JP2003116929A - 電動車の前輪操向安全装置 - Google Patents
電動車の前輪操向安全装置Info
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- JP2003116929A JP2003116929A JP2001321450A JP2001321450A JP2003116929A JP 2003116929 A JP2003116929 A JP 2003116929A JP 2001321450 A JP2001321450 A JP 2001321450A JP 2001321450 A JP2001321450 A JP 2001321450A JP 2003116929 A JP2003116929 A JP 2003116929A
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- steering
- wheel
- front wheels
- maximum operating
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- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Regulating Braking Force (AREA)
- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】左右一対の前輪を操舵する電動車椅子は、路面
の状態を受け易く、悪路や傾斜路面走行中はハンドル操
作が不安定になり、転倒事故や障害物への衝突事故につ
ながる可能性がある。本発明は、転倒する可能性が最も
多い、前輪が最大操作角の状態に傾いている時から、さ
らに大きな切れ角となる方向へ所定以上の力が加わった
場合に本機を停止させて転倒や衝突事故を回避すること
を課題とする。 【解決手段】操向ハンドル3の操向操作に連動する前輪
2,2が最大操作角になる位置で規制するストッパ部材
5を弾性体で構成し、この最大操作角から前輪2,2
が、所定以上の力でさらに大きな切れ角となる方向へ操
向されようとすることを検出する検出手段6を設けると
共に、該検出手段6の検出に基づいて駆動モーター7の
停止操作、及び、又は制動操作を行う制御手段8を設け
た構成とする。
の状態を受け易く、悪路や傾斜路面走行中はハンドル操
作が不安定になり、転倒事故や障害物への衝突事故につ
ながる可能性がある。本発明は、転倒する可能性が最も
多い、前輪が最大操作角の状態に傾いている時から、さ
らに大きな切れ角となる方向へ所定以上の力が加わった
場合に本機を停止させて転倒や衝突事故を回避すること
を課題とする。 【解決手段】操向ハンドル3の操向操作に連動する前輪
2,2が最大操作角になる位置で規制するストッパ部材
5を弾性体で構成し、この最大操作角から前輪2,2
が、所定以上の力でさらに大きな切れ角となる方向へ操
向されようとすることを検出する検出手段6を設けると
共に、該検出手段6の検出に基づいて駆動モーター7の
停止操作、及び、又は制動操作を行う制御手段8を設け
た構成とする。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動車椅子等の
単座用小型電動車の前輪操向安全装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、前1輪、後2輪の3輪形式の
電動車椅子においては、前1輪で車体の操向を行ってい
た。操向輪が1輪の場合には、車体の前側中央に前輪タ
イヤを配置し、上方から前輪を跨いだ形で前輪の回転軸
を保持している構成が一般的に採用されている。しかし
ながら、近年3輪形式に比べて、前後各2輪を備える4
輪形式の方が転倒に対する安全性が優れていることが言
われている。この種の4輪形式における前輪操向の機構
は、特開平10−258090号公報等に記載されてい
るが、これら4輪形式の前輪には、キャンバ角度(車輪
の中心面と沿直線のなす角度)やトーイン角(車輪中心
の高さで測る、左右タイヤ踏面の中心線間の寸法差)を
持たせて操向性や直進性等を良好に保持するようにして
いる。しかし、前輪の旋回中心軸であるキングピンとタ
イヤ中心軸とをオフセットさせているため、悪路や傾斜
路面、もしくは路肩等の外力がタイヤを通してハンドル
に大きく伝わり、操縦者がハンドルを取られて不安定に
なり、誤操作や事故の原因になる可能性があった。ハン
ドルを取られるというような不都合は、前1輪を操向操
作する3輪形式の電動車椅子においては少ないものであ
ったが、左右一対の前輪で操向操作を行う4輪形式の電
動車椅子では路面がハンドルに与える影響が大きく、前
2輪操向の構成における独特の問題となっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前述の4輪形式の電動
車椅子では路面の影響を前輪が大きくハンドルへ伝えて
しまうため、例えば走行中に平坦路から悪路へ入った場
合には、操縦者がハンドルを強い力で保持すると考えら
れるが、さらに急激にハンドルを取られた場合には、前
輪が最大操作角の位置にまで急激に傾き、転倒の恐れが
ある。また、路肩や段差が前輪タイヤの側面に接触して
前輪が最大操作角の位置でロックされた時も、咄磋には
反応できない操縦者がハンドルとアクセルを握ったまま
の状態、すなわち後輪は駆動されているが、ハンドル操
向が不能な状態となり、これも転倒事故へつながる可能
性があり、さらに操舵機構の破損にもつながる。本発明
は、左右一対の前輪で操向を行う電動車椅子において、
路面状況によってハンドルを急激に取られた場合、転倒
する可能性が多い状態、すなわち前輪が最大操作角の位
置にある時に、さらに大きな切れ角となる方向へ所定以
上の力が加わった場合に、本機を安全に停止させて転倒
等の事故を回避して、前輪の操舵機構の破損を防止する
ことを目的としている。 【0004】 【課題を解決するための手段】車体後部に椅子1を設
け、車体前部には左右一対の前輪2,2と操向可能な操
向ハンドル3を、又、その前後中間の下方には乗用ステ
ップ4を設けた小型電動車において、前記操向ハンドル
3の操向操作に連動する前輪2,2が、最大操作角にな
る位置で規制するストッパ部材5を弾性体で構成し、こ
の最大操作角状態から前輪2,2がさらに大きな切れ角
となる方向へ、所定以上の力で操向されようとすること
を検出する検出手段6を設けると共に、該検出手段6の
検出に基づいて駆動モーター7の停止操作、及び、又は
制動操作を行う制御手段8を設けてなる電動車の前輪操
向安全装置の構成とした。 【0005】 【発明の作用及び効果】通常の平坦地舗装路面走行にお
いて、前輪が路面から受ける振動等は少なく、左右一対
の前輪2,2を操向する4輪形式でも、前1輪を操向す
る3輪形式でも安定した走行が可能である。悪路、傾斜
路面走行においては、4輪形式の場合3輪形式に比べて
車体転倒に対する安定性は良いが、ハンドルをとられ易
いという欠点もある。左右一対の前輪2,2に路面から
の影響がタイヤへ伝わると、タイヤは旋回中心軸を中心
に左右方向へ回動し、操舵機構9を介して操向ハンドル
3の左右端が、前後方向に大きく揺動して、操縦者が操
向ハンドル3を取られるという状況になる。このような
状況では操縦者は操向ハンドル3を離さないよう強い力
で保持しようとすることが考えられる。しかし、操縦者
が保持しようとする力以上に操向ハンドル3を取られた
場合、特に路肩や段差に前輪2,2が接触した時等に
は、前輪2,2は最大操作角の位置にまで傾き、その傾
きを規制しているストッパ部材5にロックされた状態と
なってしまう。前輪2,2の傾きがロックされた状態で
も、操縦者が操向ハンドル3と共にアクセル20を握っ
ている場合には、後輪10,10は駆動している。この
ような状態は操縦者が落ち着いた操作もできずに転倒し
たり、また走行しようとしている方向とは違った方向へ
走行してしまい危険である。本発明では、一対の前輪
2,2が最大操作角の位置に傾いた状態から、さらに大
きな切れ角となる方向へ所定以上の力が加わると、それ
を検出して駆動モーター7を停止させるか、または制動
装置を作動させて本機を停止させ、更に駆動モーター7
の停止と制動装置の作動を共に行って、誤操作による転
倒や衝突等の危険を回避することができる。また、前輪
2,2の操舵機構9の破損を最小限に防止することがで
きる。 【0006】 【発明の実施の形態】図4に示すように、単座の電動車
椅子は、車体前部と後部に左右一対の前輪2,2と後輪
10,10とを懸架し、又、車体後部には後輪10,10
駆動用のモーター7、ギヤボックス11等を搭載しリヤ
カバー12で覆ってある。椅子1は車体フレーム14に
固着され、車体中央部から上方に突出する左右2本の支
持パイプ15に取着している。車体前部には、前輪2,
2操舵用の操舵軸16が立設され、その上端にU字状の
操向ハンドル3と、操向ハンドル3の中央部には操作ボ
ックス17を掛け渡して設け、操作ハンドル3の左右端
部にはグリップ19が取着してある。右側のグリップ1
9前側には、操作ボックス17から右方向へ向けて突出
させたアクセルレバー20を設け、グリップ19と共に
握れば走行可能に構成している。操舵軸16の上方のハ
ンドル軸21は二本構成とし、操向ハンドル3のU字状
下端部と回動調整具22を介して連結してあり、ハンド
ル軸21の前方にはフロントバスケット23を、又、操
舵軸16前方には前照灯24を設けている。25はフロ
ントカバーであり、前輪2,2の操舵機構9やハンドル
軸21下部等を覆うものであって、その左右両側は前輪
2,2のフェンダー26,26と一体に形成してある。椅
子1と、前方の操向ハンドル3との間の車体フレーム1
4上は樹脂板で覆っており、搭乗者用の平床状の乗用ス
テップ4を構成し、乗用ステップ4の下方には、検出手
段6からの検出に基づいた制御を含み、走行や充電等本
機全体を制御しているコントローラー13を設けてい
る。 【0007】次に前輪2,2の操舵機構9について説明
する。図3に示すように、車体フレーム14の前端部に
は、前輪支柱27を設け、前輪支柱27左右両端には、
上下方向のボス28,28を溶着し、該ボス28,28に
キングピン29、29を回動自在に保持し、キングピン
29,29を中心として回動可能な、ブラケット30,3
0を設けている。ブラケット30,30は、夫々前輪2,
2を回転自在に軸支してあり、キングピン29,29の
上部から後方に向けてアーム部31,31を延出してい
る。前記前輪支柱27の上方の車体中央部には、操舵軸
16に溶着して後方へ延出させたセンターアーム32
を、操舵軸と共に回動可能に構成している。センターア
ーム32の後端と左右のアーム部31,31は、両端に
ボールジョイント33,33を備えたタイロッド18,1
8で連結されていて、操向ハンドル3に連結されている
操舵軸16を回動させることによって前輪2,2の操舵
が可能である。 【0008】図1は平面視において前輪2,2を最大操
作角の位置まで操向させた状態を示し、この位置は、ア
ーム部31が、前輪支柱27に設けたストッパ部材5に
当接する位置で規制されている。ストッパボス37は前
輪支柱27上側に溶着されていて、ストッパボス36内
部を摺動可能な摺動ストッパ35を設けている。摺動ス
トッパ35とストッパボス36の間は、圧縮型のスプリ
ング34で付勢し、摺動ストッパ35の抜け止めのため
のナット37を設けている。前輪2,2を最大操作角の
位置まで操向させると、アーム31の内側が摺動ストッ
パ35に当接し、この状態で通常の最小回転半径での旋
回走行を行うことができる。しかし、悪路や傾斜路面等
でハンドルを取られた場合に、さらに大きな切れ角とな
る方向へ前輪2,2が操向されようとして転倒や事故に
つながるような危険な状態になり、所定以上の押圧が摺
動ストッパ35に加わった場合、スプリング34で付勢
されている摺動ストッパ35が前方へ摺動してリミット
スイッチ38を作動させる。リミットスイッチ38が作
動すると、制御手段8によって駆動用のモーター7への
通電が遮断される。駆動モーター7の内部には電磁ブレ
ーキ(図示せず)が備えられており、駆動モーター7へ
の通電が遮断されると略同時に電磁ブレーキが作動して
車体を制動させる。尚、制御手段8によって制動させる
制動装置は、駆動モーター7内の電磁ブレーキだけでは
なく、ギヤボックス11に設けるメカ的制動装置であっ
ても良く、また、両方共に作動させても良い。 【0009】図2は、検出手段6にポテンショメーター
39を設けた実施例を示す。ポテンショメーター39
は、センターアーム32の前側にギヤを介して連動する
よう構成されており、前輪2,2を最大操作角の位置ま
で操向させると、操向ハンドル3の操向に連動して動く
センターアーム32の側部がストッパゴム40,40に
当接して、前輪2,2は最大操作角の位置で規制され
る。しかし、悪路や傾斜路面等でハンドルを取られた場
合に、さらに大きな切れ角となる方向へ前輪2,2が回
動されるとストッパゴム40が変形して、センターアー
ム32が大きな切れ角となる方向へわずかに回動する
と、センターアーム32に連動するポテンショメーター
39が回動を検出し、その検出に基づいて制御手段8が
駆動モーター7の電気回路を遮断すると共に電磁ブレー
キ及び、又はメカ的ブレーキによる制動を行う。 【0010】前述のように、前輪2,2が最大操作角の
位置では、ストッパ部材5がハンドルの切れ角を規制し
て、安定した旋回が可能であるが、悪路や傾斜路面でハ
ンドルを取られた時、もしくは、路肩や段差が前輪2,
2の側面に接触して最大操作角状態で前輪2,2がロッ
クした際に、アクセルレバー20の握り操作には関係な
く駆動モーター7の電気回路を遮断すると共に制動を行
うことで、誤操作による転倒や衝突等の危険を回避する
ことができると共に、前輪2,2の操舵機構9の破損を
最小限に防止することができる。
単座用小型電動車の前輪操向安全装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、前1輪、後2輪の3輪形式の
電動車椅子においては、前1輪で車体の操向を行ってい
た。操向輪が1輪の場合には、車体の前側中央に前輪タ
イヤを配置し、上方から前輪を跨いだ形で前輪の回転軸
を保持している構成が一般的に採用されている。しかし
ながら、近年3輪形式に比べて、前後各2輪を備える4
輪形式の方が転倒に対する安全性が優れていることが言
われている。この種の4輪形式における前輪操向の機構
は、特開平10−258090号公報等に記載されてい
るが、これら4輪形式の前輪には、キャンバ角度(車輪
の中心面と沿直線のなす角度)やトーイン角(車輪中心
の高さで測る、左右タイヤ踏面の中心線間の寸法差)を
持たせて操向性や直進性等を良好に保持するようにして
いる。しかし、前輪の旋回中心軸であるキングピンとタ
イヤ中心軸とをオフセットさせているため、悪路や傾斜
路面、もしくは路肩等の外力がタイヤを通してハンドル
に大きく伝わり、操縦者がハンドルを取られて不安定に
なり、誤操作や事故の原因になる可能性があった。ハン
ドルを取られるというような不都合は、前1輪を操向操
作する3輪形式の電動車椅子においては少ないものであ
ったが、左右一対の前輪で操向操作を行う4輪形式の電
動車椅子では路面がハンドルに与える影響が大きく、前
2輪操向の構成における独特の問題となっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前述の4輪形式の電動
車椅子では路面の影響を前輪が大きくハンドルへ伝えて
しまうため、例えば走行中に平坦路から悪路へ入った場
合には、操縦者がハンドルを強い力で保持すると考えら
れるが、さらに急激にハンドルを取られた場合には、前
輪が最大操作角の位置にまで急激に傾き、転倒の恐れが
ある。また、路肩や段差が前輪タイヤの側面に接触して
前輪が最大操作角の位置でロックされた時も、咄磋には
反応できない操縦者がハンドルとアクセルを握ったまま
の状態、すなわち後輪は駆動されているが、ハンドル操
向が不能な状態となり、これも転倒事故へつながる可能
性があり、さらに操舵機構の破損にもつながる。本発明
は、左右一対の前輪で操向を行う電動車椅子において、
路面状況によってハンドルを急激に取られた場合、転倒
する可能性が多い状態、すなわち前輪が最大操作角の位
置にある時に、さらに大きな切れ角となる方向へ所定以
上の力が加わった場合に、本機を安全に停止させて転倒
等の事故を回避して、前輪の操舵機構の破損を防止する
ことを目的としている。 【0004】 【課題を解決するための手段】車体後部に椅子1を設
け、車体前部には左右一対の前輪2,2と操向可能な操
向ハンドル3を、又、その前後中間の下方には乗用ステ
ップ4を設けた小型電動車において、前記操向ハンドル
3の操向操作に連動する前輪2,2が、最大操作角にな
る位置で規制するストッパ部材5を弾性体で構成し、こ
の最大操作角状態から前輪2,2がさらに大きな切れ角
となる方向へ、所定以上の力で操向されようとすること
を検出する検出手段6を設けると共に、該検出手段6の
検出に基づいて駆動モーター7の停止操作、及び、又は
制動操作を行う制御手段8を設けてなる電動車の前輪操
向安全装置の構成とした。 【0005】 【発明の作用及び効果】通常の平坦地舗装路面走行にお
いて、前輪が路面から受ける振動等は少なく、左右一対
の前輪2,2を操向する4輪形式でも、前1輪を操向す
る3輪形式でも安定した走行が可能である。悪路、傾斜
路面走行においては、4輪形式の場合3輪形式に比べて
車体転倒に対する安定性は良いが、ハンドルをとられ易
いという欠点もある。左右一対の前輪2,2に路面から
の影響がタイヤへ伝わると、タイヤは旋回中心軸を中心
に左右方向へ回動し、操舵機構9を介して操向ハンドル
3の左右端が、前後方向に大きく揺動して、操縦者が操
向ハンドル3を取られるという状況になる。このような
状況では操縦者は操向ハンドル3を離さないよう強い力
で保持しようとすることが考えられる。しかし、操縦者
が保持しようとする力以上に操向ハンドル3を取られた
場合、特に路肩や段差に前輪2,2が接触した時等に
は、前輪2,2は最大操作角の位置にまで傾き、その傾
きを規制しているストッパ部材5にロックされた状態と
なってしまう。前輪2,2の傾きがロックされた状態で
も、操縦者が操向ハンドル3と共にアクセル20を握っ
ている場合には、後輪10,10は駆動している。この
ような状態は操縦者が落ち着いた操作もできずに転倒し
たり、また走行しようとしている方向とは違った方向へ
走行してしまい危険である。本発明では、一対の前輪
2,2が最大操作角の位置に傾いた状態から、さらに大
きな切れ角となる方向へ所定以上の力が加わると、それ
を検出して駆動モーター7を停止させるか、または制動
装置を作動させて本機を停止させ、更に駆動モーター7
の停止と制動装置の作動を共に行って、誤操作による転
倒や衝突等の危険を回避することができる。また、前輪
2,2の操舵機構9の破損を最小限に防止することがで
きる。 【0006】 【発明の実施の形態】図4に示すように、単座の電動車
椅子は、車体前部と後部に左右一対の前輪2,2と後輪
10,10とを懸架し、又、車体後部には後輪10,10
駆動用のモーター7、ギヤボックス11等を搭載しリヤ
カバー12で覆ってある。椅子1は車体フレーム14に
固着され、車体中央部から上方に突出する左右2本の支
持パイプ15に取着している。車体前部には、前輪2,
2操舵用の操舵軸16が立設され、その上端にU字状の
操向ハンドル3と、操向ハンドル3の中央部には操作ボ
ックス17を掛け渡して設け、操作ハンドル3の左右端
部にはグリップ19が取着してある。右側のグリップ1
9前側には、操作ボックス17から右方向へ向けて突出
させたアクセルレバー20を設け、グリップ19と共に
握れば走行可能に構成している。操舵軸16の上方のハ
ンドル軸21は二本構成とし、操向ハンドル3のU字状
下端部と回動調整具22を介して連結してあり、ハンド
ル軸21の前方にはフロントバスケット23を、又、操
舵軸16前方には前照灯24を設けている。25はフロ
ントカバーであり、前輪2,2の操舵機構9やハンドル
軸21下部等を覆うものであって、その左右両側は前輪
2,2のフェンダー26,26と一体に形成してある。椅
子1と、前方の操向ハンドル3との間の車体フレーム1
4上は樹脂板で覆っており、搭乗者用の平床状の乗用ス
テップ4を構成し、乗用ステップ4の下方には、検出手
段6からの検出に基づいた制御を含み、走行や充電等本
機全体を制御しているコントローラー13を設けてい
る。 【0007】次に前輪2,2の操舵機構9について説明
する。図3に示すように、車体フレーム14の前端部に
は、前輪支柱27を設け、前輪支柱27左右両端には、
上下方向のボス28,28を溶着し、該ボス28,28に
キングピン29、29を回動自在に保持し、キングピン
29,29を中心として回動可能な、ブラケット30,3
0を設けている。ブラケット30,30は、夫々前輪2,
2を回転自在に軸支してあり、キングピン29,29の
上部から後方に向けてアーム部31,31を延出してい
る。前記前輪支柱27の上方の車体中央部には、操舵軸
16に溶着して後方へ延出させたセンターアーム32
を、操舵軸と共に回動可能に構成している。センターア
ーム32の後端と左右のアーム部31,31は、両端に
ボールジョイント33,33を備えたタイロッド18,1
8で連結されていて、操向ハンドル3に連結されている
操舵軸16を回動させることによって前輪2,2の操舵
が可能である。 【0008】図1は平面視において前輪2,2を最大操
作角の位置まで操向させた状態を示し、この位置は、ア
ーム部31が、前輪支柱27に設けたストッパ部材5に
当接する位置で規制されている。ストッパボス37は前
輪支柱27上側に溶着されていて、ストッパボス36内
部を摺動可能な摺動ストッパ35を設けている。摺動ス
トッパ35とストッパボス36の間は、圧縮型のスプリ
ング34で付勢し、摺動ストッパ35の抜け止めのため
のナット37を設けている。前輪2,2を最大操作角の
位置まで操向させると、アーム31の内側が摺動ストッ
パ35に当接し、この状態で通常の最小回転半径での旋
回走行を行うことができる。しかし、悪路や傾斜路面等
でハンドルを取られた場合に、さらに大きな切れ角とな
る方向へ前輪2,2が操向されようとして転倒や事故に
つながるような危険な状態になり、所定以上の押圧が摺
動ストッパ35に加わった場合、スプリング34で付勢
されている摺動ストッパ35が前方へ摺動してリミット
スイッチ38を作動させる。リミットスイッチ38が作
動すると、制御手段8によって駆動用のモーター7への
通電が遮断される。駆動モーター7の内部には電磁ブレ
ーキ(図示せず)が備えられており、駆動モーター7へ
の通電が遮断されると略同時に電磁ブレーキが作動して
車体を制動させる。尚、制御手段8によって制動させる
制動装置は、駆動モーター7内の電磁ブレーキだけでは
なく、ギヤボックス11に設けるメカ的制動装置であっ
ても良く、また、両方共に作動させても良い。 【0009】図2は、検出手段6にポテンショメーター
39を設けた実施例を示す。ポテンショメーター39
は、センターアーム32の前側にギヤを介して連動する
よう構成されており、前輪2,2を最大操作角の位置ま
で操向させると、操向ハンドル3の操向に連動して動く
センターアーム32の側部がストッパゴム40,40に
当接して、前輪2,2は最大操作角の位置で規制され
る。しかし、悪路や傾斜路面等でハンドルを取られた場
合に、さらに大きな切れ角となる方向へ前輪2,2が回
動されるとストッパゴム40が変形して、センターアー
ム32が大きな切れ角となる方向へわずかに回動する
と、センターアーム32に連動するポテンショメーター
39が回動を検出し、その検出に基づいて制御手段8が
駆動モーター7の電気回路を遮断すると共に電磁ブレー
キ及び、又はメカ的ブレーキによる制動を行う。 【0010】前述のように、前輪2,2が最大操作角の
位置では、ストッパ部材5がハンドルの切れ角を規制し
て、安定した旋回が可能であるが、悪路や傾斜路面でハ
ンドルを取られた時、もしくは、路肩や段差が前輪2,
2の側面に接触して最大操作角状態で前輪2,2がロッ
クした際に、アクセルレバー20の握り操作には関係な
く駆動モーター7の電気回路を遮断すると共に制動を行
うことで、誤操作による転倒や衝突等の危険を回避する
ことができると共に、前輪2,2の操舵機構9の破損を
最小限に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の要部平面図。
【図2】本発明実施例の要部平面図。
【図3】本発明実施例の要部平面図。
【図4】斜視図。
【符号の説明】
1 椅子
2 前輪
3 操向ハンドル
4 乗用ステップ
5 ストッパ部材
6 検出手段
7 駆動モーター
8 制御手段
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】車体後部に椅子(1)を設け、車体前部に
は左右一対の前輪(2),(2)と操向可能な操向ハン
ドル(3)を、又、その前後中間の下方には乗用ステッ
プ(4)を設けた小型電動車において、前記操向ハンド
ル(3)の操向操作に連動する前輪(2),(2)が、
最大操作角になる位置で規制するストッパ部材(5)を
弾性体で構成し、この最大操作角状態から前輪(2),
(2)がさらに大きな切れ角となる方向へ、所定以上の
力で操向されようとすることを検出する検出手段(6)
を設けると共に、該検出手段(6)の検出に基づいて駆
動モーター(7)の停止操作、及び、又は制動操作を行
う制御手段(8)を設けてなる電動車の前輪操向安全装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001321450A JP2003116929A (ja) | 2001-10-19 | 2001-10-19 | 電動車の前輪操向安全装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001321450A JP2003116929A (ja) | 2001-10-19 | 2001-10-19 | 電動車の前輪操向安全装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009062000A (ja) * | 2007-09-10 | 2009-03-26 | Toyota Motor Corp | 車両のステアリング装置及び同装置の組立て方法 |
CN107714330A (zh) * | 2017-11-10 | 2018-02-23 | 左国刚 | 智能轮椅及其转向控制方法 |
KR101939063B1 (ko) * | 2018-11-19 | 2019-01-17 | 김주호 | 리프터 |
CN113401222A (zh) * | 2021-08-05 | 2021-09-17 | 沈阳德恒装备股份有限公司 | 一种用于电动扫路机的四轮转向底盘 |
CN116001489A (zh) * | 2023-02-15 | 2023-04-25 | 徐州乐生车业有限公司 | 四轮吸尘车驱动前桥 |
-
2001
- 2001-10-19 JP JP2001321450A patent/JP2003116929A/ja active Pending
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