JP2003109620A - 燃料電池セパレータ - Google Patents

燃料電池セパレータ

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JP2003109620A JP2001299502A JP2001299502A JP2003109620A JP 2003109620 A JP2003109620 A JP 2003109620A JP 2001299502 A JP2001299502 A JP 2001299502A JP 2001299502 A JP2001299502 A JP 2001299502A JP 2003109620 A JP2003109620 A JP 2003109620A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池を効率的に発電させる燃料電池セパ
レータを提供する。 【解決手段】 セパレータ20に設けられた流路25を
通って、空気がマニホルド1aおよび1b間を流れる。
流路25は、酸素の濃度が高い上流側と低い下流側が隣
接した状態でS字状に蛇行している。流路25の輪郭を
決定するリブ20bは多孔質であり酸素の透過性を有す
る。従って、酸素が濃度の高い上流側から下流側へと拡
散していき、拡散層23に供給される酸素濃度が均一化
される。また、リブ20bには毛細管26が形成されて
おり、液化した水が湿潤な方から乾燥した方へと移動す
る。セパレータ20の裏面においては、同様の流路によ
って水素の濃度が均一化される。セパレータ20が用い
られた燃料電池は、以上のような構成によって、反応領
域全体にわたって水分、酸素および水素が均一に供給さ
れ、発電が効率的に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電に消費される
気体が通過する流路が形成されており燃料電池に用いら
れるセパレータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術のセパレータによく見られる流
路には、複数の平行な支流を有する平行流、折り畳まれ
た布状のサーペンターン流、碁盤状に流路が形成された
ドット流などのパターンがある。これらのパターンは、
流路が上流側から順に配置されており、流路の入口と出
口とが遠く離れている点が共通している。また、セパレ
ータ上の流路において、上流から下流へと進むにつれて
次第にガスがガス拡散層へと拡散して濃度が下がってし
まい、濃度勾配が生ずる。従って、燃料電池の反応領域
においては、セパレータの上流側と下流側とで電流密
度、温度、および水の生成量などの物理量に差が生じ、
空間的な分布に偏りが生じてしまう。これによって、燃
料電池の効率および信頼性が低下する。
【0003】このような問題を解決するための技術は、
特開平10−284094号公報および特開2001−
23651号公報に開示されている。これらの技術にお
いては、流路の上流側部分と下流側部分とが隣接しなが
ら電極面の反応領域のほぼ全域にわたって形成されてい
る。すなわち、互いにガスの濃度差が異なる上流側部分
と下流側部分とを隣接させることによって、ガス拡散層
が実際に受け取るガスの供給密度が任意の地点において
平均化されることをもくろんだものであり、引いてはガ
ス拡散層におけるガスの濃度が均一化されることを期待
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガス拡
散層の厚みには限度がある。従って、流路の上流側部分
と下流側部分とを隣接させても、濃度の低いガスと高い
ガスとがガス拡散層において十分に混合されるには至ら
ない。従って、濃度差が解消されることは十分では無か
った。一方、濃度差の大きい上流側の部分と下流側の部
分とが隣接することによって、この部分におけるガスの
局所的な濃度勾配は逆に従来よりも大きくなるおそれが
ある。ここで、温度分布は伝熱特性の向上によって改善
できるが、反応ガスの濃度、電流密度、および生成水の
分布は大きな改善を期待できない、などの問題点があ
る。
【0005】また、特開平10−284094号公報で
提案された渦巻きパターン状の流路は、鉛直方向の流路
の長さと水平方向の流路の長さがほぼ同じである。従っ
て、渦巻きパターンの外周付近の部分であり、重力の向
きとは逆向きにガスが移動する部分においては、重力に
逆らって生成水を移動させなければならない距離が長く
なってしまう。従って、生成水の移動がもくろんだ通り
には行われなくなるかもしれない。一方、特開2001
−23651号公報に開示の従来技術では、セパレータ
の中心に近づくほど流路の曲率半径が小さくなり、流れ
方向の変化が激しくなる。そのため、圧力損失が増える
他、液体水の排出が困難になる。以上のような理由によ
って液体水の排出がうまく行かない場合には、燃料電池
にフラッディングが発生しやすくなるおそれがある。
【0006】また、特開平10−284094号公報と
特開2001−23651号公報において提案された流
路は、入口と出口とがセパレータの対角線の両端に配置
されている。これでは、反応ガスの濃度差が最も大きく
なる入口付近と出口付近との間での濃度差の縮小が不可
能である。すると、入口付近および出口付近の発電性能
に極端に差が生じ、燃料電池セル全体としての出力は、
電流密度の分布の偏りが大きくなることによって低下し
てしまうという問題点がある。
【0007】本発明は以上の問題点に鑑み、気体の濃度
が均一になる燃料電池セパレータを提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、発電に消
費される気体の通過する流路を有し、前記流路は、前記
気体の上流の部分と下流の部分とが少なくとも一部にお
いて互いに隣り合う隣接部を有し、前記隣接部における
前記流路の壁は、前記気体の透過性を有する。
【0009】第2の発明は、第1の発明の前記壁が、少
なくとも前記隣接部において多孔質である。
【0010】第3の発明は、第1の発明の前記壁が、前
記流路の上流と下流とを結ぶ毛細管を有する。
【0011】第4の発明は、第1の発明ないし第3の発
明の前記流路が、前記気体が該流路に供給される供給孔
との接続部と、該気体が該流路から排出される排出孔と
の接続部とを除いて前記隣接部で構成され、前記流路の
うち前記発電に付随して発生する液体の発生量が比較的
多いところが重力の向きに従うように該流路の向きが設
定される。
【0012】第5の発明は、第4の発明の前記流路が、
上流よりも下流の方が位置が高い部分を有し、蛇行する
ことによって、層状に上下に重なる第1の部分と、該第
1の部分に対して屈曲して延設されたこれよりも短い第
2の部分とを備え、使用の際には前記第2の部分が重力
の向きに従うように設置される燃料電池セパレータ。
【0013】第6の発明は、第1の発明の前記気体の供
給孔と排出孔とが互いに近接して設けられており、前記
流路は、始点付近と終点付近とが隣接する。
【0014】
【発明の作用および効果】第1の発明によると、流路の
壁を気体の透過性を有するものとしたので、気体の濃度
が高い上流側流路から、濃度が低い下流側流路へ気体が
拡散できる。この様にガス拡散層における気体の濃度の
均一性を向上させることによって、燃料電池の電解質膜
に供給される気体の分布が均一化される。さらに、壁か
ら電解質膜に向かって気体が供給されることにもなり、
電解質膜の利用面積を増加させることが可能となる。こ
れらによって、電解質膜を効率的に利用して発電を行わ
せることが可能となる。
【0015】第2の発明によると、壁を多孔質にするこ
とによって、第1の発明の構成を実現することが可能と
なる。さらに、多孔度を適宜設定することによって、壁
の保水力および排水力を所望に調節することが可能であ
る。また、ガス拡散層に接する部分が多孔質であること
によって、セパレータとガス拡散層との接触面積を増や
して接触抵抗を減少させることができる。
【0016】第3の発明によると、上流および下流間
で、毛細管によって水が移動することが可能となる。多
い方から少ない方へと水分が移動することによって、セ
パレータが用いられる燃料電池の電解質膜を均一に湿ら
せることが可能となり、電解質膜の部分的な渇きが効果
的に予防される。
【0017】第4の発明によると、発電に付随する液体
の移動は、発生量が多い場所では重力の助けを借りて容
易になる。例えば、低加湿運転または無加湿運転によっ
て流路の下流側に液体(例えば生成水)が溜まり易い場
合には、下流側の向きが重力の向きに従うように燃料電
池セパレータが配置されることによって、液体の排出が
容易になる。
【0018】第5の発明によると、流路のうち液体の発
生量が比較的少ないところにおいては、上流側から下流
側への向きの液体の移動を阻害する重力の影響が、第2
の部分の長さが比較的短いことによって緩和される。液
体の移動を、発生量が比較的多い部分では第4の発明に
従って重力を利用しつつ、比較的少ない部分では第5の
発明に従って重力による不利益を緩和しつつ行うことが
可能となる。
【0019】第6の発明によると、気体の供給孔および
排出孔が互いに近接して設けられていることによって、
流路の始点付近と終点付近とを隣接させることが実現さ
れている。これによって、気体の濃度差が最も大きくな
り得る始点付近と終点付近とにおいてその濃度差を縮小
させることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1および図2はそれぞれ、セパ
レータ20の構造を例示する平面図および断面図であ
る。特に図2においては、燃料電池にセパレータ20が
使用されている際のガス拡散層23および電解質膜24
に対する位置関係が例示されている。
【0021】図1に例示されるように、セパレータ20
には、空気用、水素用および冷却水用のマニホルド1〜
3が、セパレータ20の厚み方向に貫通するようにそれ
ぞれ設けられている。空気、水素および冷却水は、セパ
レータの基体によって、互いに接触しないように隔離さ
れている。空気用のマニホルド1は、発電に使用される
前の空気が通過するマニホルド1aと、使用後の空気が
通過するマニホルド1bとを含んでいる。マニホルド1
aおよびマニホルド1bは、セパレータの下隅に、互い
に近接するように設けられている。
【0022】セパレータ20は図2に例示されるように
基盤20aとリブ20bおよびリブ20cとによって構
成されており、このリブ20bの畝の間の空間がマニホ
ルド1aおよびマニホルド1bをつなぐ空気(気体)の
流路25になっている。すなわち、畝の部分が壁となっ
て、流路25を形作っている。同様に、リブ20cの間
の空間が、水素(気体)の流路となっている。図1にお
いては、説明の便宜のために、流路25の上流側は実線
で、下流側は点線で示されている。
【0023】空気の通過する流路25は蛇行しており、
折り畳まれた布状の形態に形成されている。詳細には、
入口側のマニホルド1aと接続する供給孔を始点とし
て、複数個のS字が積み重なった形状の流路25は上流
側において、蛇行しつつ徐々に重力の向きGとは反対向
きに上昇していく。このようにして流路25の上流側が
セパレータ20の上部に達すると流路25は流れの向き
を変え、下流側では重力の向きGに従って蛇行しつつ徐
々に下降していく。流路25の下流側は、湾曲した上流
側の窪みの部分に入り込むように曲がりくねっている。
流路25の終端は、出口側のマニホルド1bに排出孔を
通じて連なっている。
【0024】以上のような流路25の形状によって、流
路25の上流側の部分と下流側の部分とは互いに隣接し
つつ蛇行する。特に、流路25の上流側のうち上流であ
ればあるほど、下流側の部分のより下流の部分と隣接す
る。すなわち、上流側の酸素の濃度の高い部分ほど、下
流側の酸素の濃度の低い部分と隣接する。
【0025】ここで、図2に例示されるリブ20bは多
孔質であり、透過性を有する。従って、リブ20bの両
側の空気は互いに行き来することが可能である。酸素濃
度は上流側の方が高いことから、結果的には、酸素が上
流側から下流側へと拡散していき、酸素濃度の分布が平
坦化される。既述のように酸素濃度が高い部分ほど酸素
濃度が低い部分と隣接するため、このような緩和効果は
酸素濃度の落差が激しい部分ほど顕著である。以上のよ
うにして、流路25全体にわたって、酸素濃度の差が縮
小される。
【0026】さらに、リブ20bが多孔質であることに
よって、リブ20bを通過する酸素は、リブ20bと拡
散層23との接触面を経由して拡散層23に供給され
る。従って、拡散層23の表面全体に対して酸素を供給
することが可能となり、有効反応面積が増加すると共
に、酸素の供給密度がますます均一化される。
【0027】ここで、図1に例示されるように入口側の
マニホルド1aおよび出口側のマニホルド1bは互いの
近くに配置されている。これは、セパレータ20の対角
線上の両端付近にこれらのマニホルド1aおよび1bが
配置されていた従来の構成とは異なっている。マニホル
ド1aおよび1bが近くに配置されることによって、こ
れらにそれぞれ通ずる流路25の始点付近と終点付近と
を隣接させることが可能となる。従って、図1に例示さ
れるように、流路25のほぼ全体にわたって上流側と下
流側とを隣接させることが可能となっている。これによ
って、流路25におけるガスの拡散を最大限に引き起こ
すことができ、酸素の供給の均一化が向上する。
【0028】以上のようにして、図2の拡散層23に与
えられる酸素の供給密度のばらつきが無くなり、拡散層
23を介して酸素が供給される反応(発電)領域の全体
を用いて均一に発電を行うことが可能となる。これによ
って、発電によってそれぞれ発生する電流、生成水およ
び熱の密度が反応領域に関して均一化される。
【0029】また、酸素の拡散のために本来多孔質であ
るガス拡散層23と、酸素の濃度の均一化のために多孔
質化されたリブ20bとが接触することによって、セパ
レータ20とガス拡散層23との接触抵抗が低下する。
これは、リブ20bが多孔質ではなかった従来の構成に
比べて、接触面積が増加するからである。接触抵抗の低
下によって、発電された電力を取り出す際のロスが減少
し、電力を効率的に利用することが可能となる。
【0030】リブ20bの多孔質化の程度を調節するこ
とによって、流路25の保水能力および排水能力を所望
に設定することが可能である。拡散層23に多孔質のリ
ブ20bが接触していることによって、孔の部分を経由
してリブ20bからも拡散層23に水分が与えられる。
例えば流路25に保水能力を十分持たせた場合には、無
加湿運転または低加湿運転の際にも良好に発電を行わせ
ることが可能となる。
【0031】一方、燃料電池を停止させる際に拡散層2
3および電解質膜24を乾燥させなければならない場合
には、流路25に空気を流し、流路25とリブ20b内
の孔とを通過する空気によって拡散層23および電解質
24を乾燥させることが可能となる。流路25のみによ
って乾燥させた従来の構成よりもリブ20b内の孔を用
いる分だけ乾燥の効率がアップする。従って、乾燥のた
めに例えば空気を加熱するような必要性が低下する。ま
た、低温での運転が可能となる。
【0032】次に、水分の分布の傾向について説明を行
う。運転を行う際の加湿状況によって、流路の上流側ま
たは下流側の何れの部分で水分が余剰または不足するか
が定まる。例えば、低加湿運転または無加湿運転を行う
際には、上流側が乾き易く、下流側は水分が滞留しやす
い。このため、フラッディングが局所的に発生するおそ
れがある。
【0033】そこで、図2に例示されるようにリブ20
bの端面には、これを貫通する毛細管26が形成されて
いる。毛細管26を経由して、流路25の上流側および
下流側間を液体の水分が移動できるようにしている。多
い方から少ない方へと水分が移動して湿度が均一化さ
れ、局所的なフラッディングおよび電解質膜24の局所
的な乾燥を未然に防止することが可能になる。これと共
に、湿度が均一化されることによって反応領域に生成水
を均等に分配することが可能となり、セパレータ20の
用いられる燃料電池の効率が高くなる。既述のように、
上流側の部分であるほど下流側の部分と隣接するように
流路25は配置されており、水分が過剰な部分ほど水分
が不足する部分に水分が移動する。このような構成によ
って、水分の分配に関する以上の効果が顕著となる。な
お、水分の移動という効果を得るためには、毛細管26
の位置がリブ20bの端面に限定される必要はない。例
えばリブ20bの途中に毛細管26が形成されていて
も、水分の移動は可能である。
【0034】次に、流路25の形状によって得られる効
果について説明を行う。既述のように、流路25は上流
側と下流側とが隣接しつつS字状に蛇行する形状を有し
ている。流路25の上流側は重力の向きGに逆らって蛇
行しつつ上昇していき、一方下流側は向きGに従って下
降しつつ蛇行する。このような構成によって、下流側で
は重力の助けによって液体の水の排出が容易になる。
【0035】既述のように、例えば無加湿または低加湿
運転時には液体の水は下流側において滞留しやすい。従
って、無加湿運転又は低加湿運転の場合には、図1に例
示されるように下流側が重力に対して順方向に設置され
ていることは水の排出の観点から好ましい。一方、上流
側で水が滞留しやすい高加湿運転が行われる燃料電池に
使用するセパレータは、図1のセパレータとは逆に、上
流側を重力に対して順方向に、下流側を逆方向に設定し
て配置すると良い。
【0036】一方、上流側又は下流側のうち重力に対し
て逆方向となる方は、液体の水の排出は困難になってし
まう。しかし、図1に例示されるように流路25は、重
力Gの向きに従って伸びる鉛直部分25a(第2の部
分)と、この向きに直行する方向に伸びる水平部分25
b(第1の部分)とが交互に組み合わされた形状を有し
ている。このような形状によって、水平部分25bは層
状に重なっている。ここで、鉛直部分25aは水平部分
25bよりも短くなっており、流路25はS字が鉛直方
向に繰り返される形状を有している。従って、流路25
のうち重力とは逆向きに液体の水を排出しなければなら
ない部分においても、その部分の距離が従来の場合(特
開平10−284094号公報)よりも短く設定されて
いることによって、排出はずっと容易になっている。こ
のような設定によって、セパレータ20が取り付けられ
た燃料電池は、局所的なフラッディングが発生しにく
い。
【0037】図2に例示されるように、図1では裏面に
相当するセパレータ20のもう1つの面に形成された多
孔質のリブ20cも多孔質である。そして、このリブ2
0cを壁とする、表面と同様の構成を有する溝が存在す
る。この溝が水素ガスの流路として機能し、図1の入口
側の水素マニホルド2aおよび出口側の水素マニホルド
2bを互いに導通させる。この裏面の溝も、上流側と下
流側とが隣接しており、水素濃度が高い上流側から低い
下流側へと水素がリブを介して拡散する。これによっ
て、図2における上方からセパレータ20上に載置され
る図示を省略されたガス拡散層に与えられる水素の濃度
の分布を均一化させることが可能となる。これによっ
て、反応領域における発電の密度が均一化される。
【0038】また、高加湿運転の際には、発電による生
成水が発生しない水素ガスの流路においても水分の滞留
が問題となる。しかし、リブ20cに毛細管26と同様
の毛細管を設けておくことによって、局所的なフラッデ
ィングおよび電解質膜の局所的な乾燥を未然に防止する
ことが可能となる。この場合には、水素ガスの流路の上
流側が重力の向きGに従うように、下流側が反するよう
に流路の向きを設定しておくと良い。
【0039】実際の使用の際には、セパレータ20は図
2に例示されるように、同様の構成を有するもう一つの
セパレータ21と対になって、電解質膜24およびガス
拡散層23を挟みこむ。図示は省略されているが、セパ
レータ20およびセパレータ21の別の側にも電解質膜
およびガス拡散層が配置されている。すなわち、セパレ
ータ、(酸素用の)ガス拡散層、電解質膜、(水素用
の)ガス拡散層およびセパレータという1つの単位が繰
り返されて積層され、燃料電池セルが構成される。積層
された構成物は、図1の締付けボルト4によって互いに
固定される。
【0040】複数のセパレータに設けられた入口マニホ
ルド1a同士は互いに連通して、空気の供給を受け付け
る。そして、各々のセパレータ毎に入口マニホルド1a
から空気用の溝25に空気が流入し、出口マニホルド1
bへと抜け出る。空気中の酸素は溝25の途中で拡散層
23に拡散し、発電に用いられる。溝25を通過した空
気は、複数のセパレータに設けられた互いに連通する複
数の出口マニホルド1bを通過して排出空気となる。
【0041】同様の構成が水素用の入口マニホルド2a
および出口マニホルド2bに対しても実現されている。
水素ガスは、互いに連通するマニホルド2aから各セパ
レータに供給され、水素ガス用の溝を通過しつつ拡散層
23に拡散され、互いに連通するマニホルド2bから排
出される。また、冷却水の通過は、複数のセパレータに
それぞれ設けられており互いに連通する冷却水マニホル
ド3によって実現可能となっている。
【0042】以上のように、セパレータ20は燃料電池
の均一な発電を実現すると共に、生成水によるフラッデ
ィングを未然に防止して、燃料電池の運転の安定性およ
び信頼性を確保する。
【0043】本発明は、上述の実施の形態に限定される
こと無く、様々な変更または改良をなしうることが明ら
かである。そして、変更または改良後の発明も、特許請
求の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態のセパレータ20の構成を例示す
る平面図である。
【図2】 実施の形態のセパレータ20の構成を例示す
る断面図である。
【符号の説明】 1 空気マニホルド 1a 入口マニホルド 1b 出口マニホルド 2 水素マニホルド 2a 入口マニホルド 2b 出口マニホルド 20,21 セパレータ 20a 基盤 20b,20c リブ 25 流路 25a 鉛直部分 25b 水平部分 G 重力の向き

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電に消費される気体の通過する流路を
    有し、 前記流路は、前記気体の上流の部分と下流の部分とが少
    なくとも一部において互いに隣り合う隣接部を有し、 前記隣接部における前記流路の壁は、前記気体の透過性
    を有することを特徴とする燃料電池セパレータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の燃料電池セパレータで
    あって、 前記壁は、少なくとも前記隣接部において多孔質である
    燃料電池セパレータ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の燃料電池セパレータで
    あって、 前記壁は、前記流路の上流と下流とを結ぶ毛細管を有す
    る燃料電池セパレータ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3に記載の燃料電
    池セパレータであって、 前記流路は、前記気体が該流路に供給される供給孔との
    接続部と、該気体が該流路から排出される排出孔との接
    続部とを除いて前記隣接部で構成され、 前記流路のうち前記発電に付随して発生する液体の発生
    量が比較的多いところが重力の向きに従うように該流路
    の向きが設定される燃料電池セパレータ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の燃料電池セパレータで
    あって、 前記流路は、 上流よりも下流の方が位置が高い部分を有し、 蛇行することによって、層状に上下に重なる第1の部分
    と、該第1の部分に対して屈曲して延設されたこれより
    も短い第2の部分とを備え、 使用の際には前記第2の部分が重力の向きに従うように
    設置される燃料電池セパレータ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の燃料電池セパレータで
    あって、 前記気体の供給孔と排出孔とが互いに近接して設けられ
    ており、 前記流路は、始点付近と終点付近とが隣接する燃料電池
    セパレータ。
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