JP2003116839A - X線ct装置における投影データの収集方法およびx線ct装置 - Google Patents

X線ct装置における投影データの収集方法およびx線ct装置

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JP2003116839A
JP2003116839A JP2001312133A JP2001312133A JP2003116839A JP 2003116839 A JP2003116839 A JP 2003116839A JP 2001312133 A JP2001312133 A JP 2001312133A JP 2001312133 A JP2001312133 A JP 2001312133A JP 2003116839 A JP2003116839 A JP 2003116839A
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Yuji Yanagida
祐司 柳田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線CT装置において、解像度の高い断層画
像を得ること。 【解決手段】 投影データを収集するための、被検体P
の周りを回転するX線管11の位置数を、所定の第1の
回転角度範囲における位置数と、前記第1の回転角度範
囲に続く前記第1の回転角度範囲と同じ第2の回転角度
範囲における位置数とは、公約数をもたないように設定
するようにした。これにより、1回転で得るビュー数の
略2倍の投影データが細かい角度間隔で得られ、この投
影データを基に画像再構成を行うことにより、解像度の
高い断層画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、解像度の高い画像
を得るようにした、X線CT装置における投影データの
収集方法およびX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置は、被検体を間にしてX線
管とX線検出器とを対向配置して、これを被検体の周囲
に回転させてX線管から照射し、被検体を透過したX線
量をX線検出器で計測し、この計測データをデータ収集
システムにて積分し更にデジタル信号に変換して投影デ
ータとして収集し、この収集した投影データを、コンピ
ュータを用いて画像再構成することによって、被検体の
断層像を得るものである。このX線CT装置は、それが
発明されて以来めざましい進歩を遂げ、それは、画質改
善、撮影時間および画像再構成時間の短縮、X線被曝量
の低減等に対する飽くなき挑戦の賜物と言っても過言で
はない。第3世代と称されるX線CT装置は、図9に模
式的に示すように、被検体Pを間にして、X線管11と
多チャンネルのX線検出器12とを対向配置し、これら
を、被検体Pの周りに360°に亘って回転させなが
ら、X線管11からコリメートされた扇形のX線ビーム
を被検体Pへ照射し、複数の検出素子が円弧状に配列さ
れたX線検出器12で、前記被検体Pを透過したX線を
検出している。この或る角度においてX線検出器12で
検出された検出データの集合をビュー(view)と称し、
X線管11とX線検出器12とを被検体Pの周りに1回
転させて、画像を再構成するのに必要な複数ビューの投
影データを収集することをスキャン(scan)と称してい
る。なお、このスキャンは、撮影する断層面(スライ
ス)毎に行われる。そして、1スキャンによって得られ
た複数ビューの投影データを、高速演算装置などを用い
て再構成処理をすることにより、被検体Pの断層画像が
得られる。よって、上記の例えば1°毎に1ビューの投
影データを収集する場合には、360ビューの投影デー
タを用いて画像を再構成することになる。
【0003】この再構成によって得られる画像の解像度
は、X線管11とX線検出器12とを被検体Pの周りに
1回転させて得られるビュー数が多い程高くすることが
可能となる。そのため、最近の通常の撮影では、1回転
につき900ビューの投影データを収集している(すな
わち、0.4°毎に1ビューの投影データを収集し、こ
れを360°にわたって順次収集する)。また、画像の
信号対雑音比(S/N)が悪い場合には、同一スライス
に対して複数回転で得られるデータ(例えば、2回転で
は1800ビューのデータとなる)を用いて画像を作成
することによって、S/Nを向上させるスタックスキャ
ンと称する手法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、画像の
解像度を高めるための一つの方法は、1回転で得るビュ
ー数を増すことである。しかし、現在では1回転に要す
る時間が、1秒〜0.5秒に設定されているので、この
時間内に収集する投影データのビュー数を、いま以上に
増加させることは、ハードウェアのデータ転送性能など
から極めて困難であると言わざるを得ない。また、複数
回転で得られるデータを用いて画像を作成するスタック
スキャンは、例えば、図9に示されているX線管11と
X線検出器12との位置が、1ビュー目の位置であると
すると、1回転目も2回転目も1ビュー目の位置は同じ
である。すなわち、回転数に拘わらず何ビュー目であっ
ても、X線管11とX線検出器12との位置関係は同じ
であり、スタックスキャンは、回転角度の位置が同一で
あるビューの投影データを、複数回使用して画像再構成
するものである。よって、スタックスキャンは、S/N
の向上は図られるものの、画像そのものの解像度を改善
することはできないという問題がある。本発明は、この
ような問題を解決して、より解像度の高い画像を得るこ
とを実現しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、X線CT装置における投
影データの収集方法であって、投影データを収集するた
めの、被検体の周りを回転するX線発生源の位置数を、
所定の第1の回転角度範囲における位置数と、前記第1
の回転角度範囲に続く前記第1の回転角度範囲と同じ第
2の回転角度範囲における位置数とは、公約数をもたな
いように設定することを特徴とする。また、請求項3に
記載の発明は、前記X線発生源を被検体の周りに複数回
回転させ、この複数回の回転中に、合計が奇数となるビ
ュー数の投影データを、所定の回転角度毎に収集するこ
とを特徴とする。これらにより、データ収集レートを高
めることなく、被検体に対して細かい角度間隔で多数ビ
ューの投影データを容易に収集することができる。
【0006】また、請求項8に記載の発明は、X線CT
装置であって、X線発生源が被検体の周りを少なくとも
1回転する間に、所定の第1の回転角度範囲におけるX
線発生源の所定の位置の数と、前記第1の回転角度範囲
に続く前記第1の回転角度範囲と同じ第2の回転角度範
囲におけるX線発生源の所定の位置の数とが公約数をも
たないように設定して、複数ビューの投影データを収集
する投影データ収集手段と、この投影データ収集手段に
よって収集した複数ビューの投影データに基づき、画像
再構成を行う画像再構成手段とを備えたことを特徴とす
る。これにより、被検体に対して細かい角度間隔で多数
ビューの投影データを収集し、この投影データを用いて
画像を再構成することにより、極めて解像度の高い断層
画像を得ることができる。
【0007】さらに、請求項9に記載の発明は、被検体
の周りを回転するX線発生源から複数ビューの投影デー
タを収集する投影データ収集手段と、この投影データ収
集手段によって収集した複数ビューの投影データに基づ
き、画像再構成を行う画像再構成手段とを備えるX線C
T装置において、前記投影データ収集手段を、前記X線
発生源が前記被検体の周りを1回転したときに、合計が
偶数ビューの投影データを収集し、または、前記X線発
生源が前記被検体の周りをm回転(mは2以上の正の整
数)したときに、合計が奇数となるビュー数の投影デー
タを収集するように切替える切替え手段を具備すること
を特徴とする。これにより、容易な切替え操作により、
従来型のデータ収集と本発明によるデータ収集とを選択
的に実施することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るX線CT装置
における投影データの収集方法とその方法を適用するX
線CT装置の一実施の形態について、図1ないし図8を
参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係るX線C
T装置の一実施の形態の概略構成を示した外観図であ
り、図2は、同じく概略的なブロック図である。このX
線CT装置は、架台1と、架台1の前面に配置される寝
台2と、架台1および寝台2を操作する操作卓3から構
成される。架台1の略中心部には、撮影部となる開口部
4が設けられている。また、寝台2の上面には、被検体
が載置される天板5が設けられている。操作卓3の操作
によって、寝台2の高さは適宜調節され、天板5も架台
1側へスライドさせられる。よって、撮影時には、天板
5に載置された状態で被検体が、架台1の開口部4へ送
り込まれる。操作卓3上には、キーボードを始めマウス
やトラックボール、ジョイスティックなどのポインティ
ングデバイスを備えた入力器6やモニタ7が配置され、
操作卓3内には後述する制御部20が収納されている。
【0009】架台1内には、図2に示すように、天板5
に載置されて開口部4に位置する被検体Pを間にして、
X線管11とX線検出器12とが対向するように配置さ
れている。そして、X線管11からは扇状のX線ビーム
を被検体Pへ照射し、この被検体Pを透過したX線を、
X線管11の焦点を中心として多チャンネルの検出素子
を円弧状に配列したX線検出器12で検出するようにな
っている。なお、1スキャンで複数スライス分の投影デ
ータを得る場合には、X線検出器12は、被検体Pの体
軸方向に、複数列の検出素子が配列された構成となる。
このX線管11とX線検出器12とは、回転部13に支
持されていて、被検体Pの周りを連続回転することがで
きるようになっている。この回転部13は、回転駆動部
14によって制御部20から供給される駆動制御信号に
基づき駆動される。なお、寝台2には寝台制御部15が
設けられており、制御部20から供給される寝台制御信
号に基づき、例えば、天板5を所望のスライス位置へと
所定量移動させたり、所定のスキャン範囲にわたって連
続的に移動させる。
【0010】また、架台1内には、高電圧発生装置16
が設置されている。この高電圧発生装置16は、図示し
ないスリップリングを介してX線管11に接続されてい
て、制御部20から供給されるX線制御信号に基づき、
X線管11に供給する管電流、管電圧を決定し、これを
所定のタイミングで供給しX線を発生させる。さらに、
架台1内には、図示しないスリップリングを介してX線
検出器12に接続されるデータ収集システム(data ac
quisition system;以下、DASと略称する。)17
が設置されている。このDAS17は、X線の発生に関
連するタイミングで、制御部20から供給されるデータ
収集制御信号に基づき、X線検出器12から得られる、
X線パス毎のX線透過率を反映した計測データを収集す
る。なお、図示は省略したが、DAS17は、X線検出
器12の各検出素子からの出力を時間的に積分する積分
器と、積分器の出力をチャンネル単位で高速かつシリア
ルに取り込むマルチプレクサと、マルチプレクサの出力
信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータなどか
ら構成されている。
【0011】次に、操作卓3内に収納されている制御部
20について説明する。この制御部20の構成を図3に
ブロック図で示してある。制御部20は、X線CT装置
を構成する各構成機器を有機的に制御する中枢的機能を
果し、ホストコントローラとしてのCPU21を有して
いる。このCPU21はクロック回路22を内蔵し、こ
のクロック回路22からのクロックを用いて、各部の動
作および時間を管理し、またこのクロックを共通クロッ
クとして、制御部20内の各部に供給するようになって
いる。CPU21には、コントロールバス23とデータ
バス24とが接続されており、コントロールバス23に
は、前処理部25、ディスクインターフェース26、再
構成部27および表示メモリ28が接続されている。ま
た、データバス24には、前処理部25、ディスクイン
ターフェース26、再構成部27、表示メモリ28およ
びメモリ29が接続されている。なお、ディスクインタ
ーフェース26には、大容量記憶装置としての磁気ディ
スク装置30が接続されている。一方、制御部20のコ
ントロールバス23には、制御部20外の機器として、
前述の入力器6、回転駆動部14、寝台制御部15、高
電圧発生装置16、DAS17が接続される。また、D
AS17は前処理部25に接続され、モニタ7は表示メ
モリ28に接続される。
【0012】入力器6からスキャン条件などが入力され
ると、制御部20のCPU21から、スキャン条件に応
じて各部へ制御信号が出力される。すなわち、回転駆動
部14へ駆動制御信号が供給され、回転部13を1回転
0.5秒あるいは1秒など所定の速度で回転させる。ま
た、高電圧発生装置16へX線制御信号を供給するとと
もに、DAS17へデータ収集制御信号を供給し、回転
しているX線管11からX線を照射させ、所定のタイミ
ングでX線検出器12によって検出される計測データ
を、積分し更にA/D変換して投影データとして収集す
る。DAS17は投影データの収集を繰返し、収集され
た投影データは、前処理部25でキャリブレーションな
どの前処理を受けた後、被検体Pの周りにおけるビュー
の位置を表す位置情報とともに、生データとしてデータ
バス24を介して読み書き可能なDRAMなどのメモリ
29に一旦書き込まれ、さらにここから読み出されて再
構成部27に送られる。再構成部27は、スキャン毎の
多方向の投影データに基づいて断層画像データを再構成
する。この断層画像データは、読み書き可能なDRAM
などの表示メモリ28に一旦書き込まれ、さらにここか
らモニタ7に読み出され、断層画像として表示される。
また、この断層画像データは、表示メモリ28から読み
出され、ディスクインターフェース26を介して磁気デ
ィスク装置30に格納される。
【0013】次に、本発明のX線CT装置における、投
影データの収集手段の種々の実施の形態について説明す
る。従来のX線CT装置では、X線管11とX線検出器
12とを被検体Pの周りに1回転させることによって、
例えば900ビューの投影データを収集し、このデータ
を用いて1枚の断層画像を再構成するものと説明した。
この場合、1回転に要する時間は、例えば1秒であり、
0.4°毎に1ビューの投影データを収集している。説
明を簡単にするために、1回転で8ビューの投影データ
を収集する場合を、図4を参照して説明する。この場
合、45°毎に1ビューの投影データを収集することに
なり、図4から明らかなように、X線管11が、0°の
位置、45°の位置、90°の位置、135°の位置、
180°の位置、225°の位置、270°の位置、3
15°の位置にあるときに投影データを収集する(な
お、図を複雑にしないため、X線検出器12の図示を省
略した)。ところで、0°と180°、45°と225
°、90°と270°、そして135°と315°の位
置での投影データは、同じX線パスであることがわか
る。なお、X線パスは、図4に破線で示してある。すな
わち、X線管11の1回転について、初めの半回転分
(0°〜180°)と、それに続く半回転分(180°
〜360°)とは対称となり、同じX線パスの投影デー
タを2回収集している訳であり、よって、独立したX線
パスの投影データは4ビューとなり、同じパスのデータ
を2回使って画像再構成をしていることがわかる。
【0014】これに対して本発明は、回転速度を変える
ことなく(すなわち、1回転に要する時間を同じとす
る)、初めの半回転分(0°〜180°)と、それに続
く半回転分(180°〜360°)とで、投影データを
収集するX線パスを異なるようにしようとするものであ
る。これは、半回転分に限らず、初めの1回転とそれに
続く次の1回転についても同様である。そして、このよ
うにして収集した投影データを基に画像を再構成しよう
とするものである。図4で説明した従来のものと対比で
きるように、本発明の実施の形態として、初めの半回転
(0°〜180°)で4ビューの投影データを収集し、
それに続く半回転(180°〜360°)で5ビューの
投影データを収集する場合を、図5を参照して説明す
る。なお、投影データの収集中被検体P(すなわち、天
板5)は静止している。すなわち、図5に示されている
ように、この実施の形態では、初めの半回転(0°〜1
80°)の範囲では、従来と同様に、例えば45°毎に
4ビューの投影データを収集する。この場合のX線パス
を破線で示してある。そして、それに続く半回転(18
0°〜360°)の範囲では、例えば185°の位置か
ら35°毎に5ビューの投影データを収集するものとす
る。この場合のX線パスを実線で示してある。よって、
夫々独立したX線パスをもつ合計9ビューの投影データ
が収集される。
【0015】このような投影データの収集方法は、一つ
のスキャンモードとして、予めCPU21に記憶させて
おく。よって、入力器6を操作して、このスキャンモー
ドを指定すると、CPU21は、X線管11からのX線
照射タイミングと、DAS17による投影データ収集の
タイミングとを、初めの半回転と、それに続く半回転と
で変更するように、指定されたスキャンモードに合わせ
て制御する。そして、DAS17で順次収集される投影
データは、前処理部25で前処理を受けた後、ビューの
位置を表す位置情報とともに、生データとしてメモリ2
9に一旦書き込まれる。さらに生データはメモリ29か
ら読み出されて再構成部27へ送られ、ここで通常の画
像再構成処理と同様の処理により、1枚の断層画像が再
構成される。なお、この再構成された断層画像データ
は、表示メモリ28に一旦書き込まれ、ここからモニタ
7に読み出されて、断層画像として表示される。また、
この断層画像データは、表示メモリ28から読み出さ
れ、ディスクインターフェース26を介して磁気ディス
ク装置30に格納される。このように本発明は、投影デ
ータを収集するための、被検体の周りを回転するX線管
11の位置数を、所定の第1の回転角度範囲(例えば、
0°〜180°の範囲)における位置数と、この角度範
囲に続く第1の回転角度範囲と同じ第2の回転角度範囲
(例えば、180°〜360°の範囲)における位置数
とは、公約数をもたないように設定するものである。こ
のようにすることにより、各ビューの投影データのX線
パスは重ならないので、この投影データを用いて画像再
構成した断層画像の解像度を高くすることができる。
【0016】この実施の形態では、第1の回転角度範囲
を0°〜180°とし、それに続く第2の回転角度範囲
を180°〜360°としたが、次に、第1の回転角度
範囲を0°〜360°とし、それに続く第2の回転角度
範囲を360°〜720°とする場合の実施の形態(第
2の実施の形態)について、図6を参照して説明する。
すなわち、第2の実施の形態は、X線管11とX線検出
器12とを被検体Pの周りに2回転させることによっ
て、一定角度毎にビューの合計が奇数となる(2n+
1)ビュー(nは正の整数である。)の投影データを収
集するものである。この場合、図6に、符号11〜1で
示すX線管11の位置に対応するX線検出器12の符号
12〜1で示す位置において、最初(1回転目)の1ビ
ュー目の投影データを収集するものとすると、2ビュー
目の投影データは、X線管11が11〜2の位置(X線
検出器12は12〜2の位置)で収集することになり、
1回転目の最後となるnビュー目は、X線管11の11
〜nの位置となる(X線検出器12は12〜nの位置と
なるが、図示は省略した)。さらに、(n+1)ビュー
目は、2回転目の1ビュー目に当たり、そのときのX線
管11の位置は、11〜(n+1)の位置(X線検出器
12は12〜(n+1)の位置)となる。
【0017】よって、最後のビュー(2n+1)は、2
回転目の(n+1)ビュー目に当たり、そのときのX線
管11の位置は、11〜(2n+1)の位置(X線検出
器12の位置は図示を省略する)となる。従って、3回
転目の1ビュー目にX線管11は、1回転目の1ビュー
目と同じ11〜1で示す位置(X線検出器12は12〜
1の位置)に戻ることになる。このようなスキャンモー
ドも、予めCPU21に記憶させておき、入力器6の操
作によりこのスキャンモードが指定されると、CPU2
1は指定されたスキャンモードで、X線照射や投影デー
タの収集タイミングなどを制御する。なお、2回転で収
集するビュー数は、(2n−1)ビューでもよく、例え
ば、従来1回転で900ビューの投影データを収集して
いたものに対しては、本発明では、2回転で900×2
+1=1801ビューまたは、900×2−1=179
9ビューの投影データを収集するものと考えればよい。
そして、これら例えば1801または1799ビューの
投影データは、DAS17で順次収集され、前処理部2
5で前処理を受けた後、ビューの位置を表す位置情報と
ともに、生データとしてメモリ29に一旦書き込まれ
る。さらに生データはメモリ29から読み出されて再構
成部27へ送られ、ここで通常の画像再構成処理と同様
の処理により、1枚の断層画像が再構成される。なお、
この再構成された断層画像データは、表示メモリ28に
一旦書き込まれ、ここからモニタ7に読み出されて、断
層画像として表示される。また、この断層画像データ
は、表示メモリ28から読み出され、ディスクインター
フェース26を介して磁気ディスク装置30に格納され
る。
【0018】このように、本実施の形態において画像再
構成に供される投影データのビューは、従来よりも略半
分の細かい角度間隔で得られることになる。従って、こ
の投影データを用いて再構成された断層画像の解像度
は、極めて高いものとなり、従来のスタックスキャンに
よって得た画像に比べても、極めて高いものとなる。こ
の実施の形態では、1画像分の投影データを収集するの
に、2倍のスキャン時間を要することになる。よって、
早く画像を確認する必要がある場合には、X線管11と
X線検出器12との1回転目で得られる1番目からn番
目までのnビューの投影データを基に先ず画像を再構成
し、次の2回転目で得られる(n+1)番目から(2n
+1)番目までの(n+1)ビューの投影データを基に
画像を再構成し、その後2回転で得られた(2n+1)
ビュー全ての投影データを用いて画像再構成を行うよう
にしてもよい。なお、X線管11とX線検出器12とを
被検体Pの周りにm回転(mは2以上の整数である。)
させることによって、一定角度毎にビューの合計が奇数
となる投影データを収集し、このデータを用いて1枚の
断層画像を再構成してもよい。
【0019】次に、本発明をヘリカルスキャン方式のX
線CT装置に適用した場合を、第3の実施の形態とし
て、図7および図8を参照して説明する。ヘリカルスキ
ャン方式は、回転部13を連続回転させるとともに、天
板5を一定速度で被検体Pの体軸方向にスライドさせな
がら、投影データの収集を繰り返すもので、図7(a)
に示すように、被検体Pから見てX線管11が螺旋軌道
を移動しながら投影データが収集される。ここで、投影
データDは、D(CH,φ,Z)で表される。なお、C
HはX線検出器12を構成する検出素子のチャンネル、
φは回転部13の角度すなわち、X線管11の角度位
置、Zは天板5の長手方向の位置である。ヘリカルスキ
ャンでは、天板5が連続的にスライドしているので、φ
に応じてZが変化する。なお、天板5を移動させず、架
台1(すなわち、X線管11とX線検出器12)を一定
速度で移動させる場合も同様である。そして、1枚の断
層画像を再構成するには、天板5の位置Zが同一の36
0°分の投影データが必要である。しかし、ヘリカルス
キャンで実際に得られる投影データは、X線管11の角
度位置φに応じてZが変化しているので、図7(b)に
示すように、例えばZ1〜Z2にわたる720°分の投
影データを収集し、これらの投影データは、あたかも収
集範囲(Z1〜Z2)の中心Zc(Zc=(Z1+Z
2)/2)から収集した360°分の投影データとなる
ように、距離補間処理により変換される。よって、距離
補間処理の施された投影データを用いて画像再構成を行
い、位置Zcにおける断層画像が得られる。なお、2回
転に限らずそれ以上のn回転分の投影データを収集し
て、その中心Zcから収集した360°分の投影データ
としてもよい。このように、ヘリカルスキャンの断層画
像のスライス位置は、このZcで定義される。
【0020】そこで、本発明をヘリカルスキャン方式の
X線CT装置に適用した場合は、第2の実施の形態とし
て説明した場合と同様に、X線管11が複数回転する間
に、X線管11の所定角度位置毎に合計が奇数ビューと
なる投影データを収集して、1枚の断層画像を再構成す
るものとする。その様子を、例えば、2回転で9ビュー
の投影データを収集するものとして、図8を参照して説
明する。なお、図8は、被検体Pに対するX線管11の
移動軌跡を示したもので、横軸は被検体P(天板5)の
位置Zであり、縦軸はX線管11の角度位置φである。
さて、2回転で9ビューの投影データを収集するものと
すると、80°毎に1ビューの投影データを収集するこ
とになる。よって、図中白丸で示すように、1回転目で
は、X線管11の角度位置が0°、80°、160°、
240°、320°のところで、X線検出器12から投
影データがDAS17によって収集される。そして、X
線管11が1回転する間に天板5はZ1だけ移動する。
また、320°の次は、400°すなわち、2回転目の
40°の角度位置で投影データが収集され、その後12
0°、200°、280°の位置で投影データの収集が
続けられる。
【0021】なお、280°の次は、360°(=0
°)の位置で投影データを収集することになるが、これ
は3回転目の最初に収集される投影データである。ま
た、2回転目でも天板5はZ2だけ移動する。ここで、
移動距離Z1とZ2とは等しい。そして、これらの各投
影テータは、ヘリカルスキャンにおいて一般的に実施さ
れる距離補間処理により、Z1とZ2との中間位置Zc
上の投影データに変換される。このZcの位置に距離補
間処理の施された投影データを、図8中に黒丸で示して
ある。従って、画像再構成は、スライス位置Zcに距離
補間処理の施された合計9ビューの投影データを用いて
行われる。これらのX線パスはいずれも重なることはな
いので、画像再構成によって、より解像度の高い断層画
像を得ることができる。これに対して、通常のヘリカル
スキャンでは、本実施の形態に対応付けて説明すると、
1回転で4ビュー、よって、2回転で8ビューの投影デ
ータを収集し、この2回転分で得られる8ビューの投影
データを、距離補間処理して、スライス位置Zcでの投
影データに変換する。しかし、元の投影データを収集し
た角度位置は、1回転目も2回転目も同じなので、同じ
角度位置のX線パスは重なり、結局、位置Zcに距離補
間処理された投影データは、4ビューの投影データとな
る。そして、この4ビューの投影データを使って再構成
処理を行い、断層画像を得ている。よって、本発明をヘ
リカルスキャンに適用した場合にも、より解像度の高い
断層画像が得られることが理解される。
【0022】本発明は、上述の第1ないし第3の実施の
形態に限られるものではなく、種々の形態として実施す
ることが可能である。例えば3回転(m=3)で収集す
るビューの数を(3n+1)または(3n−1)として
もよく、この場合は、より細かい角度毎に3倍のビュー
数の投影データを得て画像再構成を行うので、より解像
度を上げることができる。ただし、回転数が増える分だ
けスキャン時間は長くなる。さらに、1台のX線CT装
置を、本発明のように、複数回転で合計が奇数となるビ
ュー数の投影データを、所定角度毎に収集して1枚の画
像を再構成する場合と、従来と同じく1回転で偶数ビュ
ーの投影データを、所定角度毎に収集して1枚の画像を
再構成する場合とを切替えて使用することもできる。こ
の場合は、入力器6からの操作によって制御部20へ切
替え指令を発し、これをCPU21が受けて、指令に基
づきX線照射のタイミングすなわち、データ収集のタイ
ミングを変更するとともに、画像再構成する投影データ
の数(ビュー数)を変更すればよい。この変更は、ソフ
トウエアまたはファームウエアの変更により対応するこ
とが可能であり、ハードウェアの変更を伴なうものでは
ない。また、回転駆動部14によるX線管11とX線検
出器12との回転速度を変更することもない。
【0023】また、本発明を、X線検出器が、X線管と
一体となって回転するいわゆる第3世代(R/R方式)
のX線CT装置に適用した場合について説明したが、X
線検出器が被検体の周りに360°にわたって配列さ
れ、X線管のみが被検体の周りを回転するいわゆる第4
世代(R/S方式)のX線CT装置にも適用が可能であ
ることは言うまでもない。さらに、X線管は、X線ビー
ムを発生させることの可能な固体素子であってもよい。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1お
よび請求項3に記載の発明によれば、データ収集レート
を高めることなく、被検体に対して細かい角度間隔で多
数ビューの投影データを容易に収集することができる。
また、請求項8に記載の発明によれば、被検体に対して
細かい角度間隔で多数ビューの投影データを収集し、こ
の投影データを用いて画像を再構成することにより、極
めて解像度の高い断層画像を得ることができる。さら
に、請求項9に記載の発明によれば、容易な切替え操作
により、本発明によるデータ収集と従来型のデータ収集
とを選択できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線CT装置の一実施の形態の概
略構成を示した外観図である。
【図2】図1に示したX線CT装置の概略構成を示した
ブロック図である。
【図3】本発明に係るX線CT装置の制御部の構成を示
したブロック図である。
【図4】従来のX線CT装置における、投影データの収
集方法を説明した説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態としての、投影データの
収集方法を説明するために示した説明図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を説明するために示し
た説明図である。
【図7】ヘリカルスキャン方式のX線CT装置を説明す
るために示した説明図である。
【図8】本発明のさらに他の実施の形態を説明するため
に示した説明図である。
【図9】第3世代のX線CT装置の概略を説明するため
に示した説明図である。
【符号の説明】
11 X線管 12 X線検出器 13 回転部 P 被検体

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投影データを収集するための、被検体の
    周りを回転するX線発生源の位置数を、所定の第1の回
    転角度範囲における位置数と、前記第1の回転角度範囲
    に続く前記第1の回転角度範囲と同じ第2の回転角度範
    囲における位置数とは、公約数をもたないように設定す
    ることを特徴とするX線CT装置における投影データの
    収集方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の回転角度範囲は、180°ま
    たは360°であることを特徴とする請求項1に記載の
    X線CT装置における投影データの収集方法。
  3. 【請求項3】 前記X線発生源を被検体の周りに複数回
    回転させ、この複数回の回転中に、合計が奇数となるビ
    ュー数の投影データを、所定の回転角度毎に収集するこ
    とを特徴とするX線CT装置における投影データの収集
    方法。
  4. 【請求項4】 前記X線発生源の奇数回転目における最
    初のビューの位置は、互いに同じ位置となることを特徴
    とする請求項3に記載のX線CT装置における投影デー
    タの収集方法。
  5. 【請求項5】 前記合計が奇数となるビュー数の投影デ
    ータは、前記X線発生源を2回転させて収集することを
    特徴とする請求項3または請求項4のいずれか1項に記
    載のX線CT装置における投影データの収集方法。
  6. 【請求項6】 前記2回転で(2n+1)または(2n
    −1)ビュー(nは正の整数)の投影データを収集する
    ことを特徴とする請求項5に記載のX線CT装置におけ
    る投影データの収集方法。
  7. 【請求項7】 前記投影データの収集は、前記X線発生
    源または前記被検体を相対的に、前記被検体の体軸方向
    に沿って一定速度で移動させながら行うことを特徴とす
    る請求項3ないし請求項6のいずれか1項に記載のX線
    CT装置における投影データの収集方法。
  8. 【請求項8】 X線発生源が被検体の周りを少なくとも
    1回転する間に、所定の第1の回転角度範囲におけるX
    線発生源の所定の位置の数と、前記第1の回転角度範囲
    に続く前記第1の回転角度範囲と同じ第2の回転角度範
    囲におけるX線発生源の所定の位置の数とが公約数をも
    たないように設定して、複数ビューの投影データを収集
    する投影データ収集手段と、この投影データ収集手段に
    よって収集した複数ビューの投影データに基づき、画像
    再構成を行う画像再構成手段とを備えたことを特徴とす
    るX線CT装置。
  9. 【請求項9】 被検体の周りを回転するX線発生源から
    複数ビューの投影データを収集する投影データ収集手段
    と、この投影データ収集手段によって収集した複数ビュ
    ーの投影データに基づき、画像再構成を行う画像再構成
    手段とを備えるX線CT装置において、前記投影データ
    収集手段を、前記X線発生源が前記被検体の周りを1回
    転したときに、合計が偶数ビューの投影データを収集
    し、または、前記X線発生源が前記被検体の周りをm回
    転(mは2以上の正の整数)したときに、合計が奇数と
    なるビュー数の投影データを収集するように切替える切
    替え手段を具備することを特徴とするX線CT装置。
  10. 【請求項10】 前記合計が奇数となるビュー数は、前
    記合計が偶数であるビュー数nのm倍+1またはm倍−
    1とすることを特徴とする請求項9に記載のX線CT装
    置。
  11. 【請求項11】 前記投影データの収集中に、前記X線
    発生源または前記被検体を相対的に、前記被検体の体軸
    方向に沿って一定速度で移動させる移動手段を具備する
    ことを特徴とする請求項8ないし請求項10のいずれか
    1項に記載のX線CT装置。
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