JP2003107948A - 定着部材及び定着装置 - Google Patents
定着部材及び定着装置Info
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Abstract
るにもかかわらず、効率よく定着部材を加熱でき、しか
も熱応答性の良好な表面加熱を行うことができ、熱の利
用効率が高いカラー画像が良好な状態で定着されること
が可能となるオンデマンド化し、更に、光沢ムラのない
定着性が安定した良好なカラー画像が得られ、装置の小
型化が図れ、放熱ロスがより低減された経済性に優れる
定着装置、及び該装置の実現させる定着部材の提供。 【解決手段】 少なくとも基層、中間層及び表層を有す
る多層構成のフィルムもしくはベルト形状を有するトナ
ー像の定着に用いられる定着部材において、該基層が、
該基層の背面側に該定着部材と被接触で配置される輻射
源からの輻射を透過する輻射透過性を有する材料で形成
されており、該表層もしくは該中間層が輻射吸収性を有
する材料で形成されていることを特徴とする定着部材。
Description
像形成装置においてトナー像の定着に用いられる定着部
材、及び該定着部材を用いた定着装置に関する。
れる電子写真方式の画像形成装置において近年重要性を
増してきた課題として、所謂省エネに対する要請に対応
することが挙げられる。上記に列挙した装置に用いられ
ている従来のトナー像の定着装置は、トナーを融解して
用紙に固着させる方式であるために、電力を直接熱エネ
ルギーとして消費しており、かかる電力は、装置本体全
体で使用される電力消費の大きな部分を占めている。
るための一つの方向性として、オンデマンド化(通常は
ヒータに電流を流さず、例えば、画像形成の時のみにヒ
ータを入れるリアルタイム化)が図られている。具体的
には、定着部材を、薄肉ローラあるいは薄いベルト状若
しくはフィルム状にすることで、従来の肉厚の加熱ロー
ラに比べて格段に熱容量を小さくして、装置の立ち上が
りを早くすると同時に、その間の消費電力を抑えるもの
である。オンデマンド化を図ることで、プリント信号を
受け取ると、待ち時間が殆どない状態で直ぐにプリント
が開始されるようになるため、従来の加熱ローラを用い
た場合のように、非プリント時においても定着部材をプ
リント温度近辺の高温に保温しておくといった必要がな
くなり、常温かせいぜい適度な低温に保てばよくなる。
定着装置の保温時における放熱は、環境温度と、定着部
材の設定温度の温度差に比例して大きくなるが、かかる
放熱によってプリントしていない状態でも常時電力が消
費される。従って、間欠的にプリントを繰り返すような
移動状況下においては、定着装置をオンデマンド化する
ことによって非常に大きな節電効果がもたらされる。
は省エネに寄与する。トナー像の定着は、一般的にはロ
ーラ状等の加熱定着部材の内部側からヒータ加熱を行う
方法が主であるが、熱源にハロゲンランプを用い、定着
部材に定着ローラを用いた方式では、ハロゲンランプの
ガラス表面温度は400℃以上の高温に達するが、実際
の定着温度の調整は、定着ローラの表面温度を検知して
180℃前後で行われる。これに対してセラミックヒー
タと定着フィルムを用いたオンデマンド方式によれば、
ヒータ温度を190〜200℃程度に熱した状態で、定
着ローラを用いた上記方式と同等の定着性が得られる。
このことは、ヒータのトップ温度をほぼ定着温度まで下
げることができる後者のシステムは、前者の方式よりも
放熱ロスが少なく、効率的な加熱が可能となることを意
味している。更に、定着速度を高速化するほど、従来の
ローラ定着のような、定着部材の内部側の温度が高く、
ローラの表面温度が低い内面加熱方式よりも、定着部材
の紙等と当接する側を加熱する表面加熱方式の方が熱応
答性の点でも熱効率の面でも有利となる。
しては、例えば、自己発熱体や磁気誘導加熱を用いる方
式が知られており、かかる方式によればトップ温度を下
げることができるので、高効率なシステムである。又、
この方式によれば、定着部材の表面近傍を直接加熱する
ことが可能であることから、熱応答性が向上し、通常の
ハロゲンランプ加熱によるローラ定着方式と比べてリッ
プルの小さい安定した温度調整が可能であり、高温オフ
セット領域と低温オフセット領域の間のラチチュードを
有効にとることができる。そして、結果として、光沢ム
ラのない定着性の高い安定した画像が得られる。
材にフィルムを用いた所謂サーフ方式においては、下記
に述べるようにカラートナー像を良好な状態に定着する
ことが難しく、薄層フィルムを使用するため、特に転写
材上のトナー量が多いカラー画像の形成においては均一
な定着性を得ることが困難であるという問題があった。
カラートナー像の定着においては、普通紙に画像を形成
した場合に紙表面の凹凸に応じてトナー像の溶融具合が
変化してしまい、定着画像表面に光沢むら所謂“す”が
発生したり、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)
用フィルムを転写材として用いた際においてはトナー像
の凹凸に応じてOHPの透過性が変化しやすく、高品位
な画像を得ることが難しかった。
で、定着フィルムに従来のローラ定着と同様の弾性層を
最小限設ける事も可能である。一例として100〜30
0μm前後のシリコーンゴム等からなる弾性層を設ける
ことが出来るが、これに対し従来のサーフ定着において
は、せいぜい4〜6mm程度のニップ距離にて、定着フ
ィルム背面のセラミックヒータ等の発熱源にフィルムを
当接させて接触伝熱によりフィルム加熱を行うため、上
記厚さの弾性層をフィルムに設けた場合には、フィルム
熱応答性が遅くなってしまうという問題が生じた。
って形成されているカラートナー像の固着には大量の熱
流が必要であるため更に厳しく、フィルム上に上記弾性
層を設けた際には紙等の被定着部材がニップを通過する
間に、ヒータからの熱流をフィルム表面まで十分に送り
込むことが出来ず、トナー表層しか溶融できなくなり定
着不良を生じやすい。
性を改善することが出来るが、フィルムや弾性層内面、
そしてヒータホルダーが高温に曝され熱変形等のダメー
ジを受けるため寿命を縮めてしまう。
性層の熱伝導を上げるために弾性層中にフィラーを添加
することも考えられるが、ゴムの硬度が上がって弾性が
低下し、フィルムに弾性層を設けたことによる効果が損
なわれてしまう。以上のような理由から、特にカラー画
像の定着装置に対するサーフ構成は実際上簡単ではな
い。
内部側に輻射源を配置しているにもかかわらず、効率よ
く定着部材を加熱でき、しかも熱応答性の良好な表面加
熱を行うことができ、熱の利用効率が高いカラー画像が
良好な状態で定着されることが可能となるオンデマンド
化した定着装置を提供することにある。
性が安定した良好なカラー画像が得られ、装置の小型化
が図れ、放熱ロスがより低減された経済性に優れる定着
装置を提供することにある。
明によって達成される。即ち、本発明は、少なくとも基
層、中間層及び表層を有する多層構成のフィルムもしく
はベルト形状を有するトナー像の定着に用いられる定着
部材において、該基層が、該基層の背面側に該定着部材
と被接触で配置される輻射源からの輻射を透過する輻射
透過性を有する材料で形成されており、該表層もしくは
該中間層が輻射吸収性を有する材料で形成されているこ
とを特徴とする定着部材である。
た熱源である輻射光源からの輻射光をフィルムもしくは
ベルト表面近傍まで伝達することが可能となり、ベルト
表面に搬入されてきたトナー像を効果的に加熱すること
が出来る。
本発明を詳細に説明する。本発明者らは、上記した従来
技術の課題を解決すべく鋭意検討の結果、先ず、カラー
画像をも良好な状態で定着できるオンデマンド方式の定
着装置とするためには、使用する定着部材の加熱方式と
して、接触伝熱させて定着部材を加熱する方式ではな
く、定着部材であるフィルム等の、紙又はプラスチック
シートの如き被定着部材と当接する側の表面を直接加熱
することが、定着部材の熱応答性を格段に向上させる方
式として有効であると考えた。これに対し、ローラやベ
ルト等の定着部材を表面加熱する方法としては、先に述
べたように発熱抵抗体等の自己発熱手段を用いる方法
や、非接触の外部加熱源手段を用いて接触或いは輻射等
によって定着部材の表面加熱を行う方法がある。しか
し、これらの方法は、外部への放熱ロスが大きいことか
ら、定着部材の内部側に加熱源を配置し、しかも、該加
熱源によって定着部材の表面加熱を行うことができれ
ば、熱利用効率の向上が図れ、高い熱量を必要とするカ
ラートナー像の固着も可能となると考えた。
ていたガラスローラの構成に着想を得て、定着部材の内
部側に配置した加熱源からの輻射熱で、定着の際に紙等
の被定着部材と当接するフィルム等の表面を直接加熱す
る表面加熱方式について検討を行った。この結果、ガラ
スローラに用いられるガラス材自体は、可視光域から近
赤外域までの輻射透過性がある程度よく、好ましいもの
の、ガラスが割れて破損するといった別の問題があるた
め、一般製品に使用するには問題がある。又、ガラスの
極薄化には限度があり、その低熱容量化には不向きな材
料であることから、より良好な材料の開発の必要があっ
た。本発明者らは、これに代わる材料について鋭意検討
を行った結果、耐熱強度が高く、輻射透過性の高いポリ
イミド樹脂等からなる定着フィルムを基層として用い、
その上に必要に応じて弾性、輻射透過性及び断熱性を有
する透明な弾性層を形成し、更に、離型性及び輻射吸収
性を有することが望ましい表層を設けた新規な多層構成
を有する定着部材を使用すれば、カラートナー像をも良
好な状態で定着することが可能な経済性に優れたオンデ
マンド方式の定着装置が得られることを知見して本発明
に至った。
する定着部材の基層側(以下、定着部材の背面側と呼
ぶ)に輻射源を配置し、該輻射源からの輻射が上記の基
層及び弾性層を透過するように構成し、これによって定
着部材の表層に直接輻射を吸収させ、定着部材の表面が
加熱されるようにすることで、熱応答性及び利用効率を
高め、効率のよい良好な状態の定着を達成した。
明を更に詳細に説明する。
の概略断面図を示した。定着ベルト(45φ)2は中空
アルミ(1mm厚)製の搬送ローラ(10φ)5、6及
び7によって略3角形状に張架されており、その内部中
央付近に、輻射源として電力定格100V、800Wの
ハロゲンランプ(6φ)1が配置されている。図1に示
したように、上記定着ベルトに押圧される加圧部材であ
るバックアップローラ(40φ)3が搬送ローラ5及び
6の間に圧接されており、定着ベルト2とバックアップ
ローラ3の間で形成される曲面状のニップ(約20m
m)において、張力加圧が行われるようになっている。
バックアップローラ3には、断熱のために固めのスポン
ジローラをベースとし、その上に、離型性を付与するた
めに50μm厚のPFA熱収縮チューブが設けられた表
層を有するものを用いた。そして、このバックアップロ
ーラ3が回転駆動すると、これに連れて、定着ベルト2
及び搬送ローラ5、6及び7が従動回転するように構成
されている。
装置に、未定着のトナー像が上面に形成された用紙等の
被定着部材Pが矢印のように搬送されると、ニップ間に
て、ハロゲンランプ1の輻射によって定着ベルト2の表
面加熱がなされる。さらに加熱された定着ベルト2はニ
ップ部において搬送ローラ5,6,7およびバックアッ
プローラ3によって生じる張力によりトナー表面に加圧
される結果、搬送ローラ5から6間という広範囲にわた
りトナー溶融が迅速になされると同時に、被定着部材P
への溶融したトナーのアンカーリングがなされ、良好な
トナー像の定着が行われる。この際、温度制御は、定着
ベルト2の外周表面にサーミスタ4を接触させ温度検知
して、それを基にハロゲンランプ1からの輻射量を調整
し、定着ベルト2の表面が一定温度となるようにPID
制御している。
は、例えば、ニップ部の、定着ベルト2の背面側におけ
る、長手方向の通紙若しくは非通紙領域にサーミスタ4
を接触させることで温度検知して、定着ベルト2の表面
が一定温度になるように定着ベルト2に対する輻射量を
PID制御する構成が挙げられる。この場合、サーミス
タの非接触面は、輻射反射特性を持たせておくか、或い
はアルミ箔等で被覆等しておくと、定着ベルト2の内表
面の実温度を検知し易くなるため好ましい。
の構成を示した。本実施例で使用した定着ベルト2は、
基層2−1に50μm厚のポリイミドフィルムを用い、
その上に弾性透明耐熱部材である200μm厚のLTV
シリコーンゴム層を積層して、中間層2−2を設けた。
mの範囲であり、0.01mm以下ではフィルム強度が
失われ安定したフィルム駆動が難しくなると共に、断熱
性も失われるためフィルム内面に存在する搬送ローラ
5,6や空気層の温度に影響を受け、例えば立上げ時に
フィルム温度が上昇しにくくなってしまう。また基層厚
が0.5mm以上の時には可撓性が失われニップ領域が
減少し定着性が低下すると共に、輻射透光性も指数的に
減少するためフィルム表層まで届く輻射光が減少して本
発明における効果が得られなくなる。
〜1000μmの範囲が好ましく、より好ましくは50
〜500μm、更に好ましくは200〜500μmで適
宜に設ければよい。即ち、中間層の厚みがこの範囲より
も薄いと、弾性層である中間層を設けた効果が充分に得
られないし、厚過ぎると立上り速度が低下するため好ま
しくない。
した中間層2−2の上に、更に、表層2−3が設けられ
て構成される。表層2−3は、耐熱性及び離型性を有す
るFEPのフッ素樹脂中に、輻射吸収性を有する平均粒
径が0.1μm以下のカーボン粒子を分散したコート剤
を用いて20μm厚程度の黒色コート層として形成し
た。本発明において使用することのできる表層の形成材
料は上記に限定されず、PFA、PTFE、ETFE等
のフッ素樹脂を用いることができ、フッ素樹脂中に分散
させるカーボン粒子もこれに限定されることなく、輻射
吸収性を有する材料であればいずれのものも用いること
ができる。
定着ベルト2は、中間層2−2が弾性特性を有している
ため、その上に積層された薄層の表面コート層2−3も
それに倣って多色重ねの凹凸のあるカラートナー像T表
面に対しても表面追従性をもつ。この結果、カラートナ
ー像表面に対してもくまなく熱伝達が行われ、紙等の被
定着部材Pへの高い定着性が実現される。
ては通常のローラ定着に用いられるハロゲンランプを用
いたが、かかるランプからの輻射エネルギーの80〜9
0%程度は赤外領域のものであり、安価な効率のよい輻
射源として好適に用いることができる。
光源としてカーボンランプ等の赤外ヒータを用いること
もできる。その他、キセノンランプの輻射はむしろ可視
光域の割合が高くなるが、本発明に有効に用いることが
できる。
ような層構成とした理由について、以下に説明する。先
ず、基層に用いたポリイミド樹脂は、耐熱強度は高いも
のの、その輻射透過性は近赤外域における輻射透過性は
従来使われていた石英や耐熱ガラス(図5破線:透過率
>90%)と比較すると透過性に劣る。しかしながらガ
ラスが機械的強度、割れ等の問題により2mm厚程度ま
でしか薄肉化できないのに対して、ポリイミド樹脂を用
いることで30μm程度まで薄肉化することが可能とな
るため、透過性を向上する事が出来、80%以上の透過
率を得ることが可能となった(図5実線)。
径ながらもニップ領域を拡大し定着性を向上できる点は
前述した通りであり、さらにポリイミド等の耐熱エンプ
ラは通常高価なため、薄肉のベルト構成とする事で材料
費を削り低コスト化も可能である。
びているが、より透明性の高いグレードのものは耐熱性
が僅かに劣るものの、透過性の点ではより好ましく、本
発明に有効に用いることができる。その他、本発明の定
着部材を構成する基材としては、ポリアミドやアラミド
樹脂を薄肉ベルト化することで用いることもできる。ア
ラミド樹脂はやや耐熱強度は落ちるものの、上記したポ
リイミド樹脂と同様に採用可能である。
記基層の上にLTVシリコーンゴムからなる透明な弾性
層を形成したが、これには、RTV若しくはLTVシリ
コーンゴムの透明タイプの材料等は耐熱性もあり、上記
した基層の形成材料と同等以上に近赤外域の輻射透過性
も高く、本発明の所期の目的を達成するための材料とし
て適しているからである。本発明においては、ゴム硬度
がJIS−Aで5〜40°程度の範囲となるように弾性
層を形成するがよい。
加えて、弾性層が赤外域の光を良好に透過することが必
要である。ここで上記したようなハロゲンランプ等の赤
外ランプは石英ガラスからなるバルブを有しており、石
英ガラスが波長5μm以上の赤外光を吸収して輻射量が
少ないため、フィルム基層・弾性層は波長5μm以下の
赤外光を透過すればよい。したがって本発明では赤外域
で効果的な加熱が始まる波長0.7μmから赤外ヒータ
が輻射する5μm以下の赤外光の透過性が重要であり、
波長0.7〜5μmの赤外光に対して透過率30%未満
では、フィルム表層まで十分な赤外光が到達せずに定着
不良が生じたり、フィルム基層が表層より先に昇温する
ことで強度低下によるシワを生じて駆動できなくなって
しまった。したがって本発明における基層と輻射透過層
としての弾性層は波長0.7〜5μmの赤外光に対して
透過率30%以上とする事が必要であり、透過率50%
以上が好ましく、透過率80%以上が更に好ましい。こ
こで赤外線の透過率はフィルム基層上に弾性層を設けた
試験片をFT−IR(サーモニコレット社Nexus4
70)にて測定した透過率を波長に関して平均値として
求めた。
トナー離型性と輻射吸収性とを兼ね備えたものであるこ
とが好ましい。より具体的には波長0.7〜5μmの赤
外光に対して透過率10%以下とする事が必要であり、
透過率5%以下が更に好ましい。本実施例で使用した定
着ベルト2では、前記したように、カーボン粒子を分散
させたフッ素樹脂からなる黒色コート層で表層を形成し
たところ、透過してきた赤外光をほぼ完全に吸収した
(透過率99.5%)。また本実施例では表層をフッ素
樹脂のコートにより形成したが、本発明はこれに限定さ
れず、カーボン塗料等を表層と弾性層間にコーティング
する、或いはカーボン等を内添したフッ素樹脂シートを
弾性層に熱圧着するといった手法を用いてもよい。
る。図3中に(B)で示した、カーボン塗料層を基層で
あるポリイミド樹脂層(フィルム)の表面にある場合
(表面加熱が行われる状態)と、(A)で示した、カー
ボン塗料層が基層であるポリイミド樹脂層の裏面にある
場合(内面加熱が行われる状態)では、図2に示したよ
うに、定着部材の背面より一定量の輻射加熱を行ってフ
ィルムの表面温度の時間的変化を測定した場合に、前者
の表面加熱(B)の方が温度上昇の応答性と立ち上がり
において迅速に応答できることがわかり、表面加熱の有
効性を確認することができた。これに対して内面加熱
(A)の場合には、図2からも明らかなように、内面か
ら表面への伝熱に伴うフィルム全体の時定数程度に熱応
答の遅れがみられる。表面加熱(B)の場合は、初期立
ち上がりが迅速であり、次いで表面と内面との温度差が
大きくなると表面から内面への熱伝達が大きくなり、内
面加熱(A)の場合と同様の昇温カーブを描くことがわ
かった。
リイミド、中間層に透明LTVシリコーンゴム、表層と
してカーボン粒子を分散したフッ素樹脂で黒色コート層
を設けたものを使用し、裏側(ポリイミド側)から輻射
を与えると、従来のローラ定着やサーフ定着のようなフ
ィルム裏面からの熱伝導に比べ表面の応答性及び温度上
昇が顕著であり、輻射光が基層及び中間層を透過するこ
とによって直接表面の吸収層(表層)を高速に加熱して
いることを確認できた。
布を説明する。本実施例で使用した定着ベルト2(表面
加熱)と、定着ベルト2の内面に黒色に塗装を施した内
面加熱の定着ベルトについて、断面方向の温度分布の違
いを調べたところ、定常輻射によって定着ベルトの表層
2−3の表面温度が同一になった状態(C)における内
面加熱における温度分布は、低い順に表層(C)−中間
層(D)−基層(E)となっていたのに対し(図4中に
破線で示した)、本実施例における表面加熱では、基層
(E’)−中間層(D’)−表層(C)となった(図8
中に実線で示した)。
向の温度勾配が全く逆であり、このとき中間層2−2
は、表面加熱においては、熱的には断熱層として作用し
て内面温度を低下せしめ、基層、弾性層の長寿命化に貢
献していることがわかる。一方、内面加熱においては、
中間層2−2は、その断熱性により熱源からの熱伝達を
妨げ、加熱効率、低温化(=長寿命化)の観点から不利
に働いていることがわかる。
の中間層との界面において輻射光が吸収され熱に変換さ
れるが、ここで表層側への熱流Aを内面への熱流Bより
も増大させるために、輻射吸収層である表層の熱伝導率
を輻射透過層である中間層の熱伝導率よりも大きくする
ことが好ましい。
中にフィラーを分散させず熱伝導を0.2W/m・K以
下に、表層にはカーボンを分散することで熱伝導を0.
6W/m・K以上にしたものを用いた。熱伝導率は迅速
熱伝導率計(京都電子工業製、QTM−500)によっ
て測定を行った。
伝導率を輻射吸収層である表層2−3の熱伝導率に対し
て小さくすることで断熱作用を持たせ、定着特性を向上
することが出来る。基層、中間層の断熱作用は表層2−
3において発生した熱がベルト内面に分散するのを防
ぎ、被定着部材Pへの熱効率を高める一方、前加熱時或
いはニップ外において、定着中に蓄熱層としても作用
し、表層2−3で発生する熱量と合わさってより定着性
を高める効果をもたらされた。
過性フィルム上に透過性弾性層を形成し、該透過層上に
吸収弾性層と離型層を別途設け、4層構成としたもので
ある。また本発明は該定着フィルムを駆動するために搬
送ローラを1本ローラ構成とし、駆動に関しては実施例
1の定着ベルト2の場合と比較して著しく簡略化を行っ
た。本実施例の定着部材は、フィルム形状で構成され実
施例1の場合と同様に表面熱応答性を向上させつつ、定
着フィルムには張力を発生させない事から、所謂ベルト
の寄り、蛇行の補正に関して改善できる。また実施例1
よりもローラ本数が少なく低熱容量化ができるため、高
速に装置を立ち上げて省エネを図るのに有利である。
であり、実施例1同様に輻射光源であるハロゲンランプ
1を内包した定着フィルム2部材と、バックアップロー
ラ3より構成される。
クアップローラ3方向に加圧され定着ニップを形成す
る。ここで搬送ローラ8は外径12mmの中空アルミ合
金スリーブより形成され、不図示のモータにより外部よ
り図中矢印方向に駆動される。定着フィルム2上には実
施例1同様に接触式もしくは非接触のサーミスタが設置
され、定着フィルム2表面の温度を検知している。本実
施例ではフィルム傷を防止するため非接触のサーミスタ
であるサーモパイルを使用した。検知されたフィルム温
度は逐次不図示の定着電源にフィードバックされハロゲ
ンランプをオンオフもしくはPID制御することで、輻
射光を定着ベルトおよび搬送ローラ表面に照射し、ベル
ト表面を所定の温度(165〜180℃)に維持してい
る。
て図7を用いて詳しく説明する。本実施例に実施例1同
様の3層構成の定着ベルトを用いることも可能である
が、本実施例では定着フィルムを4層構成としてさらな
る効率向上を図った。定着ベルトの基層としては、実施
例1の場合と同様に、ポリイミド、ポリアミド、或いは
アラミド樹脂等の、耐熱且つ輻射透過性を有する材料で
薄肉化したものを用いることができる。定着ベルトの基
層(基材)2−1としては、厚さ0.2mmのポリイミ
ドのシームレスチューブを用いた。パイレックス(R)
のような耐熱ガラスや石英ガラス等のガラス材料を用い
ないため、割れ等の危険性も無く、十分な加圧により定
着性能を向上する事が可能である。
と同様に、弾性を有する透明LTVシリコーンゴムや低
硬度のフッ素樹脂等を用いることができるが、表面熱応
答性を大幅に上げ、定着性を向上させる目的には、熱伝
導率が0.5W/m・K未満、より好ましくは0.3W
/m・K以下のものを用いることが好ましい。本実施例
では、中間層2−2の形成に、2液性の透明LTVシリ
コーンゴムをフィラーレスで用いて、ロール塗布コート
方法により形成した。中間層2−2の熱伝導率は、0.
3W/m・Kであった。更に、上記弾性層の上に形成す
る輻射吸収層2−4は、下層の弾性層の特性を失わない
ように弾性と輻射吸収性とを兼ね備えたものであること
が好ましい。本実施例で使用した定着ベルト2では、弾
性層同様のLTVシリコーンゴムに粒径0.2μmのベ
ンガラ(酸化鉄)粒子を分散させる事により熱伝導率が
1.0W/m・Kの黒渇色LTV層を厚さ50μmで形
成したところ、弾性層を透過してきた輻射光をほぼ完全
に吸収し、定着部材外部へのロスもなく効率的な加熱が
出来た。本発明はこれに限定されず、酸化鉄に加えて、
もしくは代わりにアルミナ・シリカ等の酸化金属やカー
ボンブラックを適宜シリコーンゴム中に分散して輻射吸
収性と熱伝導性を向上することも出来る。またカーボン
塗料等をコーティングして輻射吸収層とする、或いは酸
化鉄・カーボン等を内添したフッ素樹脂やポリイミドの
シートを弾性層に熱圧着するといった手法を用いてもよ
い。
5が形成される。本実施例ではFEPフッ素樹脂コート
材料を用い、フッ素樹脂中にカーボンブラックを介在さ
せずに実施例1と比較して離型製の向上を図った。フッ
素樹脂層2−5としては厚さ10〜15μm程度のFE
P等、輻射吸収層2−4としては厚さ10〜60μm程
度の黒色LTVシリコーンゴムあるいはフッ素ゴムラテ
ックス、カーボンペースト塗料、あるいは黒色チューブ
もしくはフィルム材料等を用いることができる。
ーブ形状の定着部材は、ポリイミドフィルム基層200
μm厚/透明LTVシリコーンゴム中間層500μm厚
/酸化鉄分散LTVシリコーンゴム50μm/FEPフ
ッ素樹脂表層10μm厚であった。離型性を有する層と
輻射吸収性を有する層とに機能分離して、図7に示した
ように、表面にフッ素樹脂層2−5を設け、その下に弾
性を有する輻射吸収層2−4を設けるというように2層
に機能分離して個別の効果(離型性、輻射吸収性)を高
めることができた。
ト2について断面方向の表面加熱の温度分布と、ベルト
の裏面に黒褐色系吸収層を設けた以外は、本実施例で使
用した定着ベルト2と同様に構成した内面加熱の定着ベ
ルトについて、温度分布の違いを調べた。図8に、その
結果を示した。輻射によって定着ベルトの表層2−5の
表面温度が同一になった定常状態(C)における内面加
熱における温度分布は、実線で示したように表層(C)
−輻射吸収層(F)の温度を最高とし、中間層(D’)
−基層(E’)の温度を低く出来る。
系では弾性層(D)−基層(E)という内面温度の方
が、表層(C)−輻射吸収層(F)よりも高温になるた
め、弾性層を形成するゴムや界面の接着剤を熱劣化さ
せ、装置寿命を早めてしまうことがある。
度(D,E)の影響を小さく出来るため、基層、弾性層
の厚さを比較的自由に設定することが可能となる。した
がって基層や弾性層を厚くしてベルトの強度を向上した
り、画像均一性を向上することも可能である。ここで基
層、弾性層の厚さとしては輻射光を透過し、本発明の効
果を得るために0.5mm以下が望ましい。
0W/m・K)を弾性層(D)の熱伝導率(0.2W/
m・K)よりも高めることで、表層側への熱流(A)を
内面への熱流(B)よりも大きくし、弾性層/輻射吸収
層界面にて発生した熱をベルト表面に効率的に伝播する
ことが可能となった。
K以上、より好ましくは1.0W/m・K以上が良く、
吸収層を厚くすることで吸収率を向上した際にも、表層
を迅速に過熱することが出来、さらに軸方向のベルトの
熱伝導性も高まることで小サイズ紙を連続通紙した際の
端部昇温も改善できる。
透光性部材で加圧する構成のものである。その概略構成
断面図を図9に示したが、実施例1で使用したと同様の
構成を有する定着ベルト2を、その背面側に配置した透
光性加圧部材10と、実施例1で使用したと同様の構成
のバックアップローラ3間で加圧するようにして、用紙
等のメディアを、定着ベルト2とバックアップローラ3
間で挟んで定着するようにしたものである。本実施例で
使用した透光性加圧部材10は、ポリイミド、ポリアミ
ド、アラミド樹脂等の耐熱 且つ輻射透過性を有する材
料の他に、パイレックス(R)のような耐熱ガラスや、
石英ガラス等のガラス材或いは透光性セラミック材料を
用いることが可能である。可視波長領域以外に赤外波長
領域で透過性の高い材料であれば、なお良い。透光性加
圧部材10の形状は、ニップ部で、バックアップローラ
3との間に用紙等の定着メディアを、加圧した状態でし
っかりと挟めるように、1〜数mm厚程度の板状とする
ことが好ましい。本実施例では、透光性加圧部材10と
して、熱膨張率が低く、耐熱衝撃性の高い安価な耐熱ガ
ラス材(パイレックス(R))を用いた。また本発明で
は定着ベルトが回動するため、加圧部材として耐熱ガラ
スは固定されており、ガラスローラと比べて駆動時の割
れも少なく、また板状で精度も出しやすいため製造が容
易でコストを安価に出来る。
ベルト2の内面にガイド部材11を設けており、発熱源
であるハロゲンランプ1に対して定着ベルト2を適正間
隔に保ち、耐熱温度を超えないようにして安全性を配慮
している。ガイド部材11の材質は、例えば、透光性の
マイカシートを用いることができる。必要に応じ、軸方
向の複数部位をリブ形状の同じくマイカシートで補強す
ることにより、適正強度を確保することができる。この
場合、定着ベルト2のニップ部以外の部位は加熱されて
おり、ベルト2の熱容量の大きい部分である中間層・基
層等にも蓄熱されることになり、ニップ部で、被定着部
材にトナー像を定着する際に輻射の表面加熱と合わせて
放熱されるので、より定着性を高める作用が得られる。
又、反射性の、例えば、アルミコートを内面に設けれ
ば、ニップ部への直接輻射の比率をより高めることがで
きる。但し、その分、ニップ部外での蓄熱効果は期待し
にくくなる。
圧部材10の押し付け側表面部において、長手方向の通
紙若しくは非通紙領域にサーミスタ(図示せず)を接触
させることで温度を検知して、フィルム表面が一定温度
になるように、ハロゲンランプ1から定着ベルト2への
輻射量をPID制御すればよい。接触式サーミスタの代
わりにサーモパイル等の非接触温度検知部材を用いても
良い。
定着部材として、輻射透過性及び輻射吸収性を有する多
層構成を有するフィルム若しくはベルトを用いることに
より、内部輻射源を用いているにもかかわらず、直接に
定着部材の表面を加熱することが可能なり、この結果、
図3に示したように通常の内面加熱に対して表面加熱を
行うことで表面の熱応答性を向上させることができ、加
熱定着部材の内部側に輻射源を配置して安全かつ放熱に
よるロスも少なくしつつ、しかも定着部材表面を加熱す
る事ができるため熱応答性の良好な高速かつ高品位カラ
ー画像が良好な状態で定着されることが可能となった。
が通常ローラ定着の内面加熱と異なり、表面温度が高
く、内面にいくにつれて低くなっていることから、サー
ミスタが同一温度の熱設定の場合であっても、定着部材
の内面付近の温度はより低い状態にあり、熱の利用効率
が高いので、上記の優れた定着装置が提供される。又、
本発明によれば、温調におけるリップルを低減して、光
沢ムラのない定着性の安定した画像を得られる定着部材
及び定着装置が提供される。更に、本発明によれば、外
部熱源を用いた表面加熱に比べて小型化がはかれ、低熱
容量化が可能である上、熱源を定着部材の内部に蔵して
いるために外部への放熱ロスをより低減できる優れた定
着部材及び定着装置が提供される。
説明図である。
違いを示す図である。
温度分布と、同一ベルトの裏面に黒色吸収層を設けた内
面加熱の温度分布の違いを示す図である。
る。
る。
温度分布と、同一ベルトの裏面に黒色吸収層を設けた内
面加熱の温度分布の違いを示す図である。
Claims (22)
- 【請求項1】 少なくとも基層、中間層及び表層を有す
る多層構成のフィルムもしくはベルト形状を有するトナ
ー像の定着に用いられる定着部材において、 該基層が、該基層の背面側に該定着部材と被接触で配置
される輻射源からの輻射を透過する輻射透過性を有する
材料で形成されており、 該表層もしくは該中間層が輻射吸収性を有する材料で形
成されていることを特徴とする定着部材。 - 【請求項2】 該表層が、離型性を有する材料で形成さ
れている請求項1に記載の定着部材。 - 【請求項3】 該中間層が弾性及び輻射透過性及び断熱
性を有する材料で形成されている請求項1又は2に記載
の定着部材。 - 【請求項4】 該基層が、ポリイミド、ポリアミド、及
びアラミド樹脂の少なくともいずれかを含む材料で形成
されている請求項1乃至3のいずれかに記載の定着部
材。 - 【請求項5】 輻射源から少なくとも波長0.7〜5μ
mの赤外光が輻射されていることを特徴とする請求項1
乃至4のいずれかに記載の定着部材。 - 【請求項6】 該基層が波長0.7から5μmの赤外光
に対して30%以上の輻射透過性を有する事を特徴とす
る請求項1乃至5のいずれかに記載の定着部材。 - 【請求項7】 該基層が波長0.7から5μmの赤外光
に対して50%以上の輻射透過性を有する事を特徴とす
る請求項1乃至5のいずれかに記載の定着部材。 - 【請求項8】 該基層が波長0.7から5μmの赤外光
に対して80%以上の輻射透過性を有する事を特徴とす
る請求項1乃至5のいずれかに記載の定着部材。 - 【請求項9】 該基層が厚さ0.01〜0.5mmのシ
ームレスフィルムである事を特徴とする請求項1乃至8
のいずれかに記載の定着部材。 - 【請求項10】 該表層が、輻射吸収性を有する材料が
添加されているフッ素樹脂で形成されている請求項1乃
至9のいずれかに記載の定着部材。 - 【請求項11】 該中間層が、シリコーンゴムで形成さ
れている請求項1乃至10のいずれかに記載の定着部
材。 - 【請求項12】 該多層構成のフィルムもしくはベルト
形状を有するトナー像の定着に用いられる定着部材が、
少なくとも輻射透過性を有する基層、輻射透過性を有す
る中間層、輻射吸収層及び離型性を有する表層より成る
ことを特徴とする請求項1に記載の定着部材。 - 【請求項13】 該基層の熱伝導率が0.5W/m・K
未満であることを特徴とした請求項1から12のいずれ
かに記載の定着部材。 - 【請求項14】 該基層および該中間層の熱伝導率が
0.5W/m・K未満であることを特徴とした請求項1
から13のいずれかに記載の定着部材。 - 【請求項15】 該表層の熱伝導率が0.5W/m・K
以上であることを特徴とした請求項1乃至14のいずれ
かに記載の定着部材。 - 【請求項16】 該表層の熱伝導率が、該基層の熱伝導
率よりも大きいことを特徴とした請求項1乃至15に記
載の定着部材。 - 【請求項17】 該輻射吸収層の熱伝導率が、該輻射透
過性を有する中間層及び該輻射透過性を有する基層より
も大きいことを特徴とする請求項12に記載の定着部
材。 - 【請求項18】 該輻射源がハロゲンランプ、カーボン
ランプ、キセノンランプからなる群のうちの一つである
ことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の
定着部材。 - 【請求項19】 該表層が、耐熱性及び離型性を有する
FEPのフッ素樹脂中に、輻射吸収性を有する平均粒径
が0.1μm以下のカーボン粒子を分散したコート剤を
用いてコートされたことを特徴とする請求項1乃至18
のいずれかに記載の定着部材。 - 【請求項20】 該表層の熱伝導率が、該中間層の熱伝
導率よりも0.4W/m・K以上大きいことを特徴とす
る請求項1乃至19のいずれかに記載の定着部材。 - 【請求項21】 該輻射吸収層の熱伝導率が、該中間層
の熱伝導率よりも0.7W/m・K以上大きいことを特
徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の定着部
材。 - 【請求項22】 少なくとも基層、中間層及び表層を有
する定着部材と、該定着部材と対向して配置された加圧
部材とを有するトナー像を被定着部材に定着するための
定着装置であって、 該定着部材の基層の背面側に輻射源が配置され、該輻射
源からの輻射によって定着部材の表層又は表層近傍が、
定着部材と加圧部材との間に形成される定着ニップ部を
被定着部材が通過する際に加熱及び加圧され、 該定着部材が請求項1乃至21のいずれかに記載の定着
部材であることを特徴とする定着装置。
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JP2001188743 | 2001-06-21 | ||
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JP2003107948A5 JP2003107948A5 (ja) | 2007-05-24 |
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ID=26617366
Family Applications (1)
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---|---|---|---|---|
JP2006301014A (ja) * | 2005-04-15 | 2006-11-02 | Kyocera Mita Corp | 定着装置 |
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US8086159B2 (en) | 2006-11-28 | 2011-12-27 | Ricoh Company Limited | Fixing device and image forming apparatus including the fixing device |
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JP2014191070A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Kyocera Document Solutions Inc | 加熱部材及びそれを備えた定着装置並びにそれを備えた画像形成装置 |
US9046832B2 (en) | 2012-05-18 | 2015-06-02 | Ricoh Company, Ltd. | Fixing device having heat shielding device and image forming apparatus incorporating same |
-
2002
- 2002-06-21 JP JP2002181365A patent/JP2003107948A/ja active Pending
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