JP3972581B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池に関し、とくに固体高分子電解質型燃料電池の生成水の排出を良好にした燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子電解質型燃料電池は、イオン交換膜からなる電解質膜とこの電解質膜の一面に配置された触媒層および拡散層からなる電極(アノード、燃料極)および電解質膜の他面に配置された触媒層および拡散層からなる電極(カソード、空気極)とからなる膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )と、アノード、カソードに燃料ガス(水素)および酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための流体通路を形成するセパレータとからセルを構成し、複数のセルを積層してモジュールとし、モジュールを積層してモジュール群を構成し、モジュール群のセル積層方向両端に、ターミナル、インシュレータ、エンドプレートを配置してスタックを構成し、スタックをセル積層体積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート)にて締め付け、固定したものからなる。
固体高分子電解質型燃料電池では、アノード側では、水素を水素イオンと電子にする反応が行われ、水素イオンは電解質膜中をカソード側に移動し、カソード側では酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した電子がセパレータを通してくる)から水を生成する反応が行われる。
アノード側:H2 →2H+ +2e-
カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2
カソードでの水生成反応で出る熱とジュール熱とによりセルの温度が上昇するので、セパレータ間には、各セル毎にあるいは複数個のセル毎に、冷媒(通常は冷却水)が流れる冷媒流路が形成されており、燃料電池を冷却している。
酸化ガスは、入口側で乾燥(ドライ)しやすく途中で反応生成水で湿潤されていき出口側で湿潤過多(フラッディング)を生じやすい。また、燃料ガスは、電解質膜を通して酸化ガスの水分が拡散してくるので、燃料ガス出口側が入口側より湿潤状態になる。
燃料電池で水素イオンが電解質膜中を移行して上記の発電反応が円滑に行われるためには、電解質膜が適度の水分を含んでいなければならない。また、電解質膜の全域で正常な発電反応が行われるには、セル面内方向に水分分布が均一化されることが必要である。何となれば、水分分布が偏って電解質膜が局部的に乾燥すると上記発電反応が得られなくなるからであり、また反応による生成水によって湿潤過多となると、生成・凝縮した水滴によって酸化ガスのカソードへの酸素の供給が阻止されるからである。
特開2000−82482は、ガス流入孔からガス流出孔までの気流によって、凝縮水が流出方向に排出され得る、サーペンタイン(蛇行)型のガス供給流路をもつ固体高分子型燃料電池を開示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来燃料電池では、ガス流路が長くなると、凝縮水が流出孔まで到達するのが難しくなる。特に流出孔まで凝縮水が自重落下できるような傾斜が設けられていないガス流路をもつセパレータでは、その排水性悪化が顕著になる。
本発明の目的は、ガス流路の凝縮水の排水性を改善した燃料電池を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) セパレータ面を上下方向に向け、セパレータの電極との接触面に酸化ガスあるいは燃料ガスのガス流路を設けた燃料電池において、前記ガス流路のガス入口、ガス出口以外の途中の位置に、ガスおよびガス流路に溜まる水を燃料電池外に排水可能な排水通路を開口させたことを特徴とする燃料電池。
(2) 前記排水通路に開閉可能なバルブを設けた(1)記載の燃料電池。
(3) 燃料電池の運転状態に応じて前記バルブを開閉制御するバルブ開閉制御装置を設けた(2)記載の燃料電池。
(4) 酸化ガスあるいは燃料ガスのガス流路のうちガスが下方から上方に流れるガス流路に前記排水通路を設けた(1)記載の燃料電池。
(5) 酸化ガスあるいは燃料ガスのガス流路のうち一方のガス流路ではガスが下方から上方に流れ、他方のガス流路ではガスが上方から下方に流れ、前記ガスが下方から上方に流れるガス流路に前記排水通路を設けた(1)記載の燃料電池。
(6) ガス流路を上流から下流に向けて絞った請求項1記載の燃料電池。
(7) 冷媒流路を有し、酸化ガス流路ではガスが下方から上方に流れ、冷媒流路では冷媒が下方から上方に流れる請求項1記載の燃料電池。
【0005】
上記(1)の燃料電池では、排水通路を設けたので、排水通路を介して凝縮水を排出でき、排水性を改善できる。また、セパレータ面を上下方向に向けたので、たとえガス流路内に水滴が生じても、重力でガス流路を下方に流れ、セル面全域が水分により覆われることは起こらない。
上記(2)の燃料電池では、排水通路にバルブを設けたので、排水時以外はバルブを閉にしておくことにより、ガスが排水通路を介して系外に排出されることを防止でき、かつ排水時も系外に排出されるガス量を制御でき、これらによって、ガス流路におけるガス流速低下を最小限にすることができる。
上記(3)の燃料電池では、燃料電池の運転状態に応じてバルブを開閉制御するバルブ開閉制御装置を設けたので、燃料電池の運転状態に応じた最適な排水を行うことができる。
上記(4)の燃料電池では、下方から上方に流れるガス流路に排水通路を設けたので、水に重力と反対方向にガス流が作用してガス流路の途中に水がたまっても、排水通路により効率よく排水することができる。また、重力とガス流が同じ方向に作用して効率よくガス出口から排水できる流路には、排水通路を必ずしも設けなくてもよく、排水通路によるセル構造の複雑化を最小限にすることができる。
上記(5)の燃料電池では、上記(4)の燃料電池において、酸化ガスと燃料ガスをMEAの表裏で互いに対向させて流したので、上記(4)の作用に加えて、アノード側とカソード側の反応面における湿度分布が互いに逆分布となり、水分が、電解質膜を通して、酸化ガス出口部近傍から燃料ガス入口部近傍に、さらに燃料ガス出口部近傍から酸化ガス入口部近傍(酸化ガス入口部近傍は最も乾きやすい部位である)に拡散、移行し、セル内を水分が循環して、水分分布の均一化、フラッディング防止(最も湿潤過多になる酸化ガス出口部近傍のフラッディング防止)がはかられるという作用が得られる。
上記(6)の燃料電池では、ガス流路を上流側から下流側に向けて絞ったので、ガス流速が速くなる、または水生成反応におけるガス消費によるガス流速の低減が抑制される。早められたガス流速によって、ガス流路の途中にたまった水の、該水より下流側にある、ガス出口または排水通路への排水性がよくなる。
上記(7)の燃料電池では、酸化ガス流路ではガスが下方から上方に流れ、冷媒流路では冷媒が下方から上方に流れるので、最も乾きやすい酸化ガス流路入口近傍の温度を最も下げることができ、酸化ガス流路入口近傍の飽和蒸気圧を下げて乾きにくくすることができる。また、冷媒流路内に気泡が生じても、浮力によって上方にある冷媒出口へと向かうので、冷媒流路の気泡(ガス溜まり)によるガスロックを防止することができる。冷媒を上から入れて下に流すとガス溜まりができた時にガスロックしうるが、それを防止することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の燃料電池を図1〜図6を参照して、説明する。
図1〜図4は本発明の何れの実施例にも適用可能であり、図5は本発明の実施例1を示し、図6は本発明の実施例2を示す。
本発明の全実施例にわたって共通する部分には、本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。
まず、本発明の全実施例にわたって共通する部分または共通に適用可能な部分を、図1〜図4を参照して説明する。
本発明の燃料電池は固体高分子電解質型燃料電池10である。本発明の燃料電池10は、たとえば燃料電池自動車に搭載される。ただし、自動車以外に用いられてもよい。
【0007】
固体高分子電解質型燃料電池10は、図1、図2に示すように、イオン交換膜からなる電解質膜11とこの電解質膜11の一面に配置された触媒層12および拡散層13からなる電極14(アノード、燃料極)および電解質膜11の他面に配置された触媒層15および拡散層16からなる電極17(カソード、空気極)とからなる膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )と、電極14、17に燃料ガス(水素)および酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための反応ガス流路27(単に、ガス流路ともいう)および燃料電池冷却用の冷媒(通常は冷却水)が流れる冷媒流路26(冷却水流路ともいう)を形成するセパレータ18とを重ねてセルを形成し、該セルを複数積層してモジュール19とし、モジュール19を積層してモジュール群を構成し、モジュール19群のセル積層方向(燃料電池積層方向)両端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置してスタック23を構成し、スタック23を積層方向に締め付けスタック23の外側で燃料電池積層体積層方向に延びる締結部材24(たとえば、テンションプレート)とボルト25で固定したものからなる。
【0008】
燃料電池10は、セル積層方向を重力と垂直方向にして、配置される。したがって、セル面、セパレータ面は鉛直方向(上下方向)に向けられている。
冷媒流路26はセル毎に、または複数のセル毎に、設けられる。たとえば、2つのセル毎に1つの冷媒流路26が設けられる。冷媒流路26には冷媒、たとえば冷却水が流れる。
【0009】
セパレータ18は、燃料ガスと酸化ガス、燃料ガスと冷却水、酸化ガスと冷却水、の何れかを区画するとともに、隣り合うセルのアノードからカソードに電子が流れる電気の通路を形成している。
セパレータ18は、カーボン板に冷媒流路26やガス流路27を形成したもの、または、導電性粒子を混入して導電性をもたせた樹脂板に冷媒流路26やガス流路27、28を形成したもの、または、冷媒流路26、ガス流路27、28を形成する凹凸のある金属板またはそれを複数枚重ね合わせたもの、の何れかからなる。
各ガス流路27、28は、図示例のように複数の突起により隔てられた2枚の平板の間のスペース(格子状流路)であってもよいし、互いに並行する複数のガス流路からなるガス流路群であってもよい。ただし、排水性の点から格子状流路が望ましい。
ガス流路27、28は、流路長、流速をかせぐためにたとえばサーペンタイン(蛇行)流路からなり、流路の折り返し部を除き流路は水平かほぼ水平、または上下方向に延び、隣接する流路は流路の折り返し部を除き仕切壁29で仕切られていることが望ましい。
【0010】
ガス流路27、28は、燃料ガスが流れる燃料ガス流路27と酸化ガスが流れる酸化ガス流路28とからなる。燃料ガス流路27はMEAの一側に、酸化ガス流路28はMEAの他側に設けられる。したがって、燃料ガス流路27と酸化ガス流路28とは、MEAを挟んで、MEAの表裏に位置する。
セルの燃料ガス流路27は、燃料ガス流路27aと、燃料ガス流路27aへの燃料ガス入口27bと、燃料ガス流路27aからの燃料ガス出口27cと、からなる。
同様に、セルの酸化ガス流路28は、酸化ガス流路28aと、酸化ガス流路28aへの酸化ガス入口28bと、酸化ガス流路28aからの酸化ガス出口28cと、からなる。
【0011】
ガス流路27のガス入口27b、ガス出口27c以外の途中の位置に、ガス流路27aに溜まる水を燃料電池10外に排出可能な排水通路30が開口されている。同様に、ガス流路28のガス入口28b、ガス出口28c以外の途中の位置に、ガス流路28aに溜まる水を燃料電池10外に排出可能な排水通路31が開口されている。
排水通路30、31は、ガス流路27a、28aから分岐して排水マニホールド30b、31bまで延びる分岐流路30a、31a、セル積層方向に延びて各セルの分岐流路30a、31aを集める排水マニホールド30b、31b、および一端が排水マニホールド30b、31bに接続し、他端が系外に接続または開放する排水ホース30c、31cを有する。
【0012】
排水通路30、31には、たとえば排水ホース30c、31cには、排水通路30、31を開閉可能なバルブ32が設けられており、あるタイミングでバルブ32が開放されることにより、排水(ガスと共の排水)が実施される。排水通路30、31は互いに独立であるが、バルブ32より系外側は共通でもよい。バルブ32より系外側で排水ホース30c、31cを共通とする場合は排水通路30、31のバルブ32は、水素とエアまたは酸素との混じりを防止するために、時間をずらして開とするようにする。
【0013】
燃料電池10の運転状態に応じてバルブ32を開閉制御するバルブ開閉制御装置33が設けられている。バルブ開閉制御装置33は、たとえばECU(Electronic Control Unit)からなる。ECUは、時間(たとえば、一定時間毎に抜く)、燃料電池の運転条件、負荷(負荷が小さければ間隔を長くする)、湿度(湿度大だと水抜きのタイミングを早める)、圧力(圧力が低い方が流速が速いので水を抜きやすいので、水抜きのタイミングは長くてもよい)、温度(セル温度が低いと凝縮しやすいので、バルブ32の開タイミングを早める)、等により、予め設定されたマップ、もしくはこれらのデータより水量を算出し、適正なタイミングでバルブ32を開き、セパレータ面内の水を系外に排水する。
バルブ32開によりガスも排出されるので、一瞬ガス流路27、28の流速が増し、それによってもガス流路27、28内の反応生成水が排出され、電極へのガスの供給が改善され、燃料電池10の性能が改善される。
【0014】
排水通路30、31は、燃料ガス流路27あるいは酸化ガス流路28のうちガスが下方から上方に流れるガス流路(ガス入口がガス出口より下にあるガス流路)に設けられる。ただし、排水通路30、31は、ガスが上方から下方に流れるガス流路にも設けられてもよい。
たとえば、酸化ガスあるいは燃料ガスのガス流路27、28のうち一方のガス流路ではガスが下方から上方に流れ、他方のガス流路ではガスが上方から下方に流れる場合、排水通路30、31はガスが下方から上方に流れるガス流路(ガス入口がガス出口より下にあるガス流路)に設けられる。
【0015】
燃料ガス流路27あるいは酸化ガス流路28も上流から下流に向けて絞られている。反応生成水の生成につれて燃料ガスおよび酸化ガスが消費されるので、ガス流路では下流側にいくにしたがってガス流速が遅くなろうとするので、ガス流速の低下を少なくするかまたは逆にガス流速を増すように、ガス流路27、28の通路断面積が下流側に向けて徐々にまたは段階的に絞られている。この通路断面積の絞りは、ガス流路27の幅、または深さを下流側に向けて徐々にまたは段階的に小にすることによって得られる。
【0016】
冷媒流路26のガスロック(冷媒流路26で生じたまたは混入したガスにより流路が閉塞されて冷媒が流れなくなる現象)を防止するに、冷媒流路26でガスが浮力により浮上する時に冷媒の流れがそれを妨げないように、冷媒流路26では、冷媒が下から上に流される(冷媒入口が冷媒出口より下にある)ことが望ましい。ただし、冷媒は上から下に流されてもよい。
冷媒が下から上に流される場合、酸化ガスも下から上に流されることが望ましい。そうすることによって、酸化ガス入口と冷媒入口を対応させることができ、最も乾きやすい酸化ガス入口を低温の冷媒で冷却することができ、酸化ガス入口近傍の飽和蒸気圧を下げてその近傍の電解質膜のドライアップを抑制することができる。ただし、冷媒の流れ方向と酸化ガスの流れ方向を対向させてもよい。
【0017】
燃料ガスと酸化ガスの流れ方向は互いに対向することが望ましい。すなわち、アノード側とカソード側の反応面における湿度分布が互いに逆分布となるように、燃料ガスの供給口27b、排出口27c、およびガス流路27aおよび酸化ガスの供給口28b、排出口28c、およびガス流路28aが配置されている。
また、セルの燃料ガス流路27aと酸化ガス流路28aとは、互いに平行である。そして、セルの燃料ガス流路27aの上流側(燃料ガス流路27aの中間点より燃料ガス流れ方向上流側)と酸化ガス流路28aの下流側(酸化ガス流路28aの中間点より酸化ガス流れ方向下流側)とが対応させて設けられ、セルの燃料ガス流路27aの下流側(燃料ガス流路27aの中間点より燃料ガス流れ方向下流側)と酸化ガス流路28aの上流側(酸化ガス流路28aの中間点より酸化ガス流れ方向上流側)とが対応させて設けられる。
【0018】
本発明の全実施例に共通または適用可能な上記構成の作用を説明する。
排水通路30、31を設けたので、あるタイミングでバルブ32を開にして、排水通路30、31を介してガス流路27、28の途中の凝縮水を系外に排出でき、排水性を改善できる。これによって、燃料電池10の出力性能のよい連続運転が可能になる。
また、セパレータ面を上下方向に向けたので、たとえガス流路内に水滴が生じても、重力でガス流路を下方に流れ、排出性がよく、セル面が水平配置される場合に起こり得るセル面全域が水分により覆われる事態は起こらない。
【0019】
また、排水通路30、31にバルブ32を設けたので、排水実行時以外はバルブ32を閉にしておくことにより、燃料ガス、酸化ガスが排水通路を介して系外に排出されることを防止でき、かつ排水時も系外に排出されるガス量を制御でき、これらによって、ガス流路27、28におけるガス流速低下を最小限にすることができる。
バルブ32はバルブ開閉制御装置33により燃料電池の運転状態に応じて開閉制御されるので、燃料電池の運転状態に応じた最適な排水を行うことができる。
【0020】
ガスが下方から上方に流れるガス流路に排水通路を設けた場合、ガス流路に生じた水には重力と反対方向にガス流が作用するので、ガス流路の途中に水がたまりやすくなるが、ガス流路の途中に水がたまっても、排水通路30、31により効率よく排水することができる。また、重力とガス流が同じ方向に作用して効率よくガス出口から排水できるガス流路には、排水通路を必ずしも設けなくてもよく、排水通路を設けたことによるセル構造の複雑化(排水マニホールドをもうけなくてはならないので、ガスマニホールドや冷媒マニホールドを設けるスペースが制限され、構造が複雑化すること)を最小限にすることができる。
【0021】
酸化ガスと燃料ガスをMEAの表裏で互いに対向させて流した場合は、アノード側とカソード側の反応面における湿度分布が互いに逆分布となり、水分が、電解質膜11を通して、酸化ガス出口部近傍から燃料ガス入口部近傍に、さらに燃料ガス出口部近傍から酸化ガス入口部近傍(酸化ガス入口部近傍は最も乾きやすい部位である)に拡散、移行し、セル内を水分が循環して、水分分布の均一化、フラッディング防止(最も湿潤過多になる酸化ガス出口部近傍のフラッディング防止)がはかられる。
【0022】
また、ガス流路27、28が上流側から下流側に向けて絞られているので、ガス流速が速くなる、または水生成反応におけるガス消費によるガス流速の低減が抑制される。早められたガス流速によって、ガス流路27、28の途中にたまった水の、該水より下流側にある、ガス出口27c、28cまたは排水通路30、31への排水性がよくなり、湿潤過多、フラッディングが防止される。
【0023】
また、酸化ガス流路28で酸化ガスが下方から上方に流れ、冷媒流路26で冷媒が下方から上方に流れる場合は、最も乾きやすい酸化ガス流路入口近傍の温度を最も下げることができ、酸化ガス流路入口近傍の飽和蒸気圧を下げてその近傍の電解質膜11を乾きにくくすることができる。また、冷媒流路26内に気泡が生じても、浮力によって上方にある冷媒出口へと向かうので、冷媒流路の気泡(ガス溜まり)によるガスロックを防止することができる。冷媒を上から入れて下に流すとガス溜まりができた時にガスロックしうるが、それを防止することができる。
【0024】
つぎに、本発明の各実施例に特有な部分を説明する。
本発明の実施例1では、同じ方向からセパレータ面を見た図5に示すように、燃料ガス(水素)は燃料ガス流路27を上から下に流れ、酸化ガス(空気)は酸化ガス流路28を下から上に流れ、冷媒(冷却水)は冷媒流路26を下から上に流れる。燃料ガスと酸化ガスは逆方向に流れ、酸化ガスと冷媒は同じ方向に流れる。セパレータ面は重力方向にあり、ガス流路、冷媒流路はサーペンタイン流路となっている。酸化ガス流路28には、ガス入口とガス出口との間の流路途中部分に排水通路31が設けられている。
この構成によって、反応生成水が酸化ガス流路28に生じても、排水通路31を介して水を効率よく系外に排出することができる。また、燃料ガスと酸化ガスの対向流によって、水分のセル内循環が可能になり、効率よく、酸化ガス流路のフラッディング防止、電解質膜のドライアップ防止をはかることができる。また、酸化ガスと冷媒の同方向流および下から上への流れによって、酸化ガス入口近傍の電解質膜のドライアップ防止と冷媒のガスロックの防止をはかることができる。
【0025】
本発明の実施例2では、同じ方向からセパレータ面を見た図6に示すように、燃料ガス(水素)は燃料ガス流路27を下から上に流れ、酸化ガス(空気)は酸化ガス流路28を上から下に流れ、冷媒(冷却水)は冷媒流路26を下から上に流れる。燃料ガスと酸化ガスは逆方向に流れ、燃料ガスと冷媒は同じ方向に流れる。セパレータ面は重力方向にあり、ガス流路、冷媒流路はサーペンタイン流路となっている。酸化ガス流路28と燃料ガス流路27の少なくとも一方には、ガス入口とガス出口との間の流路途中部分に排水通路31が設けられている。
この構成によって、反応生成水が生じても、排水通路31を介して水を効率よく系外に排出することができる。また、燃料ガスと酸化ガスの対向流によって、水分のセル内循環が可能になり、効率よく、酸化ガス流路のフラッディング防止、電解質膜のドライアップ防止をはかることができる。また、冷媒の下から上への流れによって、冷媒のガスロックを防止することができる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1の燃料電池によれば、排水通路を設けたので、ガス流路途中の凝縮水を排水通路を介して排出でき、ガス流路からの排水性を改善できる。また、セパレータ面を上下方向に向けたので、たとえガス流路内に水滴が生じても、重力でガス流路を下方に流れ、セル面全域が水分により覆われることは起こらない。
請求項2の燃料電池によれば、排水通路にバルブを設けたので、排水時以外はバルブを閉にしておくことにより、ガスが排水通路を介して系外に排出されることを防止でき、かつ排水時も系外に排出されるガス量を制御でき、これらによって、ガス流路におけるガス流速低下を最小限にすることができる。
請求項3の燃料電池によれば、燃料電池の運転状態に応じてバルブを開閉制御するバルブ開閉制御装置を設けたので、燃料電池の運転状態に応じた最適な排水を行うことができる。
請求項4の燃料電池によれば、下方から上方に流れるガス流路に排水通路を設けたので、水に重力と反対方向にガス流が作用してガス流路の途中に水がたまっても、排水通路により効率よく排水することができる。また、重力とガス流が同じ方向に作用して効率よくガス出口から排水できる流路には、排水通路を必ずしも設けなくてもよく、排水通路によるセル構造の複雑化を最小限にすることができる。
請求項5の燃料電池によれば、酸化ガスと燃料ガスをMEAの表裏で互いに対向させて流したので、アノード側とカソード側の反応面における湿度分布が互いに逆分布となり、水分が、電解質膜を通して、酸化ガス出口部近傍から燃料ガス入口部近傍に、さらに燃料ガス出口部近傍から酸化ガス入口部近傍に拡散、移行し、セル内を水分が循環して、水分分布の均一化、フラッディング防止がはかられる。
請求項6の燃料電池によれば、ガス流路を上流側から下流側に向けて絞ったので、ガス流速が速くなる、または水生成反応におけるガス消費によるガス流速の低減が抑制される。早められたガス流速によって、ガス流路の途中にたまった水のガス出口または排水通路への排水性がよくなる。
請求項7の燃料電池によれば、酸化ガス流路ではガスが下方から上方に流れ、冷媒流路では冷媒が下方から上方に流れるので、最も乾きやすい酸化ガス流路入口近傍の温度を最も下げることができ、酸化ガス流路入口近傍の飽和蒸気圧を下げて乾きにくくすることができる。また、冷媒流路内に気泡が生じても、浮力によって上方にある冷媒出口へと向かうので、冷媒流路の気泡(ガス溜まり)によるガスロックを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池と排水システムの全体概略斜視図である。
【図2】本発明の燃料電池の全体概略図である。
【図3】本発明の燃料電池の一部拡大断面図である。
【図4】本発明の燃料電池のガス流路(たとえば、酸化ガス流路)の正面図である。
【図5】本発明の実施例1の燃料電池の、燃料ガス流路と酸化ガス流路と冷媒流路とをセル面をずらして示した、正面図である。
【図6】本発明の実施例2の燃料電池の、燃料ガス流路と酸化ガス流路と冷媒流路とをセル面をずらして示した、正面図である。
【符号の説明】
10 (固体高分子電解質型)燃料電池
11 電解質膜
12 触媒層
13 拡散層
14 電極(アノード、燃料極)
15 触媒層
16 拡散層
17 電極(カソード、空気極)
18 セパレータ
19 モジュール
20 ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
23 スタック
24 テンションプレート
25 ボルト
26 冷媒流路
27 燃料ガス流路
27a 燃料ガス流路
27b 燃料ガス流路入口
27c 燃料ガス流路出口
28 酸化ガス流路
28a 酸化ガス流路
28b 酸化ガス流路入口
28c 酸化ガス流路出口
29 仕切壁
30、31 排水通路
32 バルブ
33 バルブ開閉制御装置

Claims (7)

  1. セパレータ面を上下方向に向け、セパレータの電極との接触面に酸化ガスあるいは燃料ガスのガス流路を設けた燃料電池において、前記ガス流路のガス入口、ガス出口以外の途中の位置に、ガスおよびガス流路に溜まる水を燃料電池外に排出可能な排水通路を開口させたことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記排水通路に開閉可能なバルブを設けた請求項1記載の燃料電池。
  3. 燃料電池の運転状態に応じて前記バルブを開閉制御するバルブ開閉制御装置を設けた請求項2記載の燃料電池。
  4. 酸化ガスあるいは燃料ガスのガス流路のうちガスが下方から上方に流れるガス流路に前記排水通路を設けた請求項1記載の燃料電池。
  5. 酸化ガスあるいは燃料ガスのガス流路のうち一方のガス流路ではガスが下方から上方に流れ、他方のガス流路ではガスが上方から下方に流れ、前記ガスが下方から上方に流れるガス流路に前記排水通路を設けた請求項4記載の燃料電池。
  6. ガス流路を上流から下流に向けて絞った請求項1記載の燃料電池。
  7. 冷媒流路を有し、酸化ガス流路ではガスが下方から上方に流れ、冷媒流路では冷媒が下方から上方に流れる請求項1記載の燃料電池。
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