JP2003112968A - Ni−Zn系フェライト - Google Patents
Ni−Zn系フェライトInfo
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Abstract
られる磁性材料自体を改良して直流印加(重畳)時のイ
ンダクタンス(L値)を向上させること。 【解決手段】 Ni−Zn系フェライトにおいて、透磁
率が高い磁性材料を用いることで磁気ギャップを設ける
ことなく直流重畳特性の向上が可能であり、当該フェラ
イト組成に特定粒径のZrO2を特定量添加することで
目的とする高透磁率が得られ、磁路中に磁気ギャップを
設けることなくチョークコイルやインダクタンス素子を
構成できる。
Description
やインダクタンス素子に用いられるNi−Zn系フェラ
イトの改良に係り、焼成後に所定粒径でかつ比較的多量
にZrO2を含有することで材料自体の直流印加(重
畳)時のインダクタンス(L値)を向上させたNi−Z
n系フェライトに関する。
に組込まれるチョークコイルは、巻線に重畳して流れる
直流電流値に対してインダクタンス値が非線形特性を示
すことが求められている。
素子において、直流印加(重畳)時のインダクタンス
(L値)を向上させるのに、磁路中に磁気ギャップを配
置する方法が採用され、実質的に磁気ギャップとなるよ
うな種々の構成を磁路中に採用したものが実用化されて
いる。
どの脚部の形状を工夫してギャップ部を形成したり、積
層型インダクタでは非磁性層を挿入して実質的にギャッ
プ部を配置することで、磁路中に磁気ギャップを設けて
かかる直流重畳特性を改善することが行われている。
(特開平4−329608号、特開平7−183134
号、特開昭56−155516号など)
コア材形状を工夫して磁気ギャップを設ける場合、磁性
体への精密加工を施したり、複雑形状の金型などが必要
となり、工程や設備の増加の問題がある。
材料が必要となり、これを配置する工程が増えたり、当
該異材料間に密着性等の問題を生じることがある。
ンス素子に用いられる磁性材料自体を改良して直流印加
(重畳)時のインダクタンス(L値)を向上させること
を目的とし、磁路中に磁気ギャップを設けることなくチ
ョークコイルやインダクタンス素子を構成できることは
もちろん、さらに、従来と同様に磁気ギャップを設ける
ことでさらに特性のすぐれたデバイスが得られるNi−
Zn系フェライトの提供を目的としている。
体を改良して直流印加(重畳)時のインダクタンス(L
値)を向上させるため、Ni−Zn系フェライト材料の
組成、特性について種々検討し、材料の直流重畳時の透
磁率、すなわちチョークコイルやインダクタンス素子の
L値に相当する透磁率に着目した。
透磁率が高い磁性材料を用いることで磁気ギャップを設
けることなく直流重畳特性の向上が可能であること、N
i−Zn系フェライト組成に特定粒径のZrO2を特定
量添加することで目的とする高透磁率が得られることを
知見し、この発明を完成した。
〜50μmのZrO2を0.1wt〜25wt%含むN
i−Zn系フェライトであること、さらに好ましくは、
ZrO2含有量が10.0wt%〜20.0wt%、Z
rO2の平均粒径が2μm〜40μmであることを特徴
とする、またチョークコイル用材料又はインダクタンス
素子用材料として最適であることを特徴とするNi−Z
n系フェライトである。
フェライトにおいて、Ni−Zn系フェライトの組成
が、NiO 15mol%〜35mol%、CuO 0
mol%〜25mol%、ZnO 5mol%〜30m
ol%、残部Fe2O3である構成、Bi2O3を1.5w
t%以下含有する構成を併せて提案する。
イトにおいて、特定粒径のZrO2を特定量添加するこ
とで高透磁率化を図り、直流重畳特性の向上効果を得る
が、材料中のZrO2の平均粒径が0.5μm未満であ
ると、該特性向上の効果が得られず、50μmを超える
とと製造工程でバインダーを加えて造粒する際に均一な
顆粒が得難いため好ましくない。
μmの範囲とするが、後述のごとく、平均粒径が大きい
ほど有効で添加量が少なくなる傾向が見られ、組成に応
じて最適な平均粒径と添加量の特定関係があると考えら
れ、求める特性や採用する材料組成に応じて適宜選択す
るとよく、より好ましい平均粒径は2μm〜40μmで
ある。
関関係があり、平均粒径が小さい場合は大きい場合より
も相対的に多く添加する必要があり、目的の効果を得る
には少なくとも0.1wt%の添加が必要であるが、Z
rO2は非磁性材料であり、25wt%を超えると、磁
気特性が低下するため好ましくない。よって、0.1w
t%〜25wt%の範囲とする。
トに添加するZrO2の形態は上述のとおりであり、性
状としては、特に限定しないが、温度による体積変化を
低減した安定化ジルコニア(正方晶)が望ましい。
トの基本組成は公知のいずれの組成であってもよく特に
限定しないが、チョークコイル用材料又はインダクタン
ス素子用材料としては、NiO 15mol%〜35m
ol%、CuO 0mol%〜25mol%、ZnO
5mol%〜30mol%、残部Fe2O3の組成が好ま
しい。
は、NiO 20mol%〜30mol%、CuO 0
mol%〜25mol%、ZnO 10mol%〜25
mol%、残部Fe2O3であり、特に、Fe2O3を50
mol%以下にしたものが好ましい。
i2O3を1.5wt%以下含有することは、焼結温度を
低下させることができ、積層型インダクタにおけるフェ
ライトと内部導体材料との同時焼成が可能になるなどの
効果を得ることができる。
%、CuO15mol%、ZnO15mol%の組成か
らなるNi−Zn系フェライ卜粉未に対して、Bi2O3
を1wt%、及び平均粒径が2μmと40μmのZrO
2粉末を0wt%〜50wt%添加し(0wt%は比較
例)、造粒、成形、焼結を行なうことによりこの発明の
Ni−Zn系フェライトを得た。
2の添加量による透磁率μの変化を測定した。その結果
を図1及び図2に示す。図1はZrO2の平均粒径が2
μmの場合、図2はZrO2の平均粒径が40μmの場
合である。図中、実線は直流印加磁場の大きさ(直流印
加電流を磁場の大きさに換算したもの)が30Oeの場
合を示し、点線は35Oeの場合を示す。
0.1wt%〜25wt%の範囲において、ZrO2を
添加しないもの(0wt%)に比べ直流重畳時の透磁率
μが向上しており、特に、ZrO2の添加量が約l0w
t%−20wt%の範囲で透磁率μが大きく向上してい
ることが分かる。
5wt%したこの発明によるNi‐Zn系フェライト
(実線)とZrO2粉末を添加しない従来のNi−Zn
系フェライト(点線)の直流印加磁場(直流印加電流を
磁場の大きさに換算したもの)と透磁率μとの関係を示
すグラフである。図3から明らかなように、この発明に
よるNi−Zn系フェライトは直流重畳時の透磁率μが
大きく向上していることが分かる。
材料は、実施例に明らかなように直流重畳時の透磁率が
高い磁性材料であり、この磁性材料を用いることで、磁
気回路に磁気ギャップの形成を行うことなく、直流重畳
特性の良好なチョークコイルやインダクタンス素子が得
られる。さらに、従来と同様に磁気ギャップを設けるこ
とでより特性が向上した前記デバイスが得られる。
磁率μの変化を示すグラフである。
透磁率μの変化を示すグラフである。
性を示すグラフである。
Claims (6)
- 【請求項1】 平均粒径0.5μm〜50μmのZrO
2を0.1wt%〜25wt%含むNi−Zn系フェラ
イト。 - 【請求項2】 ZrO2含有量が、10.0wt%〜2
0.0wt%である請求項1に記載のNi−Zn系フェ
ライト。 - 【請求項3】 ZrO2の平均粒径が、2μm〜40μ
mである請求項1に記載のNi−Zn系フェライト。 - 【請求項4】 Ni−Zn系フェライトの組成が、Ni
O 15mol%〜35mol%、CuO 0mol%
〜25mol%、ZnO 5mol%〜30mol%、
残部Fe2O3である請求項1に記載のNi−Zn系フェ
ライト。 - 【請求項5】 Bi2O3を1.5wt%以下含有する請
求項4に記載のNi−Zn系フェライト。 - 【請求項6】 チョークコイル用材料またはインダクタ
ンス素子用材料である請求項1に記載のNi−Zn系フ
ェライト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001307388A JP2003112968A (ja) | 2001-10-03 | 2001-10-03 | Ni−Zn系フェライト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001307388A JP2003112968A (ja) | 2001-10-03 | 2001-10-03 | Ni−Zn系フェライト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003112968A true JP2003112968A (ja) | 2003-04-18 |
Family
ID=19126859
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001307388A Pending JP2003112968A (ja) | 2001-10-03 | 2001-10-03 | Ni−Zn系フェライト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003112968A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008132834A1 (ja) | 2007-04-24 | 2008-11-06 | Toda Kogyo Corporation | Ni-Zn-Cu系フェライトの粉末、グリーンシート及び焼結体 |
-
2001
- 2001-10-03 JP JP2001307388A patent/JP2003112968A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2008132834A1 (ja) | 2007-04-24 | 2008-11-06 | Toda Kogyo Corporation | Ni-Zn-Cu系フェライトの粉末、グリーンシート及び焼結体 |
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