JP2003112968A - Ni−Zn系フェライト - Google Patents

Ni−Zn系フェライト

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JP2003112968A
JP2003112968A JP2001307388A JP2001307388A JP2003112968A JP 2003112968 A JP2003112968 A JP 2003112968A JP 2001307388 A JP2001307388 A JP 2001307388A JP 2001307388 A JP2001307388 A JP 2001307388A JP 2003112968 A JP2003112968 A JP 2003112968A
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JP
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ferrite
magnetic
zro
mol
average particle
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JP2001307388A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Sato
可紀 佐藤
Takashi Hashimoto
隆史 橋本
Hiroshi Yakabe
浩志 矢可部
Shigeru Kawahara
茂 河原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チョークコイルやインダクタンス素子に用い
られる磁性材料自体を改良して直流印加(重畳)時のイ
ンダクタンス(L値)を向上させること。 【解決手段】 Ni−Zn系フェライトにおいて、透磁
率が高い磁性材料を用いることで磁気ギャップを設ける
ことなく直流重畳特性の向上が可能であり、当該フェラ
イト組成に特定粒径のZrO2を特定量添加することで
目的とする高透磁率が得られ、磁路中に磁気ギャップを
設けることなくチョークコイルやインダクタンス素子を
構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、チョークコイル
やインダクタンス素子に用いられるNi−Zn系フェラ
イトの改良に係り、焼成後に所定粒径でかつ比較的多量
にZrO2を含有することで材料自体の直流印加(重
畳)時のインダクタンス(L値)を向上させたNi−Z
n系フェライトに関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源の2次側直流平滑回路
に組込まれるチョークコイルは、巻線に重畳して流れる
直流電流値に対してインダクタンス値が非線形特性を示
すことが求められている。
【0003】そこで、チョークコイルやインダクタンス
素子において、直流印加(重畳)時のインダクタンス
(L値)を向上させるのに、磁路中に磁気ギャップを配
置する方法が採用され、実質的に磁気ギャップとなるよ
うな種々の構成を磁路中に採用したものが実用化されて
いる。
【0004】例えば、チョークコイルでは、EIコアな
どの脚部の形状を工夫してギャップ部を形成したり、積
層型インダクタでは非磁性層を挿入して実質的にギャッ
プ部を配置することで、磁路中に磁気ギャップを設けて
かかる直流重畳特性を改善することが行われている。
(特開平4−329608号、特開平7−183134
号、特開昭56−155516号など)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】チョークコイルでは、
コア材形状を工夫して磁気ギャップを設ける場合、磁性
体への精密加工を施したり、複雑形状の金型などが必要
となり、工程や設備の増加の問題がある。
【0006】また、積層型インダクタでは2種類以上の
材料が必要となり、これを配置する工程が増えたり、当
該異材料間に密着性等の問題を生じることがある。
【0007】この発明は、チョークコイルやインダクタ
ンス素子に用いられる磁性材料自体を改良して直流印加
(重畳)時のインダクタンス(L値)を向上させること
を目的とし、磁路中に磁気ギャップを設けることなくチ
ョークコイルやインダクタンス素子を構成できることは
もちろん、さらに、従来と同様に磁気ギャップを設ける
ことでさらに特性のすぐれたデバイスが得られるNi−
Zn系フェライトの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者らは、磁性材料自
体を改良して直流印加(重畳)時のインダクタンス(L
値)を向上させるため、Ni−Zn系フェライト材料の
組成、特性について種々検討し、材料の直流重畳時の透
磁率、すなわちチョークコイルやインダクタンス素子の
L値に相当する透磁率に着目した。
【0009】発明者らは、さらに鋭意検討した結果、該
透磁率が高い磁性材料を用いることで磁気ギャップを設
けることなく直流重畳特性の向上が可能であること、N
i−Zn系フェライト組成に特定粒径のZrO2を特定
量添加することで目的とする高透磁率が得られることを
知見し、この発明を完成した。
【0010】すなわちこの発明は、平均粒径0.5μm
〜50μmのZrO2を0.1wt〜25wt%含むN
i−Zn系フェライトであること、さらに好ましくは、
ZrO2含有量が10.0wt%〜20.0wt%、Z
rO2の平均粒径が2μm〜40μmであることを特徴
とする、またチョークコイル用材料又はインダクタンス
素子用材料として最適であることを特徴とするNi−Z
n系フェライトである。
【0011】また、発明者は、上記構成のNi−Zn系
フェライトにおいて、Ni−Zn系フェライトの組成
が、NiO 15mol%〜35mol%、CuO 0
mol%〜25mol%、ZnO 5mol%〜30m
ol%、残部Fe23である構成、Bi23を1.5w
t%以下含有する構成を併せて提案する。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明は、Ni−Zn系フェラ
イトにおいて、特定粒径のZrO2を特定量添加するこ
とで高透磁率化を図り、直流重畳特性の向上効果を得る
が、材料中のZrO2の平均粒径が0.5μm未満であ
ると、該特性向上の効果が得られず、50μmを超える
とと製造工程でバインダーを加えて造粒する際に均一な
顆粒が得難いため好ましくない。
【0013】ZrO2の平均粒径は、0.5μm〜50
μmの範囲とするが、後述のごとく、平均粒径が大きい
ほど有効で添加量が少なくなる傾向が見られ、組成に応
じて最適な平均粒径と添加量の特定関係があると考えら
れ、求める特性や採用する材料組成に応じて適宜選択す
るとよく、より好ましい平均粒径は2μm〜40μmで
ある。
【0014】また、ZrO2の添加量は平均粒径との相
関関係があり、平均粒径が小さい場合は大きい場合より
も相対的に多く添加する必要があり、目的の効果を得る
には少なくとも0.1wt%の添加が必要であるが、Z
rO2は非磁性材料であり、25wt%を超えると、磁
気特性が低下するため好ましくない。よって、0.1w
t%〜25wt%の範囲とする。
【0015】この発明において、Ni−Zn系フェライ
トに添加するZrO2の形態は上述のとおりであり、性
状としては、特に限定しないが、温度による体積変化を
低減した安定化ジルコニア(正方晶)が望ましい。
【0016】この発明において、Ni−Zn系フェライ
トの基本組成は公知のいずれの組成であってもよく特に
限定しないが、チョークコイル用材料又はインダクタン
ス素子用材料としては、NiO 15mol%〜35m
ol%、CuO 0mol%〜25mol%、ZnO
5mol%〜30mol%、残部Fe23の組成が好ま
しい。
【0017】上記組成において、さらに好ましい範囲
は、NiO 20mol%〜30mol%、CuO 0
mol%〜25mol%、ZnO 10mol%〜25
mol%、残部Fe23であり、特に、Fe23を50
mol%以下にしたものが好ましい。
【0018】上記組成において、さらに添加物としてB
23を1.5wt%以下含有することは、焼結温度を
低下させることができ、積層型インダクタにおけるフェ
ライトと内部導体材料との同時焼成が可能になるなどの
効果を得ることができる。
【0019】
【実施例】Fe2347mol%、NiO23mol
%、CuO15mol%、ZnO15mol%の組成か
らなるNi−Zn系フェライ卜粉未に対して、Bi23
を1wt%、及び平均粒径が2μmと40μmのZrO
2粉末を0wt%〜50wt%添加し(0wt%は比較
例)、造粒、成形、焼結を行なうことによりこの発明の
Ni−Zn系フェライトを得た。
【0020】得られたNi‐Zn系フェライトのZrO
2の添加量による透磁率μの変化を測定した。その結果
を図1及び図2に示す。図1はZrO2の平均粒径が2
μmの場合、図2はZrO2の平均粒径が40μmの場
合である。図中、実線は直流印加磁場の大きさ(直流印
加電流を磁場の大きさに換算したもの)が30Oeの場
合を示し、点線は35Oeの場合を示す。
【0021】図1及び図2より、ZrO2の添加量が
0.1wt%〜25wt%の範囲において、ZrO2
添加しないもの(0wt%)に比べ直流重畳時の透磁率
μが向上しており、特に、ZrO2の添加量が約l0w
t%−20wt%の範囲で透磁率μが大きく向上してい
ることが分かる。
【0022】図3は平均粒径2μmのZrO2粉末を1
5wt%したこの発明によるNi‐Zn系フェライト
(実線)とZrO2粉末を添加しない従来のNi−Zn
系フェライト(点線)の直流印加磁場(直流印加電流を
磁場の大きさに換算したもの)と透磁率μとの関係を示
すグラフである。図3から明らかなように、この発明に
よるNi−Zn系フェライトは直流重畳時の透磁率μが
大きく向上していることが分かる。
【0023】
【発明の効果】この発明によるNi−Zn系フェライト
材料は、実施例に明らかなように直流重畳時の透磁率が
高い磁性材料であり、この磁性材料を用いることで、磁
気回路に磁気ギャップの形成を行うことなく、直流重畳
特性の良好なチョークコイルやインダクタンス素子が得
られる。さらに、従来と同様に磁気ギャップを設けるこ
とでより特性が向上した前記デバイスが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】平均粒径が2μmのZrO2の添加量による透
磁率μの変化を示すグラフである。
【図2】平均粒径が40μmのZrO2の添加量による
透磁率μの変化を示すグラフである。
【図3】ZrO2の添加材料と無添加材料の直流重畳特
性を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢可部 浩志 大阪府三島郡島本町江川2丁目15−17 住 友特殊金属株式会社山崎製作所内 (72)発明者 河原 茂 大阪府三島郡島本町江川2丁目15−17 住 友特殊金属株式会社山崎製作所内 Fターム(参考) 4G018 AA16 AA23 AA24 AA25 AA37 5E041 AB01 CA10 NN02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径0.5μm〜50μmのZrO
    2を0.1wt%〜25wt%含むNi−Zn系フェラ
    イト。
  2. 【請求項2】 ZrO2含有量が、10.0wt%〜2
    0.0wt%である請求項1に記載のNi−Zn系フェ
    ライト。
  3. 【請求項3】 ZrO2の平均粒径が、2μm〜40μ
    mである請求項1に記載のNi−Zn系フェライト。
  4. 【請求項4】 Ni−Zn系フェライトの組成が、Ni
    O 15mol%〜35mol%、CuO 0mol%
    〜25mol%、ZnO 5mol%〜30mol%、
    残部Fe23である請求項1に記載のNi−Zn系フェ
    ライト。
  5. 【請求項5】 Bi23を1.5wt%以下含有する請
    求項4に記載のNi−Zn系フェライト。
  6. 【請求項6】 チョークコイル用材料またはインダクタ
    ンス素子用材料である請求項1に記載のNi−Zn系フ
    ェライト。
JP2001307388A 2001-10-03 2001-10-03 Ni−Zn系フェライト Pending JP2003112968A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008132834A1 (ja) 2007-04-24 2008-11-06 Toda Kogyo Corporation Ni-Zn-Cu系フェライトの粉末、グリーンシート及び焼結体

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