JP2003106677A - 結露防止用ヒーター - Google Patents

結露防止用ヒーター

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JP2003106677A
JP2003106677A JP2001302707A JP2001302707A JP2003106677A JP 2003106677 A JP2003106677 A JP 2003106677A JP 2001302707 A JP2001302707 A JP 2001302707A JP 2001302707 A JP2001302707 A JP 2001302707A JP 2003106677 A JP2003106677 A JP 2003106677A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない消費エネルギーで結露防止が行え、か
つ可搬式で任意の場所に設置が容易な結露防止用ヒータ
ーを提供する。 【解決手段】 複数枚の帯板状の発熱体2を隙間5を介
して平行に配列すると共に、長手方向を水平方向にして
両端部を可搬性の枠6に固定し、これら発熱体2間の隙
間5の長手方向に沿う両開口縁の一方を空気導入口5a
とし、他方を熱風放出口5bとする。そして、他の実施
形態は隙間5の空気導入口5aから熱風放出口5b側の
方向を鉛直方向にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は結露防止用ヒーター
に関し、さらに詳しくは、任意の場所に設置が容易で,
少ない消費エネルギーで効率よく結露を防止する結露防
止用ヒーターに関する。
【0002】
【従来の技術】外気温が低い冬季には、窓ガラス等が外
気により冷却されて温度が低下するため、室内側でその
窓ガラスに接する空気が露点以下となり、窓ガラスの表
面に結露が発生し易くなる。その結露水を放置しておく
と、窓枠が木製の場合には木枠に染み込んで腐触させた
り、また黴を発生させるため、その胞子が室内に飛ぶこ
とにより健康に悪影響を及ぼすという問題があった。
【0003】従来は、このような結露に対しては、頻繁
に結露を拭き取る等の面倒な作業をしたり、或いは、窓
際に大掛かりな暖房施設を設ける等の対策をとってい
た。しかし、前者は絶えず窓を見張って頻繁な作業を余
儀なくされ、また後者は多大な設備費がかかり、消費エ
ネルギーも大きかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、少な
い消費エネルギーで結露防止が行え、かつ可搬式で任意
の場所に設置が容易な結露防止用ヒーターを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の結露防止用ヒーターは、複数枚の帯板状の発熱体を
隙間を介して平行に配列すると共に、長手方向を水平方
向にして両端部を可搬性の枠に固定し、これら発熱体間
の隙間の長手方向に沿う両開口縁の一方を空気導入口と
し、他方を熱風放出口としたことを特徴とする。
【0006】このように、複数の帯板状の発熱体間の隙
間を水平方向にし、その長手方向に沿う開口縁の熱風放
出口から細長い膜状の熱流を放射するようにしたため、
発熱体の長手方向を窓ガラスの下部にガラス面に沿うよ
うに配置すれば、窓ガラスを一度に効率よく加熱し、少
ない消費電力で結露を防止することができる。また、複
数の発熱体が可搬性の枠に取り付けられているから、容
易に任意の場所に設置することが可能になる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付
の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0008】図1は本発明の実施形態からなる結露防止
用ヒーターである。
【0009】図1において、結露防止用ヒーター1は、
複数枚の帯板状の発熱体2を隙間5を介して平行に配列
すると共に、長手方向を水平方向に配置するように両端
部を可搬性枠6で固定されている。発熱体2に挟まれた
隙間5は、下縁側を空気導入口5aとし、上縁側を熱風
放出口5bとして開口している。発熱体2の下端と設置
面10との間には下部隙間11が開けられ、冷風が下か
ら侵入できるようになっている。
【0010】帯板状の発熱体2は、外殻3と内側に挿入
されたヒーター4から構成されている。外殻3として
は、広く平らな面をもつことが好ましいが、加熱面積を
増やすために、表面を波状やジグザグ状等にしてもよ
い。また、外殻3の材質は金属が好ましいが、耐熱性の
樹脂であってもよい。
【0011】内部ヒーター4は、特に限定されないが、
例えば炭素繊維ヒーター、樹脂またはゴムに導電性粉末
を配合した混合物からなる面状発熱体、電気抵抗の大き
なニクロム線等の金属線等が使用される。特に、炭素繊
維ヒーターは、消費電力が小さく、かつ軽量であるため
好ましい。
【0012】内部ヒーター4の長手方向両端部には、電
極8が装着され、リード線9を介して電源に接続されて
いる。電源は電池であってもよく、商用の交流電源であ
ってもよい。
【0013】内部ヒーター4の加熱温度は好ましくは3
0℃〜100℃、更に好ましくは50℃〜70℃であ
る。また加熱温度を上記範囲30〜100℃にするた
め、結露防止用ヒーター単位長さ当りの消費電力は、8
0〜100w/mが好ましい。
【0014】可搬性の枠6は、複数枚の発熱体2を所定
の隙間5を維持するように装着した状態にして、容易に
持ち運びができ、任意の場所に設置ができるものであ
る。好ましくは発熱体2を脱着自在にしてあるものがよ
い。
【0015】上記構成からなる結露防止用ヒーター1
は、窓ガラス7の下部位置に、長手方向が水平方向に窓
ガラスの幅方向に沿うように設置される。発熱体2の隙
間5の熱風放出口5bは、窓ガラス7の面方向に沿って
細長く延びる配置となり、この熱風放出口5bから薄く
長い熱風が上昇して直接窓ガラス7に接触し、窓ガラス
表面で熱交換を行って加温する。したがって、窓ガラス
に接する空気は露点にならないように維持され、結露の
生成が防止される。熱交換を終わった熱風は冷風となっ
て下降し、再び空気侵入口5aから隙間5に浸入し、上
記操作を繰り返す。
【0016】上述したように、細長く薄い膜状の熱風が
窓ガラスに切れ目のないように一度に作用するため、熱
ロスが少なく効率的に熱風の熱を結露防止に利用でき
る。更に、隙間5の空気導入口5aと熱風放出口5bの
間を鉛直方向上方に向けたことにより、加熱空気が隙間
5に滞留しないため、熱風の放出を安定させ、かつ放出
される熱風量を多くすることができる。
【0017】本発明の結露防止ヒーターは、暖房を目的
とするものではなく、専ら結露防止のために使用される
ため、一般のパネルヒーター等のように消費エネルギー
が部屋全体の加熱、保温に使用されない。そのため容量
は小さくてよく、隙間5の大きさ(間隔)は2から20
mmが好ましい。2mmより小さくては空気の流れが悪
いため熱風の移動が十分に行われず、発熱体2の温度が
上昇し過ぎる。20mmより大きくすると、熱が分散す
るため、結露防止効果が悪くなる。また結露防止効果を
高めようとすると、結露防止用としては容量が過剰にな
るばかりでなく、発熱体2を大型化しなければならなく
なり、省エネルギーが達成されなくなる。
【0018】窓ガラスの結露を防止するためには、発熱
体2の長手方向の長さは、途中で切れ目のないように窓
枠いっぱいの長さにすることが好ましい。例えば、江戸
間の窓幅が90cmであること等より、70〜100c
mが好ましい。また、発熱体2の短辺方向長さWは20
〜100mmが好ましい。
【0019】また、発熱体の枚数は2〜10枚が好まし
い。1枚だと発熱体間の隙間を形成することができない
ため、効率的な加熱ができず、また10枚を超えると結
露防止ヒーターが大型になり、可搬性に劣るようにな
る。
【0020】更に、発熱体2の下端と設置面10との下
部間隔11は、5〜20mmが好ましい。5mmより小
さいと、結露防止ヒーターの設置面10が加熱され変形
したりするため好ましくない。また、20mmを超える
と窓枠下部に結露が生じるため好ましくない。
【0021】発熱体2と窓枠Fとの距離bは5〜200
mmが好ましい。5mmより小さいと窓枠Fが加熱され
過ぎるため好ましくない。また、200mmを超える
と、放出される熱風が窓ガラスから離れ過ぎ、結露防止
効果が低下するため好ましくない。
【0022】図2は本発明の他の実施形態からなる結露
防止用ヒーターである。
【0023】図2の結露防止用ヒーター1は複数枚の帯
板状の発熱体2を、斜めに傾斜させている点で、図1の
実施形態と異なり、他の部分はほぼ同様の構成になって
いる。
【0024】上記のように発熱体2を傾斜させる場合、
発熱体2の水平方向に対する傾斜角度は特に限定される
ものではない。傾斜角度が小さい場合は、熱流がより良
く合流する一方、放出される熱風量が少なくなる。その
ため、少ない消費電力でより高温の熱流を必要とする場
合に傾斜角度を小さくするとよい。そして、傾斜角度が
大きくなるにつれて、熱流が合流状態から並流状態へと
移行し、放出される熱風量が多くなる。そのため、少な
い消費電力で熱風量を多く必要とする場合に傾斜角度を
大きくするとよい。
【0025】尚、図2のように、発熱体2の板面が傾斜
している場合の下部間隔11は、複数の発熱体2の中で
最もその下端の位置が設置面10に近い発熱体の、下端
から設置面10までの距離をいう。
【0026】図3は本発明の更に他の実施形態からなる
結露防止用ヒーターである。
【0027】図3の結露防止用ヒーター1は、帯板状の
発熱体2を水平方向にした点で、上述した二つの実施形
態と異なり、他の部分はほぼ同様の構成である。
【0028】発熱体2を水平方向に配置することによ
り、隙間5を熱風放出口5b側に向けて水平方向に向け
ている。多段に並ぶ隙間5は、発熱体2の長手方向に延
びる両開口縁のうち、窓ガラス7に対面する側を熱風放
出口5bとし、他縁側を空気導入口5aとしている。空
気導入口5aは、隙間5の長手方向両端を開口させるよ
うに設けてもよい。
【0029】上下方向に積層される発熱体2の隙間5か
ら放出される複数の膜状の熱風は、一つに合流状体とな
って上昇するため、一層少ない消費電力で高温の熱風を
必要とする場合に好適である。
【0030】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、複数の
帯板状の発熱体間の隙間を水平方向にし、その長手方向
に沿う開口縁の熱風放出口から細長い膜状の熱流を放射
するようにしたため、発熱体の長手方向を窓ガラスの下
部にガラス面に沿うように配置すれば、窓ガラスを一度
に効率よく加熱し、少ない消費電力で結露を防止するこ
とができる。また、複数の発熱体が可搬性の枠に取り付
けられているから、容易に任意の場所に設置することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなる結露防止用ヒーター
を示し、(a)は長手方向に直交する断面で切断した断
面図であり、(b)は高さ方向に直交する断面で切断し
た断面図である。
【図2】本発明の他の実施形態からなる結露防止用ヒー
ターを、長手方向に直交する断面で切断した断面図であ
る。
【図3】本発明の他の実施形態からなる結露防止用ヒー
ターを、長手方向に直行する断面で切断した断面図であ
る。
【符号の説明】 1 結露防止用ヒーター 2 発熱体 3 外殻 4 内部ヒーター 5 隙間 6 枠 7 窓 11 下部間隔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の帯板状の発熱体を隙間を介して
    平行に配列すると共に、長手方向を水平方向にして両端
    部を可搬性の枠に固定し、これら発熱体間の隙間の長手
    方向に沿う両開口縁の一方を空気導入口とし、他方を熱
    風放出口とした結露防止ヒーター。
  2. 【請求項2】 前記隙間の前記空気導入口から熱風放出
    口側の方向を鉛直方向にした請求項1に記載の結露防止
    用ヒーター。
  3. 【請求項3】 前記隙間の前記空気導入口から熱風放出
    口側の方向を斜め上方にした請求項1に記載の結露防止
    用ヒーター。
  4. 【請求項4】 前記隙間の前記空気導入口から熱風放出
    口側の方向を水平方向にした請求項1に記載の結露防止
    用ヒーター。
  5. 【請求項5】 前記帯板状の発熱体を外殻と内部ヒータ
    ーから構成した請求項1〜4のいずれかに記載の結露防
    止用ヒーター。
  6. 【請求項6】 前記帯板状の発熱体間の隙間を2〜20
    mmにした請求項1〜5のいずれかに記載の結露防止用
    ヒーター。
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