JP2003114426A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
におけるカラーフィルターの形成に関し、液晶表示装置
におけるカラーフィルターを従来の液晶表示装置におけ
るカラーフィルターと比べてプロセスを増加させること
なく形成し、画素電極領域とカラーフィルター領域との
貼り合わせずれが発生した場合であっても、色純度が高
く明るいカラー表示を実現した液晶表示装置を提供する
ことを目的とするものである。 【解決手段】 液晶層を挟んで互いに対向して貼り合わ
される一対の基板のうち、一方側の基板には反射電極が
形成され、他方側の基板にはカラーフィルターが形成さ
れる液晶表示装置において、このカラーフィルターは、
画素領域とカラーフィルター形成領域との貼り合わせず
れが発生した際も、カラーフィルターが形成されていな
い領域の面積が一定となるように形成されている。
Description
やパーソナルコンピューターなどのOA機器や、電子手
帳などの携帯情報機器、あるいは液晶モニターを備えた
カメラ一体型VTRなどに用いられる液晶表示装置に関
する。 【0002】 【従来の技術】近年、液晶表示装置は、薄型で低消費電
力であるという特徴を生かして、ワードプロセッサやパ
ーソナルコンピューターなどのOA機器や、電子手帳な
どの携帯情報機器、あるいは液晶モニターを備えたカメ
ラ一体型VTRなどに広く用いられている。 【0003】このような液晶表示装置には、画素電極に
ITO(Indium Tin Oxide)などの透
明導電性薄膜を用いた透過型の液晶表示装置と、画素電
極に金属などの反射電極を用いた反射型の液晶表示装置
とがある。 【0004】本来、液晶表示装置はCRT(ブラウン
管)やEL(エレクトロルミネッセンス)などとは異な
り、自ら発光する自発光型の表示装置ではないため、透
過型の液晶表示装置の場合には、液晶表示装置の背後に
蛍光管などの照明装置、所謂バックライトを配置して、
そこから入射される光によって表示を行っている。ま
た、反射型の液晶表示装置の場合には、外部からの入射
光を反射電極によって反射させることによって表示を行
っている。 【0005】ここで、透過型の液晶表示装置の場合は、
上述のようにバックライトを用いて表示を行うために、
周囲の明るさにさほど影響されることなく、明るくて高
コントラストを有する表示を行うことができるという利
点を有しているものの、通常バックライトは液晶表示装
置の全消費電力のうち50%以上を消費することから、
消費電力が大きくなってしまうという問題も有してい
る。 【0006】また、反射型の液晶表示装置の場合は、上
述のようにバックライトを使用しないために、消費電力
を極めて小さくすることができるという利点を有してい
るものの、周囲の明るさなどの使用環境あるいは使用条
件によって表示の明るさやコントラストが左右されてし
まうという問題も有している。 【0007】このように、反射型の液晶表示装置におい
ては、周囲の明るさなどの使用環境、特に外光が暗い場
合には視認性が極端に低下するという欠点を有してお
り、また、一方の透過型の液晶表示装置においても、こ
れとは逆に外光が非常に明るい場合、例えば晴天下など
での視認性が低下してしまうというような問題を有して
いた。 【0008】本発明者らは、こうした問題点を解決する
ための手段として、反射型と透過型との両方の機能を合
わせ持った液晶表示装置を特許出願により提案してい
る。(特願平9−201176号)この特許出願により
提案した液晶表示装置は、1つの表示画素に外光を反射
する反射部とバックライトからの光を透過する透過部と
を作り込むことにより、周囲が真っ暗の場合には、バッ
クライトからの透過部を透過する光を利用して表示を行
なう透過型液晶表示装置として、また、外光が暗い場合
には、バックライトからの透過部を透過する光と光反射
率の比較的高い膜により形成した反射部により反射する
光との両方を利用して表示を行う両用型液晶表示装置と
して、さらに、外光が明るい場合には、光反射率の比較
的高い膜により形成した反射部により反射する光を利用
して表示を行う反射型液晶表示装置として用いることが
できるというような構成の透過反射両用型の液晶表示装
置である。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】このような構成の液晶
表示装置は、外光の明るさに関わらず、常に視認性が優
れた液晶表示装置の提供を可能にしたものであるが、透
過型と反射型との両方で明るく色純度の高いカラー表示
を実現するためには、以下のような様々な問題を有して
いる。 【0010】例えば、上述した透過反射両用型の液晶表
示装置に、従来から用いられてきた一般的なカラーフィ
ルターを配置した場合、透過部に対応するカラーフィル
ターではバックライトからの光が透過するのが1回であ
るのに対し、反射部に対応するカラーフィルターでは外
光が入射する際と出射する際との2回透過することか
ら、透過型と反射型との両方で明るく色純度の高いカラ
ー表示を実現することは非常に困難となっていた。 【0011】これは、通常の透過型の液晶表示装置にお
けるカラーフィルターの透過率は、視感度補正後で約3
2%であるため、これをそのまま反射型の液晶表示装置
におけるカラーフィルターとして用いると、透過率は約
11%となってしまい、非常に暗いディスプレイになっ
てしまうからである。 【0012】なお、特開平8−286178号公報に
は、明るく色純度の高いカラー表示を実現する液晶表示
装置として、1画素内においてカラーフィルターの着色
部分を島状に分割し、その周囲に開口部分(着色の無い
部分)を形成するような構成が開示されている。 【0013】しかしながら、この公報にも、透過型液晶
表示装置または反射型液晶表示装置におけるカラーフィ
ルターの構成が開示されているだけであり、1つの表示
画素に外光を反射する反射部とバックライトからの光を
透過する透過部とを作り込んだ液晶表示装置における最
適なカラーフィルターの構成、つまり着色部分や開口部
分の特徴や配置関係などについては一切開示されておら
ず、この公報に開示されたカラーフィルター形成技術を
そのまま1つの表示画素に反射部と透過部とを作り込ん
だ液晶表示装置に適用しても、色純度の悪い淡い表示と
なってしまい、透過部と反射部との両方で明るく色純度
の高いカラー表示を可能とするカラーフィルターを実現
することは非常に困難である。 【0014】本発明は、上述したような反射型または透
過反射両用型の液晶表示装置におけるカラーフィルター
の形成に関する問題点に鑑みなされたものであって、そ
の目的とするところは、反射型または透過反射両用型の
液晶表示装置におけるカラーフィルターを従来の液晶表
示装置におけるカラーフィルターと比べてプロセスを増
加させることなく形成し、画素電極領域とカラーフィル
ター領域との貼り合わせずれが発生した場合であって
も、色純度が高く明るいカラー表示を実現した液晶表示
装置を提供することを目的とするものである。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、液晶層を挟んで互いに対向して貼り合わされる一対
の基板のうち、一方側の基板には反射電極が形成され、
他方側の基板にはカラーフィルターが形成される液晶表
示装置において、前記他方側の基板における前記反射電
極に対応する領域は、カラーフィルターが形成された領
域とカラーフィルターが形成されていない領域とにより
構成され、1つの画素領域における前記カラーフィルタ
ーが形成されていない領域は、1つの帯状領域であり、
1つの画素領域における前記カラーフィルターが形成さ
れた領域は、前記1つの帯状領域によって2つに分割さ
れることを特徴としている。 【0016】以下、本発明の作用について簡単に説明す
る。 【0017】本発明によれば、画素領域とカラーフィル
ター形成領域との貼り合わせずれが発生した際も、カラ
ーフィルターが形成されていない領域の面積が一定とな
ることにより、カラーフィルター作成時におけるカラー
フィルターエッジ部の仕上がりのばらつきやパネル作成
時における基板の貼り合わせずれが発生した際でも、液
晶表示装置の明るさや色調などの光学特性のばらつきを
最小限にすることが可能となっている。 【0018】なお、外光を反射する反射部と背面光源か
らの光を透過する透過部とを1画素内に構成する画素電
極が形成された液晶表示装置においては、前記他方側の
基板上における前記透過部に対応する領域をカラーフィ
ルターが形成された領域により構成することで、色純度
の高い表示を行うことが可能となる。 【0019】また、前記カラーフィルターが形成された
領域と前記カラーフィルターが形成されていない領域と
の境界に、カラーフィルターエッジ部の仕上がりのばら
つきよりも広い線幅のブラックマスクを形成すること
で、カラーフィルターエッジ部における仕上がりにばら
つきが生じた際でも、色純度やコントラストなどの表示
特性のばらつきを最小限にすることが可能となる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、比較例を交えて、その特徴について図面を用いて説
明する。 【0021】(比較例1)本発明の実施の形態の説明を
容易にするため、まず本発明の比較例1における液晶表
示装置について図面を用いて説明する。図1(a)は、
本発明の比較例1における反射型液晶表示装置の画素電
極部分を示した拡大平面図であり、図1(b)は、図1
(a)におけるA−A´線の断面を示した拡大断面図で
ある。 【0022】また、併せて従来の反射型液晶表示装置の
画素電極部分を示した拡大平面図を図2(a)に示し、
また、図2(a)におけるA−A´線の断面を示した拡
大断面図を図2(b)に示す。 【0023】なお、図1および図2においては、カラー
フィルター11A、11B、11Cと画素電極である反
射電極3以外の構成については省略している。また、反
射電極3の形状については、図示するような長方形でな
くても構わない。 【0024】まず、従来の反射型液晶表示装置について
図2を用いて説明する。図2(a)および図2(b)に
示すように、下側基板1上には反射電極3が所定の形状
に形成されており、それに対向するカラーフィルター基
板2上にはカラーフィルター11A、11B、11Cお
よび透明電極4がそれぞれ形成されている。この下側基
板1およびカラーフィルター基板2上に形成された反射
電極3および透明電極4との間には液晶層5が挟持され
ている。 【0025】一般に、液晶表示装置においては、様々な
色を表示するために、赤(R)、緑(G)、青(B)の
3色のカラーフィルターを1枚の基板上に並置し、これ
らを透過する光量を液晶層5に印加する電圧を制御する
ことにより混色する方法が用いられている(加法混色
法)。 【0026】しかしながら、通常、透過型の液晶表示装
置に用いられるカラーフィルターは、R、G、Bの3色
を均等に混色すると、白色(W)が得られて約32%の
透過率を得ることが可能であるが、この透過型の液晶表
示装置に用いられるカラーフィルターをそのまま反射型
もしくは透過反射両用型の液晶表示装置に用いると、反
射領域での表示は、光がカラーフィルターを2回通過す
るため、同じ白色表示で約11%の明るさしか得られな
いことが分かっている。 【0027】ここで、反射型もしくは透過反射両用型の
液晶表示装置における反射領域での表示において、白色
表示の明るさを向上するためには、透過型の液晶表示装
置に用いられるカラーフィルターに比べて、カラーフィ
ルターの膜厚もしくは樹脂に分散させる顔料の量を少な
くしたり、全く新しい顔料を用いたりするなどの方法が
知られているが、これらの方法は、透過型の液晶表示装
置と同じカラーフィルターを使うことができないため、
コストアップの大きな要因となってしまっていた。 【0028】また、透過反射両用型の液晶表示装置に上
述したようなカラーフィルターを用いた場合には、透過
型の液晶表示装置に用いられるカラーフィルターを用い
るのに比べて、反射領域では白色表示の明るさが向上す
るものの、透過領域では色純度が著しく低下してしまう
という問題も有していた。 【0029】ここで、本発明の比較例1について図1を
用いて説明する。図1(a)および図1(b)に示すよ
うに、下側基板1上には反射電極3が所定の形状に形成
されており、それに対向するカラーフィルター基板2上
にはカラーフィルター11A、11B、11Cおよび透
明電極4がそれぞれ形成されている。この下側基板1お
よびカラーフィルター基板2上に形成された反射電極3
および透明電極4との間には液晶層5が挟持されてい
る。 【0030】この比較例1は、図1(a)に示すよう
に、上述したような従来のカラーフィルターの材料や膜
厚などを調節する方法に替わって、カラーフィルター基
板2上の反射電極3に対応する領域に、色純度の高い透
過型液晶表示装置用のカラーフィルターを形成するとと
もに、カラーフィルターを形成しない領域(B)を設け
ていることを特徴としている。そして、このカラーフィ
ルターが形成されていない領域(B)により白を表示さ
せ、色純度の高いカラーフィルターと混色することによ
り、反射型の液晶表示装置や透過反射両用型の液晶表示
装置における反射領域に必要な明るい表示を実現するこ
とが可能となっている。 【0031】なお、ここでは画素電極3を全て反射領域
とした反射型の液晶表示装置を比較例1として説明した
が、例えば図3に示すような画素電極の一部に透過領域
8と反射領域3とを有するような透過反射両用型の液晶
表示装置の場合についても同様である。 【0032】(実施の形態1)ここで、本発明の本実施
の形態1における液晶表示装置について図面を用いて説
明する。図5(a)〜(d)は、本実施の形態1におけ
る液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図であ
る。 【0033】なお、本実施の形態1における液晶表示装
置は、図示していないが、下側基板1上に反射電極3が
所定の形状に形成されており、それに対向するカラーフ
ィルター基板2上にカラーフィルター11および透明電
極4が形成されている。この下側基板1およびカラーフ
ィルター基板2上に形成された反射電極3および透明電
極4との間には液晶層5が挟持されている。 【0034】本実施の形態1では、図5(a)に示すよ
うに、カラーフィルター基板2上の反射電極3に対応す
る領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカラー
フィルターを形成するとともに、カラーフィルターを形
成しない領域(C1)、(C2)を設けている。そし
て、このカラーフィルターが形成されていない領域(C
1)、(C2)により白を表示させ、色純度の高いカラ
ーフィルターと混色することにより、反射型の液晶表示
装置や透過反射両用型の液晶表示装置における反射領域
に必要な明るい表示を実現することが可能となってい
る。 【0035】このような図5(a)に示す構成は、設計
通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2とが
貼り合わされた場合を示しており、このときの反射型液
晶表示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィル
ター11とそれに対向する基板1上の反射電極3とを表
したものである。 【0036】これに対して、図5(b)は、下側基板1
に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて貼
り合わされた場合を示しており、このときの反射型液晶
表示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルタ
ー11とそれに対向する基板1上の反射電極3とを表し
たものである。 【0037】ここで、本実施の形態1における液晶表示
装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィル
ター基板2とを貼り合わせる際に、図5(b)に示すよ
うに、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィルター
基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルター1
1が形成されていない領域(C1´)、(C2´)の合
計面積S(C´)は、図5(a)に示すような設計通り
の精度で下側基板1とカラーフィルター基板2とが貼り
合わされた場合のカラーフィルター11が形成されてい
ない領域(C1)、(C2)の合計面積S(C)と比べ
て、 S(C´)=(C1´)+(C2´) S(C)=(C1)+(C2) S(C´)=S(C) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0038】このように、本実施の形態1では、カラー
フィルターが形成されていない領域を有するとともに、
それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計とし
て変化しないようなパターン形状でカラーフィルターが
形成されているため、色度や明るさの変化が発生しない
液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0039】ただし、図5(c)に示すように、下側基
板1とカラーフィルター基板2とを貼り合わせる際の貼
り合わせずれが大きく、図5(a)に示すカラーフィル
ター11が形成されていない領域のC2が存在しなくな
ってしまうと、カラーフィルター11が形成されていな
い領域(C1´´)の面積S(C´´)は、 S(C´´)=(C1´´) S(C´´)>S(C) となり、液晶表示装置の色度や明るさが変化してしまう
ことになる。 【0040】そこで、本実施の形態1においては、液晶
表示装置の生産における液晶工程の基板貼り合わせ精度
を考慮して、図5(c)に示すような状態が発生しない
ようなパターンを決定しておくことが望ましい。 【0041】なお、本実施の形態1では、図5(d)に
示すように、画素電極の一部に透過領域8と反射領域3
とを有する透過反射両用型の液晶表示装置の場合につい
ても同様の効果を得ることが可能である。 【0042】ただし、透過反射両用型の液晶表示装置の
場合については、下側基板1とカラーフィルター基板2
とを貼り合わせる際の貼り合わせずれが発生した際に、
カラーフィルター基板2上のカラーフィルター11が形
成されていない領域が画素電極の透過領域8と重なって
しまうと、透過領域8の色度や明るさが変化してしまう
ため、このような場合も、液晶表示装置の生産における
液晶工程の基板貼り合わせ精度を考慮して、カラーフィ
ルター11が形成されていない領域が画素電極の透過領
域8と重なることがないようなパターンを決定すること
が望ましい。 【0043】ここで、上述の比較例1に示したようなカ
ラーフィルターのパターンを有する液晶表示装置におい
て下側基板1とカラーフィルター基板2とを貼り合わせ
る際の貼り合わせずれが発生した場合について、以下に
簡単に説明する。 【0044】図4(a)は、設計通りの精度で下側基板
1とカラーフィルター基板2とが貼り合わされた状態の
反射型液晶表示装置のカラーフィルター11と反射電極
3とを表したものである。また、図4(b)は、下側基
板1に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれ
て貼り合わされた状態の反射型液晶表示装置のカラーフ
ィルター11と反射電極3とを表したものである。 【0045】ここで、上述の比較例1における液晶表示
装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィル
ター基板2とを貼り合わせる際に、図4(b)に示すよ
うに、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィルター
基板2がずれて貼り合わされると、カラーフィルター1
1が形成されていない領域S(B´)の面積は、図4
(b)に示すような設計通りの精度で下側基板1とカラ
ーフィルター基板2とが貼り合わされた場合のカラーフ
ィルター11が形成されていない領域S(B)の面積と
比べて、 S(B´)<S(B) となり、よって、上述の比較例1における液晶表示装置
では、基板の貼り合わせずれが発生してしまうと、液晶
表示装置の色度や明るさが変化してしまうことになる。 【0046】(比較例2)次に、本発明の比較例2にお
ける液晶表示装置について図面を用いて説明する。図6
(a)は、本発明の比較例2における透過反射両用型の
液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図であ
る。 【0047】この比較例2は、図6(a)に示すよう
に、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対応する
領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカラーフ
ィルター11を形成するとともに、カラーフィルター1
1を形成しない領域(D1)、(D2)を設けているこ
とを特徴としている。そして、このカラーフィルター1
1が形成されていない領域(D1)、(D2)により白
を表示させ、色純度の高いカラーフィルター11と混色
することにより、透過反射両用型の液晶表示装置におけ
る反射領域に必要な明るい表示を実現することが可能と
なっている。 【0048】このような図6(a)に示す構成は、設計
通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2とが
貼り合わされた場合を示しており、このときの透過反射
両用型の液晶表示装置におけるカラーフィルター基板2
上のカラーフィルター11とそれに対向する基板1上の
反射領域3および透過領域8を表したものである。 【0049】これに対して、図6(b)は、下側基板1
に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて貼
り合わされた場合を示しており、このときの透過反射両
用型の液晶表示装置におけるカラーフィルター基板2上
のカラーフィルター11とそれに対向する基板1上の反
射領域3および透過領域8を表したものである。 【0050】ここで、この比較例2における液晶表示装
置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィルタ
ー基板2とを貼り合わせる際に、図6(b)に示すよう
に、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィルター基
板2がずれて貼り合わされると、カラーフィルター11
が形成されていない反射領域(D1´)、(D2´)の
合計面積S(D´)は、図6(a)に示すような設計通
りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2とが貼
り合わされた場合のカラーフィルター11が形成されて
いない領域(D1)、(D2)の合計面積S(D)と比
べて、 S(D´)=(D1´)+(D2´)−(D3´) S(D)=(D1)+(D2) S(D´)<S(D) となり、よって、上述の比較例2における液晶表示装置
では、基板の貼り合わせずれが発生してしまうと、液晶
表示装置の色度や明るさが変化してしまうことになる。 【0051】これは、この比較例2における液晶表示装
置が画素電極の一部に透過領域8と反射領域3とを有す
る透過反射両用型の液晶表示装置であり、図6(b)に
示すように、カラーフィルター11のエッジ部分を貼り
合わせ精度内で透過領域8のエッジ部分近傍に設定して
しまうと、このような問題が発生してしまう。 【0052】このように、透過反射両用型の液晶表示装
置の場合については、下側基板1とカラーフィルター基
板2とを貼り合わせる際の貼り合わせずれが発生した際
に、カラーフィルター基板2上のカラーフィルター11
が形成されていない領域が画素電極の透過領域8と重な
ってしまうと、透過領域8の色度や明るさが変化してし
まうため、液晶表示装置の生産における液晶工程の基板
貼り合わせ精度を十分に考慮して、カラーフィルター1
1が形成されていない領域が画素電極の透過領域8と重
なることがないようなカラーフィルター11のパターン
を決定することが望ましい。 【0053】(実施の形態2)次に、本発明の本実施の
形態2における液晶表示装置について図面を用いて説明
する。図7(a)(b)は、本実施の形態2における液
晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図である。 【0054】本実施の形態2では、図7(a)に示すよ
うに、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対応す
る領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカラー
フィルターを形成するとともに、カラーフィルターを形
成しない領域(E1)、(E2)を設けている。そし
て、このカラーフィルターが形成されていない領域(E
1)、(E2)により白を表示させ、色純度の高いカラ
ーフィルターと混色することにより、透過反射両用型の
液晶表示装置における反射領域に必要な明るい表示を実
現することが可能となっている。 【0055】このような図7(a)に示す構成は、設計
通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2とが
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0056】これに対して、図7(b)は、下側基板1
に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて貼
り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示装
置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター11
とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したもの
である。 【0057】ここで、本実施の形態2における液晶表示
装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィル
ター基板2とを貼り合わせる際に、図7(b)に示すよ
うに、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィルター
基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルター1
1が形成されていない領域(E1´)、(E2´)の合
計面積S(E´)は、図7(a)に示すような設計通り
の精度で下側基板1とカラーフィルター基板2とが貼り
合わされた場合のカラーフィルター11が形成されてい
ない領域(E1)、(E2)の合計面積S(C)と比べ
て、 S(E´)=(E1´)+(E2´) S(E)=(E1)+(E2) S(E´)=S(E) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0058】このように、本実施の形態2では、カラー
フィルターが形成されていない領域を有するとともに、
それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計とし
て変化しないようなパターン形状でカラーフィルターが
形成されているため、色度や明るさの変化が発生しない
液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0059】この点に関し、本実施の形態2では、透過
反射両用型の液晶表示装置の場合において下側基板1と
カラーフィルター基板2との貼り合わせずれが発生した
際に、液晶表示装置の生産における液晶工程の基板貼り
合わせ精度を十分に考慮して、カラーフィルター11が
形成されていない領域が画素電極の透過領域8と重なる
ことがないようにカラーフィルター11のパターン形状
を決定(カラーフィルター11のエッジ部と透過領域8
のエッジ部との間隔を貼り合わせ精度よりも大きくして
配置)しているため、上述の比較例2における液晶表示
装置のように、基板の貼り合わせずれに起因する液晶表
示装置の色度や明るさの変化を抑制することが可能とな
っている。 【0060】(実施の形態3)次に、本発明の本実施の
形態3における液晶表示装置について同様に図面を用い
て説明する。図8(a)(b)は、本実施の形態3にお
ける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図で
ある。 【0061】本実施の形態3では、図8(a)に示すよ
うに、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対応す
る領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカラー
フィルターを形成するとともに、カラーフィルターを形
成しない領域(F)を設けている。そして、このカラー
フィルターが形成されていない領域(F)により白を表
示させ、色純度の高いカラーフィルターと混色すること
により、透過反射両用型の液晶表示装置における反射領
域に必要な明るい表示を実現することが可能となってい
る。 【0062】このような図8(a)に示す構成は、設計
通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2とが
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0063】これに対して、図8(b)は、下側基板1
に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて貼
り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示装
置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター11
とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したもの
である。 【0064】ここで、本実施の形態3における液晶表示
装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィル
ター基板2とを貼り合わせる際に、図8(b)に示すよ
うに、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィルター
基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルター1
1が形成されていない領域S(F´)の面積は、図8
(a)に示すような設計通りの精度で下側基板1とカラ
ーフィルター基板2とが貼り合わされた場合のカラーフ
ィルター11が形成されていない領域S(F)の面積と
比べて、 S(F´)=S(F) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0065】このように、本実施の形態3では、カラー
フィルターが形成されていない領域を有するとともに、
それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計とし
て変化しないようなパターン形状でカラーフィルターが
形成(カラーフィルター11のエッジ部と透過領域8の
エッジ部との間隔を貼り合わせ精度よりも大きくして配
置)されているため、色度や明るさの変化が発生しない
液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0066】(実施の形態4)次に、本発明の本実施の
形態4における液晶表示装置について同様に図面を用い
て説明する。図9(a)(b)は、本実施の形態4にお
ける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図で
ある。 【0067】本実施の形態4では、図9(a)に示すよ
うに、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対応す
る領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカラー
フィルターを形成するとともに、カラーフィルターを形
成しない領域(G)を設けている。そして、このカラー
フィルターが形成されていない領域(G)により白を表
示させ、色純度の高いカラーフィルターと混色すること
により、透過反射両用型の液晶表示装置における反射領
域に必要な明るい表示を実現することが可能となってい
る。 【0068】このような図9(a)に示す構成は、設計
通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2とが
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0069】これに対して、図9(b)は、下側基板1
に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて貼
り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示装
置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター11
とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したもの
である。 【0070】ここで、本実施の形態4における液晶表示
装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィル
ター基板2とを貼り合わせる際に、図9(b)に示すよ
うに、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィルター
基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルター1
1が形成されていない領域S(G´)の面積は、図9
(a)に示すような設計通りの精度で下側基板1とカラ
ーフィルター基板2とが貼り合わされた場合のカラーフ
ィルター11が形成されていない領域S(G)の面積と
比べて、 S(G´)=S(G) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0071】このように、本実施の形態4では、カラー
フィルターが形成されていない領域を有するとともに、
それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計とし
て変化しないようなパターン形状でカラーフィルターが
形成されているため、色度や明るさの変化が発生しない
液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0072】(実施の形態5)次に、本発明の本実施の
形態5における液晶表示装置について同様に図面を用い
て説明する。図10(a)(b)は、本実施の形態5に
おける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図
であり、図10(c)は、本実施の形態5における液晶
表示装置のカラーフィルター全体のパターンを示した平
面図である。 【0073】本実施の形態5では、図10(a)に示す
ように、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対応
する領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカラ
ーフィルターを形成するとともに、カラーフィルターを
形成しない領域(H)を設けている。そして、このカラ
ーフィルターが形成されていない領域(H)により白を
表示させ、色純度の高いカラーフィルターと混色するこ
とにより、透過反射両用型の液晶表示装置における反射
領域に必要な明るい表示を実現することが可能となって
いる。 【0074】なお、この本実施の形態5における液晶表
示装置では、図10(c)に示すように、図10(a)
に示したようなカラーフィルター11をデルタ状にR、
G、B、3色配列してカラー表示を行っている。 【0075】このような図10(a)に示す構成は、設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表
示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター
11とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表した
ものである。 【0076】これに対して、図10(b)は、下側基板
1に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0077】ここで、本実施の形態5における液晶表示
装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィル
ター基板2とを貼り合わせる際に、図10(b)に示す
ように、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィルタ
ー基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルター
11が形成されていない領域S(H´)の面積は、図1
0(a)に示すような設計通りの精度で下側基板1とカ
ラーフィルター基板2とが貼り合わされた場合のカラー
フィルター11が形成されていない領域S(H)の面積
と比べて、 S(H´)=S(H) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0078】このように、本実施の形態5では、カラー
フィルターが形成されていない領域を有するとともに、
それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計とし
て変化しないようなパターン形状でカラーフィルターが
形成されているため、色度や明るさの変化が発生しない
液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0079】(実施の形態6)次に、本発明の本実施の
形態6における液晶表示装置について同様に図面を用い
て説明する。図11(a)(b)は、本実施の形態6に
おける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図
である。 【0080】本実施の形態6では、図11(a)に示す
ように、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対応
する領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカラ
ーフィルターを形成するとともに、カラーフィルターを
形成しない領域(I)を設けている。そして、このカラ
ーフィルターが形成されていない領域(I)により白を
表示させ、色純度の高いカラーフィルターと混色するこ
とにより、透過反射両用型の液晶表示装置における反射
領域に必要な明るい表示を実現することが可能となって
いる。 【0081】このような図11(a)に示す構成は、設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表
示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター
11とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表した
ものである。 【0082】これに対して、図11(b)は、下側基板
1に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0083】ここで、本実施の形態6における液晶表示
装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィル
ター基板2とを貼り合わせる際に、図11(b)に示す
ように、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィルタ
ー基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルター
11が形成されていない領域S(I´)の面積は、図1
1(a)に示すような設計通りの精度で下側基板1とカ
ラーフィルター基板2とが貼り合わされた場合のカラー
フィルター11が形成されていない領域S(I)の面積
と比べて、 S(I´)=S(I) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0084】このように、本実施の形態6では、カラー
フィルターが形成されていない領域を有するとともに、
それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計とし
て変化しないようなパターン形状でカラーフィルターが
形成されているため、色度や明るさの変化が発生しない
液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0085】次に、図9(a)、図10(a)、図11
(a)を例に挙げて、カラーフィルターエッジ部におけ
る仕上がりのばらつきによる光学特性への影響について
簡単に説明する。 【0086】まず、図11(a)では、カラーフィルタ
ー11が形成された領域とカラーフィルター11が形成
されていない領域との境界線(以下、境界線という。)
が、全て反射部に対応する領域に存在している。これに
対して図9(a)では、境界線の一部が、反射部に対応
する領域からはみ出しているため、反射部に対応する領
域に存在している境界線は、図11(a)より短くなっ
ている。また、図10(a)では、境界線のより多くの
部分が、反射部に対応する領域からはみ出しているた
め、反射部に対応する領域に存在している境界線は、図
9よりさらに短くなっている。 【0087】ここで、カラーフィルターエッジ部におけ
る仕上がりにばらつきが生じた場合には、反射部に対応
する領域に存在している境界線の部分が光学特性に影響
を及ぼしてしまう。したがって、例えば、図9(a)、
図10(a)に示すように、境界線の一部が反射部に対
応する領域からはみ出しているような構成とすることに
より、反射部に対応する領域に存在している境界線の長
さが短くなり、カラーフィルターエッジ部における仕上
がりのばらつきの影響を受け難くすることが可能となっ
ている。 【0088】あるいは、少なくとも反射部に対応する領
域における境界線上に、カラーフィルターエッジ部にお
ける仕上がりのばらつきよりも広い線幅のブラックマス
クを形成することにより、開口率は多少犠牲になるもの
の、色純度やコントラストなどの表示特性のばらつきを
低減させることができる。 【0089】(実施の形態7)次に、本発明の本実施の
形態7における液晶表示装置について同様に図面を用い
て説明する。図12(a)(b)は、本実施の形態7に
おける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図
である。 【0090】本実施の形態7では、図12(a)に示す
ように、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対応
する領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカラ
ーフィルターを形成するとともに、カラーフィルターを
形成しない領域(J1)、(J2)を設けている。そし
て、このカラーフィルターが形成されていない領域(J
1)、(J2)により白を表示させ、色純度の高いカラ
ーフィルターと混色することにより、反射型の液晶表示
装置における反射領域に必要な明るい表示を実現するこ
とが可能となっている。 【0091】このような図12(a)に示す構成は、設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表
示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター
11とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表した
ものである。 【0092】これに対して、図12(b)は、下側基板
1に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0093】ここで、本実施の形態7における液晶表示
装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィル
ター基板2とを貼り合わせる際に、図12(b)に示す
ように、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィルタ
ー基板2がずれて貼り合わされると、カラーフィルター
11が形成されていない領域(J1´)、(J2´)の
合計面積S(J´)は、図12(a)に示すような設計
通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2とが
貼り合わされた場合のカラーフィルター11が形成され
ていない領域(J1)、(J2)の合計面積S(J)と
比べて、 S(J´)=(J1´)+(J2´) S(J)=(J1)+(J2) S(J´)<S(J) となってしまう。 【0094】しかしながら、このような本実施の形態7
は、カラーフィルターが形成されていない領域を有する
とともに、それらの面積が貼り合わせずれが発生する
と、合計として変化してしまうようなパターン形状でカ
ラーフィルターが形成されているものの、同じ面積をも
つカラーフィルターが形成されていない領域を一カ所だ
けに形成した比較例1と比べると、この面積の変化量は
極僅かであり、色度や明るさの変化が発生しない程度の
ものとなっている。 【0095】次に、図12(a)、図13(a)を例に
挙げて、カラーフィルターエッジ部における仕上がりの
ばらつきによる光学特性への影響について簡単に説明す
る。 【0096】まず、図12(a)、図13(b)では、
反射部に対応するカラーフィルター11が形成されてい
ない領域の面積が同じである場合には、反射部に対応す
る境界線は、図12(a)の方が図13(a)よりも短
くなっている。したがって、図12(a)では、カラー
フィルターエッジ部における仕上がりのばらつきの影響
をより受け難くすることが可能となっている。 【0097】なお、カラーフィルター11に用いるカラ
ーフィルター層の種類によっては、貼り合わせ精度より
も、カラーフィルターエッジ部における仕上がりのばら
つきの影響の方が大きい場合があり、そのような場合に
は、特に図13(a)よりも図12(a)に示すような
パターンの方が好ましい。 【0098】そして、少なくとも反射部に対応する領域
における境界線上に、カラーフィルターエッジ部におけ
る仕上がりのばらつきよりも広い線幅のブラックマスク
を形成することにより、開口率は多少犠牲になるもの
の、色純度やコントラストなどの表示特性のばらつきを
低減させることができる。 【0099】(実施の形態8)次に、本発明の本実施の
形態6における液晶表示装置について同様に図面を用い
て説明する。図13(a)(b)は、本実施の形態8に
おける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図
である。 【0100】本実施の形態8では、図13(a)に示す
ように、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対応
する領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカラ
ーフィルターを形成するとともに、カラーフィルターを
形成しない領域(K1)、(K2)、(K3)、(K
4)を設けている。そして、このカラーフィルターが形
成されていない領域(K1)、(K2)、(K3)、
(K4)により白を表示させ、色純度の高いカラーフィ
ルターと混色することにより、反射型の液晶表示装置に
おける反射領域に必要な明るい表示を実現することが可
能となっている。 【0101】このような図13(a)に示す構成は、設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表
示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター
11とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表した
ものである。 【0102】これに対して、図13(b)は、下側基板
1に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0103】ここで、本実施の形態8における液晶表示
装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィル
ター基板2とを貼り合わせる際に、図13(b)に示す
ように、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィルタ
ー基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルター
11が形成されていない領域(K1´)、(K2´)、
(K3´)、(K4´)の合計面積S(K´)は、図1
3(a)に示すような設計通りの精度で下側基板1とカ
ラーフィルター基板2とが貼り合わされた場合のカラー
フィルター11が形成されていない領域(K1)、(K
2)、(K3)、(K4)の合計面積S(K)と比べ
て、 S(K´)=(K1´)+(K2´)+(K3´)+
(K4´) S(K)=(K1)+(K2)+(K3)+(K4) S(K´)=S(K) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0104】このように、本実施の形態8では、カラー
フィルターが形成されていない領域を有するとともに、
それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計とし
て変化しないようなパターン形状でカラーフィルターが
形成されているため、色度や明るさの変化が発生しない
液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0105】(実施の形態9)次に、本発明の本実施の
形態9における液晶表示装置について同様に図面を用い
て説明する。図14(a)(b)は、本実施の形態9に
おける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図
である。 【0106】本実施の形態9では、図14(a)に示す
ように、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対応
する領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカラ
ーフィルターを形成するとともに、カラーフィルターを
形成しない領域(L)を設けている。そして、このカラ
ーフィルターが形成されていない領域(L)により白を
表示させ、色純度の高いカラーフィルターと混色するこ
とにより、反射型の液晶表示装置における反射領域に必
要な明るい表示を実現することが可能となっている。 【0107】このような図14(a)に示す構成は、設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表
示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター
11とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表した
ものである。 【0108】これに対して、図14(b)は、下側基板
1に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0109】ここで、本実施の形態9における液晶表示
装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィル
ター基板2とを貼り合わせる際に、図14(b)に示す
ように、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィルタ
ー基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルター
11が形成されていない領域S(L´)の面積は、図1
4(a)に示すような設計通りの精度で下側基板1とカ
ラーフィルター基板2とが貼り合わされた場合のカラー
フィルター11が形成されていない領域S(L)の面積
と比べて、 S(L´)=S(L) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0110】このように、本実施の形態9では、カラー
フィルターが形成されていない領域を有するとともに、
それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計とし
て変化しないようなパターン形状でカラーフィルターが
形成されているため、色度や明るさの変化が発生しない
液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0111】(実施の形態10)次に、本発明の本実施
の形態10における液晶表示装置について同様に図面を
用いて説明する。図15(a)(b)は、本実施の形態
10における液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大
平面図である。 【0112】本実施の形態10では、図15(a)に示
すように、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対
応する領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカ
ラーフィルターを形成するとともに、カラーフィルター
を形成しない領域(M)を設けている。そして、このカ
ラーフィルターが形成されていない領域(M)により白
を表示させ、色純度の高いカラーフィルターと混色する
ことにより、反射型の液晶表示装置における反射領域に
必要な明るい表示を実現することが可能となっている。 【0113】このような図15(a)に示す構成は、設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表
示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター
11とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表した
ものである。 【0114】これに対して、図15(b)は、下側基板
1に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0115】ここで、本実施の形態10における液晶表
示装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィ
ルター基板2とを貼り合わせる際に、図15(b)に示
すように、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィル
ター基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルタ
ー11が形成されていない領域S(M´)の面積は、図
15(a)に示すような設計通りの精度で下側基板1と
カラーフィルター基板2とが貼り合わされた場合のカラ
ーフィルター11が形成されていない領域S(M)の面
積と比べて、 S(M´)=S(M) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0116】このように、本実施の形態10では、カラ
ーフィルターが形成されていない領域を有するととも
に、それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計
として変化しないようなパターン形状でカラーフィルタ
ーが形成されているため、色度や明るさの変化が発生し
ない液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0117】次に、図14(a)、図15(a)を例に
挙げて、カラーフィルターエッジ部における仕上がりの
ばらつきによる光学特性への影響について簡単に説明す
る。 【0118】まず、図14(a)の画素電極3に対応す
るカラーフィルター11が形成されていない領域Lは、
一辺がxとyとの四角形であり、図15(a)の画素電
極3に対応するカラーフィルタ11が形成されていない
領域Mは、半径がrの円形であり、これら両方の面積は
等しいとする。そして、図14(a)、図15(a)に
示すように、色版作成の露光工程が原因で、上述した設
定値よりもdだけカラーフィルターエッジ部における仕
上がりのばらつきが生じたとする。 【0119】このとき、図14(a)において生じる面
積の差ΔLは、 ΔL=(x+2d)(y+2d)−xy=2d(x+
y)+4d2 となり、この値が最小となるのは、x=yのときであ
り、 ΔL=4dx+4d2 となる。ここで、両方の面積は等しいので、 xy=x2=πr2 x=(√π)r となり、ゆえに、 ΔL=4(√π)rd+4d2 となる。また、図15(a)で生じる面積の差ΔMは、 ΔM=π(r+d)2−πr2=2πrd+πd2 となり、ゆえに、 ΔL>ΔM となる。 【0120】このように、領域Lと領域Mとの面積が等
しいような場合には、図15(a)に示すような円形パ
ターンの方が周囲の長さ、すなわち上述した境界線が短
いため、カラーフィルターのエッジ部における仕上がり
のばらつきの影響を受け難くくすることが可能となって
いる。 【0121】そして、このときにも、少なくとも反射部
に対応する領域における境界線上に、カラーフィルター
エッジ部における仕上がりのばらつきよりも広い線幅の
ブラックマスクを形成することにより、開口率は多少犠
牲になるものの、色純度やコントラストなどの表示特性
のばらつきを低減させることができる。 【0122】(実施の形態11)次に、本発明の本実施
の形態11における液晶表示装置について同様に図面を
用いて説明する。図16(a)(b)は、本実施の形態
11における液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大
平面図であり、図16(c)は、本実施の形態11にお
ける液晶表示装置のカラーフィルター全体のパターンを
示した平面図である。 【0123】本実施の形態11では、図16(a)に示
すように、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対
応する領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカ
ラーフィルターを形成するとともに、カラーフィルター
を形成しない領域(N1)、(N2)を設けている。そ
して、このカラーフィルターが形成されていない領域
(N1)、(N2)により白を表示させ、色純度の高い
カラーフィルターと混色することにより、反射型の液晶
表示装置における反射領域に必要な明るい表示を実現す
ることが可能となっている。 【0124】なお、この本実施の形態11における液晶
表示装置では、図16(c)に示すように、図16
(a)に示したようなカラーフィルター11をデルタ状
にR、G、B、3色配列してカラー表示を行っている。 【0125】このような図16(a)に示す構成は、設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表
示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター
11とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表した
ものである。 【0126】これに対して、図16(b)は、下側基板
1に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0127】ここで、本実施の形態11における液晶表
示装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィ
ルター基板2とを貼り合わせる際に、図16(b)に示
すように、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィル
ター基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルタ
ー11が形成されていない領域(N1´)、(N2´)
の合計面積S(N´)は、図16(a)に示すような設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合のカラーフィルター11が形成さ
れていない領域(N1)、(N2)の合計面積S(N)
と比べて、 S(N´)=(N1´)+(N2´) S(N)=(N1)+(N2) S(N´)=S(N) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0128】このように、本実施の形態11では、カラ
ーフィルターが形成されていない領域を有するととも
に、それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計
として変化しないようなパターン形状でカラーフィルタ
ーが形成されているため、色度や明るさの変化が発生し
ない液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0129】(実施の形態12)次に、本発明の本実施
の形態12における液晶表示装置について同様に図面を
用いて説明する。図17(a)(b)は、本実施の形態
12における液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大
平面図である。 【0130】本実施の形態12では、図17(a)に示
すように、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対
応する領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカ
ラーフィルターを形成するとともに、カラーフィルター
を形成しない領域(O)を設けている。そして、このカ
ラーフィルターが形成されていない領域(O)により白
を表示させ、色純度の高いカラーフィルターと混色する
ことにより、反射型の液晶表示装置における反射領域に
必要な明るい表示を実現することが可能となっている。 【0131】このような図17(a)に示す構成は、設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表
示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター
11とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表した
ものである。 【0132】これに対して、図17(b)は、下側基板
1に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0133】ここで、本実施の形態12における液晶表
示装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィ
ルター基板2とを貼り合わせる際に、図17(b)に示
すように、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィル
ター基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルタ
ー11が形成されていない領域S(O´)の面積は、図
17(a)に示すような設計通りの精度で下側基板1と
カラーフィルター基板2とが貼り合わされた場合のカラ
ーフィルター11が形成されていない領域S(O)の面
積と比べて、 S(O´)=S(O) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0134】このように、本実施の形態12では、カラ
ーフィルターが形成されていない領域を有するととも
に、それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計
として変化しないようなパターン形状でカラーフィルタ
ーが形成されているため、色度や明るさの変化が発生し
ない液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0135】ただし、このような場合、横方向の貼り合
わせ精度内の範囲には、円周パターンを配置せず、図1
6(a)に示すような長方形のパターンを設定しておく
必要がある。 【0136】(実施の形態13)次に、本発明の本実施
の形態13における液晶表示装置について同様に図面を
用いて説明する。図18(a)〜(d)は、本実施の形
態13における液晶表示装置の画素電極部分を示した拡
大平面図である。 【0137】本実施の形態13では、図18(a)に示
すように、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対
応する領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカ
ラーフィルターを形成するとともに、カラーフィルター
を形成しない領域(P1)、(P2)を設けている。そ
して、このカラーフィルターが形成されていない領域
(P1)、(P2)により白を表示させ、色純度の高い
カラーフィルターと混色することにより、反射型の液晶
表示装置における反射領域に必要な明るい表示を実現す
ることが可能となっている。 【0138】このような図18(a)に示す構成は、設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表
示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター
11とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表した
ものである。 【0139】これに対して、図18(b)は、下側基板
1に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0140】ここで、本実施の形態13における液晶表
示装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィ
ルター基板2とを貼り合わせる際に、図18(b)に示
すように、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィル
ター基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルタ
ー11が形成されていない領域(P1´)、(P2´)
の合計面積S(P´)は、図18(a)に示すような設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合のカラーフィルター11が形成さ
れていない領域(P1)、(P2)の合計面積S(P)
と比べて、 S(P´)=(P1´)+(P2´) S(P)=(P1)+(P2) S(P´)=S(P) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0141】このように、本実施の形態13では、カラ
ーフィルターが形成されていない領域を有するととも
に、それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計
として変化しないようなパターン形状でカラーフィルタ
ーが形成されているため、色度や明るさの変化が発生し
ない液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0142】次に、図18(c)、図18(d)を例に
挙げて、カラーフィルターエッジ部における仕上がりの
ばらつきによる光学特性への影響について簡単に説明す
る。 【0143】まず、図18(a)の画素電極3に対応す
るカラーフィルター11が形成されていない領域(P1
+P2)は、縦がx、横がy(画素の短辺に相当)の四
角形2個分の面積であり、図15(a)の画素電極3に
対応するカラーフィルターが形成されていない領域(P
1+P2)は、縦がx´(画素の長辺に相当)、横がy
´の四角形2個分の面積である。このとき、色版作成の
露光工程が原因で、上述した設定値よりdだけCFエッ
ジの仕上がりのばらつきが生じたとする。 【0144】このとき、図18(c)で生じる面積の差
ΔPは、 ΔP=2(x+d)y−2xy=2dy であり、図18(d)で生じる面積の差ΔPは、 ΔC=2x´(y´+d)−2x´y=2dx´ y<x´ となり、ゆえに、ΔC>ΔPとなる。 【0145】このように、画素電極が長方形の場合、画
素電極の短軸全体を一辺とするようにして反射部に対応
する領域にカラーフィルタ11が形成されていない領域
を形成した方が、カラーフィルターのエッジ部における
仕上がりのばらつきの影響を受け難くくすることが可能
となっている。 【0146】そして、このときにも、少なくとも反射部
に対応する領域における境界線上に、カラーフィルター
エッジ部における仕上がりのばらつきよりも広い線幅の
ブラックマスクを形成することにより、開口率は多少犠
牲になるものの、色純度やコントラストなどの表示特性
のばらつきを低減させることができる。 【0147】(実施の形態14)次に、本発明の本実施
の形態14における液晶表示装置について同様に図面を
用いて説明する。図19(a)〜(c)は、本実施の形
態14における液晶表示装置の画素電極部分を示した拡
大平面図であり、図19(d)は、本実施の形態14に
おける液晶表示装置のカラーフィルター全体のパターン
を示した平面図である。 【0148】本実施の形態14では、図19(a)に示
すように、カラーフィルター基板2上の画素電極3に対
応する領域に、色純度の高い透過型液晶表示装置用のカ
ラーフィルターを形成するとともに、カラーフィルター
を形成しない領域(Q)を設けている。そして、このカ
ラーフィルターが形成されていない領域(Q)により白
を表示させ、色純度の高いカラーフィルターと混色する
ことにより、反射型の液晶表示装置における反射領域に
必要な明るい表示を実現することが可能となっている。 【0149】なお、この本実施の形態14における液晶
表示装置では、図19(d)に示すように、図19
(a)に示したようなカラーフィルター11をデルタ状
にR、G、B、3色配列してカラー表示を行っている。 【0150】このような図19(a)に示す構成は、設
計通りの精度で下側基板1とカラーフィルター基板2と
が貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表
示装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター
11とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表した
ものである。 【0151】これに対して、図19(b)は、下側基板
1に対して矢印方向にカラーフィルター基板2がずれて
貼り合わされた場合を示しており、このときの液晶表示
装置のカラーフィルター基板2上のカラーフィルター1
1とそれに対向する基板1上の画素電極3とを表したも
のである。 【0152】ここで、本実施の形態14における液晶表
示装置の製造工程においては、下側基板1とカラーフィ
ルター基板2とを貼り合わせる際に、図19(b)に示
すように、下側基板1に対して矢印方向にカラーフィル
ター基板2がずれて貼り合わされても、カラーフィルタ
ー11が形成されていない領域S(Q´)面積は、図1
9(a)に示すような設計通りの精度で下側基板1とカ
ラーフィルター基板2とが貼り合わされた場合のカラー
フィルター11が形成されていない領域S(Q)の面積
と比べて、 S(Q´)=S(Q) となり、液晶表示装置の色度や明るさの変化は起こらな
い。 【0153】このように、本実施の形態14では、カラ
ーフィルターが形成されていない領域を有するととも
に、それらの面積が貼り合わせずれが発生しても、合計
として変化しないようなパターン形状でカラーフィルタ
ーが形成されているため、色度や明るさの変化が発生し
ない液晶表示装置を実現することが可能となっている。 【0154】次に、図19(c)を例に挙げて、カラー
フィルターエッジ部における仕上がりのばらつきによる
光学特性への影響について簡単に説明する。 【0155】この図19(a)は、上述した図18
(a)の着色部を上下に分割し、P1とP2をあわせて
画素電極の中央部分に配置した構成となっている。した
がって、図18(d)の着色部を上下に分割し、C1と
C2をあわせて画素の中央に配置させた図9(a)と比
較すると、カラーフィルターのエッジ部における仕上が
りのばらつきの影響を受け難くくすることが可能となっ
ている。 【0156】そして、このときにも、少なくとも反射部
に対応する領域における境界線上に、カラーフィルター
エッジ部における仕上がりのばらつきよりも広い線幅の
ブラックマスクを形成することにより、開口率は多少犠
牲になるものの、色純度やコントラストなどの表示特性
のばらつきを低減させることができる。 【0157】本発明における液晶表示装置は、上述した
各実施の形態において説明したようなカラーフィルター
のパターン形状に特徴を有するものであるが、本発明は
これら上述した各実施の形態において説明したカラーフ
ィルターのパターン形状だけに限定されるものではな
く、液晶表示装置の画素電極領域とカラーフィルター形
成領域との貼り合わせずれが発生した際も、カラーフィ
ルターが形成されていない領域の面積が一定となるよう
なパターン形状を有するカラーフィルターであればよ
い。 【0158】 【発明の効果】本発明によれば、画素領域とカラーフィ
ルター形成領域との貼り合わせずれが発生した際も、カ
ラーフィルターが形成されていない領域の面積が一定と
なることにより、カラーフィルター作成時における色版
ずれやパネル作成時における基板の貼り合わせずれが発
生した際でも、液晶表示装置の明るさや色調などの光学
特性のばらつきを最小限にすることが可能となってい
る。
型液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図であ
り、図1(b)は、図1(a)におけるA−A´線の断
面を示した拡大断面図である。 【図2】図2(a)は、従来の反射型液晶表示装置の画
素電極部分を示した拡大平面図であり、図2(b)は、
図2(a)におけるA−A´線の断面を示した拡大断面
図である。 【図3】図3は、本発明の比較例1における透過反射両
用型液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図で
ある。 【図4】図4(a)(b)は、本発明の比較例1におけ
る反射型液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面
図である。 【図5】図5(a)〜(d)は、本実施の形態1におけ
る液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図であ
る。 【図6】図6(a)(b)は、本発明の比較例2におけ
る透過反射両用型液晶表示装置の画素電極部分を示した
拡大平面図である。 【図7】図7(a)(b)は、本実施の形態2における
液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図であ
る。 【図8】図8(a)(b)は、本実施の形態3における
液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図であ
る。 【図9】図9(a)(b)は、本実施の形態4における
液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図であ
る。 【図10】図10(a)(b)は、本実施の形態5にお
ける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図で
あり、図10(c)は、本実施の形態5における液晶表
示装置のカラーフィルター全体のパターンを示した平面
図である。 【図11】図11(a)(b)は、本実施の形態6にお
ける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図で
ある。 【図12】図12(a)(b)は、本実施の形態7にお
ける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図で
ある。 【図13】図13(a)(b)は、本実施の形態8にお
ける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図で
ある。 【図14】図14(a)(b)は、本実施の形態9にお
ける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図で
ある。 【図15】図15(a)(b)は、本実施の形態10に
おける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図
である。 【図16】図16(a)(b)は、本実施の形態11に
おける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図
であり、図16(c)は、本実施の形態11における液
晶表示装置のカラーフィルター全体のパターンを示した
平面図である。 【図17】図17(a)(b)は、本実施の形態12に
おける液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面図
である。 【図18】図18(a)〜(d)は、本実施の形態13
における液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面
図である。 【図19】図19(a)〜(c)は、本実施の形態14
における液晶表示装置の画素電極部分を示した拡大平面
図であり、図19(d)は、本実施の形態14における
液晶表示装置のカラーフィルター全体のパターンを示し
た平面図である。 【符号の説明】 1 下側基板 2 カラーフィルター基板 3 画素電極(反射領域) 4 透明電極 5 液晶層 8 画素電極(透過領域) 11 カラーフィルター
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 液晶層を挟んで互いに対向して貼り合わ
される一対の基板のうち、一方側の基板には反射電極が
形成され、他方側の基板にはカラーフィルターが形成さ
れる液晶表示装置において、 前記他方側の基板における前記反射電極に対応する領域
は、カラーフィルターが形成された領域とカラーフィル
ターが形成されていない領域とにより構成され、 1つの画素領域における前記カラーフィルターが形成さ
れていない領域は、1つの帯状領域であり、 1つの画素領域における前記カラーフィルターが形成さ
れた領域は、前記1つの帯状領域によって2つに分割さ
れることを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002243090A JP3971681B2 (ja) | 2002-08-23 | 2002-08-23 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002243090A JP3971681B2 (ja) | 2002-08-23 | 2002-08-23 | 液晶表示装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19846298A Division JP3410664B2 (ja) | 1998-01-26 | 1998-07-14 | 液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003114426A true JP2003114426A (ja) | 2003-04-18 |
JP3971681B2 JP3971681B2 (ja) | 2007-09-05 |
Family
ID=19196484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002243090A Expired - Lifetime JP3971681B2 (ja) | 2002-08-23 | 2002-08-23 | 液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3971681B2 (ja) |
-
2002
- 2002-08-23 JP JP2002243090A patent/JP3971681B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3971681B2 (ja) | 2007-09-05 |
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