JP2003114900A - 公報に表示された請求の範囲についての補助資料 - Google Patents

公報に表示された請求の範囲についての補助資料

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JP2003114900A
JP2003114900A JP2002222656A JP2002222656A JP2003114900A JP 2003114900 A JP2003114900 A JP 2003114900A JP 2002222656 A JP2002222656 A JP 2002222656A JP 2002222656 A JP2002222656 A JP 2002222656A JP 2003114900 A JP2003114900 A JP 2003114900A
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Yuji Tanaka
勇治 田中
Kumiko Nozaki
久美子 野崎
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SYSTEM JAPAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 請求の範囲の記載内容を理解や解釈する上で
の読者の負担を軽減する。 【解決手段】 公報に表示された請求の範囲の文から、
その文の骨組みを示す主要語を含ませて作成した要約文
と、前記主要語についての修飾語句とを別個に作成する
とともに、前記要約文を表示する要約文表示欄14と、
前記修飾語句を表示する修飾語句表示欄15とを紙片や
ディスプレイ等に設けることにより、請求の範囲の記載
内容を理解及び解釈する上で読者の負担を軽減したもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、特許公報や実用
新案登録公報あるいは公開特許公報もしくは公開実用新
案登録出願公報等の公報に表示される特許請求の範囲や
実用新案登録請求の範囲(以下、単に請求の範囲という)
についての補助資料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特許公報等の公報類について、従来から
二次資料が作成され、特許調査等の便宜に広く供されて
いる。しかし、従来のこの種の二次資料は、特許公報等
の一部の欄を抽出してそのまま表示している。
【0003】したがって、従来、特許公報等に記載され
ている請求の範囲についても公報の原文がそのまま表示
されているに過ぎず、格別には解釈の便宜は図られてい
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特許公報等
のうちで重要な記載の一つである請求の範囲は、記載さ
れている技術内容の複雑さの他に文章表現としての複雑
さが重複している。
【0005】すなわち、請求の範囲に記載されている文
章は、一般に抽象的な記載が多い上、修飾語が多用され
た複雑な文章となっている。
【0006】そのため、特許の知識や文章読解力の豊か
でない一般人や技術者等にとっては、その記載内容の理
解や解釈が容易ではなく、記載内容の理解や解釈ができ
るにしても時間を要する。
【0007】この発明は、このような事情に基づいてな
されたもので、請求の範囲の記載内容を理解や解釈する
上での読者の負担を軽減することを解決しようとする課
題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、請求項1に記載した発明は、公報に表示された請求
の範囲の文から、その文の骨組みを示す主要語を含ませ
て作成した要約文と、前記主要語についての修飾語句と
を別個に作成するとともに、前記要約文を表示する第1
欄と、前記修飾語句を表示する第2欄とを設けたことを
特徴とする。
【0009】また、請求項2に記載した発明は、請求項
1に記載した公報に表示された請求の範囲についての補
助資料において、前記要約文には複数の主要語を含ませ
るとともに、前記第2欄には少なくともいずれかの主要
語について、当該主要語との対応があきらかとなるよう
に該当する修飾語句を表示したことを特徴とする。
【0010】また、請求項3に記載した発明は、請求項
1または2のいずれかに記載した公報に表示された請求
の範囲についての補助資料において、当該資料は紙片に
少なくとも前記第1欄と第2欄とが表示されていること
を特徴とする。
【0011】また、請求項4に記載した発明は、請求項
1または2のいずれかに記載した公報に表示された請求
の範囲についての補助資料において、当該資料は電気的
データが電気的表示手段に表示されるものであって、前
記電気的データが前記電気的表示手段に表示される際
に、当該電気的表示手段にはすくなくとも前記第1欄と
第2欄とが表示されることを特徴とする。
【0012】また、請求項5に記載した発明は、請求項
3または4のいずれかに記載した公報に表示された請求
の範囲についての補助資料において、当該補助資料に
は、当該公報にかかる発明または考案の名称を表示する
第3欄を設けたことを特徴とする。
【0013】また、請求項6に記載した発明は、請求項
3から5のいずれかに記載した公報に表示された請求の
範囲についての補助資料において、当該補助資料には、
当該公報の番号を表示する第4欄を設けたことを特徴と
する。
【0014】また、請求項7に記載した発明は、請求項
3から6のいずれかに記載した公報に表示された請求の
範囲についての補助資料において、当該補助資料には当
該公報に記載された発明または考案にかかる権利者名を
表示する第5欄を設けたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら具体例
について述べ、実施の形態を説明する。
【0016】まず、第1の具体例は、次のとおりであ
る。
【0017】第1の具体例は、「特許123456」に
関するものであって、その特許公報には、特許権者は
「ABC株式会社」、発明の名称は「環状工作物用円筒
バレル研磨方法」であると表示されている。
【0018】そして、その特許公報の特許請求の範囲の
欄の請求項1には、次の原文Aが表示されている。
【0019】原文A:「環状固定槽と該環状固定槽の下
部を塞ぐ皿状回転槽とにより構成される研磨槽内に、環
状工作物を前記皿状回転槽と同心円状に、且つ該環状工
作物の下端が前記皿状回転槽と近接するように挿入して
環状固定槽に装着し、前記環状工作物の内面側及び外面
側に適量の研磨材を装入し、前記皿状回転槽を回転して
研磨材を流動させ、前記環状工作物の内外面を同時に研
磨するようにしたことを特徴とする環状工作物用円筒バ
レル研磨方法。」
【0020】このような特許123456の特許公報に
ついては、本願発明にかかる補助資料は次のように処理
して作成される。
【0021】前記の原文Aは、3つの文を組み合わせた
複合文であるので、まず次の(1)から(3)の3部分に区分
する。
【0022】(1) 環状固定槽と該環状固定槽の下部を塞
ぐ皿状回転槽とにより構成される研磨槽内に、環状工作
物を前記皿状回転槽と同心円状に、且つ該環状工作物の
下端が前記皿状回転槽と近接するように挿入して環状固
定槽に装着し、
【0023】(2) 前記環状工作物の内面側及び外面側に
適量の研磨材を装入し、
【0024】(3) 前記皿状回転槽を回転して研磨材を流
動させ、前記環状工作物の内外面を同時に研磨するよう
にしたことを特徴とする環状工作物用円筒バレル研磨方
法。
【0025】この後、これらの(1)から(3)の各部分につ
いての処理を行う。
【0026】まず、(1)の部分のうち、「環状固定槽と該
環状固定槽の下部を塞ぐ皿状回転槽とにより構成される
研磨槽内に、」について、「環状固定槽と該環状固定槽の
下部を塞ぐ皿状回転槽とにより構成される」は「研磨槽」
の修飾語句である。
【0027】次に、「環状工作物を前記皿状回転槽と同
心円状に、且つ該環状工作物の下端が前記皿状回転槽と
近接するように挿入して環状固定槽に装着し、」につい
ては、「前記皿状回転槽と同心円状に、且つ該環状工作
物の下端が前記皿状回転槽と近接するように」は「挿入し
て」の態様を説明する修飾語句である。
【0028】なお、この明細書においては、修飾語句に
より修飾される被修飾語であって、その修飾語句を含ん
だ状態の文において、その文の骨組みを構成する自立語
を、主要語という。
【0029】したがって、前記から「研磨槽」および「挿
入して」は主要語であり、(1)の部分において主要語を含
む要約文は「研磨槽内に、環状工作物を挿入して環状固
定槽に装着する」である。
【0030】主要語の「研磨槽」の修飾語句は前記のとお
りであるが、その表示文が本例のように複雑である場合
には、図2の第2実施例において示すように、さらに修
飾語句内で例えば「皿状回転槽」を主要語として扱い、こ
れに関する修飾語句「該環状固定槽の下部を塞ぐ」を別表
示させることとし、主要語の「研磨槽」の修飾語句を「環
状固定槽と皿状回転槽とにより構成される」とすれば内
容がより理解しやすくなる。
【0031】なお、請求の範囲の文中では、文の流れに
よって動詞が終止形以外の状態であることがあるが、そ
の場合には補助資料としての表示内容の理解の便宜の観
点からその動詞を終止形に修正することが望ましい。ま
た、請求の範囲の文中では、「前記」、「該」等の指示的表
示が多用されがちであるので、その場合には補助資料と
しての誤解の可能性を考慮したうえで、これらの文字を
省略してもよい。
【0032】次に(2)の部分については、その構造が単
純文であり、表示内容の理解が難しいほど煩雑でもない
ので、基本的にはそのまま表示することとし、文頭の
「前記」を省略すると共に、文末の「装入し」を終止形の
「装入する」との調整のみをおこなって補助資料の表示と
する。
【0033】さらに、(3)の部分については、構造は複
合文であるが、表示内容が煩雑ではないので、請求の範
囲の文末としての常套語句で発明の名称と一致した表示
である「ことを特徴とする環状工作物用円筒バレル研磨
方法」の部分を省略すると共に、「前記」の表示を省略し
て補助資料の表示とする。
【0034】これらの補助資料について原文等を予め電
気的データとして用意しておけば、前記の手順に沿って
コンピュータ処理により作成作業を行わせることができ
る。なお、コンピュータ処理による作成作業ついては後
述する。
【0035】このようにして作成した補助資料は、例え
ば図1および図2に示すように表示する。
【0036】図1に示す第1実施例の補助資料は、補助
資料の表示形態を表形式としたものであり、以下に記載
する各表示欄は罫線によって区画して設けてある。
【0037】この実施例は、紙片Pに印刷したものであ
るが、以下と同様の内容で電気的信号を用いて、例えば
CRTデイスプレイや液晶デイスプレイ等の電気的表示
装置に表示するようにしてもよい。
【0038】図1において、紙片Pには、表形式に形成
された補助資料の表示枠1が形成されている。
【0039】表示枠1には、書誌的事項の表示欄2と、
補助資料としての特許請求の範囲の内容を表示する表示
欄3とが設けられている。
【0040】書誌的事項の表示欄2内には、補助資料内
容の表示欄3に表示される特許公報についての特許権者
名の表示欄4と、当該特許公報の番号の表示欄5と、当
該特許公報の発明の名称の表示欄6とが設けられ、補助
資料表示欄3には請求項番号の表示欄7が設けられてい
る。
【0041】表示欄4は請求項7の第5欄に該当し、表
示欄5は請求項6の第4欄に該当する。また、表示欄6
は請求項5の第3欄に該当するものである。なお、前記
表示欄5には、該当公報が補正公報や訂正公報である場
合には、出願公開番号あるいは特許番号を表示するとと
もに、表示欄3の表示内容が補正公報あるいは訂正公報
にかかるものである旨をあわせて表示することが望まし
い。
【0042】補助資料内容の表示欄3は、前記原文Aの
(1)から(3)に対応してそれぞれの表示内容が表示される
3つの表示欄11,12,13が形成されている。な
お、この第1の具体例においては、前記原文Aの(1)
についての処理が請求項1に対応するものである。
【0043】原文Aの(1)に対応する表示欄11には、
主要語を含む要約文を表示する要約文表示欄14(第1
欄)と、前記要約文中の主要語に対応する修飾語句を表
示する修飾語句表示欄15(第2欄)が設けられてい
る。
【0044】この実施例の要約文表示欄14は、要約文
中の主要語句毎に改行して表示するように縦長に形成さ
れている。
【0045】一方、この実施例の修飾語句表示欄15
は、前記要約文表示欄14の横に並ぶように配置され、
横長形状に形成されて前記要約文表示欄14中に表示さ
れた要約文中の主要語の側方に当該主要語にかかる修飾
語句を配置できるようになっている。たとえば、要約文
表示欄14中での主要語「研磨槽」の側方となる位置の修
飾語句表示欄15には「研磨槽」の修飾語句である「環状
固定槽と該環状固定槽の下部を塞ぐ皿状回転槽とにより
構成される」が表示され、「挿入して」についてもその
修飾語句が対応して配置表示されており、修飾関係の理
解が一目で容易にできるようになっている。
【0046】なお、表示欄12,13については、原文
Aの(2)、(3)について既に説明したように、表示内容の
理解が比較的容易に行えるので、前記した表示を直接そ
のまま表示している。
【0047】図2に示す第2実施例の補助資料は、表形
式とせず、改行と行頭位置とで表示欄を区別するように
したものである。
【0048】この第2実施例においても、図2に参照番
号で示すように、書誌的事項の表示欄2と、特許請求の
範囲の表示内容についての補助資料内容の表示欄3とが
設けられており、表示欄4〜7と、表示内容が表示され
る3つの表示欄21,22,23とが形成されているこ
とは第1実施例と同様である。
【0049】この第2実施例において、表示欄23には
前記原文Aの(3)の前記した表示をそのまま表示するこ
ととし、前記表示欄21、22にはそれぞれ原文Aの
(1)、(2)に対応する要約文を表示するとともに、各表示
欄21,22の下方の行に行頭位置を少し下げて各要約
文中の主要語に対応する修飾語句を表示する修飾語句表
示欄24,25、26を設けている。
【0050】これらの修飾語句表示欄24,25,26
においては、行頭部分に修飾語句により修飾される主要
語を配置し、主要語の後方に連なる形態で対応する修飾
語句を表示する。これは、主要語と修飾語句との関係を
明確にかつ容易に認識できるようにするためである。
【0051】そして、修飾語句表示欄24においては、
前記のように修飾語句を表示しているが、その修飾語句
の認識をより容易なものとするために、その修飾語句中
の「皿状回転槽」を主要語としてこれを修飾する修飾語句
をさらに下行において行頭をさらに下げた形態で表示し
ている(表示欄27参照)。
【0052】なお、表示欄24に示したように、名詞を
主要語とした場合にはその修飾語句の文末に「もの」を
付加すると、語句としてのまとまりが良くなって内容の
理解がしやすくなる。
【0053】この第2実施例によっても、前記第1実施
例と概ね同様に請求項1の表示内容を理解するうえでの
読者の文理解釈面での負担を軽減でき、容易に内容を理
解することができる。
【0054】次に、上記補助資料の作成作業をコンピュ
ータ処理で行う具体的方法について説明する。
【0055】コンピュータ処理により補助資料を作成す
る以下の方法においては、電気的データからなる請求の
範囲の文(原文)から、その文の骨組みを示す主要語を
含ませた要約文を作成するとともに、要約文に含ませた
主要語についての修飾語句を要約文とは別個に分離して
作成する作業がコンピュータ処理にて行われる。
【0056】以下、上記コンピュータ処理の具体的内容
について図3のフローチャートに基づいて説明する。
【0057】まず、初期処理S1として、本コンピュー
タ処理の基本となる辞書をロードする。ここでロードさ
れる辞書は、主に原文中のいずれの部分が主要語、即ち
自立語であるか否かの判断を行うためのものである。
【0058】初期処理S1でロードされた辞書によって
コンピュータに蓄積された言語データは、第1言語デー
タと第2言語データとから成る。
【0059】第1言語データは、いわゆるワープロソフ
トを構成する日本語辞書として一般的に市販されている
言語データであり、第2言語データは、本発明のコンピ
ュータ処理で一語と判断しがたい単語を予め登録するも
のである。
【0060】即ち、第2言語データは、続いて行われる
処理に必要とされる固有の言語データであって、所謂ユ
ーザー辞書を構成している。
【0061】この第2言語データには、例えば名詞、状
態を表す単語、削除対象文字、及び汎用専門用語などが
予め登録されている。
【0062】なお、この第2言語データは、前記第1言
語データと全く別個に構成しても良いが、第1言語デー
タ内に含まれる形で登録するように構成しても良い。
【0063】第2言語データとして登録すべき名詞とし
ては、一般的にコンピュータが名詞として判別し難いも
のが挙げられる。例えば、仮名書きの名詞や、英字又は
仮名混じりの名詞が、一つの名詞として登録される。
【0064】状態を表す単語として登録すべきものは、
被修飾部を形成するときに、体言を表さない単語が挙げ
られる。即ち、漢字のストリングであっても、その単語
が体言を表さないときは、その前が連体修飾語になれな
いからである。かかる状態を表す単語としては、例え
ば、「即ち」や「複数個」等である。
【0065】削除対象文字として登録すべきものは、数
詞や代名詞以外でプログラムの中に組み込めていない文
字(例えば「当該」「前記」「該」など)が挙げられ
る。
【0066】汎用専門用語として登録すべきものは、一
定の業界内で特定のものを指し示さない単語又は複合語
が挙げられる。これらは、特定固有名詞ではないので、
修飾語の分離のときに要約文での説明対象から除外する
ためである。
【0067】修飾語句の分離(後述のS9参照)の対象
から外すものとして登録すべきものは、上記汎用専門用
語の他、以下のようなものが挙げられる。
【0068】後続の「の」で区切らないものとして登録
すべきものは、「通常」や「時」などが挙げられる。
【0069】また、後続の「の」の後で名詞としないも
のとして登録すべきものは、「組合せ」や「複数個」な
どが挙げられる。
【0070】更に、例えば、「及び」や「又は」などの
ように、漢字を含む接続語等は修飾語句の分離対象から
外すものとする。
【0071】尚、本実施形態においては、第2言語デー
タに上記のような登録を行っているが、これらのうち何
れかのみを登録、又は他のものを登録するようにしても
よい。
【0072】次に、原文(即ち、請求の範囲)を取得し
て所定の処理を行う(原文取得処理S2)。かかる原文
の取得は、CD−ROM、FD又はインターネット等か
ら例えばテキストデータとしての電気的データを取り込
むことにより行われるのであるが、例えば当該請求の範
囲が記載された出力紙をスキャナでスキャンした後、文
字変換して得られた電気的データであってもよい。
【0073】また、原文取得処理S2においては、上記
の如く原文を取得した後、文字単位の解析を行う。かか
る解析は、原文を1文字単位に区分けし、それぞれを以
下の如き記号化することにより行われる。例えば、ひら
がなを記号「1」、カタカナを記号「2」、英字を記号
「3」、数字を記号「4」、記号を記号「5」、漢字を
記号「6」、句読点(括弧或いは2重括弧)を記号
「7」、句読点(閉じ括弧或いは2重閉じ括弧)を記号
「8」、その中の句読点を記号「9」の如きである。
【0074】上記のような1文字単位毎に記号化してお
けば、以降の解析を容易に行うことができる。尚、文字
は、全角半角変換を利用して、どちらで入力してあって
も解析を可能としておくのが好ましい。また、上記記号
(記号「1」〜「9」)は、一例であって、1文字単位
毎に所謂コード化することができれば他の記号を用いて
もよい。
【0075】上記文字単位の解析の後、初期処理S1で
ロードしておいた辞書に基づき、名詞部分を記号化(例
えば記号「10」等)しておく。とくに、ロードした第
2言語データには、一般的にコンピュータが名詞として
判別し難い名詞が登録されているため、その後の解析時
において名詞を判別する際に役立たせることができるの
である。
【0076】その後、一定の条件下による各単語の成り
立ち(品詞が何であるか等)について解析するととも
に、それを記号化しておく。例えば、句読点より前の助
詞、助詞より前の名詞、及び助詞より前の動詞を明確に
して記号化するとともに、接続詞、副詞、連体詞、数
詞、代名詞、指示語を明確にして記号化し、加えて、連
体修飾部と連用修飾部とを明確化にして記号化してお
く。
【0077】以上で、原文取得処理S2が終了するので
あるが、最後に行った処理(各単語の成り立ちの解析を
記号化)とその前処理で行った記号化とが重複した場
合、当該最後に行った処理で付与された記号を使用す
る。これは、かかる処理で付与した記号は、先に解析し
た内容を含んでいるからである。上記のように、本実施
形態によれば、ユーザー辞書に基づいて請求の範囲の文
における解析を行うので、より適切な解析を行うことが
できる。
【0078】そして、上記の如き解析を行った文中に、
句読点である「。」があるか否かを判別し、ある場合
は、その位置で文を分割する(複合文分割S3)。これ
は、「。」がある位置では、文章が区切れているのが明
らかであり、当初から区切っておいた方が続く処理を容
易とすることができるからである。一方、かかる文中に
「。」がない場合は、複合文分割S3においては、なに
も処理されないこととなる。
【0079】次に、文中に「おいて、」なる文言がある
か否かを判別し、該文言があると判断された場合は、当
該文言の前と後に分割する(「おいて」書き分割S
4)。即ち、請求の範囲の記載中に「おいて、」なる文
言がある場合、そのほとんどが、当該文言の前が発明又
は考案の前提部分、後ろが発明又は考案の特徴部分であ
るからである。上記「おいて」書き分割S4の終了後、
句読点である「、」がある位置で文章を分割する(文章
分割S5)。
【0080】なお、以下のこの明細書において、文章分
割S5の処理後の各文のことを、セグメントという。
【0081】文章分割S5された各セグメントについて
は、次に指定文字削除S6が行われる。かかる指定文字
削除S6においては、予め定められた条件に該当する文
字を文中から削除する作業が行われ、例えば以下の如き
処理が施される。
【0082】各セグメントになされる指定文字削除S6
の内容は、(1)セグメントの先頭が、副詞や代名詞で
あるとき、(2)セグメントの先頭が接続詞のとき、
(3)セグメントの末端が「…とともに、」などのと
き、それらを削除する。
【0083】但し、上記(3)において、「とともに」
の前が動詞であるときは削除しないこととする。
【0084】また、「前記」「上記」「当該」などの文
言がセグメント中にあれば、それらを削除するととも
に、セグメント中に「該」があって、続く文言が助詞で
なければ削除する。加えて、セグメント中にある空白文
字、及び初期処理S1でロードされた辞書に登録されて
いる削除対象文字を削除する。
【0085】その後、セグメントの先頭が「英字」「数
字」「記号」又は「括弧」の集合体であれば削除する処
理を行う(英数字削除S7)。
【0086】但し、その後に続く文言が助詞のときは削
除しないこととする。
【0087】また、セグメント中に上記「英字」「数
字」「記号」又は「括弧」の集合体があれば削除する。
但し、「数字」の後が単位を表しているとき、及び「名
詞」以外の後の対象集合体は削除しないこととする。
【0088】そして、上記した一連の処理後、セグメン
トが10文字以内のときは、次に続くセグメントと併合
する(文章併合S8)。即ち、あまりに短い文に区切っ
てしまうと、要約文とした際に却って読みづらくなる虞
があるからである。
【0089】尚、この文字数は10文字に限らず適宜に
設定してもよい。
【0090】次に、上記の如く調整された各セグメント
において、最終の被修飾部に対する連体修飾部を分離す
る(修飾語の分離S9)。
【0091】これによって、公報に表示された請求の範
囲の文から、修飾語句とかかる修飾語句によって修飾さ
れた被修飾部である主要語とを見つけ出す。
【0092】具体的には、例えば以下の方法により、セ
グメント中の修飾部を見つけ出すことができる。
【0093】(1)まず、セグメント中の動詞を見つけ
る。但し、動詞が複数ある場合には、最初の動詞を採用
する。 (2)その動詞の後がひらがなでなければ修飾部である
と認識し、そこで分離する。 (3)また、セグメント中に助詞の「の」があれば、修
飾部であると認識し、そこで分離する。 (4)更に、セグメント中の助詞或いは形容動詞を見つ
け、連体修飾になるときは、そこで分離する。 (5)尚、かかる分離作業は、連体修飾部に対して最大
3回程度行うのが好ましい。
【0094】例えば、元のセグメントが(A)(…す
る)((B)と)であるとしたら、分離後の被修飾部
は、((B)と)となり、分離後の連体修飾部は、
(A)(…する)となる。更に分離処理を行うと、分離
後の連体修飾部は、(A)((a)(…した)((b)
を)(…する)となり、分離後の被修飾部分は、(a)
(…した)となるとともに、分離後の連体修飾部は、
((b)を)となる。
【0095】上記の如き修飾語の分離を行った後のセグ
メント又はいくつかのセグメントからなる文(要約文)
が、以下のパターンに該当するものであるときは、その
形式に従った要約文を作成する(要約文の作成S1
0)。
【0096】(i)原文の文章の中間に「おいて」なる
文言がある場合、当該文言の前にある前提部分と、後ろ
にある特徴部分とに分ける。
【0097】但し、分けた後のそれぞれのセグメントが
以下のパターンに該当する際には、そのパターンに従っ
て各要約文を作成する。かかるパターンに該当するとき
は、後で説明する第3の具体例の通り、図6で示すよう
な出力とする。
【0098】(ii)要約文がいくつかのセグメントで
構成され、各セグメントの末尾の助詞が、最後のセグメ
ント以外は全て接続助詞になっているパターン(具体的
には、「…と」「…と」…「とからなる〜」といった文
章)のときは、最後のセグメントを除き、各セグメント
における主要語としての名詞を選択抽出して1つの文章
としての要約文を作成する。
【0099】この要約文の各主要語との位置関係がそれ
ぞれ対応するように、連体修飾語を説明として表示す
る。かかるパターンに該当するときは、後で説明する第
2の具体例の通り、図3又は図4で示すような出力とす
る。
【0100】(iii)要約文がいくつかのセグメント
で構成され、要件定義文(具体的には、「(a)に」
「(b)し」「(A)を備え」といった文章)のとき
は、以下の如き階層構造とする。
【0101】「(A)は以下の要件を満たす。」を要約
文とし、各セグメントの主要語と修飾語句とは、次の
(1)〜(3)のように表示する。 (1) (a)の主要語部分――(a)の連体修飾部分 (2) (b)の主要語部分――(b)の連体修飾部分 (3) (A)の主要語――その主要語に対する連体修
飾部分
【0102】(iv)要約文がいくつかのセグメントで
構成された一般文(例えば、「(a)と」「(b)が」
「(c)を」「(d)し〜といった文章」のときは、次
のように取り扱って要約文を作成する。 (1)各セグメントが次のセグメントと関係がある(或
いはつながる)か否かを判別する。 (2)前後のセグメントが関係がある(つながる)場合
は、関係がある前後のセグメントを合体させて要約文を
作成する。 (3)一方、前後のセグメントが関係がない(つながら
ない)場合は、セグメントを独立して取り扱って要約文
を作成する。
【0103】最後に、上記の如く作成した要約文を出力
する(要約文の出力S11)のであるが、その出力時に
以下の処理も行う。
【0104】即ち、要約文が、「動詞」や「形容動詞」
で終わるときは変格活用を終止形とする。
【0105】また、要約文中の主要語が名詞の場合、そ
の主要語の説明文となるときには、その文末を「…も
の」或いは「…するもの」とする。
【0106】これにより、動詞の「…し、」等のように
文として中途半端な形で終わるのを回避し、おさまりの
よい文章とすることができる。
【0107】また、出力の際、修飾語句を表示する欄に
おいては、その修飾語句の認識をより容易なものとする
ために、その修飾語句をさらに下行において行頭をさら
に下げた形態で表示するよう処理するのが好ましい(例
えば、図2の表示欄27参照)。
【0108】ここで、上記出力は、例えばCRTデイス
プレイや液晶デイスプレイ等の電気的表示装置に表示す
る。かかる電気的表示装置で表示する場合であっても、
別途に書誌的事項を処理して、第1の具体例のパターン
に該当する場合は図1または図2に示すように、第2の
具体例のパターンに該当する場合は図6に示すように、
及び第3の具体例のパターンに該当する場合は図4また
は図5に示すように、それらを表示欄2に表示させると
ともに、上記処理によって得られた補助資料を表示欄3
に表示させる。
【0109】このうち表示欄3には、既述のように、要
約文表示欄14(第1欄)と修飾語句表示欄15(第2
欄)とが形成されることとなる。尚、同図において、符
号P(紙片)の代わりに、CRTデイスプレイや液晶デ
イスプレイ等の電気的表示装置のデイスプレイ部とされ
るが、プリンタを用いて同表示を紙片に印刷してもよい
ことは言うまでも無い。
【0110】以上、第1の具体例についてコンピュータ
処理する場合について説明したが、以下に続く第2の具
体例及び第3の具体例についても、同様なコンピュータ
処理を行うことができる。
【0111】以上のように、要約文及び修飾語句を作成
する作業が、請求の範囲の原文の電気的データを用い
て、コンピュータ処理で行われるので、補助資料の作成
を自動的に行うことができ、且つ、補助資料の作成にお
ける作業性をさらに向上させることができる。
【0112】また、コンピュータ処理が、固有の第2言
語データに基づいて行われるので、コンピュータが認識
しずらく、解析が困難であった請求の範囲中の語句を、
的確に把握して、解析作業をより正確に行うことができ
る。
【0113】なお、本実施形態の如く第2言語データを
利用することなく、一般的な日本語辞書である第1言語
データのみを使用して、電気的データからなる請求の範
囲の文を形態素解析又は文章解析し、要約文及び修飾語
句を作成した後、これらを第1欄及び第2欄に表示する
ようにしてもよい。
【0114】形態素解析とは、与えられた文を形態素
(単語のなかで変化しない最小単位)に分ける作業のこ
とをいい、文章解析とは、形態素解析を更に細かく解析
し、それぞれの形態素がどの品詞に対応するかという対
応づけをも行う作業のことをいう。このような形態素解
析又は文章解析をコンピュータで行った後、要約文及び
修飾語句とを分離作成し、第1欄及び第2欄に表示する
ようにすれば、第2言語データに予め登録すべき単語を
減らしたり、第2言語データを用いないで済むこととな
る。
【0115】更に、請求の範囲の原文に基づく電気的デ
ータを予め1文字単位に区分けして、それぞれを記号化
したので、続く解析作業を容易とすることができ、解析
作業を更に正確に、且つ、素早く行うことができる。ま
た、請求の範囲の原文に基づく電気的データから、該原
文が所定のパターンに該当するものであるか否かを解析
し、そのパターンに基づいて第1欄と第2欄とが表示さ
れるので、読者にとって発明または考案を最も把握し易
い表示とすることができる。
【0116】次に、第2の具体例について説明する。
【0117】第2の具体例は、「特開平1−2345
6」に関するものであって、その出願公開公報には、出
願人が「BCD株式会社」、発明の名称が「透水性舗装
用ブロック並びにその製造方法並びにこれを用いた透水
性舗装方法」であると表示されている。
【0118】そして、その出願公開公報の特許請求の範
囲の欄の請求項1には、次の原文Bが表示されている。
【0119】原文B:「少なくとも厚み方向に連通する
多数の透水孔を含有したコンクリート製基層部と、粒状
骨材を合成樹脂結合材にて相互に結合させて成り上記基
層部と積層一体とされた透水性多孔質のレジンコンクリ
ート製表層部と、該表層部の表面に剥離可能に貼着され
た保護シートとよりなる透水性舗装用ブロック。」
【0120】原文Bは、全体的に見ていわゆる「と書き」
の単純文であるので、文全体の骨組みにかかわる主要語
が含まれるようにしてその主要語の煩雑な修飾語句を除
去すると、原文B全体を対象とした次のような要約文を
得ることができる。
【0121】要約文:「コンクリート製基層部と、透水
性多孔質のレジンコンクリート製表層部と、保護シート
とよりなる透水性舗装用ブロック。」
【0122】そして、前記要約文中の各主要語である
「コンクリート製基層部」、「透水性多孔質のレジンコン
クリート製表層部」、「保護シート」については、それぞ
れ次のような修飾語句が用いられている。
【0123】すなわち、主要語の「コンクリート製基層
部」には、「少なくとも厚み方向に連通する多数の透水
孔を含有した」との修飾語句が付随している。
【0124】さらに、「多数の透水孔」は、「少なくと
も厚み方向に連通する」との修飾語句を付随している。
【0125】また、主要語の「透水性多孔質のレジンコ
ンクリート製表層部」には、「粒状骨材を合成樹脂結合
材にて相互に結合させて成り」と、「上記基層部と積層
一体とされた」との2つの修飾語句が付随しているが、
「透水性多孔質の」をも修飾語句として、主要語を「レ
ジンコンクリート製表層部」と把握すれば3つの修飾語
句が付随しているとして扱うこともできる。
【0126】さらに、主要語の「保護シート」には、「該
表層部の表面に剥離可能に貼着された」との修飾語句が
付随している。
【0127】これらを前記第2実施例に準じて配置する
と、図4に示す第3実施例となり、各表示欄は図4中に
参照番号で表示したとおりである。
【0128】図4の第3実施例においては、書誌的事項
の表示欄2と、特許請求の範囲の表示内容についての補
助資料内容の表示欄3とが設けられている点や、相当す
る表示欄4〜7が設けられている点は先に説明した第2
実施例と同様である。なお、出願公開公報を対象として
補助資料を作成する場合、出願人は特許を受ける権利を
有するので請求項7でいう権利者に該当する。
【0129】この第3実施例において、補助資料内容の
表示欄3の詳細は前記した第2実施例とは少し異なる。
【0130】すなわち、補助資料内容の表示欄3には、
原文Bの全体的な要約文を表示する表示欄31と、この
要約文に含まれた各主要語の修飾語句を表示する表示欄
32,33,34と、表示欄32の修飾語句中の主要語
に対する修飾語句を表示する表示欄35とを設けてあ
る。
【0131】なお、表示欄33では、主要語「透水性多
孔質のレジンコンクリート製表層部」の下方に、文頭を
それぞれ符号で示した2つの修飾語句を表示する形態と
している。これは、当該主要語に、比較的長い修飾語句
が2つ付随しているという事情による。
【0132】このような表示により、原文Bの表示内容
の文理解釈面での読者の負担が軽減する。
【0133】また、前記の内容を第1実施例に準じて表
形式で表示すると、図5に示す第4実施例となる。図5
に示す第4実施例においても、前記した図4の第3実施
例と対応した各表示欄が罫線で区画形成され、各表示欄
は図5中に図4と同一の参照番号で表示したとおりであ
る。
【0134】第3実施例および第4実施例のいずれにお
いても、当該公報の特許請求の範囲の請求項1に表示さ
れた内容を容易に理解することができる。
【0135】なお、この第2の具体例のように、請求項
が複数存在し、各請求項が表示する発明のカテゴリーが
一定でなく発明の名称と必ずしも一致しないことが生じ
る場合には、第3実施例および第4実施例のように請求
項の文末の常套語句の省略を行わないことが望ましい。
【0136】また、請求項2以降の表示内容についての
補助資料内容の表示欄を、前記請求項1についての補助
資料内容の表示欄3の後に連ねて表示するようにすれ
ば、請求項1について表示された表示欄2の表示のほと
んど(表示欄7を除く)が兼用になる。
【0137】この場合にあっても、請求項2以降の各請
求項に対応する補助資料内容の各表示欄については、そ
れぞれ前記のいずれかに準じた処理を行って表示すれば
よい。
【0138】次に、第3の具体例について説明する。
【0139】第3の具体例は、「実用新案登録3456
78」に関するものであって、その実用新案登録公報に
は、実用新案権者が「CDE株式会社」、考案の名称が
「分割型変流器」であると表示されている。
【0140】そして、その実用新案登録公報の実用新案
登録請求の範囲の欄の請求項1には、次の原文Cが表示
されている。
【0141】原文C:「両脚の長さが異なる変形U字状
鉄心素子を多数枚裏表交互に積層してなる複数個の分割
鉄心を長い方の脚の先端と短い方の脚の先端とが相対向
するように互いに突合わせて一つの閉磁気回路を構成す
るようになっている分割型変流器において、上記鉄心素
子は、長い方の脚の端部が円弧状凸部に形成され、短い
方の脚の端部が円弧状凹部に形成されており、しかも該
円弧状凸部と該円弧状凹部とは互いに等しい曲率半径を
有したものであることを特徴とする分割型変流器。」
【0142】原文Cは、いわゆる「おいて書き」形式で
あるので、文中の「おいて」の前段と後段とで(前提部
分)と(特徴部分)との2つに区分する。
【0143】すなわち、次のようになる。
【0144】(前提部分)両脚の長さが異なる変形U字
状鉄心素子を多数枚裏表交互に積層してなる複数個の分
割鉄心を長い方の脚の先端と短い方の脚の先端とが相対
向するように互いに突合わせて一つの閉磁気回路を構成
するようになっている分割型変流器において、
【0145】(特徴部分)上記鉄心素子は、長い方の脚
の端部が円弧状凸部に形成され、短い方の脚の端部が円
弧状凹部に形成されており、しかも該円弧状凸部と該円
弧状凹部とは互いに等しい曲率半径を有したものである
ことを特徴とする分割型変流器。
【0146】まず、前提部分の処理を行うと次のように
なる。
【0147】要約文は、「複数個の分割鉄心を互いに突
合わせて一つの閉磁気回路を構成するようになっている
分割型変流器において、」となる。
【0148】主要語「複数個の分割鉄心」の修飾語句
は、「鉄心素子を多数枚裏表交互に積層してなる」であ
り、この修飾語句中の「鉄心素子」についての修飾語句
は、「両脚の長さが異なる変形U字状(のもの)」であ
る。
【0149】また、主要語「互いに突合わせて」の修飾
語句は、「長い方の脚の先端と短い方の脚の先端とが相
対向するように」である。
【0150】次に、特徴部分の処理を行うが、特徴部分
は、鉄心素子の3つの修飾語句が列挙され、文末には定
型文言が付随しているに過ぎない。
【0151】このような処理結果は前記第1実施例に準
じて表形式で第5実施例として図6に表示する。
【0152】なお、表示枠1や、書誌的事項の表示欄2
と特許請求の範囲の表示内容についての補助資料内容の
表示欄3とが設けられている点、および相当する表示欄
4〜6が設けられている点は先に説明した第2実施例と
同様である。この実施例において表示欄7が設けられて
いないのは、本権利の請求項が単項であるからである。
【0153】一方、この第5実施例においては、補助資
料内容の表示欄3の詳細は前記した第2実施例とは相違
する。
【0154】すなわち、補助資料内容の表示欄3は、前
記原文Cの(前提部分)と(特徴部分)とに対応して、
それぞれの表示欄41,42が形成されている。
【0155】(前提部分)に対応する表示欄41は、前
記要約文を表示する表示欄43と、当該要約文中に含ま
れた主要語にそれぞれ対応した前記修飾語句を表示する
表示欄45,46と、表示欄45に表示された修飾語句
中の主要語に対する修飾語句を表示する表示欄48とを
有する。
【0156】(特徴部分)に対応する表示欄42は、
(特徴部分)の主要語である鉄心素子の3つの修飾語句
を区別して表示する表示欄47と、これらの修飾語句に
対する主要語を表示する表示欄44とを有する。この表
示欄44における主要語「鉄心素子」の表示には、
「(次の要件を満たす)」との表示を追記する。これ
は、表示欄44の主要語と、表示欄47の3つの修飾語
句との関係を明確に示すためである。
【0157】このような第5実施例にあっても、実用新
案登録請求の範囲に記載された考案の内容についての文
理解釈面での読者の負担が軽減され、理解が容易とな
る。
【0158】以上説明したように、請求の範囲の内容を
要約文と修飾語句とに区分けして、別の欄に表示するよ
うにしたので、この補助資料を参照することにより、請
求の範囲の文理解釈が容易となる。
【0159】このような補助資料に発明または考案の名
称を表示するようにしたので、補助資料の識別性が確保
されるとともに、請求の範囲の文末に定型文として表示
されている部分を資料内容として表示することを省略す
ることができる。
【0160】このような補助資料に公報番号を表示する
ようにしたので、補助資料を当該公報と照合することが
容易となり、補助資料を参照しながら当該公報を検討す
ることが容易となる。
【0161】このような補助資料に当該公報にかかる権
利者名を表示するので、同一権利者によりなされること
の多い関連権利保有の状況下での補助資料整理が行いや
すく、当該公報との照合も行いやすい。
【0162】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、公報に表示された請求の範囲の文から、そ
の文の骨組みを示す主要語を含ませて作成した要約文
と、前記主要語についての修飾語句とを別個に作成する
とともに、前記要約文を表示する第1欄と、前記修飾語
句を表示する第2欄とを設けたから、要約文から公報に
表示された請求の範囲の文の骨組みを把握し、主要語に
ついての修飾語句を要約文とは別個に把握することがで
き、文理解釈の面で読者の負担が軽減され、請求の範囲
の内容の理解が容易になる。
【0163】また、請求項2記載の発明によれば、前記
要約文には複数の主要語を含ませるとともに、前記第2
欄には少なくともいずれかの主要語について、当該主要
語との対応があきらかとなるように該当する修飾語句を
表示したので、文理解釈のうえで必要な修飾語句を迅速
に見出すことが容易である。
【0164】請求項3記載の発明によれば、印刷物の形
態とした本願発明にかかる補助資料を得ることができ、
請求項4によれば、例えばコンピュータ等を用いて、電
気的データを電気的表示手段に表示させる形態とした補
助資料を得ることができる。
【0165】また、請求項5記載の発明によれば、本願
発明にかかる補助資料には、当該公報にかかる発明また
は考案の名称を表示する第3欄を設けたので、補助資料
の識別性が確保されるとともに、請求の範囲の文末に定
型文として表示されている部分を資料内容として表示す
ることを省略することも可能となる。
【0166】また、請求項6記載の発明によれば、本願
発明にかかる補助資料には、当該公報の番号を表示する
第4欄を設けたので、補助資料を当該公報と照合するこ
とが容易となり、補助資料を参照しながら当該公報を検
討することが容易となる。
【0167】また、請求項7記載の発明によれば、本願
発明にかかる補助資料には当該公報に記載された発明ま
たは考案にかかる権利者名を表示する第5欄を設けたの
で、同一権利者によりなされることの多い関連権利保有
の状況下での補助資料整理が行いやすく、当該公報との
照合も行いやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の具体例に関する第1実施例の説明図であ
る。
【図2】第1の具体例に関する第2実施例の説明図であ
る。
【図3】第1の具体例をコンピュータ処理する場合の処
理手順を示すフローチャートである。
【図4】第2の具体例に関する第3実施例の説明図であ
る。
【図5】第2の具体例に関する第4実施例の説明図であ
る。
【図6】第3の具体例に関する第5実施例の説明図であ
る。
【符号の説明】
P 紙片 1 表示枠 2 書誌的事項の表示欄 3 補助資料内容の表示欄 4 表示欄 5 表示欄 6 表示欄 11 表示欄 12 表示欄 13 表示欄 14 要約文表示欄 15 修飾語句表示欄 21 要約文表示欄 22 要約文表示欄 23 表示欄 24 修飾語句表示欄 25 修飾語句表示欄 26 修飾語句表示欄 27 修飾語句表示欄 31 要約文表示欄 32 修飾語句表示欄 33 修飾語句表示欄 34 修飾語句表示欄 35 修飾語句表示欄 41 表示欄 42 表示欄 43 要約文表示欄 44 表示欄 45 修飾語句表示欄 46 修飾語句表示欄 47 修飾語句表示欄 48 修飾語句表示欄
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 勇治 静岡県浜松市田町231番地の8 プレイス ワン田町602号 株式会社システム・ジャ パン内 (72)発明者 野崎 久美子 静岡県掛川市葛ヶ丘2丁目2番地の2 Fターム(参考) 5B009 QA05 RB21 5B075 NS01 5B091 AA15 CA02 CB25

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 公報に表示された請求の範囲の文から、
    その文の骨組みを示す主要語を含ませて作成した要約文
    と、前記主要語についての修飾語句とを別個に作成する
    とともに、前記要約文を表示する第1欄と、前記修飾語
    句を表示する第2欄とを設けたことを特徴とする公報に
    表示された請求の範囲についての補助資料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した公報に表示された請
    求の範囲についての補助資料において、前記要約文には
    複数の主要語を含ませるとともに、前記第2欄には少な
    くともいずれかの主要語について、当該主要語との対応
    があきらかとなるように該当する修飾語句を表示したこ
    とを特徴とする公報に表示された請求の範囲についての
    補助資料。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のいずれかに記載した
    公報に表示された請求の範囲についての補助資料におい
    て、当該資料は紙片に少なくとも前記第1欄と第2欄と
    が表示されていることを特徴とする公報に表示された請
    求の範囲についての補助資料。
  4. 【請求項4】 請求項1または2のいずれかに記載した
    公報に表示された請求の範囲についての補助資料におい
    て、当該資料は電気的データが電気的表示手段に表示さ
    れるものであって、前記電気的データが前記電気的表示
    手段に表示される際に、当該電気的表示手段にはすくな
    くとも前記第1欄と第2欄とが表示されることを特徴と
    する公報に表示された請求の範囲についての補助資料。
  5. 【請求項5】 請求項3または4のいずれかに記載した
    公報に表示された請求の範囲についての補助資料におい
    て、当該補助資料には、当該公報にかかる発明または考
    案の名称を表示する第3欄を設けたことを特徴とする公
    報に表示された請求の範囲についての補助資料。
  6. 【請求項6】 請求項3から5のいずれかに記載した公
    報に表示された請求の範囲についての補助資料におい
    て、当該補助資料には、当該公報の番号を表示する第4
    欄を設けたことを特徴とする公報に表示された請求の範
    囲についての補助資料。
  7. 【請求項7】 請求項3から6のいずれかに記載した公
    報に表示された請求の範囲についての補助資料におい
    て、当該補助資料には当該公報に記載された発明または
    考案にかかる権利者名を表示する第5欄を設けたことを
    特徴とする公報に表示された請求の範囲についての補助
    資料。
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