JP2003107422A - 液晶プロジェクタ装置 - Google Patents

液晶プロジェクタ装置

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JP2003107422A
JP2003107422A JP2002182129A JP2002182129A JP2003107422A JP 2003107422 A JP2003107422 A JP 2003107422A JP 2002182129 A JP2002182129 A JP 2002182129A JP 2002182129 A JP2002182129 A JP 2002182129A JP 2003107422 A JP2003107422 A JP 2003107422A
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light
liquid crystal
projector device
crystal projector
crystal panel
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JP2002182129A
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Hideo Tomita
英夫 富田
Yoshio Suzuki
芳男 鈴木
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 照明を暗くした室内等で液晶プロジェクタ装
置で使用する場合に黒色の浮きによるコントラストの低
下を抑制する。 【解決手段】 入射光を変調して出射する液晶パネル3
と、光源1からの出射光を液晶パネル3に入射させる照
明光学系2と、液晶パネル3からの出射光をスクリーン
に投射するための投射光学系4とを有する液晶プロジェ
クタ装置において、液晶パネル3への入射角の大きい光
の順に遮断する光シャッタ12を、照明光学系2と投射
光学系4とのいずれか一方に配置し、液晶プロジェクタ
装置の周囲の光量を検出する周囲光検出手段41と、周
囲光検出手段41で検出された光量の少なさに応じて光
シャッタ12で光を遮断させる制御手段14とを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶プロジェクタ
装置に関し、特に、照明を暗くした室内等で使用するの
に適したものに関する。
【0002】
【従来の技術】画像をスクリーンに拡大投影することに
より大画面を実現する投射型表示装置が、屋内外用の画
像表示装置として普及している。この投射型表示装置
は、CRTの蛍光面からの出射光をスクリーンに投射す
るもの(CRTプロジェクタ装置)と、光源からの出射
光を空間光変調素子で変調してスクリーンに投射するも
のとに大別されるが、後者では、液晶パネルを空間光変
調素子として用いるもの(液晶プロジェクタ装置)が主
流になっている。
【0003】図18は、従来の液晶プロジェクタ装置の
光学系の構成の概要を示す。光源51から出射した光
(非偏光)が、照明光学系(図ではそのうちの集光レン
ズ52のみを示している)を経て、TN(ツイストネマ
ティック)液晶を用いた透過型の液晶パネル53に入射
する。液晶パネル53では、この入射光のうちの一方の
振動方向の直線偏光のみが、表面の偏光板(偏光子)を
経て液晶層を通過する。この直線偏光は、映像信号のレ
ベルに応じて液晶パネル53に印加される駆動電圧によ
って変調され(振動方向が最大90゜回転し)、液晶パ
ネル53の反対側の表面の偏光板(検光子)で検光され
る。こうして液晶パネル53を透過した光が、投射レン
ズ(投射光学系)54を経て、スクリーンへの投射光と
して液晶プロジェクタ装置から出射される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】液晶プロジェクタ装置
には、CRTプロジェクタ装置と比較して、小型・軽量
な装置で大画面を実現できるという利点や、光源や照明
光学系を液晶パネルとは独立して設けるのでそれらの改
良による高輝度化が容易であるという利点がある。
【0005】しかし、その反面、従来の液晶プロジェク
タ装置には、黒色の浮きが発生するのでコントラストが
低いという欠点があった。
【0006】黒色の浮きが発生する原因は、液晶パネル
の電極基板上の配向膜にもたせたプレチルト角(配向膜
と液晶分子とのなす角度)にある。液晶パネルでは、入
射した直線偏光の振動方向を液晶層内で回転させない
(または90゜回転させる)ときにも、このプレチルト
角の存在により、入射した直線偏光が楕円偏光になって
しまうことがある。低輝度部分でこの現象が起きると、
楕円偏光が部分的に検光子を通過して投射レンズに入射
してしまうので、黒色の浮きが発生してコントラストが
低下する。
【0007】そして、液晶プロジェクタ装置では、より
明るい画像を表示することを目的として、照明光学系の
Fナンバを小さくすることにより光源からの光の液晶パ
ネルへの入射角を大きくする傾向にあるが、この入射角
が大きくなるにつれて、プレチルトを原因とするコント
ラストの低下の度合いは顕著になることが知られてい
る。図19は、このコントラストの低下の度合いと液晶
パネルへの入射角との関係(「コントラスト視野角特
性」と呼ぶことにする)を例示したものである。液晶パ
ネルのパネル面に平行な方向での光の入射方向φにかか
わらず、入射角θが大きくなるほどコントラストCRが
低くなっている。ただし、同一の入射角θの値に対する
コントラストCRの値は入射方向φによって異なってお
り、全ての入射方向φに亘ってコントラストCRの値が
等しい入射角θの値を結んだ線(「等コントラスト線」
と呼ぶことにする)は、縦横比が概ね1:2程度の楕円
形や長方形に近似した形状をしている。
【0008】この黒色の浮きによるコントラストの低下
は、周囲が明るい場合よりも暗い場合のほうが目立って
しまう。そして今日では、液晶プロジェクタ装置の使用
態様として、家庭において照明を暗くした室内で映画を
鑑賞する(ホームシアターを楽しむ)という態様も増え
つつあるので、黒色の浮きによるコントラストの低下が
画質の劣化として感じられるケースも多くなると考えら
れる。
【0009】本発明は、上述の点に鑑み、液晶プロジェ
クタ装置において、照明を暗くした室内等で使用する場
合に黒色の浮きによるコントラストの低下を抑制するこ
とを課題としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本出願人は、入射光を変調して出射する液晶パネル
と、光源からの出射光を液晶パネルに入射させる照明光
学系と、液晶パネルからの出射光をスクリーンに投射す
るための投射光学系とを有する液晶プロジェクタ装置に
おいて、液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断す
る光シャッタを、照明光学系と投射光学系とのいずれか
一方に配置し、液晶プロジェクタ装置の周囲の光量を検
出する周囲光検出手段と、この周囲光検出手段で検出さ
れた光量の少なさに応じてこの光シャッタで光を遮断さ
せる制御手段とを備えたものを提案する。
【0011】この液晶プロジェクタ装置では、液晶パネ
ルへの入射角の大きい光の順に遮断する光シャッタが、
照明光学系と投射光学系とのいずれか一方に配置され
る。また,液晶プロジェクタ装置の周囲の光量を検出す
る周囲光検出手段が設けられる。そして、この周囲光検
出手段で検出された光量の少なさに応じて制御手段によ
りこの光シャッタで光が遮断される。
【0012】このように、周囲の光量が少ない場合に
は、光シャッタが液晶パネルへの入射角の大きい光の順
に遮断するので、図19のようなコントラスト視野角特
性から、コントラストを低下させる度合いの大きい光の
ほうが、コントラストを低下させる度合いの小さい光よ
りも多く遮断されるようになる。これにより、照明を暗
くした室内で液晶プロジェクタ装置を使用する場合など
には、コントラストを低下させる度合いの大きい光のス
クリーンへの投射量が、コントラストを低下させる度合
いの小さい光のスクリーンへの投射量よりも多く減少す
るので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下が
抑制される。
【0013】また、暗い場所で液晶プロジェクタ装置を
使用する場合には、このようにスクリーンへの投射光量
が減少しても、画面を見る者が輝度の不足を感じること
はない。
【0014】なお、この液晶プロジェクタ装置におい
て、一例として、周囲光検出手段は、装置本体の表面の
うちスクリーンへの投射光の出射面以外の少なくとも1
つの面に設けられた受光素子を含むことが好適である。
【0015】このように投射光の出射面以外の面に設け
た受光素子で受光された光に基づいて周囲の光量を検出
することにより、液晶プロジェクタ装置からスクリーン
に投射される光自体が周囲の光量の検出結果に含まれる
ことが防止されるので、暗い場所で液晶プロジェクタ装
置を使用する場合に黒色の浮きの発生によるコントラス
トの低下を確実に抑制することができるようになる。
【0016】また、この液晶プロジェクタ装置におい
て、一例として、外部から液晶プロジェクタ装置に供給
される映像信号の輝度レベルを検出する輝度検出手段を
さらに備え、制御手段は、周囲光検出手段で検出された
光量の少なさとこの輝度検出手段で検出された輝度レベ
ルの低さとの両方に応じて光シャッタで光を遮断させる
ようにすることも好適である。
【0017】それにより、液晶プロジェクタ装置の周囲
の光量が多い場合であっても映像信号の輝度レベルが低
い場合には、光シャッタで光を遮断して、スクリーンへ
の投影画像の明るさを減少させることができる。したが
って、投影画像の明るさのダイナミックレンジを広げる
こともできるようになる。
【0018】次に、本出願人は、入射光を変調して出射
する液晶パネルと、光源からの出射光を液晶パネルに入
射させる照明光学系と、液晶パネルからの出射光をスク
リーンに投射するための投射光学系とを有する液晶プロ
ジェクタ装置において、液晶パネルへの入射角の大きい
光の順に遮断する光シャッタを、照明光学系と投射光学
系とのいずれか一方に配置し、液晶プロジェクタ装置の
周囲の光量を検出する周囲光検出手段と、この周囲光検
出手段で検出される光量が一定量以上減少したことに基
づき、減少後の光量に応じて、この光シャッタで一定時
間をかけて徐々に光を遮断させる制御手段とを備えたも
のを提案する。
【0019】前述のように、液晶プロジェクタ装置の周
囲の光量が少ない場合には、液晶パネルへの入射角の大
きい光の順に遮断することにより、コントラストを低下
させる度合いの大きい光のスクリーンへの投射量が、コ
ントラストを低下させる度合いの小さい光のスクリーン
への投射量よりも多く減少するので、黒色の浮きの発生
によるコントラストの低下を抑制することができる。
【0020】しかし、例えば家庭において夜間に液晶プ
ロジェクタ装置を使用して映画を鑑賞するために室内の
照明器を消灯した場合のように、周囲が急に暗くなった
場合、人の目が暗さに慣れるまでには、視覚系の特性か
ら数分〜十数分程度の時間を要する(暗順応過程)。
【0021】この暗順応過程が終わるまでは、人の目は
黒色の浮きによるコントラストの低下を画質の劣化とし
て感じにくい。また、この暗順応過程が終わる前にいき
なりスクリーンへの投射光量を減少させると、却って画
面を見た際に輝度の不足を感じてしまう。
【0022】そこで、この液晶プロジェクタ装置では、
周囲光検出手段で検出される液晶プロジェクタ装置の周
囲の光量が一定量以上減少したことに基づき、制御手段
により、減少後の光量に応じて、液晶パネルへの入射角
の大きい光の順に遮断する光シャッタで一定時間をかけ
て徐々に光を遮断する。
【0023】これにより、周囲が急に暗くなった場合、
スクリーンへの投射光量が、コントラストを低下させる
度合いの大きい光の順に一定時間をかけて徐々に減少す
るので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下
が、人の目の暗順応過程に合せて適切に抑制される。
【0024】なお、この液晶プロジェクタ装置におい
て、一例として、制御手段は、液晶プロジェクタ装置の
電源の投入時には、周囲光検出手段で検出された光量の
少なさに応じて光シャッタで光を遮断させ、電源の投入
後、周囲光検出手段で検出される光量が一定量以上減少
したことに基づき、減少後の光量に応じて、光シャッタ
で一定時間をかけて徐々に光を遮断させることが好適で
ある。
【0025】家庭において夜間に液晶プロジェクタ装置
を使用して映画を鑑賞する場合には、最初に室内の照明
器を点灯した状態で液晶プロジェクタ装置の電源を投入
し、その後照明器を消灯することが少なくない。
【0026】そこで、このように、電源投入時には周囲
の光量の少なさに応じて光シャッタで光を遮断させ、電
源投入後、周囲の光量が一定量以上減少したことに基づ
いて減少後の光量に応じて光シャッタで一定時間をかけ
て徐々に光を遮断させるようにすることにより、照明器
を点灯している電源投入時にはスクリーンへの投射光量
を多くし、その後照明器を消灯した後には、黒色の浮き
の発生によるコントラストの低下を、人の目の暗順応過
程に合せて適切に抑制することができるようになる。
【0027】また、この液晶プロジェクタ装置において
も、一例として、周囲光検出手段は、装置本体の表面の
うちスクリーンへの投射光の出射面以外の少なくとも1
つの面に設けられた受光素子を含むことが好適である。
【0028】それにより、液晶プロジェクタ装置からス
クリーンに投射される光自体が周囲の光量の検出結果に
含まれることが防止されるので、暗い場所で液晶プロジ
ェクタ装置を使用する場合に黒色の浮きの発生によるコ
ントラストの低下を確実に抑制することができるように
なる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
用いて説明する。図1は、本発明に係る液晶プロジェク
タ装置の外観構成例を示す。この液晶プロジェクタ装置
には、装置本体の表面のうち前面(スクリーンへの投射
光の出射面)以外の面である上面, 両側面, 背面, 下面
に、それぞれ1箇所ずつ周囲光検出部41が配置されて
いる。(図では上面及び右側面の周囲光検出部41のみ
が表れている。)
【0030】図2は、各周囲光検出部41の構造を示
す。周囲光検出部41は、液晶プロジェクタ装置の筐体
44に開口部分44aを設け、この開口部分44aより
も幾分奥まった位置に受光素子(例えばフォトダイオー
ドまたはフォトトランジスタ)42を設けるとともに開
口部分44aを透明樹脂43で覆ったものである。
【0031】図3は、この液晶プロジェクタ装置の光学
系の主要部と、この液晶プロジェクタ装置の信号処理系
のうち本発明に関連する部分との構成例を示す。この液
晶プロジェクタ装置の光学系は、光源1と、照明光学系
2と、透過型の液晶パネル3と、投射レンズ(投射光学
系)4とを含んでいる。
【0032】光源1は、放電ランプ5と、放電ランプ5
の光(非偏光)を一定方向に指向させる反射鏡6とで構
成されている。
【0033】照明光学系2には、最も光源1寄りの位置
に、光源1からの出射光のうちP偏光を通過させS偏光
を反射するPBS(偏光ビームスプリッタ)7と、PB
S7で反射されたS偏光をPBS7からのP偏光の出射
方向と同じ方向に反射する反射鏡8と、反射鏡8で反射
されたS偏光が入射する1/2波長板9とが設けられて
いる。
【0034】光源1からの出射光のうちのP偏光は、P
BS7をそのまま通過する。他方、光源1からの出射光
のうちのS偏光は、PBS7で反射され、反射鏡8でP
BS7からのP偏光の出射方向と同じ方向に反射された
後、1/2波長板9でP偏光にされる。これにより、光
源1から出射した非偏光は、P偏光に変換されて、PB
S7及び1/2波長板9から同じ方向に出射する。
【0035】PBS7に対する反射鏡8及び1/2波長
板9の配置は、図4に示すように、PBS7から出射し
たP偏光と1/2波長板9から出射したP偏光とを合わ
せた光束の断面形状が、液晶パネル3の等コントラスト
線(図19に示したような楕円形や長方形に近似した形
状)の縦横比と略等しい縦横比(約1:2とする)の楕
円形になるように決定されている。
【0036】図3に示すように、照明光学系2のうちP
BS7,反射鏡8及び1/2波長板9よりも液晶パネル
3寄りの位置には、マイクロレンズアレイ10,マイク
ロレンズアレイ11,光シャッタ12,集光レンズ13
が順に設けられている。PBS7から出射したP偏光と
1/2波長板9から出射したP偏光とは、マイクロレン
ズアレイ10に入射する。
【0037】マイクロレンズアレイ10,11は、それ
ぞれ小さな(例えば直径1〜5mm程度の)レンズを複
数個アレイ状に配列したものである(図では便宜上個々
のレンズを実際よりも大きく描いている)。
【0038】図4に示すように、マイクロレンズアレイ
10,11の全てのレンズ10a,11aを合わせた形
状は、それぞれ縦横比約1:2(液晶パネル3の等コン
トラスト線と略等しい縦横比)の長方形になっている。
マイクロレンズアレイ10,11は、この長方形の長辺
の方向を、PBS7から出射したP偏光と1/2波長板
9から出射したP偏光とを合わせた光束の断面である略
楕円形の長辺の方向と一致させてそれぞれ配置されてい
る。
【0039】マイクロレンズアレイ10のレンズ10a
の形状は、レンズ10aからの光が液晶パネル3のパネ
ル面上に集光されるようにするために、液晶パネル3の
パネル面と相似形の長方形になっている。
【0040】マイクロレンズアレイ11は、マイクロレ
ンズアレイ10のレンズ10aの略焦点位置に配置され
ている。マイクロレンズアレイ11のレンズ11aの形
状は、レンズ10aと一対一に対応して、対応するレン
ズ10aからの光をできるだけ多く入射できる形状にな
っている(図4では長方形になっているが、例えば円形
であってもよい)。
【0041】ここで、この照明光学系2のように2つの
マイクロレンズアレイと集光レンズとを順に配置した光
学系では、2番目のマイクロレンズアレイの位置は光学
系の瞳位置の近傍になる(2番目のマイクロレンズアレ
イよりも僅かに集光レンズ寄りの位置が瞳位置にな
る)。したがって、この液晶プロジェクタ装置では、マ
イクロレンズアレイ11は照明光学系2の瞳位置の近傍
に位置している。
【0042】そして、光学系の瞳位置を通過する光束の
断面形状と、結像位置でのその光の角度分布とには、図
5に示すように、光学系の瞳位置において任意の断面形
状(例えば矩形や円形)で光束を通過させると、結像位
置でのその光の角度分布がその断面形状と相似形になる
という関係がある。
【0043】光源1からの出射光の断面形状をPBS
7,反射鏡8及び1/2波長板9により縦横比約1:2
(液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比)
の略楕円形にし、且つ、マイクロレンズアレイ10,1
1の全てのレンズ10a,11aを合わせた形状をそれ
ぞれ縦横比約1:2の長方形にしたのは、照明光学系2
の瞳位置の近傍に位置するマイクロレンズアレイ11か
ら液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比の
略楕円形の断面形状の光束を出射させることにより、こ
の図5の関係を利用して、液晶パネル3に入射する光の
角度分布を、液晶パネル3の等コントラスト線に近似し
た形状にするためである。
【0044】図3に示すように、マイクロレンズアレイ
11の各レンズから出射した光は、光シャッタ12に入
射する。光シャッタ12は、照明光学系2の瞳位置(マ
イクロレンズアレイ11よりも僅かに集光レンズ13寄
りの位置)に配置されている。図6は、光シャッタ12
の構成例を示す。同図Aに示すように、光シャッタ12
は、TN液晶を用いた透過型の液晶パネル(以下「シャ
ッタ用液晶パネル」と呼ぶ)21と、シャッタ用液晶パ
ネル21に駆動電圧を印加する液晶駆動回路22とで構
成されている。
【0045】シャッタ用液晶パネル21は、透明な固定
パターン電極群23と透明なコモン電極24とで液晶層
25を挟んだものである。シャッタ用液晶パネル21の
両側の表面には、P偏光のみを通過させる偏光板(偏光
子,検光子)(図示略)が設けられている。
【0046】固定パターン電極群23は、図6Bに示す
ように、固定パターン電極23aを中心として、リング
状の固定パターン電極23b,23c,23d,23e
を互いに接するようにして同心に配列したものである。
各固定パターン電極23a〜23eの形状は、液晶パネ
ル3の等コントラスト線と略等しい形状(縦横比が概ね
1:2程度の楕円形や長方形に近似した形状)になって
いる。この形状の長辺の方向は、マイクロレンズアレイ
10,11の全てのレンズ10a,11aを合わせた形
状(前述のように長方形)の長辺の方向と一致してい
る。
【0047】シャッタ用液晶パネル21は、マイクロレ
ンズアレイ11からの出射光が、この固定パターン電極
23a〜23eの領域に入射するように配置されてい
る。全ての固定パターン電極23a〜23eを合わせた
面積は、この入射光の光束の断面積と略等しくなってい
る。また、各固定パターン電極23a〜23eの面積は
互いに略等しくなっている。パネル面上の固定パターン
電極23a〜23eの周辺の領域には、光を遮断する材
料が用いられている。
【0048】図3に示すように、この液晶プロジェクタ
装置の信号処理系には、図1及び図2に示した各周囲光
検出部41の受光素子42の出力電流(すなわち液晶プ
ロジェクタ装置の周囲の光量の検出結果)が入力される
光シャッタ制御部14が設けられている。
【0049】図7は、この光シャッタ制御部14の構成
例を示す。光シャッタ制御部14は、各受光素子42の
出力電流Iを加算する加算回路31と、所定の基準値I
refに対する加算回路31の加算値ΣIの比R=ΣI
/Irefを求める割算回路32とを含んでいる。この
基準値Irefは、例えば照明を十分明るくした室内に
この液晶プロジェクタ装置を設置した際の各受光素子4
2の出力電流Iの加算値と等しく設定されている。
【0050】図6Aの液晶駆動回路22には、この光シ
ャッタ制御部14の割算回路32で求められた比Rを示
す信号が、制御信号として与えられる。液晶駆動回路2
2では、この比Rの値に応じて、一例として、次のよう
な(a)〜(f)のような場合分けをして、シャッタ用
液晶パネル21の固定パターン電極23a〜23e及び
コモン電極24に駆動電圧を印加する。
【0051】(a)R≧1のとき、全ての固定パターン
電極23a〜23eの部分で光を透過させるような(す
なわち光シャッタ12での光の通過率が100%になる
ような)駆動電圧を印加する。 (b)0.75≦R<1のとき、固定パターン電極23
a〜23dの部分では光を透過させ、固定パターン電極
23eの部分では光を透過させないような(すなわち光
シャッタ12での光の通過率が80%になるような)駆
動電圧を印加する。
【0052】(c)0.5≦R<0.75のとき、固定
パターン電極23a〜23cの部分では光を透過させ、
固定パターン電極23d及び23eの部分では光を透過
させないような(すなわち光シャッタ12での光の通過
率が60%になるような)駆動電圧を印加する。 (d)0.25≦R<0.5のとき、固定パターン電極
23a及び23bの部分では光を透過させ、固定パター
ン電極23c〜23eの部分では光を透過させないよう
な(すなわち光シャッタ12での光の通過率が40%に
なるような)駆動電圧を印加する。
【0053】(e)0.1<R<0.25のとき、固定
パターン電極23aの部分では光を透過させ、固定パタ
ーン電極23b〜23eの部分では光を透過させないよ
うな(すなわち光シャッタ12での光の通過率が20%
になるような)駆動電圧を印加する。 (f)R≦0.1のとき、固定パターン電極23aの部
分では光を一部だけ透過させ、固定パターン電極23b
〜23eの部分では光を透過させないような(光シャッ
タ12での光の通過率が5%になるような)駆動電圧を
印加する。
【0054】したがって、光シャッタ12では、この液
晶プロジェクタ装置の周囲の光量が十分多い場合(例え
ばこの液晶プロジェクタ装置を照明を十分明るくした室
内で使用する場合)には入射光の通過率が100%にな
り(上記(a))、他方、この液晶プロジェクタ装置の
周囲の光量があまり多くない場合(例えばこの液晶プロ
ジェクタ装置を照明があまり明るくない室内で使用する
場合)には、この周囲の光量の少なさに応じて、図8に
示すように入射光が周辺部分から順に遮断されることに
より、入射光の通過率が80%,60%,40%,20
%,5%と減少する(上記(b)〜(f))。
【0055】そして、液晶プロジェクタ装置の周囲の光
量が十分に多い場合には、最も外側の固定パターン電極
23eの輪郭形状を断面形状とする光束が光シャッタ1
2を通過する。また、液晶プロジェクタ装置の周囲の光
量があまり多くない場合には、この周囲の光量の少なさ
に応じて、固定パターン電極23d,23c,23bま
たは23aの輪郭形状を断面形状とする光束(すなわ
ち、液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状を
維持しつつ、周囲の暗さに応じて面積が狭くなる光束)
が光シャッタ12を通過する。
【0056】このように、光シャッタ12を照明光学系
2の瞳位置に配置するとともに、光シャッタ12を通過
する光束の断面形状を液晶パネル3の等コントラスト線
と略等しい形状にしたのは、やはり、図5に示した瞳位
置での光束の断面形状と結像位置での光の角度分布との
関係を利用して、液晶パネル3に入射する光の角度分布
を、液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状に
して、その角度分布を越える入射角では液晶パネル3に
光を入射させないようにするためである。
【0057】また、光シャッタ12を通過する光束を、
液晶プロジェクタ装置の周囲の光量の少なさに応じて、
液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状を維持
しつつ面積が狭くなるようにしたのは、この周囲の光量
の少なさに応じて、コントラストを低下させる度合いの
大きい入射角の光の順に(例えば図19ではCR=5,
10,20,…の等コントラスト線に対応する入射角の
光の順に)液晶パネル3に入射させないようにするため
である。
【0058】図3に示すように、光シャッタ12を通過
した光は、集光レンズ13で空間的に重畳されて、液晶
パネル3に入射する。(なお、図3では光学系の主要部
のみを示しており、実際にはこの液晶プロジェクタ装置
には赤色, 緑色, 青色表示用の3枚の液晶パネルが設け
られるとともに集光レンズとそれらの液晶パネルとの間
にダイクロイックミラー等が設けられているが、それら
の構成は本発明とは直接関係しないので、以下でも図3
に即して説明を行う。)
【0059】液晶パネル3は、TN液晶を用いたアクテ
ィブマトリクス駆動方式のものであり、図19に示した
ようなコントラスト視野角特性を有している(但し、図
19では等コントラスト線(縦横比が概ね1:2程度の
楕円形や長方形に近似した形状)の長辺の方向が液晶パ
ネルの底辺の方向と異なっているが、ここではこの2つ
の方向が一致しているものとする)。
【0060】液晶パネル3には、この液晶プロジェクタ
装置に外部から供給される映像信号のレベルに応じた駆
動電圧が、図示しない液晶駆動回路から印加される。
【0061】液晶パネル3では、液晶パネル3への入射
光のうちのP偏光のみが、表面の偏光板(偏光子)を経
て液晶層を通過する。この直線偏光は、液晶駆動回路か
ら印加される駆動電圧によって変調され(振動方向が最
大90゜回転し)、液晶パネル3の反対側の表面の偏光
板(検光子)で検光される。
【0062】液晶パネル3を透過した光は、投射レンズ
(投射光学系)4に入射する。投射レンズ4からの出射
光は、図1に示した液晶プロジェクタ装置本体の前面か
ら、スクリーンへの投射光として出射する。
【0063】次に、この液晶プロジェクタ装置の動作を
説明する。光源1から光が出射すると、その出射光が、
PBS7,反射鏡8及び1/2波長板9により、P偏光
に変換され、且つ、縦横比約1:2(液晶パネル3の等
コントラスト線と略等しい縦横比)の略楕円形の断面形
状の光束にされて、マイクロレンズアレイ10に入射す
る。
【0064】このマイクロレンズアレイ10への入射光
は、マイクロレンズアレイ10のレンズ10a(図4)
で集光されて、マイクロレンズアレイ11の対応するレ
ンズ11a(図4)に入射する。マイクロレンズアレイ
10,11の全てのレンズ10a,11aを合わせた形
状がそれぞれ縦横比約1:2の長方形になっているの
で、マイクロレンズアレイ11から出射する光束の断面
形状も縦横比約1:2の略楕円形になる。
【0065】マイクロレンズアレイ11からの出射光
は、光シャッタ12に入射する。ここで、この液晶プロ
ジェクタ装置を照明を十分明るくした室内で使用する場
合には、光シャッタ制御部14の割算回路32(図7)
で求められる比RはR≧1になるので、光シャッタ12
では光が全く遮断されない。したがって、光シャッタ1
2を通過する光束の断面形状は、シャッタ用液晶パネル
21(図6)の最も外側の固定パターン電極23eの輪
郭形状になる。
【0066】その結果、液晶パネル3には、図9Aに示
すように固定パターン電極23eの輪郭形状と相似形の
角度分布(すなわち液晶パネル3の等コントラスト線と
略等しい形状の角度分布)で光が入射する。
【0067】他方、この液晶プロジェクタ装置を照明を
暗くした室内で使用する場合には、光シャッタ制御部1
4の割算回路32で求められる比RはR<1になるの
で、光シャッタ12を通過する光束の断面形状は、室内
の暗さに応じて、シャッタ用液晶パネル21(図6)の
固定パターン電極23d,23c,23bまたは23a
の輪郭形状(液晶パネル3の等コントラスト線と略等し
い形状を維持しつつ、面積を狭くした形状)になる。
【0068】その結果、液晶パネル3には、図9Bに示
すように固定パターン電極23d,23c,23bまた
は23aの輪郭形状と相似形の角度分布(すなわち、液
晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状の角度分
布であるとともに、コントラストを低下させる度合いの
大きい入射角の光の順に液晶パネル3に入射しなくなる
ような角度分布)で光が入射する。その結果、室内の暗
さに応じて、コントラストを低下させる度合いの大きい
入射角の光の順に、液晶パネル3に入射しなくなる(す
なわちスクリーンに投射されなくなる)。
【0069】このように、この液晶プロジェクタ装置で
は、照明を暗くした室内で使用する場合のように液晶プ
ロジェクタ装置の周囲の光量が少ない場合には、マイク
ロレンズアレイ11からの出射光が、この周囲の光量の
少なさに応じて、コントラストを低下させる度合いの大
きい光の順に、照明光学系2の瞳位置に位置する光シャ
ッタ12で遮断される。
【0070】これにより、液晶プロジェクタ装置の周囲
の光量が少ない場合には、コントラストを低下させる度
合いの大きい光の順に液晶パネル3に入射されなくなる
(すなわちスクリーンに投射されなくなる)ので、黒色
の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制されてい
る。
【0071】したがって、例えば家庭において照明を暗
くした室内でこの液晶プロジェクタ装置を使用して映画
を鑑賞する(ホームシアターを楽しむ)場合に、画質の
劣化を感じるようなことがなくなっている。
【0072】また、暗い場所で液晶プロジェクタ装置を
使用する場合には、このようにスクリーンへの投射光量
が減少しても、画面を見る者が輝度の不足を感じること
はない。
【0073】また、照明光学系2の瞳位置に光シャッタ
12を配置しているので、図6に示したように液晶パネ
ル3の等コントラスト線に略等しい断面形状の光を通過
させるように光シャッタ12を構成することにより、コ
ントラストを低下させる度合いの大きい光の順に光シャ
ッタ12で遮断することが容易になっている。
【0074】また、図6に示したように液晶パネルで光
を遮断するように光シャッタ12を構成しているので、
機械的に動作する部品で光を遮断する場合よりも、光シ
ャッタ12の高速動作が可能である。したがって、液晶
プロジェクタ装置の周囲の光量の変化にすばやく応答し
て、光を遮断するか否か、どの程度の量の光を遮断する
かを切り換えることができるようになっている。
【0075】また、このシャッタ用液晶パネルとして、
複数の同心の固定パターン電極を有する液晶パネルを用
いているので、光シャッタ12の構造や制御が簡単にな
っている。
【0076】しかも、この液晶プロジェクタ装置では、
PBS7,反射鏡8及び1/2波長板9という3つの光
学素子だけの組み合わせにより、光源1からの出射光が
P偏光に変換される。したがって、例えば既存の偏光変
換素子のような構成が複雑であるとともに高価な光学素
子を用いて光源1からの出射光をP偏光に変換する場合
と比較して、光学系の複雑化やコスト高を招くことな
く、光源1からの出射光の利用効率が高まって、より明
るい画像がスクリーンに表示される。
【0077】また、この液晶プロジェクタ装置では、P
BS7から出射したP偏光と1/2波長板9から出射し
たP偏光とを合わせた光束の断面形状を縦横比1:2
(液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比)
の略楕円形にし、且つ、マイクロレンズアレイ10,1
1の全てのレンズ10a,11aを合わせた形状を縦横
比1:2の長方形にすることにより、照明光学系2の瞳
位置の近傍に位置するマイクロレンズアレイ11から、
縦横比約1:2の略楕円形の断面形状の光束が出射す
る。(したがって、仮に光シャッタ12が存在しなかっ
たとした場合にも、液晶パネル3への入射光の角度分布
は、図9Cに示すように、液晶パネル3の等コントラス
ト線に近似した形状になる。)
【0078】このように、マイクロレンズアレイ11か
らの出射光の断面形状が液晶パネル3の等コントラスト
線に近似しているとともに、光シャッタ12を通過する
光の断面形状もこの等コントラスト線と略等しくなって
いるので、光シャッタ12の全ての固定パターン電極2
3a〜23eの部分で光を透過させる場合(前述の
(a)の場合)には、マイクロレンズアレイ11からの
出射光のほとんど全てが光シャッタ12を通過する。し
たがって、この点からも、光の利用効率が高まって、明
るい画像がスクリーンに表示されるようになっている。
【0079】次に、この液晶プロジェクタ装置における
光シャッタ制御部14の別の構成例について説明する。
図10はこの別の構成例を示しており、図7と共通する
部分には同一符号を付している。この例では、光シャッ
タ制御部14内にマイクロプロセッサ33が設けられて
おり、割算回路32で求められた比R(前述のように、
所定の基準値Irefに対する各受光素子42の出力電
流Iの加算値ΣIの比)を示す信号がこのマイクロプロ
セッサ33に送られる。
【0080】図11は、マイクロプロセッサ33が実行
する処理を示すフローチャートである。この処理は、こ
の液晶プロジェクタ装置の電源が投入されたことに基づ
いてスタートし、最初に、電源投入時に割算回路32か
ら送られた比Rと同じ値を示す信号を、図6Aの液晶駆
動回路22に制御信号として与える(ステップS1)。
【0081】続いて、割算回路32から送られる信号が
示す比Rの値が一定以上(例えば0.5以上)減少した
か否かの判断(ステップS2)と、この比Rの値が増加
したか否かの判断(ステップS3)とを、いずれかでイ
エスになるまで繰り返す。
【0082】そして、ステップS2でイエスになると、
減少前の比Rの値から減少後の比Rの値に向けて一定時
間(数分〜十数分の範囲の時間)をかけて徐々に値が減
少する信号を、液晶駆動回路22に制御信号として与え
る(ステップS4)。そしてステップS3に進む。
【0083】他方、ステップS3でイエスになると、増
加後のRの値を示す信号を、液晶駆動回路22に制御信
号として与える(ステップS5)。そしてステップS2
に戻る。
【0084】光シャッタ制御部14をこの図10のよう
な構成にした場合、この液晶プロジェクタ装置の動作
は、次の点で、光シャッタ制御部14を図7のような構
成にした場合と相違する。
【0085】例えば家庭において夜間に液晶プロジェク
タ装置を使用して映画を鑑賞するために、最初に室内の
照明器を点灯した状態でこの液晶プロジェクタ装置の電
源を投入し、その後照明器を消灯したとする。
【0086】すると、液晶プロジェクタ装置の電源投入
時には、照明が明るいので、光シャッタ制御部14の割
算回路32(図10)で求められる比Rは、例えば0.
75以上というような1に近い値になる。
【0087】したがって、光シャッタ制御部14のマイ
クロプロセッサ33(図10)から図11のステップS
1で液晶駆動回路22に与えられる制御信号の値も1に
近くなるので、液晶パネル3には、図9Aに示したよう
にシャッタ用液晶パネル21(図6)の固定パターン電
極23eの輪郭形状と相似形の角度分布か、またはシャ
ッタ用液晶パネル21の固定パターン電極23dの輪郭
形状と相似形の角度分布で光が入射する。
【0088】しかし、この電源の投入後、照明が消える
と、光シャッタ制御部14の割算回路32(図10)で
求められる比Rは例えば0.25未満というような0に
近い値(電源投入時よりも0.5以上小さい値)になる
ので、割算回路32からマイクロプロセッサ33に送ら
れる信号が示す比Rの値が電源投入時よりも0.5以上
減少する。
【0089】したがって、マイクロプロセッサ33の処
理が図11のステップS2からS4に進むので、液晶駆
動回路22に与えられる制御信号の値が、1に近い値か
ら0に近い値に向けて、数分〜十数分程度の時間をかけ
て徐々に減少していく。
【0090】その結果、液晶パネル3への入射光の角度
分布は、図9Aに示したようにシャッタ用液晶パネル2
1の固定パターン電極23eの輪郭形状と相似形の角度
分布(または固定パターン電極23dの輪郭形状と相似
形の角度分布)から、数分〜十数分程度の時間をかけ
て、固定パターン電極23dの輪郭形状と相似形の角度
分布,固定パターン電極23cの輪郭形状と相似形の角
度分布,固定パターン電極23bの輪郭形状と相似形の
角度分布というように(比Rが0.1以下になったとき
には、さらに固定パターン電極23aの輪郭形状と相似
形の角度分布というように)徐々に変化していく。
【0091】これにより、スクリーンへの投射光量が、
コントラストを低下させる度合いの大きい光の順に数分
〜十数分程度の時間をかけて徐々に減少して、電源投入
時の数分の1〜十数分の1程度になる。
【0092】なお、その後再び照明器を点灯した場合に
は、割算回路32で求められる比Rが再び1に近い値に
なるので、マイクロプロセッサ33の処理が図11のス
テップS3からS5に進むことにより、スクリーンへの
投射光量が再び電源投入時と同じになる。
【0093】ここで、家庭において夜間に液晶プロジェ
クタ装置を使用して映画を鑑賞するために室内の照明器
を消灯した場合のように、周囲が急に暗くなった場合、
人の目が暗さに慣れるまでには、視覚系の特性から数分
〜十数分程度の時間を要する(暗順応過程)。
【0094】この暗順応過程が終わるまでは、人の目は
黒色の浮きによるコントラストの低下を画質の劣化とし
て感じにくい。また、この暗順応過程が終わる前にいき
なりスクリーンへの投射光量を減少させると、却って画
面を見た際に輝度の不足を感じてしまう。
【0095】そこで、この液晶プロジェクタ装置では、
割算回路32で求められる比Rの値が一定以上減少した
こと(すなわち周囲光検出部41で検出される液晶プロ
ジェクタ装置の周囲の光量が一定量以上減少したこと)
に基づき、光シャッタ制御部14により、減少後の光量
に応じて光シャッタ12で一定時間をかけて徐々に光を
遮断するようになっている。
【0096】これにより、周囲が急に暗くなった場合、
スクリーンへの投射光量が、コントラストを低下させる
度合いの大きい光の順に一定時間をかけて徐々に減少す
るので、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下
が、人の目の暗順応過程に合せて適切に抑制される。
【0097】したがって、例えば家庭において夜間に液
晶プロジェクタ装置を使用して映画を鑑賞するために室
内の照明器を消灯した場合にも、人の目が暗さに慣れる
までの間にスクリーンへの投射光量が徐々に(画面を見
ていても投射光量の変化がわからない程度に)減少し、
暗さに慣れた頃には黒色の浮きの発生によるコントラス
トの低下が抑制されているので、画質の劣化を感じるよ
うなことがなくなっている。
【0098】また特に、家庭において夜間に液晶プロジ
ェクタ装置を使用して映画を鑑賞する場合には、最初に
室内の照明器を点灯した状態で液晶プロジェクタ装置の
電源を投入し、その後照明器を消灯することが少なくな
いので、照明器を点灯している電源投入時にはスクリー
ンへの投射光量を多くし、その後照明器を消灯した後に
は、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下を、人
の目の暗順応過程に合せて適切に抑制することができる
ようになっている。
【0099】なお、以上の例では、液晶パネル3の等コ
ントラスト線の長辺の方向が、液晶パネル3の底辺の方
向と一致しているものとして説明を行った。これに対
し、この2つの方向が異なっている場合には、マイクロ
レンズアレイ10,11の形状を変更するとともに、液
晶パネル3の配置を変更する必要がある。
【0100】図12は、この場合のマイクロレンズアレ
イ10,11の形状を示す。このマイクロレンズアレイ
10,11では、レンズ10a,11aがマイクロレン
ズアレイ10,11の底辺10b,11bに対してそれ
ぞれ斜め方向に配列されており、全てのレンズ10a,
11aを合わせた形状が、それぞれ縦横比約1:2(液
晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比)の略
長方形になっている。底辺10b,11bの方向に対す
るレンズ10a,11aの配列方向の角度は、液晶パネ
ル3の底辺の方向に対する液晶パネル3の等コントラス
ト線の長辺の方向の角度と一致した角度になっている。
(図でも便宜上個々のレンズ10a,11aを大きく描
いているが、個々のレンズ10a,11aは実際はこれ
よりもかなり小さいので、全てのレンズ10a,11a
を合わせた形状を略長方形にすることは容易である。ま
た、この場合にも、レンズ11aの形状はやはり円形で
あってもよい。)
【0101】図13は、この場合の液晶パネル3の配置
例を示している。液晶パネル3は、等コントラスト線の
長辺の方向を、光シャッタ12を通過する光束の断面形
状の長辺の方向と一致させるように、パネル面に平行な
面上で底辺3aを傾けて配置されている。
【0102】マイクロレンズアレイ10,11を図12
のような形状にするとともに液晶パネル3を図13のよ
うに配置することにより、液晶パネル3の等コントラス
ト線の長辺の方向が液晶パネル3の底辺の方向と異なっ
ている場合にも、液晶パネル3への入射光の角度分布が
液晶パネル3の等コントラスト線と略等しい形状になる
とともに、マイクロレンズアレイ10のレンズ10aか
らの光が液晶パネル3に集光されるようになる。
【0103】また、以上の例では、光源1から出射され
た非偏光を、PBS7,反射鏡8及び1/2波長板9に
よりP偏光に変換している。しかし、別の例として、P
BS7,反射鏡8及び1/2波長板9を設けないように
してもよく、あるいはまた、PBS7,反射鏡8及び1
/2波長板9の代わりに既存の偏光変換素子を用いて光
源1からの出射光をP偏光に変換してもよい。その場合
にもやはり、前述のような光シャッタ制御部14の制御
に基づく光シャッタ12の動作により、黒色の浮きの発
生によるコントラストの低下が抑制される。
【0104】また、以上の例では、照明光学系2の瞳位
置の近傍に位置するマイクロレンズアレイ11から、液
晶パネル3の等コントラスト線と略等しい縦横比の略楕
円形の断面形状の光束が出射するようにしている。しか
し、別の例として、照明光学系の瞳位置の近傍に位置す
るマイクロレンズアレイから、光源1から出射したまま
の断面形状の光束を出射させるようにしてもよい。その
場合にもやはり、前述のような光シャッタ制御部14の
制御に基づく光シャッタ12の動作により、黒色の浮き
の発生によるコントラストの低下が抑制される。
【0105】図14は、PBS7,反射鏡8及び1/2
波長板9を設けないとともに、照明光学系の瞳位置の近
傍に位置するマイクロレンズアレイから、光源1から出
射したままの断面形状の光束を出射させるようにした場
合の液晶プロジェクタ装置の構成例を示したものであ
り、図3と共通する部分には同一の符号を付している。
【0106】この液晶プロジェクタ装置の照明光学系1
6にはマイクロレンズアレイ17,マイクロレンズアレ
イ18,光シャッタ12,集光レンズ13が順に設けら
れており、光源1からの出射光が直接マイクロレンズア
レイ17に入射する。マイクロレンズアレイ17,マイ
クロレンズアレイ18は、全てのレンズを合わせた形状
がマイクロレンズアレイ10,11におけるような縦横
比約1:2の長方形(図4)になっていない点を除いて
は、マイクロレンズアレイ10,11と同様の構成及び
配置になっている。
【0107】この液晶プロジェクタ装置では、光源1か
ら出射したままの断面形状の非偏光がマイクロレンズア
レイ18から光シャッタ12に入射するが、やはり、光
シャッタ制御部14の制御に基づく光シャッタ12の動
作により、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下
が抑制される。
【0108】この図14の例において、既存の偏光変換
素子を用いて光源1からの出射光をP偏光に変換するた
めには、例えばマイクロレンズアレイ17とマイクロレ
ンズアレイ18との間にこの偏光変換素子を配置すれば
よい。図15はこの偏光変換素子の構成を示している。
この偏光変換素子61は、複数のプリズム62を貼り合
せたものであり、貼合せ面には、マイクロレンズアレイ
17の各レンズの中央部分からの出射光のうちP偏光を
透過させてS偏光を反射するPBS面62aと、PBS
面62aで反射されたS偏光をマイクロレンズアレイ1
8に向けて反射する反射面62bとが交互に形成されて
いる。反射面62bで反射されたS偏光は、1/2波長
板63でP偏光にされてマイクロレンズアレイ18に入
射する。また、マイクロレンズアレイ17の各レンズの
周辺部分からの出射光(中央部分からの出射光に比べて
僅かの光量である)は、遮光板64で遮られるようにな
っている。
【0109】このように既存の偏光変換素子を用いるこ
とによっても、光源1からの出射光の利用効率が高まっ
て、より明るい画像がスクリーンに表示されるようにな
る。
【0110】また、以上の例では、各周囲光検出部41
で検出された液晶プロジェクタ装置の周囲の光量の少な
さだけに応じて光シャッタ12を動作させている。しか
し、別の例として、外部から液晶プロジェクタ装置に供
給される映像信号の輝度レベルを検出する輝度検出回路
をさらに設け、各周囲光検出部41で検出された光量の
少なさとこの輝度検出回路で検出された輝度レベルの低
さとの両方に応じて光シャッタ12で光を遮断させるよ
うにしてもよい。
【0111】それにより、液晶プロジェクタ装置の周囲
の光量が多い場合であっても映像信号の輝度レベルが低
い場合には、光シャッタ12で光を遮断して、スクリー
ンへの投影画像の明るさを減少させることができる。し
たがって、投影画像の明るさのダイナミックレンジを広
げることもできるようになる。
【0112】こうした輝度検出回路は、例えば映像信号
の1フレーム分の時間毎にその輝度信号のピークレベル
を検出する回路として、容易に構成することができる。
【0113】あるいはまた、映像信号の1フレーム分の
時間毎に輝度信号が白レベルになる時間の割合(すなわ
ち画面全体の面積に対する白レベルでの表示部分の面積
の比)を求め、この比の値に応じて光シャッタ12での
光の遮断量を調整するようにしてもよい。
【0114】それにより、この白レベルのピーク輝度の
見えかたを制御することができるので、画像にメリハリ
をつけることもできるようになる。
【0115】また、以上の例では、各周囲光検出部41
での周囲の光量の検出結果に基づき、光シャッタ制御部
14が自動的に光シャッタ12を動作させている。しか
し、別の例として、この検出結果を画像にスーパインポ
ーズして表示するとともに、光シャッタ12を動作させ
るための操作釦をリモートコントローラやプロジェクタ
本体表面の操作パネルに設け、この表示を見ながらこの
操作釦を操作して光シャッタ12を動作させることがで
きるようにしてもよい。
【0116】また、以上の例では、液晶プロジェクタ装
置本体の表面のうち上面, 両側面,背面, 下面に、それ
ぞれ1箇所ずつ周囲光検出部41を配置している。しか
し、別の例として、これらの面のそれぞれ2箇所以上に
周囲光検出部41を配置してもよく、あるいは、これら
の面のうち下面以外の一部の面にだけ周囲光検出部41
を配置してもよい。
【0117】また、以上の例では、シャッタ用液晶パネ
ル21の固定パターン電極の数を5つにしているが、こ
の固定パターン電極の数を例えば3つや4つにしてもよ
く、あるいは6つ以上にしてもよい。
【0118】また、以上の例では、液晶パネル3のコン
トラスト視野角特性に応じて、コントラストを低下させ
る度合いの大きい光の順に遮断する光シャッタを設けて
いるが、液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断す
る光シャッタを設けてもよい。例えば光シャッタ12の
ように複数の固定パターン電極を同心に配列した液晶パ
ネルで光を遮断する光シャッタにおいて入射角の大きい
光の順に遮断するためには、固定パターン電極の形状
を、図16に示す液晶パネル25の固定パターン電極2
6a〜26dのような形状にすればよい。
【0119】そうした場合にも、この光シャッタで光を
遮断させると、図19のようなコントラスト視野角特性
から、コントラストを低下させる度合いの大きい光のほ
うが、コントラストを低下させる度合いの小さい光より
も多く遮断されるようになる。したがって、コントラス
トを低下させる度合いの大きい光のスクリーンへの投射
量が、コントラストを低下させる度合いの小さい光のス
クリーンへの投射量よりも多く減少するので、やはり黒
色の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制され
る。
【0120】また、以上の例では、液晶パネルで光を遮
断するように光シャッタ12を構成している。しかし、
別の例として、図17に示すようなメカニカルダイアフ
ラム(機械的絞り機構)27と、光シャッタ制御部14
からの制御信号に基づいてこのメカニカルダイアフラム
27を駆動させる駆動機構とで光シャッタ12を構成し
てもよい。
【0121】また、以上の例では、照明光学系2の瞳位
置に光シャッタ12を配置しているが、照明光学系2の
瞳位置の代わりに、投射光学系4の瞳位置のほうに光シ
ャッタ12を配置してもよい。そうした場合にも、液晶
パネル3に入射した光のうちの、光シャッタ12を通過
する光の断面形状と略相似形の角度分布を越える入射角
の光は、液晶パネル3から出射しても光シャッタ12を
通過しなくなる(したがってスクリーンに投射されなく
なる)ので、照明光学系2の瞳位置に光シャッタ12を
配置した場合と同様に、黒色の浮きの発生によるコント
ラストの低下が抑制される。ただし、照明光学系2の瞳
位置に光シャッタ12を配置するほうが、液晶パネル3
への入射光が減少するので、液晶パネル3の光による加
熱を防止することができる。
【0122】あるいはまた、照明光学系2や投射光学系
4のうちの瞳位置以外の位置に、液晶パネル3のコント
ラスト視野角特性に応じて、コントラストを低下させる
度合いの大きい光の順に遮断する光シャッタを設けても
よい。
【0123】また、本発明を適用する液晶プロジェクタ
装置は、3板透過型液晶プロジェクタ装置, 単板透過型
液晶プロジェクタ装置, 3板反射型液晶プロジェクタ装
置,単板反射型液晶プロジェクタ装置のいずれであって
もよい。
【0124】また、本発明は、以上の例に限らず、本発
明の要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとり
うることはもちろんである。
【0125】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る液晶プロジ
ェクタ装置によれば、周囲の光量が少ない場合に、コン
トラストを低下させる度合いの大きい光のスクリーンへ
の投射量が、コントラストを低下させる度合いの小さい
光のスクリーンへの投射量よりも多く減少するので、黒
色の浮きの発生によるコントラストの低下が抑制され
る。
【0126】したがって、例えば家庭において照明を暗
くした室内でこの液晶プロジェクタ装置を使用して映画
を鑑賞する(ホームシアターを楽しむ)場合に、画質の
劣化を感じるようなことがなくなるという効果が得られ
る。
【0127】また、本発明に係る液晶プロジェクタ装置
によれば、周囲が急に暗くなった場合、スクリーンへの
投射光量が、コントラストを低下させる度合いの大きい
光の順に一定時間をかけて徐々に減少するので、黒色の
浮きの発生によるコントラストの低下が、人の目の暗順
応過程に合せて適切に抑制される。
【0128】したがって、例えば家庭において夜間に液
晶プロジェクタ装置を使用して映画を鑑賞するために室
内の照明器を消灯した場合にも、人の目が暗さに慣れる
までの間にスクリーンへの投射光量が徐々に減少し、暗
さに慣れた頃には黒色の浮きの発生によるコントラスト
の低下が抑制されているので、画質の劣化を感じるよう
なことがなくなるという効果が得られる。
【0129】また、本発明に係る液晶プロジェクタ装置
によれば、照明器を点灯している電源投入時にはスクリ
ーンへの投射光量を多くし、その後照明器を消灯した後
には、黒色の浮きの発生によるコントラストの低下を、
人の目の暗順応過程に合せて適切に抑制することができ
るという効果が得られる。
【0130】また、本発明に係る液晶プロジェクタ装置
によれば、液晶プロジェクタ装置の周囲の光量が多い場
合であっても映像信号の輝度レベルが低い場合には、光
シャッタで光を遮断して、スクリーンへの投影画像の明
るさを減少させることができるので、投影画像の明るさ
のダイナミックレンジを広げることもできるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶プロジェクタ装置の構成例を示す
図である。
【図2】図1の周囲光検出部の構造を示す図である。
【図3】本発明の液晶プロジェクタ装置の構成例を示す
図である。
【図4】図3のPBSの透過光及び1/2波長板の出射
光とマイクロレンズアレイの形状及び配置とを示す図で
ある。
【図5】光学系の瞳位置を通過する光束の断面形状と結
像位置でのその光の角度分布との関係を示す図である。
【図6】図3の光シャッタの構成例を示す図である。
【図7】図3の光シャッタ制御部の構成例を示す図であ
る。
【図8】図3の光シャッタでの入射光の遮断の様子を示
す図である。
【図9】図3の液晶パネルへの入射光の角度分布を示す
図である。
【図10】図3の光シャッタ制御部の別の構成例を示す
図である。
【図11】図11のマイクロプロセッサが実行する処理
を示すフローチャートである。
【図12】図3のマイクロレンズアレイの変更例を示す
図である。
【図13】図3の液晶パネルの配置の変更例を示す図で
ある。
【図14】本発明の液晶プロジェクタ装置の別の構成例
を示す図である。
【図15】偏光変換素子の構成を示す図である。
【図16】光シャッタ用液晶パネルの固定パターン電極
の変更例を示す図である。
【図17】光シャッタの別の構成例を示す図である。
【図18】従来の液晶プロジェクタ装置の光学系の構成
例を示す例である。
【図19】液晶パネルのコントラスト視野角特性を例示
する図である。
【符号の説明】
1 光源、 2,16 照明光学系、 3 液晶パネ
ル、 3a 液晶パネルの底辺、 4 投射レンズ(投
射光学系)、 5 放電ランプ、 6,8 反射鏡、
7 PBS(偏光ビームスプリッタ)、 9 1/2波
長板、 10,11,17,18 マイクロレンズアレ
イ、 10a,11a マイクロレンズアレイのレン
ズ、 12 光シャッタ、 13 集光レンズ、 14
光シャッタ制御部、 21, 25 シャッタ用液晶パ
ネル、 22 液晶駆動回路、 23固定パターン電極
群、 23a〜23e, 26a〜26d 固定パターン
電極、 24 コモン電極、 25 液晶層、 27
メカニカルダイアフラム、31 加算回路、 32 割
算回路、 33マイクロプロセッサ、 41 周囲光検
出部、 42 受光素子、 43 透明樹脂、 44
筐体、 44a 筐体の開口部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA14 EA15 HA06 HA24 HA25 HA28 JA05 2H091 FA17Z FA26X FA26Z FA29Z FA41Z FD06 FD12 GA11 LA17 2H093 NC42 NC54 NC55 NC59 ND02 ND03 2K103 AA05 AA16 AB01 BA14 BA15 BC19 BC37 5C058 BA08 EA02 EA11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射光を変調して出射する液晶パネル
    と、 光源からの出射光を前記液晶パネルに入射させる照明光
    学系と、 前記液晶パネルからの出射光をスクリーンに投射するた
    めの投射光学系とを有する液晶プロジェクタ装置におい
    て、 前記液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断する光
    シャッタを、前記照明光学系と前記投射光学系とのいず
    れか一方に配置し、 液晶プロジェクタ装置の周囲の光量を検出する周囲光検
    出手段と、 前記周囲光検出手段で検出された光量の少なさに応じて
    前記光シャッタで光を遮断させる制御手段とを備えたこ
    とを特徴とする液晶プロジェクタ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液晶プロジェクタ装置
    において、 前記周囲光検出手段は、装置本体の表面のうち投射光の
    出射面以外の少なくとも1つの面に設けられた受光素子
    を含むことを特徴とする液晶プロジェクタ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の液晶プロジェ
    クタ装置において、 外部から液晶プロジェクタ装置に供給される映像信号の
    輝度レベルを検出する輝度検出手段をさらに備え、 前記制御手段は、前記周囲光検出手段で検出された光量
    の少なさと前記輝度検出手段で検出された輝度レベルの
    低さとの両方に応じて前記光シャッタで光を遮断させる
    ことを特徴とする液晶プロジェクタ装置。
  4. 【請求項4】 入射光を変調して出射する液晶パネル
    と、 光源からの出射光を前記液晶パネルに入射させる照明光
    学系と、 前記液晶パネルからの出射光をスクリーンに投射するた
    めの投射光学系とを有する液晶プロジェクタ装置におい
    て、 前記液晶パネルへの入射角の大きい光の順に遮断する光
    シャッタを、前記照明光学系と前記投射光学系とのいず
    れか一方に配置し、 液晶プロジェクタ装置の周囲の光量を検出する周囲光検
    出手段と、 前記周囲光検出手段で検出される光量が一定量以上減少
    したことに基づき、減少後の光量に応じて、前記光シャ
    ッタで一定時間をかけて徐々に光を遮断させる制御手段
    とを備えたことを特徴とする液晶プロジェクタ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の液晶プロジェクタ装置
    において、 前記制御手段は、液晶プロジェクタ装置の電源の投入時
    には、前記周囲光検出手段で検出された光量の少なさに
    応じて前記光シャッタで光を遮断させ、前記電源の投入
    後、前記周囲光検出手段で検出される光量が一定量以上
    減少したことに基づき、減少後の光量に応じて、前記光
    シャッタで一定時間をかけて徐々に光を遮断させること
    を特徴とする液晶プロジェクタ装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の液晶プロジェ
    クタ装置において、 前記周囲光検出手段は、装置本体の表面のうち投射光の
    出射面以外の少なくとも1つの面に設けられた受光素子
    を含むことを特徴とする液晶プロジェクタ装置。
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