンバ12とを循環路22で連通し、その循環路22に設けた切換バルブ23aとガス供給路2’に設けた切換バルブ23bの操作によってガス源1の高圧ガスとガスチャンバ12内の高温の高圧ガスを選択的にガス供給ノズル19内に供給し得るようにしているが、高圧ガス源1の高圧ガスのみをガス供給ノズル19に送り込むようにしてもよく、あるいは、ガスチャンバ12内の高温の高圧ガスのみをガス供給ノズル19に送り込むようにしてもよい。
実施の形態で示す粉砕処理装置は上記の構造から成り、その粉砕処理装置を用いて、例えば、Sm−Fe−N系磁石の粗粉砕された磁石原料の粉砕に際しては、その磁石原料を原料ホッパ21内に供給する。また、高圧ガス源1からガス供給路2に供給される不活性ガスから成る高圧ガスをヒータ装置3により加熱して、高圧ガスを磁石粒子のキュリー温度、例えば300〜650℃の高温状態とし、その高温の高圧ガスを粉砕装置10のガス供給口15からガスチャンバ12内に供給する。
このとき、ガスチャンバ12内に供給される高温の高圧ガスによってインナハウジング13の全体が均一に加熱され、そのインナハウジング13内の粉砕室14内は全体にわたって均一な高温状態に保持され、その高温雰囲気中において磁石原料が旋回する。このため、磁石原料は全体にわたって均一に加熱されることになり、一定の温度に保持される。
一方、ガスチャンバ12内の高温の高圧ガスはガス噴射ノズル17から粉砕室14内に向けて噴射され、その噴射ガスとの衝突および磁石原料同士の衝突によって磁石原料は微粉砕される。その粉砕によって得られた粉砕粒子は高温の雰囲気に保持された粉砕室14内を旋回するため、高温状態に保持されて磁化および保持力が極めて小さくなり、あるいは消失されるので、凝集が防止される。このため、磁石原料をきわめて効果的に粉砕することができる。
このように、ガスチャンバ12内に高温の高圧ガスを供給することにより、インナハウジング13の全体が均一に加熱されて、粉砕室14内の温度が全体にわたって均一な高温状態とされ、その高温雰囲気中において磁石原料が粉砕されるため、微粒子の磁化および保持力をきわめて小さくすることができ、あるいは消失させることができるので、磁石原料の凝集を完全に防止することができ、磁石原料をきわめて効果的に粉砕処理することができる。
また、ガスチャンバ12内に高温の高圧ガスを供給することによってインナハウジング13の全体が均一に加熱されるため、粉砕室14内の全体が均一に昇温することになる。このため、粉砕室14内の温度むらがなく、粉砕室14内の温度管理が容易であり、微粒子を所定の温度まで確実に昇温させることができる。
ここで、ガスチャンバ12内の高温の高圧ガスを循環路22からガス供給ノズル19を介して原料噴射ノズル16内に供給することにより、磁石原料を予熱することができるため、粉砕室14内において磁石原料を直ちに所定の温度まで加熱することができ、粉砕効果をより向上させることができる。
したがって、磁石原料の粉砕に際しては、微粉砕された微粒子の凝集を防止し、磁石原料をきわめて効果的に粉砕処理することができる。
Claims (5)
- アウタハウジング内にインナハウジングを組み込んで、インナハウジングの外周囲に所定温度の高圧ガスが供給されるガスチャンバを設け、前記インナハウジングには、その内部に形成された粉砕室内に粉体原料を供給する原料噴射ノズルと、ガスチャンバ内の高圧ガスを粉砕室内に噴射するガス噴射ノズルとを設け、前記インナハウジングには粉砕室内において粉砕された粉砕粒子の排出口を形成した粉砕装置。
- 前記粉砕室を円形とし、その円形粉砕室内の中央部に粉砕粒子の排出口を設け、前記原料噴射ノズルから噴射される粉体原料およびガス噴射ノズルから噴射される高圧ガスを粉砕室内の外周接線方向に向けて噴射させるようにした請求項1に記載の粉砕装置。
- 前記ガスチャンバ内の高圧ガスを原料噴射ノズルに供給する循環路を設けた請求項1又は2に記載の粉砕装置。
- 粉砕室内に磁石粒子のキュリー温度以上の不活性ガスを噴射して前記粉砕室内に供給される磁石粒子を上記不活性ガスとの衝突により粉砕しながら高温処理する粉砕方法。
- アウタハウジング内にガスチャンバが形成され、そのガスチャンバ内に設けられたインナハウジング内に粉砕室が形成された粉砕装置を用い、その粉砕装置の前記ガスチャンバに対する所定温度の高圧ガスの供給によりインナハウジングの全体を加熱して前記粉砕室内を全体にわたり一定の温度に保ち、その粉砕室内に粉体原料を供給し、かつガスチャンバ内の高圧ガスをガス噴射ノズルにより粉砕室内に噴射して、その噴射ガスとの衝突により粉体原料を粉砕し、前記粉砕室に連通する排出口から吸引排出される粉砕粒子を冷却したのち、捕集装置によって回収するようにした粉砕方法。
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JP2001311526A JP2003117426A (ja) | 2001-10-09 | 2001-10-09 | 粉砕装置および粉砕方法 |
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