JP2003109919A - 研磨装置、研磨方法、および半導体装置の製造方法 - Google Patents
研磨装置、研磨方法、および半導体装置の製造方法Info
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Abstract
面の研磨状態を直接モニターし、被研磨面を直接洗浄す
ることができる研磨方法を提供する。 【解決手段】 被処理面を有する半導体基板(601)
を、前記被処理面を上向きにして回転させる工程と、前
記被処理面にスラリーを供給して、研磨の進行状態をi
n−situでモニターしつつブラシ(602)により
研磨する工程とを具備する方法である。前記スラリーの
粘度は、10mPaS以上100mPaS以下であるこ
とが好ましい。
Description
法および半導体装置の製造方法に係り、特に、DRAM
や高速ロジックLSIに搭載されるAl、Cu、Wなど
のダマシン配線の形成や、絶縁膜の平坦化のための研磨
技術に関する。
は必須のプロセスとされており、特に、図8に示すよう
なテーブルタイプの研磨装置が主流とされている。こう
した従来のテーブルタイプの研磨装置においては、図示
するように定盤500上に研磨パッド501が配置さ
れ、ウエハ502は、被研磨面を下方のパッド501に
向けてパッド501の上方に設けられる。定盤500は
所定の回転数で回転し、ウエハ502は、定盤500上
を円形軌道に沿って移動しつつ所定の回転数で回転す
る。研磨パッド501表面のコンディショニングは、ダ
イヤモンドドレッサー503により行なわれる。
給ノズル506からスラリーが供給され、純水供給ノズ
ル507および薬液供給ノズル508から、純水および
薬液がそれぞれ供給される。
は、上述の部材に加えてウエハ502の被研磨面の研磨
状態をモニターするための光学式センサー505、およ
びダイヤモンドドレッサー503を洗浄するためのドレ
ッサー洗浄部504を具備している。そのため、装置幅
は2.5mという大きなものとなる。
薄膜ダマシン配線を形成することが要求される。また、
LSIチップを多量に得るためにシリコンウエハは12
インチ以上の大きさになり、大口径化されたウエハの処
理が必要とされる。こうした要求に応えて量産レベルで
安定したプロセスを行なうことは、従来のテーブルタイ
プでは難しくなりつつある。
線を形成するためには、研磨パッドのきめ細かいコンデ
ィショニングが不可欠である。従来の研磨装置では、図
8に示されるようにダイヤモンドドレッサー503によ
って、研磨パッド501のコンディショニングが行なわ
れる。研磨パッド501の表面には、図9に示されるよ
うに20μm未満程度の凹凸を形成することが必要であ
るものの、こうした凹凸を安定に制御することは難し
い。これは、研磨パッド501の最も難しい技術課題の
一つである。
とによって、ある程度は抑制することができ、研磨時間
の最適化は、光学的、流体式、静電容量的あるいは電気
的に研磨の終点を求めることによって行なわれる。従来
のテーブルタイプの研磨装置においては、ウエハ502
表面が研磨パッド501と向き合い接触している。この
ため、ウエハ502の表面状態を直接モニターする場合
には、図8に示されるようにウエハ502をパッド50
1のないところまで移動させて、下方に配置された光学
式センサー505によりウエハ502の表面状態を観察
する。あるいはパッド501に穴を形成し、その穴を介
してウエハ502の表面状態がモニターされる。いずれ
の場合も、スループットを落としたり、CMP特性を劣
化させるといった懸念がある。
一部に削れ残りのメタルが存在した場合、その残り部だ
けを研磨することはできず、ウエハ全体を研磨しなけれ
ばならなかった。このため、過剰に研磨される領域が発
生し、配線深さにばらつきが生じてしまう。ウエハ50
2が大口径化されるにつれて、この影響が大きくなる。
薬液が供給されるため、従来の研磨装置におけるウエハ
502の洗浄は間接的である。スラリーの供給から薬液
の供給に切り替える際には、純水が研磨パッド501を
介してウエハ502に供給される。このとき、パッド5
01上からスラリーの残留物を完全に除去することが困
難であるため、ウエハ502を十分に洗浄することが難
しい。
は、図8に示した構成の装置はさらに大型化するため、
装置スペースが非常に大きくなる。また、重いテーブル
を回転させるために電気代も無視できなくなる。
磨面を局所的に研磨可能であり、被研磨面の研磨状態を
直接モニターし、被研磨面を直接洗浄することができる
コンパクトな研磨装置を提供することを目的とする。
能であり、被研磨面の研磨状態を直接モニターし、被研
磨面を直接洗浄することができる研磨方法を提供するこ
とを目的とする。
成でき、大口径化されたウエハの処理に対応して、量産
レベルで安定して半導体装置を製造し得る方法を提供す
ることを目的とする。
に、本発明は、被処理面を有する半導体基板を、前記被
処理面を上向きに載置して支持しつつ、前記半導体基板
を回転させる回転機構と、前記被処理面を研磨するため
のスラリーを前記被処理面に供給するスラリー供給機構
と、前記被処理面を研磨するブラシと、前記被処理面の
上方に配置され、研磨の進行状態を検知するモニターと
を具備することを特徴とする研磨装置を提供する。
板を、前記被処理面を上向きにして回転させる工程と、
前記被処理面にスラリーを供給して、研磨の進行状態を
in−situでモニターしつつブラシにより研磨する
工程とを具備することを特徴とする研磨方法を提供す
る。
形成する工程と、前記絶縁膜に溝を形成する工程と、前
記溝の内部および前記絶縁膜の上に導電性材料を堆積し
て、導電性層を形成する工程と、前記絶縁膜の上に堆積
された前記導電性材料を除去して前記絶縁膜の表面を露
出させることにより、前記導電性材料を前記溝内部に残
置する工程とを具備し、前記絶縁膜上に堆積された前記
導電性材料の除去は、前記導電性層にスラリーを供給し
てブラシで研磨することにより行なわれることを特徴と
する半導体装置の製造方法を提供する。
膜を形成する工程と、前記絶縁膜に溝を形成する工程
と、前記溝の内部および前記絶縁膜の上に導電性材料を
堆積して、導電性層を形成する工程と、前記絶縁膜の上
に堆積された前記導電性材料を除去して前記絶縁膜の表
面を露出させることにより、前記導電性材料を前記溝内
部に残置する工程とを具備し、前記絶縁膜上に堆積され
た前記導電性材料の除去は、前記導電性層を上向きにし
て前記半導体基板を回転させ、前記導電性層にスラリー
を供給して、研磨の進行状態をin−situでモニタ
ーしつつブラシで研磨することにより行なわれることを
特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
かる研磨装置の構成を表わす概略図を示す。
機600は、ウエハ601の被研磨面(被処理面)を上
方に向けてこれを保持し、所定の回転数で回転可能であ
る。ウエハ601の被研磨面には、スラリー供給ノズル
604からスラリーが供給され、水供給ノズル605お
よび薬液供給ノズル606から、水および薬液がそれぞ
れ供給される。スラリーを除去するために水供給ノズル
605から供給される水としては、純水およびイオン水
等を用いることができる。また、薬液供給ノズル606
から供給される薬液としては、コロージョン抑制のため
の界面活性剤、パーティクル除去(リフトオフ)するた
めのアンモニア水、および有機酸等が用いられる。
ノズル604からスラリーを供給して移動式ブラシ60
2により研磨され、この研磨中には、移動式光学式セン
サー603によって研磨の進行状態がin−situで
モニターされる。
03により検知されると、被研磨面には水供給ノズル6
05から水が供給される。これによって、被研磨面から
スラリーが除去され、さらに、薬液供給ノズル606か
ら薬液が供給されて、被研磨面の洗浄が行なわれる。水
や薬液を被研磨面に供給する際には、必ずしもブラシ6
02を用いる必要はなく、こうした液体を単に被研磨面
に供給するだけでもよい。あるいは、水や薬液を供給し
ながら、例えばロールスポンジ等(図示せず)によっ
て、スラリーを除去したり、被研磨面を洗浄することも
できる。場合によっては、水や薬液の供給時にブラシを
用いてもよい。このとき、ブラシの作用によって機械的
に研磨される量は無視できる程度であるので、被研磨面
に特に問題は生じない。
幅2.5mと比較すると、図1に示される研磨装置の幅
は0.5mとコンパクトである。図8に示したように従
来の研磨装置では、大きな研磨パッド501を用いるこ
とが前提とされていた。そのため、パッド501のコン
ディショニングを行なう装置であるダイヤモンドドレッ
サー503およびその洗浄部504、さらに研磨の進行
を観察する装置である光学式センサー505を、研磨位
置近く(同じステージ上)に備える必要があった。これ
は研磨処理を迅速に行なうためであり、こうした理由か
ら、従来のテーブルタイプの研磨装置は大型になってい
た。
材はブラシ602なので、大きな研磨パッドや、そのた
めのコンディショナーは必要とされない。さらに、ウエ
ハ601の被研磨面が上方を向いて載置されるので、モ
ニター装置603は、研磨部の横ではなくウエハの上方
に取り付けられる。したがって、横方向に付加的なスペ
ースを必要とせず装置内の空間が効率よく利用され、装
置の小型化を図ることが可能となった。
磨はブラシ602により行なわれるため、図1に示され
る研磨装置においては、従来の研磨パッドのコンディシ
ョニングをするための設備は必要とされない。ブラシの
清浄(コンディショニング)は、研磨中に吸着した研磨
くずおよび/またはスラリーを、ブラシ清浄機構で除去
することによって行なうことができる。例えば、待機中
に純水および/または薬液のプール607中で、ブラシ
を超音波洗浄することによって行なうことができる。あ
るいは、ブラシと同様の有機系材料からなるプレートに
擦り付けて行なってもよい。
は、図2(a)に示すような円柱状のカップタイプ、図
2(b)に示すようなスタンダードタイプ、図2(c)
に示すようなロールタイプ、および図2(d)に示すよ
うな剣山タイプとすることができる。図2(a)に示さ
れるカップタイプのブラシおよび図2(d)に示される
剣山タイプのブラシは自転可能であり、図2(b)に示
されるスタンダードタイプのブラシは横運動(よう動)
可能である。また、図2(c)に示したロールタイプの
ブラシは、長手に延びる軸の周りを回転する。
ール製、ナイロン製、あるいはポリプロピレン製とする
ことができ、その毛先の直径は30μm以下であること
が好ましい。図3に模式的に示すように、ブラシがウエ
ハに押し付けられたとき、ブラシの毛と隣接するブラシ
の毛の間の隙間との関係、すなわちブラシの毛先の断面
に沿った形状は、従来のパッド表面の凹凸に相当する。
なお、図3中、参照符号301はブラシの毛先の断面を
表わしている。従来のパッドの表面には、例えばエロー
ジョンの小さいダマシン配線を形成するために、20μ
m未満の微細な凹凸が形成される必要があり、ブラシの
場合には、ブラシの毛先の半径がその程度の大きさであ
ることが要求される。
ことによって、その半径は15μm以下となるので、被
研磨面との間に最適な接触が得られ、エロージョンの小
さいダマシン配線を形成することができる。
範囲で小さいことが望まれ、通常、その下限は5μm程
度である。
た研磨によりCuダマシン配線を形成した例を挙げて説
明する。
線を形成する工程図を、図4(a)および(b)に示
す。
板100上に絶縁膜101を形成し、深さ300nmの
溝を設けた。なお、半導体基板100は、バルク基板ま
たはSOI基板とすることができ、この基板には素子
(図示せず)が集積形成されている。次いで、TaNラ
イナ102を10nm、およびCu膜103を600n
m、スパッタリング(シード層)+メッキ法により堆積
した。
03およびTaNライナ102からなる導電性層の不要
部分をブラシで研磨することにより除去し、図4(b)
に示すように溝内部にCu膜103およびTaNライナ
102を埋め込んだ。
ーについて、以下に詳細に説明する。スラリーは、ブラ
シに良好になじむものがよい。よって、研磨剤成分、特
にスラリー中に配合される粒子などは疎水性として粘性
を高めたものが好ましく用いられる。
にして調製することができる。具体的には、溶媒として
の純水に、酸化剤としての過硫酸アンモニウム2wt
%、酸化抑制剤としてのキナルジン酸0.3wt%、界
面活性剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸0.03
wt%、グリシン0.2wt%を配合し、pH調整剤と
してのKOHによりpHを9.2に調整したケミカル成
分中に、以下の成分を加える。
次粒子径20nm)が用いられる。前述のケミカル成分
の中に、このコロイダルシリカ10wt%、およびアミ
ノ基を有するPMMA(ポリメチルメタクリレート)粒
子1(一次粒子径150nm)5wt%を加える。これ
によって、コロイダルシリカ(親水性)とPMMA粒子
1との凝集体1が形成される。PMMA粒子1に吸着し
て凝集体1を形成可能であれば、コロイダルシリカ以外
の研磨粒子、例えばコロイダルアルミナ、チタニア、お
よびセリア等を用いてもよい。アミノ基を有するPMM
A粒子1はカチオン性ポリマーであり、増粘剤として作
用する。アミノ基は、カチオン性を付与するのに十分な
濃度でPMMA粒子の表面に存在する。アミノ基以外の
官能基でも十分なカチオン性を付与できるものであれ
ば、PMMA粒子の表面に結合させて増粘剤として用い
ることができる。PMMA粒子は、アシスト粒子として
重要と考えられる柔らかさ、および粒子破壊耐性といっ
た性質を有しているために好ましく用いられる。PMM
A粒子と同様の性質を有していることから、ポリスチレ
ン粒子の表面に同様の官能基を結合させて、増粘剤とし
て用いてもよい。
粒子径は、通常10〜30nm程度であり、PMMA粒
子の一次粒子径は、100〜300nm程度とすること
が好ましい。PMMA粒子が小さすぎる場合には、その
表面にコロイダルシリカを充分に吸着させることができ
ない。一方、PMMA粒子が大きすぎる場合には、粗大
粒子となりエロージョンを劣化させるおそれがある。
との配合割合(コロイダルシリカ:PMMA粒子1)
は、重量で1:1〜0.5:1程度とすることが好まし
い。PMMA粒子1が少なすぎる場合には、凝集体1を
形成しないコロイダルシリカが増加し、一方、PMMA
粒子1が多すぎる場合には、凝集体1を形成しないPM
MA粒子1が増加するおそれがある。
子1の表面にコロイダルシリカが吸着した状態である。
これによってスラリーの粘性は向上するが、凝集体自体
は親水化されているので、次のような手法によって疎水
性を高める。
MA粒子2(一次粒子径150nm)を5wt%、さら
に添加する。このカルボキシル基を有するPMMA粒子
2はアニオン性ポリマーであり、疎水化剤として作用す
る。すでに説明したPMMA粒子1の場合と同様に、P
MMA粒子2においてもカルボキシル基は、アニオン性
を付与するのに十分な濃度でPMMA粒子の表面に存在
する。カルボキシル基以外にも、スルホン酸基等の官能
基をPMMA粒子の表面に結合させて、疎水化剤として
用いることができる。さらに、ポリスチレン粒子の表面
に同様の官能基を形成して、疎水化剤としてもよい。
1を吸着させて凝集体2を形成することによって、スラ
リーの疎水性と粘性とを増加させることができる。
子2の一次粒子径は、前述のPMMA粒子1と同程度の
100〜300nmとすることが好ましい。PMMA粒
子2が小さすぎる場合には、前述の凝集体1を充分に吸
着することができない。一方、PMMA粒子2が大きす
ぎる場合には、PMMA粒子1の場合と同様にエロージ
ョンを劣化させるおそれがある。
た。図5に示されるように、参照符号400で表わされ
るアミノ基を有するPMMA粒子1の表面には、コロイ
ダルシリカ401が吸着して、凝集体1が形成されてい
る。この凝集体1は、参照符号402で表わされるカル
ボキシル基を有するPMMA粒子2に吸着して、凝集体
2が形成される。
オンおよびアニオンの両方の官能基を結合させて、増粘
剤かつ疎水化剤として用いてもよい。
て、スラリーの粘度は40mPaSまで上昇した。な
お、上述したようなカチオン性ポリマーおよびアニオン
性ポリマーの併用による疎水化および増粘化処理を施さ
ない通常のスラリーの粘度は、1.3mPaS程度であ
った。この粘度は、純水の1.0mPaSとほぼ同程度
である。
施したスラリーと、従来のスラリーとをそれぞれ用い
て、図1に示される装置のブラシによりCu膜を研磨
し、Cu研磨速度を調べた。ウエハ回転数は200rp
mとし、ブラシ回転数は200rpmとした。その結
果、増粘化および疎水化を施したスラリーを用いた場合
には、Cuの研磨速度350nm/minが得られたの
に対して、従来のスラリーを用いた場合では3nm/m
inであった。
粒子のみ(コロイダルシリカなし)での研磨速度も、2
nm/minと低かった。これらの結果から、カチオン
性およびアニオン性の2種類のPMMA粒子を含有する
ことによって、PMMA粒子がコロイダルシリカのブラ
シへの付着を助長したものと考えられる。こうして、研
磨力の高いコロイダルシリカがブラシに良好に吸着して
なじみ、Cu膜を効率よく研磨することが可能となっ
た。
の関係を図6のグラフに示す。Cuの実用的な研磨速度
は、300nm/min程度であるので、この値を得る
ためには、スラリーは10mPaS以上の粘度が必要で
ある。特に、Cu研磨速度のマージンを考慮すると、ス
ラリーの粘度は20mPaS以上であることが好まし
い。なお、従来のテーブルタイプの研磨装置に用いられ
ていたスラリーの粘度は1.3mPaSであり、この場
合には、Cuの研磨速度は400nm/minであっ
た。スラリーの増粘化および疎水化によって、ブラシを
用いた研磨の効率が高められたと考えられる。
えるとスラリーの流動性が失われて、ウエハやブラシへ
のなじみが薄れるおそれがある。このため、スラリーの
粘度の上限は100mPaSとすることが望まれる。
スラリー中におけるPMMA粒子1およびPMMA粒子
2の合計添加量は10wt%以上とすることが望まし
い。しかしながら、こうした粒子が過剰に添加される
と、スラリーの粘度が100mPaSを越えるおそれが
あるので、PMMA粒子の添加量の上限は、スラリーの
粘度を考慮して決定することが好ましい。また、スラリ
ーの粘度を適切な範囲内とするために、PMMA粒子1
およびPMMA粒子2は、同程度の量で添加されること
が望まれる。
ラシを用いて研磨される図1に示した装置においては、
十分な研磨速度を得るために、10mPaS以上の粘度
を有するスラリーを用いることが望まれる。
成に当たっては、上述したように調製された粘度40m
PaSのスラリーを用いて、図1に示す装置で3分間、
モニター603により研磨の進行状態をin−situ
で検知しつつ研磨を行なった。なお、ブラシ602とし
ては、図2(a)に示したカップタイプのものを用い
た。このブラシの毛は塩化ビニール製であり、毛先の太
さは30μmである。所望の研磨が達成された後には、
一旦純水でスラリーを流し落とし、シュウ酸をウエハに
滴下しながら洗浄を行なった。
ージョンは40nmであった。次世代LSIでは、エロ
ージョンを50nm未満に抑えることが要求されてい
る。このことを考慮すると、粘度40mPaSのスラリ
ーを用いてブラシで研磨する本実施例により、十分に小
さいエロージョンが達成されたことがわかる。
載されている研磨方法においては、ウエハ上に形成され
たシリコン酸化膜をスラリーで研磨した後、パーティク
ルを除去する仕上げ研磨工程にブラシが用いられてい
る。ここで用いられるブラシは、大きな定盤の表面に植
立されたものであり、ウエハの被研磨面はブラシに対向
して下向きに配置される。しかも、ウエハは円形軌道に
沿って定盤上を搬送されるので、装置の小型化を図るこ
とは不可能である。
ブラシを用いることが意図されているのみであり、ダマ
シン配線を形成するためのCMP(例えばメインポリッ
シュ)は、この公報では考慮されていない。当然なが
ら、削れ残りの部分を局所的に研磨することや、研磨の
進行状態を直接モニターすることもまた、この公報に記
載されている研磨装置および研磨方法では不可能であ
る。
部分をブラシで研磨してダマシン配線を形成すること
は、本実施例により始めて可能となった。特に、10m
PaS以上の粘度を有するスラリーを用いることによっ
て、300nm/minという実用的な研磨速度、およ
び低エロージョンを達成することができる。
化を図ることによって、研磨粒子等のスラリーの成分を
変更しても、テーブルタイプの研磨速度以上の研磨速度
を得ることができる。
必要に応じて配合することができる。具体的には、添加
剤としては、酸化剤、界面活性剤、酸化抑制剤、および
pH調整剤などが挙げられる。
O8、K2S2O8、硝酸鉄、および硝酸アンモニウムセリ
ウムなどが挙げられる。
塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレ
ンラウリルエーテル、脂肪酸塩、およびポリオキシエチ
レンアルキルアミンなどが挙げられる。
アゾール)、カルボキシ基を有するアミンなどが挙げら
れ、pH調整剤としてはアンモニア水、KOH、硝酸、
クエン酸、シュウ酸、およびコハク酸などが挙げられ
る。
常使用される量で配合すればよい。
Nb、Ta、あるいはVを主成分とする導電性層を、ブ
ラシを用いて研磨した場合にも、スラリーの増粘化およ
び疎水化を図ることによって、テーブルタイプの研磨速
度と同等以上の研磨速度が得られる。
た研磨によりAlダマシン配線を形成した例を挙げて説
明する。特に、ウエハの被研磨面が上面を向いているた
め、薬液での洗浄が直接的であり、その効果が大きい点
について説明する。
図4(a)におけるライナ102のTaNをTiNに置
き換え、Cu膜103をAl膜に置き換えた以外は、前
述の実施例1の場合と同様である。
層の不要部分を、図1に示す装置を用いてブラシにより
研磨した。ブラシ602としては、図2(b)に示した
スタンダードブラシを用いた。このブラシの毛はナイロ
ン製であり、毛先の太さは30μm程度である。
にして調製した。まず、溶媒としての純水に、研磨粒子
としてのコロイダルシリカ(一次粒子径30nm)を加
えて、固形分20wt%のスラリーを得た。pHは、K
OHより6に調製した。さらに、フッ素系のノニオン界
面活性剤としてのユニダイン(ダイキン(株)社製)を
5wt%加えて、スラリーの粘度を30mPaSに高め
るとともに疎水化処理を施した。
を用いる場合には、ノニオン界面活性剤を用いることが
望ましい。電位をもった被研磨面にイオン性界面活性剤
が吸着すると、研磨速度が著しく低下するおそれがあ
る。特に、スラリーの増粘化および疎水化を同時に達成
するためには、フッ素系あるいはシリコン系のノニオン
界面活性剤を用いることが望まれる。
面活性剤は、増粘剤かつ疎水化剤として作用する。スラ
リー全体の疎水性を高めるために、こうしたノニオン界
面活性剤は、臨界ミセル濃度以上で使用することが好ま
しい。例えば、界面活性剤のHLB(親水疎水バラン
ス)値を10以下とすることによって、十分な疎水性を
スラリーに付与することができ、Al研磨速度も十分に
大きなものとなる。また、実用的なAl研磨速度を確保
するためには分子量500以下とすることが望まれる。
さらに、スラリー中におけるノニオン界面活性剤の濃度
は、0.1wt%以上であることが好ましい。ただし、
過剰に含有されると、疎水性が強くなりすぎて純水に溶
けにくくなるおそれがあるので、その上限は10wt%
程度とすることが望まれる。
面活性剤としては、上述したような条件を満たす任意の
ものを用いることができる。
たような低HLB値および低分子量を両立することは、
炭化水素系のノニオン界面活性剤では困難である。フッ
素系あるいはシリコン系のノニオン界面活性剤を用いる
ことによって、初めて可能となった。
ものを選択すれば、イオン性の界面活性剤を増粘剤とし
て用いることもできる。さらには、グリシンのような両
性界面活性剤を用いて、スラリーの増粘化と疎水化とを
図ることもできる。
層の研磨に当たっては、上述したように調製されたスラ
リーをスラリー供給ノズルから供給しつつ、ウエハを3
00rpmで回転させ、ブラシは5cmの距離を10回
/秒の速度でよう動させた。研磨中には、モニターによ
りin−situでウエハ表面を観察した。
止することが課題の一つである。従来のAlの研磨の場
合には、次のようにコロージョンが発生していた。例え
ば、ウエハ面内でAl残りがないように所定の削り量よ
りも多めに研磨を行なう、いわゆるオーバーポリッシュ
の際、早く削れた領域でコロージョンが発生した。ま
た、コロージョン防止液に浸すまでに時間を要し、防食
に間に合わなかったという問題がある。
を向いてウエハが載置されているので、ウエハ内での局
所的な研磨、また、研磨位置での薬液洗浄が可能であ
る。このため、例えば、約3分間の粗研磨によりウエハ
の8割程度大まかに削り、その直後に防食液(例えば、
ポリカルボン酸0.01wt%)を、ウエハ表面に直接
供給することができる。ウエハ表面に研磨不足の領域が
発見された場合には、引き続き、速やかにその不足部分
をin−situモニターしつつ、部分的に研磨を行な
えばよい。
ジョンを抑制したダマシン配線を形成することが可能と
なる。
線においては、Alエロージョンは35nmであり、コ
ロージョンは、従来の1000個/ウエハから30個/
ウエハ程度に抑制された。
研磨について説明したが、ブラシを用いた研磨を絶縁膜
の平坦化に適用することもできる。
の工程図を示す。
成した半導体基板200上に、図7(a)に示すよう
に、SiO2膜202を800nmの膜厚で堆積する。
次いで、SiO2膜202における素子201の高さ分
程度の段差を、図1に示した装置によりブラシで研磨し
て平坦化する。
たロールタイプのものを用いた。このブラシはポリプロ
ピレン製であり、毛先の太さは20μm程度である。
は、以下のようにして調製した。まず、溶媒としての純
水に、研磨粒子としてのコロイダルシリカ(一次粒子径
30nm)を加えて固形分15wt%のスラリーを得
た。pHは、KOHにより11に調製した。さらに、前
述の実施例1と同様のアミノ基を有するPMMA粒子1
と、カルボキシル基を有するPMMA粒子2とをそれぞ
れ5wt%順番に加えて、スラリーの粘度を25mPa
Sに高めるとともに疎水化処理を施した。
れも200rpmとし、モニターによりウエハの状態を
観察しながら、SiO2膜202の研磨を行なった。そ
の結果、図7(b)に示すように段差を10nm以下ま
で平坦化することができた。
被研磨面を局所的に研磨可能であり、被研磨面の研磨状
態を直接モニターし、被研磨面を直接洗浄することがで
きるコンパクトな研磨装置が提供される。また本発明に
よれば、被研磨面を局所的に研磨可能であり、被研磨面
の研磨状態を直接モニターし、被研磨面を直接洗浄する
ことができる研磨方法が提供される。さらに本発明によ
れば、超薄膜ダマシン配線を形成でき、大口径化された
ウエハの処理に対応して、量産レベルで安定して半導体
装置を製造し得る方法が提供される本発明は、導電性層
や絶縁膜の研磨、特にDRAMや高速ロジックLSIに
搭載されるAl、Cu、Wなどのダマシン配線の形成に
極めて有効に用いられ、その工業的価値は絶大である。
る概略図。
明する概略図。
法を表わす工程断面図。
図。
るグラフ図。
工程断面図。
略図。
ドの表面を表わす概略図。
Claims (13)
- 【請求項1】 被処理面を有する半導体基板を、前記被
処理面を上向きに載置して支持しつつ、前記半導体基板
を回転させる回転機構と、 前記被処理面を研磨するためのスラリーを前記被処理面
に供給するスラリー供給機構と、 前記被処理面を研磨するブラシと、 前記被処理面の上方に配置され、研磨の進行状態を検知
するモニターとを具備することを特徴とする研磨装置。 - 【請求項2】 前記ブラシを清浄して前記スラリーおよ
び/または研磨くずを除去するブラシ清浄機構をさらに
具備し、前記ブラシ清浄機構は、水および/または薬液
を収容した容器、または有機系材料からなるプレートで
あることを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。 - 【請求項3】 前記スラリーを前記被処理面から除去す
るための水を前記被処理面に供給する水供給機構と、前
記スラリーを除去後の前記被処理面を洗浄するための薬
液を前記被処理面に供給する薬液供給機構とをさらに具
備する請求項1または2に記載の研磨装置。 - 【請求項4】 被処理面を有する半導体基板を、前記被
処理面を上向きにして回転させる工程と、 前記被処理面にスラリーを供給して、研磨の進行状態を
in−situでモニターしつつブラシにより研磨する
工程とを具備することを特徴とする研磨方法。 - 【請求項5】 前記スラリーの粘度は10mPaS以上
100mPaS以下であることを特徴とする請求項4に
記載の研磨方法。 - 【請求項6】 前記スラリーは、カチオン性ポリマーの
粒子を含有することを特徴とする請求項5に記載の研磨
方法。 - 【請求項7】 前記カチオン性ポリマーの粒子は、アミ
ノ基を有するポリメチルメタクリレート粒子またはポリ
スチレン粒子であることを特徴とする請求項6に記載の
研磨方法。 - 【請求項8】 前記スラリーは、アニオン性ポリマーの
粒子をさらに含有することを特徴とする請求項6または
7に記載の研磨方法。 - 【請求項9】 前記アニオン性ポリマーの粒子は、カル
ボキシル基を有するポリメチルメタクリレート粒子また
はポリスチレン粒子であることを特徴とする請求項8に
記載の研磨方法。 - 【請求項10】 前記スラリーは、フッ素系またはシリ
コン系のノニオン界面活性剤を含有することを特徴とす
る請求項5に記載の研磨方法。 - 【請求項11】 半導体基板上に絶縁膜を形成する工程
と、 前記絶縁膜に溝を形成する工程と、 前記溝の内部および前記絶縁膜の上に導電性材料を堆積
して、導電性層を形成する工程と、 前記絶縁膜の上に堆積された前記導電性材料を除去して
前記絶縁膜の表面を露出させることにより、前記導電性
材料を前記溝内部に残置する工程とを具備し、 前記絶縁膜上に堆積された前記導電性材料の除去は、前
記導電性層にスラリーを供給してブラシで研磨すること
により行なわれることを特徴とする半導体装置の製造方
法。 - 【請求項12】 半導体基板上に絶縁膜を形成する工程
と、 前記絶縁膜に溝を形成する工程と、 前記溝の内部および前記絶縁膜の上に導電性材料を堆積
して、導電性層を形成する工程と、 前記絶縁膜の上に堆積された前記導電性材料を除去して
前記絶縁膜の表面を露出させることにより、前記導電性
材料を前記溝内部に残置する工程とを具備し、 前記絶縁膜上に堆積された前記導電性材料の除去は、前
記導電性層を上向きにして前記半導体基板を回転させ、
前記導電性層にスラリーを供給して、研磨の進行状態を
in−situでモニターしつつブラシで研磨すること
により行なわれることを特徴とする半導体装置の製造方
法。 - 【請求項13】 前記スラリーの粘度は10mPaS以
上100mPaS以下であることを特徴とする請求項1
1または12に記載の半導体装置の製造方法。
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- 2001-09-28 JP JP2001304755A patent/JP4068323B2/ja not_active Expired - Fee Related
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