JP2003111482A - 直流ブラシレスモータの駆動装置 - Google Patents

直流ブラシレスモータの駆動装置

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JP2003111482A
JP2003111482A JP2001299730A JP2001299730A JP2003111482A JP 2003111482 A JP2003111482 A JP 2003111482A JP 2001299730 A JP2001299730 A JP 2001299730A JP 2001299730 A JP2001299730 A JP 2001299730A JP 2003111482 A JP2003111482 A JP 2003111482A
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switching element
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Kosaku Adachi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流ブラシレスモータをセンサレス駆動する
構成において、位置検出を正確に実行できるようにし
て、正常に起動させる。 【解決手段】 本発明の直流ブラシレスモータの駆動装
置3は、直流ブラシレスモータ1と、インバータ回路4
と、このインバータ回路4に直流電圧を印加する直流電
源回路とを備え、直流電圧の1/2の電圧を基準電圧と
し、非通電の相巻線に生じる誘起電圧と基準電圧とを比
較してロータの位置を検出し、この検出結果に基づいて
相通電を順次切り替える制御を行うものにおいて、ハイ
サイド側のスイッチング素子10〜13をPWM制御す
るときには、基準電圧を少なくとも起動時は直流電圧の
1/2の電圧よりも所定電圧高くなるように設定したも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファンモータ等に
使用される直流ブラシレスモータをセンサレスで駆動す
る直流ブラシレスモータの駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の直流ブラシレスモータの駆動装
置の一例を、図1に示す(尚、図1は、本発明の第1の
実施例を説明するときにも使用する)。この図1に示す
ように、直流ブラシレスモータ1は、3相のステータコ
イル(巻線)2u、2v、2wを有するステータ(図示
しない)と、永久磁石を有するロータ(図示しない)と
から構成されている。この直流ブラシレスモータ1の駆
動装置3は、インバータ回路4と、位置検出回路5と、
電流検出回路6と、マイコン7とから構成されている。
【0003】インバータ回路4は、正側の直流母線8と
負側の直流母線9との間に、6個のスイッチング素子
(例えばFET)10〜15を3相ブリッジ接続して構
成されている。各スイッチング素子10〜15には、フ
リーホイールダイオード16〜21が逆並列接続されて
いる。
【0004】正側の直流母線8は、例えば15Vの直流
電圧端子に接続されている。この直流電圧端子は、15
Vの直流電圧を供給する直流電源回路(図示しない)に
接続されている。尚、上記15Vの直流電源回路の他
に、5Vの定電圧をマイコン7等に供給する定電圧電源
回路(図示しない)が設けられている。
【0005】負側の直流母線9は、電流検出抵抗(例え
ば0.68Ω)22を介してアースされている。この電
流検出抵抗22の反アース側の端子には、電流検出回路
6が接続されている。電流検出回路6は、インバータ回
路4(即ち、直流ブラシレスモータ1)に流れる電流を
検出し、その検出信号をマイコン7に与える。
【0006】また、上記各スイッチング素子10〜15
は、マイコン7によって直接オンオフ制御されるように
構成されている。この場合、ハイサイド側のスイッチン
グ素子10〜12はLoアクティブで駆動され、ロウサ
イド側のスイッチング素子13〜15はHiアクティブ
で駆動される回路構成となっている。尚、ハイサイド側
のスイッチング素子10〜12とマイコン7の制御端子
との間には、電圧レベルを変換するためのオープンコレ
クタのトランジスタ23a〜23cが設けられている。
【0007】更に、電源母線8、9間には、2個の抵抗
24、25から構成された分圧回路26が接続されてい
る。これら抵抗24、25は、同じ抵抗値例えば10k
Ωの抵抗である。この場合、分圧回路26の分圧点26
aから、15Vの直流電圧の1/2の電圧が基準電圧V
aとして出力されている。
【0008】また、インバータ回路4の3相の出力端子
27u、27v、27wは、ステータコイル2u、2
v、2wの各一端に接続されている。そして、ステータ
コイル2u、2v、2wの各一端(出力端子27u、2
7v、27w)は、抵抗28、29、30を介して共通
の1点に接続され、この共通接続点が仮想中性点31と
なっている。ここで、上記3つの抵抗28、29、30
は、同じ抵抗値例えば10kΩの抵抗である。
【0009】そして、位置検出回路5のコンパレータ3
2は、上記仮想中性点31の電圧と、前記分圧回路26
の分圧点26aの基準電圧Vaとを比較して、ロータの
位置検知信号Pを出力するように構成されている。この
構成の場合、コンパレータ32の入力端子が仮想中性点
31に抵抗(例えば1kΩ)33を介して接続され、反
転入力端子が分圧点26aに接続されている。尚、コン
パレータ32の入力端子及び反転入力端子とアースとの
各間には、ノイズ吸収用のコンデンサ34、35が接続
されている。これらコンデンサ34、35は、例えば2
2pFのコンデンサである。
【0010】上記構成の場合、ロータが停止していると
きには、ステータコイルから誘起電圧が発生していない
から、ロータの位置がわからない。このため、マイコン
7は、ある一定の周期で強制転流を実行するように構成
されている。そして、ロータが回転し始めると、ステー
タコイルから発生する誘起電圧に基づいて位置検出回路
5のコンパレータ32から位置検出信号Pが出力される
ようになり、マイコン7は、上記位置検出信号Pをもと
に次回の転流タイミング(通電相切替タイミング)を決
定し、この転流タイミングで転流を実行する(即ち、セ
ンサレス駆動を行う)ように構成されている。
【0011】また、このとき、マイコン7は、PWM制
御のデューティを単位時間当たり所定の割合で増加させ
て、直流ブラシレスモータ1の回転速度を上げるように
構成されている。尚、マイコン7は、PWM制御のデュ
ーティを調整することにより、回転速度を可変させるこ
とが可能なように構成されている。そして、マイコン7
は、上記位置検出信号Pに基づいて回転速度を検出し、
設定回転速度となるようにPWM制御のデューティをフ
ィードバック制御するように構成されている。この場
合、回転速度検出用のホールセンサを設け、このホール
センサの検出信号に基づいて回転速度を検出するように
構成しても良い。また、PWM制御のデューティを複数
段階(複数の回転速度に対応)に切り替えて、回転速度
をオープンループ制御するように構成しても良い。
【0012】ここで、上記マイコン7による位置検出制
御と転流タイミングの決定制御について、図7も参照し
て説明する。この構成においては、電気角60°毎に位
置検出を行い、前回の位置検出から今回の位置検出まで
の時間を求め、この時間をもとに、次の転流タイミング
を決定し、この転流タイミングで転流を実行するように
構成されている。この制御のタイミングチャートを、図
7に示す。
【0013】具体的には、図7に示すように、まず、上
記位置検出信号Pに基づいて、前回の位置検出から今回
の位置検出までの時間、即ち、電気角60°を測定す
る。次に、この電気角60°を2で割った電気角30°
を、通電相を切り替える時間、即ち、転流タイミングと
してセットする。そして、上記セットした転流タイミン
グで、転流を実行する。
【0014】また、上記制御と平行して、次の位置検出
を開始する時間、即ち、位置検出を許可するタイミング
を求める。この場合、電気角30°を2で割った電気角
15°を電気角30°に加算して得られた電気角45°
を、次の位置検出を開始する時間(位置検出許可タイミ
ング)としてセットする。そして、上記セットしたタイ
ミングで、次の位置検出を開始する。
【0015】以下、上述した各制御を繰り返し実行する
ように構成されている。尚、回転速度の可変制御は、P
WM制御方式のデューティを調整することにより実現し
ている。また、上記構成の場合、位置検出が可能な期間
は、PWM制御のオン期間だけである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】さて、上記従来構成に
おいて、起動時は、ロータがまだ回転していないため、
誘起電圧が発生していない、即ち、誘起電圧が傾きを持
っていない。このため、仮想中性点31の電圧は基準電
圧Vaと等しくなり、コンパレータ32の出力が不安定
となり、正確な位置の検出が難しい。よって、起動初期
は、位置検出を行わず、ある一定の周期で強制転流を実
行し、ロータがある程度回転するようになってから、位
置検出を許可し、センサレス駆動を実行するようにして
いる。
【0017】しかし、低出力のファンモータのように、
低電圧で駆動する場合は、誘起電圧の電圧レベルが低
い。その上、低騒音化するために、PWMのキャリア周
波数を高く(例えば16kHz)設定すると、起動時は
低デューティから駆動するため、オン期間がかなり短く
なり、誘起電圧は上記オン期間しか発生しないため、P
WMのオンタイミングにて発生するリンギング(ノイ
ズ)成分により、コンパレータ32の出力が一層不安定
になる。
【0018】上記コンパレータ32の出力が不安定な様
子を図8に示す。この図8において、実線A1は仮想中
性点31の電圧であり、実線A2は基準電圧Vaであ
る。そして、図8の状態の場合、ロータは回転していな
いのであるから、コンパレータ32の出力はずっとロウ
レベル(0V)になっていなければならないのに、ハイ
レベル(5V)になると共に、ハイレベルの期間がやや
長いものがある程度存在してしまっている。従って、こ
のような場合、強制転流からセンサレス駆動に切り替え
たときに、正確な位置を検出することができず、正常に
起動しないことがあった。
【0019】特に、強制転流からセンサレス駆動に切り
替えたときに、何らかの原因でロータがまだ回転してい
ない場合には、上記ノイズ成分により前記した位置検出
許可と同時に位置を誤検出する動作を行うことがあり、
しかも、この誤検出動作を繰り返すようになる。このよ
うな場合、真の位置検出より早めに位置検出を行うた
め、ロータは実際には回転していないのに、マイコン7
は高速に通電相切替を実行してしまうので、発振現象が
発生するという問題点があった。この発振現象が発生し
易いと、モータを起動させることができなかった。
【0020】尚、上記発振現象の様子を図9に示す。こ
の図9に示す信号は、マイコン7から出力されるスイッ
チング素子の駆動信号の一つ(例えばスイッチング素子
15の駆動信号)である。
【0021】上記問題点を解消する対策として、上記ノ
イズを除去する対策がある。実際、図1の回路構成にお
いても、コンパレータ32の2つの入力端子とアースと
の間にコンデンサ34、35を設けることにより、上記
ノイズを除去している。しかし、PWMのキャリア周波
数が高い場合には、PWMのオン期間が短くなるから、
上記ノイズを吸収するためにある程度大きなコンデンサ
を設けると、波形が鈍りすぎて、真の位置検出信号が現
われる前に、PWMがオフしてしまうことがあった。こ
のような場合、PWMのデューティを上げてやらない
と、回転しなくなる。そして、PWMのデューティを上
げすぎると、起動時に同期がとれず、スムーズに回転さ
せることができないという問題が生ずる。
【0022】そこで、本発明の目的は、直流ブラシレス
モータをセンサレス駆動する構成において、位置検出を
正確に実行できるようにして、正常に起動させることが
できる直流ブラシレスモータの駆動装置を提供するにあ
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の直流ブラシレス
モータの駆動装置は、3相巻線を有するステータと永久
磁石を有するロータから構成された直流ブラシレスモー
タと、6個のスイッチング素子を3相ブリッジ接続して
なるインバータ回路と、このインバータ回路に直流電圧
を印加する直流電源回路とを備え、前記インバータ回路
の3相の出力端子に前記3相巻線の各一端を接続し、前
記直流電圧の1/2の電圧を基準電圧とし、前記3相巻
線を2相通電したときに、非通電の相巻線に生じる誘起
電圧と前記基準電圧とを比較して前記ロータの位置を検
出し、この検出結果に基づいて相通電を順次切り替える
ように制御するものにおいて、ハイサイド側のスイッチ
ング素子をPWM制御するときには、前記基準電圧を少
なくとも起動時は前記直流電圧の1/2の電圧よりも所
定電圧高くなるように設定し、また、ロウサイド側のス
イッチング素子をPWM制御するときには、前記基準電
圧を少なくとも起動時は前記直流電圧の1/2の電圧よ
りも所定電圧低くなるように設定するところに特徴を有
する。
【0024】上記構成によれば、基準電圧を少なくとも
起動時は直流電圧の1/2の電圧よりも所定電圧高くま
たは低くさせるように設定したので、誘起電圧と基準電
圧との比較結果が安定する。従って、位置検出を正確に
実行できるようになるため、直流ブラシレスモータを正
常に起動させることができる。
【0025】また、上記構成の場合、起動から設定回転
速度に達するまで、前記基準電圧を前記直流電圧の1/
2の電圧から所定電圧高くまたは低く設定し、その後
は、前記基準電圧を前記直流電圧の1/2の電圧に戻す
ように制御することが好ましい構成である。
【0026】一方、基準電圧を高くまたは低く設定する
代わりに、ハイサイド側のスイッチング素子をPWM制
御するときには、前記ハイサイド側のスイッチング素子
のオン電圧が前記ロウサイド側のスイッチング素子のオ
ン電圧よりも高くなるように構成し、ロウサイド側のス
イッチング素子をPWM制御するときには、ロウサイド
側のスイッチング素子のオン電圧が前記ハイサイド側の
スイッチング素子のオン電圧よりも高くなるように構成
することも好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施例につ
いて、図1ないし図3を参照しながら説明する。本実施
例の直流ブラシレスモータ1の駆動装置3の電気回路構
成は、図1に示すように、従来構成の電気回路構成とほ
とんど同じであり、異なる点は、分圧回路26の抵抗2
4、25の抵抗値の設定だけである。
【0028】即ち、本実施例では、インバータ回路4の
ハイサイド側のスイッチング素子10〜12をPWM制
御するように構成すると共に、抵抗24の抵抗値を10
kΩとし、抵抗25の抵抗値を10.2kΩとした。こ
れにより、分圧回路26の分圧点26aの基準電圧Va
は、従来構成の基準電圧(直流電圧の1/2の電圧)よ
りも所定電圧例えば0.074V高くなる。
【0029】この構成によれば、直流ブラシレスモータ
1の起動時において、強制転流からセンサレス駆動に切
り替えたときに、何らかの原因でロータがまだ回転して
いないような場合であっても、即ち、誘起電圧が傾きを
持っていない場合であっても、仮想中性点31の電圧が
上記基準電圧Vaよりも確実に低くなる。この結果、コ
ンパレータ32の出力が安定することから、正確な位置
の検出を実行することができる。
【0030】特に、本実施例のように、直流ブラシレス
モータ1を低出力のファンモータとして使用して、低電
圧で駆動すると共に、低騒音化するためにPWMのキャ
リア周波数を高く(例えば16kHz)設定し、しか
も、起動時のPWMのデューティを低くして、そのオン
期間をかなり短く設定することにより、リンギング(ノ
イズ)成分がかなり発生する場合であっても、分圧回路
26の基準電圧Vaを、従来構成の基準電圧(直流電圧
の1/2の電圧)よりも所定電圧高く設定したので、コ
ンパレータ32の出力が安定する。
【0031】上記コンパレータ32の出力が安定する様
子を図2に示す。この図2において、実線B1は仮想中
性点31の電圧であり、実線B2は基準電圧Vaであ
る。そして、図2の状態の場合、ロータは回転していな
いので、コンパレータ32の出力はずっとロウレベル
(0V)になったままである。従って、強制転流からセ
ンサレス駆動に切り替えたときに、正確な位置を検出す
ることができ、正常に起動させることができる。
【0032】ここで、図3に、マイコン7から出力され
るスイッチング素子の駆動信号の一つ(例えばスイッチ
ング素子15の駆動信号)を示す。この図3から、直流
ブラシレスモータ1をスムーズに起動させることができ
たとわかる。
【0033】尚、強制転流からセンサレス駆動に切り替
えたときに、ロータがまだ回転していない場合、前記ノ
イズ成分によって、仮想中性点31の電圧が上記基準電
圧Vaよりも高くなり、コンパレータ32の出力がハイ
レベルになることがあるが、基準電圧Vaが従来構成の
基準電圧(直流電圧の1/2の電圧)よりも所定電圧高
いので、コンパレータ32の出力のハイレベルの期間が
ある程度長いもの(ある程度のパルス幅を持つ信号)は
無くなる。この場合、マイコン7においては、ある程度
のパルス幅を持つ信号だけを、位置検出信号と判断する
処理を実行しているので、位置を誤検出することが皆無
となるのである。
【0034】そして、上記構成において、強制転流から
センサレス駆動に切り替えたときに、ロータが回転して
おれば、発生する誘起電圧に基づいて正確に位置を検出
することができる。従って、マイコン7は、上記位置検
出信号に基づいてステータコイルの通電相切替を実行す
ることにより、直流ブラシレスモータ1を正常に起動さ
せることができるのである。
【0035】尚、本実施例の直流ブラシレスモータ1
は、例えば家庭用冷蔵庫の冷蔵室冷却用のファン装置の
ファンモータ、冷凍室冷却用のファン装置のファンモー
タ、及び、コンプレッサ冷却用のファン装置のファンモ
ータとして用いられるモータである。そして、この直流
ブラシレスモータ1は、コギングによる騒音値低減のた
めに12極モータで構成されている。この12極モータ
の場合、電気的な6回転で機械角1回転する構成となっ
ている。
【0036】また、上記実施例においては、分圧回路2
6(分圧点26a)の基準電圧Vaを、直流電圧の1/
2の電圧よりも所定電圧高くするに当たって、分圧回路
26の抵抗24の抵抗値を10kΩとし、抵抗25の抵
抗値を10.2kΩとするように構成したので、抵抗2
4、25の抵抗値の精度のばらつき(誤差)が1%程度
あったとしても、基準電圧Vaを必ず高めに設定するこ
とができる。
【0037】一方、上記実施例では、インバータ回路4
のハイサイド側のスイッチング素子10〜12をPWM
制御するように構成したが、これに代えて、インバータ
回路4のロウサイド側のスイッチング素子13〜15を
PWM制御するように構成しても良い。そして、このよ
うに構成した場合は、抵抗24の抵抗値を10.2kΩ
とし、抵抗25の抵抗値を10kΩとすれば良い。この
ように構成すると、分圧回路26の分圧点26aの基準
電圧Vaを、直流電圧の1/2の電圧(従来構成の基準
電圧)よりも所定電圧例えば0.074V低く設定する
ことができる。この構成によれば、上記第1の実施例と
ほぼ同様にして、コンパレータ32の出力を安定させる
ことができ、正確な位置の検出を実行することができ
る。
【0038】図4は、本発明の第2の実施例を示す図で
ある。尚、第1の実施例と同一部分には、同一符号を付
している。この第2の実施例においては、インバータ回
路4のハイサイド側のスイッチング素子10〜12をP
WM制御するように構成している。
【0039】そして、図4に示すように、分圧回路26
の抵抗24、25に直列に抵抗36を接続すると共に、
この抵抗36と並列にリレー37のリレー接点37aを
接続するように構成している。上記リレー37のリレー
コイル37bは、トランジスタ38によりオンオフされ
るように構成されている。更に、上記トランジスタ38
は、マイコン7によりオンオフ制御されるように構成さ
れている。
【0040】上記構成の場合、抵抗24、25の抵抗値
を例えば10kΩに設定している。そして、抵抗36の
抵抗値は、分圧回路26の分圧点26aの基準電圧Va
を、直流電圧の1/2の電圧(従来構成の基準電圧)よ
りも高くシフトする電圧シフト量(即ち、所定電圧)に
応じて適切な値に決められている。
【0041】上記構成により直流ブラシレスモータ1を
駆動する場合、起動時は、マイコン7はトランジスタ3
8をオフしておき、分圧回路26の基準電圧Vaを、直
流電圧の1/2の電圧(従来構成の基準電圧)よりも所
定電圧高くシフトしている。この後、直流ブラシレスモ
ータ1が回転し始め、その回転速度が設定回転速度に達
したら、マイコン7は、トランジスタ38をオンするこ
とにより、リレーコイル27bを通電してリレー接点3
7aをオンし、前記基準電圧Vaを前記直流電圧の1/
2の電圧に戻すように制御する構成となっている。
【0042】そして、上述した以外の第2の実施例の構
成は、第1の実施例の構成と同じ構成となっている。従
って、第2の実施例においても、第1の実施例とほぼ同
じ作用効果を得ることができる。特に、第2の実施例に
よれば、起動から設定回転速度に達するまで、基準電圧
Vaを直流電圧の1/2の電圧から所定電圧高く設定
し、その後は、基準電圧Vaを直流電圧の1/2の電圧
に戻すように制御したので、直流ブラシレスモータ1を
通常運転(回転)させるときは、基準電圧Vaが直流電
圧の1/2の電圧となるから、位置検出誤差が入ること
がなくなり、該位置検出誤差を補正する必要もなくな
る。これにより、起動時の基準電圧Vaの電圧シフト量
を任意の値に調整することができ、調整の自由度が高く
なる。
【0043】図5は、本発明の第3の実施例を示す図で
ある。尚、第2の実施例と同一部分には、同一符号を付
している。この第3の実施例においては、インバータ回
路4のロウサイド側のスイッチング素子13〜15をP
WM制御するように構成している。
【0044】そして、図5に示すように、分圧回路26
の抵抗25と並列に、抵抗39及びリレー37のリレー
接点37aからなる直列回路を接続している。上記リレ
ー37のリレーコイル37bは、トランジスタ38によ
りオンオフされるように構成されている。更に、上記ト
ランジスタ38は、マイコン7によりオンオフ制御され
るように構成されている。
【0045】上記構成の場合、抵抗24、25の抵抗値
を例えば10kΩに設定している。そして、抵抗39の
抵抗値は、分圧回路26の分圧点26aの基準電圧Va
を、直流電圧の1/2の電圧(従来構成の基準電圧)よ
りも低くシフトする電圧シフト量(即ち、所定電圧)に
応じて適切な値に決められている。
【0046】上記構成により直流ブラシレスモータ1を
駆動する場合、起動時は、マイコン7はトランジスタ3
8をオフしておき、分圧回路26の基準電圧Vaを、直
流電圧の1/2の電圧(従来構成の基準電圧)よりも所
定電圧低くシフトしている。この後、直流ブラシレスモ
ータ1が回転し始め、その回転速度が設定回転速度に達
したら、マイコン7はトランジスタ38をオンすること
により、リレーコイル37bを通電してリレー接点37
aをオンし、前記基準電圧Vaを前記直流電圧の1/2
の電圧に戻すように制御する構成としている。
【0047】尚、上述した以外の第3の実施例の構成
は、第2の実施例の構成と同じ構成となっている。従っ
て、第3の実施例においても、第2の実施例とほぼ同じ
作用効果を得ることができる。
【0048】図6は、本発明の第4の実施例を示す図で
ある。尚、第1の実施例と同一部分には、同一符号を付
している。この第4の実施例においては、インバータ回
路4のハイサイド側のスイッチング素子10〜12をP
WM制御するように構成している。そして、図6に示す
ように、インバータ回路4のロウサイド側のスイッチン
グ素子13〜15を例えばトランジスタで構成してい
る。
【0049】更に、ハイサイド側のスイッチング素子
(MOSFET)10〜12のオン電圧(サチレーショ
ン電圧)が、ロウサイド側のスイッチング素子(トラン
ジスタ)13〜15のオン電圧よりも高くなるように構
成している。この構成の場合、仮想中性点31の電圧が
サチレーション電圧差(オン電圧差)の分だけシフトす
ることから、基準電圧Vaを直流電圧の1/2の電圧と
したままでも、コンパレータ32の出力が安定するよう
になる。
【0050】そして、上述した以外の第4の実施例の構
成は、第1の実施例の構成と同じ構成となっている。従
って、第4の実施例においても、第1の実施例とほぼ同
じ作用効果を得ることができる。
【0051】尚、上記第4の実施例においては、インバ
ータ回路4のハイサイド側のスイッチング素子10〜1
2をPWM制御するように構成したが、これに代えて、
インバータ回路4のロウサイド側のスイッチング素子1
3〜15をPWM制御するように構成しても良い。そし
て、このように構成した場合は、インバータ回路4のハ
イサイド側のスイッチング素子10〜12を例えばトラ
ンジスタで構成して、ハイサイド側のスイッチング素子
(トランジスタ)10〜12のオン電圧(サチレーショ
ン電圧)が、ロウサイド側のスイッチング素子(MOS
FET)13〜15のオン電圧よりも低くなるように構
成すれば良い。このように構成しても、上記第4の実施
例とほぼ同様にして、コンパレータ32の出力を安定さ
せることができ、正確な位置の検出を実行することがで
きる。
【0052】
【発明の効果】本発明は、以上の説明から明らかなよう
に、基準電圧を少なくとも起動時は直流電圧の1/2の
電圧よりも所定電圧高くまたは低くするように構成した
ので、誘起電圧と基準電圧との比較結果が安定するよう
になり、従って、位置検出を正確に実行でき、直流ブラ
シレスモータを正常に起動させることができるという優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す直流ブラシレスモ
ータの駆動装置の電気回路図
【図2】仮想中性点の電圧の信号、基準電圧の信号及び
コンパレータの出力信号(位置検出信号)の波形図
【図3】マイコンから出力されるスイッチング素子の駆
動信号の波形図
【図4】本発明の第2の実施例を示す分圧回路の電気回
路図
【図5】本発明の第3の実施例を示す図4相当図
【図6】本発明の第4の実施例を示す図1相当図
【図7】従来構成を示すものであって、位置検出制御と
転流タイミングの決定制御を説明する図
【図8】図2相当図
【図9】図3相当図
【符号の説明】
1は直流ブラシレスモータ、2u、2v、2wはステー
タコイル(巻線)、3は駆動装置、4はインバータ回
路、5は位置検出回路、7はマイコン、10〜15はス
イッチング素子、24、25は抵抗、26は分圧回路、
28、29、30は抵抗、31は仮想中性点、32はコ
ンパレータ、33は抵抗、36は抵抗、37はリレー、
38はトランジスタ、39は抵抗を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3相巻線を有するステータと永久磁石を
    有するロータから構成された直流ブラシレスモータと、
    6個のスイッチング素子を3相ブリッジ接続してなるイ
    ンバータ回路と、このインバータ回路に直流電圧を印加
    する直流電源回路とを備え、前記インバータ回路の3相
    の出力端子に前記3相巻線の各一端を接続し、前記直流
    電圧の1/2の電圧を基準電圧とし、前記3相巻線を2
    相通電したときに、非通電の相巻線に生じる誘起電圧と
    前記基準電圧とを比較して前記ロータの位置を検出し、
    この検出結果に基づいて相通電を順次切り替えるように
    制御する直流ブラシレスモータの駆動装置において、 ハイサイド側のスイッチング素子をPWM制御するとき
    には、前記基準電圧を少なくとも起動時は前記直流電圧
    の1/2の電圧よりも所定電圧高くなるように設定し、 ロウサイド側のスイッチング素子をPWM制御するとき
    には、前記基準電圧を少なくとも起動時は前記直流電圧
    の1/2の電圧よりも所定電圧低くなるように設定する
    ことを特徴とする直流ブラシレスモータの駆動装置。
  2. 【請求項2】 起動から設定回転速度に達するまで、前
    記基準電圧を前記直流電圧の1/2の電圧から所定電圧
    高くまたは低く設定し、その後は、前記基準電圧を前記
    直流電圧の1/2の電圧に戻すように制御することを特
    徴とする請求項1記載の直流ブラシレスモータの駆動装
    置。
  3. 【請求項3】 3相巻線を有するステータと永久磁石を
    有するロータから構成された直流ブラシレスモータと、
    6個のスイッチング素子を3相ブリッジ接続してなるイ
    ンバータ回路と、このインバータ回路に直流電圧を印加
    する直流電源回路とを備え、前記インバータ回路の3相
    の出力端子に前記3相巻線の各一端を接続し、前記直流
    電圧の1/2の電圧を基準電圧とし、前記3相巻線を2
    相通電したときに、非通電の相巻線に生じる誘起電圧と
    前記基準電圧とを比較して前記ロータの位置を検出し、
    この検出結果に基づいて相通電を順次切り替えるように
    制御する直流ブラシレスモータの駆動装置において、 ハイサイド側のスイッチング素子をPWM制御するとき
    には、前記ハイサイド側のスイッチング素子のオン電圧
    が前記ロウサイド側のスイッチング素子のオン電圧より
    も高くなるように構成し、 ロウサイド側のスイッチング素子をPWM制御するとき
    には、ロウサイド側のスイッチング素子のオン電圧が前
    記ハイサイド側のスイッチング素子のオン電圧よりも高
    くなるように構成することを特徴とする直流ブラシレス
    モータの駆動装置。
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