JP2003105304A - 湿気硬化性ホットメルト接着剤組成物 - Google Patents

湿気硬化性ホットメルト接着剤組成物

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JP2003105304A
JP2003105304A JP2001301578A JP2001301578A JP2003105304A JP 2003105304 A JP2003105304 A JP 2003105304A JP 2001301578 A JP2001301578 A JP 2001301578A JP 2001301578 A JP2001301578 A JP 2001301578A JP 2003105304 A JP2003105304 A JP 2003105304A
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Shinichi Tanaka
慎一 田仲
Kiyonori Ueno
精記 上野
Kazuaki Nakamura
和晃 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融時のフリーモノマーイソシアネートのミ
スト発生量が安全衛生上問題とならない許容量の範囲で
あり、かつ、紫外線に晒された時の黄変性が極めて低
く、しかも優れた硬化反応性を有する、湿気硬化性ホッ
トメルト接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 ジイソシアネート化合物とポリオール化
合物とを反応させてなり末端にイソシアネート基を有す
るウレタンプレプリマーを含む組成物であって、前記ジ
イソシアネート化合物はノルボルナンジイソシアネート
であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線に晒された
時の黄変性が極めて低い湿気硬化性ホットメルト接着剤
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、初期の接着強度に優れるだけでな
く、接着施工後の耐熱性を向上させて高温下での使用を
可能にすべく、架橋を施すタイプのホットメルト接着剤
が種々開発されている。例えば、末端イソシアネート基
あるいは末端アルコキシシリル基により湿気硬化させる
タイプや、UV硬化触媒あるいはEB硬化触媒を含有さ
せて硬化させるタイプのホットメルト接着剤などが提案
されており、中でも、初期の接着強度が効率良く発現で
き、しかも湿気硬化反応を起こすことで3次元架橋し耐
熱性を付与することができるイソシアネート基末端ウレ
タンプレポリマー系の湿気硬化性ホットメルト接着剤が
主流となっており、工業用途等種々の用途で利用されて
いる。
【0003】このような湿気硬化性ホットメルト接着剤
は、使用時に熱溶融する必要があるのであるが、その際
に、安全衛生上問題となるフリーモノマーイソシアネー
トがミスト等として発生することになる。そのため、イ
ソシアネート成分としては、フリーモノマーイソシアネ
ートのミスト発生量の少ないジイソシアネートを選択す
ることが必須であり、この観点から、芳香族系のジイシ
アネート、中でもメチレンジフェニルジイソシネート
(MDI)を用いたウレタンプレポリマーがこれまで湿
気硬化性ホットメルト接着剤として汎用されていた。と
ころが、ウレタンプレポリマーは、紫外線に晒された場
合に黄変する傾向があり、特に、芳香族系のジイシアネ
ートを用いたウレタンプレポリマーは、芳香環を有する
ために黄変性が大きいという問題があった。したがっ
て、上述のような従来のウレタンプレポリマー系湿気硬
化性ホットメルト接着剤は、紫外線に晒される用途や透
明性が要求される用途など黄変が問題視される用途には
適用できないのが実情であった。
【0004】そこで、黄変性を考慮すると、ウレタンプ
レポリマーのイソシアネート成分として、芳香環を有さ
ない脂肪族系のジイソシアネートを用いることが考えら
れる。脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(HDI)やイソホロンジ
イソシアネート(IPDI)などが知られている。しか
し、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を用い
ると、フリーモノマーイソシアネートのミスト発生量が
多く、安全衛生上の問題が起こり、一方、イソホロンジ
イソシアネート(IPDI)は、1分子中の2つのイソ
シアネート基の反応性が異なるため、反応操作が困難で
あり、硬化反応性に問題が生じることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みなされたものであって、溶融時のフリーモノマーイ
ソシアネートのミスト発生量が安全衛生上問題とならな
い許容量の範囲であり、かつ、紫外線に晒された時の黄
変性が極めて低く、しかも優れた硬化反応性を有する、
湿気硬化性ホットメルト接着剤組成物を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意検討を行った。その結果、特定の脂肪族
ジイソシアネート化合物を用いて得られたウレタンプレ
ポリマーを湿気硬化性ホットメルト接着剤組成物に適用
することにより、溶融時のフリーモノマーイソシアネー
トのミスト発生を抑制すると同時に、紫外線に晒された
時の黄変性も低く抑えることができ、しかも良好な硬化
反応性を発揮することができることを見出し、本発明を
完成した。すなわち、本発明にかかる湿気硬化性ホット
メルト接着剤組成物は、ジイソシアネート化合物とポリ
オール化合物とを反応させてなり末端にイソシアネート
基を有するウレタンプレプリマーを含む組成物であっ
て、前記ジイソシアネート化合物はノルボルナンジイソ
シアネートである、ことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の組成物は、末端にイソシ
アネート基を有するウレタンプレポリマーを含むもので
あり、該ウレタンプレポリマーは、ジイソシアネート化
合物とポリオール化合物とを反応させて得られるもので
ある。以下、該ウレタンプレポリマーについて詳しく説
明する。本発明においては、前記ジイソシアネート化合
物が、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)であ
ることが重要である。ノルボルナンジイソシアネート
(NBDI)とは、下記式(1)で示す構造を有するも
のであり、具体的には、2,5―ビス(イソシアネート
メチル)ビシクロ[2,2,1]ヘプタンおよび/また
は2,6―ビス(イソシアネートメチル)ビシクロ
[2,2,1]ヘプタンのことである。
【0008】
【化1】
【0009】ジイソシアネート化合物としてこのような
ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)を用いるこ
とにより、紫外線に晒された時の黄変を抑制することが
できると同時に、溶融時のフリーモノマーイソシアネー
トのミスト発生量を安全衛生上問題のない許容量の範囲
に抑えることができるのである。また、ノルボルナンジ
イソシアネート(NBDI)を用いて得られたウレタン
プレポリマーは、硬化反応性が良好であり、湿気硬化さ
せる本発明のホットメルト接着剤組成物に適している。
前記ポリオール化合物としては、特に限定されないが、
例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオ
ール、ポリオレフィンポリオール、ポリカーボネートポ
リオール等が挙げられる。なお、これらポリオール化合
物は1種のみであっても2種以上であってもよい。
【0010】前記ポリエステルポリオールとしては、例
えば、多価アルコールと多塩基性カルボン酸とを縮合さ
せて得られる縮合物等が挙げられる。前記多価アルコー
ルの具体例としては、例えば、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリ
コール、グリセリン、ヘキサントリオール、ヘキサング
リコール、トリメチロールプロパン等が挙げられ、前記
多塩基性カルボン酸の具体例としては、例えば、アジピ
ン酸、グルタル酸、セバチン酸、アゼライン酸、フマル
酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、これらの酸
類の2量体(ダイマー酸)、ピロメリット酸等が挙げら
れる。
【0011】前記ポリエーテルポリオールとしては、例
えば、アルキレンオキサイドの1種もしくは2種以上
を、2個以上の活性水素を持つ化合物に付加させて得ら
れる付加物等が挙げられる。前記アルキレンオキサイド
の具体例としては、例えば、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロ
フラン等が挙げられ、前記2個以上の活性水素を持つ化
合物の具体例としては、例えば、前述の多価アルコー
ル;前述の多塩基性カルボン酸;エチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン等のアミン類;エタノールアミ
ン、プロパノールアミン等のアルカノールアミン、レゾ
ルシン、ビスフェノール等の多価フェノール;等が挙げ
られる。
【0012】前記ポリオレフィンポリオールとしては、
例えば、炭素数が150〜200のポリオレフィン系飽
和炭化水素骨格を有し、かつ分子末端に反応性1級水酸
基を有している化合物が挙げられる。前記ポリカーボネ
ートポリオールとしては、例えば、脂肪族ジオール等の
ジオールの1種以上と有機カーボネートとのエステル交
換反応により得られる化合物等が挙げられる。前記有機
カーボネートの具体例としては、例えば、ジフェニルカ
ーボネート等の芳香族カーボネート等が挙げられる。ま
た、脂肪族ジオールの具体例としては、例えば、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
【0013】前記ジイソシアネート化合物と前記ポリオ
ール化合物との割合は、ポリオール化合物の有する全水
酸基(−OH)に対するジイソシアネート化合物の有す
る全イソシアネート基(−NCO)の当量比(−NCO
/−OH)が1.5〜2.5(モル比)となるような範
囲が好ましい。当量比(−NCO/−OH)が1.5
(モル比)未満であると、鎖延長反応による増粘やゲル
化を引き起こしやすくなり、一方、2.5(モル比)を
超えると、残存するジイソシアネートモノマー量が多く
なり、有害なミストの発生につながる恐れがある。本発
明における前記ウレタンプレポリマーは、前記ポリオー
ル化合物と前記ジイソシアネート化合物とを原料として
得られるものであれば特に制限されるものではなく、前
記ポリオール化合物と前記ジイソシアネート化合物とを
反応させる際の反応方法については従来公知の方法を採
用することができる。また、反応条件等についても特に
制限はなく、適宜設定すればよい。なお、前記ポリオー
ル化合物と前記ジイソシアネート化合物とを反応させる
際には、前記ポリオール化合物および前記ジイソシアネ
ート化合物とともに、必要に応じて、公知の飽和ポリエ
ステル樹脂や熱可塑性エラストマー等を適宜設定した量
で併用することもできる。
【0014】前記ウレタンプレポリマーの数平均分子量
は、特に限定されないが、1000〜10000である
ことが好ましい。本発明の湿気硬化性ホットメルト接着
剤組成物に占める前記ウレタンプレポリマーの含有量
は、50重量%以上であることが好ましい。ウレタンプ
レポリマーの含有量が50重量%未満であると、硬化反
応性や硬化物の耐熱性が低下する可能性がある。本発明
の湿気硬化性ホットメルト接着剤組成物は、前記ウレタ
ンプレポリマーとともに、硬化触媒をさらに含有してな
ることが、湿気硬化性の点から好ましい。硬化触媒とし
ては、有機金属系触媒が好ましく、3級アミン系触媒は
使用できない。3級アミン系触媒による硬化物は紫外線
によって黄変するからである。前記有機金属系触媒とし
ては、例えば、スタナスオクトエート、ジブチル錫ジア
セテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マーカ
ブチド、ジブチル錫チオカルボキシレート、ジブチル錫
ジマレエート、ジオクチル錫マーカブチド、ジオクチル
錫チオカルボキシレート等が挙げられる。これら硬化触
媒は1種のみであっても2種以上であってもよい。硬化
触媒の含有量は、前記ウレタンプレポリマー100重量
部に対して1重量部以下とすることが好ましい。
【0015】本発明の湿気硬化性ホットメルト接着剤組
成物は、前記ウレタンプレポリマーとともに、紫外線吸
収剤をさらに含有してなることが、さらに効果的に黄変
を抑制できるの点から好ましい。紫外線吸収剤として
は、例えば、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾ
トリアゾール系誘導体等が挙げられる。これら紫外線吸
収剤は1種のみであっても2種以上であってもよい。紫
外線吸収剤の含有量は、前記ウレタンプレポリマー10
0重量部に対して1重量部以下とすることが好ましい。
さらに、本発明の湿気硬化性ホットメルト接着剤組成物
には、本発明の効果を損なわない範囲で、従来公知の各
種添加剤を配合することもできる。添加剤としては、例
えば、充填剤、着色剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、
等が挙げられる。なお、これら添加剤は、1種のみを単
独で用いてもよいし、2種以上を併用しても良い。
【0016】本発明の湿気硬化性ホットメルト接着剤組
成物は、100〜120℃における溶融粘度が2000
0mP・s以下であるのがよい。好ましくは5000〜
20000mP・sである。溶融粘度が上記範囲より高
いと、アプリケーターによる塗工適性が悪くなる傾向が
ある。本発明の組成物は、軟化点が60〜80℃である
のがよい。軟化点が上記範囲より高いと、溶融速度が低
下して、取り扱いにくくなり、一方、軟化点が上記範囲
より低いと、気温によってはコールドフロー等を起こ
し、ベタ付き等を発生しやすくなる。
【0017】本発明の湿気硬化性ホットメルト接着剤組
成物は、イソシアネート濃度値が1.0〜2.5%であ
るのがよい。イソシアネート濃度値が上記範囲より高い
と、硬化物の発泡等を伴う恐れがあり、一方、上記範囲
より低いと、反応性の低下により未硬化物が生じたり、
硬化物の耐熱性が低下する傾向がある。本発明の湿気硬
化性ホットメルト接着剤組成物は、例えば、鋼板、アル
ミニウム板、亜鉛板、銅板、ステンレス板等の金属材;
木材;プラスチック等に対する接着に用いることがで
き、例えば、プラスチックラミネート等の用途において
有用である。
【0018】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例および比較例に
ついて説明するが、本発明は該実施例により何ら制限さ
れるものではない。実施例および比較例において得られ
たホットメルト接着剤組成物の特性については、以下の
方法にて測定、評価した。 [溶融粘度] サーモセル粘度計(ブルックフィールド
社製)にて120℃および100℃における溶融粘度を
測定した。 [軟化点] Ring and Ball法にて測定を
行った。
【0019】[イソシアネート濃度値] JIS−K−
7301に準じ、脱水トルエンにホットメルト接着剤組
成物を溶解させ、過剰のジ−n−ブチルアミン溶液を加
えて反応させた後、未反応のジ−n−ブチルアミンを塩
酸標準液で逆滴定することにより求めた。 [T型剥離接着強度] 120℃に溶融したホットメル
ト接着剤組成物をコーティングバーにて塗付厚40〜5
0μmで透明オレフィンシートに塗付し、該組成物塗付
面に別の透明オレフィンシートを貼り合わせ、70℃の
熱板上で再活性させた後ハンドローラーにて圧着した。
この圧着シートを20〜23℃、50〜60%RHの環
境下に5日間放置した後、万能引張り試験機((株)島
津製作所製「オートグラフAG−2000E」)にて、
クロスヘッドスピード300mm/分でT型剥離強度を
測定した。
【0020】[黄変性] ホットメルト接着剤組成物を
厚み1mmで完全硬化させたシートについて、サンシャ
インウエザオメータにて強制試験を行い、初期、200
時間後、400時間後、1000時間後、2000時間
後の黄色度および白色度を、色差計(日本電色工業
(株)製)にて測定した。白色度が高く、黄色度の低い
ものほど黄変性に優れると言える。 [ミスト気散性] ホットメルト接着剤組成物のミスト
気散性は、用いたジイソシアネート化合物の20℃にお
ける蒸気圧により評価した。このジイソシアネート化合
物の蒸気圧が10×10-4hPa以下であると、組成物
溶融時のフリーモノマーイソシアネートのミスト発生量
が安全衛生上問題とならない許容量の範囲であると言え
る。
【0021】(実施例1)セパラブルフラスコに、分子
の両末端に2個の1級水酸基を有する、1,6−ヘキサ
ングリコールとセバチン酸とのコポリエステル樹脂(数
平均分子量3500)50重量部、分子の両末端に2個
の1級水酸基を有する、1,6−ヘキサングリコールと
アジピン酸とのコポリエステル樹脂(数平均分子量35
00)40重量部、および飽和ポリエステル樹脂(東亞
合成化学(株)製「PES−120L」)10重量部を
仕込み、110℃に加熱して溶解させた。引き続き、同
温度で減圧下(1.01×105Pa)にて約3時間脱
水を行い、系中の水分を除去した。次いで、系内を窒素
ガス置換し、常圧に戻した後、ノルボルナンジイソシア
ネート(NBDI)を、上記樹脂の有する全水酸基(−
OH)に対するイソシアネート基(−NCO)の当量比
が−NCO/−OH(モル比)=2.0となるように添
加した。その後、95〜100℃で2時間反応させて、
ウレタンプレポリマーを得た。
【0022】次いで、硬化触媒としてジブチル錫ジラウ
レートを得られたウレタンプレポリマー(上記反応生成
物全量)に対して0.05重量%添加、混合し、この混
合物を減圧下(1.01×105Pa)にて脱泡して、
本発明の湿気硬化性ホットメルト接着剤組成物を得た。
得られた組成物の物性を測定したところ、120℃にお
ける溶融粘度は5000mPa・s、100℃における溶融
粘度は9800mPa・s、軟化点は74℃、イソシアネー
ト濃度値は2.00%であった。また、得られた組成物
についてのT型剥離接着強度、黄変性およびミスト気散
性の評価結果を表1に示す。
【0023】(実施例2)実施例1において硬化触媒で
あるジブチル錫ジラウレートを添加しないこと以外は実
施例1と同様にして、本発明の湿気硬化性ホットメルト
接着剤組成物を得た。得られた組成物の物性を測定した
ところ、120℃における溶融粘度は5000mPa・s、
100℃における溶融粘度が9800mPa・s、軟化点が
74℃、イソシアネート濃度値が2.00%であった。
また、得られた組成物についてのT型剥離接着強度、黄
変性およびミスト気散性の評価結果を表1に示す。
【0024】(比較例1)実施例1においてノルボルナ
ンジイソシアネート(NBDI)の変わりにイソフォロ
ンジイソシアネート(IPDI)を用いたこと以外は実
施例1と同様にして、比較用の湿気硬化性ホットメルト
接着剤組成物を得た。得られた組成物の物性を測定した
ところ、120℃における溶融粘度は6000mPa・s、
100℃における溶融粘度が12000mPa・s、軟化点
が74℃、イソシアネート濃度値が1.50%であっ
た。また、得られた組成物についてのT型剥離接着強
度、黄変性およびミスト気散性の評価結果を表1に示
す。
【0025】(比較例2)比較例1において硬化触媒で
あるジブチル錫ジラウレートを添加しないこと以外は比
較例1と同様にして、比較用の湿気硬化性ホットメルト
接着剤組成物を得た。得られた組成物の物性を測定した
ところ、120℃における溶融粘度は6000mPa・s、
100℃における溶融粘度が12000mPa・s、軟化点
が74℃、イソシアネート濃度値が1.50%であっ
た。また、得られた組成物についてのT型剥離接着強
度、黄変性およびミスト気散性の評価結果を表1に示
す。
【0026】(比較例3)実施例2においてノルボルナ
ンジイソシアネート(NBDI)の変わりにメチレンジ
フェニルジイソシアネート(MDI)を用いたこと以外
は実施例2と同様にして、比較用の湿気硬化性ホットメ
ルト接着剤組成物を得た。得られた組成物の物性を測定
したところ、120℃における溶融粘度は8500mPa・
s、100℃における溶融粘度が16000mPa・s、軟化
点が72℃、イソシアネート濃度値が2.00%であっ
た。また、得られた組成物についてのT型剥離接着強
度、黄変性およびミスト気散性の評価結果を表1に示
す。
【0027】(比較例4)実施例2においてノルボルナ
ンジイソシアネート(NBDI)の変わりにヘキサメチ
レンジフェニルジイソシアネート(HDI)を用いたこ
と以外は実施例2と同様にして、比較用の湿気硬化性ホ
ットメルト接着剤組成物を得た。得られた組成物の物性
を測定したところ、120℃における溶融粘度は960
0mPa・s、100℃における溶融粘度が18000mPa・
s、軟化点が72℃、イソシアネート濃度値が2.00
%であった。また、得られた組成物についてのT型剥離
接着強度、黄変性およびミスト気散性の評価結果を表1
に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1から、実施例1および2で得られた本
発明の組成物はいずれも、黄変性、ミスト気散性ともに
良好であることが明らかである。さらに、実施例1と実
施例2を比較すると、硬化触媒を含有させることによ
り、優れた硬化反応性を発揮し、より高いT型剥離接着
強度を発現させうることが明らかである。これに対し
て、比較例1および2で得られた組成物は、ミスト気散
性が小さく、黄変性についても実施例と同程度であるも
のの、硬化反応性に劣り、接着強度が低いか、もしくは
接着強度が全くないことが明らかである。また、比較例
3で得られた組成物は、ミスト気散性は小さく、接着強
度にも優れるものの、黄変性が大きいことが明らかであ
る。また、比較例4で得られた組成物は、黄変性につい
ては実施例と同程度であるものの、硬化反応性に劣り、
接着強度が低く、しかも、ミスト気散性が大きく溶融時
の安全衛生の点で問題があることが明らかである。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、溶融時のフリーモノマ
ーイソシアネートのミスト発生量が安全衛生上問題とな
らない許容量の範囲であり、かつ、紫外線に晒された時
の黄変性が極めて低く、しかも優れた硬化反応性を有す
る、湿気硬化性ホットメルト接着剤組成物を提供するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 和晃 大阪府八尾市二俣2丁目22番地 新田ゼラ チン株式会社大阪工場内 Fターム(参考) 4J040 EF111 EF121 EF131 EF181 EF291 HB19 HB37 HC23 HD42 JB01 JB04 KA14 KA29 LA07 LA11 MA02 MA08 MA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジイソシアネート化合物とポリオール化
    合物とを反応させてなり末端にイソシアネート基を有す
    るウレタンプレプリマーを含む組成物であって、 前記ジイソシアネート化合物はノルボルナンジイソシア
    ネートである、ことを特徴とする湿気硬化性ホットメル
    ト接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 硬化触媒をさらに含有してなる、請求項
    1に記載の湿気硬化性ホットメルト接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 紫外線吸収剤をさらに含有してなる、請
    求項1または2に記載の湿気硬化性ホットメルト接着剤
    組成物。
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